説明

塗装機器用シール装置

【課題】長期間にわたり優れたシール特性を維持し且つ耐久性に優れ、頻繁なメンテナンス作業を不要にすると共に塗料等の漏洩を最小限にする塗装機器用シール装置を提供する。
【解決手段】
中心開口23を有するシールリング20および弾性を有する与圧部材30の2体構造である。シール装置10として使用状態では、このシールリング20には略UV字状の溝24が形成され、この溝24内に与圧部材30の対応するUV字状の断面形状を有する基底部37を挿入して一体化される。与圧部材30の上部の加圧部38は、シールリング20の溝24から突出し、押え蓋43等で圧力が加えられることにより、シールリング20の溝24の両側をそれぞれ外方へ拡げ、ケーシング40の内壁および軸44間を円滑且つ確実にシールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシール装置に関し、特に車両等の車体外表面を複数の塗料から選択された塗料により塗装する塗装機に使用される塗装機器用シール装置に関する。
【背景技術】
【0002】
各種機器、特に乗用車等の車両の車体の外表面は、アルミニウム等の金属板で外装されているのが一般的である。斯かる外装は、それを構成する材料の防錆その他の耐久性を確保するためおよび美観のために塗料を塗布する、即ち塗装されるのが一般的である。特に乗用車等の塗装は、ユーザの嗜好に応じて多数の色から選択された1色又は複数の色の塗料により塗装が行われる。
【0003】
斯かる車両等の塗装は、塗料をシンナーやトルエン等の揮発性溶剤に溶融して液状(又は溶液状)にして、例えば空気等の気体の圧力を利用してノズルから噴出し、被塗装部材の表面に塗布することにより行われる。この塗装は、1回のみの塗装ではなく、塗装と乾燥を繰り返して、所定の厚さとなるように下塗りから上塗り(又は仕上げ塗装)まで、同一又は異なる塗料を使用して複数回塗布するのが普通である。
【0004】
先ず、図3および図4を参照して、代表的な塗装機について簡単に説明する。図3は、車両等の塗装に使用される塗装機の全体構成図である。図4は、図3に示す塗装機による塗装動作の説明図である。
【0005】
図3において、塗装機70は、アーム72および吐出制御装置74を有する本体(以下、塗装ロボットという)71、この塗装ロボット71のアーム72の先端に設けられたカートリッジベル73、カートリッジ搬送装置75、複数のカートリッジ76、塗料充填装置77およびベルカップ洗浄装置78等により構成される。
【0006】
塗装機70の塗装ロボット71は、その内部の制御部(図示せず)によりアーム72を被塗装部材の位置や形状に応じて自由に移動させて、アーム72の先端のカートリッジベル73に取り付けられているカートリッジ76に収容されている塗料を吐出制御装置74の制御下で所定量の塗料をカートリッジ76から吐出し又は噴出させて塗装する。この塗装ロボット71のアーム72は、例えば上述した制御部のCPU(中央制御装置)に予め入力したプログラムに応じて自動的にその位置および時間が制御可能である。
【0007】
カートリッジ搬送装置75は、例えば異なる塗料が収容される複数のカートリッジ76を塗装ロボット71のアーム72の先端に取り付けられたカートリッジベル73と受渡しする装置である。塗料充填装置77は、カートリッジ76に所定の塗料を充填する装置である。ベルカップ洗浄装置78は、塗装機70による塗料又は塗料の色替時にベルカップを洗浄して、塗料が混合するのを防止する。
【0008】
図3に示す塗装機70により、塗装ロボット71は、被塗装部材の寸法形状に応じて最適位置へ移動して、予め決められた塗料を所定量だけ塗布して塗装することが可能である。また、同じ被塗装部材の同じ位置に、時間をおいて別の塗料を複数回塗布することも可能であり、またカートリッジ76を取り替えて、同じ被塗装部材の異なる位置に別の塗料を塗布することも可能である。このようにして、希望する塗料を被塗装部材に所定順序で塗布することが可能である。
【0009】
次に、図4を参照して、塗装機70による塗装動作を説明する。カートリッジベル73には、カートリッジ76が取り付けられている。カートリッジ76内には、塗料81と共にピストン82が収容されている。また、カートリッジ76には、吐出制御装置74から押出溶剤チューブ83が接続されている。一方、カートリッジベル73には、回転コントローラ84から電空変換機85を介してタービンエアチューブ86が接続されると共に高電圧コントローラ87からケーブル88を介して被塗装部材89との間に高電圧が印加されている。
