説明

境界設定方法、境界設定装置、プログラム及びプリントシステム

【課題】被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境界を簡単な操作で設定して、被写体領域のより正確な切り抜きに適用する。
【解決手段】背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定するサーバ3であって、被写体画像が表示された表示領域における、境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する座標指定部305と、指定された二つの点の各々について、被写体画像との位置関係を判断する位置関係判断部306と、この判断結果に基づいて、境界線の二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する境界設定制御部307と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、境界設定方法、境界設定装置、プログラム及びプリントシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像上に順次入力される座標データに基づいて輪郭線を描画して、当該画像から輪郭線で囲まれた絵柄データを切り抜くアプリケーションが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−271008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1の場合、切り抜きに係る絵柄の輪郭が入り組んだ複雑な形状であると、絵柄部分のみを正確に囲むためには多数の座標の指定が必要となり、その作業が煩わしいといった問題がある。
【0005】
そこで、本発明の課題は、このような問題に鑑みてなされたもので、被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境界を簡単な操作で設定することができ、被写体領域のより正確な切り抜きに適用することができる境界設定方法、境界設定装置、プログラム及びプリントシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の境界設定方法は、
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定方法であって、前記被写体画像を表示領域に表示するステップと、前記被写体画像が表示された表示領域における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定ステップと、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断ステップと、前記判断ステップの判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御ステップと、を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の境界設定方法において、
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々について、前記被写体画像の外周上に存するか否かを判断し、前記設定制御ステップは、前記判断ステップにより前記二つの点の各々について前記被写体画像の外周上に存すると判断されると、前記二つの点の各々を前記線端として前記外周に沿うように結んだ境界線を設定することを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の境界設定方法において、
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々について、前記被写体画像の外周よりも外側に存するか否かを判断し、前記設定制御ステップは、前記二つの点のうち、前記判断ステップにより前記被写体画像の外周よりも外側であると判断された点に対して、最も近い当該外周上の点を前記線端として特定することを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の境界設定方法において、
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点のうち、前記被写体画像の外周よりも外側であると判断された点について、更に、最も近い当該外周上の点が所定範囲内に存するか否かを判断し、前記設定制御ステップは、前記判断ステップにより最も近い当該外周上の点が所定範囲内に存すると判断されると、前記最も近い当該外周上の点を前記線端として特定することを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の境界設定方法において、
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点について、前記被写体画像の外周よりも内側に存するか否かを判断し、前記設定制御ステップは、前記二つの点のうち、少なくとも一つの点が前記判断ステップにより前記被写体画像の外周よりも内側であると判断されると、前記二つの点の各々を前記線端として前記被写体画像の外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線を設定することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の境界設定方法において、
前記被写体画像は、透過された画素からなる透過領域を有する画像であることを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の境界設定方法において、
前記判断ステップは、前記被写体画像のアルファマップに基づいて、当該被写体画像と前記二つの点の各々との位置関係を判断することを特徴としている。
【0013】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の境界設定方法において、
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々が、前記被写体画像上であるか否かに基づいて、当該被写体画像と前記二つの点の各々との位置関係を判断することを特徴としている。
【0014】
請求項9に記載の発明の境界設定装置は、
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定装置であって、前記被写体画像を表示領域に表示する表示手段と、前記被写体画像が表示された表示領域における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段と、前記指定手段により指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段と、を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項10に記載の発明のプログラムは、
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定装置のコンピュータを、前記被写体画像を表示部に表示させる表示手段、前記被写体画像が表示された表示部における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段、前記指定手段により指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断手段、前記判断手段の判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段、として機能させることを特徴としている。
【0016】
請求項11に記載の発明のプリントシステムは、
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定装置と、前記被写体画像における前記境界設定装置により設定された前記特定の領域内の画像をプリントするプリント装置とが所定の通信回線を介して接続されたプリントシステムであって、前記境界設定装置は、前記被写体画像を表示領域に表示する表示手段と、前記被写体画像が表示された表示領域における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段と、前記指定手段により指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段と、前記設定制御手段により設定された少なくとも一の境界線によって特定される領域内の画像を前記プリント装置に送信する送信手段と、を備え、前記プリント装置は、前記送信手段から送信された前記領域内の画像を受信する受信手段と、前記受信手段により受信された前記領域内の画像をプリントするプリント手段と、を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境界を簡単な操作で設定することができ、被写体領域のより正確な切り抜きに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を適用した一実施形態のプリントシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】プリントシステムを構成する撮像装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】撮像装置による被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】被写体切り抜き処理に係る画像の一例を模式的に示す図である。
【図5】プリントシステムを構成するユーザ端末の概略構成を示すブロック図である。
【図6】プリントシステムを構成するサーバの概略構成を示すブロック図である。
【図7】プリントシステムを構成するプリント装置の概略構成を示すブロック図である。
【図8】プリントシステムによる境界設定処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】図8の境界設定処理の続きを示すフローチャートである。
【図10】図8の境界設定処理の続きを示すフローチャートである。
【図11】境界設定処理に係る被写体画像の一例を模式的に示す図である。
