説明

塗装ガンの洗浄方法及びその装置

【課題】洗浄液が塗料フィードチューブに逆流する虞がなく、回転霧化頭の洗浄効率を向上させることができる塗装ガンの洗浄技術を提供することを課題とする。
【解決手段】図(b)の洗浄液を吐出する洗浄ノズル24を準備する(洗浄ノズル準備工程)。洗浄ノズルの軸が外側塗料吐出孔42の中心軸に重なるようにして、外側塗料吐出孔42に洗浄ノズル24を対向配置する(洗浄ノズル対向配置工程)。洗浄ノズル24から外側塗料吐出孔42に矢印(6)のように洗浄液を吹き込み、矢印(8)のように回転霧化頭25の裏側としての塗料溜まり44を洗浄し、矢印(9)のように中心部塗料吐出孔41から排出する(洗浄工程)。
【効果】洗浄液が塗料フィードチューブに逆流する虞がなく、回転霧化頭の洗浄効率を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、塗装対象の製品に応じて、1つの塗装ガンで複数種類の塗料を吐出することがある。塗料の種類を切り換える際、塗装ガンに残った塗料を取り除くため、塗装ガンの先端に設けられた回転霧化頭を洗浄する技術が提案されている(例えば、特許文献1(図4)参照。)。
【0003】
この特許文献1の技術を図面に基づいて以下に説明する。
図7に示されるように、塗装ガンの先端に回転可能に設けられた回転霧化頭100は、回転軸の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔101を有すると共に回転軸に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔102を有している。
【0004】
回転霧化頭100を洗浄する際、洗浄ノズル103の中心軸が回転霧化頭100の回転軸に重なるようにして、中心部塗料吐出孔101に洗浄ノズル103を対向配置する。洗浄ノズル103から中心部塗料吐出孔101に向けて洗浄液を吐出する。洗浄液の一部は、中心部塗料吐出孔101から吹き込まれ回転霧化頭100の裏側にある塗料溜まり104に進入して塗料105を洗い流す。そして、洗浄液は、塗料溜まり104内を洗浄し、外側塗料吐出孔102から排出される。また、洗浄液の残部は、回転霧化頭100の塗料薄膜化面106に沿って流れ、塗料薄膜化面106を洗浄する。
【0005】
しかし、中心部塗料吐出孔101は、孔の数が少なく、流入する洗浄液の量が少ないため、塗料溜まり104内の洗浄の工数が掛かる。また、中心部塗料吐出孔101の向きによっては、洗浄液が塗料フィードチューブ107に逆流する虞もある。
そこで、洗浄液が塗料フィードチューブ107に逆流する虞がなく、回転霧化頭100の洗浄効率を向上させることができる塗装ガンの洗浄技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平11−216403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、洗浄液が塗料フィードチューブに逆流する虞がなく、回転霧化頭の洗浄効率を向上させることができる塗装ガンの洗浄技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、塗装ガンの先端に回転可能に設けられた回転軸の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔が設けられると共に前記回転軸に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔を有する回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄方法であって、洗浄液を噴射する洗浄ノズルの軸が前記外側塗料吐出孔の中心軸に重なるようにして、前記外側塗料吐出孔に洗浄ノズルを対向配置する工程と、前記洗浄ノズルから前記外側塗料吐出孔に洗浄液を吹き込み、前記中心部塗料吐出孔又は前記外側塗料吐出孔から排出することで前記回転霧化頭の裏側を洗浄する工程と、からなることを特徴とする。
【0009】
