塗装装置及び塗装装置の洗浄方法
【課題】洗浄性能の向上を図る。
【解決手段】塗装装置は、塗料Pa,Pbと洗浄液Wが流通するようになっているとともに下流端が塗装ガン30に接続された供給路13と、供給路13内に配置された螺旋部材40と備えている。洗浄液は、螺旋部材40を通過するときに旋回流となり、螺旋部材40よりも下流側における供給路13の内壁を螺旋状に擦りながら流れることによって、供給路13の内壁を洗浄する。旋回流は、乱流に比べると層流に変化し難いので、螺旋部材40から離れた下流側領域においても旋回流による洗浄効果が発揮される。
【解決手段】塗装装置は、塗料Pa,Pbと洗浄液Wが流通するようになっているとともに下流端が塗装ガン30に接続された供給路13と、供給路13内に配置された螺旋部材40と備えている。洗浄液は、螺旋部材40を通過するときに旋回流となり、螺旋部材40よりも下流側における供給路13の内壁を螺旋状に擦りながら流れることによって、供給路13の内壁を洗浄する。旋回流は、乱流に比べると層流に変化し難いので、螺旋部材40から離れた下流側領域においても旋回流による洗浄効果が発揮される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装装置及び塗装装置の洗浄方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
塗装装置では、塗料や洗浄液の供給源から塗装ガンに至る供給路の途中に、各種の機器(例えば、ポンプ、レギュレータ、色替えバルブ、流量計、混合装置等)が介在している。これらの機器の内部や、機器と供給路との継手部等においては、流路がL字形に屈曲していたり、流路がT字形に分岐していたり、流路の内壁に凹部が形成されていたり、流路の内径の相違によって段差が形成されていたりする。このような形態の部分では、内径が一定で内壁が滑らかに連続する流路に比べると、液体の流れが悪くなるため、洗浄液を流したときに十分に洗浄することができないことがある。
その対策としては、特許文献1に、流路の途中に中子を同心状に配置した上で、中子の外周をテーパ状にすることにより、洗浄液流を乱流にして、洗浄効果の向上を図る方法が開示されている。
【特許文献1】特開平10−57845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし上記の方法では、乱流が形成されるのは中子の外周に沿った領域とその近傍に留まるため、中子よりも下流側では高い洗浄効果を期待できない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、洗浄性能の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、塗料と洗浄液が流通するようになっているとともに下流端が塗装ガンに接続された供給路と、前記供給路内に配置され、前記供給路を流れる前記洗浄液を旋回流に変化させる螺旋部材とを備えているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記螺旋部材が、軸部の外周に螺旋状に連続する螺旋板を突出させた形態となっているところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記螺旋板の外周縁が、全長に亘って前記供給路の内壁に当接しているところに特徴を有する。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記螺旋部材が前記供給路に対して圧入によって組み付けられているところに特徴を有する。
【0008】
請求項5の発明は、供給路を流通させて塗装ガンに塗料と洗浄液を供給するようになっている塗装装置において、前記供給路を洗浄する方法であって、前記供給路内に螺旋部材を配置した上で、前記螺旋部材を通過する前記洗浄液を旋回流に変化させて前記供給路内を洗浄するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0009】
<請求項1及び請求項5の発明>
洗浄液は、螺旋部材を通過するときに旋回流となり、螺旋部材よりも下流側における供給路の内壁を螺旋状に擦りながら流れることによって、供給路の内壁を洗浄する。旋回流は、乱流に比べると層流に変化し難いので、螺旋部材から離れた下流側領域においても旋回流による洗浄効果が発揮される。
【0010】
<請求項2の発明>
螺旋部材が、螺旋状に連続する螺旋板を備えているので、洗浄液を確実に旋回流に変えることができる。
【0011】
<請求項3の発明>
螺旋板の外周縁が全長に亘って前記供給路の内壁に当接しているので、螺旋部材の内部や螺旋部材と供給路の内壁との間には、洗浄液を直線状に通過させる空間は存在せず、洗浄液は、軸部と供給路の内壁との間の螺旋状空間のみを通過することになる。したがって、洗浄液を乱れのない旋回流にすることができる。
【0012】
<請求項4の発明>
螺旋部材を圧入によって組み付けたので、螺旋部材を固定するための部品が不要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。本実施形態の塗装装置は、複数種(本実施形態では2種類であるが、3種類以上でもよい)の塗料Pa,Pbを選択して塗装ガン30に供給するようにしたものであり、塗料供給源11、洗浄液供給源12、下流端に塗装ガン30が接続されている供給路13、サクションポンプ20、供給路13の途中に設けたレギュレータ15とを備えて構成されている。