【図12】境界設定処理に係る被写体画像の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明を適用した一実施形態のプリントシステム100の概略構成を示すブロック図である。
【0020】
本実施形態のプリントシステム100のサーバ3は、被写体画像Gにて特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線Lの二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定して、当該二つの点の各々について被写体画像Gとの位置関係を判断し、当該判断結果に基づいて二つの線端を特定してこれら線端どうしを結ぶ境界線Lの設定を制御する。その後、プリント装置4は、被写体画像Gにおける少なくとも一の境界線Lによって特定された領域内の画像をプリントする。
具体的には、図1に示すように、プリントシステム100は、撮像装置1と、ユーザ端末2と、サーバ3と、プリント装置4とを備え、ユーザ端末2とサーバ3とプリント装置4とが所定の通信ネットワークNを介して各種情報を送受信可能に接続されている。
【0021】
先ず、撮像装置1について図2を参照して説明する。
ここで、図2は、撮像装置1の概略構成を示すブロック図である。
図2に示すように、撮像装置1は、レンズ部101と、電子撮像部102と、撮像制御部103と、画像データ生成部104と、画像メモリ105と、特徴量演算部106と、ブロックマッチング部107と、切り抜き画像生成部108と、表示制御部110と、表示部111と、操作入力部112と、中央制御部113と、記録媒体Mとを備えている。
また、撮像制御部103と、特徴量演算部106と、ブロックマッチング部107と、切り抜き画像生成部108と、中央制御部113は、例えば、カスタムLSI101Aとして設計されている。
【0022】
レンズ部101は、複数のレンズから構成され、ズームレンズやフォーカスレンズ等を備えている。
また、レンズ部101は、図示は省略するが、被写体の撮像の際に、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等を備えていても良い。
【0023】
電子撮像部102は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部101の各種レンズを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。
【0024】
撮像制御部103は、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部103は、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部102を走査駆動して、所定周期毎に光学像を電子撮像部102により二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部102の撮像領域から1画面分ずつ画像フレームを読み出して画像データ生成部104に出力させる。
また、撮像制御部103は、被写体の撮像条件の調整制御として、AF(自動合焦処理)やAE(自動露出処理)やAWB(自動ホワイトバランス)等を行う。
【0025】
画像データ生成部104は、電子撮像部102から転送された画像フレームのアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUVデータ)を生成する。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用される画像メモリ105にDMA転送される。
【0026】
画像メモリ105は、例えば、DRAM等により構成され、特徴量演算部106と、ブロックマッチング部107と、切り抜き画像生成部108と、中央制御部113等によって処理されるデータ等を一時記憶する。
【0027】
特徴量演算部106は、被写体非存在画像P2を基準として、当該被写体非存在画像P2から特徴点を抽出する特徴抽出処理を行う。具体的には、特徴量演算部106は、例えば、被写体非存在画像P2のYUVデータに基づいて、特徴の高いブロック領域(特徴点)を所定数(或いは、所定数以上)選択して、当該ブロックの内容をテンプレート(例えば、16×16画素の正方形)として抽出する。
ここで、特徴抽出処理とは、多数の候補ブロックから追跡に都合の良い特徴性の高いものを選択する処理である。
【0028】
ブロックマッチング部107は、被写体切り抜き画像P3を生成する際に、被写体非存在画像P2と被写体存在画像P1の位置合わせのためのブロックマッチング処理を行う。具体的には、ブロックマッチング部107は、特徴抽出処理にて抽出されたテンプレートが被写体存在画像P1内のどこに対応するか、つまり、被写体存在画像P1内にてテンプレートの画素値が最適にマッチする位置(対応領域)を探索する。そして、画素値の相違度の評価値(例えば、差分二乗和(SSD)や差分絶対値和(SAD)等)が最も良かった被写体非存在画像P2と被写体存在画像P1間の最適なオフセットを当該テンプレートの動きベクトルとして算出する。
【0029】
切り抜き画像生成部108は、被写体切り抜き画像P3の画像データを生成する(図4(a)〜図4(c)参照)。具体的には、切り抜き画像生成部108は、位置合わせ部108aと、被写体画像抽出部108bと、位置情報生成部108cと、画像生成部108d等を備えている。
【0030】
位置合わせ部108aは、被写体非存在画像P2から抽出した特徴点に基づいて、被写体非存在画像P2に対する被写体存在画像P1の各画素の座標変換式(射影変換行列)を算出し、当該座標変換式に従って被写体存在画像P1を座標変換して被写体非存在画像P2と位置合わせを行う。
【0031】
被写体画像抽出部108bは、位置合わせ部108aにより位置合わせされた被写体存在画像P1と被写体非存在画像P2との間で対応する各画素の差分情報を生成し、当該差分情報を基準として被写体存在画像P1から被写体が含まれる被写体画像Gを抽出する。
【0032】
位置情報生成部108cは、被写体存在画像P1から抽出された被写体画像Gの位置を特定して、被写体存在画像P1における被写体画像Gの位置を示す位置情報を生成する。
ここで、位置情報としては、例えば、アルファマップが挙げられ、アルファマップとは、被写体存在画像P1の各画素について、被写体画像Gを所定の背景に対してアルファブレンディングする際の重みをアルファ値(0≦α≦1)として表したものである。
【0033】
画像生成部108dは、位置情報生成部108cにより生成されたアルファマップに基づいて、被写体存在画像P1の各画素のうち、アルファ値が1の画素を所定の単一色画像(図示略)に対して透過させずに、且つ、アルファ値が0の画素を透過させるように、被写体画像Gを所定の単一色画像と合成して被写体切り抜き画像P3の画像データを生成する。
【0034】
記録媒体Mは、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成され、撮像装置1の本体に対して着脱自在に構成されている。また、記録媒体Mは、図示しないJPEG圧縮部により符号化された被写体切り抜き画像P3の画像データを記憶する。
被写体切り抜き画像P3の画像データは、切り抜き画像生成部108の位置情報生成部108cにより生成されたアルファマップと対応付けられて、当該被写体切り抜き画像P3の画像データの拡張子を「.jpe」として記憶されている。
【0035】
表示制御部110は、画像メモリ105に一時的に記憶されている表示用画像データを読み出して表示部111に表示させる制御を行う。
具体的には、表示制御部110は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、中央制御部113の制御下にて画像メモリ105から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部111に出力する。
【0036】
表示部111は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)であり、表示制御部110からのビデオ信号に基づいて電子撮像部102により撮像された画像などを表示画面に表示する。具体的には、表示部111は、撮像モードにて、レンズ部101、電子撮像部102及び撮像制御部103による被写体の撮像により生成された複数の画像フレームに基づいてライブビュー画像を表示したり、本撮像画像として撮像されたレックビュー画像を表示する。
【0037】
操作入力部112は、当該撮像装置1の所定操作を行うためのものである。具体的には、操作入力部112は、被写体の撮影指示に係るシャッタボタン112a、撮像モードや機能等の選択指示に係る選択決定ボタン112b、ズーム量の調整指示に係るズームボタン(図示略)等を備え、これらのボタンの操作に応じて所定の操作信号を中央制御部113に出力する。
【0038】
中央制御部113は、撮像装置1の各部を制御するものである。具体的には、中央制御部113は、CPU、RAM、ROM(何れも図示略)を備え、ROMに記憶された撮像装置1用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。
【0039】
次に、撮像装置1による被写体切り抜き処理について、図3及び図4(a)〜図4(c)を参照して説明する。
図3は、被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。また、図4(a)〜図4(c)は、被写体切り抜き処理に係る画像の一例を模式的に示す図である。
【0040】
被写体切り抜き処理は、ユーザによる操作入力部112の選択決定ボタン112bの所定操作に基づいて、メニュー画面に表示された複数の撮像モードの中から被写体切り抜きモードが選択指示された場合に実行される処理である。
【0041】
図3に示すように、先ず、表示制御部110は、レンズ部101、電子撮像部102及び撮像制御部103による被写体の撮像により生成された複数の画像フレームに基づいてライブビュー画像を表示部111の表示画面に表示させるとともに、当該ライブビュー画像に重畳させて、被写体存在画像P1の撮像指示メッセージを表示部111の表示画面に表示させる(ステップS1)。
【0042】
