説明

塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータおよび塗抹標本作製装置の制御方法

【課題】 従来装置による総合血液検査装置は、特別な塗抹条件を設定することができなかった。
【解決手段】 塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するための抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、採取した血液や骨髄液等の塗抹標本を作製するための塗抹標本作成装置に接続されるコンピュータおよび塗抹標本作製装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から血液等を顕微鏡等で観察するために、スライドガラスへ血液等を滴下して引きガラス(塗抹部材)により塗抹を行い、観察用の標本を作製する塗抹標本作製装置が用いられている。
【0003】
塗抹標本は検体ごとに含まれる粒子密度や粘度等の特性が異なっているため、常に一定の塗抹条件で塗抹を行うと、検体によっては観察に適さない塗抹標本になってしまうことがある。
そのため、血液分析装置からの測定結果に基づき検体ごとに塗抹条件が設定されるようにした総合血液検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,209,903号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
検体の特性は、多種多様であり、特に疾患を持った患者の検体などに対しては特別な塗抹条件で塗抹標本を作製する必要がある場合がある。
【0006】
例えば、白血病患者の白血球は弱く破壊されやすい性質がある。このため、白血病患者の血液は、特別な塗抹条件で塗抹標本を作製する必要がある。
しかし、上述した従来装置による総合血液検査装置は、このような特別な塗抹条件を設定することができなかった。従って、従来の塗抹標本作製装置によって作製された塗抹標本の中には、観察しにくいものもあった。
【0007】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、塗抹条件を自由に設定することができるコンピュータを提供するものである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0008】
この発明第1の局面におけるコンピュータは、塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するための抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備える。
【0009】
この第1の局面によるコンピュータでは、上記のように、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するための抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備えるので、塗抹条件を自由に設定することができる。
【0010】
この発明の第2の局面によるコンピュータは、塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、前記塗抹制御条件に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件を記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件を抽出するための抽出手段と、抽出した前記条件を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備える。
【0011】
この第2の局面によるコンピュータでは、上記のように、前記塗抹制御条件に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件を記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件を抽出するための抽出手段と、抽出した前記条件を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備えるので、塗抹条件を自由に設定することができる
【0012】
この発明の第3の局面によるコンピュータは、塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、前記塗抹制御条件に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件と前記塗抹制御条件と対応付けて記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記塗抹制御条件を抽出するための抽出手段と、抽出した前記塗抹制御条件を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備える。
【0013】
