説明

塗布装置

【課題】レジスト吐出時に、微小気泡を抑制させる塗布装置を提供する。
【解決手段】レジスト供給源30から供給されたレジスト液をベローズポンプ14で加圧することによりレジスト液中に含まれる微小気泡をレジスト液に溶解し、さらに、第1の圧力制御ポンプ24により予め決められた圧力に加圧制御されるコータチャンバー20内にコータ18を収容し、この加圧雰囲気下で微小気泡を溶解させた状態を保ったままのレジスト液をコータ18によりウェハWに塗布する構成にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フォトマスク等の加工に使用されるレジスト液などの塗布液の塗布装置に関し、特に塗布液中の微小異物及び微小気泡を確実かつ効率的に除去し、欠陥の少ない塗膜を形成するのに好適な塗布装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体加工、特に大規模集積回路の高集積化により、回路パターンの微細化が進められており、その結果、フォトマスクの製造においても、上記微細化に伴い、より微細かつ正確なマスクパターンを描画できる技術が求められている。そのため、フォトマスクの加工においては、より高精度のマスクパターンを形成しなければならず、それにはフォトマスクブランク上に高精度のレジストパターンを形成することが必要になる。
また、基板上に塗布されたレジストに描画される回路パターンが微細化し、レジスト膜厚も薄膜化するに従い、レジストパターンの欠陥についても、より微細な欠陥が問題になってきている。
【0003】
従来に比べて微細な回路パターンを転写するフォトマスクの製造において、このような微細な欠陥の問題は、レジストパターンを用いてマスクパターンを形成する際のみならず、フォトマスクを用いて転写した回路パターンの精度に影響を与えることになる。そのため、レジストパターンに問題となる欠陥が発生してしまった場合は何らかの方法で補修することになるが、レジストパターンが微細になるほどその補修には多大の労力とコストが必要となる。
【0004】
塗布装置では、一般的に、被塗布部材に塗布される塗布液中の気泡を除去する必要がある。例えば、気泡が混入した状態の塗布液が被塗布部材に塗布されると、気泡の部分が塗布欠陥となって一様な膜を形成することができず、収率低下の大きな原因のひとつとなるため、脱泡処理を行うことが必要とされている。
また、微小気泡に対する脱泡方法としては、加圧を利用した脱泡方法や超音波を利用した脱泡方法が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−205263号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献に示す脱泡方法においては、微小気泡を除去することが可能である。しかしながら、従来の脱泡方法では、塗布液が塗布コータの塗布ヘッドから被塗布部材に向けて吐出される時に、塗布液が加圧状態(例えば30〜100kPa)から常圧(大気圧)に戻されるため、気泡の発生が懸念され、その結果、一様な塗膜が形成できなくなるという問題が生じる。
そこで、本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、レジストなどの塗布液を被塗布部材に向けて吐出する時でも気泡の発生を抑制できる塗布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、被塗布部材に塗布液を塗布するコータと、前記コータに塗布液を供給する塗布液供給源と、前記コータと前記塗布液供給源とを接続する塗布液供給路とを有する塗布装置であって、前記コータを収容するコータチャンバーと、前記コータチャンバー内を予め決められた圧力に加圧する第1の圧力制御ポンプと、
前記塗布液供給路に設けられ前記塗布液供給源から供給される塗布液中に含まれる微小気泡を加圧し微小気泡を構成する気体を塗布液中に溶解する第1の加圧ポンプとを備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の塗布装置において、前記第1の加圧ポンプはジャバラ型のべローズポンプであることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2記載の塗布装置において、前記コータチャンバーに該コータチャンバーに設けられた開閉可能な被塗布部材出し入れ口を通して連通され前記コータチャンバーを大気中に開放することなく被塗布部材の出し入れを可能にするロードロックチャンバーと、前記ロードロックチャンバー内