その後、中央制御部113は、ユーザによる操作入力部112のシャッタボタン112aの所定操作に基づいて撮像指示が入力されたか否かを判定する(ステップS2)。ここで、撮像指示が入力されたと判定されると(ステップS2;YES)、撮像制御部103は、フォーカスレンズの合焦位置や露出条件(シャッター速度、絞り、増幅率等)やホワイトバランス等の条件を調整して、被写体存在画像P1(図4(a)参照)の光学像を所定の条件で電子撮像部102により撮像させる(ステップS3)。
そして、画像データ生成部104は、電子撮像部102から転送された被写体存在画像P1のYUVデータを生成した後、当該被写体存在画像P1のYUVデータを画像メモリ105に一時記憶させる。
また、撮像制御部103は、当該被写体存在画像P1の撮像の際の合焦位置や露出条件やホワイトバランス等の条件を固定した状態を維持する。
【0043】
次に、表示制御部110は、レンズ部101、電子撮像部102及び撮像制御部103による被写体の撮像により生成された複数の画像フレームに基づいてライブビュー画像を表示部111の表示画面に表示させるとともに、当該ライブビュー画像に重畳させて、被写体存在画像P1の半透過の表示態様の画像と被写体非存在画像P2の撮像指示メッセージを表示部111の表示画面に表示させる(ステップS4)。
この後、中央制御部113は、ユーザによる操作入力部112のシャッタボタン112aの所定操作に基づいて撮像指示が入力されたか否かを判定する(ステップS5)。そして、ユーザは、被写体が移動するのを待つか、或いは、被写体を画角外に移動させた後、ユーザにより被写体非存在画像P2が被写体存在画像P1の半透過の画像と重なるようにカメラ位置が調整されて、操作入力部112のシャッタボタン112aが所定操作されて撮像指示が入力されたと判定されると(ステップS5;YES)、撮像制御部103は、被写体非存在画像P2(図4(b)参照)の光学像を被写体存在画像P1の撮像後に固定された条件で電子撮像部102により撮像させる(ステップS6)。
そして、画像データ生成部104は、電子撮像部102から転送された被写体非存在画像P2のYUVデータを生成した後、当該被写体非存在画像P2のYUVデータを画像メモリ105に一時記憶させる。
【0044】
次に、中央制御部113は、特徴量演算部106、ブロックマッチング部107及び切り抜き画像生成部108に、画像メモリ105に一時記憶されている被写体非存在画像P2のYUVデータを基準として、被写体存在画像P1のYUVデータを射影変換させるための射影変換行列を所定の画像変換モデル(例えば、相似変換モデル、或いは合同変換モデル)で算出させる(ステップS7)。
具体的には、特徴量演算部106は、被写体非存在画像P2のYUVデータに基づいて、所定数(或いは、所定数以上)の特徴の高いブロック領域(特徴点)を選択して、当該ブロックの内容をテンプレートとして抽出する。そして、ブロックマッチング部107は、特徴抽出処理にて抽出されたテンプレートの画素値が最適にマッチする位置を被写体存在画像P1内にて探索して、画素値の相違度の評価値が最も良かった被写体非存在画像P2と被写体存在画像P1間の最適なオフセットを当該テンプレートの動きベクトルとして算出する。そして、切り抜き画像生成部108の位置合わせ部108aは、ブロックマッチング部107により算出された複数のテンプレートの動きベクトルに基づいて全体の動きベクトルを統計的に算出し、当該動きベクトルに係る特徴点対応を用いて被写体存在画像P1の射影変換行列を算出する。
【0045】
次に、切り抜き画像生成部108の位置合わせ部108aは、算出された射影変換行例に基づいて被写体存在画像P1を射影変換することで、被写体存在画像P1のYUVデータと被写体非存在画像P2のYUVデータとを位置合わせする処理を行う(ステップS8)。
【0046】
そして、切り抜き画像生成部108の被写体画像抽出部108bは、被写体存在画像P1から被写体が含まれる被写体画像Gを抽出する処理を行う(ステップS9)。
具体的には、被写体画像抽出部108bは、被写体存在画像P1のYUVデータと被写体非存在画像P2のYUVデータの各々に対してローパスフィルタをかけて各画像の高周波成分を除去する。その後、被写体画像抽出部108bは、ローパスフィルタをかけた被写体存在画像P1と被写体非存在画像P2との間で対応する各画素について相違度を算出して相違度マップを生成する。続けて、被写体画像抽出部108bは、各画素に係る相違度マップを所定の閾値で2値化した後、相違度マップから細かいノイズや手ぶれにより相違が生じた領域を除去するために収縮処理を行う。その後、被写体画像抽出部108bは、ラベリング処理を行って、所定値以下の領域や最大領域以外の領域を除去した後、一番大きな島のパターンを被写体画像Gとして特定し、収縮分を修正するための膨張処理を行う。
【0047】
次に、切り抜き画像生成部108の位置情報生成部108cは、抽出された被写体画像Gの被写体存在画像P1内での位置を示すアルファマップを生成する(ステップS10)。
その後、切り抜き画像生成部108の画像生成部108dは、被写体画像Gを所定の単一色画像と合成した被写体切り抜き画像P3(図4(c)参照)の画像データを生成する処理を行う(ステップS11)。具体的には、画像生成部108dは、被写体存在画像P1、単一色画像及びアルファマップを読み出して画像メモリ105に展開した後、被写体存在画像P1の全ての画素について、アルファ値が0の画素については(α=0)、透過させ、アルファ値が0<α<1の画素については(0<α<1)、所定の単一色とブレンディングを行い、アルファ値が1の画素については(α=1)、何もせずに所定の単一色に対して透過させないようにする。
【0048】
その後、中央制御部113は、記録媒体Mの所定の記憶領域に、切り抜き画像生成部108の位置情報生成部108cにより生成されたアルファマップと被写体切り抜き画像P3の画像データとを対応付けて一ファイルで記憶させる(ステップS12)。
これにより、被写体切り抜き処理を終了する。
【0049】
被写体切り抜き処理の結果、例えば、所定の背景内から犬が被写体として抽出された被写体切り抜き画像P3の画像データが生成される(図4(c)参照)。
被写体切り抜き画像P3の画像データは、被写体や様々な環境条件等によって当該被写体の抽出が正確に行われずに生成される場合もあり、図4(c)には、当該被写体(犬)の周囲の背景の一部が被写体とともに抽出された被写体画像Gを表している。
【0050】
次に、ユーザ端末2について図5を参照して説明する。
ユーザ端末2は、例えば、パーソナルコンピュータ等により構成され、サーバ3により開設されるWebページ(例えば、境界設定用ページ)にアクセスして、当該Webページ上で被写体画像Gにおける特定の領域とそれ以外の領域との境界線Lの指定指示を入力する。
【0051】
図5は、ユーザ端末2の概略構成を示すブロック図である。
図5に示すように、ユーザ端末2は、具体的には、制御部201と、通信制御部202と、表示部203と、記録媒体制御部204と、操作入力部205等を備えている。
【0052】
制御部201は、ユーザ端末2の各部を制御するものである。具体的には、制御部201は、CPU、RAM、ROM(何れも図示略)を備え、ROMに記憶されたユーザ端末2用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。その際に、CPUは、RAM内の格納領域内に各種処理結果を格納させ、必要に応じてその処理結果を表示部203に表示させる。
また、RAMは、例えば、CPUにより実行される処理プログラム等を展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域などを備える。
また、ROMは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されたプログラム、具体的には、ユーザ端末2で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラムや、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ等を記憶する。
【0053】
通信制御部202は、例えば、モデム(MODEM:Modulater/DEModulater)、ターミナルアダプタ(Terminal Adapter)等によって構成され、所定の通信ネットワークNを介してサーバ3等の外部機器との間で情報の通信制御を行うためのものである。
【0054】
なお、通信ネットワークNは、例えば、専用線や既存の一般公衆回線を利用して構築された通信ネットワークNであり、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等の様々な回線形態を適用することが可能である。また、通信ネットワークNには、例えば、電話回線網、ISDN回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網等の各種通信回線網と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ等が含まれる。
【0055】
表示部203は、例えば、LCD、CRT(Cathode Ray Tube)等のディスプレイから構成され、制御部201のCPUの制御下にて各種情報を表示画面に表示する。
具体的には、表示部203は、例えば、サーバ3から送信され通信制御部202により受信されたWebページ(例えば、境界設定用ページ)のページデータに基づいて、対応するWebページを表示画面に表示する。
【0056】
記録媒体制御部204は、記録媒体Mが着脱自在に構成され、装着された記録媒体Mからのデータの読み出しや記録媒体Mに対するデータの書き込みを制御する。即ち、記録媒体制御部204は、撮像装置1から取り外されて装着された記録媒体Mから境界設定処理(後述)に係る被写体切り抜き画像P3の画像データを読み出して通信制御部202に出力する。
そして、通信制御部202は、入力された被写体切り抜き画像P3の画像データをサーバ3に所定の通信ネットワークNを介して送信する。
【0057】
操作入力部205は、例えば、数値、文字等を入力するためのデータ入力キーや、データの選択、送り操作等を行うための上下左右移動キーや各種機能キー等によって構成されるキーボードやマウス等を備え、ユーザにより押下されたキーの押下信号やマウスの操作信号を制御部201のCPUに出力する。