この第3の局面によるコンピュータでは、前記塗抹制御条件に対応する条件を設定するための設定手段と、前記設定手段によって設定された条件と前記塗抹制御条件と対応付けて記憶する記憶手段と、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記塗抹制御条件を抽出するための抽出手段と、抽出した前記塗抹制御条件を塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備えるので、塗抹条件を自由に設定することができる。
【0014】
この発明の第4の局面によるコンピュータは、塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、前記塗抹制御条件、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報、および前記塗抹制御条件に対応する条件のうち少なくとも一つを入力するための入力手段と、入力された前記塗抹制御条件、前記特定情報、または前記条件を前記塗抹標本作製装置に送信するための送信手段とを備える。
【0015】
この第4の局面によるコンピュータでは、前記塗抹制御条件、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報、および前記塗抹制御条件に対応する条件のうち少なくとも一つを入力するための入力手段と、入力された前記塗抹制御条件、前記特定情報、または前記条件を前記塗抹標本作製装置に送信するための送信手段とを備えるので、塗抹条件を自由に設定することができる。
【0016】
この発明の第5の局面による制御方法は、塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置を制御する制御方法であって、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するステップと、前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶するステップと、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるステップと、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するステップと、抽出した前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信するステップとを備える。
【0017】
この第5の局面による制御方法では、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するステップと、前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶するステップと、検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるステップと、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するステップと、抽出した前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信するステップとを備えるので、塗抹条件を自由に設定することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面に示す実施態様に基づいてこの発明を詳述する。
図1に示すようにシステム100は、ローダー102、コンベヤー103およびアンローダー111を備え、コンベヤー103に沿って血液分析装置106と塗抹標本作製装置108が配列されている。
【0019】
さらに、ローダー102、コンベヤー103およびアンローダー111を駆動制御する搬送コントローラ109が設けられると共に、血液分析装置106、塗抹標本作製装置108および搬送コントローラ109に対して情報の交換や指令を行うホストコンピュータ107が設けられている。ホストコンピュータ107は、血液検査に関する分析装置および塗抹標本作製装置を統括するためのホストコンピュータである。
【0020】
ローダー102には複数のサンプルラック101が載せられる。サンプルラック101は、ローダー102に隣接するコンベヤー103の搬入端まで矢印A方向に搬送されてローダー102から降ろされる。各サンプルラック101は、図2に示すように、それぞれ血液検体を収容した複数のサンプル容器104を搭載している。
【0021】
コンベヤー103によって、サンプルラック101は矢印B方向に搬送され、血液分析装置106、塗抹標本作製装置108を通ってコンベヤー103の搬出端110に達する。ここで、コンベヤー103の搬出端110に隣接するアンローダー111がサンプルラック101を矢印C方向に搬送して収容する。
また、図2に示すように、検体を収容する各サンプル容器104には、検体の識別情報(ID)を示すバーコードラベル200が貼付けられている。サンプルラック101の側面には、サンプル容器104からバーコード(識別情報)を読み取るための窓112が設けられている。
【0022】
