説明

塗装方法

【課題】簡単な方法で盛り上がり塗装層を形成すると共に盛り上がり塗装層の表面に粒子を集中して存在させることができる。
【解決手段】インクジェットにより塗料主剤1を飛ばして基材2上に塗布する。次に、上記基材2に塗布した塗料主剤1上に、該塗料主剤1の硬化剤3と粒子5とを混合したものをインクジェットにより飛ばして塗布することで、基材2上に塗料主剤1と硬化剤3とが反応硬化し且つ表面に粒子5が存在する盛り上がり塗装層4を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基材上に部分的に盛り上がった盛り上がり塗装層を形成するための塗装方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、基材上に部分的に盛り上がった盛り上がり塗装層を形成する塗装方法が特許文献1などにより知られている。
【0003】
上記特許文献1に示される従来例においては、基材上に盛り上がり塗装層を形成するに当って、グラビア印刷により電離放射線硬化型樹脂をバインダーとすると共にアルミナ粒子のような粒子を混入した盛り上げ印刷用組成物を用いて盛り上がり塗装層を形成し、その後、電子線照射装置により電子線を照射することで、盛り上がり塗装層を形成するようにしたものである。
【0004】
また、このように盛り上げ印刷用組成物内にアルミナ粒子のような粒子を混入するようにしたものは従来から知られているが、上記のように粒子を混入した盛り上げ印刷用組成物を塗布して盛り上がり塗装層を形成すると、粒子の大部分は盛り上がり塗装層の内部に分散されて存在し、盛り上がり塗装層の表面に存在する粒子は、混入した全粒子量のうちのわずかでしない。
【0005】
ここで、粒子として例えば匂いを発生する匂い発生粒子、あるいは光触媒粒子、抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子を混入することを考えた場合、従来の塗装方法においては、混入した機能粒子のうちのごく一部が、盛り上がり塗装層の表面に位置するにすぎず、匂い発生機能や、光触媒機能や、抗菌機能等が十分に発揮できないという問題がある。
【0006】
また、上記従来例においては、塗布装置の他に電子線照射装置が必要である。しかも、グラビア印刷は原版が必要なため、盛り上がり塗装層の模様を異なる模様にしたい場合には多種類の原版が必要となる。
【0007】
また、この特許文献1にはインクジェットにより絵柄層を形成してもよい旨の記載があるが、具体的にどのようにしてインクジェットにより絵柄層を形成するのかの記載はない。
【0008】
また、インクジェット塗装法はグラビア印刷のように原版が必要でないのはもちろん、模様を変更したい場合でもグラビア印刷のように模様変更に対応して多種類の原版を必要とすることがないという特徴を有している。しかしながら、インクジェット塗装法では一般に溶剤を飛ばして硬化させるタイプの塗料が用いられており、反応硬化型の塗料をインクジェット塗装法で用いるには以下のような問題がある。つまり、基材に盛り上がり塗装層を形成するに当って、塗料として反応硬化型の塗料を使用した場合、インクジェットのノズルが塗料の硬化で目詰まりしやすく、特に、硬化反応が早い塗料は使用できない。このため、反応硬化型の塗料を用いてインクジェットにより盛り上がり塗料層を形成するのは現実的ではなかった。
【特許文献1】特開平10−119228号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、簡単な方法で盛り上がり塗装層を形成すると共に盛り上がり塗装層の表面に粒子を集中して存在させることができるような塗装ができる塗装方法を提供することを主たる課題とするものである。
【0010】
また、別な課題としては、インクジェット塗装法により反応硬化型の塗料を用いて盛り上がり塗装層を形成でき且つ粒子を盛り上がり塗装層の表面にのみ集中して存在させることができるような塗装ができる塗装方法を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明に係る塗装方法は、インクジェットにより塗料主剤1を飛ばして基材2上に塗布し、次に、上記基材2に塗布した塗料主剤1上に、該塗料主剤1の硬化剤3と粒子5とを混合したものをインクジェットにより飛ばして塗布することで、基材2上に塗料主剤1と硬化剤3とが反応硬化し且つ表面に粒子5が存在する盛り上がり塗装層4を形成することを特徴とする。