を前記コータチャンバーと同一の圧力に加圧可能で、かつ大気圧に減圧可能な第2の圧力制御ポンプとを更に備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1乃至3に何れか1項記載の塗布装置において、前記塗布液供給源は、塗布液貯溜タンクと、加圧条件下で塗布液中の気泡を除去する超音波脱泡手段と、前記塗布液貯溜タンクと前記超音波脱泡手段の塗布液流入側とを接続する第1の送給路と、前記超音波脱泡手段の塗布液流出側と前記第1の加圧ポンプとを接続する第2の送給路と、前記第1の送給路に設けられ前記塗布液貯溜タンクから塗布液を前記超音波脱泡手段に送給するとともに前記超音波脱泡手段に送給された塗布液を加圧する第1の送給ポンプと、前記第2の送給路に設けられ前記超音波脱泡手段からの塗布液中に含まれる微小気泡及び異物を除去するフィルターと、前記第2の送給路に設けられ前記超音波脱泡手段の塗布液流出側から前記フィルターへ塗布液を送給する第2の送給ポンプとを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4記載の塗布装置において、前記フィルターの塗布液流出側に前記フィルターからの塗布液を前記塗布液貯溜タンクに戻す循環流路が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項4または5記載の塗布装置において、前記フィルターは該フィルターで取り除かれた蓄積物を排出するベントバルブを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、塗布供給源から供給された塗布液を第1の加圧ポンプで加圧することにより塗布液中に含まれる微小気泡を塗布液に溶解し、さらに、第1の圧力制御ポンプにより予め決められた圧力に加圧制御されるコータチャンバー内にコータを収容し、この加圧雰囲気下で、第1の加圧ポンプで脱泡処理された塗布液を被塗布部材に吐出し、コータにより塗布液を塗布するようにしたので、塗布液中に含まれる気泡の制御が可能になる。これにより、塗布液吐出前に、塗布液中の気泡が加圧溶解され、加圧状態を保ったまま、塗布液が吐出されるため、気泡が析出されることなく塗布液を塗布することができる。
【0014】
また、本発明によれば、塗布液の吐出前においては、塗布液を加圧溶解後、超音波処理を行うため、通常の超音波処理では脱泡しきれない微小な気泡をも脱泡することができる。そして、微小な異物が発生したり、気泡が除去しきれなかったりしても、フィルターで濾過するので、異物や気泡が除去されている状態で、塗布液を吐出することができる。
【0015】
また、本発明によれば、フィルターからの塗布液を塗布液貯溜タンクに戻す循環流路が設けられているため、塗布液を吐出しないときでも、加圧超音波処理とフィルターによる濾過処理をしつつ、循環流路を通して塗布液を循環させて、通常の超音波処理では脱泡しきれない微小な気泡をも脱泡処理及び異物や気泡の除去処理を繰り返すことができる。こうすることにより、常時、欠陥の要因となる気泡が除去されている状態で、塗布液を吐出することができ、塗布液の節約が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる塗布装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる塗布装置のコータへの塗布液供給源の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態1)
以下、本発明にかかる塗布装置の実施の形態について図1および図2を参照して説明する。
図1および図2に示す塗布装置100は、被塗布部材であるウェハWにレジストを塗布する場合に適用されたもので、中間バルブ12、ジャバラ型のべローズポンプ14(特許請求の範囲に記載した第1の加圧ポンプに相当する)、吐出バルブ16、コータ18、コータチャンバー20、ロードロックチャンバー22、第1及び第2の圧力制御ポンプ24,26、レジスト供給源30(特許請求の範囲に記載した塗布液供給源に相当する)、レジスト供給源30からレジスト液40をコータ18に供給する、テフロン(登録商標)製の配管からなるレジスト供給路28(特許請求の範囲に記載した塗布液供給路に相当する)を備えている。
【0018】
コータ18は、被塗布部材であるウェハWに塗布液であるレジストを塗布するもので、ウェハWを水平に保持する回転可能な支持体1802と、レジスト塗布中のウェハを含めた支持体1802を囲い込むように設けられた円筒状のコーターカップ1804とから構成される。