システム100の稼動時、サンプル容器104を載せたサンプルラック101がローダー102に配置されると、システム100が始動される。最初のサンプルラック101がコンベヤー103に載って矢印B方向に移動し、血液分析装置106で止まる。
ここで1番目のサンプル容器104のバーコードがバーコードリーダ113によって読み取られる。血液分析装置106は、サンプル容器104内の検体を採取して分析を行い、バーコードと共にその分析結果をホストコンピュータ107に報告(送信)する。血液分析装置106は、サンプルラック101のすべてのサンプル容器104の検体の分析が完了するまでこの処理を繰り返す。ホストコンピュータ107は、分析結果に基づいて、塗抹標本の作製が必要な検体であるか否かを判断する。
【0023】
次に、塗抹標本の作製が必要のない検体のみが搭載されたサンプルラック101は、ホストコンピュータ107の指令に基づいて搬送コントローラ109がコンベヤー103をコントロールすることにより、塗抹標本作製装置108を通過し、アンローダー111へ移動する。塗抹標本の作製の必要な検体が搭載されたサンプルラック101は、ホストコンピュータ107の指令に基づいて搬送コントローラ109がコンベヤー103をコントロールすることにより、塗抹標本作製装置108の前で停止する。各サンプル容器104のバーコードは、塗抹標本作製装置108のバーコードリーダ113によって読み取られ、ホストコンピュータ107に報告(送信)される。ホストコンピュータ107が、塗抹標本の作製が必要と判断した場合、塗抹標本作製装置108は、塗抹標本の作製が必要なサンプル容器104から検体を採取して血液塗抹標本を作製する。一方、塗抹標本の作製が不要なサンプル容器104はさらに矢印B方向に進み、次のサンプル容器104が塗抹標本作製装置108の前で停止する。
次いで、コンベヤー103に載って塗抹標本作製装置108を通過したサンプルラック101は、アンローダー111へ移動する。
【0024】
図3は塗抹標本作製装置108のブロック図である。この塗抹標本作製装置108は、メモリ20と、入力部30と、制御部40と、検体分注部70と、引きガラス駆動機構50と、バーコードリーダ113とを備える。
制御部40はCPU、ROM、RAMなどを備え、入力部30はキーボードを備える。
入力部30から、塗抹レベル(特定情報)と対応付けて塗抹制御条件が設定され、メモリ20に格納される。これらの塗抹制御条件は実際に塗抹を行う前に予め格納しておく。
図4はメモリ20に格納される塗抹レベルと塗抹制御条件との関係を示すテーブルの説明図である。
【0025】
図4に示すように、塗抹レベル1〜10は、それぞれに速度(引きガラス移動速度)、角度(引きガラスのスライドガラスに対する角度)、なじみ時間(スライドガラス上に分注された検体に引きガラスが接触した直後から引きガラスが移動を開始するまでの時間)および分注量(スライドガラス上に分注する血液の量)の塗抹制御条件に対応している。なお、この塗抹制御条件には、スライドガラスに対する塗抹開始位置やその他の条件を含めることができる。また、塗抹制御条件から速度や角度などの条件を除くこともできる。
【0026】
図4に示すように、全ての塗抹レベル1〜10について、対応する塗抹制御条件のデフォルト値が予め設定されている。塗抹レベル1〜5については、HCT(ヘマトクリット値)の範囲が、対応付けされている。HCTの範囲についても、デフォルト値が予め設定されている。このHCTと塗抹レベルの関係は、後述するように、ホストコンピュータ107から制御部40へ塗抹レベルの指定がないときに用いられる。全ての塗抹レベル1〜10は、対応する塗抹制御条件が使用者によって任意に設定可能である。
【0027】
制御部40は、標本作製の問合せに対する回答をホストコンピュータ107から受信したときにメモリ20から対応する塗抹制御条件を読み出し、引きガラス駆動機構50および検体分注部70を、読み出した塗抹制御条件(速度、角度、なじみ時間、分注量)に基づいて制御し、塗抹標本を作製させる。
【0028】
図5は塗抹標本作製装置108における引きガラス駆動機構50の概略構成を示す説明図である。引きガラス駆動機構50は、塗抹されるスライドガラス60のガラス面に平行に引きガラス62を移動させる前後駆動機構52、引きガラス62をスライドガラス60に対して昇降させる上下駆動機構56、引きガラス62とスライドガラス60とのなす角度を保持する角度保持機構54とを備える。前後駆動機構52および上下駆動機構56は引きガラス62を前後、上下に往復移動させるためのものでありそれぞれモータMとベルトを備えるベルトモータ機構により構成される。
このうち前後駆動機構52は、ベルトモータの回転速度を調整することにより引きガラス62の移動速度を調整することができるようになっている。
【0029】
また、角度保持機構54は、支軸64を中心に引きガラス62が回転するように引っ張る弾性部材66と、回転の限界を定めるストッパ68を備え、引きガラス62の先端がスライドガラス60に接触した後、さらに下降することによってスライドガラス60に対する引きガラス62の角度が変化するようになっている。