【0010】
吐出制御装置74の制御により押出溶剤チューブ83を介して溶剤が送られると、カートリッジ76内のピストン82を駆動させ、塗料81をカートリッジベル73の先端のノズルから噴射して、被塗装部材89の表面に一様に塗料を吹き付ける。高電圧コントローラ87の高電圧は、塗料81を帯電させて被塗装部材89の所定表面に一様に塗料を塗布させる作用をする。これにより、塗装むらを防止すると共に被塗装部材89の表面に塗料を密着させて確実な塗装を行う。
【0011】
図示していないが、上述の如き塗装機70にあっては、カートリッジベル73およびカートリッジ76内に多数のシール装置を使用して、塗料、空気(エア)および溶剤等が漏洩又は流出しないようにする必要がある。特に、車両用の塗装機等にあっては、被塗装部材に応じて又は同じ被塗装部材であっても下塗りか上塗りかにより、塗料を頻繁に交換して塗装作業を反復する。そこで、使用するシール装置は、多数回の塗装動作に耐えて確実な塗装動作を可能にする必要がある。
【0012】
中心を軸又は棒が貫通するリング状のシール装置の従来例は、幾つかの技術文献に開示されている。周囲が固定され、ポリテトラフルオロエチレン製の板状のシール装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ケーシング内に周辺部が固定さればねおよび被覆層と共に使用され、媒体が流出するのを阻止するシール装置が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0013】
【特許文献1】特公昭42−721号公報(第2頁、第1図)
【特許文献2】特公昭54−14256号公報(第4頁、第1図、第2図)
【0014】
更に、本件特許出願人が「Vシール」としてリング状のシール機器用シール装置が塗装機用に製造販売中である。斯かる周知の塗装機器用シール装置の1例を図5に示す。斯かる塗装機器用シール装置は、それぞれ比較的硬質の材料で形成されたシールリング50およびアダプタ(与圧部材)60よりなる2体構造である。図5(A)は、斯かる「Vシール」を構成するシールリング50の中心を通る断面図を示す。図5(B)は、アダプタ60の断面図を示す。そして、図5(C)は、シールリング50およびアダプタ60を組み合わせた使用状態における部分断面図を示す。
【0015】
この「Vシール」のシールリング50は、図5(A)に示す如く、シリンダ等のケーシング(図示せず)内に配置される全体的にリング状(又はドーナツ状)であり、その中央に配置され、塗装動作に応じて往復運動する軸(又は管状部材)が貫通する開口53を有する。更に詳細に説明すると、このシールリング50は、一面(又は上面)51、他面(又は底面)52、内側面55および外側面56を有する。そして、一面51が他面52よりも僅かに大きく、全体的に倒立した円錐台形状である。一面51には、断面形状が略V字状である深い溝54が全面(又はリング状)に形成されている。この溝54の角度は、例えば60°である。
【0016】
一方、アダプタ60は、図5(B)に示す如く、全体的にリング状であり、直径はシールリング50より僅かに小さい。このアダプタ60は、一面(又は上面)61およびこの一面61より直径が小さい他面(又は底面)62を有し、中心にシールリング50の開口53より大径の開口63が形成されている。そして、アダプタ60の下端部64の断面形状は、倒立した台形に形成されている。
【0017】
シール装置として使用時には、図5(A)に示すシールリング50および図5(B)に示すアダプタ60は、図5(C)に示す如く、アダプタ60の下端部64を、シールリング50の溝54内に挿入して一体化又は組み合わせる。斯かる使用状態において、アダプタ60の一面61に圧力が加えられると、その下端部64はシールリング50の溝54内に押し込まれるので、シールリング50の内壁55および外壁56に加えられる力に抗してこれら内壁55および外壁56の撓みを維持し、例えばシールリング50の中心開口53を貫通する軸とケーシング内壁間を確実にシールする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上述した技術文献に開示されたおよび本件特許出願人が製造販売している従来のシール装置は、適切な材料を使用し且つ適切な精度で製造する場合には、例えば数10万回乃至100万回までの塗装動作(又は軸の往復運動回数)に耐えることが可能である。しかし、塗装動作がその値を越えると、シール機能が低下して、塗料、溶媒又は気体等が漏洩するので、交換が必要である。
