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塗料及び該塗料を用いた積層型フィルム
説明

塗料及び該塗料を用いた積層型フィルム

【課題】 非ブリードアウト性、相溶性、耐水性及び耐熱性に優れ、単独又は種々の樹脂との配合により、光劣化が抑制され、耐久性にも優れた塗料であり、特に、外観、耐光性、耐傷性等に優れた光硬化性塗膜の形成可能な積層フィルム用塗料を提供する。
【解決手段】
紫外線吸収型ポリマー(A)とポリウレタン(B)のディスパージョンとからなるポリマー組成物であって、紫外線吸収型ポリマー(A)は、二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)と、二重結合含有成分(h)とを重合させて得られる重合生成物であり、ポリウレタン(B)のディスパージョンは、活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)と、ポリオール(c)及びポリイソシアネート(d)と、アクリレート類(e)を含む反応成分を反応させて得られる反応生成物であることを特徴とする塗料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料及び該塗料を用いた積層型フィルムに関するものであり、さらに詳しくは、紫外線吸収基を有するポリマー(A)と、ポリウレタン(B)のディスパージョン(以下、「PUD」ということがある。)とからなる水分散性のポリマー組成物を含有する塗料に関するものである。本発明によれば、耐光性及び耐傷性に優れた塗膜の形成可能な光硬化性塗料であり、特に、積層型フィルム用の光硬化性塗料及び該塗料を用いた積層型フィルムを提供するものである。
【背景技術】
【0002】
高分子製品(成型品、フィルム、シート、繊維、コーティング剤、塗料、インキなど。)は、長期にわたって使用または保管する際に、紫外線曝露によって種々の性能劣化をおこすことが多い。例えば、紫外線の曝露により、高分子材料の分子量低下による弾性低下、引張り強度の低下、割れの発生などの物性の低下、電気的性質の劣化、光沢低下、着色、退色、変色などが挙げられる。従って、これらの問題を改善するために、従来から紫外線吸収剤が高分子製品に添加する対策がとられている。
しかし、これら一般の紫外線吸収剤は非反応性の低分子化合物であるため、経時的に製品からのブリードアウト、乾燥や成型時の熱による揮発、分解、また溶剤や薬品による溶出等があり、耐候性が発揮、維持できない場合があった。また多量に紫外線吸収剤を添加しようとしても低分子量の紫外線吸収剤は相溶性が悪いため層分離を起こし、透明性の低下、機械的強度の低下を起こすという弊害が指摘されてきた。
【0003】
また高分子製品の形態が塗料である場合、従来用いられた溶剤型から、環境負荷の小さい水性型への転換が進んでいるが、従来の紫外線吸収剤では大量に配合するためには予め分散剤を用いて分散してから添加しなければならず、そのため手間がかかり、またブリードアウトのしやすさなどからこのような要求にもこたえられていない。特に水性アクリル系樹脂およびポリウレタンのディスパージョンとの相溶性に優れるものが望まれる。
そこで、紫外線吸収剤をアクリル系モノマーと重合し、非ブリードアウト性、非溶出性、耐熱性等を改良し、添加することにより、高分子材料との相溶性を向上させる試みが行なわれている(特許文献1参照。)。
【0004】
さらに、水性エマルション型高分子紫外線吸収剤についても報告されている(特許文献2参照。)。しかし、高分子紫外線吸収剤を水に分散させるためには乳化剤を使用する必要があるため、耐水性にも劣ると共に、その結果、透明性の低下や乳化剤のブリードアウトなどが生じるという問題があった。
また、前記の非ブリードアウト性、相溶性等に優れると共に、塗膜の外観、耐傷性、耐光性に優れた塗料の開発が切望されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−281685号公報
【特許文献2】特開平9−73368号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、本発明の課題は、従来の低分子量の紫外線吸収剤を用いた場合生じた問題点を解決して、非ブリードアウト性、相溶性等に優れたものであり、単独又は種々の樹脂との配合で塗工したフィルムの光劣化が抑制されると共に、耐久性に優れ、さらに外観、耐傷性、耐光性、耐熱性等に優れた塗料、特に積層型フィルム用に適した耐光性及び耐傷性に優れた光硬化性塗料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そこで、本発明者らは、前記の本発明の課題を解決するため、鋭意検討を重ねた結果、非ブリードアウト性、相溶性を確保するためには、紫外線吸収基及び不飽和結合を有する化合物と他の反応性不飽和結合含有成分とを重合させることによって作製された重合生成物と、ポリウレタン(B)のディスパージョンとからなるポリマー組成物を塗料の塗膜構成主成分として用いる際にポリウレタン(B)のディスパージョンの構成成分として架橋反応にとっても有効な成分を含有させることにより、非ブリードアウト性、相溶性が向上すると共に、架橋反応を伴なう光硬化処理により外観、耐傷性、耐光性等に優れた塗膜が形成されることを見出し、かかる知見に基いて、本発明に想到するに至った。
【0008】
かくして、本発明によれば、
[1]紫外線吸収型ポリマー(A)とポリウレタン(B)のディスパージョンとからなるポリマー組成物からなるポリマー組成物を含有してなる塗料であって、
前記紫外線吸収型ポリマー(A)が、二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)と、二重結合含有成分(h)とを含む重合成分を重合させて得られる重合生成物であり、
前記ポリウレタン(B)が、活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)、ポリオール(c)、ポリイソシアネート(d)及びアクリレート類(e)を含む反応成分を反応させて得られる反応生成物であることを特徴とする塗料が提供される。
さらに、本発明の好ましい実施形態として、次の[2]〜[14]に掲げるものを包含する。
【0009】
[2]前記二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)が、下記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される化合物である前記[1]に記載の塗料。
【化1】

(前記一般式(1)中、Xは、ハロゲン、水素原子、又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、水素原子又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、単結合、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のオキシアルキレン基、又は炭素数10以下のヒドロキシオキシアルキレン基を示し、Rは、水素原子又はメチル基を示す。)
【化2】

(前記一般式(2)中、Xは、ハロゲン、水素原子、又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、単結合、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のオキシアルキレン基、又は炭素数10以下のヒドロキシオキシアルキレン基を示し、Rは、水素原子又はメチル基示す。)
【化3】

(前記一般式(3)中、Xは、ハロゲン、水素原子、又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、単結合、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のオキシアルキレン基、又は炭素数10以下のヒドロキシオキシアルキレン基を示し、Rは、水素原子又はメチル基示す。)
【化4】

(前記一般式(4)中、Rは、単結合、炭素数20以下のアルキレン基、炭素数20以下のオキシアルキレン基、又は炭素数20以下のヒドロキシアルコキシル基を示し、Rは、水素原子又はメチル基を示し、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、又はアルコキシル基を示す。)
【0010】
[3]前記二重結合含有成分(h)が、スチレン系モノマー、アクリル酸系モノマー、メタクリル酸系モノマー、及びアクリロニトリル系モノマーからなる群より選択される少なくとも一種のモノマーである前記[1]に記載の塗料。
【0011】
[4]前記紫外線吸収型ポリマー(A)に含まれる前記二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)に由来する構成単位の割合が1〜80質量%である前記[1]に記載の塗料。
【0012】
[5]前記紫外線吸収型ポリマー(A)は、ガラス転移点(Tg)が−20〜160℃、重量平均分子量(Mw)が1,000〜1,500,000、及び酸価が2〜200mgKOH/gであると共に、水に溶解又は分散可能である重合体である前記[1]又は[2]に記載の塗料。
【0013】
[6]前記ポリウレタン(B)を製造するための反応成分に、さらに添加可能な成分が、短鎖ジオール成分(f)及び/又は短鎖ジアミン成分(g)である前記[1]に記載の塗料。
【0014】
[7]前記ポリウレタン(B)が、