図6は角度保持機構54により引きガラス62の角度を大きく保持した状態を示す図であり、図7は角度を小さく保持した状態を示す図である。弾性部材66の伸縮状態により引きガラス62のスライドガラス6に対する接触角度が調整される。
【0030】
図8はホストコンピュータ107を示すブロック図である。ホストコンピュータ107は、制御部80と、入力部81と、外部情報受信部82と、表示部86と、送信部94とを備える。制御部80は、CPU87とメモリ88とを備える。メモリ88は、塗抹レベル条件格納部83と分析結果格納部84と、カルテ情報格納部85と送信済塗抹レベル格納部93とを備える。
ホストコンピュータ107は、入力部81から入力され塗抹レベルに関連付けて設定される塗抹レベル条件を、塗抹レベル条件格納部83に格納する。また、ホストコンピュータ107は、外部情報受信部82を介して受け入れた血液分析装置106からの分析結果(各分析項目の測定値と異常メッセージとを含む)を、検体の識別情報(ID)と共に、分析結果格納部84に格納する。また、ホストコンピュータ107は、送信部94を介して標本作製の要否や塗抹レベルなどの情報を塗抹標本作製装置に送信する。
【0031】
ホストコンピュータ107は、さらに外部情報受信部82を介して受け入れた病院内ホストコンピュータ89(外部端末)からの検体提供者(患者)のカルテ情報および検体提供者を特定するためのID情報をカルテ情報格納部85に格納する。この検体提供者を特定するための識別情報は、検体の識別情報に対応付けられている。これによって検体の識別情報から、その検体の提供者を特定することができる。表示部86は入力部81から使用者によって入力設定される設定項目や設定内容を表示する。なお、病院内ホストコンピュータ89は、病院全体を統括するためのホストコンピュータである。
【0032】
なお、入力部81はキーボードにより、表示部86はLCDにより、外部情報受信部82は、I/Oポートにより、格納部83〜85はRAMにより、それぞれ構成される。
【0033】
図9は、入力部81から使用者が塗抹レベル条件を設定するとき、表示部86に表示される画面の一例を示す。
図9において、(a)欄には塗抹レベル(図4)の番号1〜10のいずれかが設定される。また、塗抹レベルに対応する塗抹レベル条件として、(b)、(c)欄にはWBC(白血球数)の上限値と下限値が、(d)、(e)欄には、RBC(赤血球数)の上限値と下限値が、(f)、(g)欄には、異常メッセージとカルテ情報が、それぞれ設定される。さらに、使用者がコンボボックス91および92を操作することによって、WBCおよびRBCを他の測定項目に変更することも可能である。
【0034】
RBCやWBCなどの所定の測定項目の測定値を塗抹レベル条件とすることで、所定の測定項目の測定値に従った特別な塗抹制御条件での塗抹標本の作製が可能となり、観察しやすい塗抹標本を作製することができる。
なお、塗抹レベル条件には、これらの条件以外に、検体提供者が手術後であることを示す情報や、透析の前や後であることを示す情報や、前回の検査に対するコメント(例えば、前回の塗抹標本の品質が良くなかったことを示すコメント)などが含まれてもよい。また、塗抹レベル条件には、上記の情報が全て含まれている必要はない。
【0035】
なお、異常メッセージとは、血液分析装置106からホストコンピュータ107へ各分析項目の数値(測定値)と共に報告されることがある「白血球異常」「好中球減少」「好中球増加」「リンパ球減少」「リンパ球増加」「赤血球異常」「貧血」「赤血球凝集」「ヘモグロビン異常」「血小板異常」などの検体の異常を示すメッセージであり、(f)欄には、これらの中からいずれか1つあるいは複数が選択されて設定される。これらの異常メッセージは、血液分析装置106によって予め定められた条件に検体の分析結果が合致した場合に血液分析装置106から出力されるメッセージであり、検体に何らかの異常が予想されることを示すメッセージである。
異常メッセージを塗抹レベル条件とすることで、何らかの異常が予想される検体に対して特別な塗抹制御条件での塗抹標本の作製が可能となり、観察しやすい塗抹標本を作製することができる。
【0036】
また、カルテ情報とは、検体提供者の個人情報(年齢、性別、病歴、入院病棟名、診療科など)や、診断情報(病名、病状、診察項目)などのカルテに記載される情報であり、(g)欄には、これらの中からいずれか1つあるいは複数が選択されて設定される。
カルテ情報を塗抹レベル条件とすることで、入院病棟名ごとに塗抹レベル条件を設定したり、病状ごとに塗抹レベル条件を設定したりすることが可能となり、これによって検体の特性に合わせた塗抹標本の作製が可能となり、観察しやすい塗抹標本を作製することができる。
【0037】
図10は、設定を終了した画面の一例を示している。なお、設定を行わない欄については、空欄にしておく。
なお、ホストコンピュータ107は、病院等の施設に納入される際には、塗抹レベルおよび塗抹レベル条件は予めデフォルト値として塗抹レベル条件格納部83にこれらの値を記憶しておくのが好ましい。これによって使用者は、新たに塗抹レベル条件を設定しなくても所定の塗抹制御条件によって塗抹標本を作製することができる。
【0038】