【0019】
車両等の塗装工程は、上述の如く塗装ロボットを使用することにより殆ど無人化又は自動化している。斯かる塗装工程で、シール装置のシール機能を確認し、機能低下したシール装置を交換するには作業者によるメンテナンス作業が必要になる。斯かるメンテナンス作業は、人手を必要とするのみならず、その間の塗装作業を中止することとなり、作業効率の大幅な低下、更には製品のコスト増加を招来する。特に、1台の塗装機には、多くのシール装置を使用しているので、例えそのうちの1個のシール装置のシール機能が劣化しても交換その他のメンテナンス作業を必要とするのみならず漏洩した塗料が無駄になるので、シール装置の耐久性および安定性は、塗装装置にとり極めて重要である。
【0020】
本発明は、従来技術の上述した課題に鑑みなされたものであり、長期間また多数回の塗装作業にわたりシール機能を維持し、メンテナンス作業の頻度を大幅に低下させ、塗装機の作業効率の大幅な改善に寄与すると共に漏洩する塗料などを最小限にして作業効率を改善する塗装機器用シール装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明の塗装機器用シール装置は、塗料が収容される容器から往復運動する軸を介して被塗装体に塗料を吹き付けて塗装するため、軸が挿通する開口を有するシールリングおよび該シールリングに形成された溝に圧入される与圧部材よりなるシール装置であって、シールリングの溝の断面形状を略U字状部およびこのU字状部に続く略V字状部の複合UV字状部とし、与圧部材の弾性を有する基底部がシールリングの溝に挿入されることを特徴とする。
【0022】
また、本発明の塗装機器用シール装置の好適実施形態によると、与圧部材は、シールリングの溝の断面形状に対応する略UV字状の断面形状を有する基底部およびこの基底部から外部に突出する加圧部よりなる。シールリングの溝が形成された部分の断面形状は、1対のアーム部を有する略音叉状である。シールリングの内側壁および外側壁は、底部からそれぞれ微小角度で外拡がりに形成されている。シールリングおよび与圧部材よりなるシール装置を複数個重ねて配置する。シールリングは、ポリテトラフロロエチレンを含む低摩擦特性且つ化学的安定性の材料よりなる。また、与圧部材は、耐溶剤性を有するフッ素系合成ゴムよりなる弾性体である。
【発明の効果】
【0023】
本発明の塗装機器用シール装置によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。即ち、断面形状が略UV字状である溝を有するシールリングと、このシールリングの溝に対応する断面形状を有しその溝内に挿入される弾性を有する基底部と加圧部を有する与圧部材とにより構成され、シールリングの略音叉状を与圧部材により外方に押し拡げるので、ケーシング内壁および中心軸間のシールを確実に行う。また、斯かる特徴的な構成および低摩擦特性を有する材料を選択することにより、従来のシール装置の約100万回の耐久性に対して約500万回のきわめて優れた耐久性を有するので、メンテナンス作業を容易にし且つ漏洩する塗料等を最小にするので、塗装コストの著しい改善が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明による塗装機器用シール装置の好適実施形態の構成および動作を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
先ず、図1は、本発明による塗装機器用シール装置の組立状態における中心を通る断面図である。この塗装機器用シール装置(以下、単にシール装置という場合もある)10は、シールリング20および与圧部材30により構成される。これらシールリング20および与圧部材30は、異なる材料により個別に製造されるが、使用状態では図1に示す如く相互に組み合わされて一体化される。
【0026】