【0014】
塗料供給源11は、上面が開放された複数のタンク11a,11b内に複数種類の塗料Pa,Pbを個別に貯留したものであり、洗浄液供給源12は、上面が開放されたタンク12w内に洗浄液Wを貯留したものである。これらの供給源11,12が配置されているブースには、サクションポンプ20が設けられている。サクションポンプ20は、図5に示すように、ポンプ本体21と、ポンプ本体21の吸引口22に接続された可撓性を有する吸引ホース23と、この吸引ホース23の下流端に接続された可撓性を有しない吸引パイプ24と、この吸引パイプ24の下流端に取り付けられたフィルタ25とから構成される周知のものである。吸引ホース23と吸引パイプ24とフィルタ25は、供給路13を構成する。フィルタ25をいずれからのタンク11a,11b,12w内の液体(塗料Pa,Pbまたは洗浄液W)に浸漬させた状態で、ポンプ本体21内に設けた吸引機構(図示せず)を作動させると、その液体がフィルタ25と吸引パイプ24と吸引ホース23を介してポンプ本体21内に吸い上げられ、ポンプ本体21の吐出口(図示せず)から下流側(塗装ガン30側)へ吐出されるようになっている。
【0015】
サクションポンプ20の吸引口22と吸引ホース23との接続部では、吸引ホース23が外嵌されている継手26と吸引口22との間の内径差に起因する段差部27が形成されているが、この段差部27における洗浄性を高めるために、継手26における吸引口22から遠い位置(段差部27よりも上流側の位置)には、螺旋部材40が取り付けられている。また、吸引パイプ24と吸引ホース23との接続部分おいては、吸引ホース23が吸引パイプ24に外嵌されていて、吸引パイプ24と吸引ホース23との間の内径差に起因する段差部28が形成されているが、この段差部28における洗浄性を高めるために、吸引パイプ24の下流端(即ち、段差部28よりも上流側)に、螺旋部材40が取り付けられている。さらに、吸引パイプ24の上流端にも、螺旋部材40が設けられている。
【0016】
サクションポンプ20の吐出口には、供給路13を構成する可撓性を有しない供給パイプ13Pの上流端が接続されている。そして、供給パイプ13Pの下流端には、可撓性を有する供給ホース13Hの上流端が接続され、供給パイプ13Pの下流端には、塗装ガン30が接続されている。そして、図6に示すように、供給パイプ13Pと供給ホース13Hの内部にも、夫々、螺旋部材40が設けられている。尚、レギュレータ15は、供給パイプ13Pの途中、供給パイプ13Pと供給ホース13Hとの接続部分、供給ホース13Hの途中のいずれかの位置に設けられている。
【0017】
塗装ガン30の内部には、図7に示すように、ニードル32が挿通されてノズル33に至る供給孔31と、供給孔31に対して直角に分岐した流入側分岐孔34Aと、供給孔31に対して直角に分岐した流出側分岐孔34Bとが形成されている。供給孔31の内壁における流入側分岐孔34Aと流出側分岐孔34Bの開口部は、互いに概ね対向するように位置している。また、塗装ガン30の外面には流入継手35Aと流出継手35Bが取り付けられている。流入継手35Aの内部には、L字形に屈曲した流入孔36Aが貫通して形成され、この流入孔36Aの下流端が流入側分岐孔34Aに接続されている。また、流入孔36Aの上流端には供給ホース13Hの下流端が接続されている。流出継手35Bの内部には、L字形に屈曲した流出孔36Bが貫通して形成され、この流出孔36Bの上流端が流出側分岐孔34Bに接続されている。尚、流出孔36Bの下流端には、下流端がドレンタンク(図示せず)に接続された排出路(図示せず)の上流端が接続されている。
【0018】
塗装ガン30の内部においては、流入孔36Aの下流端と流入側分岐孔34Aとの内径差に起因する段差部37Aが形成されており、流入側分岐孔34Aの内径は流入孔36A側に比べて供給孔31側が縮径するように変化しており、流入側分岐孔34Aの内周には流入継手35Aを接続するための雌ネジ部38Aの溝が形成されており、流入側分岐孔34Aと供給孔31との接続部分がT字形をなしており、流出側分岐孔34Bと供給孔31との接続部分がT字形をなしており、流出側分岐孔34Bの内径は供給孔31側に比べて流出孔36B側が拡径するように変化しており、流出側分岐孔34Bの内周には流出継手35Bを接続するための雌ネジ部38Bの溝が形成されており、流出孔36Bの上流端と流出側分岐孔34Bとの内径差に起因する段差部37Bが形成されていることに鑑み、これらの部分(37A,34A,38A,34B,38B,37B)の洗浄性を高めるために、流入孔36Aの下流端に螺旋部材40が設けられている。また、流出孔36BがL字形に屈曲していることに鑑み、流出孔36B内の洗浄性を高めるために、流出孔36Bの上流端にも螺旋部材40が設けられている。
【0019】
次に、螺旋部材40について説明する。