請求項2に係る発明は、塗装ガンの先端に回転可能に設けられた回転軸の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔が設けられると共に回転軸に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔を有する回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄装置であって、塗装ガンを上から下向きに差し込むことができる筒形容器と、この筒形容器の内周面に、外側塗料吐出孔の中心軸に重なるようにして取付けられ外側塗料吐出孔へ洗浄液を噴射する洗浄ノズルと、からなることを特徴とする。
【0010】
請求項3に係る発明は、洗浄ノズルから噴射する洗浄液が塗装ガンに当たらないときにこの洗浄液を筒形容器内へ落下させる飛散防止部材が、洗浄ノズルの軸上に置かれるようにして筒形容器に付設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明では、洗浄ノズルの先端形状は、真円であることを特徴とする。
【0012】
請求項5に係る発明では、洗浄用ノズルは、回転霧化頭の円周に沿って複数配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明では、洗浄ノズルの軸が外側塗料吐出孔の中心軸に重なるようにして、外側塗料吐出孔に洗浄ノズルを対向配置し、洗浄ノズルから外側塗料吐出孔に洗浄液を吹き込み、中心部塗料吐出孔又は外側塗料吐出孔から排出することで回転霧化頭の裏側を洗浄する。中心部塗料吐出孔に比較して外側塗料吐出孔の数は多いので、外側塗料吐出孔からであれば大量の洗浄液を、回転霧化頭の裏側にある塗料溜まりに吹き込むことができ、短い工数で洗浄することができる。
加えて、洗浄液を外側塗料吐出孔から吹き込めば、回転霧化頭の中心を通る塗料フィードチューブに洗浄液が逆流することもない。結果、洗浄液が塗料フィードチューブに逆流する虞がなく、回転霧化頭の洗浄効率を向上させることができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、洗浄装置は、塗装ガンを上から下向きに差し込むことができる筒形容器と、この筒形容器の内周面に、外側塗料吐出孔の中心軸に重なるようにして取付けられ外側塗料吐出孔へ洗浄液を噴射する洗浄ノズルと、を備えている。中心部塗料吐出孔に比較して外側塗料吐出孔の数は多いので、外側塗料吐出孔からであれば大量の洗浄液を、回転霧化頭の裏側にある塗料溜まりに吹き込むことができ、短い工数で洗浄することができる。
加えて、洗浄液を外側塗料吐出孔から吹き込めば、回転霧化頭の中心を通る塗料フィードチューブに洗浄液が逆流することもない。
加えて、筒形容器があるので、洗浄液が周辺に飛散することを防止することができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、洗浄ノズルから噴射する洗浄液が塗装ガンに当たらないときにこの洗浄液を筒形容器内へ落下させる飛散防止部材が、洗浄ノズルの軸上に置かれるようにして筒形容器に付設されている。飛散防止部材が、洗浄ノズルの軸上にあるので、誤操作等で洗浄液が吐出しても洗浄液が飛散することを防ぐことができる。
【0016】
請求項4に係る発明では、洗浄ノズルの先端形状は、真円である。洗浄液の直進性が向上するので、回転霧化頭の裏側にある塗料溜まりへ流入する洗浄液の流量が増加し、洗浄効率を向上させることができる。
【0017】
請求項5に係る発明では、洗浄用ノズルは、回転霧化頭の円周に沿って複数配置されている。外側塗料吐出孔は複数個配置されているので、複数個の孔から洗浄液を流入させることができ、洗浄効率を向上させることができる。
加えて、回転霧化頭を回転させることなく、洗浄液を回転霧化頭の裏側にある塗料溜まりへ流入させることができるので、大量の洗浄液の流入させることができ、洗浄効率をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る塗装ガンの洗浄装置が使用例を説明する図である。
【図2】本発明に係る塗装ガンの洗浄装置の断面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】本発明の要部を説明する図である。
【図5】本発明に係る塗装ガンの洗浄装置の作用を説明する図である。
【図6】図2の変更例を説明する図である。
【図7】従来の技術の基本原理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0020】
先ず、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1に示されるように、塗装機設備10は、塗装機11と、塗装ガンの洗浄装置20とからなる。
