説明

増大したスポットサイズを有する電磁エネルギー放出装置

複数の電磁エネルギー放出装置の出力は一体化されて、一体化電磁エネルギーを生成する。一体化電磁エネルギーは、単一の電磁エネルギー放出装置により取得されるスポットサイズより大きいスポットサイズによって目標を照射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、電磁エネルギー放出装置に関し、より具体的には、医用レーザに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の電磁エネルギー生成装置構成が従来技術に存在する。例えば、固体レーザシステムは、一般に、コヒーレント光を放出するためのレーザロッドと、レーザロッドがコヒーレント光を放出するように誘導するための源とを含む。レーザビームと呼ぶことができるコヒーレント光は、光ファイバ導波管を通して目標表面に送給されることができる。レーザビームが意図する機能の性能に適した特性を確実に有することに注意しなければならない。例えば、歯の組織を切断する又は除去するのに採用されるレーザビームの特性は、軟組織の血液を凝固するのに採用されるレーザビームの特性とは異なることができる。レーザビームは、そのフルエンス又は出力密度により記述することができ、これは次いで、例えば、平方メートル当たりのワット(W/m2)、平方センチメートル当たりのミリワット(mW/cm2)などで測定することができる。慣例により、実行される処置に応じて、フルエンス又は出力密度レベルに対する好ましい値が求められた。
【0003】
患者の快適さは、例えば、歯に適用される医用レーザ装置の使用において重要な考慮事項とすることができる。患者の快適さの重大な側面は、歯の処置を実行するのに必要とされる時間の量を含むことができる。一般に、短い処置時間が長い所持時間と比較すると好ましいとすることができる。幾つかの場合においては、処置時間は、レーザビームのフルエンス又は出力密度レベルを増加させることにより、減少させることができる。例えば、フルエンス又は出力密度は、レーザビームの出力を増加させることにより増加させることができる。しかし、出力を増加させることは、患者の快適さを減少させる不快なにおいを生成することがある。さらに、より高いフルエンス又は出力密度レベルは、処置に関連する、より高い温度をもたらすことがあり、この高い温度は、患者に痛みを増加させるか又は処置の結果の質を下げることがある。
【0004】
従来技術においては、レーザビームのフルエンス又は出力密度を増加させることなく、治療面積に送給されるレーザ出力を増加させる必要性がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、(例えば、スポットサイズのような)関心のある面積のサイズを増加させるための方法を提供することによりこの必要性に対処し、この関心のある面積は、(例えば、歯のような)目標上で電磁エネルギーにより照射される。開示される本明細書における方法の実施は、目標上に基準面積を準備して、基準電磁エネルギー放出装置が、基準出力密度を有する治療電磁エネルギーにより基準面積を照射できるようにすることを含む。治療電磁エネルギーは、例えば、歯のカリエスを含むことができる基準面積を治療する(例えば、切除する)のに適した波長を有することができる。この基準が確立されると、実施は、さらに、基準出力密度を有する治療電磁エネルギーにより基準面積を照射することができる複数の電磁エネルギー放出装置を提供する。複数の電磁エネルギー放出装置により放出される治療電磁エネルギーは一体化されて、一体化電磁エネルギーを生成し、これは目標に向けられる。図示される実施によれば、関心のある面積は基準面積より大きく、基準出力密度と実質的に等しい出力密度を有する一体化電磁エネルギーにより照射される。
【0006】
本発明は、さらに、電磁エネルギーにより照射される目標上の関心のある面積のサイズを増加させるための装置を開示する。この装置の実施形態は、基準出力密度を有する治療電磁エネルギーにより基準面積を照射することができる複数の電磁エネルギー放出装置と、複数の電磁エネルギー放出装置により放出される治療電磁エネルギーを一体化して、一体化電磁エネルギーを生成することができる一体化装置とを含む。本発明の別の実施形態は、基準出力密度により目標上の基準面積を照射する治療レーザビームを生成することができる複数のレーザを含む医用レーザ装置を含む。治療レーザビームは、例えば、歯のカリエスを含むことができる基準面積を治療する(例えば、切除する)のに適した波長を有することができる。この実施形態は、さらに、複数のレーザにより生成される治療レーザビームを一体化して、少なくとも1つの一体化レーザビームを生成することができる一体化装置を含む。
【0007】
本明細書に説明されるあらゆる特徴又は特徴の組み合わせは、あらゆるこうした組み合わせに含まれる特徴が、内容、本明細書、及び当業者の知識から明らかであるものと相互に不一致でないのであれば、本発明の範囲内に含まれる。本発明を要約する目的のために、本発明の特定の態様、利点、及び新規な特徴が、本明細書において説明される。もちろん、すべてのこうした態様、利点、又は特徴は、本発明のあらゆる特定の実施形態に具現される。本発明の付加的な利点及び態様は、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲において明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
ここで、本発明の現在好ましい実施形態に関して詳細に説明し、この例は添付図面に示されている。可能な限り、同じ又は同様な部分を指すために、同じ又は同様な番号が図面及び説明に用いられる。図面は単純化した形態であり、縮尺通りのものではない。本明細書の感じを参照すると、利便性及び明確さの目的のためだけに、例えば、上部、底部、左、右、上、下、上に、上の、下に、下の、後方、前方といった方向を示す用語は、添付の図面に関して用いられることに注目されたい。こうした方向性を示す用語は、どのような方法によっても、本発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。
【0009】
本明細書の開示は特定の実施形態を指すが、これらの実施形態は、一例として呈示され、限定的なものではないことを理解されたい。以下の詳細な説明の意図は、例示的な実施形態を説明するが、特許請求の範囲により定義される本発明の精神及び範囲内に入ることができる実施形態のすべての修正、代替的手法、及び均等物をカバーすると解釈される。本明細書に説明されるプロセスステップ及び構造体は、電磁エネルギー生成装置の製造及び動作の完全なプロセスフローをカバーしないことが理解され認識される。本発明は、当該技術分野で通常用いられる種々のレーザ装置の製造方法及び動作方法と関連して実施することができ、本発明の理解を提供するのに必要な一般に実施されるプロセスステップだけが本明細書に含まれる。本明細書は、一般的な電磁エネルギー生成装置及びプロセスの分野に適用可能性を有する。しかし、例示的な目的のために、以下の説明は、医用レーザ装置及び医用レーザのスポットサイズを増加させるための方法に関する。
【0010】
本発明は、組織を治療するためのレーザのような電磁エネルギー放出装置に関する。本発明と関連して又は組み合わせて用いることができる特定の電磁エネルギー放出装置は、例えば、比較的高出力のエルビウム型レーザといった組織切除医用レーザ、及び、例えば水により比較的高度に吸収される波長を有する他のレーザを含む。レーザ構成(例えば、流体部品及び用途を含む構成)及び方法の例は、2006年1月10日に出願され、FLUID CONDITIONING SYSTEM(代理人整理番号BI9914P)という表題の米国特許出願番号第11/330,388号、2005年1月10日に出願され、ELECTROMAGNETIC ENERGY DISTRIBUTIONS FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED DISRUPTIVE CUTTING(代理人整理番号BI9842P)という表題の米国特許出願番号第11/033,032号、2005年8月12日に出願され、LASER HANDPIECE ARCHITECTURE AND METHODS(代理人整理番号BI9806P)という表題の米国特許出願番号第11/203,677号、及び2005年8月12日に出願され、DUAL PULSE−WIDTH MEDICAL LASER WITH PRESETS(代理人整理番号BI9808P)という表題の米国特許出願番号第11/203,400号に開示されており、これらすべての内容全体は、引用により本明細書に組み入れられる。
【0011】