螺旋部材40は、塗料Pa,Pbの供給圧や洗浄液Wの供給圧によって弾性撓みしない程度の剛性を有する材料(例えば、金属や合成樹脂)からなる。螺旋部材40は、円形断面であって塗料Pa,Pb及び洗浄液Wの供給路13に比べて十分に径の小さい軸部41と、軸部41の外周から径方向外側へ突出する1枚の螺旋板42とを一体に形成した形態となっている。螺旋板42は、軸部41の外周から螺旋状に突出しており、軸部41を少なくとも1周する範囲に亘って形成されている。また、軸部41の軸線方向に視たときの螺旋板42の外周縁は、軸部41と同心の円形をなしている。かかる螺旋部材40は、上記した供給路13のうちパイプのように剛性の高い部分おいては圧入によって組み付けられるとともに、ホースのように可撓性を有する部部においては供給路13を構成する壁部を拡径変形させて組み付けられる。組付け状態では、螺旋板42の外周縁と供給路13の内壁との間に生じる摩擦抵抗によって組付け状態に保持されている。上記の流路は、いずれも円形断面であるため、組付け状態では、螺旋部材40(軸部41及び螺旋板42)は供給路13と同心に配置される。
【0020】
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記のようにサクションポンプ20のフィルタ25から塗装ガン30に至る塗料Pa,Pbの供給路13内には塗料Pa,Pbが流れるが、この塗料Pa,Pbが流れる供給路13内には、適所に螺旋部材40が設けられている。洗浄する際には、サクションポンプ20のフィルタ25をタンク12w内の洗浄液W中に浸漬してサクションポンプ20を駆動し、塗料Pa,Pbの供給路13内に洗浄液Wを流す。洗浄液Wは、塗装ガン30側へ流れつつ、供給路13の内壁に付着した塗料Pa,Pbを除去している。また、塗装ガン30に供給された洗浄液Wの一部はノズル33から噴出されるが、残りの洗浄液Wは流出継手35Bからドレンタンクへ排出される。
【0021】
さて、供給路13内に供給される洗浄液Wは、概ね層流となって流れるのであるが、螺旋部材40を通過するときには、流れの向きが螺旋板42に沿って転向させられるため、図2に示すように、洗浄液Wは層流から旋回流に変化する。この旋回流は、供給路13の内壁に沿って螺旋状に移動することから、供給路13の内壁に付着している塗料Pa,Pbを効果的に除去できる。
【0022】
また、旋回流は、供給路13の内壁に沿って螺旋状、つまり供給路13の長さ方向に対して斜め方向(即ち、概ね周方向)に移動するので、供給路13の内径の違いに起因する段差部においても洗浄液Wの流れが停滞することがなく、段差部に付着した塗料Pa,Pbを確実に除去することができる。さらに、供給路13のうちL字形の部分やT字形の部分においても、旋回流の洗浄液Wが通過するときに旋回流から乱流に変化することにより、洗浄液WがL字形やT字形の供給路13の内壁のほぼ全領域を擦ることになるので、付着した塗料Pa,Pbを確実に除去することができる。また、乱流に比べて旋回流は、層流に戻り難いことから、螺旋部材40から下流側に離れた部分おいても、洗浄液Wは旋回流の状態を保つ。したがって、旋回流による洗浄効果は、供給路13の長い範囲に亘って発揮される。
【0023】
上述のように本実施形態では、供給路13内に螺旋部材40を配置して洗浄液Wを旋回流に変化させつつ洗浄するようにしたので、高い洗浄効果を得ることができる。
また、螺旋部材40は、軸部41の外周に螺旋状に連続する螺旋板42を突出させた形態となっているが、このように螺旋状に連続する螺旋板42を設けたことにより、洗浄液Wを確実に旋回流に変えることができる。
また、螺旋部材40を供給路13に対して圧入によって組み付けているので、螺旋部材40を供給路13に固定するための部品が不要である。
また、螺旋板42の外周縁が、全長に亘って供給路13の内壁に当接しているので、螺旋部材40の内部や螺旋部材40と供給路13の内壁との間には、洗浄液Wを直線状に通過させる空間は存在せず、洗浄液Wは、軸部41と供給路13の内壁との間の螺旋状空間のみを通過することになる。したがって、洗浄液Wを乱れのない旋回流にすることができる。
【0024】
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図8を参照して説明する。本実施形態2では、実施形態1とは異なる形態の塗装ガン50に螺旋部材40を取り付けている。塗装ガン50は、ノズル51に至る供給孔52の途中に、内径が供給孔52よりも小径の筒状部材53が設けたものであって、供給孔52の途中には、筒状部材53との内径差に起因する段差部54が形成されている。螺旋部材40は、供給孔52における段差部54(筒状部材53)よりも上流側の位置に配置されている。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0025】
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3を図9を参照して説明する。本実施形態3では、塗料タンク60の下面に供給路61を接続している。供給路61は、塗料タンク60の供給口62に接続されたストレート形状の第1継手63と、第1継手63の下流端に接続されたL字形の第2継手64と、第2継手64の下流端に接続されたパイプ65とを備えている。第1継手63と第2継手64との接続部分には、両継手63,64の内径差に起因する段差部66が形成され、この段差部66における洗浄性と第2継手64内の洗浄性を高めるため、第1継手63内には螺旋部材40が設けられている。また、パイプ65の上流端にも螺旋部材40が設けられている。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0026】
<実施形態4>