具体的には、操作入力部205は、ユーザによる所定操作に基づいて、境界設定処理(後述)の際に表示部203の表示画面に表示されている被写体画像Gにて境界線Lの線端の特定に係る二つの点の座標(x, y)の設定指示を入力する。例えば、操作入力部205は、境界線Lの線端の特定に係る点として、点Aの座標(xa, ya)、点B1の座標(xb1, yb1)、点C1の座標(xc1, yc1)、点Dの座標(xd, yd)、点Eの座標(xe, ye)、点Fの座標(xf, yf)等の設定指示を入力する。そして、操作入力部205は、当該操作に応じた所定の設定信号を制御部201のCPUに出力する。
CPUは、操作入力部205から出力され入力された設定信号を通信制御部202により所定の通信ネットワークNを介してサーバ3に送信させる。
【0058】
なお、操作入力部205としてタッチパネル(図示略)を表示部203の表示画面に配設して、タッチパネルの接触位置に応じて境界線Lの線端の特定に係る二つの点の座標(x, y)の設定指示を入力するような構成としても良い。
【0059】
次に、サーバ3について図6を参照して説明する。
サーバ3は、Web(World Wide Web)サーバ3としてインターネット上にWebページ(例えば、境界設定用ページ)を開設する機能を具備するものであり、ユーザ端末2からのアクセスに応じて当該ユーザ端末2にWebページのページデータを送信する。また、サーバ3は、境界設定装置として、ユーザ端末2から出力された境界線Lの線端の特定に係る二つの点の座標(x, y)の設定指示が順次入力されることに基づいて、被写体画像Gにおける特定の領域とそれ以外の領域との境界線Lを順次設定する。
【0060】
図6は、サーバ3の概略構成を示すブロック図である。
図6に示すように、サーバ3は、具体的には、制御部301と、記憶部302と、表示部303と、通信制御部304と、座標指定部305と、位置関係判断部306と、境界設定制御部307等を備えて構成されている。
【0061】
制御部301は、サーバ3の各部を制御するものである。具体的には、制御部301は、CPU、RAM、ROM(何れも図示略)を備え、CPUは、ROMに記憶されたサーバ3用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。その際に、CPUは、RAM内の格納領域内に各種処理結果を格納させ、必要に応じてその処理結果を表示部303に表示させる。
また、RAMは、例えば、CPUにより実行される処理プログラム等を展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域などを備える。
また、ROMは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されたプログラム、具体的には、サーバ3で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラムや、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ等を記憶する。
【0062】
記憶部302は、例えば、半導体の不揮発メモリやHDD(Hard Disc Drive)等により構成され、ユーザ端末2に送信されるWebページのページデータ等を記憶する。
【0063】
表示部303は、例えば、LCD、CRT等のディスプレイから構成され、制御部301のCPUの制御下にて各種情報を表示画面に表示する。
【0064】
通信制御部304は、例えば、モデム、ターミナルアダプタ等によって構成され、所定の通信ネットワークNを介してユーザ端末2やプリント装置4等の外部機器との間で情報の通信制御を行うためのものである。
具体的には、通信制御部304は、例えば、境界設定処理(後述)にてユーザ端末2から所定の通信ネットワークNを介して送信された被写体画像Gにおける二つの点の座標(例えば、点Aの座標(xa, ya)、点B1の座標(xb1, yb1)等)の設定信号を受信して、当該設定信号を制御部301のCPUに出力する。
【0065】
また、通信制御部304は、送信手段として、境界設定制御部307により設定された少なくとも一の境界線Lによって特定された被写体画像Gの領域内画像Ga(図12(c)参照)の画像データをプリント装置4に所定の通信ネットワークNを介して送信する。さらに、通信制御部304は、被写体画像Gの領域内画像Gaのプリント指示をプリント装置4に送信するようになっている。ここで、当該プリント指示の送信は、領域内画像Gaの画像データの送信と同時に行っても良いし、当該領域内画像Gaの画像データの送信前後の所定のタイミングで、プリントに係る領域内画像Gaと対応付けた状態で行っても良い。
【0066】
座標指定部305は、制御部301の制御下にて、被写体画像Gにおける特定の領域とそれ以外の領域との境界線Lの二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する。即ち、境界設定処理にて、座標指定部305は、ユーザ端末2から送信されて通信制御部304により受信された被写体切り抜き画像P3の画像データ及び被写体画像Gにおける二つの点の座標の設定信号に基づいて、当該被写体画像Gにて始点及び終点に係る二つの点の座標(例えば、点Aの座標(xa, ya)、点B1の座標(xb1, yb1)等)を指定する。
ここで、座標指定部305は、被写体画像Gにて特定の領域とそれ以外の領域との境界線Lの二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段を構成している。
【0067】
位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された始点及び終点に係る二つの点の各々について、被写体画像Gとの位置関係を判断する。即ち、位置関係判断部306は、境界線Lの線端としての始点及び終点に係る二つの点(例えば、点A(xa, ya)、点B1(xb1, yb1)等)の各々について、被写体画像Gの外周に対する位置関係を判断する。
具体的には、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された二つの点の各々について、被写体画像Gの外周上或いは外周よりも外側に存するか否かを判断する。また、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された二つの点について、被写体画像Gの外周上或いは外周よりも外側に存するか否かの判断結果に応じて、被写体画像Gの外周よりも内側の被写体画像G上に存するか否かを判断する。
なお、被写体画像Gは、その周囲に情報の存しない透過された画素からなる透過領域を有しており、当該透過領域に隣接する画素によって被写体画像Gの外周が規定されている。
ここで、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された二つの点の各々について、被写体画像Gとの位置関係を判断する判断手段を構成している。
なお、位置関係判断部306は、座標指定部305によって指定された二つの座標に、データ(被写体画像Gのデータ)が存在するか否かに基づいて、当該二つの点の各々について、被写体画像Gの外周上或いは外周よりも外側に存するか否かを判断する。
【0068】
境界設定制御部307は、位置関係判断部306による判断結果に基づいて、境界線Lの二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線Lの設定を制御する。即ち、境界設定制御部307は、位置関係判断部306による二つの点(例えば、点A(xa, ya)、点B1(xb1, yb1)等)の各々についての被写体画像Gとの位置関係の判断結果に基づいて、境界線Lの二つの線端である始点及び終点を特定する。そして、境界設定制御部307は、当該線端どうしを結ぶ境界線Lの設定を制御する。
【0069】
具体的には、境界設定制御部307は、位置関係判断部306により二つの点の各々について被写体画像Gの外周上に存すると判断されると、二つの点の各々を境界線Lの線端、即ち、境界線Lの始点及び終点として外周に沿うように結んだ境界線Lを設定する。また、境界設定制御部307は、二つの点のうち、位置関係判断部306により被写体画像Gの外周よりも外側に存すると判断された点に対して、最も近い外周上の点を境界線Lの線端として特定する。また、境界設定制御部307は、二つの点のうち、少なくとも一つの点が位置関係判断部306により被写体画像Gの外周よりも内側に存すると判断されると、二つの点の各々を境界線Lの線端、即ち、境界線Lの始点及び終点として被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線Lを設定する。
ここで、境界線Lの曲率は、例えば、被写体画像Gの被写体領域との重なり度合いに応じて設定されるようにしても良い。即ち、被写体画像G中の被写体領域の輪郭をエッジ検出により検出して、当該輪郭よりも内側に存する画素の割合から境界線Lの曲率を調整することで、被写体領域のうち、境界線Lよりも外側となる領域(プリント処理(後述)にて境界線Lにより切り取られる領域)がより少なくなるように調整可能となっている。
ここで、境界設定制御部307は、位置関係判断部306による判断結果に基づいて、境界線Lの二つの線端(始点及び終点)を特定して、当該線端どうしを結ぶ境界線Lの設定を制御する設定制御手段を構成している。
【0070】
次に、プリント装置4について図7を参照して説明する。
プリント装置4は、ユーザ端末2からのプリント指示に応じて、サーバ3の制御下にて、ユーザ所望の画像のプリントシールを作成する。
【0071】
図7は、プリント装置4の概略構成を示すブロック図である。
図7に示すように、プリント装置4は、具体的には、制御部401と、通信制御部402と、印刷部403等を備えて構成されている。
【0072】
制御部401は、プリント装置4の各部を制御するものである。具体的には、制御部401は、CPU、RAM、ROM(何れも図示略)を備え、ROMに記憶されたプリント装置4用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行う。その際に、CPUは、RAM内の格納領域内に各種処理結果を格納させ、必要に応じてその処理結果を表示部(図示略)に表示させる。
また、RAMは、例えば、CPUにより実行される処理プログラム等を展開するためのプログラム格納領域や、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等を格納するデータ格納領域などを備える。