より具体的に図面を参照すると、図1は、例えば、医用レーザ装置とすることができる従来技術の電磁エネルギー放出装置のブロック図である。図示実施形態は、例えば医用レーザとすることができる電磁エネルギ源100を含む。基準断面積を有する導波管105に結合された電磁エネルギ源100は、基準出力レベルの電磁エネルギーを生成することができ、この導波管は、電磁エネルギーを、例えば目標面のような目標に向けることができる。例えば、レーザビーム110は、導波管105の出力部から放出され、目標表面上のスポット115に向けられ、このスポット115は、基準直径120に関連する基準面積を有する。スポット115は、目標表面上の電磁エネルギーにより照射される関心のある面積を表わすことができる。電磁エネルギーは、例えば1平方センチメートル当たりのミリワット(mW/cm2)で測定される基準フルエンス又は出力密度により、目標表面上の関心のある面積を照射することができる。図1に示される従来技術の構成は、本明細書においては、前構成電磁エネルギー放出装置と呼ばれ、ここで「前構成」という用語は、本発明により構成されたものではないことを意味し、又は、例えば、一体化出力システムの一部として構成されたものではないことを意味することが意図される。したがって、従来技術の構成は、本発明を比較することができる基準を提供する。すなわち、図1に示される従来技術の構成は、電磁エネルギー源の基準出力レベル、導波管の基準断面積、目標表面上の基準面積を有するスポットを照射する電磁エネルギーの基準フルエンス又は出力密度を提供する。基準フルエンス又は出力密度は、同様の処置において、治療(例えば切除)エネルギーを、多数の電磁エネルギー放出装置からのエネルギーを同時に受け入れるための増大した直径をもたず、いずれの他の電磁エネルギー放出装置からの治療(例えば切除)エネルギーも同時に運ばない単一の導波管に治療(例えば切除)エネルギーを出力する単一の電磁エネルギー放出装置の基準フルエンス又は出力密度に対応することができる。特定の場合においては、導波管の直径は、分離しているかあるいは一体化されていない動作モードにおいて処置を実施する電磁エネルギー放出装置の1つからの、基準導波管の内部又は出力部においてそれぞれ測定される、処置に用いられる基準フルエンス又は出力密度に対応する又は等しいフルエンス又は出力密度を、導波管の内部又は出力部において提供するように、選択することができる。
【0012】
本明細書に用いられるように、電磁エネルギー放出装置からの治療出力は、例えば、電磁エネルギー放出装置からの治療エネルギー出力を受け入れる導波管の数が電磁エネルギー放出装置の数と等しい実施のように同時に一体化したり又は互いに組み合わされたりしない、同じ波長をもたない、及び/又は、例えば、同じ治療機能をもたない(例えば、1つは凝固機能であり、1つの切除機能である)電磁エネルギー放出装置の使用に対応する。
【0013】
本発明の態様によれば、複数の電磁エネルギー放出装置からの治療エネルギー出力部は、導波管に組み合わせたり又は一体化してもよいし(例えば、1つの光ファイバ及び/又は出力先端部)、又は、電磁エネルギー放出装置の数と比較すると相対的に少ない数の導波管に組み合わせたり又は一体化してもよい。例えば、本発明による一体化された出力システムは、単一の導波管に一体化された(例えば同一レーザといった同一の電磁エネルギー放出装置のような)2つの電磁エネルギー放出装置からの治療エネルギー出力を含むことができる。本明細書に与えられるように、例えば、治療エネルギーの内容においては、治療エネルギー治療電磁エネルギー、治療ビーム、又は治療出力のように用いられる治療という用語は、目標(例えば、切断に対するすべて又は凝固に対するすべて)に対して又は波長において実行される、すべて実質的に同じ機能であるエネルギー、ビーム、又は出力を指す。
【0014】
図2の描画図は、例えば、本発明による増大したスポットサイズを有する電磁エネルギー放出装置の1つの実施形態を示す。図示実施形態は、それぞれ参照番号140及び145で示される第1及び第2の電磁エネルギー源を含み、この電磁エネルギー源は、例えば医用レーザとすることができる。第1電磁エネルギー源140は、基準出力レベルで治療電磁エネルギー(例えば組織切除レーザビーム)を生成し、第1導波管150に結合されており、図示実施形態においては、図1の導波管105に関して上述された基準断面積に等しい断面積を有する。同様に、第2電磁エネルギー源145は、基準出力レベルで治療電磁エネルギーを生成し、第2導波管155に結合されており、同様に、基準断面積に等しい断面積を有する。第1及び第2の電磁エネルギーは、例えば、(例えば歯のような)硬組織又は(例えば歯肉のような)軟組織を含むことができる基準面積を治療(例えば、ただ照射することとは区別される、切除)するのに適した波長を有することができる。
【0015】
第1導波管150及び第2導波管155は、図2において想像線のボックスにより象徴的に示される一体化装置160において一体化される。第1導波管150及び第2導波管を通して一体化装置160に入る治療電磁エネルギーは、(例えば、基準面積の2倍のように1.1又はそれ以上倍だけ大きいような)基準断面積より実質的に大きい断面積を有する第3導波管165を通って一体化装置160を出て行く。一体化電磁エネルギー170は第3導波管を出て、例えば、目標表面のような目標上の関心のある面積を含むスポット170を照射する。スポット175は、基準直径120(図1)より大きい直径180を有することができる。例示的な実施形態によれば、直径180は、基準直径の約1.414倍である。
【0016】
本発明の修正された実施形態は、図3のブロック図に示される。図示実施形態は、基準出力レベルで治療電磁エネルギーを放出する第1及び第2の電磁エネルギー源200及び205を含み、治療電磁エネルギーはそれぞれ導波管220及び225に結合される。導波管220及び225は可撓性があるものとすることができ、その各々は、治療電磁エネルギーを例えば目標表面のような目標に向けることができる。図3に示す例においては、第1導波管220は、治療電磁エネルギー230を目標表面上に向ける。同様に、第2の導波管225は、治療電磁エネルギー235を同じ目標表面上に向ける。治療電磁エネルギー230及び235は、したがって、目標表面において一体化電磁エネルギーを形成する。一体化電磁エネルギーは、スポット240すなわち関心のある面積を照射することができ、この面積は、実質的に、基準面積より(例えば1.1から2倍だけ)大きいとすることができる。一体化電磁エネルギーのフルエンス又は出力密度は、一体化電磁エネルギーは基準出力の約2倍であり、基準面積の約2倍にわたり分散されることを考慮すると、実質的に、基準フルエンス又は出力密度と同じとすることができる。
【0017】
当業者であれば、既に呈示された例を考慮して本発明の付加的な実施形態を想起するであろう。一般に、どのような数の電磁エネルギー源の治療エネルギー出力も互いに一体化して、基準出力密度と実質的に同じフルエンス又は出力密度を有する電磁エネルギーにより、基準面積より大きい面積を有する、例えばスポットのような関心のある面積を照射することができる一体化出力電磁エネルギー放出装置を形成することができる。例えば、図4に示す実施形態は、複数の(例えば、3つ、4つ、5つ又はそれ以上の)電磁エネルギー源を含むことができる。図4に示す実施形態においては、5つのこうした電磁エネルギー源260、265、270、及び280が基準出力レベルで治療電磁エネルギーを生成する。生成された治療電磁エネルギーは、例示的な実施形態によれば、基準断面積と等しい断面積を有するそれぞれの導波管285、290、295、300、及び305に結合される。導波管285、290、295、300、及び305からの治療電磁エネルギーは、5つの治療エネルギー入力部及び2つの出力部を有する電磁エネルギー一体化装置310に結合される。
【0018】
2つの出力部は、(例えば治療電磁エネルギーのような)電磁エネルギーを、基準断面積より大きい電面積を有する第1及び第2の出力導波管315及び320に結合する。例えば、第1及び第2の出力導波管315及び320は、基準断面積の約5/2と等しい断面積を有することができる。図3の説明において上述されたものと同様な方法により、第1及び第2の出力導波管315及び320は、電磁エネルギー一体化装置310から発される(例えば治療電磁エネルギーのような)電磁エネルギーの少なくとも一部を目標に向けることができる。すなわち、第1出力導波管315は電磁エネルギーの第1ビーム325を目標に向けることができ、第2出力導波管320は電磁エネルギーの第2ビーム330を目標に向けることができる。まさに説明された構成は、目標上のスポット335において、5つの電磁エネルギー源からの治療電磁エネルギーを一体化する効果を有する。幾つかの実施形態においては、一体化は、目標表面上又は目標内で生じることができる。関心のある面積と呼ぶことができるスポット335は、図示実施形態における基準面積の約5倍の面積を有することができる。