次に、本発明を具体化した実施形態4を図10を参照して説明する。本実施形態4では、色替えバルブ70内に螺旋部材40を設けている。色替えバルブ70は、供給路に接続された共用流路71と、この共用流路71に連なる複数(本実施形態では4つ)の開閉弁72とを備え、開閉弁72の弁口73から共用流路71に至る分岐路74は、共用流路71に対して直角に連通している。各分岐路74と共用流路71とはT字形に連なっている。そして、共用流路71内の上流端側の位置には螺旋部材40が配置されている。この螺旋部材40により、共用流路71内に洗浄液Wの旋回流が形成され、螺旋部材40よりも下流側における分岐路74と共用流路71とのT字形の接続部分、及び螺旋部材40よりも下流側に位置する分岐路74内が効果的に洗浄される。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0027】
<実施形態5>
次に、本発明を具体化した実施形態5を図11を参照して説明する。本実施形態5では、塗料フィルタ80に螺旋部材40を設けている。塗料フィルタ80は、フィルタ本体81の下端部に、流入孔82Aと流入孔82Bとが形成され、流入孔82Aには流入継手83Aが接続され、流出孔82Bには流出継手83Bが接続されている。流入継手83Aの接続部分においては、流入孔82Aとの内径差に起因する段差部84Aが形成され、流入孔82Aは流入継手83A側からフィルタ本体81側に向かって縮径するように内径が変化しており、流入孔82Aには流入継手83Aを接続するための雌ネジ孔85Aの溝が形成されているため、これらの部分の洗浄性を高めるために、流入継手83A内に螺旋部材40が配置されている。また、流出孔82B内には流出継手83Bを接続するための雌ネジ孔85Bが形成されており、流出孔82Bと流出継手83Bとの接続部分には、流出孔82Bと流出継手83Bの内径差に起因する段差部84Bが形成されているため、これらの部分の洗浄性を高めるために、流入孔82Bにおける雌ネジ部85Bよりも上流側の位置に螺旋部材40が配置されている。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0028】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)螺旋板の外周縁と供給路の内壁との間に隙間があってもよい。つまり、螺旋板の外周縁が部分的に供給路の内壁に当接する形態であってもよい。
(2)軸部を設けず、螺旋板の外周縁を供給路の内壁に固着した形態であってもよい。
(3)螺旋部材は、圧入によらず、接着や他の固定部材を用いて供給路に固定してもよい。
(4)螺旋部材は、上記実施形態に記載した機器に限らず、レギュレータの内部、色替えバルブ以外の各種バルブの内部に設けてもよい。また、供給路を構成するパイプやホースと機器との継手部分に設けてもよい。
(5)螺旋板は、連続する1枚のものに限らず、複数片の螺旋板を螺旋方向に沿って間隔を空けて配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態1の塗装装置の概略図
【図2】螺旋部材の斜視図
【図3】螺旋部材の側面図
【図4】螺旋部材の正面図
【図5】サクションポンプに螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図6】塗装ガンに至るホース内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす断面図
【図7】塗装ガン内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図8】実施形態2において塗装ガン内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図9】実施形態3において塗料タンクに螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図10】実施形態4において色替えバルブ内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす断面図
【図11】実施形態5において塗料フィルタ内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす断面図
【符号の説明】
【0030】
13…供給路
30…塗装ガン
40…螺旋部材
41…軸部
42…螺旋板
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗装装置及び塗装装置の洗浄方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
塗装装置では、塗料や洗浄液の供給源から塗装ガンに至る供給路の途中に、各種の機器(例えば、ポンプ、レギュレータ、色替えバルブ、流量計、混合装置等)が介在している。これらの機器の内部や、機器と供給路との継手部等においては、流路がL字形に屈曲していたり、流路がT字形に分岐していたり、流路の内壁に凹部が形成されていたり、流路の内径の相違によって段差が形成されていたりする。このような形態の部分では、内径が一定で内壁が滑らかに連続する流路に比べると、液体の流れが悪くなるため、洗浄液を流したときに十分に洗浄することができないことがある。
