説明

塗装具の脱着収納具

【課題】簡単な構造で、多数の塗装具を一緒に液面から引き上げて、速やかに最適な塗装具を選択できるようにする。
【解決手段】塗装具の脱着収納具は、上端開口の円筒状の液体収納容器1と、この液体収納容器1を閉塞する開閉蓋2と、液体収納容器1に収納してなる脱着保持具3とを備える。脱着保持具3は、液体収納容器1の内径よりも小さくて液体収納容器1の内部に挿入できる大きさのリング(31)に、刷毛を吊り下げる吊り下げロッドや塗装具のローラを挿入する垂直ロッド22を所定の間隔で固定しており、脱着保持具3を液体収納容器1に収納して、吊り下げロッド32に吊り下げられる塗装具の刷毛部51Aやローラ部52Aを液体収納容器1の液体6に浸漬し、または垂直ロッド22に挿入しているローラを液体に浸漬し、脱着保持具3が引き上げられて、塗装具5の刷毛部51Aやローラ部52Aやローラを一緒に液面から引き上げるようしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、刷毛やローラなどの塗装具を、その刷毛部やローラ部をシンナーなどの液体に浸漬して収納する容器に関する。
【背景技術】
【0002】
塗装に使用される刷毛やローラなどの塗装具は、使用しないときは刷毛部やローラ部をシンナーなどの溶媒に浸漬する必要がある。刷毛部やローラ部に付着した塗料が硬化すると使用できなくなるからである。この用途に使用される脱着収納具は開発されている(特許文献1参照)。この脱着収納具を図1に示す。この脱着収納具は、液体収納容器91に、刷毛99を収納するサブ容器92を、脱着できるように連結している。サブ容器92は、刷毛99を入れることができる刷毛入れ部93を設けて、この刷毛入れ部93に引っ掛け部94を連結して、引っ掛け部94を液体収納容器91の開口縁部に引っ掛けて、刷毛入れ部93を液体収納容器91の内部に配置している。さらに、刷毛入れ部93の底には、塗料のたまりを解消する塗料抜き95を設け、また、異なる刷毛99を区画して収納するために仕切り96を設けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−112387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1の脱着収納具は、サブ容器92の刷毛入れ部93に刷毛99を入れて、刷毛部99Aに付着する塗料が硬化するのを防止できる。また、サブ容器92には複数の刷毛99を収納することもできる。しかしながら、この構造の脱着収納具は、サブ容器に刷毛を入れて下端の刷毛部をシンナーなどの液体に浸漬するので、刷毛が自重で変形して使い難くなる欠点がある。また、この脱着収納具は、多数の刷毛を液体収納容器に収納するのが難しい欠点がある。多数の刷毛を収納するためにサブ容器を大きくすると、これを液体収納容器から持ち上げるときに重くなる欠点がある。複数の刷毛を収納している脱着収納具は、刷毛を使用するときに、これをシンナーなどの液体から持ち上げて刷毛部の大きさや形状を確認して特定の刷毛を選択する必要がある。シンナーなどの液体が、刷毛部に付着する塗料で不透明な状態になっているからである。不透明な液体に浸漬される刷毛部は、その形状や大きさを外部から確認できず、これをシンナーなどの液体から引き上げて確認して、特定のものを選択して使用する必要がある。多数の刷毛を収納するために大きくして、多数に区画しているサブ容器は、それ自体の自重が重くなって簡単に引き上げできない。さらに、このサブ容器は、刷毛入れ部にシンナー等の液体が侵入しているので、シンナーを排出しながら引き上げるので、スムーズに引き上げできない欠点もある。シンナーを排出しないで液体収納容器から引き上げると、シンナーの重量がサブ容器に加算されて極めて重くなるからである。また、サブ容器を引き上げるときに、刷毛入れ部からシンナーを散水状態で排水するので、シンナーの気化量が多くなって作業環境を悪くする欠点もある。サブ容器を軽くしながら、多数の刷毛などを収納するため、小さいサブ容器を多数に液体収納容器に連結すると、各々のサブ容器を引き上げて最適な刷毛を選択する必要があるので、刷毛の選択に手間がかかる欠点がある。
【0005】
さらに、図1の脱着収納具は、サブ容器を液体収納容器の開口縁部に引っ掛けて連結するので、液体収納容器の開口部を、シンナーなどの溶媒が外部に漏れるのを確実に阻止できない欠点もある。この欠点は、気化しやすいシンナーの気化を防止できず、刷毛の使用環境を著しく悪くし、さらに刷毛を収納して車等で運搬する環境においても、シンナーの気化による弊害を防止できない。
【0006】