また、ROMは、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されたプログラム、具体的には、プリント装置4で実行可能なシステムプログラム、当該システムプログラムで実行可能な各種処理プログラムや、これら各種処理プログラムを実行する際に使用されるデータ等を記憶する。
【0073】
通信制御部402は、例えば、モデム、ターミナルアダプタ等によって構成され、所定の通信ネットワークNを介してサーバ3等の外部機器との間で情報の通信制御を行うためのものである。
具体的には、通信制御部402は、サーバ3から送信されたユーザ所望の領域内画像Gaの画像データ及び当該領域内画像Gaのプリント指示を受信して制御部401のCPUに出力する。
ここで、通信制御部402は、サーバ3の通信制御部304から送信された領域内画像Gaの画像データを受信する受信手段を構成している。
【0074】
印刷部403は、通信制御部402により受信された領域内画像Gaの画像データ及びプリント指示に基づいて、制御部401の制御下にて、当該プリント指示に対応するユーザ所望の領域内画像Gaのプリントを作成する。具体的には、印刷部403は、プリント指示に係る領域内画像Gaを所定のプリント用基材に対して所定の印刷方式により印刷してユーザ所望の領域内画像Gaのプリントを作成する。
なお、プリント用基材としては、例えば、シール紙を用いても良いし、通常の紙を用いても良い。また、所定の印刷方式としては、公知の種々の方式を適用することができ、例えば、オフセット印刷方式、インクジェット印刷方式等が挙げられる。
ここで、印刷部403は、通信制御部402により受信された領域内画像Gaをプリントするプリント手段を構成している。
【0075】
次に、ユーザ端末2及びサーバ3を用いた境界設定処理について図8〜図12を参照して説明する。
ここで、図8〜図10は、境界設定処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。また、図11(a)〜図11(c)並びに図12(a)〜図12(c)は、境界設定処理に係る被写体画像Gの一例を模式的に示す図である。
なお、以下の説明にあっては、撮像装置1により生成された被写体切り抜き画像P3の画像データが記録された記録媒体Mがユーザ端末2の記録媒体制御部204に装着されているものとする。
【0076】
図8に示すように、ユーザ端末2の制御部201は、ユーザによる操作入力部205の所定操作に基づいて、サーバ3により開設される境界設定用ページのアクセス指示が入力されると、制御部201のCPUは、当該アクセス指示を通信制御部202により所定の通信ネットワークNを介してサーバ3に送信させる(ステップS21)。
サーバ3の通信制御部304によって、ユーザ端末2から送信されたアクセス指示が受信されると、制御部301のCPUは、境界設定用ページのページデータを通信制御部304により所定の通信ネットワークNを介してユーザ端末2に送信させる(ステップS22)。
そして、ユーザ端末2の通信制御部202によって、境界設定用ページのページデータが受信されると、表示部203は、当該境界設定用ページのページデータに基づいて、所定の境界設定用ページを表示画面に表示する。
【0077】
次に、ユーザ端末2の記録媒体制御部204は、記録媒体Mから当該境界設定処理に係る被写体切り抜き画像P3の画像データを読み出した後、表示部203は、当該被写体切り抜き画像P3の画像データに基づいて被写体画像Gを表示画面に表示する(ステップS23)。
【0078】
また、通信制御部202は、読み出された被写体切り抜き画像P3の画像データをサーバ3に所定の通信ネットワークNを介して送信する(ステップS24)。
そして、サーバ3の通信制御部304は、ユーザ端末2から送信された被写体切り抜き画像P3の画像データを受信する(ステップS25)。
【0079】
その後、ユーザ端末2の制御部201は、ユーザによる操作入力部205の所定操作に基づいて、表示部203の表示画面に表示されている被写体画像Gにて境界線Lの始点に係る第1座標(例えば、点Aの座標(xa, ya);図11(a)参照)が入力されたか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS26の判定処理は、境界線Lの始点に係る第1座標が入力されたと判定されるまで(ステップS26;YES)、繰り返し実行される。
そして、ステップS26にて、境界線Lの始点に係る第1座標が入力されたと判定されると(ステップS26;YES)、制御部201のCPUは、操作入力部205から出力され入力された第1座標の設定指示信号を通信制御部202により所定の通信ネットワークNを介してサーバ3に送信させる(ステップS27)。
【0080】
サーバ3の通信制御部304によって、ユーザ端末2から送信された第1座標の設定指示信号が受信されると、座標指定部305は、第1座標の設定指示信号並びに被写体切り抜き画像P3の画像データに基づいて、被写体画像Gにて境界線Lの始点に係る第1座標(例えば、点Aの座標(xa, ya)等)を指定する(ステップS28)。
次に、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された始点に係る第1座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存するか否かを判断する(ステップS29)。
【0081】
ステップS29にて、第1座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存すると判断されると(ステップS29;YES)、境界設定制御部307は、第1座標に対して最も近い外周上の点を境界線Lの始点として特定する(ステップS30)。
一方、第1座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存しないと判断されると(ステップS29;NO)、位置関係判断部306は、第1座標が被写体画像Gの外周上に存するか否かを判断する(ステップS31)。ここで、第1座標が被写体画像Gの外周上に存すると判断されると(ステップS31;YES)、境界設定制御部307は、外周上に存する第1座標を境界線Lの始点として特定する(ステップS32)。
【0082】
ステップS31にて、第1座標が被写体画像Gの外周上に存しないと判断されると(ステップS31;NO)、境界設定制御部307は、第1座標が被写体画像Gの外周よりも内側に存すると判断して、当該第1座標を境界線Lの始点として特定する(ステップS33)。
【0083】
次に、境界線Lの始点が被写体画像Gの外周上にある場合(ステップS30、S32)と、境界線Lの始点が被写体画像Gの外周よりも内側にある場合(ステップS33)とで場合を分けて説明する。
【0084】
<境界線の始点が被写体画像の外周上にある場合>
先ず、境界線Lの始点が被写体画像Gの外周上にある場合(ステップS30、S32)、図9に示すように、ユーザ端末2の制御部201は、ユーザによる操作入力部205の所定操作に基づいて、表示部203の表示画面に表示されている被写体画像Gにて境界線Lの終点に係る第2座標(例えば、点B1の座標(xb1, yb1);図11(b)参照)が入力されたか否かを判定する(ステップS34)。
ステップS34の判定処理は、境界線Lの終点に係る第2座標が入力されたと判定されるまで(ステップS34;YES)、繰り返し実行される。
そして、ステップS34にて、境界線Lの終点に係る第2座標が入力されたと判定されると(ステップS34;YES)、制御部201のCPUは、操作入力部205から出力され入力された第2座標の設定指示信号を通信制御部202により所定の通信ネットワークNを介してサーバ3に送信させる(ステップS35)。
【0085】
サーバ3の通信制御部304によって、ユーザ端末2から送信された第2座標の設定指示信号が受信されると、座標指定部305は、第2座標の設定指示信号並びに被写体切り抜き画像P3の画像データに基づいて、被写体画像Gにて境界線Lの終点に係る第2座標(例えば、点B1の座標(xb1, yb1)等)を指定する(ステップS36)。
次に、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された終点に係る第2座標(例えば、点B1の座標(xb1, yb1)等)が最初に設定された境界線L1の始点(点A(xa, ya))の所定範囲内か否かを判定する(ステップS37)。即ち、位置関係判断部306は、第2座標と最初に設定された境界線L1の始点との座標を互いに比較して、最初に設定された境界線L1の軌跡の延在方向から第2座標が最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内か否かを判定する。
【0086】
ステップS37にて、第2座標が最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内ではないと判定されると(ステップS37;NO)、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された終点に係る第2座標(例えば、点B1の座標(xb1, yb1)等)が被写体画像Gの外周よりも外側に存するか否かを判断する(ステップS38)。
【0087】
ステップS38にて、第2座標(例えば、点B1の座標(xb1, yb1)等)が被写体画像Gの外周よりも外側に存すると判断されると(ステップS38;YES)、境界設定制御部307は、第2座標に対して最も近い外周上の点(例えば、座標(xb2, yb2)の点B2;図11(b)参照)を境界線Lの終点として特定する(ステップS39)。
次に、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外周に沿うように結んだ境界線L(L1)を設定する(ステップS40)。
【0088】
一方、ステップS38にて、第2座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存しないと判断されると(ステップS38;NO)、位置関係判断部306は、第2座標が被写体画像Gの外周上に存するか否かを判断する(ステップS41)。