その対策としては、特許文献1に、流路の途中に中子を同心状に配置した上で、中子の外周をテーパ状にすることにより、洗浄液流を乱流にして、洗浄効果の向上を図る方法が開示されている。
【特許文献1】特開平10−57845号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし上記の方法では、乱流が形成されるのは中子の外周に沿った領域とその近傍に留まるため、中子よりも下流側では高い洗浄効果を期待できない。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、洗浄性能の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、塗料と洗浄液が流通するようになっているとともに下流端が塗装ガンに接続された供給路と、前記供給路内に配置され、前記供給路を流れる前記洗浄液を旋回流に変化させる螺旋部材とを備えているところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記螺旋部材が、軸部の外周に螺旋状に連続する螺旋板を突出させた形態となっているところに特徴を有する。
【0006】
請求項3の発明は、請求項2に記載のものにおいて、前記螺旋板の外周縁が、全長に亘って前記供給路の内壁に当接しているところに特徴を有する。
【0007】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記螺旋部材が前記供給路に対して圧入によって組み付けられているところに特徴を有する。
【0008】
請求項5の発明は、供給路を流通させて塗装ガンに塗料と洗浄液を供給するようになっている塗装装置において、前記供給路を洗浄する方法であって、前記供給路内に螺旋部材を配置した上で、前記螺旋部材を通過する前記洗浄液を旋回流に変化させて前記供給路内を洗浄するところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0009】
<請求項1及び請求項5の発明>
洗浄液は、螺旋部材を通過するときに旋回流となり、螺旋部材よりも下流側における供給路の内壁を螺旋状に擦りながら流れることによって、供給路の内壁を洗浄する。旋回流は、乱流に比べると層流に変化し難いので、螺旋部材から離れた下流側領域においても旋回流による洗浄効果が発揮される。
【0010】
<請求項2の発明>
螺旋部材が、螺旋状に連続する螺旋板を備えているので、洗浄液を確実に旋回流に変えることができる。
【0011】
<請求項3の発明>
螺旋板の外周縁が全長に亘って前記供給路の内壁に当接しているので、螺旋部材の内部や螺旋部材と供給路の内壁との間には、洗浄液を直線状に通過させる空間は存在せず、洗浄液は、軸部と供給路の内壁との間の螺旋状空間のみを通過することになる。したがって、洗浄液を乱れのない旋回流にすることができる。
【0012】
<請求項4の発明>
螺旋部材を圧入によって組み付けたので、螺旋部材を固定するための部品が不要である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図7を参照して説明する。本実施形態の塗装装置は、複数種(本実施形態では2種類であるが、3種類以上でもよい)の塗料Pa,Pbを選択して塗装ガン30に供給するようにしたものであり、塗料供給源11、洗浄液供給源12、下流端に塗装ガン30が接続されている供給路13、サクションポンプ20、供給路13の途中に設けたレギュレータ15とを備えて構成されている。
【0014】
塗料供給源11は、上面が開放された複数のタンク11a,11b内に複数種類の塗料Pa,Pbを個別に貯留したものであり、洗浄液供給源12は、上面が開放されたタンク12w内に洗浄液Wを貯留したものである。これらの供給源11,12が配置されているブースには、サクションポンプ20が設けられている。サクションポンプ20は、図5に示すように、ポンプ本体21と、ポンプ本体21の吸引口22に接続された可撓性を有する吸引ホース23と、この吸引ホース23の下流端に接続された可撓性を有しない吸引パイプ24と、この吸引パイプ24の下流端に取り付けられたフィルタ25とから構成される周知のものである。吸引ホース23と吸引パイプ24とフィルタ25は、供給路13を構成する。フィルタ25をいずれからのタンク11a,11b,12w内の液体(塗料Pa,Pbまたは洗浄液W)に浸漬させた状態で、ポンプ本体21内に設けた吸引機構(図示せず)を作動させると、その液体がフィルタ25と吸引パイプ24と吸引ホース23を介してポンプ本体21内に吸い上げられ、ポンプ本体21の吐出口(図示せず)から下流側(塗装ガン30側)へ吐出されるようになっている。
【0015】
サクションポンプ20の吸引口22と吸引ホース23との接続部では、吸引ホース23が外嵌されている継手26と吸引口22との間の内径差に起因する段差部27が形成されているが、この段差部27における洗浄性を高めるために、継手26における吸引口22から遠い位置(段差部27よりも上流側の位置)には、螺旋部材40が取り付けられている。また、吸引パイプ24と吸引ホース23との接続部分おいては、吸引ホース23が吸引パイプ24に外嵌されていて、吸引パイプ24と吸引ホース23との間の内径差に起因する段差部28が形成されているが、この段差部28における洗浄性を高めるために、吸引パイプ24の下流端(即ち、段差部28よりも上流側)に、螺旋部材40が取り付けられている。さらに、吸引パイプ24の上流端にも、螺旋部材40が設けられている。