本発明は、以上の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、極めて簡単な構造で多数の刷毛やローラ等の塗装具を好ましい状態で収納できると共に、簡単かつ容易に、しかも多数の塗装具を一緒に液面から引き上げて、速やかに最適な塗装具を選択でき、さらに、シンナーなどの液体が気化して外部に漏れるのを有効に阻止して、作業環境と運搬環境と保管環境を著しく改善できる塗装具の脱着収納具を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明の請求項1に記載する塗装具の脱着収納具は、刷毛51やローラ52の塗装具5を液体6に浸漬して収納する。塗装具の脱着収納具は、底を閉塞して上端を開口している円筒状の液体収納容器1と、この液体収納容器1の上端開口部を開閉できるように閉塞する開閉蓋2と、液体収納容器1に出し入れできるように収納してなる刷毛51やローラ52の塗装具5の脱着保持具3とを備えている。脱着保持具3は、液体収納容器1の内径よりも小さくて液体収納容器1の内部に挿入できる大きさのリング31に、リング31から内側に放射状に伸び、かつリング31の半径よりも短い複数の吊り下げロッド32を所定の間隔で固定しており、さらに、リング31には、これを液体収納容器1の内部であってその上部に支持する支持ロッド33の上端を固定している。塗装具の脱着収納具は、脱着保持具3が液体収納容器1に収納されて、支持ロッド33でもってリング31を液体収納容器1の上部に配置し、このリング31に固定している吊り下げロッド32に塗装具5が吊り下げられてその下部の刷毛部51Aやローラ部52Aを液体収納容器1に充填している液体6に浸漬し、脱着保持具3が引き上げられて、脱着保持具3に吊り下げている全ての塗装具5の刷毛部51Aやローラ部52Aを一緒に液面から引き上げるようしている。
【0008】
以上の脱着収納具は、極めて簡単な構造で多数の刷毛やローラ等の塗装具を好ましい状態で収納できる特徴がある。それは、液体収納容器の内部に、引き上げできるように脱着保持具を入れる構造とし、さらに、この脱着保持具を、液体収納容器に収納できる大きさのリングに、複数の吊り下げロッドを放射状に固定して、リングに支持ロッドを連結する簡単な構造として、複数の吊り下げロッドに塗装具を吊り下げて収納するからである。吊り下げロッドに吊り下げて収納される刷毛やローラ等の塗装具は、下部の刷毛部やローラ部を液体収納容器に充填しているシンナーなどの液体に浸漬して収納される。この状態で収納される塗装具は、刷毛などが変形することかなく、これがシンナーなどに浸漬されて付着する塗料の硬化を防止できる。
【0009】
さらに、以上の脱着収納具は、簡単かつ容易に、しかも多数の塗装具を一緒に液面から引き上げて、速やかに最適な塗装具を選択できる特徴も実現する。この特徴は、リングに吊り下げロッドと支持ロッドを固定している脱着保持具を液体収納容器から引き上げて、吊り下げている全ての塗装具を液面から上昇して、刷毛部やローラ部を確認して選択できることで実現される。また、脱着保持具を引き上げるときに、液体が一緒に引き上げられことがなく、また、リングに吊り下げロッドと支持ロッドを固定する簡単な構造で軽くできることから、全ての塗装具を吊り下げる状態で、脱着保持具を軽く速やかに引き上げることができる。
【0010】
本発明の請求項2に記載する塗装具の脱着収納具は、塗装具5のローラ52を液体6に浸漬して収納する。塗装具の脱着収納具は、底を閉塞して上端を開口している円筒状の液体収納容器1と、この液体収納容器1の上端開口部を開閉できるように閉塞する開閉蓋2と、液体収納容器1に出し入れできるように収納してなるローラ52の脱着保持具3とを備えている。脱着保持具3は、液体収納容器1の内径よりも小さくて液体収納容器1の内部に挿入できる大きさのリング21に、リング21から垂直方向に伸びる複数の垂直ロッド22を所定の間隔で固定しており、さらに、リング21には、リング21を液体収納容器1の底に配置する状態で開閉蓋2から突出しない高さであって、リング21を介して全ての垂直ロッド22を液体収納容器1から引き上げる引上ロッド24の下端を固定している。塗装具の脱着収納具は、脱着保持具3が液体収納容器1に収納されて、リング21を液体収納容器1の底部に配置し、このリング21に固定している垂直ロッド22にローラ52を挿入して、液体収納容器1に充填している液体6に浸漬し、引上ロッド24でもって脱着保持具3が引き上げられて、脱着保持具3の垂直ロッド22に挿入している塗装具5であるローラ52を一緒に液面から引き上げるようしている。
【0011】
以上の脱着収納具は、極めて簡単な構造で多数の塗装具であるローラを好ましい状態で収納できる特徴がある。それは、液体収納容器の内部に、引き上げできるように脱着保持具を入れる構造とし、さらに、この脱着保持具を、液体収納容器に収納できる大きさのリングに、複数の垂直ロッドを所定の間隔で固定して、リングに垂直ロッドを連結する簡単な構造として、複数の垂直ロッドに塗装具のローラを挿入して収納するからである。垂直ロッドに挿入して収納される塗装具のローラは、液体収納容器に充填しているシンナーなどの液体に浸漬して収納される。この状態で収納される塗装具は、ローラが変形することなく、これがシンナーなどに浸漬されて付着する塗料の硬化を防止できる。