ここで、第2座標が被写体画像Gの外周上に存すると判断されると(ステップS41;YES)、境界設定制御部307は、外周上に存する第2座標を境界線Lの終点として特定した後(ステップS42)、処理をステップS40に移行して、それ以降の処理を実行する。即ち、ステップS40にて、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外周に沿うように結んだ境界線Lを設定する。
【0089】
一方、ステップS41にて、第2座標が被写体画像Gの外周上に存しないと判断されると(ステップS41;NO)、境界設定制御部307は、第2座標が被写体画像Gの外周よりも内側に存すると判断して、当該第2座標を境界線Lの終点として特定する(ステップS43)。その後、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線Lを設定する(ステップS44)。
【0090】
一方、ステップS37にて、第2座標が最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内であると判定されると(ステップS37;YES)、境界設定制御部307は、最初に設定された境界線L1の始点を、境界線Lの終点として特定する(ステップS45)。
その後、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された第2座標が被写体画像Gの外周よりも内側に存するか否かを判断する(ステップS46)。
ここで、第2座標が被写体画像Gの外周よりも内側に存しないと判断されると(ステップS46;NO)、処理をステップS40に移行して、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外周に沿うように結んだ境界線Lを設定する(ステップS40)。
一方、ステップS46にて、第2座標が被写体画像Gの外周よりも内側に存すると判断されると(ステップS46;YES)、処理をステップS44に移行して、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線Lを設定する(ステップS44)。
【0091】
その後、サーバ3の通信制御部304は、ステップS40或いはステップS44にて設定された境界線Lの表示用データを、所定の通信ネットワークNを介してユーザ端末2に送信する(ステップS47)。
ユーザ端末2の通信制御部202によって、サーバ3から送信された境界線Lの表示用データが受信されると、表示部203は、境界線Lの表示用データに基づいて、当該境界線Lを表示画面に表示されている被写体画像Gの所定位置に表示させる(ステップS48)。
【0092】
次に、ユーザ端末2の制御部201は、ユーザによる操作入力部205の所定操作に基づいて、境界設定の終了指示が入力されたか否かを判定する(ステップS49)。
ここで、境界設定の終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS49;NO)、図8に示すように、座標指定部305は、設定された境界線Lの終点(例えば、点B2の座標(xb2, yb2)等)を第1座標として指定した後(ステップS50)、制御部201は、処理をステップS29に移行して、それ以降の処理を実行する。
【0093】
即ち、図11(a)に示すように、サーバ3の座標指定部305は、ステップS28にて、境界線L1の始点に係る第1座標として、例えば、被写体画像Gの外周上の点Aの座標(xa, ya)を指定すると、境界設定制御部307は、ステップS32にて、被写体画像Gの外周上の第1座標(xa, ya)を境界線L1の始点として特定する。そして、図11(b)に示すように、座標指定部305は、ステップS36にて、境界線L1の終点に係る第2座標として、例えば、被写体画像Gの外周よりも外側の点B1の座標(xb1, yb1)を指定すると、境界設定制御部307は、ステップS39にて、第2座標(xb1, yb1)に対して最も近い外周上の点B2(xb2, yb2)を境界線L1の終点として特定する。
これにより、境界設定制御部307は、ステップS40にて、点A(xa, ya)及び点B2(xb2, yb2)を始点及び終点として被写体画像Gの外周に沿うように結んだ境界線L1を設定する。
【0094】
その後、図11(c)に示すように、座標指定部305は、ステップS50にて、設定された境界線L1の終点である点B2の座標(xb2, yb2)を第1座標として指定すると、境界設定制御部307は、ステップS32にて、被写体画像Gの外周上の第1座標(xb2, yb2)を境界線L2の始点として特定する。そして、座標指定部305は、ステップS36にて、境界線L2の終点に係る第2座標として、例えば、被写体画像Gの外周よりも外側の点C1の座標(xc1, yc1)を指定すると、境界設定制御部307は、ステップS39にて、第2座標(xc1, yc1)に対して最も近い外周上の点C2(xc2, yc2)を境界線L2の終点として特定する。
これにより、境界設定制御部307は、ステップS40にて、点B2(xb2, yb2)及び点C2(xc2, yc2)を始点及び終点として被写体画像Gの外周に沿うように結んだ境界線L2を設定する。
【0095】
その後、図12(a)に示すように、座標指定部305は、ステップS50にて、設定された境界線L2の終点である点C2の座標(xc2, yc2)を第1座標として指定すると、境界設定制御部307は、ステップS32にて、被写体画像Gの外周上の第1座標(xc2, yc2)を境界線L3の始点として特定する。そして、座標指定部305は、ステップS36にて、境界線L3の終点に係る第2座標として、例えば、被写体画像Gの外周よりも内側の点Dの座標(xd, yd)を指定すると、境界設定制御部307は、ステップS43にて、当該第2座標(xd, yd)を境界線L3の終点として特定する。
これにより、境界設定制御部307は、ステップS44にて、点C2(xc2, yc2)及び点D(xd, yd)を始点及び終点として被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線L3を設定する。
【0096】
次に、境界線L(L4)の始点となる点D(xd, yd)は、被写体画像Gの外周よりも内側の点であるため、図10を参照して境界線の始点が被写体画像Gの外周よりも内側にある場合について説明する。
【0097】
<境界線の始点が被写体画像の外周よりも内側にある場合>
図10に示すように、境界線Lの始点が被写体画像Gの外周よりも内側にある場合(ステップS33)、先ず、ユーザ端末2の制御部201は、ユーザによる操作入力部205の所定操作に基づいて、表示部203の表示画面に表示されている被写体画像Gにて境界線Lの終点に係る第2座標(例えば、点Eの座標(xe, ye)等)が入力されたか否かを判定する(ステップS51)。
ステップS51の判定処理は、境界線Lの終点に係る第2座標が入力されたと判定されるまで(ステップS51;YES)、繰り返し実行される。
そして、ステップS51にて、境界線Lの終点に係る第2座標が入力されたと判定されると(ステップS51;YES)、制御部201のCPUは、操作入力部205から出力され入力された第2座標の設定指示信号を通信制御部202により所定の通信ネットワークNを介してサーバ3に送信させる(ステップS52)。
【0098】
サーバ3の通信制御部304によって、ユーザ端末2から送信された第2座標の設定指示信号が受信されると、座標指定部305は、第2座標の設定指示信号並びに被写体切り抜き画像P3の画像データに基づいて、被写体画像Gにて境界線Lの終点に係る第2座標(例えば、点Eの座標(xe, ye)等)を指定する(ステップS53)。
次に、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された終点に係る第2座標(例えば、点Eの座標(xe, ye)等)が最初に設定された境界線L1の始点(点A(xa, ya))の所定範囲内であるか否かを判定する(ステップS54)。
【0099】
ステップS54にて、第2座標が最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内でないと判定されると(ステップS54;NO)、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された終点に係る第2座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存するか否かを判断する(ステップS55)。
ここで、第2座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存すると判断されると(ステップS55;YES)、境界設定制御部307は、第2座標に対して最も近い外周上の点を境界線Lの終点として特定する(ステップS56)。
一方、ステップS55にて、第2座標が被写体画像Gの外周よりも外側に存しないと判断されると(ステップS55;NO)、境界設定制御部307は、第2座標(例えば、点Eの座標(xe, ye))が被写体画像Gの外周上或いは当該外周よりも内側に存すると判断して、当該第2座標を境界線Lの終点として特定する(ステップS57)。
【0100】
次に、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線L(L4;図12(b)参照)を設定する(ステップS58)。
また、ステップS54にて、第2座標が最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内であると判定されると(ステップS54;YES)、境界設定制御部307は、最初に設定された境界線L1の始点を、境界線Lの終点として特定する(ステップS59)。その後、処理をステップS58に移行して、境界設定制御部307は、特定された始点及び終点を被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線Lを設定する(ステップS58)。
【0101】
その後、図9に示すように、サーバ3の制御部301は、処理をステップS47に移行して、それ以降の処理を実行させる。即ち、通信制御部304は、ステップS58にて設定された境界線Lの表示用データを、所定の通信ネットワークNを介してユーザ端末2に送信する(ステップS47)。
【0102】
そして、ユーザ端末2の通信制御部202によって、サーバ3から送信された境界線Lの表示用データが受信されると、ステップS48にて、表示部203は、境界線Lの表示用データに基づいて、当該境界線Lを表示画面に表示されている被写体画像Gの所定位置に表示させる(ステップS48)。