【0012】
このような方法を採用することで、インクジェット塗装法により塗料主剤1と硬化剤3とが反応硬化した盛り上がり塗装層4を基材2上に簡単且つ精度良く形成できると共に、大部分の粒子5が盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在するようにできるものである。これにより例えば、粒子5として匂いを発生する匂い発生粒子、あるいは光触媒粒子、抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子を用いることで、用いた粒子の殆どを盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在させて、使用した殆ど全ての粒子5の機能(例えば匂い発生、あるいは光触媒機能、あるいは抗菌機能等)を効果的に発揮させることができる。また、インクジェットを用いるにもかかわらず、反応硬化型の塗料が硬化してインクジェットのノズルが詰まるというようなおそれがない。したがって、インクジェット塗装法に反応硬化型の塗料を用いても何ら支障がなく、特に、反応が極端に早い塗料にも対応でき、反応が早い塗料を用いた場合には塗装時間を大幅に短縮できる。また、インクジェットを用いることで塗料の使用量も削減できる。
【0013】
また、インクジェットにより塗料6を飛ばして基材2上に塗布し、次に、上記基材2に塗布した塗料6上に、上記塗料6に対する溶媒7中に粒子5を混入したものをインクジェットにより飛ばして基材2上に塗料が硬化し且つ表面に粒子5が存在する盛り上がり塗装層4を形成することを特徴とするものであってもよい。
【0014】
このような方法を採用することで、インクジェット塗装法により簡単且つ精度良く盛り上がり塗装層4を形成できると共に、大部分の粒子5が盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在するようにできるものである。これにより例えば、粒子5として匂いを発生する匂い発生粒子、あるいは光触媒粒子、抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子を用いることで、用いた粒子の殆どを盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在させて、使用した殆ど全ての粒子5の機能(例えば匂い発生、あるいは光触媒機能、あるいは抗菌機能等)を効果的に発揮させることができる。
【0015】
また、基材2上に塗料主剤1を塗布し、次に、上記基材2に塗布した塗料主剤1上に該塗料主剤1の硬化剤3をインクジェットにより飛ばして任意のパターンとなるように塗布することで、基材2上に塗布した塗料主剤1を硬化剤3を塗布した任意のパターン部分のみ硬化させると共に硬化剤3で硬化した部分の表面に粒子5を付着させ、次に、基材2上に塗布した塗料主剤1の硬化剤3と反応硬化していない未反応部分を除去することを特徴とするものであってもよい。
【0016】
このような方法を採用することで、インクジェットにより塗布される硬化剤3のパターンと同じ形状に盛り上がり塗装層4を簡単且つ精度よく形成でき、反応硬化型塗料を用いて精度の良い立体模様の塗装ができると共に、大部分の粒子5が盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在するようにできるものである。これにより例えば、粒子5として匂いを発生する匂い発生粒子、あるいは光触媒粒子、抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子を用いることで、用いた粒子の殆どを盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在させて、使用した殆ど全ての粒子5の機能(例えば匂い発生、あるいは光触媒機能、あるいは抗菌機能等)を効果的に発揮させることができる。また、塗装工程の一部にインクジェットを用いるにもかかわらず、反応硬化型の塗料が硬化してインクジェットのノズルが詰まるというようなおそれがない。したがって、反応硬化型の塗料を用いた塗装法において、塗装工程の一部にインクジェット塗装法を用いても何ら支障がなく、特に、反応が極端に早い塗料にも対応でき、反応が早い塗料を用いた場合には塗装時間を大幅に短縮できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、上記のように塗装工程の全工程又は塗装工程の一部としてインクジェット塗装法を用いて盛り上がり塗装層を形成するので、盛り上がり塗装層をインクジェット塗装法で簡単且つ精度良く形成できると共に、粒子を盛り上がり塗装層の表面にのみ集中して存在させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0019】