【0012】
さらに、以上の脱着収納具は、簡単かつ容易に、しかも多数の塗装具のローラを一緒に液面から引き上げて、速やかに最適なローラを選択できる特徴も実現する。この特徴は、リングに垂直ロッドと引上ロッドを固定している脱着保持具を、引上ロッドでもって液体収納容器から引き上げて、挿入している全てのローラを液面から上昇して、ローラを確認して選択できることで実現される。また、脱着保持具を引き上げるときに、液体が一緒に引き上げられることがなく、また、リングに垂直ロッドと引上ロッドを固定する簡単な構造で軽くできることから、全ての塗装具を吊り下げる状態で、脱着保持具を軽く速やかに引き上げることができる。
【0013】
さらにまた、以上の脱着収納具は、液体収納容器に充填しているシンナーなどの液体が気化して外部に漏れるのを有効に阻止して、作業環境と運搬環境と保管環境を著しく改善できる特徴も実現できる。この特徴は、脱着保持具を液体収納容器に入れることから、シンナーなどの液体が外部に漏れないように、開閉蓋で開口部を閉塞することで実現される。
【0014】
本発明の塗装具の脱着収納具は、請求項1の構成に加えて、リング31に複数の支持ロッド33を固定すると共に、この支持ロッド33の下端に、液体収納容器1の内径よりも小さい下端リング34を固定して、この下端リング34を液体収納容器1の底に載せて、リング31を液体収納容器1の上部に水平姿勢に配置することができる。
この塗装具の脱着収納具は、リングを液体収納容器の上部に水平姿勢で配置できるので、簡単かつ容易に、刷毛やローラ等の塗装具を吊り下げロッドに吊り下げできる。
【0015】
本発明の塗装具の脱着収納具は、請求項1の構成に加えて、支持ロッド33に、外側に突出するように引っ掛けフック36を設けて、引っ掛けフック36が固定される脱着保持具3を液体収納容器1に収納できる形状とすることができる。さらに、この脱着収納具は、引っ掛けフック36を液体収納容器1の上端開口縁に引っ掛けて、脱着保持具3を引き上げ位置に配置して、塗装具5の刷毛部51Aやローラ部52Aを液体収納容器1の液面から引き上げる位置に配置することができる。
以上の塗装具の脱着収納具は、引っ掛けフックを液体収納容器の上端開口縁に引っ掛けることによって、塗装具が吊り下げられた脱着保持具を、刷毛部やローラ部が液体収納容器の液面から引き上げられた位置に停止できるので、刷毛やローラが吊り下げられた脱着保持具の全体を液体収納容器から取り出すことなく、脱着保持具を液体収納容器の内側に配置する状態で停止させて、刷毛部やローラ部を確実に目で確認して選択できる。
【0016】
本発明の塗装具の脱着収納具は、請求項2の構成に加えて、リング21に、外側に突出するように引っ掛けフック26を設けて、引っ掛けフック26が固定される脱着保持具3を液体収納容器1に収納できる形状とすることができる。さらに、この脱着収納具は、引っ掛けフック26を液体収納容器1の上端開口縁に引っ掛けて、脱着保持具3を引き上げ位置に配置して、塗装具5のローラ52を液体収納容器1の液面から引き上げる位置に配置することができる。
以上の塗装具の脱着収納具は、引っ掛けフックを液体収納容器の上端開口縁に引っ掛けることによって、垂直ロッドにローラを挿入している脱着保持具を、液体収納容器の液面から引き上げられた位置に停止できるので、脱着保持具の全体を液体収納容器から取り出すことなく、脱着保持具を液体収納容器の内側に配置する状態で停止させて、ローラを確実に目で確認して選択できる。
【0017】
本発明の塗装具の脱着収納具は、請求項1の構成に加えて、リング31に4本ないし10本の吊り下げロッド32を固定すると共に、吊り下げロッド32の全長をリング31の半径の50%ないし80%とすることができる。
この塗装具の脱着収納具は、多数の塗装具を、スムーズに脱着しながら吊り下げロッドに吊り下げできる。
【0018】
本発明の塗装具の脱着収納具は、請求項1の構成に加えて、吊り下げロッド32の先端部を、先端に向かって上り勾配に傾斜させることができる。
この塗装具の脱着収納具は、吊り下げロッドに吊り下げている塗装具が落下するのを有効に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】従来の脱着収納具の断面図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる塗装具の脱着収納具の斜視図である。
【図3】図2に示す塗装具の脱着収納具の締め付けリングを緩めた状態を示す斜視図である。
【図4】図2に示す塗装具の脱着収納具の一部拡大断面図である。
【図5】図2に示す塗装具の脱着収納具の開閉蓋を外した斜視図である。
【図6】図5に示す塗装具の脱着収納具に収納される脱着保持具の斜視図である。
【図7】図6に示す脱着保持具を複数個積層する状態を示す斜視図である。
【図8】図5に示す塗装具の脱着収納具の脱着保持具を引き上げ位置に保持する状態を示す断面図である。