その後、ステップS49にて、境界設定の終了指示が入力されていないと判定されると(ステップS49;NO)、図8に示すように、座標指定部305は、設定された境界線Lの終点(例えば、点Eの座標(xe, ye)等)を第1座標として指定した後(ステップS50)、制御部201は、処理をステップS29に移行して、それ以降の処理を実行する。
【0103】
即ち、図12(b)に示すように、座標指定部305は、ステップS50にて、設定された境界線L3の終点である点Dの座標(xd, yd)を第1座標として指定すると、境界設定制御部307は、ステップS33にて、被写体画像Gの外周よりも内側の第1座標(xd, yd)を境界線L4の始点として特定する。そして、座標指定部305は、ステップS53にて、境界線L4の終点に係る第2座標として、例えば、被写体画像Gの外周上の点Eの座標(xe, ye)を指定すると、境界設定制御部307は、ステップS57にて、当該第2座標(xd, yd)を境界線L4の終点として特定する。
これにより、境界設定制御部307は、ステップS58にて、点D(xd, yd)及び点E(xe, ye)を始点及び終点として被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線L4を設定する。
【0104】
その後、図12(c)に示すように、座標指定部305は、ステップS50にて、設定された境界線L4の終点である点Eの座標(xe, ye)を第1座標として指定すると、境界設定制御部307は、ステップS32にて、被写体画像Gの外周上の第1座標(xe, ye)を境界線L5の始点として特定する。そして、座標指定部305は、ステップS36にて、境界線L5の終点に係る第2座標として、例えば、最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内であると判定された点Fの座標(xf, yf)を指定すると、境界設定制御部307は、ステップS45にて、最初に設定された境界線L1の始点(点A(xa, ya))を、境界線L5の終点として特定する。
これにより、境界設定制御部307は、ステップS40にて、点E(xe, ye)及び点A(xa, ya)を始点及び終点として被写体画像Gの外周に沿うように結んだ境界線L1を設定する。
【0105】
その後、ステップS49にて、境界設定の終了指示が入力されたと判定されると(ステップS49;YES)、ユーザ端末2の制御部201は、入力された境界設定の終了指示を通信制御部202により送信させる(ステップS59)。
サーバ3の通信制御部304によって、ユーザ端末2から送信された境界設定の終了指示が受信されると、制御部301は、設定済みの境界線L(例えば、境界線L1〜L5等)と被写体画像Gとを対応付けて記憶して(ステップS60)、当該境界設定処理を終了する。
【0106】
次に、プリント処理について説明する。
プリント処理は、境界設定処理後に、ユーザによるユーザ端末2の操作入力部205の所定操作に基づいて、サーバ3及びプリント装置4により実行される。
即ち、境界設定処理後に、ユーザによるユーザ端末2の操作入力部205の所定操作に基づいて、被写体画像Gにおける少なくとも一の境界線L(例えば、境界線L1〜L5等)によって囲まれたユーザ所望の領域内画像Gaのプリント指示が通信ネットワークを介してサーバ3に入力されると、サーバ3の通信制御部304は、被写体画像Gの領域内画像Gaの画像データ及び当該領域内画像Gaのプリント指示をプリント装置4に送信する。
【0107】
プリント装置4にあっては、通信制御部402によって、サーバ3から送信されたユーザ所望の領域内画像Gaの画像データ及び当該領域内画像Gaのプリント指示が受信されると、印刷部403は、制御部401の制御下にて、当該プリント指示に対応するユーザ所望の領域内画像Gaを所定のプリント用基材に対して所定の印刷方式により印刷して、ユーザ所望の領域内画像Gaのプリントを作成する。
これにより、プリント処理を終了する。
【0108】
なお、プリント処理により作成されたプリントは、例えば、ユーザの指定する住所等に配達されることで、ユーザの手元に届くようにしても良いし、予め指定された場所に配達された後、その場所にユーザが取りに行くことで、ユーザの手元に届くようにしても良い。
【0109】
以上のように、本実施形態のプリントシステム100によれば、被写体切り抜き画像P3の被写体画像Gにおける特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線Lの二つの線端(始点及び終点)の特定に係る二つの点の座標(第1座標及び第2座標)を指定すると、当該二つの点の各々について、被写体画像Gとの位置関係、即ち、被写体画像Gの外周に対する位置関係を判断し、当該判断結果に基づいて、始点及び終点となる二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線Lの設定を制御するので、被写体切り抜き処理にて生成された透過領域を有する被写体画像Gの被写体領域の輪郭が入り組んだ複雑な形状であっても、当該被写体画像Gにおける被写体領域とそれ以外の領域との境界を簡単な操作で設定することができる。
【0110】
具体的には、指定された二つの点の各々が被写体画像Gの外周上に存すると判断されると、当該二つの点の各々を線端として特定して、線端どうしを外周に沿うように結んだ境界線Lを設定するので、被写体領域のより正確な切り抜きに係る境界線Lの設定を簡便に、且つ、より適正に行うことができる。
また、指定された二つの点のうち、被写体画像Gの外周よりも外側に存すると判断された点に対して、最も近い当該外周上の点を境界線Lの線端として特定するので、境界線Lの始点及び終点に係る線端を必ずしも被写体画像Gの外周上に指定しなくとも、指定された点に対して最も近い外周上の点を境界線Lの線端として自動的に設定し直すことができ、被写体領域のより正確な切り抜きに係る境界線の線端の設定を簡便に、且つ、より適正に行うことができる。
さらに、指定された二つの点のうち、少なくとも一つの点が被写体画像Gの外周よりも内側であると判断されると、当該二つの点の各々を線端として特定して、線端どうしを被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線Lを設定するので、被写体領域のうち、境界線Lよりも外側となる領域の大きさをより小さくなるように調整することができ、被写体領域のより正確な切り抜きに係る境界線Lの設定をより適正に行うことができる。
【0111】
従って、被写体画像Gの外周上に境界線の二つの線端を特定することにより、当該外周の一部をそのまま境界線Lとして適用することができる。また、被写体画像Gの外周よりも内側に境界線Lの始点若しくは終点を指定した場合であっても、線端どうしを被写体画像Gの外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線Lを設定することにより、被写体領域のうちの境界線Lよりも外側となる領域の大きさを調整することができる。これによって、被写体画像Gにおける被写体領域とそれ以外の領域との境界をなす境界線Lの設定に多数の座標の指定を必要とすることがなくなり、簡単な操作で当該境界線Lを設定することができる。
さらに、境界線Lの始点及び終点の特定に係る二つの点の座標を順次指定することで、被写体画像Gから被写体領域をより正確に切り抜くための境界線Lを順次設定することができ、当該少なくとも一の境界線Lを被写体画像Gから被写体領域をより正確に切り抜くための輪郭線として適用することができる。この結果、被写体画像Gにおける少なくとも一の境界線Lにより囲まれた領域内画像Gaをより正確に切り抜いてプリントすることができる。
【0112】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、座標指定部305により指定された点のうち、被写体画像Gの外周よりも外側であると判断された点に対して、最も近い当該外周上の点を境界線Lの線端として特定するようにしたが、座標指定部305により指定された点に対する最も近い外周上の点との位置関係から境界線Lの線端とするか否かを判定するようにしても良い。即ち、位置関係判断部306は、座標指定部305により指定された二つの点の各々について、被写体画像Gの外周よりも外側に存するか否かを判断し、被写体画像Gの外周よりも外側であると判断された点については、更に、最も近い当該外周上の点が所定範囲内に存するか否かを判断する。そして、境界設定制御部307は、二つの点のうち、位置関係判断部306により被写体画像Gの外周よりも外側であり、最も近い外周上の点が所定範囲内に存すると判断された点に対して、最も近い外周上の点を境界線Lの線端として特定する。
これにより、座標指定部305により指定された点に対する最も近い外周上の点との位置関係を考慮して境界線Lの線端を特定することができ、例えば、ユーザによるユーザ端末2の誤操作によって、被写体画像Gの外周からあまりにも離れたユーザの意図しない点が境界線Lの線端として特定されることを防止することができ、より使い勝手の良いプリントシステム100を提供することができる。
【0113】
また、上記実施形態にあっては、座標指定部305により指定された二つの点の各々と被写体画像Gとの位置関係を当該被写体画像Gの画像データが存在するか否かに基づいて判断するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、被写体切り抜き画像P3の画像データと対応付けられているアルファマップに基づいて判断するようにしても良い。
即ち、アルファマップのアルファ値に基づいて被写体画像Gの外周を規定して、座標指定部305により指定された点のアルファ値が0であるか否か(若しくは、アルファ値が1であるか否か)に応じて被写体画像Gの外周よりも内側であるか否か(若しくは、外周よりも外側であるか否か)を判定するようにしても良い。
【0114】
また、上記実施形態にあっては、位置関係判断部306は、指定した第2座標と最初に設定された境界線L1の始点との座標を互いに比較して、最初に設定された境界線Lnの軌跡の延在方向から第2座標が最初に設定された境界線L1の始点の所定範囲内か否かを判定するようにしたが、最初に設定された境界線L1に限られるものではなく、例えば、既に設定された境界線Lの所定範囲内か否かを判定するようしてもよいし、既に設定された境界線Lの始点又は終点から所定の範囲内か否かを判定するようにしてもよい。