前記化合物(b)、前記ポリオール(c)、前記アクリレート類(e)、前記短鎖ジオール成分(f)、及び前記短鎖ジアミン成分(g)の合計の活性水素含有基(アニオン性親水性基を除く。)(1)と、 前記ポリイソシアネート(d)のイソシアネート基(2)とを(1)/(2)=0.9〜1.5の当量比で前記成分と反応させて得られるものである前記[1]に記載の塗料。
【0015】
[8]前記活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)が、下記一般式(5)で表される前記[1]又は[7]に記載の塗料。
(HO−R’−)−R−(R”−X ・・・(5)
(前記一般式(5)中、Rは、アルキレン基、シクロアルキル環、芳香族環、アミン構造、又は複素環を示し、R’は、アルキレン基、シクロアルキル環、又は芳香族環を示し、R”は、単結合、アルキレン基、シクロアルキル環、又は芳香族環を示し、Xは、−COOH、−SOH、又は−POを示し、nは1又は2を示し、mは1又は2を示し、lは1〜3の整数を示す。)
【0016】
[9]前記活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)が、ジメチロールアルカン酸類である[1]又は[8]のいずれか一項に記載の塗料。
【0017】
[10]前記ポリウレタン(B)の製造のための前記ポリオール(c)が、ポリオールの単官能アクリレート又はポリオールの多官能アクリレートである場合においては、前記反応成分が、前記アクリレート類(e)を含有しなくてもよい組成である前記[1]に記載の塗料。
【0018】
[11]前記ポリウレタン(B)の製造のための前記ポリイソシアネート(d)が、アクリル基を有するポリイソシアネートである場合においては、前記反応成分が前記アクリレート類(e)を含有しなくともよい組成である前記[1]に記載の塗料。
【0019】
[12]前記アクリレート類(e)が、一分子中少なくとも1個の水酸基及び/又はエポキシ基を有する単官能アクリレート又は多官能アクリレートである前記[1]に記載の塗料。
【0020】
[13]前記アクリレート類(e)が、前記活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)、前記ポリオール(c)、前記ポリイソシアネート(d)及び前記アクリレート類(e)を含む反応成分を反応させて得られるポリウレタン(B)に添加される配合成分である前記[1]に記載の塗料。
【0021】
[14]前記ポリウレタン(B)の重量平均分子量が、1,000〜500,000である前記[1]に記載の塗料。
【0022】
[15]前記紫外線吸収型ポリマー(A)の含有割合が、全樹脂成分質量基準で0.1〜50質量%である前記[1]に記載の塗料。
【0023】
[16]前記[1]〜[15]のいずれか一項に記載の塗料が、
(1)前記紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体と、前記ポリウレタン(B)のディスパージョンとを混合する工程を有する製造方法、又は、
(2)前記ポリウレタン(B)のディスパージョンを調製する工程の中間段階において、生成したポリウレタン(B)のプレポリマーに、前記紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体を添加する工程を有する製造方法
によって製造されることを特徴とする塗料。
【0024】
また、本発明によれば、
積層型フィルム用基材に、前記[1]〜[14]のいずれか一項に記載の塗料からなる表皮層が形成されてなることを特徴とする積層型フィルムが提供され、次の1.に示す好ましい実施形態を包含する。
【0025】
1.前記表皮層が、紫外線又は電子線を使用して硬化に必要な露光量の光エネルギーの照射により硬化された積層膜である前記記載の積層型フィルム。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、耐光性、非ブリードアウト性、相溶性、耐水性、透明性及び耐熱性に優れ、他の樹脂との配合により樹脂製品の光劣化を抑制すると共に、その耐久性にも優れた塗料であり、特に、外観、耐傷性、耐光性、耐熱性に優れ、積層型フィルムの表皮層としても有用な硬化膜を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明によれば、分子内に反応型の二重結合基(不飽和結合基)を少なくとも1個と紫外線吸収基とを両有する化合物(a)(以下、「化合物(a)」ということがある。)と、他の二重結合基(不飽和結合基)含有成分(h)とを重合させた紫外線吸収型ポリマー(A)と、分子内に活性水素基含有基を少なくとも1個と水酸基以外のアニオン性親水性基とを両有する化合物(b)(以下、「化合物(b)」ということがある。)と、ポリオール(c)、ポリイソシアネート(d)及びアクリレート類(e)とを反応させて得られるポリウレタン(B)のディスパージョンからなるポリマー組成物を含有するものであり、紫外線吸収機能を有することを特徴とする光硬化性の水系塗料が提供される。
【0028】
紫外線吸収型ポリマー(A)に含まれる化合物(a)に由来する構成単位の割合が高いほど、紫外線吸収効果は高まる。しかしながら、化合物(a)に由来する構成単位の含有割合が高過ぎると、合成時の紫外線吸収型ポリマー(A)の安定性や、ポリウレタン(B)との相溶性が低下する傾向にある。そのため、紫外線吸収型ポリマー(A)に含まれる化合物(a)に由来する構成単位の割合は、1〜80質量%であることが好ましく、30〜80質量%であることがさらに好ましい。
【0029】
化合物(a)以外の重合成分として、「カルボキシル基などの親水性基を有するモノマー」を用いることで、水分散性が付与された紫外線吸収型ポリマー(A)を得ることができる。なお、親水性基を有するポリマーとしては、アクリル酸又はメタクリル酸等を挙げることができる。紫外線吸収型ポリマー(A)は、酸価が高いほど水分散性は高まる。しかしながら、酸価が高すぎる紫外線吸収型ポリマー(A)を含有するポリマー組成物を用いて形成される塗膜は、耐水性が低下したり、硬くなりすぎて塗料性能が低下したりする傾向にある。このため、紫外線吸収型ポリマー(A)の酸価は、2〜200mgKOH/gであることが好ましく、5〜100mgKOH/gであることがさらに好ましい。以下、「アクリル」と「メタクリル」を併せて「(メタ)アクリル」ということがある。
【0030】
化合物(a)との共重合の対象として(メタ)アクリル酸系モノマーが好適である。このような(メタ)アクリル酸系モノマーの具体例としては、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。なお、二重結合含有成分としては、スチレン系モノマーやアクリロニトリル系モノマーも使用することができる。これらの二重結合含有成分は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0031】
二重結合含有成分(h)として、(メタ)アクリル酸と長鎖アルコールとのエステルを用いると、得られる紫外線吸収型ポリマー(A)のガラス転移点(Tg)が低下する傾向にある。このようなガラス転移点(Tg)の低い紫外線吸収型ポリマー(A)を用いると、柔軟性が向上した塗膜を形成可能な、造膜性に優れたポリマー組成物とすることができる。一方、二重結合含有成分(h)として、(メタ)アクリル酸と短鎖アルコールとのエステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、又はアクリロニトリルを用いると、得られる紫外線吸収型ポリマー(A)のガラス転移点(Tg)が高まる傾向にある。このようなガラス転移点(Tg)の高い紫外線吸収型ポリマー(A)を用いると、耐久性及び強靭性が向上した塗膜を形成可能なポリマー組成物とすることができる。すなわち、紫外線吸収型ポリマー(A)のガラス転移点(Tg)が適当な数値となるように、重合成分の種類や比率を選択することで、強靭性の高い塗膜を形成可能であるとともに、造膜性に優れたポリマー組成物を得ることができる。具体的には、二種類以上の(メタ)アクリル酸系モノマーを二重結合含有成分(h)として用いることが好ましい。また、紫外線吸収型ポリマー(A)のガラス転移点(Tg)は−20〜160℃であることが好ましい。紫外線吸収型ポリマー(A)のガラス転移点(Tg)が160℃超であると、造膜性及び相溶性が低下する傾向にある。一方、紫外線吸収型ポリマー(A)のガラス転移点(Tg)が−20℃未満であると、塗膜形成時にタックが生じやすくなるとともに、耐熱性などの耐久性が低下する傾向にある。
【0032】
紫外線吸収型ポリマー(A)を得るために用いられる重合成分には、得られる紫外線吸収型ポリマー(A)の紫外線吸収機能、耐久性、水分散性、及び相溶性などの特性を損なわない範囲で、光安定性や酸化防止機能などの「その他の機能」を有するモノマー(重合成分)を含有させてもよい。このような「その他の機能」を有するモノマーの具体例としては、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン等を挙げることができる。これらのモノマーは、ヒンダードアミン系光安定剤の部分構造である。
【0033】
(紫外線吸収型ポリマー(A)の製造方法)
紫外線吸収型ポリマー(A)は、化合物(a)と二重結合含有成分(h)を含む重合成分を、例えば、乳化重合、懸濁重合、溶液重合、又は塊状重合などの従来公知の重合方法によって重合することで得ることができる。例えば、溶液重合においては、重合開始剤の存在下、適当な溶剤中で重合成分を重合させればよい。なお、溶液重合では、通常、乳化剤を用いないので、得られる紫外線吸収型ポリマー(A)の相溶性、透明性、及び耐水性が良好になる。
【0034】