【図9】脱着保持具を引き上げ位置に保持する他の構造を示す断面図である。
【図10】脱着保持具を引き上げ位置に保持する他の構造を示す断面図である。
【図11】本発明の他の実施例にかかる塗装具の脱着収納具の一部拡大断面図である。
【図12】図11に示す塗装具の脱着収納具の開閉蓋を外した斜視図である。
【図13】図12に示す塗装具の脱着収納具に収納される脱着保持具の斜視図である。
【図14】図11に示す塗装具の脱着収納具の脱着保持具を引き上げ位置に保持する状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための塗装具の脱着収納具を例示するものであって、本発明は塗装具の脱着収納具を以下のものに特定しない。
【0021】
さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0022】
本発明の脱着収納具は、刷毛やローラなどの塗装具を、塗料が付着している刷毛部やローラ部をシンナーなどの液体に浸漬して、塗料が硬化しないように収納し、容器から取り出して常に使用できる状態とするものである。
【0023】
図2ないし図5に示す塗装具の脱着収納具は、底を閉塞して上端を開口している円筒状の液体収納容器1と、この液体収納容器1の上端開口部を開閉できるように閉塞する開閉蓋2と、液体収納容器1に出し入れできるように収納している刷毛51とローラ52の脱着保持具3とを備えている。
【0024】
液体収納容器1と開閉蓋2は、例えば内容積を20リットルとする空き缶が使用できる。この空き缶は、塗料やシンナーなどの溶媒を収納していたもので、開閉蓋2で開口部を密閉できるものが使用できる。図4の液体収納容器1は開口部にフランジ11を設けており、このフランジ11に開閉蓋2の外周縁を積層して、積層部7を締め付けリング4で締め付けて、液体収納容器1の開口部を開閉蓋2で密閉している。開閉蓋2は、液体収納容器1の開口部を好ましくは水密構造に密閉する。図4に示す脱着収納具は、液体収納容器1の開口部を開閉蓋2で水密構造に密閉するために、開閉蓋2の外周縁部12の内面にパッキン8を配設している。この脱着収納具は、液体収納容器1のフランジ11と開閉蓋2の外周縁部12との間にパッキン8を挟着する状態で積層部7を密着できるので、このパッキン8を介して液体収納容器1の開口部を開閉蓋2で水密構造に密閉できる。開閉蓋2で水密構造に密閉される液体収納容器1は、内部にシンナーなどの溶媒を収納する状態で倒れても、液体が外部に漏れることがない。このため、たとえば、シンナーなどの溶媒を充填して、塗装具5を収納している脱着収納具が、運搬する車の衝撃で車内で倒れても車内にシンナーなどの液体が漏れることがなく、車内にシンナーなどの液体臭が充満することがなく、安全に安心して運搬できる。
【0025】
締め付けリング4は、液体収納容器1のフランジ11と開閉蓋2の積層部7に脱着自在に装着されて、フランジ11と開閉蓋2の積層部7を積層状態に結束する。図2と図3に示す締め付けリング4は、結束リング41に開閉レバー42を連結している。結束リング41は、液体収納容器1のフランジ11と開閉蓋2の積層部7の外周に沿うリング状で、フランジ11と開閉蓋2の積層部7を嵌入する嵌入溝43を内側に向けて設けている。この結束リング41は、たとえば、細長い帯状の金属板を折曲加工して嵌入溝43を設けると共に、この嵌入溝43が内側を向くようにリング状に湾曲加工して製作される。リング状の結束リング41は、一部を非連結状態として結束部45を設けており、この結束部45を開いて、液体収納容器1のフランジ11と開閉蓋2の積層部7に脱着自在に装着できるようにしている。
【0026】
さらに、締め付けリング4は、結束リング41の結束部45を締め付けて結束する開閉レバー42を設けている。開閉レバー42は、結束リング41の一端に、回転軸46を介して、結束リング41の締め付け方向に回動できるように連結している。さらに、結束リング41の他端と開閉レバー42の中間とを、連結部材47で連結している。この連結部材47は、一端を、結束リング41の他端に対して回動自在に連結すると共に、他端を、開閉レバー42に対して回動自在に連結している。図に示す連結部材47は、金属ロッドを細長い四角形の枠形に折曲加工しており、互いに対向する短辺を回転軸48として回動できるように、結束リング41の他端と開閉レバー42の中間とに連結している。この締め付けリング4は、開閉レバー42を起こして結束部45を開く状態で開閉蓋2を液体収納容器1に脱着し、開閉レバー42を結束リング41に沿うように倒して、液体収納容器1のフランジ11と開閉蓋2の積層部7を結束して、水密構造に密閉する。さらに、締め付けリングは、図示しないが、嵌入溝の内側にパッキンを設けて、このパッキンを介して、液体収納容器のフランジと開閉蓋の外周縁部との積層部を水密構造に密閉することもできる。
【0027】