【0019】
図4に示される実施形態の修正形態は、第1ビーム325及び第2ビーム330に対応する(例えば、含む)一体化電磁エネルギーを目標に向ける単一の出力導波管(例えば、第1出力導波管315)を含む。別の修正された実施形態においては、(例えば、一体化出力システムを定義する及び/又は高められたフルエンス又は高められた出力の出力を形成するような)電磁エネルギー放出装置からの出力は、導波管及び/又は電磁エネルギー一体化装置310を用いることなく、レンズ及び/又は反射面といった光学部品を用いて、目標上で又は目標内で互いに組み合わされるか又は一体化される。別の修正された実施形態の(例えば、一体化出力システムを定義する及び/又は高められたフルエンス又は高められた出力の出力を形成するような)電磁エネルギー放出装置からの出力は、導波管及び/又は電磁エネルギー一体化装置310を用いることなく、レンズ及び/又は反射面といった光学部品を用い、次いで、目標に導かれて向けられることにより、(例えば、導波管を用いることなく、レンズ及び/又は反射面といった光学部品を用いて)、組み合わされるか又は一体化される。
【0020】
図5Aは、一体化が可能な装置の2つの可能性のある部品を示し、この例においては、エネルギーの2つの治療電磁エネルギービームを示す。図5Aに示す実施形態は、第1電磁エネルギー源350及び第2電磁エネルギー源を含む。第1電磁エネルギー源350からの治療電磁エネルギーは、基準出力レベルで放出され、基準断面積を有する第1導波管360に向けられる。同様に、第2電磁エネルギー源355からの治療電磁エネルギーもまた、基準出力レベルで放出され、基準断面積を有する第2導波管365に向けられる。第1導波管360の出力部においてビームを形成することができる治療電磁エネルギー370は、治療電磁エネルギー370を、目標表面上のスポット400の一部を照射することができるビーム390に方向を変えるように作用することができる凸状レンズ375に向けられる。同時に、第2導波管365の出力部においてビームを形成することができる治療電磁エネルギー380は、治療電磁エネルギー380を、やはり目標表面上のスポット400の一部を照射することができるビーム395に方向を変えるように作用することができる例えばミラー385のような反射面に向けられる。ビーム390及びビーム395は、したがって、目標表面において一体化されて、一体化電磁エネルギーを形成する。典型的な例によれば、スポット400は、例えば、基準面積の約2倍の面積を有することができ、一体化電磁エネルギーのフルエンス又は出力密度は、基準出力密度とほぼ同じである。
【0021】
本発明の別の実施形態は、図5Bに示されており、ここでは、2つ又はそれ以上(例えば4つ)の電磁エネルギー源からの治療電磁エネルギーが一体化される。図示実施形態は、第1、第2、第3、及び第4の導波管820、825、830、及び835のそれぞれの出力部において、第1、第2、第3、及び第4のビーム840、845、850、及び855のそれぞれを形成する第1、第2、第3、及び第4の電磁エネルギー源800、805、810、及び815のそれぞれを含む。第1、第2、第3、及び第4の導波管820、825、830、及び835は基準断面積を有することができ、電磁エネルギー源800、805、810、及び815は基準フルエンス又は出力密度を有する治療電磁エネルギーを生成することができる。第1電磁エネルギー源800、すなわち第1ビーム840により生成される治療電磁エネルギーは、第1ビーム840の少なくとも一部を光学部品885に向ける分岐(例えば反射)面を有する第1分岐(例えば反射)装置860に向けられる。第1ビームは、第2、第3、及び第4それぞれの反射装置865、870、875のうちのいずれか1つ又はそれ以上を通して向けられることができるが、修正された実施形態においては、これらを通して向けられることは必要ではなく、したがって、治療電磁エネルギーの一体化ビーム880の一部が形成され、これは、光学部品885上に衝突する。それぞれの第2、第3、及び第4の分岐(例えば反射)装置865、870、及び875は、分岐装置860と同様に構成することができる。
【0022】
したがって、例えば、第1、第2、第3、及び第4の分岐装置860、865、870、及び875からの光路の1つ又はそれ以上が重なる実施形態においては、第2、第3、及び第4の分岐装置865、870、及び875のいずれか1つ又はそれ以上を、下方に向けられる治療電磁エネルギー(例えば第1ビームの反射部分)の少なくとも一部を、図5Bに示されるように、光学部品885に送ることができるように構成することができる。第2電磁エネルギー源805により生成される治療電磁エネルギー、すなわち第2ビーム845は、第2分岐装置865に向けることができ、これは同様に、第2ビーム845の少なくとも一部を、例えば、第3分岐装置870及び第4分岐装置875を通して、光学部品885の方向に向ける反射面を有し、したがって、電磁エネルギーの一体化ビーム880の付加的な部分を形成することができる。同様に、第3及び第4の電磁エネルギー源810及び815により生成される治療電磁エネルギー、すなわち第3及び第4のビーム850及び855を、第3及び第4のビーム850及び855の少なくとも一部を光学部品885の方向に向けることができる第3及び第4の分岐装置870及び875の方向に向けることができ、したがって、一体化ビーム880のさらに別の付加的な部分を形成することができる。
【0023】
図5Bに示される光学部品885は、典型的な凸レンズ、又は、例えば、基準断面積より大きいとすることができる断面積を有する導波管890に治療電磁エネルギーの一体化ビーム880を向けることができる類似の構造体を含むことができる。典型的には、一体化ビーム880は、平坦な出力端895において導波管890を出て行き、したがって、基準スポットサイズより大きく、基準フルエンス又は出力密度は同じ又は実質的に同じである目標上のスポットサイズを生成する。
【0024】
図5Cは、例えば、基準断面積を有する導波管891に一体化ビーム880を向けることができる光学部品885に対応する光学部品86が修正された、図5Bに示されるものと同様な実施形態の一部を示す。現代の導波管(例えば導波管891)を形成するのに用いられる材料は、典型的には、基準出力より高い出力を有する電磁エネルギーの一体化ビーム880を送ることができる。図示実施形態においては、一体化ビーム880は、一体化ビーム880を拡げて、本明細書に説明されるように、目標上に増加されたスポットサイズを生成することができる脱焦光学部品896を通して導波管891を出て行く。
【0025】
本発明によれば、相対的に大きいスポットサイズ及び相対的に一定の(例えば変化しない)フルエンス又は出力密度、例えば、一体化出力システムを形成する前構成電磁エネルギー放出装置のいずれか1つ又はそれ以上のものに対応するフルエンス又は出力密度を有する一体化出力システムが提供される。典型的な実施においては、一体化出力システムの出力のフルエンス又は出力密度は、一体化出力システムを形成する個々の電磁エネルギー放出装置の治療電磁エネルギーのいずれか1つ又はそれ以上の個々のフルエンス又は出力密度とほぼ同じである。
【0026】
本発明の態様は、関心のある面積のサイズを増加させるための方法を含み、関心のある面積は、例えば目標表面のような目標上にあり、電磁エネルギーにより照射される。図6は、方法の実施を示し、基準面積がステップ410において準備される。基準面積の一例が図1に示されており、基準面積を表わすことができるスポット115は、基準出力レベルで電磁エネルギーを供給する電磁エネルギー源100からの電磁エネルギーにより照射される。説明される例においては、したがって、基準面積は基準フルエンス又は出力密度を有する電磁エネルギーにより照射される。
【0027】
図6に示す方法の実施は、ステップ420において、基準フルエンス又は出力密度を有する治療電磁エネルギーにより基準面積を照射することができる複数の電磁エネルギー放出装置を準備することにより続く。準備の例は、図2ないし図5に関する説明において上述される。例えば、2つの電磁エネルギー放出装置が図2、図3、及び図5に示される実施形態において準備され、5つのこうした装置が図4において準備される。準備された電磁エネルギー放出装置により放出される治療電磁エネルギーは、実施のステップ430において一体化され、したがって、一体化電磁エネルギーを生成する。
【0028】