塗装機11は、ベース部12と、このベース部12の上部に設けられている産業用ロボット13と、この産業用ロボット13のアーム部14の先端に設けられている塗装ガン15とからなる。
【0021】
塗装ガンの洗浄装置20は、ベース部12の側壁16にステー17を介して取付けられている。また、塗装ガンの洗浄装置20の下部には、洗浄後の洗浄液を受ける洗浄液パン18が配置されている。
【0022】
次に塗装ガンの洗浄装置20を断面図に基づいて説明する。
図2に示されるように、塗装ガンの洗浄装置20は、塗装ガン15を上から下向きに差し込むことができる筒形容器21と、この筒形容器21の内周面22にノズル用ステー23を介して取付けられ洗浄液を噴射する洗浄ノズル24と、円筒容器21の下部に設けられ洗浄後の洗浄液を受ける洗浄液パン18と、からなる。洗浄ノズル24から洗浄液を噴射することで、塗装ガン15の先端に回転可能に設けられている回転霧化頭25を洗浄することができる。
【0023】
また、洗浄ノズル24から噴射する洗浄液が、塗装ガン15に当たらないときにこの洗浄液を筒形容器21内へ落下させる飛散防止部材26が、洗浄ノズル24の軸27上に置かれるようにして筒形容器21に付設されている。これにより、洗浄液が外部に飛散することを防ぐことができる。
【0024】
次に外面用洗浄ノズルについて説明する。
図3に示されるように、塗装ガンの洗浄装置20は、筒形容器21の外周面31に外面用ノズルステー32を介して回転霧化頭25の外面33に洗浄液を噴射する外面用洗浄ノズル34が取付けられている。外面用洗浄ノズル34は、筒形容器21の貫通孔35を通って筒形容器21の内側に延ばされている。外面用洗浄ノズル34の軸36上に回転霧化頭25の外面33が配置されるように、外面用洗浄ノズル34が設けられている。これにより、回転霧化頭25の外面33を洗浄することができる。洗浄後の洗浄液は円筒容器21内を流れ落ち、洗浄液パン18に回収される。
【0025】
次に回転霧化頭25の形状について説明する。
図4に示されるように、回転霧化頭25は、塗装ガン15の先端に回転可能に設けられている。回転霧化頭25の回転軸37の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔41が設けられると共に、回転軸37に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔42を有する。
【0026】
回転霧化頭25は、アウター部材43と、このアウター部材43との間に回転霧化頭25の裏側としての塗料溜まり44を構成するインナー部材45と、アウター部材43に塗料を導く塗料フィードチューブ46とからなる。
塗料溜まり44は、釣り鐘形状を呈しており、塗料溜まりの側壁47は外側塗料吐出孔42に滑らかに繋がっている。これにより、塗料を円滑に吐出することができる。
【0027】
洗浄ノズル24は、洗浄ノズルの軸27が外側塗料吐出孔42の中心軸48に重なっている。塗料フィードチューブから洗浄液を流しても、塗料溜まりの側壁47の洗浄には工数を要するが、洗浄液を洗浄ノズル24から外側塗料吐出孔42に円滑に流入させれば、塗料溜まりの側壁47を効率良く洗浄することができる。
なお、洗浄ノズルの軸27は回転軸37に対して角αを為している。また、回転霧化頭25の底面51から、洗浄ノズル24の先端までは距離Lである。
【0028】
以上に述べた塗装ガンの洗浄装置20の作用を次に述べる。
図5(a)は比較例の塗装ガンの洗浄装置120の作用図であり、洗浄ノズル121は、回転霧化頭122の回転軸123上に、洗浄ノズル121が配置されている。
洗浄ノズル121から、矢印(1)のように洗浄液を吐出する。洗浄液の一部は、回転霧化頭122の底面124で矢印(2)のように跳ね返り、他の一部は矢印(3)のように流れて底面124を洗浄する。
【0029】
洗浄液の残りは、中心部塗料吐出孔125から吹き込まれ、矢印(4)のように流れて、回転霧化頭122の裏側としての塗料溜まり126を洗浄し、矢印(5)のように外側塗料吐出孔127から外部へ排出される。
比較例の洗浄装置120では、塗料溜まり126に吹き込まれる洗浄液の量が少ないため、洗浄の工数が掛かり洗浄効率が良くない。
【0030】