図13は、図9において使用者が塗抹レベル条件を設定した結果、作成されたテーブルの一例であり、塗抹レベル情報格納部83に格納される。このテーブルによると、例えば、WBCの測定値が40より大きく70より小さく、かつ、RBCの測定値が300より大きく500より小さく、かつ、異常メッセージがなく、かつ、カルテ情報も入力されていない検体は、塗抹レベル6に対応する塗抹レベル条件に対応する。なお、WBCの測定値が40より大きく70より小さい、または、RBCの測定値が300より大きく500より小さい、または、異常メッセージがない、または、カルテ情報が入力されていない検体を、塗抹レベル6に対応する塗抹レベル条件に対応する検体としてもよい。
【0039】
そして、ホストコンピュータ107は、塗抹標本作製装置108から検体識別情報(ID)を受け取ると、そのIDに対応する分析結果とカルテ情報を格納部84、85の中から検索し、塗抹レベル格納部83に格納された図13に示すテーブルに対応する塗抹レベル条件があれば、その塗抹レベル条件に対応する塗抹レベルと、IDに対応する分析結果の中からHCT値とを塗抹標本作製装置108へ送信する。分析結果およびカルテ情報に対応する塗抹レベル条件がない場合には、塗抹レベルは送信せず、IDに対応する分析結果の中からHCT値を塗抹標本作製装置108へ送信する。
【0040】
次に、塗抹標本作製システム100の一連の動作を図11と図12のフローチャートを用いて説明する。
まず、図11において、検体の提供者(患者)のカルテ情報が、例えば病院内ホストコンピュータ89からホストコンピュータ107へ送信されて格納される(ステップS1)。
次に、ホストコンピュータ107において図9、図10に示す画面を使用して塗抹レベルおよび塗抹レベル条件が設定される(ステップS2)。検体を収容した複数のサンプル容器104(図2)がサンプルラック101に搭載されてローダー102に設置される。
【0041】
システム100が起動すると、搬送コントローラ109によってローダー102およびコンベヤー103が駆動され、サンプルラック101が血液分析装置106の前へ搬送され、停止する(ステップS3)。次に、サンプル容器104のバーコードが読み取られ(ステップS4)、サンプル容器104から検体が吸引されて分析が行われる(ステップS5)。分析結果(各分析項目の測定値と異常メッセージ)がホストコンピュータ107へ送信される(ステップS6)。
【0042】
分析の終了したサンプル容器104は所定距離(容器104の配列ピッチ)だけ移動される(ステップS7)。サンプルラック101中に未分析のサンプル容器104がある場合には(ステップS8)、ステップS4に戻り、未分析のサンプル容器104は血液分析装置106でバーコードが読み取られる。全検体が分析された場合(ステップS8)、ステップS9に進む。サンプルラック101中の全サンプルについてホストコンピュータ107への問い合わせが不必要な場合(ステップS9)、サンプルラック101はアンローダー111へ搬送される(ステップS18)。ホストコンピュータ107への問い合わせが必要な場合(ステップS9)、分析の終了したサンプルラック101は標本作製装置108の前へ搬送され、停止する(ステップS10)。
【0043】
なお、ステップS9においては、ホストコンピュータ107から搬送コントローラ109に送信されたオーダ情報とステップS5における血液の分析結果に基づいて、ホストコンピュータ107への問い合わせの必要性の有無が判断される。すなわち、ホストコンピュータ107から、搬送コントローラ109に塗抹標本作製のオーダ情報(標本作製指示)が送信されておらず、かつ血液の分析結果が所定範囲内である検体はホストコンピュータ107への問い合わせの必要がないと判断される。
【0044】
次に、図12に示すように塗抹標本作製装置108において、サンプル容器104のバーコードが読み取られる(ステップS11)。塗抹標本作製装置108はそのバーコード(識別情報)の検体について塗抹標本作製が必要か否か、および対応する塗抹レベルがあるかをホストコンピュータ107へ問い合わせる(ステップS12)。問い合わせを受けたホストコンピュータ107の処理については後述する。ホストコンピュータ107から塗抹標本作製が必要との回答を受けた場合、標本作製装置108の制御部40はホストコンピュータ107から受信した塗抹レベルまたはHCT値に対応する塗抹制御条件をメモリ20から読み出す(ステップS13、S14)。
【0045】
図4に示すように、メモリ20には、塗抹レベル、HCT値、塗抹制御条件の関係が予め設定されたテーブルが格納されており、制御部40はテーブルに基づいて塗抹制御条件をメモリ20から読み出すようになっている。より詳細には、ホストコンピュータ107から塗抹レベルが送信されていれば、その塗抹レベルに対応する塗抹制御条件を、塗抹レベルが送信されていなければ、HCT値に対応する塗抹制御条件を読み出す。これによって、特別な塗抹制御条件で塗抹標本を作製する必要がある検体については、特別な塗抹制御条件で標本を作製し、特別な塗抹制御条件で塗抹標本を作製する必要がない検体については、HCT値に従った塗抹制御条件で標本を作製することとなる。従って、多種多様な特性を有する検体について、観察しやすい塗抹標本を作製することが可能となる。