放出された電磁エネルギーを一体化することができる幾つかの種類の装置が本明細書に示されている。例えば、図2は、電磁エネルギーを、基準断面積を有する第1及び第2の導波管150及び155に向けることにより、及び、電磁エネルギーを、基準断面積より大きい断面積を有する第3導波管165を通して一体化装置から出すようにすることにより、電磁エネルギーが一体化される一体化装置160を示す。図示実施形態においては、より大きい断面積は、例えば、基準断面積より2倍のように約1.1又はそれ以上倍だけ大きいとすることができる。電磁エネルギーを一体化するための方法の別の実施は、図3に示される装置により実施することができる。図示される例における一体化は、電磁エネルギー源200及び205からの治療電磁エネルギーがその上に向けられた目標表面において生じる。図5Aに示される実施形態は、ステップ430の一体化を実施することができるさらに別の装置を示す。図5Aの実施形態においては、一体化は、電磁エネルギー370及び380のビームがそれぞれ凸レンズ375及びミラー385により目標表面上のスポット400を照射するように方向を変えられた後で、やはり目標表面において達成され、スポット400の面積は、例えば、基準面積の約2倍であり、スポット400を照射する電磁エネルギー(すなわち、一体化電磁エネルギー)のフルエンス又は出力密度は、基準出力密度とほぼ同じとすることができる。修正された実施形態においては、凸レンズは、図5Aに示される実施形態において、ミラー385に取って代わることができる。さらに別の修正された実施形態においては、ミラーは、凸レンズ375に取って代わることができる。電磁エネルギーの一体化方法の他の組み合せは、図4に関して上述される。
【0029】
複数の電磁エネルギー放出装置からの出力が同じ導波管に向けられる実施形態においては、導波管の直径は、典型的には、多数の電磁エネルギー放出装置からの治療出力を減少した数(例えば、電磁エネルギー放出装置の数より少ない数)の導波管に組み合わせることなく生成されるものに対応するフルエンス又は出力密度を与えるように選択することができる。例えば、一体化出力システムの一体化治療ビームを運ぶ導波管の直径は、実施される処置に典型的な又は適した基準フルエンス又は出力密度とほぼ同じフルエンス又は出力密度を与えるように選択(例えば増加)して、本発明の態様により、多数の電磁エネルギー放出装置の治療出力が、同じ近似フルエンス又は出力密度に、より大きいスポットサイズを与えるように一体化されるようにすることができる。所与の処置の性能のためには、導波管直径は、処置が、(例えば、通常の又は一体化されていない動作モードにおけるように)治療エネルギーを単一の導波管に出力する電磁エネルギー放出装置の1つを用いて実施される場合には、当業者により、処置性能に適していると認識される基準フルエンス又は出力密度とほぼ同じフルエンス又は出力密度を生成するように選択することができる。別の態様によれば、所与の処置の性能については、一体化出力システムにおける一体化ビームを運ぶための導波管直径は、治療エネルギーを単一の導波管に出力し、所与の処置中に一体化出力システムの一部として動作されるときに電磁エネルギー放出デバイスにより用いられるのと同じ設定で動作する(一体化出力システムの)電磁エネルギー放出装置のうちの1つにより生成される基準フルエンス又は出力密度とほぼ同じフルエンス又は出力密度を生成するように選択することができる。
【0030】
図6に戻ると、ステップ440で、例えば目標表面のような目標に一体化電磁エネルギーが向けられる。幾つかの実施形態によれば、治療電磁エネルギの一体化は、図3ないし図5に示す例に示されるように、目標表面において生じる。他の場合においては、一体化は、一体化装置において生じ、そこから一体化エネルギーが目標表面に向けられる。例示的な一体化装置の実施が図2に示されており、本明細書に説明されるように、ここで電磁エネルギーは導波管及び/又は一体化装置において一体化される。他の実施形態においては、レンズ及び/又は反射表面を含むことができる光学部品を採用して一体化を達成することができる。幾つかの実施形態(図2を参照されたい)は、1つ又はそれ以上の導波管を採用して、一体化電磁エネルギーを目標表面に向けることができ、他の実施形態(図5Aを参照されたい)は、導波管を用いることなく、一体化電磁エネルギーを目標表面に向けることができる。
【0031】
本発明による一体化出力システムを用いて、相対的に大きいスポットサイズを生成することは、例えば、単位時間当たりに目標(例えば組織)のより多くを除去することを可能にすることができる。例示的な実施形態においては、一体化出力システムは、少なくとも部分的に、多数の電磁エネルギー放出装置(例えばレーザヘッド)からの出力を互いに組み合わせる及び/又は一体化することにより与えられ、したがって、高められたフルエンス又は高められた出力の出力を生成し、これは次いで、電磁エネルギー放出装置の数より少ない数の導波管を含む導波管システムを通して向けられることができる。
【0032】
本発明の実施は、(1)本明細書に説明される又は引用により組み入れられる前構成電磁エネルギー放出装置のいずれか、及び/又は、(2)いずれかの他の前構成電磁エネルギー放出装置、のいずれかの組み合わせ又は置換を形成して、前構成電磁エネルギー放出装置のスポットサイズ、フルエンス、及び/又は、出力密度に対して、相対的に大きいスポットサイズ、及び、実質的に変化しないフルエンス又は出力密度を有する一体化出力システムを提供することを含むことができる。
【0033】
治療出力、ビーム、又はエネルギーのすべてが機能又は波長において同じではない本発明の1つの修正された態様においては、種々の電磁エネルギー放出装置の出力を、減少された数の導波管に一体化し、フルエンス又は出力密度を実質的に変化しないまま残すことは、個々の電磁エネルギー放出装置の特性の組み合わせを、目標表面上で単一の同時効果にするように実施することができる。例えば、1つのこうした修正された構成は、組織切断波長を有する第1ビームと、血液の凝固を高めることができる凝固波長を有する第2ビームの組み合わせを採用することができる。
【0034】
多数の可能性のある実施の1つによる別の修正された態様においては、約2.70から2.80ミクロンまでの範囲に及ぶ(例えば、約2.78ミクロン)A波長と呼ぶことができる波長を有する1つ又はそれ以上のエルビウム、クロミウム、イットリウム、スカンジウム、ガリウム、ガーネット(Er、Cr:YSGG)固体レーザを、例えば、約2.69ミクロンのB波長と呼ぶことができる波長を有する1つ又はそれ以上のクロミウム、ツリウム、エリビウム、イットリウム、アルミウムガーネット(CTE:YAG)固体レーザと組み合わせることができる。別の修正された実施においては、約2.94ミクロンのC波長と呼ぶことができる波長を有する1つ又はそれ以上のエルビウム、イットリウム、アルミニウムガーネットEr.YAG固体レーザを、例えば、約2.69ミクロンの波長を有する1つ又はそれ以上のクロミウム、ツリウム、エリビウム、イットリウム、アルミウムガーネット(CTE:YAG)固体レーザと組み合わせることができる。
【0035】
電磁エネルギー放出装置がレーザを含む実施形態においては、複数のレーザキャビティを与えることができる。レーザキャビティの数は、例えば、用いられるレーザの数に対応することができる。本明細書に説明される又は引用により組み入れられる電磁エネルギー放出装置のいずれか、及び/又は、他の電磁エネルギー放出装置の種々の組み合わせ及び置換を一体化して、例えば、変化しないフルエンス又は出力密度及び増大したスポットサイズを有する出力(すなわち一体化出力)エネルギー分散を与えることができる。本発明の一態様によれば、同じ又は実質的に同じ波長を有する電磁エネルギー放出装置を組み合わせて、(例えば、通常の又は一体化されていない動作モードのような)前の組み合わせと同じフルエンス又は出力密度であるが増大したスポットサイズの出力エネルギー分散を与えることができる。
【0036】
