説明

増加した血清半減期を有する二重特異性融合抗体

【課題】改善された血清半減期を有する薬物組成物(例えば、薬物結合体、非共有結合薬物結合体、薬物融合体)を提供する。
【解決手段】薬物の組成物、融合体および結合体。薬物融合体および結合体は、血清アルブミンを結合する抗体の抗原結合断片に融合されるかまたは結合される治療剤または診断剤を含む。薬物の組成物、融合体および結合体は、結合されていないまたは融合されていない治療剤または診断剤と比較してより長いインビボ半減期を有する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式:
a-(X)n1-b-(Y)n2-c-(Z)n3-dまたはa-(Z)n3-b-(Y)n2-c-(X)n1-d、
(式中、
Xは、第1の標的に対して結合特異性を有するポリペプチド薬物であり;
Yは、血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)または血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)であり;
Zは、第2の標的に対して結合特異性を有するポリペプチド薬物であり;
a、b、cおよびdは、独立して1〜約100アミノ酸残基を含むポリペプチドまたは非存在であり;
n1は、1〜約10であり;
n2は、1〜約10であり;および
n3は、0〜約10であり;
ただし、n1およびn2が、両方1であり、n3が0である場合、Xは、抗体鎖または抗体鎖の断片を含まない)
を有する薬物融合体。
【請求項2】
n1およびn3が両方0であり、n2が2〜約10である、請求項1記載の薬物融合体。
【請求項3】
Yが配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:24、配列番号:25および配列番号:26からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1記載の薬物融合体。
【請求項4】
Yが、配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20、配列番号:21、配列番号:22および配列番号:23からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項1記載の薬物融合体。
【請求項5】
XがIL−1raまたはIL−1raの機能的改変体である、請求項1記載の薬物融合体。
【請求項6】
Xが鎮痛剤、抗癌剤、ホルモンまたは抗微生物ポリペプチドもしくはペプチドである、請求項1記載の薬物結合体。
【請求項7】
Xが免疫抑制剤、抗ウイルス剤、抗生物質、抗炎症剤、細胞毒または細胞傷害性薬剤である、請求項1記載の薬物結合体。
【請求項8】
Xがプロテアーゼインヒビターである、請求項1記載の薬物結合体。
【請求項9】
部分X'およびY'を含む薬物融合体であって、
X'は、ポリペプチド薬物であり、ただし、X'は、抗体鎖または抗体鎖の断片を含まない;および
Y'は、血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)または血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)である、
薬物融合体。
【請求項10】
X'がY'に対してアミノ末端側に位置する、請求項9記載の薬物融合体。
【請求項11】
Y'がX'に対してアミノ末端側に位置する、請求項9記載の薬物融合体。
【請求項12】
およびVがヒト血清アルブミンに対して結合特異性を有する、請求項9記載の薬物融合体。
【請求項13】
Y'が配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:24、配列番号:25および配列番号:26からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項12記載の薬物融合体。
【請求項14】
Y'が配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20、配列番号:21、配列番号:22および配列番号:23からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項12記載の薬物融合体。
【請求項15】
XがIL−1raまたはIL−1raの機能的改変体である、請求項9記載の薬物融合体。
【請求項16】
血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)または血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)および該VまたはVに共有結合された薬物を含む薬物結合体。
【請求項17】
単鎖Vを含む、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項18】
単鎖Vを含む、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項19】
前記薬物が前記VまたはVにリンカー部分を介して共有結合される、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項20】
2つ以上の異なる薬物が前記VまたはVに共有結合される、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項21】
薬物がポリペプチドである、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項22】
前記ポリペプチドがIL−1raまたはIL−1raの機能的改変体である、請求項21記載の薬物結合体。
【請求項23】
薬物が鎮痛剤、抗癌剤、ホルモンまたは抗微生物ポリペプチドもしくはペプチドである、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項24】
薬物が免疫抑制剤、抗ウイルス剤、抗生物質、抗炎症剤、細胞毒または細胞傷害性薬剤、代謝拮抗物質、アルキル化剤、アントラサイクリン、放射性核種である、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項25】