【0115】
さらに、上記実施形態にあっては、ユーザによるユーザ端末2の所定操作に基づいて、Webサーバとして機能するサーバ(境界設定装置)3によって被写体画像Gにおける境界線を設定するようにしたが、一例であってこれに限られるものではなく、境界設定装置の構成は適宜任意に変更可能である。即ち、境界設定処理に係る座標指定部305、位置関係判断部306及び境界設定制御部307の機能をソフトウェアにより実現される構成として、ユーザ端末2にインストールすることで通信ネットワークNを必要とすることなく、当該ユーザ端末2単体で境界設定処理を行うようにしても良い。つまり、ユーザ端末2は、表示部203に表示された被写体画像Gにおける特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線Lの二つの線端(始点及び終点)の特定に係る二つの点の座標(第1座標及び第2座標)を指定することで、これら二つの点の各々について被写体画像Gとの位置関係を判断し、当該判断結果に基づいて、二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御するようにしても良い。
さらに、当該ユーザ端末2と所定のプリント装置(図示略)を情報通信可能に接続することで、少なくとも一の境界線によって特定された領域の画像をプリントするようにしても良い。
【0116】
また、上記実施形態にあっては、ユーザ端末2として、パーソナルコンピュータを例示したが、一例であってこれに限られるものではなく適宜任意に変更可能であり、例えば、携帯電話機等を適用しても良い。
【0117】
加えて、上記実施形態にあっては、指定手段、判断手段、設定制御手段としての機能を、制御部301の制御下にて、座標指定部305、位置関係判断部306、境界設定制御部307が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、制御部301のCPUによって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、指定処理ルーチン、判断処理ルーチン、設定制御処理ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、指定処理ルーチンにより制御部301のCPUを、所定の表示手段に表示された被写体画像Gにて境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段として機能させるようにしても良い。また、判断処理ルーチンにより制御部301のCPUを、指定手段により指定された二つの点の各々について、被写体画像Gとの位置関係を判断する判断手段として機能させるようにしても良い。また、設定制御処理ルーチンにより制御部301のCPUを、判断手段の判断結果に基づいて、二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段として機能させるようにしても良い。
【0118】
さらに、上記の各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROMやハードディスク等の他、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを所定の通信回線を介して提供する媒体としては、キャリアウェーブ(搬送波)も適用される。
【符号の説明】
【0119】
100 プリントシステム
1 撮像装置
2 ユーザ端末
3 サーバ
304 通信制御部
305 座標指定部
306 位置関係判断部
307 境界設定制御部
4 プリント装置
402 通信制御部
403 印刷部
L 境界線
M 記録媒体
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定方法であって、
前記被写体画像を表示領域に表示するステップと、
前記被写体画像が表示された表示領域における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定ステップと、
前記指定ステップにより指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断ステップと、
前記判断ステップの判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御ステップと、
を備えたことを特徴とする境界設定方法。
【請求項2】
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々について、前記被写体画像の外周上に存するか否かを判断し、
前記設定制御ステップは、前記判断ステップにより前記二つの点の各々について前記被写体画像の外周上に存すると判断されると、前記二つの点の各々を前記線端として前記外周に沿うように結んだ境界線を設定することを特徴とする請求項1に記載の境界設定方法。
【請求項3】
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々について、前記被写体画像の外周よりも外側に存するか否かを判断し、
前記設定制御ステップは、前記二つの点のうち、前記判断ステップにより前記被写体画像の外周よりも外側であると判断された点に対して、最も近い当該外周上の点を前記線端として特定することを特徴とする請求項1又は2に記載の境界設定方法。
【請求項4】
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点のうち、前記被写体画像の外周よりも外側であると判断された点について、更に、最も近い当該外周上の点が所定範囲内に存するか否かを判断し、
前記設定制御ステップは、前記判断ステップにより最も近い当該外周上の点が所定範囲内に存すると判断されると、前記最も近い当該外周上の点を前記線端として特定することを特徴とする請求項3に記載の境界設定方法。
【請求項5】
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点について、前記被写体画像の外周よりも内側に存するか否かを判断し、
前記設定制御ステップは、前記二つの点のうち、少なくとも一つの点が前記判断ステップにより前記被写体画像の外周よりも内側であると判断されると、前記二つの点の各々を前記線端として前記被写体画像の外側に膨らむように曲線状に結んだ境界線を設定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の境界設定方法。
【請求項6】
前記被写体画像は、透過された画素からなる透過領域を有する画像であることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の境界設定方法。
【請求項7】
前記判断ステップは、前記被写体画像のアルファマップに基づいて、当該被写体画像と前記二つの点の各々との位置関係を判断することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の境界設定方法。
【請求項8】
前記判断ステップは、前記指定ステップにより指定された二つの点の各々が、前記被写体画像上であるか否かに基づいて、当該被写体画像と前記二つの点の各々との位置関係を判断することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の境界設定方法。
【請求項9】
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定装置であって、
前記被写体画像を表示領域に表示する表示手段と、
前記被写体画像が表示された表示領域における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段と、
を備えたことを特徴とする境界設定装置。
【請求項10】
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定装置のコンピュータを、
前記被写体画像を表示部に表示させる表示手段、
前記被写体画像が表示された表示部における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段、
前記指定手段により指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断手段、
前記判断手段の判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項11】
背景と被写体とが存在する画像から被写体が含まれる領域を切り抜いた被写体画像における特定の領域とそれ以外の領域との境目をなす境界線を設定する境界設定装置と、前記被写体画像における前記境界設定装置により設定された前記特定の領域内の画像をプリントするプリント装置とが所定の通信回線を介して接続されたプリントシステムであって、
前記境界設定装置は、
前記被写体画像を表示領域に表示する表示手段と、
前記被写体画像が表示された表示領域における、前記境界線の二つの線端の特定に係る二つの点の座標を指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された二つの点の各々について、前記被写体画像との位置関係を判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果に基づいて、前記二つの線端を特定して当該線端どうしを結ぶ境界線の設定を制御する設定制御手段と、
前記設定制御手段により設定された少なくとも一の境界線によって特定される領域内の画像を前記プリント装置に送信する送信手段と、を備え、
前記プリント装置は、
前記送信手段から送信された前記領域内の画像を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記領域内の画像をプリントするプリント手段と、を備えることを特徴とするプリントシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−135402(P2011−135402A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−293841(P2009−293841)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】