シールリング20は、それぞれ円形の上面21および底面22を有すると共に、これら両面21、22の中心線CLを中心とする開口23を有する。従って、このシールリング20は、上面21、底面22、内側面25および外側面26を有するリング状(又はドーナツ状)である。更に、上面21から底面22に向けて深い溝24が形成されている。この溝24の断面形状は、図1に示す如く、下方が略U字状であり、上方が略V字状である複合UV字状である。よって、シールリング20の断面形状は、左右1対のアーム部を有する略音叉状である。また、内側面25および外側面26は、底面22側から上面21にかけて緩やかな外拡がりの傾斜を有する。更に、このシールリング20は、その底面22の近傍の外周にテーパが形成されている。尚、後述する如く、シールリング20の内側面25は塗装機の往復運動する軸(又は管状部材)と摺接して塗料等の流体をシールする面であり、外側面26は塗装機のケーシング(例えば、カートリッジ等)の内壁と当接してシールする面である。
【0027】
シールリング20は、好ましくは可撓性を有する材料による成型により製造される。このシールリング20には、低摩擦特性を有すると共に化学的安定性が要求される。このシールリング20の好適材料は、ポリテトラフロロエチレンであるが、更に好ましくは耐久性を改善するために適量の黒鉛や炭素繊維等が均質に充填されたポリテトラフロロエチレンである。
【0028】
一方、与圧部材30は、上面31、底面32および中心開口33を有し、シールリング20より小径のリング状である。そして、内側面35および外側面36を、シールリング20の溝24と略対応する断面形状を有する基底部37およびその上方の加圧部(又は頭部)38により構成される。
【0029】
この与圧部材30は、弾性を有する材料で形成される。与圧部材30の好適材料は、フッ素系合成ゴムである。塗装機器用シール装置10として使用するには、図1に示す如く、与圧部材30の基底部37を、シールリング20の溝24内に圧入して一体化する。このとき、与圧部材30の上面31である加圧部(又は頭部)38は、シールリング20の上面21から上方向に突出している。
【0030】
次に、図2は、図1に示す塗装機器用シール装置10を、塗装機に使用する状態を示す説明図である。シール装置10は、塗装機のケーシング40の左右側壁41、第1部材(例えば、ケーシング40の底面)42および第2部材(例えば、押え蓋)43間に配置される。即ち、シール装置10のシールリング20の底面22は、ケーシング40の第1部材42の上面と接触し、与圧部材30の上面31はケーシング40第2部材43の底面に接触する。また、シール装置10のシールリング20の外側面(又は外側壁)26は、ケーシング40の側壁41の内面と接触する。更に、塗装機の塗装動作に応じて往復運動する軸44がシール装置10のシールリング20の開口23および与圧部材30の開口33を貫通し、シール装置10のシールリング20の内側面25は塗装機の軸44の外面と接触する。この軸44は、例えばケーシング40に対して往復運動する金属製の管状部材である。
【0031】
図2に示す構成により、シール装置10の与圧部材30の上面31に(例えば押え蓋43を介して)圧力Pが加えられると、シールリング20の溝24の両側、即ち断面形状が略音叉状の左右のアーム状部を左右に拡げるような力が作用する。そして、与圧部材30の基底部37は、その弾性によりアーム状部に上述した力の反力を生じさせる。その結果、シール装置10は、往復運動する軸44およびケーシング40の内壁間を円滑且つ確実に閉鎖(即ち、シール)する。即ち、塗装機において使用する酸又はアルカリ性溶剤、顔料、マイカ粒子、アルミ箔等のスラリーを含む油性又は水性流体である塗料を確実にシールして、それらの漏洩を阻止する。また、シールリング20は、上述の如く低摩擦特性を有する材料で製造されているので、例え軸44がケーシング40内で往復運動(又は軸44およびケーシング40が相互移動)する場合でも、安定的にシールすることが可能である。
【0032】
上述の如き特徴的な構成および適切な材料を選定することにより、本発明の好適実施例では、実験の結果、約500万回の塗装作業(即ち、軸44の往復移動回数)でも良好なシール機能を維持することが判明した。斯かる優れた特性のシール装置により、塗装機のメンテナンス作業が大幅に軽減できると共に塗料等の漏洩を効果的に防止し、塗装作業効率を著しく改善することが可能である。その結果、塗装コストを大幅な低減が可能である。