薬物がプロテアーゼインヒビターである、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項26】
前記血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)または血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)が、配列番号:10、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:24、配列番号:25、配列番号:26、配列番号:16、配列番号:17、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:20、配列番号:21、配列番号:22および配列番号:23からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、請求項16記載の薬物結合体。
【請求項27】
請求項1または9記載の薬物融合体をコードする組換え核酸。
【請求項28】
請求項27記載の組換え核酸を含む核酸構築物。
【請求項29】
請求項27記載の組換え核酸を含む宿主細胞。
【請求項30】
請求項29記載の宿主細胞を前記組換え核酸の発現に適切な条件下で維持し、それによって、薬物融合体を産生させることを含む、薬物融合体の産生方法。
【請求項31】
請求項1または9記載の薬物融合体および生理学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項32】
請求項16記載の薬物結合体および生理学的に許容され得る担体を含む医薬組成物。
【請求項33】
請求項5、15および22のいずれか記載の薬物結合体または薬物融合体の治療有効量を個体に投与することを含む、炎症性疾患を有する固体を処置する方法。
【請求項34】
前記炎症性疾患が関節炎である、請求項33記載の方法。
【請求項35】
治療、診断または予防における使用のための請求項3、4、13、14および26のいずれか記載の薬物結合体または薬物融合体。
【請求項36】
治療、診断または予防における使用のための請求項5、15および22のいずれか記載の薬物結合体または薬物融合体。
【請求項37】
炎症性疾患の処置のための医薬の製造のための請求項5、15および22のいずれか記載の薬物結合体または薬物融合体の使用。
【請求項38】
前記炎症性疾患が関節炎である、請求項37記載の使用。
【請求項39】
血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン重鎖可変ドメイン(V)または血清アルブミンに対して結合特異性を有する免疫グロブリン軽鎖可変ドメイン(V)および該VまたはVに非共有結合により結合された薬物を含む非共有結合薬物結合体。
【請求項40】
前記VまたはVおよび前記薬物が相補的結合パートナーを介して非共有結合により結合される、請求項39記載の非共有結合薬物結合体。
【請求項41】
前記相補的結合パートナーがビオチンおよびアビジンまたはビオチンおよびストレプトアビジンである、請求項40記載の非共有結合薬物結合体。
【請求項42】
薬物の活性を約10%を超えて減少させずに該薬物のインビボ血清半減期を増加するための医薬の製造のための、インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分の使用であって、該医薬は、該薬物が該ポリペプチド結合部分に結合された薬物組成物を含む、使用。
【請求項43】
薬物のインビボ血清半減期を増加し薬物の免疫原性を減少させるための医薬の製造のための、インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分の使用であって、該医薬は、該薬物が該ポリペプチド結合部分に結合された薬物組成物を含む、使用。
【請求項44】
薬物の活性を約10%を超えて減少させずに薬物の免疫原性を減少させるための医薬の製造のための、インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分の使用であって、該医薬は、該薬物が該ポリペプチド結合部分に結合された薬物組成物を含む、使用。
【請求項45】
薬物の活性を約10%を超えて減少させずに薬物のインビボ血清半減期を増加し薬物の免疫原性を減少させるための医薬の製造のための、インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分の使用であって、該医薬は、該薬物が該ポリペプチド結合部分に結合された薬物組成物を含む、使用。
【請求項46】
医薬が、薬物が前記ポリペプチド結合部分に共有結合された薬物組成物を含む、請求項42〜45のいずれか記載の使用。
【請求項47】
薬物組成物が薬物融合体または薬物結合体である、請求項46記載の使用。
【請求項48】
医薬が、薬物が前記ポリペプチド結合部分に非共有結合により結合された薬物組成物を含む、請求項42〜45のいずれか記載の使用。
【請求項49】
薬物組成物が非共有結合薬物結合体である、請求項48記載の使用。
【請求項50】
前記ポリペプチド結合部分が血清アルブミンに対して結合特異性を有する、請求項42〜49いずれか記載の使用。
【請求項51】
前記ポリペプチド結合部分が血清アルブミンに対して結合特異性を有する抗体の抗原結合断片である、請求項50記載の使用。
【請求項52】
医薬が、前記薬物より大きな活性を有する薬物組成物を含む、請求項42〜51いずれか記載の使用。
【請求項53】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に薬物を結合し、それによって薬物組成物を作製することを含み、
ここで該薬物組成物は、該薬物に比べてより長いインビボ血清半減期を有し、該薬物の少なくとも約90%の活性を有する、
薬物の活性を実質的に減少させずに薬物のインビボ血清半減期を増加する方法。
【請求項54】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に薬物を結合し、それによって薬物組成物を作製することを含み、
ここで該薬物組成物は、該薬物に比べてより長いインビボ血清半減期を有し、該薬物より低い免疫原性である、
薬物のインビボ血清半減期を増加し薬物の免疫原性を減少させる方法。
