説明

塗布装置

【課題】液送管手段と収容容器や加圧タンク等との接続部における空気の侵入を完全に阻止可能とした塗布装置を提供する。
【解決手段】加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、密封挿着手段とを有するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は粘性液体、特に湿気硬化型の接着性を有する硬化性組成物又は酸素硬化型の接着性を有する硬化性組成物を、柔軟性を有する袋又は容器に収納し外部から圧力を加えることによって当該袋又は容器を変形縮小せしめて内部の粘性液体を外部に排出せしめて塗布する際に有効に使用されるプラスチック容器を有する塗布装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、湿気硬化型接着剤又は酸素硬化型接着剤を塗布する塗布装置においては、接着剤が空気に触れると硬化してしまうため、接着剤が飛散するとその飛散箇所においてそのまま固まってしまって汚れの原因となる等の不都合が生じるので、空気に接触させない状態で接着剤を塗布する必要がある。
【0003】
このような空気との接触を嫌う液体を塗布する装置についての提案も従来からなされている。例えば、粘性液体等を柔軟性を有する袋又は容器に収納し外部から圧力を加えることによって当該袋又は容器を変形縮小せしめて内部の粘性液体を外部に排出せしめて塗布するようにした装置としては、「接着剤を充填させた変形可能な密閉容器、密閉容器を収容する加圧タンク、加圧タンクの外側に配備した吐出部と密閉容器とを連結するホース、加圧タンクへの加圧装置とからなる接着剤塗布装置において、密閉容器に水性接着剤を充填し、密閉容器に連結したホースの先端をスプレーガンに連結させ、密封容器のホース取り付け部の外側の壁面に収縮時の変形を規制する鍔状の補強部を設けた接着剤塗布装置。」(特許文献1の請求項1)が知られている。
【0004】
また、塗装装置として、「請求項1ないし7のいずれか1項記載の液体の収容容器と、前記収容容器を構成する内側容器の液体排出口に連結され、その内部に圧力流体を導入する流体導入手段と、前記ポンプユニットに連結され、このポンプユニットによって加圧されて送出される液体を被塗装物に噴霧する手段と、を備えることを特徴とする塗装装置。」(特許文献2の請求項8)も知られている。そして、この塗装装置において、液体の収容容器としては、「空気との接触を嫌う液体を収容し、該液体を排出するときに容器内に可及的に空気を侵入させずに排出する収容容器であって、容積を自在に変化できる柔軟な袋状で、前記液体を排出するポンプユニットに連結される液体排出口が設けられた内側容器と、容積が不変で、前記内側容器を収容した状態で密閉可能であり、該内側容器を収容して密閉した状態で内部に圧力流体が導入される外側容器と、を備え、前記内側容器に収容した液体が排出されるのに伴って該内側容器の内部に形成される空気領域を前記外側容器に導入される圧力流体で押し狭めて、前記内側容器に可及的に空気を侵入させないようにして前記内側容器から液体が排出されるようにしたことを特徴とする液体の収容容器。」(特許文献2の請求項1)を開示している。
【0005】
上記した特許文献1及び2はいずれも空気との接触を嫌う液体を塗布する装置に関するものであるが、ホースやチューブ等の液送管手段と収容容器や加圧容器(加圧タンク)等との接続部の密封構造は必ずしも厳密な機構が採用されているともいえないので、それらの接続部分からの空気の侵入により当該液体が硬化することによる各種のトラブルが発生することが避けられなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−247073号公報
【特許文献2】特開2010−247878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記した従来の塗布装置の問題点に鑑み、ホースやチューブ等の液送管手段と収容容器や加圧容器(加圧タンク)等との接続部の密封構造についてその密封効果を高めるための構造について研究重ねた結果完成されたものであって、当該接続部における空気の侵入を完全に阻止可能とし上記したようなトラブルの発生を皆無とした塗布装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の塗布装置の第1の態様は、加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、
前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、を有し、
前記加圧タンク内に圧縮空気が供給されると、該加圧タンク内に設置された前記プラスチック容器が加圧され押し潰されてその内部の粘性液体を前記長尺状流路部材を介して該プラスチック容器から吐出し、ついで前記液送管手段を介して前記塗布ノズル手段から噴出して所定部位に当該粘性液体を塗布することができるように作用する塗布装置であって、
前記長尺状流路部材が、前記プラスチック容器本体の開口部に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口を開口した上端取付け部と、該プラスチック容器本体の内部に延出するように該取付け部に一体的に取付けられた長尺状流路部と、を有し、該長尺状流路部材が該開口部に着脱自在に装着されるように構成し、該プラスチック容器本体の開口部に該長尺状流路部材の上端取付け部を嵌着し、該上端取付け部の液吐出口に前記液送管手段を連通し、密封装着手段によって該液送管手段を該液吐出口に密封状態で装着せしめ、
前記密封装着手段が、前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面形状に対応する下面形状を有しかつ下部上面には受け段部を形成するとともに上部外面に雄螺子部を形成しかつ中央部に挿通口を開口した固定部材と、円形板の中央部に前記受け段部に当接する貫通穴を開穿しかつ該円形板の周縁部から垂設された環状側壁の内面側に前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の内面に形成された雄螺子部に螺合可能な雌螺子部を形成したキャップ部材と、中心部に中心穴を穿設しかつ該中心穴の下端部内面に雌螺子部を形成した締付部材と、を含み、
前記固定部材を前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面に当接せしめ、前記締付部材の中心穴、前記キャップ部材の貫通穴及び前記固定部材の挿通口を介して前記液送管手段を前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、前記キャップ部材の貫通穴を前記受け段部に当接させた状態で前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の雄螺子部に該キャップ部材の雌螺子部を螺合させて螺子締めし、次いで前記固定部材の上部上面の雄螺子部に前記締付部材の中心穴の内面の雌螺子部を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段が前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で連通せしめられるようにしたことを特徴とする。