【0016】
サクションポンプ20の吐出口には、供給路13を構成する可撓性を有しない供給パイプ13Pの上流端が接続されている。そして、供給パイプ13Pの下流端には、可撓性を有する供給ホース13Hの上流端が接続され、供給パイプ13Pの下流端には、塗装ガン30が接続されている。そして、図6に示すように、供給パイプ13Pと供給ホース13Hの内部にも、夫々、螺旋部材40が設けられている。尚、レギュレータ15は、供給パイプ13Pの途中、供給パイプ13Pと供給ホース13Hとの接続部分、供給ホース13Hの途中のいずれかの位置に設けられている。
【0017】
塗装ガン30の内部には、図7に示すように、ニードル32が挿通されてノズル33に至る供給孔31と、供給孔31に対して直角に分岐した流入側分岐孔34Aと、供給孔31に対して直角に分岐した流出側分岐孔34Bとが形成されている。供給孔31の内壁における流入側分岐孔34Aと流出側分岐孔34Bの開口部は、互いに概ね対向するように位置している。また、塗装ガン30の外面には流入継手35Aと流出継手35Bが取り付けられている。流入継手35Aの内部には、L字形に屈曲した流入孔36Aが貫通して形成され、この流入孔36Aの下流端が流入側分岐孔34Aに接続されている。また、流入孔36Aの上流端には供給ホース13Hの下流端が接続されている。流出継手35Bの内部には、L字形に屈曲した流出孔36Bが貫通して形成され、この流出孔36Bの上流端が流出側分岐孔34Bに接続されている。尚、流出孔36Bの下流端には、下流端がドレンタンク(図示せず)に接続された排出路(図示せず)の上流端が接続されている。
【0018】
塗装ガン30の内部においては、流入孔36Aの下流端と流入側分岐孔34Aとの内径差に起因する段差部37Aが形成されており、流入側分岐孔34Aの内径は流入孔36A側に比べて供給孔31側が縮径するように変化しており、流入側分岐孔34Aの内周には流入継手35Aを接続するための雌ネジ部38Aの溝が形成されており、流入側分岐孔34Aと供給孔31との接続部分がT字形をなしており、流出側分岐孔34Bと供給孔31との接続部分がT字形をなしており、流出側分岐孔34Bの内径は供給孔31側に比べて流出孔36B側が拡径するように変化しており、流出側分岐孔34Bの内周には流出継手35Bを接続するための雌ネジ部38Bの溝が形成されており、流出孔36Bの上流端と流出側分岐孔34Bとの内径差に起因する段差部37Bが形成されていることに鑑み、これらの部分(37A,34A,38A,34B,38B,37B)の洗浄性を高めるために、流入孔36Aの下流端に螺旋部材40が設けられている。また、流出孔36BがL字形に屈曲していることに鑑み、流出孔36B内の洗浄性を高めるために、流出孔36Bの上流端にも螺旋部材40が設けられている。
【0019】
次に、螺旋部材40について説明する。
螺旋部材40は、塗料Pa,Pbの供給圧や洗浄液Wの供給圧によって弾性撓みしない程度の剛性を有する材料(例えば、金属や合成樹脂)からなる。螺旋部材40は、円形断面であって塗料Pa,Pb及び洗浄液Wの供給路13に比べて十分に径の小さい軸部41と、軸部41の外周から径方向外側へ突出する1枚の螺旋板42とを一体に形成した形態となっている。螺旋板42は、軸部41の外周から螺旋状に突出しており、軸部41を少なくとも1周する範囲に亘って形成されている。また、軸部41の軸線方向に視たときの螺旋板42の外周縁は、軸部41と同心の円形をなしている。かかる螺旋部材40は、上記した供給路13のうちパイプのように剛性の高い部分おいては圧入によって組み付けられるとともに、ホースのように可撓性を有する部部においては供給路13を構成する壁部を拡径変形させて組み付けられる。組付け状態では、螺旋板42の外周縁と供給路13の内壁との間に生じる摩擦抵抗によって組付け状態に保持されている。上記の流路は、いずれも円形断面であるため、組付け状態では、螺旋部材40(軸部41及び螺旋板42)は供給路13と同心に配置される。
【0020】
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記のようにサクションポンプ20のフィルタ25から塗装ガン30に至る塗料Pa,Pbの供給路13内には塗料Pa,Pbが流れるが、この塗料Pa,Pbが流れる供給路13内には、適所に螺旋部材40が設けられている。洗浄する際には、サクションポンプ20のフィルタ25をタンク12w内の洗浄液W中に浸漬してサクションポンプ20を駆動し、塗料Pa,Pbの供給路13内に洗浄液Wを流す。洗浄液Wは、塗装ガン30側へ流れつつ、供給路13の内壁に付着した塗料Pa,Pbを除去している。また、塗装ガン30に供給された洗浄液Wの一部はノズル33から噴出されるが、残りの洗浄液Wは流出継手35Bからドレンタンクへ排出される。
【0021】
さて、供給路13内に供給される洗浄液Wは、概ね層流となって流れるのであるが、螺旋部材40を通過するときには、流れの向きが螺旋板42に沿って転向させられるため、図2に示すように、洗浄液Wは層流から旋回流に変化する。この旋回流は、供給路13の内壁に沿って螺旋状に移動することから、供給路13の内壁に付着している塗料Pa,Pbを効果的に除去できる。
【0022】