そして、読み出された塗抹制御条件によって塗抹標本が作製される(ステップS15)。
【0046】
そして、標本作製の終了したサンプル容器104は所定距離(容器104の配列ピッチ)だけ移動し(ステップS16)、サンプルラック101の全サンプルが処理された場合、サンプルラック101はアンローダー111へ移動する(ステップS17、S18)。ステップS17において、未処理のサンプル容器104がある場合、ステップS11に戻り、塗抹標本作製装置108において、そのバーコードが読み取られる。なお、ステップS13において、塗抹標本作製が不要と判断された場合、サンプル容器104は所定距離だけ移動する(ステップS16)。
ステップS19で、全サンプルラック101の処理が終了しない場合は、ステップS3に進む。
【0047】
図14を使用して、ホストコンピュータ107の制御部80によって実行される処理を説明する。
ステップS101において、制御部80は、病院内ホストコンピュータ89から受信し、メモリ88に記憶されているオーダ情報を搬送コントローラ109に送信する。オーダ情報は、検体を識別するための識別情報(ID)と、血液分析装置106での分析が必要か否かの情報(測定指示の有無)と、塗抹標本作製装置108での標本作製が必要か否かの情報(標本作製指示の有無)とが対応付けられた情報である。なお、オーダ情報を受信した搬送コントローラ109は、その情報に基づいて、ローダー102、コンベヤー103、およびアンローダー11を制御する。
【0048】
ステップS102において、制御部80は、血液分析装置106から検体のIDと、その検体の分析結果を受信し、ステップS103において、そのIDと分析結果とを分析結果格納部84に記憶する。
ステップS104において、制御部80は、ステップS102で受信したIDの検体について、分析結果が所定の範囲内にあるか否かを判断し、所定範囲を外れていれば、その検体について塗抹標本の作製が必要であると決定する。
【0049】
次に、ステップS102で受信したIDの検体が標本の作製の必要なものであれば(ステップS105)、塗抹レベルの抽出が行われる(ステップS106)。塗抹レベルの抽出は、ステップS2で受信したカルテ情報とステップS102で受信した分析結果とが、図13に示すテーブル中の塗抹レベル条件のいずれかに対応するかを判断することによって行われる。カルテ情報と分析結果に対応する塗抹レベル条件があれば、その塗抹レベル条件に対応する塗抹レベルを抽出する。
対応する塗抹レベル条件がなければ、塗抹レベルは「なし」と決定される。対応する塗抹レベル条件が複数ある場合、塗抹レベルの数値が最も小さいものを対応する塗抹レベルとして決定する。なお、対応する塗抹レベル条件が複数ある場合は、塗抹レベルの数値が最も小さいものを対応する塗抹レベルとして決定する方法の他、予め塗抹レベルに優先順位を付与しておき、優先順位が最も高い塗抹レベルを対応する塗抹レベルと決定してもよい。
【0050】
次に、ステップS102で受信したIDの検体が、ステップS104の処理で塗抹標本の作製が必要であると決定され、かつ、オーダ情報に標本作製の指示が含まれていないものであれば(ステップS107)、制御部80は、そのIDの検体について搬送コントローラ109に標本作製の指示(追加オーダ)を送信する(ステップS108)。
ステップS109において、制御部80は、塗抹標本作製装置108から検体のIDを受信する。
【0051】
ステップS110において、制御部80は、ステップS109で受信したIDの検体について、ステップS104およびステップS106での結果に基づいて、標本作製の指示の有無と、分析結果格納部84に記憶されている分析結果のうちそのIDに対応するHCT値と、抽出した塗抹レベルとを塗抹標本作製装置108に送信する。なお、塗抹レベルが「なし」と決定された場合には、塗抹レベルは送信されず、IDに対応するHCT値が塗抹標本作製装置108に送信される。
ステップS111において、制御部80で送信したIDと標本作製の指示の有無と塗抹レベルとを送信済塗抹レベル格納部93に記憶する。送信済みの塗抹レベルを記憶しておくことによって、塗抹標本が観察しにくいものであった場合に塗抹レベルの見直しを行うことが可能となる。これによって、塗抹標本の品質をさらに向上させることができる。
ステップS112において、制御部80は、全検体についての処理が終了したか否かを判断し、終了していればホストコンピュータ107の処理を終了する。全検体についての処理が終了していなければ、ステップS102の処理に戻る。
【0052】
なお、上記実施形態のホストコンピュータ107は、ステップS110において塗抹レベルを送信しているが、本発明はこれに限らず、塗抹レベル条件を送信してもよい。この場合、塗抹標本作製装置108は、メモリ20に、塗抹レベル条件と塗抹制御条件とを対応付けたテーブルを記憶しておき、塗抹レベル条件を受信すると、その塗抹レベル条件に対応する塗抹制御条件で塗抹標本の作製を行うとよい。
【0053】
