説明

塩ビ壁紙の長期間張替不要な方法。

【課題】塩ビ壁紙施工後の壁紙接合部の剥離・隙を容易に防ぐことができ、壁紙表面の汚れも洗剤を使用することなく容易に拭きとることができる方法を提供する。
【解決手段】塩ビ壁紙P施工時にジョイント部分Sへの特殊コーティングCと壁紙施工後の定期的壁紙専用メンテナンスを長期間に亘って行い、表面の汚れを落とす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は塩ビ壁紙の接合部の表面加工と壁紙表面の汚れふき取りによって、壁紙の張替を長期にわたり回避する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、塩ビ壁紙接合部は壁紙の端部を重ね合わせて定規とナイフで表面から切断し、その表面をローラーで押さえていた。壁紙表面の接合部については、その補強処理は為されていなかった。また施工後の壁紙表面の付着汚れについては定期的な拭き取りは皆無であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−328015
【特許文献2】特開2001−059323
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した従来の方法では、接合部の剥離が一定期間後に発生していた。更に壁紙表面の付着汚れが長年蓄積され3〜4年でビニール壁紙の張替が行われた。そのためコスト高及びごみ処理が問題視され、環境への負荷となっていた。また接合部の裏面は下地の壁面にしっかりと接着されていても、接合部分表面の隙あるいは汚れは防ぐことができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは塩ビ壁紙接合部表面の剥離・隙を防ぐためにアクリル樹脂混合物コーク材で壁紙施工後にその接合部分表面をコーキングするものである。更に壁紙張替サイクルを伸長するために一年に一度メタ珪酸混合溶液希釈水を噴霧あるいは絞った綿雑巾で壁紙表面の付着汚れを拭き取るものである。
【発明の効果】
【0006】
この発明は、壁紙施工後の壁紙接合部表面の剥離・隙を容易に防ぐ事ができ、壁紙表面の汚れも洗剤を使用することなく容易に拭きとることができる。何度も塩ビ壁紙を張り替える必要がなくなり、コスト高の解消及び張替に伴うゴミの問題が解消でき、環境に優しいシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】張替寿命伸長システムの使用形態チャート図である。
【符号の説明】
【0008】
1 下地の種類
2 下地の種類
3 下地の種類
4 施工工程
5 施工工程
6 施工工程
7 メンテナンス工程
8 メンテナンス工程
【0009】
【図2】
マスキングテープを養生してコーキングをした図である。
【符号の説明】
【0010】
S 壁紙の接合部
P 塩ビ壁紙
M マスキングテープ
C コーキング材
【0011】
【図3】
マスキングテープを取り外した仕上がりの図である。
【符号の説明】
【0012】
S 壁紙の接合部
P 塩ビ壁紙
C コーキング材
【発明を実施するための形態】
【0013】
塩ビ壁紙は一般メーカーが発売しているフィルムコーティングの汚れ防止ビニール壁紙及び同等品。
【0014】
モルタル下地の貼替の場合、その下地処理は、モルタル壁面に残った壁紙の裏打紙をメタ珪酸ナトリウム混合溶液を希釈した水溶液を噴霧し、除去して壁紙施工を行う。
【0015】
プラスターボード及び合板下地の貼替の場合、メタ珪酸ナトリウム混合溶液希釈水で剥離できない場合は、炭酸カルシウム・石膏・無機質充填剤・骨材の混合パテで裏打紙が膨れないように平滑に調整する。
【0016】
壁紙施工の接着剤は初期接着力のあるエチレン酢ビ共重合樹脂・でん粉を水で混合したものを使用する。通常使用されている水を加えて撹拌するタイプの接着剤は適していない。
【0017】
壁紙の端部を重ねてナイフ等で切って接合部を納める場合は柔らかいプラスチック系の下敷用テープを使用して、下地の表面にナイフ等の切り目を入れない方法をとる。
【0018】
壁紙接合部の表面は壁紙施工後炭酸カルシウムと水を混合したアクリル合成樹脂とマスキングテープでコーキング処理をする。その際マスキングテープは、図2のように左右のみならず上部と下部にも行い、接合部以外のところにコーキングが付着しないようにする。図3のコーキングの仕上がりは巾6ミリから8ミリ程度が良好である。
【0019】
メンテナンスは、1年に1度メタ珪酸ナトリウム混合の洗浄剤用液を希釈した水溶液を噴霧するか、希釈した水溶液に浸した雑巾を絞って壁紙の表面に付着した汚れをふき取る。
【0020】
本発明の塩ビ壁紙の下地処理方法及び施工内容及と壁紙表面の汚れ拭き取りメンテナンスによる張替寿命の伸長システムの使用形態を図1に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩ビ壁紙施工時の接合部分の表面をアクリル樹脂混合物コークでコーキングし、接合部の剥離を防ぐ。
【請求項2】
従来の塩ビ壁紙施工に、請求項1記載の工法を加え、更に一年に一度メタ珪酸ナトリウム混合液希釈水で壁紙表面の汚れを拭き取り、壁紙張替サイクルを従来の三倍以上に伸ばす。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−215049(P2012−215049A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93484(P2011−93484)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(511099065)
【Fターム(参考)】