【請求項55】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に薬物を結合し、それによって薬物組成物を作製することを含み、
ここで該薬物組成物は、該薬物より低い免疫原性であり、該薬物の少なくとも約90%の活性を有する、
薬物の活性を実質的に減少させずに薬物の免疫原性を減少させる方法。
【請求項56】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に薬物を結合し、それによって薬物組成物を作製することを含み、
ここで該薬物組成物は、該薬物に比べてより長いインビボ血清半減期を有し、該薬物より低い免疫原性であり、該薬物の少なくとも約90%の活性を有する、
薬物の活性を実質的に減少させずに薬物のインビボ血清半減期を増加し薬物の免疫原性を減少させる方法。
【請求項57】
前記薬物を前記ポリペプチド結合部分に共有結合させることを含む請求項53〜56のいずれか記載の方法。
【請求項58】
薬物組成物が薬物融合体または薬物結合体である、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記薬物を前記ポリペプチド結合部分に非共有結合により結合させることを含む請求項53〜56のいずれか記載の方法。
【請求項60】
薬物組成物が非共有結合薬物結合体である、請求項59記載の方法。
【請求項61】
1つ以上のポリペプチドから前記ポリペプチド結合部分を選択することをさらに含み、ここで、選択されたポリペプチド結合部分がインビボ血清半減期を増加するポリペプチドを少なくとも約5mMのKDで結合する、請求項53〜60いずれか記載の方法。
【請求項62】
前記ポリペプチド結合部分が血清アルブミンに対して結合特異性を有する、請求項53〜61いずれか記載の方法。
【請求項63】
前記ポリペプチド結合部分が血清アルブミンに対して結合特異性を有する抗体の抗原結合断片である、請求項62記載の方法。
【請求項64】
薬物組成物が前記薬物より大きな活性を有する、請求項53〜63いずれかの方法。
【請求項65】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に結合される薬物を含む薬物組成物であって、該薬物に比べてより長いインビボ血清半減期を有し、該薬物の少なくとも約90%の活性を有する、薬物組成物。
【請求項66】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に結合される薬物を含む薬物組成物であって、該薬物に比べてより長いインビボ血清半減期を有し、該薬物より低い免疫原性である、薬物組成物。
【請求項67】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に結合される薬物を含む薬物組成物であって、該薬物より低い免疫原性であり、該薬物の少なくとも約90%の活性を有する、薬物組成物。
【請求項68】
インビボ血清半減期を増加するポリペプチドに対して結合特異性を有する結合部位を有するポリペプチド結合部分に結合される薬物を含む薬物組成物であって、該薬物に比べてより長いインビボ血清半減期を有し、該薬物より低い免疫原性であり、該薬物の少なくとも約90%の活性を有する、薬物組成物。
【請求項69】
薬物が前記ポリペプチド結合部分に共有結合される、請求項65〜68のいずれか記載の薬物組成物。
【請求項70】
前記薬物組成物が薬物融合体または薬物結合体である、請求項69記載の薬物組成物。
【請求項71】
薬物が前記ポリペプチド結合部分に非共有結合により結合される、請求項65〜68のいずれか記載の薬物組成物。
【請求項72】
非共有結合薬物結合体である、請求項71記載の薬物組成物。
【請求項73】
前記ポリペプチド結合部分が血清アルブミンに対して結合特異性を有する、請求項65〜72のいずれか記載の薬物組成物。
【請求項74】
前記ポリペプチド結合部分が血清アルブミンに対して結合特異性を有する抗体の抗原結合断片である、請求項73記載の薬物組成物。
【請求項75】
前記薬物より大きな活性を有する、請求項65〜74のいずれか記載の薬物組成物。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A−1】
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【図6A−2】
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【図6B−1】
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【図6B−2】
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【図6C−1】
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【図6C−2】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11A−1】
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【図11A−2】
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【図11A−3】
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【図11B】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図14F】
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【図14G】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−135311(P2012−135311A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−22088(P2012−22088)
【出願日】平成24年2月3日(2012.2.3)
【分割の表示】特願2007−514126(P2007−514126)の分割
【原出願日】平成17年5月31日(2005.5.31)
【出願人】(502197046)ドマンティス リミテッド (47)
【Fターム(参考)】