脱着保持具3は、リング31に複数の吊り下げロッド32を放射状に固定して、さらに、リング31に下方に伸びるように、支持ロッド33を固定している。図4ないし図6の脱着保持具3は、リング31に複数の支持ロッド33を固定して、支持ロッド33の下端に下端リング34を固定している。
【0028】
リング31と、吊り下げロッド32と、支持ロッド33と、下端リング34は金属ロッドである。金属ロッドには、錆び難いステンレスロッドが最適である。ただし、リングと、吊り下げロッドと、支持ロッドと、下端リングには、メッキしている金属ロッド、さらに、錆びない硬質のプラスチックロッドとすることもできる。リング31と吊り下げロッド32と支持ロッド33と下端リング34は溶接して互いに固定される。ただし、これ等は、接着して固定され、あるいは曲げ加工して固定することもできるのは言うまでもない。
【0029】
リング31と下端リング34は、液体収納容器1に挿入されるので、液体収納容器1の内径よりも小さい円形のリング状としている。リング31は、同じ長さである複数の支持ロッド33を介して下端リング34に連結される。したがって、リング31と下端リング34は、複数の支持ロッド33を介して互いに水平姿勢に連結される。下端リング34は、液体収納容器1の底に水平に載せられるので、リング31は液体収納容器1の上部に水平姿勢に配置される。
【0030】
さらに、図4ないし図6に示す脱着保持具3は、下端リング34の内形をリング31の外形よりも大きくしている。図の脱着保持具3は、大きさの異なるリング31と下端リング34を、平面視で同心円状となるように傾斜姿勢の支持ロッド33で連結して、全体を円錐台の形状としている。この形状の脱着保持具3は、図7に示すように、一方の脱着保持具3の内側に他方の脱着保持具3を収納する状態で複数の脱着保持具3を互いに積層できるので、多数の脱着保持具3をコンパクトに積層しながら収納し、また、運搬できるできる特長がある。さらに、下端リング34をリング31よりも大きくする構造は、脱着保持具3を倒れないように安定して支持できる特長もある。ただし、下端リングとリングは、同じ大きさのリング状とし、あるいは、下端リングをリングよりも小さくすることもできる。
【0031】
吊り下げロッド32は、リング31から内側に放射状に伸びるように、すなわち半径方向に伸びるように一端をリング31に固定している。図6の脱着保持具3は、リング31に等間隔に10本の吊り下げロッド32を固定している。リング31には、多数の吊り下げロッド32を固定して多数の塗装具5を吊り下げできる。ただ、吊り下げロッドが多くなると、隣接する吊り下げロッドの間隔が狭くなって、大きな塗装具を吊り下げできなくなる。したがって、吊り下げロッドの数は、液体収納容器と塗装具の大きさを考慮して、たとえば4本ないし12本とする。
【0032】
吊り下げロッド32は、リング31の中心部に空隙部35を設けて、この空隙部35から、刷毛51やローラ52等の塗装具5を脱着できるように、リング31の半径よりも短くしている。吊り下げロッド32の全長は、リング31の半径の50%ないし80%として、リング31の中心部に空隙部35を設けている。吊り下げロッド32は、長くして1本に多数の塗装具を吊り下げできるが、長くすると中心の空隙部が狭くなって、塗装具を簡単に脱着できなくなる。したがって、吊り下げロッド32は、塗装具5をスムーズに脱着でき、かつ吊り下げロッド32に複数の塗装具5を吊り下げできるように、前述の範囲とする。
【0033】
さらに、図6の吊り下げロッド32は、リング31に水平姿勢に固定されて、その先端部を中心に向かって上り勾配に傾斜させている。この吊り下げロッド32は、吊り下げている塗装具5が落下するのを有効に阻止できる特徴がある。
【0034】
支持ロッド33は、リング31を液体収納容器1の上部に水平に配置する長さとしている。支持ロッド33は、開閉蓋2で閉塞される液体収納容器1の内部に配置できる位置、正確には塗装具5を吊り下げしているリング31を、開閉蓋2で閉塞している液体収納容器1の内部に配置できる位置に支持する。図の脱着保持具3は、リング31に複数の支持ロッド33を固定して、リング31を水平姿勢に支持している。ただし、脱着保持具は、1本の支持ロッドでリングを水平姿勢に支持することもできる。
【0035】
支持ロッド33は、その中間に、外側に突出するように引っ掛けフック36を設けている。図6と図8の支持ロッド33は、直線状のロッドである支持ロッド33の外側に、金属ロッドをU曲している引っ掛けフック36を溶接して固定している。脱着保持具3は、この引っ掛けフック36を支持ロッド33に固定する状態で、液体収納容器1に収納できる形状としている。引っ掛けフック36は、液体収納容器1の上端開口縁に引っ掛けられて、脱着保持具3を引き上げ位置に保持する。引き上げ位置にある脱着保持具3は、下部を液体収納容器1に挿入して、上部を液体収納容器1の外部に引き上げる状態とする。引っ掛けフック36のある脱着保持具3は、液体収納容器1から引き上げ、引っ掛けフック36を液体収納容器1の上端開口縁部に引っ掛けて、引き上げ位置に停止される。引き上げ位置に配置される脱着保持具3は、吊り下げロッド32に吊り下げている塗装具5の刷毛部51Aやローラ部52Aを、液体収納容器1の液面から引き上げる。この位置にある塗装具5は、刷毛部51Aやローラ部52Aを不透明な液面から引き上げて外部から確認できる状態とする。脱着収納具を使用する作業者は、刷毛部51Aやローラ部52Aの形状や大きさを確認して、使用する刷毛51やローラ52を選択して、脱着収納具から取り出して使用する。