また、旋回流は、供給路13の内壁に沿って螺旋状、つまり供給路13の長さ方向に対して斜め方向(即ち、概ね周方向)に移動するので、供給路13の内径の違いに起因する段差部においても洗浄液Wの流れが停滞することがなく、段差部に付着した塗料Pa,Pbを確実に除去することができる。さらに、供給路13のうちL字形の部分やT字形の部分においても、旋回流の洗浄液Wが通過するときに旋回流から乱流に変化することにより、洗浄液WがL字形やT字形の供給路13の内壁のほぼ全領域を擦ることになるので、付着した塗料Pa,Pbを確実に除去することができる。また、乱流に比べて旋回流は、層流に戻り難いことから、螺旋部材40から下流側に離れた部分おいても、洗浄液Wは旋回流の状態を保つ。したがって、旋回流による洗浄効果は、供給路13の長い範囲に亘って発揮される。
【0023】
上述のように本実施形態では、供給路13内に螺旋部材40を配置して洗浄液Wを旋回流に変化させつつ洗浄するようにしたので、高い洗浄効果を得ることができる。
また、螺旋部材40は、軸部41の外周に螺旋状に連続する螺旋板42を突出させた形態となっているが、このように螺旋状に連続する螺旋板42を設けたことにより、洗浄液Wを確実に旋回流に変えることができる。
また、螺旋部材40を供給路13に対して圧入によって組み付けているので、螺旋部材40を供給路13に固定するための部品が不要である。
また、螺旋板42の外周縁が、全長に亘って供給路13の内壁に当接しているので、螺旋部材40の内部や螺旋部材40と供給路13の内壁との間には、洗浄液Wを直線状に通過させる空間は存在せず、洗浄液Wは、軸部41と供給路13の内壁との間の螺旋状空間のみを通過することになる。したがって、洗浄液Wを乱れのない旋回流にすることができる。
【0024】
<実施形態2>
次に、本発明を具体化した実施形態2を図8を参照して説明する。本実施形態2では、実施形態1とは異なる形態の塗装ガン50に螺旋部材40を取り付けている。塗装ガン50は、ノズル51に至る供給孔52の途中に、内径が供給孔52よりも小径の筒状部材53が設けたものであって、供給孔52の途中には、筒状部材53との内径差に起因する段差部54が形成されている。螺旋部材40は、供給孔52における段差部54(筒状部材53)よりも上流側の位置に配置されている。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0025】
<実施形態3>
次に、本発明を具体化した実施形態3を図9を参照して説明する。本実施形態3では、塗料タンク60の下面に供給路61を接続している。供給路61は、塗料タンク60の供給口62に接続されたストレート形状の第1継手63と、第1継手63の下流端に接続されたL字形の第2継手64と、第2継手64の下流端に接続されたパイプ65とを備えている。第1継手63と第2継手64との接続部分には、両継手63,64の内径差に起因する段差部66が形成され、この段差部66における洗浄性と第2継手64内の洗浄性を高めるため、第1継手63内には螺旋部材40が設けられている。また、パイプ65の上流端にも螺旋部材40が設けられている。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0026】
<実施形態4>
次に、本発明を具体化した実施形態4を図10を参照して説明する。本実施形態4では、色替えバルブ70内に螺旋部材40を設けている。色替えバルブ70は、供給路に接続された共用流路71と、この共用流路71に連なる複数(本実施形態では4つ)の開閉弁72とを備え、開閉弁72の弁口73から共用流路71に至る分岐路74は、共用流路71に対して直角に連通している。各分岐路74と共用流路71とはT字形に連なっている。そして、共用流路71内の上流端側の位置には螺旋部材40が配置されている。この螺旋部材40により、共用流路71内に洗浄液Wの旋回流が形成され、螺旋部材40よりも下流側における分岐路74と共用流路71とのT字形の接続部分、及び螺旋部材40よりも下流側に位置する分岐路74内が効果的に洗浄される。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0027】
<実施形態5>
次に、本発明を具体化した実施形態5を図11を参照して説明する。本実施形態5では、塗料フィルタ80に螺旋部材40を設けている。塗料フィルタ80は、フィルタ本体81の下端部に、流入孔82Aと流入孔82Bとが形成され、流入孔82Aには流入継手83Aが接続され、流出孔82Bには流出継手83Bが接続されている。流入継手83Aの接続部分においては、流入孔82Aとの内径差に起因する段差部84Aが形成され、流入孔82Aは流入継手83A側からフィルタ本体81側に向かって縮径するように内径が変化しており、流入孔82Aには流入継手83Aを接続するための雌ネジ孔85Aの溝が形成されているため、これらの部分の洗浄性を高めるために、流入継手83A内に螺旋部材40が配置されている。また、流出孔82B内には流出継手83Bを接続するための雌ネジ孔85Bが形成されており、流出孔82Bと流出継手83Bとの接続部分には、流出孔82Bと流出継手83Bの内径差に起因する段差部84Bが形成されているため、これらの部分の洗浄性を高めるために、流入孔82Bにおける雌ネジ部85Bよりも上流側の位置に螺旋部材40が配置されている。螺旋部材40の構成は上記実施形態1と同じであるため、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0028】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)螺旋板の外周縁と供給路の内壁との間に隙間があってもよい。つまり、螺旋板の外周縁が部分的に供給路の内壁に当接する形態であってもよい。