図1には本発明の一実施形態が示してある。本発明実施形態において使用する塗料としては、塗料主剤と硬化剤とを反応硬化させることで塗装層を形成するようになっている反応硬化型塗料が用いられる。ここで、使用する反応硬化型塗料とは、塗料主剤1はそれ単独では反応硬化せず、また、硬化剤3もそれ単独では反応硬化せず、塗料主剤1と硬化剤3とが反応することではじめて硬化するものをいう。
【0020】
本実施形態においては、まず木質材、樹脂、金属等の基材2上にインクジェット装置のノズル(図示せず)から塗料主剤1を吐出して飛ばすことで、図1(a)に示すように基材2上の目的の位置に目的のパターンとなるように塗布し、基材2上に塗料主剤1で部分的に目的のパターンの模様を描く。
【0021】
次に、この基材2に塗布した塗料主剤1の上に別のインクジェット装置のノズル(図示せず)から粒子を混入した上記塗料主剤1の硬化剤3を吐出して、上記塗料主剤1の塗布パターンと同じパターンとなるように飛ばすことで、図1(b)に示すように基材2の上に塗布した目的とするパターンの塗料主剤1の上に粒子5入りの硬化剤3を塗布する。
【0022】
このように塗料主剤1の上に粒子5入りの硬化剤3が塗布されると、塗料主剤1と硬化剤3とが反応硬化して図1(c)に示すように基材2上の目的とする位置に盛り上がり塗装層4が形成されると共に、形成される盛り上がり塗装層4の表面に粒子5が一体に付着して存在することになる。つまり、表面に粒子5が一体に付着した盛り上がり塗装層4が形成されることになる。
【0023】
本発明で使用する塗料主剤1としては、例えば、ウレタン樹脂のようなポリオール系樹脂が用いられ、硬化剤3としてはイソシアネートが用いられる。また、他の例としては、塗料主剤1としてエポキシ樹脂が用いられ、硬化剤3としてアミン系又は酸無水物の硬化剤が用いられる。
【0024】
また、本発明で使用する粒子5としては、例えば、匂いを発生する匂い粒子や、あるいは酸化チタンのような光触媒機能を有する光触媒粒子、あるいは銀のような抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子が用いられる。そして、硬化剤3に混入してインクジェットにより飛ばした粒子5の殆どが形成される盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在することで、飛ばした粒子5の殆ど全てが粒子5の持つ機能(匂い発生や光触媒機能や抗菌機能等)を効果的に発揮し、盛り上がり塗装層4内に混入されて表面に露出しない無駄な粒子5が無くなる。
【0025】
また、本実施形態においては、インクジェットにより塗料主剤1を飛ばして基材2上に塗布し、次に、上記基材2に塗布した塗料主剤1上に、該塗料主剤1の硬化剤3と粒子5とを混合したものをインクジェットにより飛ばして塗布するので、表面に粒子5が一体に付着した盛り上がり塗装層4の模様パターンを変更する場合、簡単に対応できる。
【0026】
次に、図2に基づいて本発明の他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、まず、木質材、樹脂、金属等の基材2上にインクジェット装置のノズル(図示せず)から塗料6を吐出して飛ばすことで、図2(a)に示すように基材2上の目的の位置に目的のパターンとなるように塗料6を塗布して盛り上がり塗装層4を形成する。
【0027】
次に、図2(b)のように上記基材2に塗布した塗料6が硬化した盛り上がり塗装層4の上に、上記塗料6に対する溶媒7中に粒子5を混入したものをインクジェットにより飛ばす。これにより、基材2上の盛り上がり塗装層4に溶媒7の作用により粒子5が一体に付着し、図2(c)のように表面に粒子5が存在する盛り上がり塗装層4を形成する。
【0028】