溶液重合の際に用いる溶剤の種類は、重合反応に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されない。溶剤の具体例としては、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレンングリコールなどのアルコール系溶剤;石油エーテル、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンなどのエーテル系溶剤;メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、2−オクタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン(NMP)などのアミド系溶剤を挙げることができる。これらのなかでも、得られる紫外線吸収型ポリマー(A)が水分散性になることから、水と混和するアルコール系溶剤、エーテル系溶剤、アミド系溶剤が好ましい。溶剤の使用量は、重合反応の条件によって適宜決定される。通常、重合成分に対して質量比で0.1〜100倍程度、好ましくは0.2〜20倍程度である。なお、これらの溶剤は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0035】
重合開始剤としては、従来既知のものを用いることができる。重合開始剤の具体例としては、過酸化ベンゾイル、ジブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイドなどの過酸化物類;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系重合開始剤を挙げることができる。これらの重合開始剤は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。重合開始剤の使用量は特に限定されないが、通常、重合成分に対して0.1〜10質量%程度である。
【0036】
重合反応の温度は、反応条件によって適宜設定される。通常は、室温(25℃)〜使用する溶剤の沸点以下の温度であればよい。また、得られる紫外線吸収型ポリマー(A)の重合度を調整するために、メルカプタン類などの連鎖移動剤やハイドロキノンなどの重合禁止剤を重合反応系に添加してもよい。
【0037】
このようして得られる紫外線吸収型ポリマー(A)の重量平均分子量(Mw)は、非ブリードアウト性、耐熱性、耐久性、水分散性、相溶性、塗膜性能などの諸性能を満足するためには、1,000〜1,500,000であることが好ましく、5,000〜100,000であることがさらに好ましい。なお、本明細書における「重量平均分子量(Mw)」及び「数平均分子量(Mn)」とは、特に断らない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるポリスチレン換算の値を意味する。
【0038】
溶液重合によって得られた紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液を、例えば溶液状態の高分子製品に添加することで、紫外線吸収剤として使用することができる。また、紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液から溶剤を蒸発させて乾固させたものを高分子製品に練り込んでも、紫外線吸収剤として使用することができる。
【0039】
なお、水分散体とすることで、紫外線吸収型ポリマー(A)の機能がさらに有効に発揮される処理剤を得ることができる。紫外線吸収型ポリマー(A)の水分散体を調製するには、紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液に中和剤を添加して紫外線吸収型ポリマー(A)の塩を形成させた後、水を投入すればよい。中和剤は、水に溶解又は分散させたものを添加してもよい。
【0040】
中和剤の具体例としては、アンモニア、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−アミノ−2−エチル−1−プロパノールなどの有機アミン類;リチウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリ類を挙げることができる。中和剤の添加量は、通常は、紫外線吸収型ポリマー(A)のカルボキシル基に対して0.8〜1当量とすることが好ましいが、紫外線吸収型ポリマー(A)の酸価が高い場合は中和剤の添加量を減らすことも可能である。
【0041】
紫外線吸収型ポリマー(A)の水分散体は、必要に応じて、減圧蒸留などの方法により脱溶剤して重合時に使用した溶剤を除去し、揮発性有機化合物(VOC)を含まない水分散体とすることができる。紫外線吸収型ポリマー(A)を、VOCを含まない水分散体とすることにより、PUD(B)と配合する際にPUD(B)の分散安定性を高めることができる。また、得られたポリマー組成物を、処理剤として使用する際の作業環境が大幅に改善される。
【0042】
(ポリウレタン(B)のディスパージョン)
ポリウレタン(B)は、活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)と、ポリオール(c)と、ポリイソシアネート(d)とアクリレート類(e)を含む反応成分を反応させて得られる。より好ましくは、ポリウレタン(B)は、化合物(b)、ポリオール(c)、アクリレート類(e)及び必要に応じて用いられる短鎖ジオール成分(f)及び短鎖ジアミン成分(g)の合計の活性水素含有基(アニオン性親水性基を除く。)(1)と、ポリイソシアネート(d)のイソシアネート基(2)とを、(1)/(2)=0.9〜1.5の当量比(モル比)で反応させて得られる。
【0043】
本明細書における「ポリウレタン」とは、ポリウレタン及びポリウレタン−ウレアの総称を意味する。なお、この「ポリウレタン」は、必要に応じてアミン成分を反応させたものであってもよい。また、本明細書における「活性水素含有基」とは、イソシアネート基との反応性を有する、活性水素を持った官能基を意味する。このような「活性水素含有基」の具体例としては、水酸基、メルカプト基、カルボキシル基、及びアミノ基などを挙げることができる。
【0044】
活性水素含有基及びアニオン性親水性基を有する化合物(b)は、そのアニオン性親水性基によって得られるポリウレタン(B)に水分散性を付与する構成要素である。すなわち、ポリウレタン(B)は、乳化剤を用いなくても安定な自己乳化型分散体となりうる。化合物(b)としては、前記一般式(5)で表される化合物を挙げることができる。具体的には、スルホン酸系化合物、カルボン酸系化合物、及びリン酸系化合物などを化合物(b)として用いることができる。これらの化合物(b)は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0045】
スルホン酸系化合物の具体例としては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸などを挙げることができる。カルボン酸系化合物の具体例としては、ジメチロールプロパン酸、ジメチロールブタン酸などのジメチロールアルカン酸;ジメチロールアルカン酸のアルキレンオキシド低モル付加物(末端官能基定量による数平均分子量500未満);ジメチロールアルカン酸のε−カプロラクトン低モル付加物(末端官能基定量による数平均分子量500未満);ジメチロールアルカン酸の酸無水物とグリセリンとから誘導されるハーフエステル類;ジメチロールアルカン酸の水酸基と、不飽和結合を有するモノマーと、カルボキシル基及び不飽和結合を有するモノマーと、をフリーラジカル反応させて得られる化合物などを挙げることができる。なかでも、ジメチロールプロパン酸、及びジメチロールブタン酸などのジメチロールアルカン酸が、入手の容易さ、酸価の調整のしやすさなどの観点から好適である。反応成分中の化合物(b)の含有量は、得られるポリウレタン(B)の水分散性と耐水性の両立といった観点から設定される。より具体的には、反応成分中の化合物(b)の含有量は、得られるポリウレタン(B)の酸価が2〜200mgKOH/gとなる量とすることが好ましく、5〜100mgKOH/gとなる量とすることがさらに好ましい。
【0046】
ポリオール(c)は、ポリウレタン(B)の主骨格を構成しうる成分である。ポリオール(c)としては、ウレタン合成に用いられている従来公知のポリオールを用いることができる。ポリオール(c)の具体例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、及びその他のポリオールなどを挙げることができる。
【0047】
ポリエステルポリオールとしては、脂肪族系ジカルボン酸(例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸など)及び/又は芳香族系ジカルボン酸(例えば、イソフタル酸、テレフタル酸など)と、低分子量グリコール(例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール,1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサンなど)と、を縮重合したものが例示される。
【0048】
このようなポリエステルポリオールの具体例としては、ポリエチレンアジペートジオール、ポリブチレンアジペートジオール、ポリヘキサメチレンアジペートジオール、ポリネオペンチルアジペートジオール、ポリエチレン/ブチレンアジペートジオール、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペートジオール、ポリ−3−メチルペンタンアジペートジオール、ポリブチレンイソフタレートジオール、ポリカプロラクトンジオール、ポリ−3−メチルバレロラクトンジオールなどを挙げることができる。