【0009】
前記固定部材の挿通口を形成する内周面の上端部に下方に向かって径小となる環状テーパ部を少なくとも1個形成することによって該固定部材の挿通口による液送管手段の係止作用をより向上させることができる。
【0010】
本発明の塗布装置の第2の態様は、加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、
前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、を有し、
前記加圧タンク内に圧縮空気が供給されると、該加圧タンク内に設置された前記プラスチック容器が加圧され押し潰されてその内部の粘性液体を前記長尺状流路部材を介して該プラスチック容器から吐出し、ついで前記液送管手段を介して前記塗布ノズル手段から噴出して所定部位に当該粘性液体を塗布することができるように作用する塗布装置であって、
前記長尺状流路部材が、前記プラスチック容器本体の開口部に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口を開口した上端取付け部と、該プラスチック容器本体の内部に延出するように該取付け部に一体的に取付けられた長尺状流路部と、を有し、該長尺状流路部材が該開口部に着脱自在に装着されるように構成し、該プラスチック容器本体の開口部に該長尺状流路部材の上端取付け部を嵌着し、該上端取付け部の液吐出口に前記液送管手段を連通し、密封装着手段によって該液送管手段を該液吐出口に密封状態で装着せしめ、
前記密封装着手段が、前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面形状に対応する下面形状を有しかつ下部上面には受け段部を形成するとともに上部外面に雄螺子部を形成しかつ中央部に挿通口を開口した固定部材と、円形板の中央部に前記受け段部に当接する貫通穴を開穿しかつ該円形板の周縁部から垂設された環状側壁の内面側に前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の内面に形成された雄螺子部に螺合可能な雌螺子部を形成したキャップ部材と、中心部に中心穴を穿設しかつ該中心穴の下端部内面に雌螺子部を形成した締付部材と、中心部に貫通口を開口するとともに下端外周部に環状のテーパ鍔部を設けた補助環状部材と、を含み、
前記固定部材を前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面に当接せしめ、前記締付部材の中心穴、前記補助環状部材の貫通口、前記キャップ部材の貫通穴及び前記固定部材の挿通口を介して前記液送管手段を前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、前記キャップ部材の貫通穴を前記受け段部に当接させた状態で前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の雄螺子部に該キャップ部材の雌螺子部を螺合させて螺子締めし、次いで前記補助環状部材を介在させて前記固定部材の上部上面の雄螺子部に前記締付部材の中心穴の内面の雌螺子部を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段が前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で連通せしめられるようにしたことを特徴とする。
【0011】
本発明の塗布装置の第3の態様は、加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、
前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、を有し、
前記加圧タンク内に圧縮空気が供給されると、該加圧タンク内に設置された前記プラスチック容器が加圧され押し潰されてその内部の粘性液体を前記長尺状流路部材を介して該プラスチック容器から吐出し、ついで前記液送管手段を介して前記塗布ノズル手段から噴出して所定部位に当該粘性液体を塗布することができるように作用する塗布装置であって、
前記長尺状流路部材が、前記プラスチック容器本体の開口部に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口を開口した上端取付け部と、該プラスチック容器本体の内部に延出するように該取付け部に一体的に取付けられた長尺状流路部と、を有し、該長尺状流路部材が該開口部に着脱自在に装着されるように構成し、該プラスチック容器本体の開口部に該長尺状流路部材の上端取付け部を嵌着し、該上端取付け部の液吐出口に前記液送管手段を連通し、密封装着手段によって該液送管手段を該液吐出口に密封状態で装着せしめ、
前記密封装着手段が、前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面形状に対応する下面形状を有しかつ下部上面には受け段部を形成するとともに上部外面に雄螺子部を形成しかつ中央部に挿通口を開口した固定部材と、円形板の中央部に前記受け段部に当接する貫通穴を開穿しかつ該円形板の周縁部から垂設された環状側壁の内面側に前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の内面に形成された雄螺子部に螺合可能な雌螺子部を形成したキャップ部材と、中心部に中心穴を穿設しかつ該中心穴の下端部内面に雌螺子部を形成するとともに該中心穴の上部内面にワンタッチ継手機構を設けた締付部材と、を含み、
前記固定部材を前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面に当接せしめ、前記締付部材の中心穴、前記キャップ部材の貫通穴及び前記固定部材の挿通口を介して前記液送管手段を前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、前記キャップ部材の貫通穴を前記受け段部に当接させた状態で前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の雄螺子部に該キャップ部材の雌螺子部を螺合させて螺子締めし、次いで前記固定部材の上部上面の雄螺子部に前記締付部材の中心穴の下端部内面の雌螺子部を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段が前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で連通せしめられるようにしたことを特徴とする。
【0012】
前記長尺状流路部が側面に1以上の流路穴を開穿した管状体であるのが好適である。前記粘性液体としては、湿気硬化型の接着性を有する硬化性組成物又は酸素硬化型の接着性を有する硬化性組成物を適用対象とすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の塗布装置によれば、ホースやチューブ等の液送管手段と収容容器や加圧容器(加圧タンク)等との接続部における空気の侵入を完全に阻止可能とし、当該接続部からの空気の侵入により当該液体が硬化してしまうことに起因する各種のトラブルの発生を皆無とすることができるという効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の塗布装置の概略的構成を示す説明図である。