【0033】
以上、本発明の塗装機器用シール装置の好適実施形態の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる実施形態は本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨や精神を逸脱することなく、特定用途に応じて細部の変形変更が可能であること勿論である。例えば、シールリングおよび与圧部材よりなるシール装置を複数個重ねて(即ち、タンデム状態で)使用することにより、耐圧および耐久性を改善することが可能である。また、本発明の塗装機器用シール装置は、カートリッジ式の塗装機のみならず各種の塗装機に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明による塗装機器用シール装置の好適な実施形態の断面図である。
【図2】図1に示す塗装機器用シール装置の使用状態の説明図である。
【図3】一般的な塗装機の全体構成を示す図である。
【図4】図3に示す塗装機による塗装動作の説明図である。
【図5】従来の塗装機器用シール装置を示し、(A)はシールリングの断面図、(B)はアダプタの断面図および(C)はシールリングおよびアダプタを組み合わせた使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 塗装機器用シール装置
20 シールリング
21 シールリングの上面
22 シールリングの底面
23 シールリングの開口
24 シールリングの略UV字状溝
30 与圧部材
37 与圧部材の基底部
38 与圧部材の加圧部
40 ケーシング(容器)
41 ケーシングの側壁
42 ケーシングの底面
43 押え蓋
44 軸(往復運動する管状部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料が収容される容器から往復運動する軸を介して被塗装体に前記塗料を吹き付けて塗装するため、前記軸が挿通する開口を有するシールリングおよび該シールリングに形成された溝に挿入される与圧部材よりなる塗装機器用シール装置において、
前記シールリングの前記溝の断面形状を略U字状部および該U字状部に続く略V字状部の複合UV字形状とし、前記与圧部材の弾性を有する基底部が前記シールリングの前記溝に挿入されることを特徴とする塗装機器用シール装置。
【請求項2】
前記与圧部材は、前記シールリングの前記溝の断面形状に対応する略UV字状の断面形状を有する前記基底部および該基底部から外部へ突出する加圧部よりなることを特徴とする請求項1に記載の塗装機器用シール装置。
【請求項3】
前記シールリングの前記溝が形成された部分の断面形状は、1対のアーム部を有する略音叉状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗装機器用シール装置。
【請求項4】
前記シールリングの内側壁および外側壁は、底部からそれぞれ微小角度で外拡がりに形成されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の塗装機器用シール装置。
【請求項5】
前記シールリングおよび与圧部材よりなるシール装置を複数個重ねて配置することを特徴とする請求項1乃至4項の何れかに記載の塗装機器用シール装置。
【請求項6】
前記シールリングは、ポリテトラフロロエチレンを含む低摩擦特性且つ化学的安定性の材料よりなることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の塗装機器用シール装置。
【請求項7】
前記与圧部材は、耐溶剤性を有するフッ素系合成ゴムよりなる弾性体であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の塗装機器用シール装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−90133(P2007−90133A)
【公開日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−279206(P2005−279206)
【出願日】平成17年9月27日(2005.9.27)
【出願人】(505363123)
【Fターム(参考)】