【0036】
図6と図8の脱着保持具3は、支持ロッド33に引っ掛けフック36を固定して、脱着保持具3に引っ掛けフック36を設けているが、図9に示すように、支持ロッド33を折曲加工して、引っ掛けフック36を設けることもできる。また、図8の脱着収納具は、引っ掛けフック36を液体収納容器1の上端開口縁に引っ掛けて、脱着保持具3を引き上げ位置に配置するが、図10に示すように、液体収納容器1の内面に引掛部16を設け、この引掛部16に引っ掛けフック36を引っ掛けて、脱着保持具3を引き上げ位置に配置することもできる。この脱着収納具は、脱着保持具3を引き上げて、引っ掛けフック36を引掛部16に引っ掛けて、引き上げ位置に配置できる。
【0037】
以上の脱着収納具は以下のようにして使用する。
液体収納容器1にシンナーなどの液体6を充填する。充填される液体6は、刷毛部51Aやローラ部52Aを浸漬することで、付着している塗料の硬化を阻止するもので、一般的にはシンナーが使用される。ただ、エマルジョンタイプの塗料に使用される塗装具の脱着収納具にあっては、液体収納容器1に水を充填して、刷毛部51Aやローラ部52Aに付着する塗料の硬化を防止する。
【0038】
開閉蓋2を開いて脱着保持具3を液体収納容器1に入れ、脱着保持具3に設けている吊り下げロッド32に、刷毛51やローラ52を吊り下げて収納する。塗装具5は、柄の上端部に設けた貫通孔を吊り下げロッド32に挿通して、吊り下げロッド32に吊り下げられる。この状態で、塗装具5は、刷毛部51Aやローラ部52Aを液体6に浸漬して、付着する塗料の硬化が阻止される。
【0039】
塗装具5を使用しないとき、吊り下げロッド32に塗装具5を吊り下げる状態で、液体収納容器1の開口部を開閉蓋2で密閉する。開閉蓋2は、締め付けリング4で液体収納容器1の開口部を水密構造に密閉する。この状態で液体収納容器1に充填しているシンナーなどの液体6は外部に漏れず、また、気化したガスが外部に漏れることがない。したがって、脱着収納具は、この状態で保管され、あるいは運搬されて、シンナーなどの外部への漏れが阻止される。
【0040】
刷毛51やローラ52を使用するときは、締め付けリング4を緩めて開閉蓋2を開き、脱着保持具3を引き上げ、図8に示すように、引っ掛けフック36を液体収納容器1の開口縁に引っ掛けて、引き上げ位置とする。この位置で塗装具5の刷毛部51Aやローラ部52Aが液面から引き上げられる。作業者は、液面から引き上げられた刷毛部51Aやローラ部52Aの形状や大きさを確認し、使用するのに最適な塗装具5を吊り下げロッド32から取り出して使用する。その後、使用しないときは、脱着保持具3を液体収納容器1に収納して、開閉蓋2で開口部を密閉する。
【0041】
さらに、図11ないし図14に示す塗装具の脱着収納具は、ローラ52からローラ部52Aを引き抜いて収納する脱着収納具を示している。これ等の図に示す脱着収納具は、液体収納容器1と開閉蓋2を図2ないし図5に示す脱着収納具と同じ構造とし、脱着保持具3を異なる形状としている。この脱着保持具3は、液体収納容器1の内径よりも小さくて液体収納容器1の内部に挿入できる大きさのリング21に、リング21から垂直方向に伸びる複数の垂直ロッド22を所定の間隔で固定している。垂直ロッド22は、ローラ部52Aの中心孔52aに挿入される直線状の金属ロッドである。垂直ロッド22は、ローラ部52Aの中心孔52aに挿入されて、ローラ部52Aを垂直姿勢に配置する。垂直ロッド22は、ローラ部52Aを垂直姿勢に保持できる長さとしてる。垂直ロッド22の長さは、ローラ部52Aを垂直姿勢に保持できる長さであって、ローラ部52Aの長さよりも短く、たとえば15cm〜20cmとしている。
【0042】
複数の垂直ロッド22を固定するために、図13の脱着保持具3は、上下のリング21に十字ロッド23を固定して、この十字ロッド23とリング21の両方に所定の間隔で複数の垂直ロッド22を垂直姿勢に固定している。さらに、図13の脱着保持具は、2個のリング21を2段に平行な姿勢で配置して、垂直ロッド22で固定している。この構造は、垂直ロッド22の下部の2点をリング21に固定するので、しっかりと強固にリング21に固定して、曲げ強度を相当に向上できる。また、この構造の脱着保持具3は、垂直ロッド22に挿入するローラ部52Aを液体収納容器1の底面から離して配置できるので、液体収納容器1の底に溜まる異物がローラ部52Aに付着するのを防止できる。
【0043】