【図2】本発明の塗布装置で用いられるプラスチック容器を加圧タンクの内部に設置した1つの実施の形態を示す断面的説明図で、プラスチック容器本体に粘性液体を満タン充填した状態を示す。
【図3】図2の状態からプラスチック容器本体が外側から加圧されて変形収縮されるとともに粘性液体が外部に排出される中間状態を示す断面的説明図である。
【図4】図3の状態からさらに加圧されてプラスチック容器本体が完全に押し潰されて粘性液体の全量が外部に排出された最終状態を示す断面的説明図である。
【図5】本発明の塗布装置で用いられるプラスチック容器に使用される長尺状流路部材の一例を示す説明図で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図6】図5と同様の長尺状流路部材を示す図面で、(a)は全体を示す斜視説明図、(b)は上端部を省略し長尺部のみを示す斜視説明図である。
【図7】図5に示した長尺状流路部材の上端取付け部をプラスチック容器本体の開口部に取付けかつ液送管手段の一端部を該長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、密封装着手段によって該液送管手段が長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で装着せしめられる状態を示す要部説明図で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図8】図7(b)における各部材を分解して示す分解説明図で、(a)は全体図、(b)は固定部材の内周面の他の例を示す断面説明図、(c)は図8(b)の矢印A部分の拡大断面説明図である。
【図9】長尺状流路部材の取付け部と密封装着部材との接合状態の他の例を示す図7と同様の図面で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図10】長尺状流路部材の取付け部と密封装着部材との接合状態のさらに他の例を示す図7と同様の図面で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図11】長尺状流路部材の取付け部と装着補助部材との接合状態の別の例を示す図7と同様の図面で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図12】長尺状流路部材の取付け部と装着補助部材との接合状態のさらに別の例を示す図7と同様の図面で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図13】図12(b)における各部材を分解して示す図面で、(a)は分解説明図、(b)は補助環状部材の摘示斜視図である。
【図14】長尺状流路部材の取付け部と装着補助部材との接合状態のまた別の例を示す図7と同様の図面で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。
【図15】図14(b)における各部材を分解して示す分解説明図である。
【図16】図3の状態においてプラスチック容器本体及び長尺状流路部材の合体物から固定部材、キャップ部材、締付部材及び液送管手段の合体物を抜き出した状態を示す説明図である。
【図17】図16の要部の摘示拡大説明図である。
【図18】塗布装置において長尺状流路部材を使用しない場合にプラスチック容器本体から固定部材、キャップ部材、締付部材及び液送管手段の合体物を抜き出した状態を示す説明図である。
【図19】キャップ部材の一例を示す斜視図である。
【図20】図5に示した長尺状流路部材の上端取付け部をプラスチック容器本体の開口部に取付けかつ液送管手段の一端部を該長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、密封装着手段によって該液送管手段が長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で装着せしめられる状態を示す要部説明図で、図7の構成例とは別の構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面中、図1〜図17に基づいて説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
【0016】
図1は本発明の塗布装置の概略的構成を示す説明図である。図1において、符号60は本発明の塗布装置で、加圧タンク22を有している。該加圧タンク22内にはプラスチック容器10が設置されている。該プラスチック容器10はプラスチック容器本体12及び長尺状流路部材18を有している。62は圧縮空気供給手段で、前記加圧タンク22内に空気供給管21を介して圧縮空気を供給する作用を行う。20は粘性液体を供給する液送管手段で、該液送管手段20の一端はプラスチック容器本体12の開口部14に連通し、該液送管手段20の他端には塗布ノズル手段64が接続されており、該プラスチック容器10に充填された粘性液体を塗布ノズル手段64に供給する作用を行う。66,68は圧縮空気供給手段62と塗布ノズル手段64とを接続する開側空気供給管及び閉側空気供給管で、それぞれ塗布ノズル手段64のオンオフを行うものである。
【0017】
前記プラスチック容器10の長尺状流路部材18は、前記プラスチック容器本体12の開口部14に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口23を開口した上端取付け部24と、該プラスチック容器本体12の内部に延出するように該取付け部24に一体的に取付けられた長尺状流路部26aと、を有し、該長尺状流路部材18が該開口部14に着脱自在に装着されるように構成されている。該プラスチック容器本体12の開口部14に該長尺状流路部材18の上端取付け部24を嵌着し、該上端取付け部24の液吐出口23に前記液送管手段20を挿通し、図7に示した構成の密封装着手段70によって該液送管手段20を該液吐出口23に密封状態で装着せしめるようにするのが好適である。
【0018】
図2はプラスチック容器を加圧タンクの内部に設置した1つの実施の形態を示す断面的説明図で、プラスチック容器本体に粘性液体を満タン充填した状態を示す。図2において、符号10はプラスチック容器で、プラスチック容器本体12を有している。該プラスチック容器本体12は加圧によって押し潰し可能なように柔軟性を有するプラスチック材料、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等によって形成されているが、柔軟性、経済性、成形のし易さより、軟質ポリエチレンが特に適している。該プラスチック容器本体12の上部には開口部14が開穿されている。該プラスチック容器本体12の内部には粘性液体16が充填可能とされている。該プラスチック容器本体12の内部に粘性液体16が充填された場合には、該プラスチック容器本体12の外側から圧力が加えられると、該プラスチック容器本体12は加圧によって変形縮小し、最終的には押し潰されて内部の粘性液体16が前記開口部14から液送管手段20を介して加圧吐出されるように作用する。該液送管手段20の材質としてはテフロン(登録商標)が好適である。