本発明は、その内容が引用により本明細書に組み入れられる、例えば、2005年7月20日に出願された、CONTRA−ANGLE ROTATING HANDPIECE HAVING TACTILE−FEEDBACK TIP FERRULE(代理人整理番号BI798P)という表題の係属中の米国特許出願整理番号11/186,619に説明される識別コネクタに関連して開示されるような種々の電磁エネルギー放出装置構成及び方法に適用することができる。図7を参照すると、レーザエネルギーのような電磁エネルギーを治療部位に送ることができる送給システムが示されている。図示実施形態は、リンク要素525を用いて、例えばレーザベースユニット530内に収容される電磁エネルギー源に接続するレーザハンドピース520を含む。例示的な実施形態によれば、レーザベースユニット530は、基準出力レベルで治療電磁エネルギーを生成する複数の電磁エネルギー源(例えばレーザ)を含むことができる。電磁エネルギー源により放出された治療電磁エネルギーを一体化させて、リンク要素525に結合することができる。リンク要素5252は、本明細書に説明されるように治療及び/又は一体化電磁エネルギーを運ぶことができる1つ又はそれ以上の光ファイバ、空気のための管、水のための管などを含むことができる。リンク要素525は、さらに、導管535をレーザベースユニット530に接合するコネクタ540を含むことができる。コネクタ540は、その内容が引用により本明細書に組み入れられる、2005年7月27日に出願された、IDENTICAL CONNECTOR FOR A MEDICAL LASER HANDPIECE(代理人整理番号BI9802P)という表題の係属中の米国特許出願整理番号11/192,334により完全に説明される識別コネクタとすることができる。例えば、識別コネクタは、(例えば一体化出力のような)電磁エネルギーの相対的に大きいスポットサイズが出力されるのか、又は、標準的なスポットサイズが出力されるのかについての認識を可能にすることができる。レーザハンドピース520は、細長い部分522とハンドピース先端部545とを含むことができ、細長い部分522には、接続することができる、又は、導管535に含まれる光ファイバと同じ複数の光ファイバを配置することができる。近位(すなわち、レーザベースユニット530に相対的に近い)部分521と遠位(すなわち、レーザベースユニット530から相対的に遠い)部分550は、レーザハンドピース520の近位端及び遠位端のそれぞれに配置することができる。遠位部分550には、そこから突出するファイバ先端部555を有し、これは以下で、図14に関してより詳細に説明される。図示のように、リンク要素525は、第1端526及び第2端527を有する。第1端526は、レーザベースユニット530の受け部532に結合し、第2端527はレーザハンドピース520の近位部分521に結合する。コネクタ540は、レーザベースユニット530の一部を形成する受け部532にねじ接続して、レーザベースユニット530に機械的に接続することができる。
【0037】
コネクタ540の実施形態は、図8において詳細に示される。図示実施形態は、例えば、レーザエネルギーをレーザハンドピース520(図7)に送ることができる治療光ファイバ565を含むことができるレーザビーム送給ガイド接続部560を含む。本明細書に説明される実施形態によれば、治療光ファイバ565は、レーザハウジング530内に配置され、治療光ファイバ565に結合される複数の電磁エネルギー源からの一体化電磁(例えばレーザ)エネルギーを送ることに対応するために、こうした装置に通常採用されるものより大きい断面積を有することができる。図示実施形態は、さらに、複数の付属的な接続部を含み、本例においては、レーザユニット530(図7)に接続することができるフィードバック接続部615、照射光接続部600、噴霧空気接続部595、及び噴霧水接続部590を含む。複数の付属的な接続部は、さらに、励起光接続部及び冷却空気接続部のような図8においては視認できない接続部を含むことができる。
【0038】
図8に示されるコネクタ540の実施形態は、さらに、嵌合することができるねじ付き部分570を含み、したがって、レーザベースユニット530(図7)上の受け部532に対する接続を与えることができる。
【0039】
図9は、接続することができ、電磁エネルギー源の一部(例えば、図7に示されるレーザベースユニット530)を形成することができ、さらに、コネクタ(図8)を受け入れることができるモジュールの実施形態の斜視図である。図示実施形態は、例えば、穴576に挿入されるスクリューを用いて、レーザベースユニット530(図7)に取り付けることができるプレート575を含む。モジュールは、内面580上にねじ切りして、コネクタ540(図8)上のねじ570と嵌合することができる受け部532を含む。(ねじは、図9には示されない。)モジュールの実施形態は、さらに、レーザビーム送給ガイド接続部560(図8)に嵌められたレーザエネルギー結合部561を含み、このレーザエネルギー結合部561は、レーザエネルギーを送給システムに与えることができる。この実施形態は、さらに、噴霧空気結合部596、噴霧水結合部591、冷却空気結合部611、及び励起光結合部606を含む複数の付属的な結合部を含む。実施形態は、さらにまた、図においては視認できないフィードバック結合部及び照射光結合部を含む。コネクタ540が正しい向きで受け部532に接続することを保証するように、1つ又はそれ以上のキースロット585を含むことができる。
【0040】
図10は、図9に示すモジュールの実施形態の正面図である。図10の図は、プレートモジュールを、図7に示すレーザベースユニット530のような電磁エネルギー源に固定するのに用いることができるプレート575及び穴576を示す。さらに、レーザエネルギー結合部561、フィードバック結合部616、照射光結合部601、噴霧空気結合部596、噴霧水結合部591、冷却空気結合部611、及び励起光結合部606が示される。動作中、噴霧水結合部591は、コネクタ540(図8)における噴霧水接続部590と嵌合し、かつ該噴霧水接続部に噴霧水を供給することができる。同様に、噴霧空気結合部596は、コネクタ540における噴霧空気接続部595に嵌合し、かつ該噴霧空気接続部に噴霧空気を供給することができる。さらに、照射光結合部601、励起光結合部606、及び冷却空気結合部611は、それぞれ、コネクタ540における照射光接続部600に嵌合して照射光を供給することができ、励起光コネクタ(図示せず)に嵌合して励起光を供給することができ、冷却空気接続部(図示せず)に嵌合して冷却空気を供給することができる。さらに、フィードバック結合部616は、コネクタ540におけるフィードバック接続部615に嵌合し、かつ該フィードバック接続部からフィードバックを受け取ることができる。図示実施形態によれば、照射光結合部601及び励起光結合部606は、発光ダイオード(LED)又はレーザ光源のそれぞれからの光を、照射光接続部600及び励起光接続部(図示せず)に結合する。1つの実施形態は、2つの白色LEDを照射光源として採用する。さらに図10には、コネクタ540が正しくない向きで受け部532に接続されないようにすることができるキースロット585が示される。
【0041】
図11は、図9及び図10に示されるモジュールの横断面図である。横断面は、図10の線11−11’に沿って取られており、線11−11’はレーザエネルギー結合部561、フィードバック結合部616、及び噴霧水結合部591を示す。水源620は、水を噴霧水結合部591に供給することができる。
【0042】
図12は、図9及び図10に示すモジュールの別の横断面図である。図12の横断面は図10の線12−12’に沿って取られている。この図は、例えば、照射光結合部601(図10)及び励起光結合部606の一方又は両方に光を供給することができる(例えばLED640のような)光源の断面を示す。空気シャッター625は、レーザベースユニット530(図7)に配置された放射線フィルタ630の位置を制御して、フィルタが(例えばLED640のような)光源から出る光路に挿入されるか又はそこから除去されるようにすることができる。例えば、照射光結合部601及び励起光結合部606に結合される、青色及び白色の光の間の切り替えを可能にする、例えば1つ又はそれ以上の空気シャッタフィルタを設けて、励起及び視覚化を高めることができる。
【0043】
図13は、図7に示す導管535の実施形態の描画図である。図示される導管535の実施形態は、第1近位部材536、第2近位部材537、第3近位部材538、及び第4近位部材539を含む4つの近位部材といった複数の近位部材を含む。第1、第2及び第3の近位部材536、537、及び538は、中空内部を有することができ、これは、1つ又はそれ以上の光トランスミッタ又は導管の中空内部の断面積より小さい断面積を有する他の管状又は細長い構造体を受け入れるように構成されている。一実施形態によれば、第1近位部材536は照射ファイバを含み、第2近位部材537は励起ファイバを含み、及び第3近位部材538はフィードバックファイバを含む。第1、第2、及び第3の近位部材536、537、及び538は、各々の近位部材の中空内部が細長い本体522(図7)の中空内部と連通するように配置することができる。この配置は、光トランスミッタが、レーザハンドピース520(図7)の近位部分521から遠位部分550に延びるための実質的に連続する経路を与える。第3近位部材538は、レーザハンドピース520からフィードバック(例えば、反射光又は散乱光)を受け取り、フィードバックをレーザベースユニット530に送ることができ、このことは、以下により具体的に説明される。
【0044】