さらに、脱着保持具3は、底に配置させるリング21を液面から引っ上げるために、リング21の中心部に引上ロッド24を固定している。引上ロッド24は、十字ロッド23の中心に固定している。リング21と垂直ロッド22と引上ロッド24は金属ロッドで、互いに溶接して固定している。ただし、リングと垂直ロッドと引上ロッドは、溶接によらず、接着など他の全ての方法で固定することもできる。引上ロッド24は、垂直方向に伸びて上端を開閉蓋2の下方に配置する。すなわち、引上ロッド24のある脱着保持具3を液体収納容器1に入れて、開閉蓋2で液体収納容器1を閉塞できる構造、すなわち開閉蓋2よりも上方に突出しない高さとしている。引上ロッド24は、上端に取手25を設けている。図の引上ロッド24は、ユーザーの手を挿入できるループ状の取手25を設けている。この引上ロッド24は、上端の取手25を液体収納容器1に充填している液体6の液面から上方に位置させる。すなわち、引上ロッド24は、液面よりも上に位置する上端に設けた取手25を握って、脱着保持具3を液体6から引き上げることができるようにしている。引上ロッド24は、取手25をできる限り上方に位置させるように、すなわち、取手25を液面から離して配置できるように、取手25を設けている上端を開閉蓋2の内面に接近する長さとしいる。この引上ロッド24は、取手25を設けている上端を、液体収納容器1の上部に位置する長さとしている。引上ロッド24は、リング21を引き上げて、リング21に固定している全ての垂直ロッド22を液体収納容器1に充填している液体6から引き上げるものである。
【0044】
さらに、図11ないし図14の脱着保持具3は、リング21の外周に引っ掛けフック26を設けている。引っ掛けフック26は、リング21から外側に突出するように設けている。引っ掛けフック26は、上端を外側にフック状に湾曲している金属ロッドで、下端部を2段のリング21に固定して、リング21に垂直姿勢に固定している。引っ掛けフック26は、図14に示すように、上端のフック部21Aを液体収納容器1の上端開口縁に引っ掛けて、脱着保持具3を引き上げ位置に配置する。引き上げ位置にある脱着保持具3は、垂直ロッド22に連結しているローラ部52Aを液面から引き上げる位置に配置する。言い換えると、引っ掛けフック26は、これを液体収納容器1に引っ掛けて、ローラ部52Aを液面よりも上方に配置できる高さに設けている。
【0045】
以上の脱着収納具は以下のようにして使用する。
液体収納容器1にシンナーなどの液体6を充填する。
【0046】
開閉蓋2を開いて脱着保持具3を液体収納容器1に入れ、脱着保持具3に設けている垂直ロッド22に、ローラ52から外したローラ部52Aを挿入して垂直姿勢に配置する。この状態で、ローラ部52Aは液体6に浸漬されて、付着する塗料の硬化が阻止される。
【0047】
ローラ部52Aを使用しないとき、垂直ロッド22にローラ部52Aを挿入する状態で、液体収納容器1の開口部を開閉蓋2で密閉する。開閉蓋2は、締め付けリング4で液体収納容器1の開口部を水密構造に密閉する。この状態で液体収納容器1に充填しているシンナーなどの液体6は外部に漏れず、また、気化したガスが外部に漏れることがない。したがって、脱着収納具は、この状態で保管され、あるいは運搬されて、シンナーなどの外部への漏れが阻止される。
【0048】
ローラ部52Aを使用するときは、締め付けリング4を緩めて開閉蓋2を開き、引上ロッド24の取手25を持って脱着保持具3を引き上げ、図14に示すように、引っ掛けフック26を液体収納容器1の開口縁に引っ掛けて、引き上げ位置とする。この位置でローラ部52Aが液面から引き上げられる。作業者は、液面から引き上げられたローラ部52Aの形状や大きさを確認し、使用するのに最適なローラ部52Aを垂直ロッド22から引き抜いて使用する。その後、使用しないときは、脱着保持具3を液体収納容器1に収納して、ローラ部52Aを液面下に配置して、開閉蓋2で開口部を密閉する。
【符号の説明】
【0049】
1…液体収納容器
2…開閉蓋
3…脱着保持具
4…締め付けリング
5…塗装具
6…液体
7…積層部
8…パッキン
11…フランジ
12…外周縁部
16…引掛部
21…リング
22…垂直ロッド
23…十字ロッド
24…引上ロッド
25…取手
26…引っ掛けフック 26A…フック部
31…リング
32…吊り下げロッド
33…支持ロッド
34…下端リング
35…空隙部
36…引っ掛けフック
41…結束リング
42…開閉レバー
43…嵌入溝
45…結束部
46…回転軸
47…連結部材
48…回転軸
51…刷毛 51A…刷毛部
52…ローラ 52A…ローラ部
52a…中心孔
91…液体収納容器
92…サブ容器
93…刷毛入れ部
94…引っ掛け部
95…塗料抜き
96…仕切り
99…刷毛 99A…刷毛部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
刷毛(51)やローラ(52)の塗装具(5)を液体(6)に浸漬して収納する塗装具の脱着収納具であって、