【0019】
粘性液体16としては、粘度が5〜500Pa・s/23℃、好ましくは10〜100Pa・s/23℃、より好ましくは15〜60Pa・s/23℃の粘性液体が適用可能である。前記粘性液体16としては、特に接着性を有する硬化性組成物を挙げることができる。該接着性を有する硬化性組成物としては、例えば、接着剤、シール材、ポッティング材等が例示される。前記粘性液体のタックフリータイム(TFT)は、0〜60分、好ましくは0〜10分、より好ましくは0〜3分の範囲が好適である。本発明の塗布装置においては、粘度及びタックフリータイムが上記範囲の粘性液体に適用したとき、従来品に比べて汚れにくいという甚大な効果が達成される。
【0020】
前記接着性を有する硬化性組成物としては、湿気硬化型もしくは酸素硬化型等の空気に触れて常温で硬化可能な常温硬化型の硬化性組成物が好ましく、特に、変成シリコーン系、ポリウレタン系、シリコーン系等の湿気硬化型接着剤がより好適に用いられる。
【0021】
図2において、18は長尺状流路部材で、前記プラスチック容器本体12の内部に延出するように前記開口部14に取付けられかつ前記粘性液体16が加圧吐出される際に当該粘性液体16の流路を形成確保する機能を有するように構成されている。該長尺状流路部材18は粘性液体の流路を形成するように作用すればよいもので、後述するように種々の形態が考えられるが、図2の図示例では、上端取付け部24と、前記プラスチック容器本体12の内部に延出するように該取付け部24に一体的に取付けられた長尺状円柱管体30aからなる長尺状流路部26aと、を有し、該長尺状円柱管体30aの側壁に1又は複数(図示例では複数)の流路穴32を開口した構造を示してある。28は該長尺状流路部材18の下端開口端部である。
【0022】
長尺状流路部材の材質は、成形可能なものなら特に選ばないが、嵌合のし易さより、柔軟性を有するプラスチック材料、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ナイロン、フッ素ゴム、シリーコーンゴム、EPDM、SBS、SIS、SEBS等がよく、射出成形がし易く、安価であることから、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂がより良く、特に柔軟で、安価な軟質ポリエチレンが良い。長尺状流路部材は上端取付け部が単純な円柱(回転体)構造より成るとき長尺状流路部の形状を適切選定すれば、単純な金型構造になり、上記した材質の選定と組み合わせることにより、安価に長尺状流路部材を製造することが出来る。
【0023】
図2において、符号22は加圧タンクで、圧縮空気供給手段(図示せず)から空気供給管21を介して加圧空気が内部に導入されるように構成されている。前記プラスチック容器10は使用に際しては、該加圧タンク22内に設置した状態で使用され、図3に示したように、該プラスチック容器10の外側から圧力(例えば、加圧条件0.3〜1.0MPa)を加えて該プラスチック容器本体12を加圧変形し内部の粘性液体16を前記開口部14から液送管手段20を介して吐出する作用を行い、最終的には、図4に示したように、前記プラスチック容器本体12が加圧によって完全に押し潰されてその内部に収納された粘性液体16を全て吐出されるように働くものである。そして、図4に示したような完全に押し潰されたプラスチック容器10、換言すれば、プラスチック容器本体12と前記長尺状流路部材18は再利用することなく、押し潰した状態のままで廃棄処分が可能である。例えば、長尺状流路部材18を再利用する場合には、使用後の長尺状流路部材18をプラスチック容器本体12から引き抜いて使用することになるが、その際に長尺状流路部材18に付着している粘性液体が周囲に飛び散り汚れの原因になるが、本発明においてはプラスチック容器本体12とともに長尺状流路部材18もそのまま廃棄可能としてあるのでそのような汚れの発生は皆無となる利点がある。
【0024】
図5は本発明の塗布装置で用いられるプラスチック容器に使用される長尺状流路部材の第1の例を示す説明図で、(a)は上面説明図、(b)は断面説明図である。図6は図5と同様の長尺状流路部材を示す図面で、(a)は全体を示す斜視説明図、(b)は上端部を省略し長尺部のみを示す斜視説明図である。前記長尺状流路部材18は、図5及び図6によく示されるように、前記プラスチック容器本体12の開口部14に取付けられかつ中央部に液吐出口23を開口した上端取付け部24と、前記プラスチック容器本体12の内部に延出するように該取付け部24に一体的に取付けられかつ中心部に貫通流路25aを開口した長尺状流路部26aと、を有している。
【0025】
前記上端取付け部24は液吐出口23を形成する内周壁27と該内周壁27から支持壁29によって所定間隔を介して離間した位置に設けられた外周壁31を有している。該内周壁27の内径は上部部分が下部部分よりも径大となるとともに該内周壁の上端面は内方に傾斜したテーパ部33となっている。該外周壁31の上端部は外方に折曲されて外周段部35が形成されている。該外周段部35を前記プラスチック容器本体12の開口部14の外周縁部に嵌合することによって該長尺状流路部材18を該開口部14に着脱自在に装着することができる。
【0026】
該プラスチック容器本体12の開口部14は広口に形成されているので、該長尺状流路部材18を該開口部14に着脱自在に装着する構成としておくと、該長尺状流路部材18を嵌着しない状態で、粘性液体16を該プラスチック容器本体12内に注入する際には広口の開口部14から余裕をもって粘性液体16を注入することができ、注入終了後に該長尺状流路部材18を該開口部14に嵌着する手順とすれば、粘性液体の注入作業を何らの支障なくおこなうことができるという利点がある。一方、事前に該長尺状流路部材18を開口部14に取り付けてしまうと、粘性液体16は該長尺状流路部材18の幅狭に開口されている液吐出口23を介して粘性液体16を注入することとなり、その注入作業は広口の開口部14を利用して注入する場合に比較して注入作業に支障が生じてしまう不都合がある。
【0027】
前記長尺状流路部材18は、プラスチック容器本体12が最終的に押し潰された状態でも、プラスチック容器本体12の内部に残留している粘性液体16が吐出又は排出可能なように作用することが必須である。図2〜図6の例では、長尺状流路部材18の長尺状流路部26aとしては下端を開口端部28とした長尺状円柱管体30aの側壁に1又は複数(図示例では複数)の流路穴32を開口した構造を示した。この構造の長尺状流路部材18によれば、例え、プラスチック容器本体12が押し潰されても、下端の開口端部28及び1又は複数の流路穴32のいずれかは開口状態を維持して粘性液体16の排出流路が確保されるように働くことが可能である。上記の構成においては、上記した流路穴32は開口されているため、粘性液体16は最初に流路穴32を通過し次に前記液吐出口23及び前記開口部14を通過して最終的に液送管手段20を介して加圧吐出されるものである。なお、上記流路穴32が十分に開口されていれば、下端開口端部28の開口は必須ではなく、閉鎖されていても十分なる流路確保が行えることはいうまでもない。