【0049】
ポリエーテルポリオールの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれらのランダム/ブロック共重合体などを挙げることができる。
ポリカーボネートポリオールの具体例としては、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリペンタメチレンカーボネートジオール、ポリネオペンチルカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンカーボネート)ジオール、及びこれらのランダム/ブロック共重合体などを挙げることができる。
【0050】
その他のポリオールの具体例としては、ダイマージオール、ポリブタジエンポリオール及びその水素添加物、ポリイソプレンポリオール及びその水素添加物、アクリルポリオール、エポキシポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、シロキサン変性ポリオール、α,ω−ポリメチルメタクリレートジオール、α,ω−ポリブチルメタクリレートジオールなどを挙げることができる。
【0051】
ポリオール(c)の数平均分子量(Mn、末端官能基定量による)は、特に限定されないが、500〜3,000であることが好ましい。ポリオール(c)の数平均分子量(Mn)が3,000を超えると、ウレタン結合の凝集力が発現し難くなって機械特性が低下する傾向にある。また、数平均分子量が3,000を超える結晶性ポリオールは、皮膜化した際に白化現象を引き起こす場合がある。なお、ポリオール(c)は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0052】
ポリイソシアネート(d)としては、ポリウレタンの製造に用いられている従来公知のもポリイソシアネートを用いることができる。ポリイソシアネート(d)の具体例としては、トルエン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−イソプロピル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−クロル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネートジフェニルエーテル、4,4’−メチレンビス(フェニレンイソシアネート)(MDI)、ジュリレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ベンジジンジイソシアネート、o−ニトロベンジジンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジベンジルなどの芳香族ジイソシアネート;メチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水添MDI、水添XDIなどの脂環式ジイソシアネート;これらのジイソシアネートと、低分子量のポリオール又はポリアミンとを、末端がイソシアネートとなるように反応させて得られるポリウレタンプレポリマーなどを挙げることができる。耐候性に優れたポリマー組成物を得るといった観点からは、脂肪族ジイソシアネート、及び脂環式ジイソシアネートが好ましい。
【0053】
アクリレート類(e)としては、ポリウレタン(B)の構成成分であり、前記化合物(b)、前記ポリオール(c)、前記ポリイソシアネート(d)と共に反応成分の一成分として使用可能な化合物(i)が好適である。
また、前記化合物(b)、前記ポリオール(c)及び前記ポリイソシアネート(d)の反応成分を反応させることにより得られたポリウレタンに対して配合成分として使用可能な化合物(ii)も挙げることができ、かかる化合物(i)及び化合物(ii)の混合物も用いることができる。
【0054】
従って、アクリレート類(e)としては、アクリル酸又はメタクリル酸と各種アルコール、特にポリオールとのエステルを挙げることができ、前記エステルのなかでもポリウレタン(B)の構成成分である前記化合物(i)としては、一分子中に少なくとも一個の水酸基を有する(メタ)アクリレートを挙げることができる。また、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート、さらには水酸基とエポキシ基を併有する(メタ)アクリレートも用いることができる。
【0055】
前記化合物(i)として、水酸基および/またはエポキシ基を有する(メタ)アクリレートであれば、単官能(メタ)アクリレートおよび不飽和二重結合を二個以上有する多官能(メタ)アクリレートのいずれでもよいが、ポリウレタンとの架橋反応の促進を考慮すれば多官能(メタ)アクリレートが好ましい。
このような特性を満たす前記化合物(i)の具体例としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート(例えば、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等。)、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート(ヒドロキシ2、3位混合物)、2−ヒドロキシ3−アクリロイル−オキシプロピル(メタ)アクリレート、脂肪酸変性−グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記グリセリンモノ(メタ)アクリレート等については、「ブレンマー」の商品名(日油株式会社製)の市販品として入手することができる。
【0056】
一方、前記ポリウレタンに対する配合成分である化合物(ii)としては、水酸基及びエポキシ基を有することのない(メタ)アクリレートであっても、多官能(メタ)アクリレート、すなわち、一分子中に不飽和二重結合を少なくとも二個有する(メタ)アクリレートが、ポリウレタンとの共存状態において架橋反応に寄与可能な観点から使用することができる。
【0057】
また、さらに、前記化合物(ii)は、前記化合物(i)を構成成分として、前記化合物(b)、前記ポリオール(c)、及び前記ポリイソシアネート(d)と共に反応に用いて得られたポリウレタン(B)に対する配合成分として使用することができる。このような化合物(ii)のポリウレタン(B)への配合により、架橋密度を一層向上させることができる。
【0058】
前記の如き特性を有する前記化合物(ii)として、具体的には、多官能(メタ)アクリレートが好ましく、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0059】
アクリレート類(e)の使用割合は、前記ポリウレタン(B)に対して二重結合当量で100〜2000当量、好ましくは150〜500当量の範囲が採用される。二重結合当量が2000当量以下であると、ポリマー内にフリーの二重結合が多く存在し、硬化反応時に、塗膜の表面がよりハードな積層フィルムを形成させることができる。ここで二重結合当量とはCC二重結合1molに対して必要な樹脂のg数を表す。
【0060】
なお、ポリウレタン(B)を得るための反応成分として、必要に応じて、短鎖ジオール成分(f)及び/又は短鎖ジアミン成分(g)を用いることも好ましい。短鎖ジオール成分(f)の具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族グリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(末端官能基定量による数平均分子量500未満);1,4−ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式グリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満、同上);キシリレングリコールなどの芳香族グリコール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満、同上);ビスフェノールA、チオビスフェノール、スルホンビスフェノールなどのビスフェノール及びそのアルキレンオキシド低モル付加物(数平均分子量500未満、同上);C〜C18のアルキルジエタノールアミンなどのアルキルジアルカノールアミンなどを挙げることができる。
【0061】
なお、短鎖ジオール成分(f)として、多価アルコール系化合物を用いることもできる。このような多価アルコール系化合物の具体例としては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,1,1−トリメチロールエタン、1,1,1−トリメチロールプロパンなどを挙げることができる。なお、短鎖ジオール成分(f)としてポリオールを用いる場合には、そのようなポリオールとしてはジオール化合物が好ましい。これらの短鎖ジオール成分(f)は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0062】