底を閉塞して上端を開口している円筒状の液体収納容器(1)と、この液体収納容器(1)の上端開口部を開閉できるように閉塞する開閉蓋(2)と、前記液体収納容器(1)に出し入れできるように収納してなる刷毛(51)やローラ(52)の塗装具(5)を吊り下げて収納する脱着保持具(3)とを備えており、
前記脱着保持具(3)が、液体収納容器(1)の内径よりも小さくて液体収納容器(1)の内部に挿入できる大きさのリング(31)に、リング(31)から内側に放射状に伸び、かつリング(31)の半径よりも短い複数の吊り下げロッド(32)を所定の間隔で固定しており、さらに、前記リング(31)には、これを液体収納容器(1)の内部であってその上部に支持する支持ロッド(33)の上端を固定しており、
前記脱着保持具(3)が液体収納容器(1)に収納されて支持ロッド(33)でもって、リング(31)を液体収納容器(1)の上部に配置し、このリング(31)に固定している前記吊り下げロッド(32)に塗装具(5)が吊り下げられてその下部の刷毛部(51A)やローラ部(52A)を液体収納容器(1)に充填している液体(6)に浸漬し、脱着保持具(3)が引き上げられて、脱着保持具(3)に吊り下げている全ての塗装具(5)の刷毛部(51A)やローラ部(52A)を一緒に液面から引き上げるようしてなる塗装具の脱着収納具。
【請求項2】
塗装具(5)のローラ(52)を液体(6)に浸漬して収納する塗装具の脱着収納具であって、
底を閉塞して上端を開口している円筒状の液体収納容器(1)と、この液体収納容器(1)の上端開口部を開閉できるように閉塞する開閉蓋(2)と、前記液体収納容器(1)に出し入れできるように収納してなるローラ(52)の脱着保持具(3)とを備えており、
前記脱着保持具(3)が、液体収納容器(1)の内径よりも小さくて液体収納容器(1)の内部に挿入できる大きさのリング(21)に、リング(21)から垂直方向に伸びる複数の垂直ロッド(22)を所定の間隔で固定しており、さらに、前記リング(21)には、リング(21)を液体収納容器(1)の底に配置する状態で前記開閉蓋(2)から突出しない高さであって、リング(21)を介して全ての垂直ロッド(22)を液体収納容器(1)から引き上げる引上ロッド(24)の下端を固定しており、
前記脱着保持具(3)が液体収納容器(1)に収納されてリング(21)を液体収納容器(1)の底部に配置し、このリング(21)に固定している前記垂直ロッド(22)にローラ(52)が挿入されて、液体収納容器(1)に充填している液体(6)に浸漬し、引上ロッド(24)でもって脱着保持具(3)が引き上げられて、脱着保持具(3)の垂直ロッド(22)に挿入している塗装具(5)であるローラ(52)を一緒に液面から引き上げるようしてなる塗装具の脱着収納具。
【請求項3】
前記リング(31)に複数の支持ロッド(33)を固定しており、この支持ロッド(33)の下端に、液体収納容器(1)の内径よりも小さい下端リング(34)を固定しており、この下端リング(34)を液体収納容器(1)の底に載せて、前記リング(31)を液体収納容器(1)の上部に水平姿勢に配置する請求項1に記載される塗装具の脱着収納具。
【請求項4】
前記支持ロッド(33)に、外側に突出するように引っ掛けフック(36)を設けており、引っ掛けフック(36)が固定される脱着保持具(3)が前記液体収納容器(1)に収納できる形状としており、
前記引っ掛けフック(36)が前記液体収納容器(1)の上端開口縁に引っ掛けられて、前記脱着保持具(3)が引き上げ位置に配置されて、前記塗装具(5)の刷毛部(51A)やローラ部(52A)を液体収納容器(1)の液面から引き上げる位置に配置するようにしてなる請求項1または3に記載される塗装具の脱着収納具。
【請求項5】
前記リング(21)に、外側に突出するように引っ掛けフック(26)を設けており、引っ掛けフック(26)が固定される脱着保持具(3)が前記液体収納容器(1)に収納できる形状としており、
前記引っ掛けフック(26)が前記液体収納容器(1)の上端開口縁に引っ掛けられて、前記脱着保持具(3)が引き上げ位置に配置されて、前記塗装具(5)のローラ(52)を液体収納容器(1)の液面から引き上げる位置に配置するようにしてなる請求項2に記載される塗装具の脱着収納具。
【請求項6】
前記リング(31)に4本ないし10本の吊り下げロッド(32)が固定され、吊り下げロッド(32)の全長がリング(31)の半径の50%ないし80%である請求項1、3、4のいずれかに記載される塗装具の脱着収納具。
【請求項7】
前記吊り下げロッド(32)の先端部が、先端に向かって上り勾配に傾斜している請求項1、3、4、6のいずれかに記載される塗装具の脱着収納具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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