【0028】
上記したプラスチック容器本体12が最終的に押し潰された状態でも、プラスチック容器本体12の内部に残留している粘性液体16が吐出又は排出可能に作用するようにした長尺状流路部の構造は図5及び図6に示した構造以外にも多くの態様が考えられ、要は粘性液体16がプラスチック容器本体12から押出される際に粘性液体16の排出流路が確保されるように作用する構造であればよいもので、図5及び図6の構造に限定されないことはいうまでもない。
【0029】
前記粘性液体16としては、空気中の湿気と接触して硬化する湿気硬化型の接着性を有する硬化性組成物又は空気中の酸素と接触して硬化する酸素硬化型の接着性を有する硬化性組成物を適用対象とする場合には、前述したような粘性液体の飛散による汚れの発生は完全に防止されかつ上記した硬化性組成物の塗布作業を行う場合にはその塗布作業が簡略化されるので大きな作業改善が可能となる。
【0030】
前記密封装着手段70について、図7及び図8によって説明する。該密封装着手段70は固定部材72を有している。該固定部材72は、中央部に挿通口73を開口した円筒基体74を有し、該円筒基体74の下部外面に環状鍔部75を形成し、該円筒基体74と該環状鍔部75の下面形状は前記長尺状流路部材18の上端取付け部24の上面形状に対応する形状を有するように形成しかつ該環状鍔部75の上面には受け段部76を形成するとともに該円筒基体74の上部外面に雄螺子部78を形成した構成を有している。該円筒基体74の下端部には内方に傾斜したテーパ部79が形成されている。
【0031】
80はキャップ部材で、円形板82の中央部に前記受け段部76に当接する貫通穴84を開穿しかつ該円形板82の周縁部から垂設された環状側壁86の内面側には、前記プラスチック容器本体12の開口部14の円筒側壁14aの内面に形成された雄螺子部14bに螺合可能な雌螺子部88が形成されている。なお、キャップ部材80の形状についての特別の限定はないが、図19に示すように、環状側壁86の外周面に複数個(図示例では8個)の凹部86aを形成しておくと該キャップ部材80を手で操作する際に指を各凹部86aにかけて行うことによって操作の簡便化を図ることができる。
【0032】
90は締付部材で、中心部に中心穴92が穿設された円筒部材91を有し、該円筒部材91の内周面の下部部分には締付け雌螺子部94が形成されている。該締付部材90の中心穴92の上部部分は、図8(a)に示すように、上部に向かって徐々に径小となるように形成されている。
【0033】
上記した密封装着手段70を用いて前記液送管手段20を前記液吐出口23に密封状態で装着せしめる態様について説明する。前記固定部材72を前記長尺状流路部材18の上端取付け部24の上面に当接せしめ、前記締付部材90の中心穴92及び前記固定部材72の挿通口73を介して前記液送管手段20を前記長尺状流路部材18の上端取付け部24の液吐出口23に連通し、前記キャップ部材80の貫通穴84を前記受け段部76に挿通当接させた状態で前記プラスチック容器本体12の開口部14の円筒側壁14aの雄螺子部14bに該キャップ部材80の雌螺子部88を螺合させて螺子締めし、次いで前記固定部材72の上部上面の雄螺子部78に前記締付部材90の中心穴の内面の締付け雌螺子部94を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段20が前記長尺状流路部材18の上端取付け部24の液吐出口23に密封状態で装着せしめられる。なお、上述したように前記中心穴92は上部に向かって徐々に径小となっているので、上記雄螺子部78に上記雌螺子部94を螺子締めすることにより、該固定部材72の挿通口73の上部が、挟搾せしめられ、その結果として液送管手段20を締め付け固定し、それにより液送管手段20と固定部材72の間を密閉するように作用する。
【0034】
図7及び図8(a)に示した長尺状流路部材18の上端取付け部24は、液吐出口23を形成する内周壁27と該内周壁27から支持壁29によって所定間隔を介して離間した位置に設けられた外周壁31を有し、該内周壁27の内径は上部部分が下部部分よりも径大となるとともに該内周壁27の上端面は内方に傾斜したテーパ部33となっている構造を有している。一方、前記固定部材72の円筒基体74の下端部は内方に傾斜したテーパ部79となっている。従って、該固定部材72を長尺状流路部材18の上端取付け部24に当接すると、図7に示されるように、該内周壁27の上端テーパ部33と該円筒基体74の下端テーパ部79とが互いに当接して密封状態とすることができる構造となっている。
【0035】
図8(a)に示した例では、固定部材72の内周面は平滑面とした例について図示したが、液送管手段20を係止する効果を上げるために、図8(b)(c)に示すように、固定部材72の内周面の上端部に下方に向かって径小となる環状テーパ部73aを1個以上(図示例では3個)設ける構成を採用することもできる。
【0036】
前記固定部材72の材質としては、強靭性の面からは6−ナイロンが好ましく、また、付着した粘性液体の拭き取りやすさの面からは高密度ポリエチレン(HDPE)が好適に用いられる。前記キャップ部材80の材質としては硬質ポリエチレンを用いればよく、締付部材90の材質としては潤滑性を有するポリアセタールが好ましい。
【0037】
図7(b)の図示例では、液送管手段20の下端部は固定部材72の円筒基体74の下端面と面一となるように設定され、また図20の図示例では液送管手段20の下端部を円筒基体74の内部上方に引っ込めた構成に設定しているが、このように該液送管手段20の下端部が固定部材72から下方に垂下して自由端とならないように構成することによって、該液送管手段20の下端から粘性液体16が飛び散ることが制限されるので汚れの発生が大幅に解消するという利点がある。なお、該液送管手段20を長尺状流路部材18の液吐出口23に連通する態様としては、該液送管手段20の下端部が長尺状流路部材18の液吐出口23内に挿入される程度まで該液送管手段20を垂下してもよいが、垂下する長さを小とすればするほど、汚れの発生は少なくなる。以下の図示例においても、液送管手段20の下端部の設定は図15と同様に行われるが、再度の説明は省略する。
【0038】
図7に示した長尺状流路部材18の上端取付け部24の上面形状と固定部材72の下面形状の組み合わせは、図7の例以外にも考えられるもので、図9〜図15によってさらに説明する。
【0039】
図9に示した構造例は、長尺状流路部材18の上端取付け部24の内周壁27の上端テーパ部33と固定部材72の円筒基体74の下端テーパ部79のテーパの傾斜方向が図7におけるそれらと逆転しておりかつ該内周壁27の内径は上部部分と下部部分とが同径となっている点を除いて図7と同様の構成を有するものである。この場合は、図7の場合とは反対に、該固定部材72を長尺状流路部材18の上端取付け部24に当接すると、図9に示されるように、該内周壁27の上端テーパ部33と該円筒基体74の下端テーパ部79とが互いに当接して密封状態とすることができる構造となっている。