短鎖ジアミン成分(g)の具体例としては、メチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン化合物;フェニレンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(フェニルアミン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香族ジアミン化合物;シクロペンチルジアミン、シクロヘキシルジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミンなどの脂環式ジアミン化合物などを挙げることができる。さらには、ヒドラジン、カルボジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジドなどのヒドラジン類を、短鎖ジアミン成分(g)として用いることができる。なお、水分散させたプレポリマーの鎖伸長剤として短鎖ジアミン成分(g)を用いる場合には、短鎖ジアミン成分(g)は水溶性であることが好ましい。なお、短鎖ジアミン成分(g)としてポリアミンを用いる場合には、そのようなポリアミンとしてはジアミン化合物が好ましい。これらの短鎖ジアミン成分(g)は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
【0063】
(ポリウレタン(B)の製造方法)
ポリウレタン(B)のディスパージョンは、従来公知のポリウレタンの製造方法により製造することができる。具体的には、先ず、分子内に活性水素を含まない有機溶剤の存在下又は不存在下、化合物(b)と、ポリオール(c)及び、ポリイソシアネート(d)とアクリレート類(e)、鎖伸長剤として必要に応じて用いられる短鎖ジオール成分(f)とからなる反応成分を反応させて反応物(例えばプレポリマー)を得る。反応成分は、一般的には末端イソシアネート基を有するプレポリマーが形成される配合組成とすればよい。また、ワンショット法又は多段法により、通常20〜150℃、好ましくは60〜110℃で、理論イソシアネート%となるまで反応させればよい。
【0064】
得られた反応物(プレポリマー)に水と中和剤を添加して乳化させれば、ポリウレタン(B)のディスパージョン(水分散体)を得ることができる。中和剤としては、紫外線吸収型ポリマー(A)の水分散体を調製する際に用いられるものと同様の有機アミン類、アルカリ金属、無機アルカリ類を用いることができる。なお、必要に応じて、プレポリマーに短鎖ジアミン成分(g)を反応させて所望の分子量となるように鎖伸長させてもよい。
【0065】
また、化合物(b)、ポリオール(c)、アクリレート類(e)、短鎖ジオール成分(f)、及び短鎖ジアミン成分(g)の合計の活性水素含有基(アニオン性親水性基を除く)(1)と、ポリイソシアネート(d)のイソシアネート基(2)とを、(1)/(2)=0.9〜1.5の当量比(モル比)で反応させることが好ましい。さらに、必要に応じて脱溶剤することで、ポリウレタン(B)を得ることもできる。
【0066】
上記のようにして得られるポリウレタン(B)の重量平均分子量(Mw)は1,000〜500,000であることが、ポリウレタンの柔軟性、接着性、及び耐摩耗性などの特性がより有効に発揮されるために好ましい。
【0067】
本発明では、ウレタン合成において、必要に応じて触媒を使用できる。例えば、ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート、スタナスオクトエート、オクチル酸亜鉛、テトラn−ブチルチタネートなどの金属と有機及び無機酸の塩、及び有機金属誘導体、トリエチルアミンなどの有機アミン、ジアザビシクロウンデセン系触媒などが挙げられる。
【0068】
ポリウレタン(B)は、溶剤を用いずに合成しても、有機溶剤を用いて合成してもよい。有機溶剤としては、イソシアネート基に対して不活性な有機溶剤、又はイソシアネート基に対して反応成分よりも低活性な有機溶剤を用いることができる。有機溶剤の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;トルエン、キシレン、スワゾール(商品名、コスモ石油社製)、ソルベッソ(商品名、エクソン化学社製)などの芳香族系炭化水素溶剤;n−ヘキサンなどの脂肪族系炭化水素溶剤;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤;ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル系溶剤;エチレングリコールエチルエーテルアセテ−ト、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのグリコールエーテルエステル系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶剤;N−メチル−2−ピロリドンなどのラクタム系溶剤などを挙げることができる。これらのなかでも、溶剤回収の容易さ、反応成分の溶解性、反応性、沸点、及び水への乳化分散性などを考慮すれば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、アセトン、及びテトラヒドロフランが好ましい。
【0069】
なお、ウレタン合成において、イソシアネート基がポリマー末端に残った場合、イソシアネート基の停止反応を行うことも好ましい。イソシアネート基の停止反応は、イソシアネート基との反応性を有する化合物を用いて行うことができる。このような化合物としては、モノアルコール、モノアミンなどの単官能の化合物;イソシアネートに対して異なる反応性を有する二種の官能基を有する化合物を用いることができる。このような化合物の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどのモノアルコール;モノエチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチルアミンなどのモノアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミンなどを挙げることができる。これらのなかでもアルカノールアミンが、反応制御が容易であるために好ましい。
【0070】
(ポリマー組成物及びその製造方法)
紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体と、ポリウレタン(B)のディスパージョンとを混合することで、本発明のポリマー組成物を製造することができる。また、ポリウレタン(B)を調製する途中の段階で、ポリウレタン(B)のプレポリマーを紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体と混合することも好ましい態様である。より具体的には、(1)ポリウレタン(B)のプレポリマー反応の終了後、プレポリマーを水に乳化(分散)させる前の段階、又は(2)プレポリマーを水に乳化(分散)させた後であって鎖伸長反応を行う前の段階で、紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体を添加し、その後、必要に応じて鎖伸長反応を行えばよい。このように、ポリウレタン(B)のディスパージョンを調製する工程の中間段階で、紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体を添加して混合すると、ショック凝集が極めて発生し難くなる。また、紫外線吸収型ポリマー(A)とポリウレタン(B)との相溶性がさらに向上する。
【0071】
(光硬化処理)
本発明に係る塗料は、前記の通り、紫外線吸収型ポリマー(A)と前記の組成のポリウレタン(B)のディスパージョンとから調製したポリマー組成物を後記のようにプラスチック基材表面に塗工することにより形成される塗膜に光エネルギーを照射することにより硬化処理される。硬化処理に際して塗膜中に硬化剤が0.1〜10質量%、好ましくは、1〜5質量%添加される。
【0072】
硬化剤としては、特に、限定されるものではなく、例えば、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン,1−ヒドロキシ−ヘキシル−フェニルケトン,1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。
【0073】
本発明に係る塗料の硬化膜を調製するための硬化処理において適用される光エネルギーとしては、紫外線、電子線によるものが挙げられ、波長としては、200〜400nmの紫外部及びpmレベル以下の電子線相当部分が用いられる。
【0074】
光源としては、具体的には例えば、水銀灯、キセノンランプ、メタルハライド等を用いることができる。
【0075】
本発明に係る塗料が用いられる積層型フィルムは、積層型フィルム用基材に、塗料の塗工により形成される表皮層が積層されてなるものである。
【0076】
積層型フィルム用基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリカーボネート、アセテート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミドなどを挙げることができ、特にPETフィルムが好適である。
【0077】
積層型フィルムの構成は、積層フィルム基材上にバインダー樹脂層が形成され、バインダー樹脂層を介して表皮層が形成される。バインダー樹脂層と表皮層の組合せが一つの単位であり、少なくとも一つの単位が採用され、用途に応じて複数の組合せも採用される。表皮層の厚さは、0.1〜1000μm、好ましくは1〜100μm、さらに好ましくは、10〜50μmである。表皮層は、塗膜が形成後、光エネルギー、例えば、紫外線の照射により硬化処理される。照射は、表皮層が硬化するために必要な露光量と時間の条件が採用される。露光量としては、500〜5000mJ/cmを挙げることができる。積層型フィルムの用途は、粘着テープ、建材、ウィンドウ、装飾、特に、成形フィルムが好ましい。
【実施例】
【0078】