第4近位部材539は、レーザベースユニット530(図7)内に配置されるEr、Cr:YSGG固体レーザから導出されるレーザエネルギーを受け取るレーザエネルギーファイバを含むことができる。レーザは、約6Wの平均出力でおよそ2.78ミクロンの波長と、約20Hzの反復率と、約150ミリ秒のパルス幅とを有するレーザエネルギーを生成することができる。また、レーザエネルギーは、さらに、持続波(CW)モードで送られる、約655nmの波長と約1mWの平均出力とを有する光のような照準ビームを含むことができる。第4近位部材539は、レーザエネルギー結合部561(図10)からのレーザエネルギーを受け取る治療光ファイバ565(図8)に結合することができ又はこれを含むことができる。第4近位部材539は、さらに、レーザベースユニット530から受け取ったレーザエネルギーを、レーザハンドピース520(図7)の遠位部分550に送ることができる。本発明によれば、第4近位部材は、複数のレーザ源から一体化電磁エネルギーを受け取ることができる。レーザ源は同一のものであってもよいし、又は、広くは、修正された実施形態においては異なっていてもよい。
【0045】
図示実施形態には4つの近位部材が与えられるが、より多い数の又はより少ない数の近位部材を、例えば、レーザベースユニット530により与えられる光トランスミッタの数により、付加的な実施形態に与えることができる。さらに、図示実施形態は、実質的に等しい直径を有する第1及び第2の近位部材536及び537と、第1及び第2の近位部材536及び537の直径のいずれよりも小さい直径を有する第3近位部材538とを含む。他の直径の構成もまた本発明により想定することができる。例示的な実施形態においては、近位部材は、図8に示すコネクタ540における接続部と接続する。例えば、第1近位部材536は照射光接続部600と接続することができ、第2近位部材536は励起光接続部(図示せず)と接続することができる。第3近位部材538は、フィードバック接続部615と接続することができ、第4近位部材はレーザビーム送給ガイド接続部560及び治療光ファイバ565と接続することができる。接続部に対する近位部材536ないし539の取り付けは、本開示を考慮することにより当業者に知られる又は明らかな方法により、コネクタ540の内側で行うことができ、図8及び図13には示されない。
【0046】
図14は、リンク要素525及びレーザハンドピース520の細長い部分522により、レーザベースユニット530に結合するハンドピース先端部545(図7を参照されたい)の一部を切り欠いた図である。外面546により囲まれる図示実施形態は、レーザベースユニット530から電磁(例えばレーザ)エネルギー、照射光、励起光などを受け取ることができる。典型的には、レーザエネルギー及び光は、上述のように近位部材536ないし539(図13)により受け取られ、図16に関して以下に述べられる細長い部分522及びハンドピース先端部545内に配置されるファイバ705のような導波管を通して送られる。一実施形態によれば、レーザエネルギー701は、(例えば、第4近位部材539(図13)を通して)受け取られ、治療光ファイバ700のような内部導波管により運ばれ、ハンドピース先端部545の遠位部分550内に配置された第1ミラー720の方向に向けられて、そこから反射レーザエネルギーがファイバ先端部555の方向に向けられる。一体化出力又は標準的な動作のために構成される(例えば、大きさが決められ、成形される)ことができるファイバ先端部555は、先端部フェルール605の中に収められて、ファイバ先端部555と共に、取り外し可能な互換性のあるユニットを形成し、このことは、2005年9月19日に出願された、OUTPUT ATTACHMENTS CODED FOR USE WITH ELECTROMAGNETIC−ENERGY PROCEDURAL DEVICE(代理人整理番号BI9804P)という表題の係属中の米国特許出願整理番号11/231,306により完全に説明されており、この内容全体は、互いに矛盾しない範囲で、引用により本明細書に含まれる。
【0047】
例えば、近位部材536及び537(図13)からなどの照射光(図示せず)は、さらに、ハンドピース先端部545により受け取ることができ、ファイバ705(図16。図14には示さず)により運ばれ、同様にハンドピース先端部545の遠位部分550内に配置された第2ミラー725の方向に向けられる。第2ミラー725は、光を複数の先端導波管730の方向に向け、このことは図18に関してより具体的に以下に説明される。先端導波管730を出て行く光は、目標面積を照射することができる。幾つかの実施形態においては、第1及び第2のミラー720及び725は、放物線状、環状、及び/又は、平らな表面を含むことができる。図14は、さらに、冷却空気の経路745の簡略化された図を示す。
【0048】
図15は、図13の線15−15’に沿って取られた第1近位部材536の横断面図であり、第1近位部材536(並びに、随意的には第2近位部材537)が、実質的に互いに溶融されて単体の発光アセンブリ又は導波管を定める3つの光ファイバ705を含むことができる。修正された実施形態においては、3つの光ファイバ705は、他の手段により接合されてもよいし又は接合されなくてもよい。他の実施形態によれば、第2近位部材537のような近位部材の1つ又はそれ以上は、異なる数の光ファイバ705を含むことができる。図示実施形態においては、ハンドピース先端部545における、図14の線16−16’に沿って取られる図16の横断面図に示されるように、第2近位部材537は、分離し始め、最終的には(例えば、図14における線16−16’において)治療光ファイバ700のようなレーザエネルギー導波管を取り囲む6つの光ファイバ705(図15)を含むことができる。別の例示的な実施形態においては、第2近位部材537は3つの光ファイバ705(図15)を含むことができ、第1近位部材536は3つの光ファイバ705(図15)を含むことができ、これら6つのすべては、分離し始め、最終的には(例えば、図14における線16−16’において)ハンドピース先端部545における治療光ファイバ700のようなレーザエネルギー導波管を取り囲む。
【0049】
第3近位部材538は、同様に、図16の横断面図に示されるように、6つの相対的に小さいファイバ710を含むことができる。付加的なファイバ710のような付加的な導波管を外面546内に配置することができ、さらに、目標表面からフィードバックを受け取るように構成することができる。例えば、フィードバックは、以下により具体的に説明される方法によりファイバ先端部555から受け取られる散乱光735(図14)を含むことができる。散乱光735(すなわちフィードバック光)は、第3近位部材538(図13)により、レーザベースユニット530(図7)に送ることができる。ファイバ710は、図16において、互いに分離した状態で示されるが、付加的な実施形態においては、ファイバ710の2つ又はそれ以上を溶融させてもよいし、或いは別の方法により互いに接合してもよい。ファイバ705及び710は、押し出しなどの通常の技術を用いて、プラスチックから製造することができる。
【0050】
図17は、ハンドピース先端部545の別の実施形態の横断面図であり、この横断面図は、図14の線16−16’に沿って取られたものである。図17は、ファイバ705のような照射導波管により取り囲まれた治療光ファイバ700のようなレーザエネルギー導波管と、ファイバ710のようなフィードバック導波管とを示し、これらすべては外面546内に配置される。図16に関して上述されたものと同様な方法により、ファイバ705のような照射導波管は、照射光結合部601(図4)、照射光接続部600(図8)、及び、例えば、近位部材536及び/又は537(図13)により、レーザベースユニット530から光エネルギーを受け取ることができ、ファイバ705は、ハンドピース先端部545(図14)の遠位部分550に光を向けることができる。
【0051】
例えば、その内容全体が引用により本明細書に組み入れられる、2005年8月12日に出願された、CARIES DETECTION USING TIMING DIFFERENTIALS BETWEEN EXCITASTION AND RETURN PULSES(代理人整理番号BI9805P)という表題の係属中の米国特許出願整理番号11/203,399に開示されるカリエス検出を含む特定の実施形態においては、ファイバ705は、さらに、照射導波管及び励起導波管の両方として機能することができる。ファイバ710のようなフィードバック導波管は、ファイバ先端部555(図14)からフィードバック光を受け取ることができ、フィードバック接続部615に結合する又はこれを含む第3近位部材538にフィードバック光を送ることができる。フィードバック光は、レーザベースユニット530(図7)に配置されたフィードバック検出器645(図11)に光を送るフィードバック結合部616により受け取ることができる。上で説明された、2005年7月27日に出願された、IDENTICAL CONNECTOR FOR A MEDICAL LASER HANDPIECE(代理人整理番号BI9802P)という表題の係属中の米国特許出願整理番号11/192,334により完全に説明される他の実施形態においては、レーザベースユニット530は、さらに、噴霧空気、噴霧水、及び冷却空気をレーザハンドピース520に供給することができる。