【0040】
図10に示した構造例は、長尺状流路部材18の上端取付け部24の内周壁27の設置が省略され、液吐出口23の径が貫通流路25aの径よりも大でありかつ固定部材72の円筒基体74の下端部長さが支持壁29の下方まで延長されている点を除いて図7と同様の構成を有するものである。この場合は、該円筒基体74の下端テーパ部79が支持壁29の内周縁部に当接して密封状態とすることができる構造となっている。
【0041】
図11に示した構造例は、図9の構造例をさらに変形させたもので、固定部材72の円筒基体74の下端テーパ部79を省略して円筒基体74の下面全体を面一に形成し、長尺状流路部材18の上端取り付け部24の内周壁27の上端テーパ部33の上端が上記円筒基体74の下面に当接するように構成されている。
【0042】
図12及び図13(a)(b)に示した構造例は、補助環状部材95を用いてさらに密封作用を向上させた例を示す。該補助環状部材95は中心部に貫通口96を有し、その下端部外周面には環状のテーパ鍔部98が設けられている。図12及び図13(a)(b)に示した構造例は、基本的には図9に示した構造例に近似するものであるが、図9の構造例において固定部材72と締付部材90とを螺合させるにあたって、上記した補助環状部材95を介在させて行う点が異なるものである。また、図9の構造例においては、固定部材72の円筒基体74の上端部外面には挿入用テーパ部74aが形成されており、締付部材90の中心穴92に円筒基体74の先端部が挿入しやすいように構成されているが、図12及び図13の構造例では、固定部材72の円筒基体74の上端部は上記した補助環状部材95の下端部の環状テーパ鍔部98を受けるために、該円筒基体74の上端部内面には受け用テーパ部74bが形成されている。また、上記締付部材90の円筒部材91の上端内周部には内周段部91aが形成されており、該締付部材90の中心穴92に補助環状部材95が挿通される際には該内周段部91aが該環状テーパ鍔部98の上側に当接して嵌合する構成とされている。なお、上記補助環状部材95もプラスチック材料で形成すればよいが、ナイロンで形成するのが好ましい。
【0043】
図13(a)(b)に示した構造例では、補助環状部材95を締付部材90の中心穴92に挿通する構造を示したが、この補助環状部材95以外にも同様の作用を果たす部材であれば使用可能なものであり、ワンタッチ継手機構を適用することもでき、その例を図14及び図15に示して説明する。図14及び図15において、120はワンタッチ継手機構を備えた締付部材で、段付円筒部材122を有している。該段付円筒部材122には中心挿通穴124が穿設されている。該段付円筒部材122の下部には径小円筒部126が形成され、上部には径大円筒段部128が設けられている。該径小円筒部126の内周面には雌螺子部130が形成されている。132は該段付円筒部材122の上部の環状段部空間に配置されたパッキンである。該パッキン132にはロッククロウ134が隣接して取り付けられている。136はスリーブで、ロッククロウ134を押圧する作用を行う。138は押えブロックでスリーブ136を押さえるように働く。このような構成とすることによって、液送管手段20はワンタッチ継手機構を備えた締付部材120の中心挿通穴124内に密封状態で装着されることとなる。なお、ワンタッチ継手の構造は種々知られており、上記した構造以外に、特開平1−206196、実開平4―35669、実用新案登録第2575755号、実用新案登録第2524012号等の公報に記載されたワンタッチ継手の構造を適用することもできる。
【0044】
上記の構成により、本発明の塗布装置の作用を説明する。まず、前記圧縮空気供給手段62から空気供給管21を介して前記加圧タンク22内に圧縮空気が供給されると、図2に示したように、該加圧タンク22内に設置されかつ粘性液体16が満タン状態で充填されている前記プラスチック容器10が加圧される。次に、図3に示したように、当該プラスチック容器10が加圧によって縮小変形してその内部の粘性液体16が前記長尺状流路部材18を介して該プラスチック容器10から吐出される。ついで、該吐出された粘性液体16は液送管手段20を介して塗布ノズル手段64から噴出して所定部位に当該粘性液体16を塗布される。この塗布作業において、粘性液体16が全て吐出使用された状態では、図4に示したように、前記プラスチック容器10が加圧によって押し潰されてしまう。この時点ではプラスチック容器10の内部に充填されていた粘性液体16は全て加圧吐出されて存在せず、当該押し潰されたプラスチック容器本体12と前記長尺状流路部材18だけが残っている状態となっている。そして、図16に示したように、加圧タンク22のタンク本体22aから蓋体22bを外し、次いで使用済みの押し潰された状態のプラスチック容器10、つまりプラスチック容器本体12とプラスチック容器本体12と長尺状流路部材18の合体物の合体物から固定部材72、キャップ部材80、締付部材90及び液送管手段20の合体物を抜き取り分離して(図16及び図17)、該タンク本体22a内に残されたプラスチック容器本体12と長尺状流路部材18の合体物は廃棄処分される。この押し潰された状態のプラスチック容器10から長尺状流路部材18を取り出して再利用しようとすると、当該長尺状流路部材18に付着している粘性液体が飛散して作業現場を汚染する原因となるという不都合が生じるが、本発明では押し潰されたプラスチック容器10、つまりプラスチック容器本体12と長尺状流路部材18とは廃棄可能に形成されているので、そのまま廃棄でき上記のような汚染が発生することはないという利点がある。
【0045】
なお、前記長尺状流路部材をプラスチック容器106内に設置しない装置においては、液送管手段110をプラスチック容器106内に延伸し粘性液体112中に突っ込んで使用することになる。この場合には液送管手段110の先端が閉塞されてしまうと簡単に流路が閉鎖されてしまうため、プラスチック容器106内の粘性液体112が全量排出されない等の事故が発生する場合があるが、例え粘性液体112が全量排出されたとしても、図18に示したように、加圧タンク102のタンク本体102aから蓋体102bを外し、プラスチック容器106から液送管手段110を引き抜くと液送管手段110に付着した粘性液体112が飛び散る不具合に加え、その飛び散りを防ぐためには液送管手段110から粘性液体112をウエス(ボロ切れ)で拭き取る必要があり、余分な手間がかかる難点がある。さらに、その際、きれいに拭き取れればよいが、回数を重ねるとどうしても粘性液体112(例えば、硬化した接着剤)のカス状物が液送管手段に付着し、液送管手段110を再度使用する際にこのカス状物が粘性液体112に混入しやすくなり、塗布ノズル手段等の各部材等の詰まりの原因となり、粘性液体112(例えば、接着剤)の塗布ができなくなる等の不都合が発生してしまう。特に、湿気硬化型接着剤では接着剤のカスが出やすく、塗布ノズル手段等の各部材等の詰まりが顕著となり問題となる。
【0046】