このようなコータ18は、密閉されたコータチャンバー20内に収容されている。コータチャンバー20内は第1の圧力制御ポンプ24によって、予め決められた圧力に加圧される。加圧する際のコータチャンバー20内の圧力は、例えば、30kPa〜100kPaの範囲が望ましい。ただし、30kPaを下回る場合はレジスト中に気泡が残留する。また、100kPaを超える場合は大気圧に戻した際に生じる液圧の変化によりレジスト中に気泡が再析出される。
【0019】
また、コータチャンバー20には、コータチャンバー20に設けられた開閉可能なウェハ出し入れ口2002(特許請求の範囲に記載した被塗布部材出し入れ口に相当する)を通して連通されるロードロックチャンバー22が隣接して設けられている。このロードロックチャンバー22は、コータチャンバー20を大気中に開放することなく、ウェハWを加圧雰囲気中でコータチャンバー20に出し入れ可能にするものであり、このためにロードロックチャンバー22には、ロードロックチャンバー22内をコータチャンバー20と同一の圧力に加圧制御し、かつ大気圧に減圧制御する第2の圧力制御ポンプ26が接続されている。また、ロードロックチャンバー22には、開閉可能なウェハ出し入れ口2202が設けられている。
【0020】
べローズポンプ14は、レジスト供給源30から供給されるレジスト液40中に含まれる微小気泡を加圧し、この微小気泡を構成する気体をレジスト液中に溶解するためのもので、レジスト供給路28に設けられている。また、このべローズポンプ14のレジスト液流入側のレジスト供給路28は、開閉可能な中間バルブ12を介してレジスト供給源30に接続されている。さらに、べローズポンプ14のレジスト液流出側に相当するレジスト供給路28は、開閉可能な吐出バルブ16を介した後、コータチャンバー20内に挿通され、コータ18の支持体1802上のウェハWの上面に臨ませてある。
【0021】
レジスト供給源30は、レジスト液貯溜タンク3002(特許請求の範囲に記載した塗布液貯溜タンクに相当する)と、加圧条件下でレジスト液40中の気泡を除去する超音波脱泡手段3004と、レジスト液貯溜タンク3002と超音波脱泡手段3004のレジスト液流入側とを接続する、テフロン製の配管からなる第1の送給路3010と、超音波脱泡手段3004のレジスト液流出側とべローズポンプ14とを接続する、テフロン製の配管からなる第2の送給路3016と、第1の送給路3010に設けられ、レジスト液貯溜タンク3002からレジスト液を超音波脱泡手段3004に送給するとともに超音波脱泡手段3004に送給されたレジスト液を加圧する第1の送給ポンプ3006と、第2の送給路3016に設けられ、超音波脱泡手段3004からのレジスト液中に含まれる微小気泡及び異物を除去するフィルター3007と、第2の送給路3016に設けられ、超音波脱泡手段3004のレジスト液流出側からフィルター3007へレジスト液を送給する第2の送給ポンプ3008とを備えている。
【0022】
超音波脱泡手段3004と第1の送給ポンプ3006との間を接続する第1の送給路3010には、開閉可能な第1の遮断バルブ3012が設けられている。また、超音波脱泡手段3004には、超音波脱泡手段3004の内部を大気へ開放するベントバルブ3014が設けられている。さらに、超音波脱泡手段3004と第2の送給ポンプ3008との間を接続する第2の送給路3016には、開閉可能な第2の遮断バルブ3018が設けられている。また、フィルター3007には、フィルター3007で取り除かれた蓄積物を排出するベントバルブ3020が設けられている。
また、フィルター3007のレジスト液流出側とレジスト貯溜タンク3002との間は、フィルター3007からのレジスト液をレジスト貯溜タンク3002に戻す、テフロン製の配管からなる循環流路3022により接続され、この循環流路3022には、開閉可能な循環バルブ3024が設けられている。
【0023】
次に、本実施の形態1にかかる塗布装置100の動作について説明する。
まず、コータ18の支持体1802上に設置されたウェハWにレジスト供給源30から供給されるレジストを吐出する前に、レジスト液40中に含まれる微小気泡を除去するために、ベローズポンプ14にレジストを送給する。この時、中間バルブ12を開にし、吐出バルブ16を閉にし、図2に示す第2の送給ポンプ3008を作動させる。これにより、ベローズポンプ14に十分にレジスト液がたまったならば、中間バルブ12を閉にして、ベローズポンプ14を作動させ、レジスト液内の微小気泡を加圧し、この微小気泡をレジスト液中に溶解させる。
【0024】