以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明する。もっとも、本発明はこれらの実施例等により限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
【0079】
(1)<紫外線吸収型ポリマー(A)の合成>
[合成例A1:ベンゾトリアゾール型ポリマー(溶液)]
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管、及びマンホールを備えた反応容器を用意した。反応容器の内部を窒素ガスで置換した後、メチルエチルケトン(MEK)100g、及び2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学社製、商品名「RUVA−93」、以下「(a)−1」と記す)50gを仕込み、窒素雰囲気下で60℃に加熱した。メタクリル酸メチル38g、メタクリル酸5g、メタクリル酸ヒドロキシエチル3g、アクリル酸ブチル3g、アクリル酸エチル1g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2gの混合物を用意した。混合物の半分を反応容器内に添加し、残りの半分を滴下ロートで1時間かけて反応容器内に滴下した。滴下後、そのままの状態で6時間反応させて、酸価が32.6mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)が37,000、及び数平均分子量(Mn)が15,000の紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0080】
[合成例A2:ベンゾトリアゾール型ポリマー(溶液)]
表1に示す配合としたこと以外は、前述の合成例A1と同様にして紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0081】
[合成例A3:ベンゾトリアゾール型ポリマー(溶液)]
表1に示す配合としたこと以外は、前述の合成例A1と同様にして紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0082】
[合成例A4:ベンゾトリアゾール型ポリマー(溶液)]
表1に示す配合としたこと以外は、前述の合成例A1と同様にして紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0083】
[合成例A5:ベンゾフェノン型ポリマー(溶液)]
表1に示す配合としたこと以外は、前述の合成例A1と同様にして紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0084】
[合成例A6:サリシレート型ポリマー(溶液)]
表1に示す配合としたこと以外は、前述の合成例A1と同様にして紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0085】
[合成例A7:トリアジン型ポリマー(溶液)]
表1に示す配合としたこと以外は、前述の合成例A1と同様にして紫外線吸収型ポリマーの溶液(固形分濃度50%)を得た。
【0086】
【表1】

【0087】
表1中の略号の意味を以下に示す。
(a)−1:2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール
(a)−2:2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール
(a)−3:2−ベンゾイル−5−(2’−メタクリロイルオキシエチル)−フェノール
(a)−4:フェニル−3−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピル)サリシレート
(a)−5:2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシエトキシ,2−ドデシロキシメチル)]−1,3,5−トリアジン
MMA :メタクリル酸メチル
AA :アクリル酸
MAA :メタクリル酸
HEMA:メタクリル酸ヒドロキシエチル
BA :アクリル酸ブチル
EA :アクリル酸エチル
重合開始剤:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)
【0088】
[合成例A8:(水分散体)]
合成例A1で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液100gに、トリエチルアミン(TEA)2.9g(紫外線吸収型ポリマーのカルボキシル基に対して当量)及びイオン交換水113.8gからなるトリエチルアミン(TEA)水溶液を撹拌しながら少量ずつ添加した。反応系が均一になった後、真空脱気によりMEKを除去して、透明な紫外線吸収型ポリマーの水分散体(固形分濃度30%)を得た。
【0089】
[合成例A9〜A14(水分散体)]
合成例A1で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液に代えて、合成例A2〜A7で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液を用いたこと以外は、前述の合成例A8と同様にして紫外線吸収型ポリマーの水分散体(固形分濃度30%)を得た。いずれの水分散体も微青色〜透明であった。
【0090】
(2)<ポリウレタン(B)の合成>
[合成例B1:ポリウレタン(B1)のディスパージョン]
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管、及びマンホールを備えた反応容器を用意した。反応容器の内部を窒素ガスで置換した後、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)6.0g、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」、ダイセル化学工業社製、末端官能基定量による数平均分子量2000)80g、グリセリンモノメタクリレート(商品名「ブレンマーGLM」日油株式会社製)2.3g、及びMEK51.5gを仕込んだ。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)31.9g(OH基に対してNCO基が2倍当量)を加え、樹脂のNCO基が理論値の4.2%となるまで90℃で反応を行ってウレタンプレポリマー溶液を得た。得られたウレタンプレポリマー溶液を40℃に冷却した後、トリエチルアミン(TEA)4.5gを添加した。さらに、イオン交換水326.5gを添加し、系内が均一になるまで撹拌して乳化させることでウレタンプレポリマー水分散体を得た。得られたウレタンプレポリマー水分散体に、イソホロンジアミン(IPDA)15.3gをイオン交換水35.7gで希釈したものを滴下して、ウレタンプレポリマーのNCO基と反応させた。赤外吸収スペクトル分析で測定される、遊離イソシアネート基による2,270cm−1の吸収が消失するまで攪拌した。次いで、真空脱気によりMEKを除去して、酸価が18.5mgKOH/gのポリウレタン(B1)のディスパージョン(固形分濃度30%)を得た。
【0091】
(3)<ポリマー組成物の製造>
以下に示す「製造法1」、「製造法2」、又は「製造法3」にしたがってポリマー組成物を製造した。
「製造法1」:別々に合成した紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体とポリウレタン(B)のディスパージョンとを混合することによりポリマー組成物を製造する方法。
「製造法2」:ポリウレタン(B)のプレポリマーを調製したところに、紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液を添加して均一に水分散させた後、ウレタンの鎖伸長反応を行うことによりポリマー組成物を製造する方法。
「製造法3」:ポリウレタン(B)のプレポリマーを調製して水分散させた後、紫外線吸収型ポリマー(A)の水分散体を添加し、次いで、ウレタンの鎖伸長反応を行うことによりポリマー組成物を製造する方法。
【0092】
[実施例1:ポリマー組成物(製造法1)]
ポリウレタン(B1)のディスパージョン100gに対して、合成例A8で得た紫外線吸収型ポリマーの水分散体4.1gを撹拌しながら少量ずつ添加してポリマー組成物(実施例1)を得た。得られたポリマー組成物はほぼ透明であり、析出物なども発生しなかった。また、得られたポリマー組成物の固形分濃度は30%、固形分(樹脂成分)の酸価は17.0mgKOH/g、及び固形分に含まれる化合物(a)に由来する構成単位の割合(化合物(a)含有割合)は2%であった。
【0093】
[実施例2〜7:ポリマー組成物(製造法1)]
合成例A8で得た紫外線吸収型ポリマーの水分散体に代えて、合成例A9〜A14でそれぞれ得た紫外線吸収型ポリマーの水分散体を用いたこと以外は、前述の実施例1と同様にしてポリマー組成物を得た。いずれのポリマー組成物もほぼ透明であり、析出物なども発生しなかった。得られたポリマー組成物の性状を表2に示す。
【0094】
[実施例8:ポリマー組成物(製造法2)]