本実施形態で使用する塗料6としては溶剤を飛ばして硬化させるタイプの塗料、反応硬化型の塗料、UV塗料等種々の塗料を用いることができる。
【0029】
本実施形態においても、粒子5としては、前述の実施形態と同様、例えば、匂いを発生する匂い粒子や、あるいは光触媒機能を有する光触媒粒子、あるいは抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子が用いられる。そして、溶媒7とともにインクジェットにより飛ばした粒子5の殆どが、形成される盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在することで、飛ばした粒子5の殆ど全てが粒子5の持つ機能(匂い発生や光触媒機能や抗菌機能等)を効果的に発揮し、盛り上がり塗装層4内に混入されて表面に露出しない無駄な粒子5が無くなる。
【0030】
また、インクジェット塗装法により基材2上の目的の位置に目的のパターンとなるように塗料6を塗布し、更に、インクジェットにより粒子5を溶媒7とともに盛り上がり塗装層4上に飛ばして付着させるので、簡単且つ精度良く表面に粒子5が存在する盛り上がり塗装層4を形成することができる。
【0031】
また、本実施形態においては、インクジェットにより塗料6を飛ばして基材2上に塗布し、次に、上記基材2に塗布した塗料上に、インクジェットにより溶媒中に粒子5を混入したものを飛ばすので、表面に粒子5が一体に付着した盛り上がり塗装層4の模様パターンを変更する場合、簡単に対応できる。
【0032】
次に、図3に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。
【0033】
本実施形態において使用する塗料としては、塗料主剤と硬化剤とを反応硬化させることで塗装層を形成するようになっている反応硬化型塗料が用いられる。ここで、使用する反応硬化型塗料とは、塗料主剤1はそれ単独では反応硬化せず、また、硬化剤3もそれ単独では反応硬化せず、塗料主剤1と硬化剤3とが反応することではじめて硬化するものをいう。
【0034】
本実施形態においては、まず図3(a)のように、木質材、樹脂、金属等の基材2上面の全面又は一部にロールコータやフローコータやスプレー塗装あるいはその他の塗布方法により塗料主剤1をべた塗りする。
【0035】
次に、この基材2にべた塗り塗布した塗料主剤1の上にインクジェット装置のノズル(図示せず)から粒子5を混入した上記塗料主剤1の硬化剤3を吐出して目的とするパターンとなるように飛ばすことで、図3(b)に示すように基材2の上にべた塗り塗布した塗料主剤1の上に粒子5入りの硬化剤3を目的とするパターンに塗布する。
【0036】
本実施形態においても、粒子5としては、前述の実施形態と同様、例えば、匂いを発生する匂い粒子や、あるいは光触媒機能を有する光触媒粒子、あるいは抗菌作用のある抗菌粒子等の機能粒子が用いられる。
【0037】
上記のように基材2上にべた塗り塗布された塗料主剤1の上に目的とするパターンで粒子5入りの硬化剤3が塗布されると、べた塗りされた塗料主剤1のうち、硬化剤3が塗布されたパターンに対応した部分のみが硬化剤3と反応硬化すると共に、該反応硬化した部分(図3(c)において符号4’で示す部分)の表面に粒子5を一体に付着させる。
【0038】
次に、塗料主剤1が未硬化のまま残っている部分を塗料主剤1の溶剤により除去して、塗料主剤1と硬化剤3とが反応硬化し且つ表面に粒子5が一体に付着した部分のみを残して、図3(d)に示すように基材2上に目的とするパターンで且つ表面に粒子5が一体に付着した盛り上がり塗装層4を形成するのである。
【0039】
本実施形態で使用する塗料主剤1としては、例えば、ウレタン樹脂のようなポリオール系樹脂が用いられ、硬化剤3としてはイソシアネートが用いられる。また、他の例としては、塗料主剤1としてエポキシ樹脂が用いられ、硬化剤3としてアミン系又は酸無水物の硬化剤が用いられる。
【0040】
本実施形態においては、反応硬化型塗料を用いて塗装するに当って、塗料主剤1はロールコータやフローコータやスプレー塗装等によりべた塗り塗装を行い、その後、硬化剤3のみをインクジェット塗装法により塗装することで、インクジェット法により硬化剤3を目的とするパターンに精度よく塗布でき、しかもこの場合、粒子5を混入した硬化剤3のみをインクジェット法で塗布するので、インクジェット装置のノズル部分で反応硬化型塗料が硬化して詰まるというようなことがなく、反応硬化型塗料であってもインクジェット塗装法により精度よく塗装することができるのであり、また、形成しようとする盛り上がり塗装層4のパターンの変更に当って粒子5を混入した硬化剤3による塗布パターンを変更するだけでよいので、簡単に表面に粒子5を有する盛り上がり塗装層4のパターンの変更ができる。