図5(b)は実施例の塗装ガンの洗浄装置20の作用図であり、洗浄ノズルの軸(図4、符号27)が外側塗料吐出孔42の中心軸(図4、符号48)に重なるようにして、外側塗料吐出孔42に洗浄ノズル24を対向配置する(洗浄ノズル対向配置工程)。
【0031】
洗浄ノズル24から外側塗料吐出孔42に矢印(6)のように洗浄液を吹き込み、矢印(7)のように回転霧化頭25の裏側としての塗料溜まり44を洗浄し、矢印(8)のように中心部塗料吐出孔41から排出する(洗浄工程)。塗料溜まりに入った洗浄液の一部は、外側塗料吐出孔42から矢印(9)のように排出される。また、洗浄ノズル24から噴射された洗浄液の一部は、矢印(10)のように流れ、回転霧化頭25の底面51を洗浄する。
【0032】
洗浄液は、外側塗料吐出孔42から吹き込まれるので、塗料溜まりの側壁47を円滑に流れ、効率良く洗浄することができる。
また、洗浄ノズル24の先端形状は、真円である。これにより塗料溜まりへ流入する洗浄液の量を増加させることができる。
なお、洗浄用ノズル24は外側塗料吐出孔42を指向するように回転霧化頭25の円周に沿って複数配置しても差し支えない。洗浄ノズル24を複数配置することで、塗料溜まり44へ流入する洗浄液の量を増加させることができる。
【0033】
次に図2の別形態を説明する。なお、図2に示した構成と同一構成については同一符号を付け、詳細説明は省略する。
図6に示されるように、飛散防止部材は、その内側に湾曲部52を有している。湾曲しているので、洗浄液を内側に落として洗浄液の飛散を防止することができる。
【0034】
上記図4及び図5(b)に示したように、塗装ガン15の先端に回転可能に設けられた回転軸37の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔41が設けられると共に回転軸37に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔42を有する回転霧化頭25を洗浄対象とする塗装ガン15の洗浄方法であって、洗浄液を噴射する洗浄ノズル24の軸が外側塗料吐出孔42の中心軸48に重なるようにして、外側塗料吐出孔42に洗浄ノズル24を対向配置する工程と、洗浄ノズル24から外側塗料吐出孔42に洗浄液を吹き込み、中心部塗料吐出孔41又は外側塗料吐出孔42から排出することで回転霧化頭25の裏側44を洗浄する工程と、からなる。
【0035】
この構成により、中心部塗料吐出孔41に比較して外側塗料吐出孔42の数は多いので、外側塗料吐出孔42からであれば大量の洗浄液を、回転霧化頭25の裏側にある塗料溜まり44に吹き込むことができ、短い工数で洗浄することができる。
加えて、洗浄液を外側塗料吐出孔42から吹き込めば、回転霧化頭25の中心を通る塗料フィードチューブ46に洗浄液が逆流することもない。結果、洗浄液が塗料フィードチューブ46に逆流する虞がなく、回転霧化頭25の洗浄効率を向上させることができる。
【0036】
上記図1〜図4に示したように、塗装ガン15の先端に回転可能に設けられた回転軸37の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔41が設けられると共に回転軸に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔42を有する回転霧化頭25を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄装置20であって、塗装ガン15を上から下向きに差し込むことができる筒形容器21と、この筒形容器21の内周面22に、外側塗料吐出孔42の中心軸48に重なるようにして取付けられ外側塗料吐出孔42へ洗浄液を噴射する洗浄ノズル24と、からなる。
【0037】
この構成により、中心部塗料吐出孔41に比較して外側塗料吐出孔42の数は多いので、外側塗料吐出孔42からであれば大量の洗浄液を、回転霧化頭25の裏側にある塗料溜まり44に吹き込むことができ、短い工数で洗浄することができる。加えて、洗浄液を外側塗料吐出孔42から吹き込めば、回転霧化頭25の中心を通る塗料フィードチューブ46に洗浄液が逆流することもない。加えて、筒形容器21があるので、洗浄液が周辺に飛散することを防止することができる。
【0038】
上記図2、図6に示したように、洗浄ノズル24から噴射する洗浄液が塗装ガン15に当たらないときにこの洗浄液を筒形容器21内へ落下させる飛散防止部材26が、洗浄ノズルの軸27上に置かれるようにして筒形容器21に付設されている。