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管、及びマンホールを備えた反応容器を用意した。反応容器の内部を窒素ガスで置換した後、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)10.0g、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」ダイセル化学工業社製)80g、グリセリンモノアクリレート(商品名「ブレンマーGLM」日油株式会社製)2.3g、及びMEK70.9gを仕込んだ。次いで、イソホロンジイソシアネート(IPDI)55.3g(OH基に対してNCO基が2倍当量)、樹脂のNCO基が理論値の4.4%となるまで90℃で反応を行ってウレタンプレポリマー溶液を得た。得られたウレタンプレポリマー溶液を40℃に冷却した後、合成例A1で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液15.2gを添加した。さらにトリエチルアミン(TEA)8.0gを添加した後、イオン交換水391.3gを添加し、系内が均一になるまで攪拌して乳化させることでウレタンプレポリマー水分散体を得た。得られたウレタンプレポリマー水分散体に、イソホロンジアミン(IPDA)20.1gをイオン交換水46.9gで希釈したものを滴下して、ウレタンプレポリマーのNCO基と反応させた。赤外吸収スペクトル分析で測定される、遊離イソシアネート基による2,270cm−1の吸収が消失するまで攪拌した。次いで、真空脱気によりMEKを除去してポリマー組成物を得た。得られたポリマー組成物の固形分濃度は30%、固形分(樹脂成分)の酸価は25.0mgKOH/g、及び化合物(a)含有割合は2%であった。なお、得られたポリマー組成物に含まれるポリウレタンを「ポリウレタン(B2)」とする。
【0095】
[実施例9〜14:ポリマー組成物(製造法2)]
合成例A1で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液に代えて、合成例A2〜A7で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液を用いたこと以外は、前述の実施例8と同様にしてポリマー組成物(製造例9〜14)を得た。得られたポリマー組成物の性状を表2に示す。
【0096】
[実施例15:ポリマー組成物(製造法3)]
攪拌機、還流冷却管、温度計、窒素吹き込み管、及びマンホールを備えた反応容器を用意した。反応容器の内部を窒素ガスで置換した後、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)12.0g、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」ダイセル化学工業社製)80g、グリセリンモノアクリレート(商品名「ブレンマーGLM」日油株式会社製)2.3g及びMEK79.4gを仕込んだ。次いで、水添MDI(HMDI)73.2g(OH基に対してNCO基が2倍当量)を加え、樹脂のNCO基が理論値の4.4%となるまで90℃で反応を行ってウレタンプレポリマー溶液を得た。得られたウレタンプレポリマー溶液を40℃に冷却した後、トリエチルアミン(TEA)9.1gをイオン交換水423.0gに溶解させた水溶液を添加し、系内が均一になるまで攪拌して乳化させることでウレタンプレポリマー水分散体を得た。得られたウレタンプレポリマー水分散体に、合成例A8で得た紫外線吸収型ポリマーの水分散体28.3gを添加した。さらに、イソホロンジアミン(IPDA)22.5gを水52.5gで希釈したものを滴下して、ウレタンプレポリマーのNCO基と反応させた。赤外吸収スペクトル分析で測定される、遊離イソシアネート基による2,270cm−1の吸収が消失するまで攪拌した。次いで、真空脱気によりMEKを除去してポリマー組成物を得た。得られたポリマー組成物の固形分濃度は30%、固形分(樹脂)の酸価は26.4mgKOH/g、及び化合物(a)含有割合は2%であった。なお、得られたポリマー組成物に含まれるポリウレタンを「ポリウレタン(B3)」とする。
【0097】
[実施例16〜21:ポリマー組成物(製造法3)]
合成例A8で得た紫外線吸収型ポリマーの水分散体に代えて、合成例A9〜A14で得た紫外線吸収型ポリマーの水分散体を用いたこと以外は、前述の実施例15と同様にしてポリマー組成物を得た。得られたポリマー組成物の性状を表2に示す。
【0098】
比較例1:ポリマー組成物(水系紫外線硬化型樹脂溶液)の作製
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリへキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」ダイセル化学工業社製)を100部、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)を12g、グリセリンモノメタクリレート(商品名「ブレンマーGLM」日油株式会社製)8g、MEKを40g仕込み、70℃に加温した。ここに、へキサメチレンジイソシアネート(HDI)48gを投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、中和剤9g添加し、水392gで乳化させた。固形分30%のポリマー組成物(水系紫外線硬化型樹脂溶液)を得た。
【0099】
比較例2:ポリマー組成物(水系紫外線硬化型樹脂溶液)の作製
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」ダイセル化学工業社製)を100g、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)を12g、グリセリンモノメタクリレート(商品名「ブレンマーGLM」日油株式会社製)8g、MEKを40g仕込み、70℃に加温した。ここに、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)48gを投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。その後、低分子型光安定剤1部(チヌビン114/BASF製)、中和剤9g添加し、水392gで乳化させた。固形分30%のポリマー組成物(水系紫外線硬化型樹脂溶液)を得た。
【0100】
比較例3:ポリマー組成物(製造法2)
グリセリンモノアクリレートを使用しなかったこと以外、すべて実施例8で使用した成分と同一の成分を使用し、同一の反応条件で下記の方法によりポリマー組成物を調製した。ジメチロールプロピオン酸(DMPA)6.0g、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」ダイセル化学工業社製)100g、及びMEK59gを仕込んだ。次いで、イソホロンジイソシアネート(IPDI)42.2g(OH基に対してNCO基が2倍当量)、樹脂のNCO基が理論値の4.4%となるまで90℃で反応を行ってウレタンプレポリマー溶液を得た。得られたウレタンプレポリマー溶液を40℃に冷却した後、合成例A1で得た紫外線吸収型ポリマーの溶液59.2gを添加した。さらにトリエチルアミン(TEA)5.5gを添加した後、イオン交換水330gを添加し、系内が均一になるまで攪拌して乳化させることによりウレタンプレポリマー水分散体を得た。得られたウレタンプレポリマー水分散体に、イソホロンジアミン(IPDA)16.2gをイオン交換水83.8gで希釈したものを滴下して、ウレタンプレポリマーのNCO基と反応させた。赤外吸収スペクトル分析で測定される、遊離イソシアネート基による2,270cm−1の吸収が消失するまで攪拌した。次いで、真空脱気によりMEKを除去してポリマー組成物を得た。得られたポリマー組成物の固形分濃度は30%、固形分(樹脂成分)の酸価は25.0mgKOH/g、及び化合物(a)含有割合は2%であった。なお、得られたポリマー組成物に含まれるポリウレタンを「ポリウレタン(B4)」とする。
【0101】
【表2】

【0102】
前記実施例1〜21及び比較例1〜3により製造したポリマー組成物について、下記の要領で、積層型フィルムを作製し、塗膜について評価した。評価結果を表3に示す。
【0103】
<バインダー樹脂の作製>
撹拌機、冷却管、温度計、窒素吹き込み管およびマンホールを備えた反応容器を窒素ガスで置換した後、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(商品名「プラクセルCD220」ダイセル化学工業社製)を300g、MEKを94g仕込み、80℃に加温した。ここに、ヘキサメチンジイソシアネート(HDI)を56g投入し、IRスペクトルにてイソシアネートの吸収がなくなるまで加熱撹拌した。停止剤としてメタノール0.15gとさらに、MEK468gを投入した。固形分40%のバインダー樹脂を得た。
【0104】
<TOP層配合液作製>
前記実施例または比較例により製造したポリマー組成物100重量部に対して光硬化剤0.5重量部を配合した。ここで光硬化剤としては1‐[4‐(2-ヒドロキシエトキシ)‐フェニル]‐2‐ヒドロキシ‐2‐メチルプロパン、1‐ヒドキシ‐シクロヘキシル‐フェニルケトン、1‐[4‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オンを使用した。
【0105】
<積層型フィルムの作製>
膜厚100μmのPETフィルム上にバインダー樹脂を乾燥後膜厚20μmになるように塗工し、さらにバインダー樹脂の上にTOP層として前記製造例1〜21で得られた塗料をそれぞれ乾燥後20μmの膜厚になるように塗工した。模式図を図1に示す。最後に、積層フィルムにメタルハライドランプにより1200mJ/cmの露光量を照射することによって、TOP層を硬化させた。
【0106】
<評価>
塗膜の性能について次の試験1〜4により評価した。
以下に、各試験項目の内容と、その際の評価基準を示した。評価結果を表3に示す。
【0107】
[試験1・外観]
作製したフィルムを目視にて、下記の基準で評価した。
(評価基準)
1)外観
○:見ためが透明なもの