【0041】
本実施形態においても、インクジェットにより硬化剤3に混合して飛ばした粒子5の殆どが、形成される盛り上がり塗装層4の表面に集中して存在することで、飛ばした粒子5の殆ど全てが粒子5の持つ機能(匂い発生や光触媒機能や抗菌機能等)を効果的に発揮し、盛り上がり塗装層4内に混入されて表面に露出しない無駄な粒子5が無くなる。
【0042】
なお、なお、上記いずれの実施形態においても木質材、樹脂、金属等の基材2上に塗料主剤1を塗装する前に、基材2の上面に下塗り塗装層を形成しておいてもよい。
【0043】
また、いずれの実施形態でも基材2の特定の箇所のみ表面に粒子5を有する盛り上がり塗装層4を形成できることで、きわめて商品価値の高い塗装が可能となる。
【0044】
また、本発明の盛り上がり塗装層4のパターンの例としては、例えば木目の導管模様、階段の段板の上面や手摺りに設ける滑り止め用の突条等が考えられるが、これらの例にのみ限定されず、本発明は他の種々の製品への塗装に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態を示し、(a)はインクジェットにより基材に塗料主剤を塗布した説明図であり、(b)は次にインクジェットにより粒子を混入した硬化剤を塗布した説明図であり、(c)は次に、塗料主剤と硬化剤とが反応硬化して表面に粒子が存在する盛り上がり塗装層を形成した説明図である。
【図2】本発明の他の実施形態を示し、(a)はインクジェットにより基材上に塗料で盛り上がり塗装層を形成した状態を示す説明図であり、(b)はインクジェットにより溶剤に粒子を混入したものを盛り上がり塗装層に塗布した状態を示す説明図であり、(c)は溶剤の作用で粒子を盛り上がり塗装層の表面に一体に付着させた状態を示す説明図である。
【図3】本発明の更に他の実施形態を示し、(a)は基材上に塗料主剤をべた塗りした状態の説明図であり、(b)は次にインクジェットにより粒子を混入した硬化剤を塗布した説明図であり、(c)は粒子を混入した硬化剤を塗布した部分のみ塗料主剤を反応硬化させる状態の説明図であり、(d)は次に塗料主剤の未反応部分を除去して表面に粒子が付着した盛り上がり塗装層を形成した説明図である。
【符号の説明】
【0046】
1 塗料主剤
2 基材
3 硬化剤
4 盛り上がり塗装層
5 粒子
6 塗料


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクジェットにより塗料主剤を飛ばして基材上に塗布し、次に、上記基材に塗布した塗料主剤上に、該塗料主剤の硬化剤と粒子とを混合したものをインクジェットにより飛ばして塗布することで、基材上に塗料主剤と硬化剤とが反応硬化し且つ表面に粒子が存在する盛り上がり塗装層を形成することを特徴とする塗装方法。
【請求項2】
インクジェットにより塗料を飛ばして基材上に塗布し、次に、上記基材に塗布した塗料上に、上記塗料に対する溶媒中に粒子を混入したものをインクジェットにより飛ばして基材上に塗料が硬化し且つ表面に粒子が存在する盛り上がり塗装層を形成することを特徴とする塗装方法。
【請求項3】
基材上に塗料主剤を塗布し、次に、上記基材に塗布した塗料主剤上に該塗料主剤の硬化剤をインクジェットにより飛ばして任意のパターンとなるように塗布することで、基材上に塗布した塗料主剤を硬化剤を塗布した任意のパターン部分のみ硬化させると共に硬化剤で硬化した部分の表面に粒子を付着させ、次に、基材上に塗布した塗料主剤の硬化剤と反応硬化していない未反応部分を除去することを特徴とする塗装方法。





【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−183482(P2008−183482A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17070(P2007−17070)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】