【0052】
図18は、図14の線18−18’に沿って取られたレーザハンドピース先端部545の別の実施形態の横断面図である。本実施形態は、先端部フェルール又はスリーブ605により取り囲まれるファイバ先端部555を示し、随意的には、ファイバ先端部の周りのキャビティ630を糊で充填して、ファイバ先端部555を所定の位置に保持する。先端導波管730は、第2ミラー725(図14)からの照射光を受け取って、照射光を目標に向けることができる。幾つかの実施形態においては、ハンドピース先端部545に配置される流体出力部715は、例えば、空気及び水を運ぶことができる。より具体的には、照射ファイバ705(図17を参照されたい)から出る照射光は、第2ミラー725(図14)により、先端導波管730(図14及び図18)に反射される。この照射光の一部は、さらに、第2のミラー725(図14)によりファイバ先端部555に反射されることができ、ファイバ先端部555は、主として、治療光ファイバ700(図17を参照されたい)から相対的に高いレベルのレーザエネルギーを受け取り、このレーザエネルギーは、ここで具現されるように、切断ビーム及び照準ビームの両方を含む放射線を含む。代表的な実施形態においては、先端導波管730を出て行くファイバ705からの照射光は、(例えば、ユーザにより調整可能であるような)可変強度の白色光であり、歯のような目標表面の個々の場所の視認及び接近した検査を可能にする。例えば、歯の窩洞は、複数の先端導波管730からの光の助けにより、接近して検査し、治療することができる。
【0053】
ハンドピース先端部545内で噴霧空気及び噴霧水を混合するためのチャンバの実施形態の詳細な図を図14aに示す。図示のように、混合チャンバは、例えば、管(図示せず)に接続された空気取り込み口713を含み、コネクタ540(図8)における空気接続部595に接続し、そこから空気を受け取る。同様に、水取り込み口714は、管(図示せず)に接続して、コネクタ540(図8)における噴霧水接続部590に接続し、そこから水を受け取ることができる。直径約250μmの円形断面を有することができる空気取り込み口713及び水取り込み口714は、典型的な実施形態においてはおよそ110°とすることができる角度712で接合する。混合は、空気取り込み口713及び水取り込み口714が接合する近くで生じることができ、水及び空気の噴霧(例えば、霧状にされた)混合物716は、流体出口715を通して排出されることができる。図18に示す実施形態は、3つの流体出口715を示す。これらの流体出口は、例えば、2005年1月24日に出願された、ELECTROMAGNETICALLY INDUCED CUTTER AND METHOD(代理人整理番号BI9768P)という表題の米国特許出願番号11/042,824に説明される流体出口のいずれかの一部に対応するか又はその実質的にすべてを含むことができ、その内容は、両立する範囲で引用により本明細書に組み入れられ、又は、他の実施形態において、引用される仮特許出願に説明される構造体を本発明と両立するように修正することができる。流体出口715は、図14及び図18に示すように、直径約350μmで測定される円形断面を有する。
【0054】
図13に関して上述される散乱光を検出し、分析して、種々の条件を監視することができる。例えば、照準ビームの散乱を検出し、分析し、例えば、切断ビーム及び照準ビームを送る光学部品の一体性を監視することができる。典型的な実施においては、照準ビームは、フィードバックファイバ710に反射をほとんど又はまったくもたらさないことすることができる。しかし、(例えば、ミラー720又はファイバ先端部555のような)いずれかの部品が損傷した場合には、(例示的な実施形態においては赤色とすることができる)照準ビーム光の散乱が生じることができる。散乱光735(図14)は、第2ミラー725により、散乱光をレーザベースユニット530(図7)に運ぶことができるフィードバックファイバ710に向けることができる。
【0055】
本発明は、例えば、(例えばレーザ及び歯科レーザのような)電磁エネルギー出力装置の上の(例えば、取り付けられた)、又は、その近傍の(例えば、出力端の上又はその近くにに取り付けられた又は取り付けられていない)、2005年6月6日に出願された、ELECTROMAGNETIC RADIATION EMITTING TOOTHBRUTH AND DENTIFRICE SYSTEM(代理人整理番号BI9887PR)という表題の米国仮特許出願番号第60/687,991、及び、2005年6月6日に出願された、METHODS FOR TREATING EYE CONDITIONS(代理人整理番号BI9879PR)に説明される視覚フィードバック用具の構成及び用途を考慮し、こうした出力装置、構成、及び用途は、全体的に又は部分的に、相互に排他的にならない範囲で、当業者であれば、本明細書に説明される又は引用される、又は本明細書に説明される又は引用されるものを考慮して含む又は含むことができると認識される、2005年1月10日に出願された、ELECTROMAGNETIC ENERGY DISTRIBUTIONS FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED DISRUPTIVE CUTTING(代理人整理番号BI9842P)という表題の米国特許出願番号第11/033,032号、2005年1月10日に出願された、TISSUE REMOVER AND METHOD(代理人整理番号BI9830P)という表題の米国特許出願番号第11/033,043号、2005年8月12日に出願された、DUAL PILSE−WIDTH MEDICAL LASER WITH PRESETS(代理人整理番号BI9808OP)という表題の米国特許出願番号第11/203,400号、2005年8月12日に出願された、LASER HANDPIECE ARCHITECTURE AND METHODS(代理人整理番号BI9806P)という表題の米国特許出願番号第11/203号、及び2001年5月2日に出願された、DEMATOLOGICAL CUTTING AND ABLATING DEVICE(代理人整理番号BI9485P)という表題の米国特許出願番号第09/848,010号に説明されるようなあらゆる関連する方法、修正、組み合わせ、置換、及び代替物を含み、これらすべての内容全体は、引用により本明細書に組み入れられる。幾つかの実施形態においては、1つ又はそれ以上の視覚フィードバックシステムを含むことができるセンサを導入することができる。視覚フィードバックシステムの実施は、例えば、(a)ハンドピース又は電磁エネルギー出力装置の出力端に統合された形態において、(b)ハンドピース又は電磁エネルギー出力装置に取り付けられた形態で、又は、(c)ハンドピース又は電磁エネルギー出力装置と併せて(例えば、これらに取り付けられずに)、用いることができ、こうしたハンドピース及び装置は、切断、切除、治療などを可能にすることができる。広くは、修正された実施形態の治療は、例えば、その内容全体が引用により本明細書に明確に組み入れられる、上で引用された米国仮特許出願番号60/687,991号、及び、2005年6月3日に出願された、TISSUE TREATMENT DEVICE AND METHOD(代理人整理番号BI9846)という表題の米国仮特許出願番号60/687,256号に説明されるような一体化出力又は標準的な電磁エネルギーを用いた低レベル光治療を含むことができる。
【0056】