×:透明ではないもの
【0108】
[試験2・耐摩耗性試験]
作製したフィルムを荷重100gで摩擦試験した後、目視にて外観を評価した。
(評価基準)
○:変化なし
△:若干の摩耗がある
×:摩耗がある
【0109】
[試験3・耐光性]
作製したフィルムについて、高温乾燥環境下でのサンシャインウェザオメーター試験(63℃、水無、120時間)を行った。試験前後における塗膜の外観変化を目視にて評価した。
(評価基準)
○:変化なし
△:わずかな変化が見られる
×:変色、割れ、ひびなどが見られる
【0110】
[試験4・耐熱性]
作製した各フィルムについてギァオーブンにて試験(120℃、150時間)を実施した。試験前後における塗膜の外観変化を目視にて評価した。
(評価基準)
○:変化なし
△:わずかな変化が見られる
×:変色、割れ、ひびなどが見られる
【0111】
【表3】

【0112】
以上より、自己乳化型の高分子紫外線吸収剤(紫外線吸収型ポリマー)とポリウレタン(B)ディスパージョンとを含む実施例の塗料を用いれば、耐久性能に優れた積層型フイルムを作製可能であることが明らかである。これに対し、水系でかつ紫外線吸収成分を分子内に含有しない紫外線硬化樹脂である比較例1では、耐光性が劣り、着色が見られた。また、比較例2では低分子紫外線吸収剤の経時的なブリードアウトが観察された。また、光硬化性ではない比較例3では、硬度が十分でなく、耐傷性を欠くものであった。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明によれば、相溶性、耐水性、及び非ブリードアウト性に優れているとともに、高い紫外線吸収機能を有する塗膜を形成可能なポリマー組成物を得ることができ、このポリマー組成物を用いることで耐候性及び耐久性に優れた塗料、特に、外観、耐光性、耐傷性等に優れた硬化膜の形成可能な塗料を提供することができ、積層型フィルム塗料への応用が可能であることから産業上寄与する点が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の一実施形態による積層型フィルムの構成図である。
【符号の説明】
【0115】
1.PETフィルム
2.バインダー樹脂
3.TOP層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線吸収型ポリマー(A)とポリウレタン(B)のディスパージョンとからなるポリマー組成物を含有してなる塗料であって、
前記紫外線吸収型ポリマー(A)が、二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)と、二重結合含有成分(h)とを含む重合成分を重合させて得られる重合生成物であり、
前記ポリウレタン(B)が、活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)、ポリオール(c)、ポリイソシアネート(d)及びアクリレート類(e)を含む反応成分を反応させて得られる反応生成物であることを特徴とする塗料。
【請求項2】
前記二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)が、下記一般式(1)〜(4)のいずれかで表される、請求項1に記載の塗料。
【化1】

(前記一般式(1)中、Xは、ハロゲン、水素原子、又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、水素原子又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、単結合、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のオキシアルキレン基、又は炭素数10以下のヒドロキシオキシアルキレン基を示し、Rは、水素原子又はメチル基を示す。)
【化2】

(前記一般式(2)中、Xは、ハロゲン、水素原子、又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、単結合、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のオキシアルキレン基、又は炭素数10以下のヒドロキシオキシアルキレン基を示し、Rは、水素原子又はメチル基示す。)
【化3】

(前記一般式(3)中、Xは、ハロゲン、水素原子、又は炭素数10以下のアルキル基を示し、Rは、単結合、炭素数10以下のアルキレン基、炭素数10以下のオキシアルキレン基、又は炭素数10以下のヒドロキシオキシアルキレン基を示し、Rは、水素原子又はメチル基示す。)
【化4】

(前記一般式(4)中、Rは、単結合、炭素数20以下のアルキレン基、炭素数20以下のオキシアルキレン基、又は炭素数20以下のヒドロキシアルコキシル基を示し、Rは、水素原子又はメチル基を示し、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、又はアルコキシル基を示す。)
【請求項3】
前記二重結合含有成分(h)が、スチレン系モノマー、アクリル酸系モノマー、メタクリル酸系モノマー、及びアクリロニトリル系モノマーからなる群より選択される少なくとも一種のモノマーである請求項1に記載の塗料。
【請求項4】
前記紫外線吸収型ポリマー(A)に含まれる前記二重結合及び紫外線吸収基を有する化合物(a)に由来する構成単位の割合が1〜80質量%である請求項1に記載の塗料。
【請求項5】
前記紫外線吸収型ポリマー(A)は、ガラス転移点(Tg)が−20〜160℃、重量平均分子量(Mw)が1,000〜1,500,000、及び酸価が2〜200mgKOH/gであるとともに、水に溶解又は分散可能な重合体である請求項1に記載の塗料。
【請求項6】
前記ポリウレタン(B)を製造するための前記反応成分に、さらに添加可能な成分、短鎖ジオール成分(f)及び/又は短鎖ジアミン成分(g)である請求項1に記載の塗料。
【請求項7】
前記ポリウレタン(B)が、
前記化合物(b)、前記ポリオール(c)、前記アクリレート類(e)、前記短鎖ジオール成分(f)、及び前記短鎖ジアミン成分(g)の合計の活性水素含有基(アニオン性親水性基を除く。)(1)と、 前記ポリイソシアネート(d)のイソシアネート基(2)とを(1)/(2)=0.9〜1.5の当量比で反応させて得られる生成物である請求項1に記載の塗料。
【請求項8】
前記活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)が、下記一般式(5)で表される、請求項1又は7に記載の塗料。
(HO−R’−)−R−(R”−X ・・・(5)
(前記一般式(5)中、Rは、アルキレン基、シクロアルキル環、芳香族環、アミン構造、又は複素環を示し、R’は、アルキレン基、シクロアルキル環、又は芳香族環を示し、R”は、単結合、アルキレン基、シクロアルキル環、又は芳香族環を示し、Xは、−COOH、−SOH、又は−POを示し、nは1又は2を示し、mは1又は2を示し、lは1〜3の整数を示す。)
【請求項9】
前記活性水素含有基及びアニオン性親水性基(水酸基を除く。)を有する化合物(b)が、ジメチロールアルカン酸類である、請求項1又は8のいずれか一項に記載の塗料。
【請求項10】
前記ポリウレタン(B)を製造するための反応成分の前記ポリオール(c)が、ポリオール単官能アクリレート又は多官能アクリレートである場合においては、前記反応成分が前記アクリレート類(e)を含有しなくてもよい組成である請求項1に記載の塗料。
【請求項11】
前記ポリウレタン(B)を製造するための反応成分の前記ポリイソシアネート(d)がアクリル基を有するポリイソシアネートである場合においては、前記反応成分が前記アクリレート類(e)を含有しなくてもよい組成である請求項1に記載の塗料。
【請求項12】
前記ポリウレタン(B)の重量平均分子量が、1,000〜500,000である請求項1又は7のいずれか一項に記載の塗料。
【請求項13】
前記紫外線吸収型ポリマー(A)の含有割合が、全樹脂成分質量基準で0.1〜50質量%である請求項1、4又は5のいずれか一項に記載の塗料。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の塗料が、
(1)前記紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体と、前記ポリウレタン(B)のディスパージョンとを混合する工程を有する製造方法、又は、
(2)前記ポリウレタン(B)のディスパージョンを調製する工程の中間段階において、生成した前記ポリウレタン(B)のプレポリマーに前記紫外線吸収型ポリマー(A)の溶液又は水分散体を添加する工程を有する製造方法によって製造されることを特徴とする塗料。
【請求項15】
積層型フィルム用基材表面に、請求項1〜14のいずれか一項に記載の塗料からなる表皮層が形成されてなることを特徴とする積層型フィルム。
【請求項16】
前記表皮層が、硬化に必要な露光量の光エネルギーの照射により形成された硬化膜である請求項15に記載の積層型フィルム。


【図1】
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【公開番号】特開2013−87240(P2013−87240A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230576(P2011−230576)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000002820)大日精化工業株式会社 (387)
【出願人】(000238256)浮間合成株式会社 (99)
【Fターム(参考)】