(2)軸部を設けず、螺旋板の外周縁を供給路の内壁に固着した形態であってもよい。
(3)螺旋部材は、圧入によらず、接着や他の固定部材を用いて供給路に固定してもよい。
(4)螺旋部材は、上記実施形態に記載した機器に限らず、レギュレータの内部、色替えバルブ以外の各種バルブの内部に設けてもよい。また、供給路を構成するパイプやホースと機器との継手部分に設けてもよい。
(5)螺旋板は、連続する1枚のものに限らず、複数片の螺旋板を螺旋方向に沿って間隔を空けて配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施形態1の塗装装置の概略図
【図2】螺旋部材の斜視図
【図3】螺旋部材の側面図
【図4】螺旋部材の正面図
【図5】サクションポンプに螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図6】塗装ガンに至るホース内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす断面図
【図7】塗装ガン内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図8】実施形態2において塗装ガン内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図9】実施形態3において塗料タンクに螺旋部材を組み付けた状態をあらわす部分断面図
【図10】実施形態4において色替えバルブ内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす断面図
【図11】実施形態5において塗料フィルタ内に螺旋部材を組み付けた状態をあらわす断面図
【符号の説明】
【0030】
13…供給路
30…塗装ガン
40…螺旋部材
41…軸部
42…螺旋板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗料と洗浄液が流通するようになっているとともに下流端が塗装ガンに接続された供給路と、
前記供給路内に配置され、前記供給路を流れる前記洗浄液を旋回流に変化させる螺旋部材とを備えていることを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
前記螺旋部材が、軸部の外周に螺旋状に連続する螺旋板を突出させた形態となっていることを特徴とする請求項1記載の塗装装置。
【請求項3】
前記螺旋板の外周縁が、全長に亘って前記供給路の内壁に当接していることを特徴とする請求項2記載の塗装装置。
【請求項4】
前記螺旋部材が前記供給路に対して圧入によって組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の塗装装置。
【請求項5】
供給路を流通させて塗装ガンに塗料と洗浄液を供給するようになっている塗装装置において、前記供給路を洗浄する方法であって、
前記供給路内に螺旋部材を配置した上で、
前記螺旋部材を通過する前記洗浄液を旋回流に変化させて前記供給路内を洗浄することを特徴とする塗装装置の洗浄方法。
【請求項1】
塗料と洗浄液が流通するようになっているとともに下流端が塗装ガンに接続された供給路と、
前記供給路内に配置され、前記供給路を流れる前記洗浄液を旋回流に変化させる螺旋部材とを備えていることを特徴とする塗装装置。
【請求項2】
前記螺旋部材が、軸部の外周に螺旋状に連続する螺旋板を突出させた形態となっていることを特徴とする請求項1記載の塗装装置。
【請求項3】
前記螺旋板の外周縁が、全長に亘って前記供給路の内壁に当接していることを特徴とする請求項2記載の塗装装置。
【請求項4】
前記螺旋部材が前記供給路に対して圧入によって組み付けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の塗装装置。
【請求項5】
供給路を流通させて塗装ガンに塗料と洗浄液を供給するようになっている塗装装置において、前記供給路を洗浄する方法であって、
前記供給路内に螺旋部材を配置した上で、
前記螺旋部材を通過する前記洗浄液を旋回流に変化させて前記供給路内を洗浄することを特徴とする塗装装置の洗浄方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−36479(P2008−36479A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−210916(P2006−210916)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【出願人】(000117009)旭サナック株式会社 (194)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【出願人】(000117009)旭サナック株式会社 (194)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]