さらにいえば、粘性液体、例えば湿気硬化型接着剤を塗布する際に使用される加圧タンクにおいては、圧力は一般的に0.3〜1.0MPa程度が使用される。そのため、その圧力に耐えかつ高い密閉性を維持するために加圧タンクの蓋体は肉厚で重量(例えば、6〜10kg程度の重量)があるように形成されており、従って、プラスチック容器の切り替え作業は通常は3人の作業員(1人は蓋体を持ち上げている間に残りの二人で長尺の液送管手段の抜き差しを含めたプラスチック容器の交換を行う)によって行われているものである。塗布作業の終了後などに粘性液体を収容するプラスチック容器の交換を行う場合には、図18に示すように、蓋体を外してプラスチック容器から液送管手段を外して古いプラスチック容器を廃棄し、次に新しいプラスチック容器を加圧タンク内に収納して長尺の液送管手段を当該プラスチック容器に挿通するというような作業を行う必要があり、該液送管手段の先端から粘性液体、例えば接着剤が飛散することによる汚れの発生が多発してしまうものである。また、粘性液体として硬化速度の速い(3分〜10分で硬化する)タイプの湿気硬化型接着剤を使用する場合には、特に迅速な作業が要求されるのでその作業は困難を伴うことになる。
【0047】
このような従来の液送管手段のみを使用する場合の種々の問題は長尺状流路部材18を設置したプラスチック容器10の使用によって全て解消するものである。例えば、上記したプラスチック容器の切り替え作業は上記したように3人で行っていたものが、本発明の塗布装置におけるプラスチック容器を適用することによって、2人(1人は蓋体を持ち上げている間に残りの1人で長尺の液送管手段の抜き差しを含めたプラスチック容器の交換を行う)で行うことが可能となる。本発明の塗布装置におけるプラスチック容器、長尺状流路部材及び塗布装置は当業界において従来から大きな問題とされてきた上記の問題を効果的に解消するもので、非常に大きなメリットを有するものである。この粘性液体16が液送管手段20の先端部から飛び散って汚れの原因となるという問題の解消の一つの手段としては、図7の図示例の説明で述べたように、液送管手段20の先端部が固定部材72から下方に突出しない構成を採用するのが効果的である。
【符号の説明】
【0048】
10:プラスチック容器、12:プラスチック容器本体、14:開口部、14a:円筒側壁、14b:雄螺子部、16、112:粘性液体、18:長尺状流路部材、20、110:液送管手段、21、104:空気供給管、22,102:加圧タンク、22a,102a:タンク本体、22b,102b:蓋体、23:液吐出口、24:上端取付け部、25a:貫通流路、26a:長尺状流路部、27:内周壁、28:開口端部、29:支持壁、30a:長尺状円柱管体、31:外周壁、32:流路穴、33:上端テーパ部、35:外周段部、36、40:板状体、36a、40a、45:流路形成点、37:切り欠き部、38、44:空間、39:スリット、42:板状支持柱、46:螺旋状線条体、48:中央部空洞、50:下端開口端部、52:空隙、53:メッシュ円筒体、54:中央部空洞、56:下端開口端部、58:メッシュ空隙、60:本発明の塗布装置、62:圧縮空気供給手段、64:塗布ノズル手段、66:開側空気供給管、68:閉側空気供給管、70:密封装着手段、72:固定部材、73:挿通口、73a:環状テーパ部、74:円筒基体、74a:挿入用テーパ部、74b:受け用テーパ部、75:環状鍔部、76:受け段部、78:雄螺子部、79:下端テーパ部、80:キャップ部材、82:円形板、84:貫通穴、86:環状側壁、86a:凹部、88、94:雌螺子部、90:締付部材、91:円筒部材、91a:内周段部、92:中心穴、95:補助環状部材、96:貫通口、98:テーパ鍔部、120:ワンタッチ継手機構を備えた締付部材、122:段付円筒部材、124:中心挿通穴、126:径小円筒部、128:径大円筒段部、130:雌螺子部、132:パッキン、134:ロッククロウ、136:スリーブ、138:押えブロック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、
前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、を有し、
前記加圧タンク内に圧縮空気が供給されると、該加圧タンク内に設置された前記プラスチック容器が加圧され押し潰されてその内部の粘性液体を前記長尺状流路部材を介して該プラスチック容器から吐出し、ついで前記液送管手段を介して前記塗布ノズル手段から噴出して所定部位に当該粘性液体を塗布することができるように作用する塗布装置であって、
前記長尺状流路部材が、前記プラスチック容器本体の開口部に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口を開口した上端取付け部と、該プラスチック容器本体の内部に延出するように該取付け部に一体的に取付けられた長尺状流路部と、を有し、該長尺状流路部材が該開口部に着脱自在に装着されるように構成し、該プラスチック容器本体の開口部に該長尺状流路部材の上端取付け部を嵌着し、該上端取付け部の液吐出口に前記液送管手段を連通し、密封装着手段によって該液送管手段を該液吐出口に密封状態で装着せしめ、
前記密封装着手段が、前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面形状に対応する下面形状を有しかつ下部上面には受け段部を形成するとともに上部外面に雄螺子部を形成しかつ中央部に挿通口を開口した固定部材と、円形板の中央部に前記受け段部に当接する貫通穴を開穿しかつ該円形板の周縁部から垂設された環状側壁の内面側に前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の内面に形成された雄螺子部に螺合可能な雌螺子部を形成したキャップ部材と、中心部に中心穴を穿設しかつ該中心穴の下端部内面に雌螺子部を形成した締付部材と、を含み、
前記固定部材を前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面に当接せしめ、前記締付部材の中心穴、前記キャップ部材の貫通穴及び前記固定部材の挿通口を介して前記液送管手段を前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、前記キャップ部材の貫通穴を前記受け段部に当接させた状態で前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の雄螺子部に該キャップ部材の雌螺子部を螺合させて螺子締めし、次いで前記固定部材の上部上面の雄螺子部に前記締付部材の中心穴の内面の雌螺子部を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段が前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で連通せしめられるようにしたことを特徴とする塗布装置。
【請求項2】
前記固定部材の挿通口を形成する内周面の上端部に下方に向かって径小となる環状テーパ部を少なくとも1個形成することを特徴とする請求項1記載の塗布装置。
【請求項3】
加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、