また、上記実施形態のホストコンピュータ107は、塗抹レベル条件と塗抹レベルとを対応付けて記憶しているが、本発明はこれに限らず、塗抹レベル条件と塗抹制御条件とを対応付けて記憶してもよい。この場合、ホストコンピュータ107は、ステップS110において、塗抹レベル条件に対応する塗抹制御条件を塗抹標本作製装置108に送信するとよい。そして、塗抹標本作製装置108は、受信した塗抹制御条件に従って塗抹標本を作製する。
【0054】
また、上記実施形態のホストコンピュータ107は、塗抹レベルとして数値を用いているが、本発明はこれに限らず、塗抹レベルとして、「小児科用」、「白血病患者用」などの文字列を用いてもよい。これによって、使用者はその塗抹レベルの使用用途を容易に理解することが可能となる。
また、上記実施形態のホストコンピュータ107は、分析結果やカルテ情報などの検体属性情報を血液分析装置106から外部情報受信部82を介して受け付けているが、本発明はこれに限らず、検体属性情報を入力部81を介して受け付け、受け付けた検体属性情報に対応する塗抹レベル条件の塗抹レベルを抽出するようにしてもよい。この場合も上記と同様に、抽出した塗抹レベル条件を塗抹標本作製装置108に送信するようにしてもよいし、塗抹レベル条件に対応する塗抹制御条件を塗抹標本作製装置108に送信するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、分析結果やカルテ情報などの検体属性情報を基に塗抹レベルの抽出を行っているが、本発明はこれに限らず、IDと塗抹レベルとを入力部81を介して受け付けたり、病院内ホストコンピュータ89から受信するオーダ情報とともに塗抹レベルを受信したりしてもよい。そして、塗抹標本作製装置108からの問合せに対して、受け付けたIDと塗抹レベルとを塗抹標本作製装置108に送信するようにしてもよい。また同様に、IDと塗抹レベル条件または塗抹制御条件を入力部81を介して受け付けたり、病院内ホストコンピュータ89から受信するオーダ情報とともに塗抹レベル条件または塗抹制御条件を受信したりしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の一実施形態による塗抹標本作製装置を含むシステムの平面図である。
【図2】この実施形態によるサンプルラックの斜視図である。
【図3】この実施形態による塗抹標本作製装置のブロック図である。
【図4】この実施形態による塗抹レベルと塗抹制御条件との関係を示す説明図である。
【図5】この実施形態による引きガラス駆動機構を示す構成図である。
【図6】図5の引きガラス駆動機構の動作説明図である。
【図7】図5の引きガラス駆動機構の動作説明図である。
【図8】この実施形態によるホストコンピュータのブロック図である。
【図9】この実施形態による塗抹レベル情報を示す画面図である。
【図10】この実施形態による塗抹レベル情報を示す画面図である。
【図11】この実施形態による塗抹標本作製システムの動作を示すフローチャートである。
【図12】この実施形態による塗抹標本作製システムの動作を示すフローチャートである。
【図13】この実施形態による塗抹レベル情報の設定例を示す説明図である。
【図14】この実施形態によるホストコンピュータ107の制御部80によって実行される処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
101 サンプルラック
102 ローダー
103 コンベヤー
104 サンプル容器
106 血液分析装置
107 ホストコンピュータ
108 塗抹標本作製装置
109 搬送コントローラ
110 搬出端
111 アンローダー
113 バーコードリーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、
前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するための設定手段と、
前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶する記憶手段と、
検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、
前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するための抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記特定情報を前記塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備えるコンピュータ。
【請求項2】
前記条件は、検体の分析結果に関する条件を含む請求項1記載のコンピュータ。
【請求項3】
前記条件は、検体を提供した検体提供者のカルテに関する条件を含む請求項1または2記載のコンピュータ。
【請求項4】
前記コンピュータは、検体を分析して前記コンピュータに分析結果を出力する分析装置にさらに接続され、
前記検体属性情報は、前記分析装置から出力される分析結果を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項5】