この構成により、誤操作等で洗浄液が吐出しても洗浄液が飛散することを防ぐことができる。
【0039】
上記図4、図5に示したように、洗浄ノズル24の先端形状は、真円である。
この構成により、洗浄液の直進性が向上するので、回転霧化頭25の裏側にある塗料溜まり44へ流入する洗浄液の流量が増加し、洗浄効率を向上させることができる。
【0040】
上記図5に示したように、洗浄用ノズル24は、回転霧化頭25の円周に沿って複数配置されている。
この構成により、複数個の孔42から洗浄液を流入させることができ、洗浄効率を向上させることができる。加えて、回転霧化頭25を回転させることなく、洗浄液を回転霧化頭25の裏側にある塗料溜まり44へ流入させることができるので、大量の洗浄液の流入させることができ、洗浄効率をより一層向上させることができる。
【0041】
尚、本発明に係る塗装ガンの洗浄技術は、産業用ロボットに取付け塗装ガンに適用したが、これに限定されず、塗装ガンの回転霧化頭を洗浄するのであれば、他の塗装ガンに適用することは差し支えない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明の装飾体の貼付け装置は、回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄に好適である。
【符号の説明】
【0043】
15…塗装ガン、18…洗浄液パン、20…塗装ガンの洗浄装置、21…筒形容器、22…内周面、24…洗浄ノズル、25…回転霧化頭、26…飛散防止部材、27…洗浄ノズルの軸、37…回転霧化頭の回転軸、41…中心部塗料吐出孔体、42…外側塗料吐出孔、48…外側塗料吐出孔の中心軸。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装ガンの先端に回転可能に設けられた回転軸の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔が設けられると共に前記回転軸に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔を有する回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄方法であって、
洗浄液を噴射する洗浄ノズルの軸が前記外側塗料吐出孔の中心軸に重なるようにして、前記外側塗料吐出孔に洗浄ノズルを対向配置する工程と、
前記洗浄ノズルから前記外側塗料吐出孔に洗浄液を吹き込み、前記中心部塗料吐出孔又は前記外側塗料吐出孔から排出することで前記回転霧化頭の裏側を洗浄する工程と、
からなることを特徴とする塗装ガンの洗浄方法。
【請求項2】
塗装ガンの先端に回転可能に設けられた回転軸の近傍に塗料を吐出する中心部塗料吐出孔が設けられると共に前記回転軸に対して円錐形を呈するように傾斜させて塗料を吐出する外側塗料吐出孔を有する回転霧化頭を洗浄対象とする塗装ガンの洗浄装置であって、
前記塗装ガンを上から下向きに差し込むことができる筒形容器と、
この筒形容器の内周面に、前記外側塗料吐出孔の中心軸に重なるようにして取付けられ前記外側塗料吐出孔へ洗浄液を噴射する洗浄ノズルと、からなることを特徴とする塗装ガンの洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄ノズルから噴射する洗浄液が前記塗装ガンに当たらないときにこの洗浄液を前記筒形容器内へ落下させる飛散防止部材が、前記洗浄ノズルの軸上に置かれるようにして前記筒形容器に付設されていることを特徴とする請求項2記載の塗装ガンの洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄ノズルの先端形状は、真円であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記洗浄用ノズルは、前記回転霧化頭の円周に沿って複数配置されていることを特徴とする請求項2、請求項3又は請求項4記載の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−161399(P2011−161399A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−28999(P2010−28999)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】