前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、を有し、
前記加圧タンク内に圧縮空気が供給されると、該加圧タンク内に設置された前記プラスチック容器が加圧され押し潰されてその内部の粘性液体を前記長尺状流路部材を介して該プラスチック容器から吐出し、ついで前記液送管手段を介して前記塗布ノズル手段から噴出して所定部位に当該粘性液体を塗布することができるように作用する塗布装置であって、
前記長尺状流路部材が、前記プラスチック容器本体の開口部に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口を開口した上端取付け部と、該プラスチック容器本体の内部に延出するように該取付け部に一体的に取付けられた長尺状流路部と、を有し、該長尺状流路部材が該開口部に着脱自在に装着されるように構成し、該プラスチック容器本体の開口部に該長尺状流路部材の上端取付け部を嵌着し、該上端取付け部の液吐出口に前記液送管手段を連通し、密封装着手段によって該液送管手段を該液吐出口に密封状態で装着せしめ、
前記密封装着手段が、前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面形状に対応する下面形状を有しかつ下部上面には受け段部を形成するとともに上部外面に雄螺子部を形成しかつ中央部に挿通口を開口した固定部材と、円形板の中央部に前記受け段部に当接する貫通穴を開穿しかつ該円形板の周縁部から垂設された環状側壁の内面側に前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の内面に形成された雄螺子部に螺合可能な雌螺子部を形成したキャップ部材と、中心部に中心穴を穿設しかつ該中心穴の下端部内面に雌螺子部を形成した締付部材と、中心部に貫通口を開口するとともに下端外周部に環状のテーパ鍔部を設けた補助環状部材と、を含み、
前記固定部材を前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面に当接せしめ、前記締付部材の中心穴、前記補助環状部材の貫通口、前記キャップ部材の貫通穴及び前記固定部材の挿通口を介して前記液送管手段を前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、前記キャップ部材の貫通穴を前記受け段部に当接させた状態で前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の雄螺子部に該キャップ部材の雌螺子部を螺合させて螺子締めし、次いで前記補助環状部材を介在させて前記固定部材の上部上面の雄螺子部に前記締付部材の中心穴の内面の雌螺子部を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段が前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で連通せしめられるようにしたことを特徴とする塗布装置。
【請求項4】
加圧タンクと、前記加圧タンク内に圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段と、該加圧タンク内に設置されたプラスチック容器と、該プラスチック容器の開口部に一端が連通する液送管手段と、該液送管手段の他端に接続された塗布ノズル手段と、を含み、
前記プラスチック容器は、広口開口部を開穿するとともに内部に粘性液体が充填されかつ加圧によって押し潰されて前記粘性液体が前記開口部から加圧吐出されるように形成された柔軟性を有するプラスチック容器本体と、前記プラスチック容器本体の内部に延出するように前記開口部に取付けられかつ前記粘性液体が加圧吐出される際に当該粘性液体の吐出流路を形成する長尺状流路部材と、を有し、
前記加圧タンク内に圧縮空気が供給されると、該加圧タンク内に設置された前記プラスチック容器が加圧され押し潰されてその内部の粘性液体を前記長尺状流路部材を介して該プラスチック容器から吐出し、ついで前記液送管手段を介して前記塗布ノズル手段から噴出して所定部位に当該粘性液体を塗布することができるように作用する塗布装置であって、
前記長尺状流路部材が、前記プラスチック容器本体の開口部に着脱自在に取付けられかつ中央部に液吐出口を開口した上端取付け部と、該プラスチック容器本体の内部に延出するように該取付け部に一体的に取付けられた長尺状流路部と、を有し、該長尺状流路部材が該開口部に着脱自在に装着されるように構成し、該プラスチック容器本体の開口部に該長尺状流路部材の上端取付け部を嵌着し、該上端取付け部の液吐出口に前記液送管手段を連通し、密封装着手段によって該液送管手段を該液吐出口に密封状態で装着せしめ、
前記密封装着手段が、前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面形状に対応する下面形状を有しかつ下部上面には受け段部を形成するとともに上部外面に雄螺子部を形成しかつ中央部に挿通口を開口した固定部材と、円形板の中央部に前記受け段部に当接する貫通穴を開穿しかつ該円形板の周縁部から垂設された環状側壁の内面側に前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の内面に形成された雄螺子部に螺合可能な雌螺子部を形成したキャップ部材と、中心部に中心穴を穿設しかつ該中心穴の下端部内面に雌螺子部を形成するとともに該中心穴の上部内面にワンタッチ継手機構を設けた締付部材と、を含み、
前記固定部材を前記長尺状流路部材の上端取付け部の上面に当接せしめ、前記締付部材の中心穴、前記キャップ部材の貫通穴及び前記固定部材の挿通口を介して前記液送管手段を前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に連通し、前記キャップ部材の貫通穴を前記受け段部に当接させた状態で前記プラスチック容器本体の開口部の円筒側壁の雄螺子部に該キャップ部材の雌螺子部を螺合させて螺子締めし、次いで前記固定部材の上部上面の雄螺子部に前記締付部材の中心穴の下端部内面の雌螺子部を螺合させて螺子締めすることによって、該液送管手段が前記長尺状流路部材の上端取付け部の液吐出口に密封状態で連通せしめられるようにしたことを特徴とする塗布装置。
【請求項5】
前記粘性液体が湿気硬化型の接着性を有する硬化性組成物又は酸素硬化型の接着性を有する硬化性組成物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の塗布装置。
【請求項6】
前記長尺状流路部が側面に1以上の流路穴を開穿した管状体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の塗布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−192343(P2012−192343A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58376(P2011−58376)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000108111)セメダイン株式会社 (92)
【Fターム(参考)】