レジスト液中の微小気泡が加圧溶解された後、そのレジスト液をウェハW上に吐出するために、ベローズポンプ14を作動させながら、吐出バルブ16を開にし、レジスト液をウェハW上に滴下する。そして、コータ18の支持体1802を回転することによりレジスト液をウェハW上に均一に塗布する。この時、コータチャンバー20内は、第1の圧力制御ポンプ24により、常時加圧雰囲気下におかれる。
ウェハWへのレジストのコーティング後は、コータチャンバー20のウェハ出し入れ口2002を開き、ロードロックチャンバー22に設けられている図示省略の搬送手段により、レジストのコーティング後のウェハWをロードロックチャンバー22まで搬送する。そして、コータチャンバー20のウェハ出し入れ口2002を閉じた後、第2の圧力制御ポンプ26を動作させてロードロックチャンバー22内を加圧雰囲気から常圧に戻す。この時、ロードロックチャンバー22内は、減圧されるので、ウェハW上のレジスト膜は乾燥される。
【0025】
次に、図2に示すレジスト供給源30の動作について説明する。ここで、図2に示す第1の送給路3010、第2の送給路3016、循環流路3022を構成する配管の全てがレジスト液で満たされている状態であるとする。
かかる状態において、まず、超音波脱泡手段3004にレジスト液を導入するために、第1の遮断バルブ3012及びベントバルブ3014を開き、第2の遮断バルブ3018を閉にして、第1の送給ポンプ3006を作動させる。
次いで、超音波脱泡手段3004に導入したレジスト液に対し、加圧超音波脱泡処理を行う。この場合、超音波脱泡手段3004内を加圧するために、ベントバルブ3014を閉にしてから、第1の送給ポンプ3006を作動させる。加圧後、レジスト液中の微小な気泡はレジスト液に溶解されるので、超音波脱泡手段3004を作動させる。
【0026】
超音波脱泡手段3004内を加圧する際の圧力は、30〜100kPaの範囲が望ましい。気泡の析出と溶解の境界が20〜30kPaであり、100kPa以上になると、圧力を戻した際に液圧が急激に低下し、気泡が再析出するおそれがある。
これに対し、第1の送給路3010、第2の送給路3016、循環流路3022を構成するテフロン製の配管は、使用温度・呼び径(外径・内径)にもよるが、耐圧が、980kPa〜2250kPa程度なので、超音波脱泡手段3004内の加圧には、十分に耐えられる。
【0027】
しかる後、超音波脱泡手段3004で加圧超音波脱泡処理を行ったレジスト液に対し、フィルター3007で濾過処理を行う。そのために、フィルター3007までレジスト液を送給する。この場合、第1の送給ポンプ3006を停止し、第1の遮断バルブ3012を閉じ、ベントバルブ3014を開にした後、第2の遮断バルブ3018を開にして第2の送給ポンプ3008を作動させる。この場合、プロセス後の欠陥は、ナノスケールで発生することが想定されるので、フィルター3007の孔径は、0.03μm以下が望ましい。
【0028】
フィルター3007での濾過処理の際、レジスト液をウェハW上に吐出しない場合は、レジスト液の循環処理を定期的に行う。この場合、中間バルブ12を閉じ、循環バルブ3024を開にし、濾過処理後のレジスト液をレジスト液貯溜タンク3002に戻す。
また、フィルター3007に微小気泡などの欠陥が蓄積されてくるので、第2の送給ポンプ3008の作動時に定期的にベントバルブ3020を開にすることにより、蓄積物をフィルター3007外へ吐出する。
【0029】
また、フィルター3007での濾過処理の際、レジスト液をウェハW上に吐出する場合は、第2の遮断バルブ3020及び循環バルブ3024を閉にした後、第2の送給ポンプ3008を作動させ、中間バルブ12を開にする。その後、上述したベローズポンプ14による微小気泡の加圧溶解処理及びウェハWへのレジスト液の滴下処理を実行する。
【0030】
このような本実施の形態によれば、レジスト供給源30から供給されたレジスト液をベローズポンプ14で加圧することによりレジスト液中に含まれる微小気泡をレジスト液に溶解し、さらに、第1の圧力制御ポンプ24により予め決められた圧力に加圧制御されるコータチャンバー20内にコータ18を収容し、この加圧雰囲気下でベローズポンプ14で脱泡処理されたレジスト液をウェハW上に滴下しコータ18によりレジスト液を塗布する。これにより、レジスト液吐出前に、レジスト液中の気泡が加圧溶解され、加圧状態を保ったまま、レジスト液が吐出されるから、気泡が析出されることなくレジスト液を塗布でき、気泡のない均一な塗膜が形成できる。
【0031】