前記検体属性情報は、検体を提供した検体提供者のカルテに関する情報を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項6】
前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報が複数ある場合、前記抽出手段は複数の前記特定情報のうち1つの前記特定情報を抽出する請求項1〜5のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項7】
前記送信手段によって前記塗抹標本作成装置に送信された送信済特定情報を記憶する記憶手段をさらに備える請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項8】
前記記憶手段は、前記特定情報と、それに対応するデフォルトの条件を予め記憶する請求項1〜7のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項9】
前記コンピュータは、検体を分析して前記コンピュータに分析結果を出力する分析装置にさらに接続され、
前記分析装置から出力される分析結果に基づいて、塗抹標本の作製が必要か否かを判断する判断手段をさらに備え、
前記送信手段は、前記判断手段による判断結果を前記塗抹標本作製装置に送信する請求項1〜8のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項10】
前記受付手段は、前記塗抹標本作製装置から検体を識別するための検体識別情報を受信し、
前記送信手段は、前記受付手段が前記検体識別情報を受信すると、受信した前記検体識別情報に対応する検体の検体属性情報に対応する前記条件があれば、その条件に対応する前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信する請求項1〜9のいずれか1項に記載のコンピュータ。
【請求項11】
前記送信手段は、前記検体属性情報に対応する前記条件がない場合、前記分析装置から出力された前記分析結果を送信する請求項4に記載のコンピュータ。
【請求項12】
塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、
前記塗抹制御条件に対応する条件を設定するための設定手段と、
前記設定手段によって設定された条件を記憶する記憶手段と、
検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、
前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件を抽出するための抽出手段と、
抽出した前記条件を前記塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備えるコンピュータ。
【請求項13】
塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、
前記塗抹制御条件に対応する条件を設定するための設定手段と、
前記設定手段によって設定された条件と前記塗抹制御条件と対応付けて記憶する記憶手段と、
検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるための受付手段と、
前記記憶手段を検索して、受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記塗抹制御条件を抽出するための抽出手段と、
抽出した前記塗抹制御条件を前記塗抹標本作成装置に送信するための送信手段とを備えるコンピュータ。
【請求項14】
塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置に接続されるコンピュータであって、
前記塗抹制御条件、前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報、および前記塗抹制御条件に対応する条件のうち少なくとも一つを入力するための入力手段と、
入力された前記塗抹制御条件、前記特定情報、または前記条件を前記塗抹標本作製装置に送信するための送信手段とを備えるコンピュータ。
【請求項15】
塗抹制御条件に基づいて塗抹標本を作製する塗抹標本作製装置を制御する制御方法であって、
前記塗抹制御条件を特定可能な特定情報に対応する条件を設定するステップと、
前記設定手段によって設定された条件を前記特定情報と対応付けて記憶するステップと、
検体の属性に関する検体属性情報を受け付けるステップと、
受け付けた前記検体属性情報に対応する前記条件の前記特定情報を抽出するステップと、
抽出した前記特定情報を塗抹標本作成装置に送信するステップとを備える制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−78239(P2006−78239A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−260432(P2004−260432)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】