また、本実施の形態によれば、レジスト液の吐出前においては、レジスト液を加圧溶解後、超音波処理を行うため、通常の超音波処理では脱泡しきれない微小な気泡をも脱泡することができる。そして、微小な異物が発生したり、気泡が除去しきれなかったりしても、フィルター3007で濾過するので、異物や気泡が除去されている状態で、レジスト液を吐出することができ、より一層、気泡のない均一な塗膜が形成することができる。
【0032】
また、本実施の形態によれば、フィルター3007からのレジスト液をレジスト液貯溜タンク3002に戻す循環流路3022が設けられているため、レジスト液を吐出しないときでも、加圧超音波処理とフィルターによる濾過処理をしつつ、循環流路3022を通して塗布液を循環させ、通常の超音波処理では脱泡しきれない微小な気泡をも脱泡処理及び異物や気泡の除去処理を繰り返すことができる。これにより、常時、欠陥が除去されている状態で、レジスト液を吐出することができ、レジスト液を節約できる効果が得られる。
【符号の説明】
【0033】
100……塗布装置、12……中間バルブ、14……ベローズポンプ、16……吐出バルブ、18……コータ、20……コータチャンバー、22……ロードロックチャンバー、24……第1の圧力制御ポンプ、26……第2の圧力制御ポンプ、28……レジスト供給路、30……レジスト供給源、40……レジスト液、3002……レジスト液貯溜タンク、3004……超音波脱泡手段、3006……第1の送給ポンプ、3007……フィルター、3008……第2の送給ポンプ、3010……第1の送給路、3016……第2の送給路、3020……ベントバルブ、3022……循環流路、W……ウェハ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被塗布部材に塗布液を塗布するコータと、前記コータに塗布液を供給する塗布液供給源と、前記コータと前記塗布液供給源とを接続する塗布液供給路とを有する塗布装置であって、
前記コータを収容するコータチャンバーと、
前記コータチャンバー内を予め決められた圧力に加圧する第1の圧力制御ポンプと、
前記塗布液供給路に設けられ前記塗布液供給源から供給される塗布液中に含まれる微小気泡を加圧し微小気泡を構成する気体を塗布液中に溶解する第1の加圧ポンプとを備える、
ことを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
前記第1の加圧ポンプはジャバラ型のべローズポンプであることを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
【請求項3】
前記コータチャンバーに該コータチャンバーに設けられた開閉可能な被塗布部材出し入れ口を通して連通され前記コータチャンバーを大気中に開放することなく被塗布部材の出し入れを可能にするロードロックチャンバーと、前記ロードロックチャンバー内を前記コータチャンバーと同一の圧力に加圧可能で、かつ大気圧に減圧可能な第2の圧力制御ポンプとを更に備えることを特徴とする請求項1または2記載の塗布装置。
【請求項4】
前記塗布液供給源は、塗布液貯溜タンクと、加圧条件下で塗布液中の気泡を除去する超音波脱泡手段と、前記塗布液貯溜タンクと前記超音波脱泡手段の塗布液流入側とを接続する第1の送給路と、前記超音波脱泡手段の塗布液流出側と前記第1の加圧ポンプとを接続する第2の送給路と、前記第1の送給路に設けられ前記塗布液貯溜タンクから塗布液を前記超音波脱泡手段に送給するとともに前記超音波脱泡手段に送給された塗布液を加圧する第1の送給ポンプと、前記第2の送給路に設けられ前記超音波脱泡手段からの塗布液中に含まれる微小気泡及び異物を除去するフィルターと、前記第2の送給路に設けられ前記超音波脱泡手段の塗布液流出側から前記フィルターへ塗布液を送給する第2の送給ポンプとを備えることを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の塗布装置。
【請求項5】
前記フィルターの塗布液流出側に前記フィルターからの塗布液を前記塗布液貯溜タンクに戻す流路が設けられていることを特徴とする請求項4記載の塗布装置。
【請求項6】
前記フィルターは該フィルターで取り除かれた蓄積物を排出するベントバルブを備えていることを特徴とする請求項4または5記載の塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−238820(P2011−238820A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109919(P2010−109919)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】