例えば、1つの実施は、とりわけ、レーザハンドピースのような電磁エネルギー放出装置の切断効果を最適化する、監視する、又は最大化するのに有益とすることができる。一体化レーザ出力は、例えば、出力ファイバのような導波管から(例えば、1つの光ファイバ及び/又は出力先端部)、ハンドピースの流体出口から目標表面上に放出される流体(例えば、空気及び/又は水噴霧、流体粒子、又はハンドピースの出力端近くの水接続部及び/又は噴霧接続部からの流体粒子の霧状にされた分散)に向けることができる。流体出口は、例えば、上で引用された米国特許出願番号11/042,824号及び米国特許出願番号11/231,306号に説明されるような出力ファイバの周りに同心状に配置された複数の流体出口を含むことができる。出力ファイバは、例えば、本明細書に説明される拡がった治療光ファイバを含むことができる。電磁エネルギーを、目標表面上の流体粒子の霧状にされた分散に向けるための対応する構造体は、例えば、米国特許番号第5,574,247号に開示されている。多量のレーザエネルギーは、例えば、水を含むことができる流体(例えば霧状にされた流体粒子)に与えることができ、したがって、流体(例えば、流体粒子)を拡げて、破壊的な(例えば、機械的な)切断力を目標表面に与えることができる。一体化出力の動作モードの場合においては、相互作用区域のサイズ(例えば、面積又は容量)は、一体化出力モードにおける拡大されたスポットサイズを備えることに対して上で与えられたのと同じ分析を用いて増加させることができる。したがって、例えば、相互作用区域に投影される一体化電磁エネルギーの伝搬方向に対して横方向で測定された相対的に大きいスポットサイズの断面直径は、前構成電磁エネルギー放出装置に関連する基準スポットサイズより大きいとすることができる。1つの例においては、相対的に大きいスポットサイズは、基準スポットサイズの約1.1から2倍とすることができ(例えば、2つ又はそれ以上の一体化治療ビームについて)、特定の実施形態においては、相対的に大きいスポットサイズは、前構成電磁エネルギー放出装置に関連するスポットサイズより2倍大きいとすることができる(例えば、2つの治療ビームからの一体化ビームについて)。相対的に大きいスポットサイズは、隔離された又は一体化されていない動作モードにおける処置を実施する単一の電磁エネルギー放出装置の基準フルエンス又は出力密度に対応するか又はこれと等しい電磁エネルギーのフルエンス又は出力密度を有するように選択することができる。アクセス及び視界が限られる口腔処置のような処理中には、(a)電磁エネルギーと流体(例えば目標表面上の)との間の相互作用、及び/又は、(b)目標表面に対する破壊表面の切断、切除、治療、又は他の付与、の視覚フィードバックの実施による慎重で近接した監視は、処置の質を向上させることができる。
【0057】
特定の実施形態においては、視覚フィードバックの実施により、遠位部分で又はその近傍で獲得される画像(例えば、動作表面画像)を導くために、レーザハンドピース520(図7)の遠位部分550から近位部分521に光を送るように構成される視覚化光ファイバ(例えば、コヒーレントなファイバ束)を与えることができる。幾つかの実施形態によれば、視覚フィードバックの実施は、遠位部分からの画像を取得又は処理するために、(例えば、CCD又はCMOSカメラのような)画像獲得装置を含むことができる。視覚フィードバックの実施は、ハンドピースに内蔵する又は取り付ける(例えば取り外し可能に取り付ける)ことができ、さらに、近位部分と遠位部分との間に、ハンドピース上の種々の位置に配置してもよいし、又は、ハンドピースと関連させて配置してもよいし、又は、近位部分の近位に配置してもよい。本実施形態及び本明細書に説明される他の実施形態のいずれかによれば、本明細書に説明される光ファイバ及び視覚光ファイバの1つ又はそれ以上は、例えば、ハンドピース容器の外に配置してもよい。ここで説明された視覚フィードバックの実施に対する幾つかの適用例は、上で引用された米国仮特許出願番号60/688,109号に説明されるように、歯周ポケット(例えば、診断及び治療)、歯内療法(例えば、管の視覚化)、マイクロ歯科、トンネル準備、カリエスの検出及び治療、バクテリアの視覚化及び治療、一般歯科、及び空中浮遊物質及び気体の検出用途を含むことができる。
【0058】
本発明の別の実施形態によれば、(例えば、あらゆる組み合わせにおける青色光、白色光、赤外線光、レーザビーム、反射/散乱光、蛍光などの1つ又はそれ以上のような)電磁放射線は、あらゆる組み合わせにおいて、本明細書に説明される(例えば、フィードバック、照射、励起、治療のような)ファイバの1つ又はそれ以上を通して一方又は両方の方法に送ることができる。電磁放射線の出て行くビーム及び入ってくるビームは、例えば、当業者に知られる方法により、波長選択ビームスプリッタ(図示せず)のようなビームスプリッタを用いて、レーザベースユニットの近位部分において、その1つ又はそれ以上の特徴により分離又は分割することができる。
【0059】
代表的な実施形態においては、流体出口715(図18)は、ゼロ度(第1基準)、125度、及び240度で離間される。別の実施形態においては、6つの照射/励起ファイバ705及び3つのフィードバックファイバ710(図7)は、例えば、1対1で、9つの先端導波管730上で光学的に位置合わせされ、第2ミラー725により結合されている(図14及び図18)。例えば、9つの要素(例えば、6つの照射/励起ファイバ705及び3つのフィードバックファイバ710)が、ゼロ度(第1基準と同じであってもよいし又は異なっていてもよい第2基準とすることができる)、40度、80度、120度、160度、200度、240度、280度、320度において均等に離間されてそこに配置されている場合には、9つの先端導波管730は、同様に、ゼロ度、40度、80度、120度、160度、200度、240度、280度、320度において均等に離間されてそこに配置される。例えば、先端導波管730が、各々が2つの流体出口の間に配置された、相対的に密接して離間された群で配置される別の実施形態においては、先端導波管730は、例えば、ゼロ度、35度、70度、120度、155度、190度、240度、275度、及び310度に配置することができる。こうした実施形態においては、先端導波管730は、同様に、ゼロ度、35度、70度、120度、155度、190度、240度、275度、及び310度に配置することができる。さらに、こうした実施形態においては、流体出口は、約95度、215度、及び335度において、先端導波管の群の間に配置することができる。
【0060】
図16及び図17の横断面図は、或いは(又はこれに加えて)、変化されることなく、第1ミラー720及び第2ミラー725上に遠位に放射線を出力する対応する構造体を明らかにするために、第1ミラー720及び第2ミラー725に密接する(又はこれらの隣りの)図14の横断線16−16’に対応することができる。照射/励起ファイバ705及びフィードバックファイバ710の直径は、図16に示されるものと異なっていてもよいし、これらの直径は図17に示されるものと同じであってもよい。例示的な実施形態においては、図17における照射/励起ファイバ705及びフィードバックファイバ710は、直径約1mmのプラスチック構成を含み、図14及び図18における先端導波管730は、直径約0.9mmのサファイア構成を含む。
【0061】
本明細書の開示により、目標表面に影響を与えるように一体化電磁エネルギーを使用するハンドピースが説明された。一体化レーザエネルギーを用いる歯科処置の場合においては、ハンドピースは、歯のような歯科構造を治療(例えば、切除)する一体化レーザエネルギーを目標表面に送るための光ファイバと、歯の照射、硬化、白化、及び/又は診断のために光(例えば青色光)を送る複数の光ファイバと、目標表面の照射を与えるために、歯に光(例えば白色光)を送る複数の光ファイバと、分析のために目標表面からの光をセンサに戻すように送る複数の光ファイバとを含むことができる。図示実施形態においては、青色光を送る光ファイバは、さらに、白色光も送る。本明細書に開示される本発明の一態様によれば、ハンドピースは、フィードバック信号端を有する照射管と、二重ミラーハンドピースとを含む。
【0062】
その内容全体が引用により本明細書に組み入れられる、User Manual for a WATERLASE(登録商標)ALL−Tissue Laser for Dentistry(本明細書においては「組み入れられたWATERLASE(登録商標)User Manual」と呼ばれる)に概説される本発明の一態様によれば、本明細書においてはプリセットと呼ばれるプログラムされたパラメータ値を含み、このプリセットは、種々の外科処置に適用可能なものである。プリセットは、装置の製造時にプログラムすることができ、この場合、プリセットは、予めプログラムされたプリセットと呼ぶことができる。或いは又はこれに加えて、エンドユーザがプリセットを生成するか又は修正して、格納することができる。組み入れられたWATERLASE(登録商標)User Manualの表2は、本明細書においては表1として再現され、一般的な硬組織及び軟組織処置のための予めプログラムされたプリセットの例を含む。

表1 一般的な硬組織及び軟組織処置のための提案されるプリセット

【0063】
表1を参照すると、挙げられるパラメータの組み合わせのいずれか又はそれらの変形態様は、本明細書に説明される一体化出力の実施のいずれかにより実施することができる。単純な例示的な実施においては、プリセット1ないし4は、2つの治療ビーム及び対応する基準スポットサイズの1.1又はそれ以上倍(例えば2倍のような)拡大されたスポットサイズから形成された一体化出力により実施することができ、例えば、フルエンス又は出力密度は、基準フルエンス又は出力密度と同じであってよい。ここに与えられる百分率空気設定値及び百分率水設定値は、平方インチ当たり約5ポンド(psi)から約60psiまでの範囲に及ぶ圧力、及び、約0.5リットル/分から約20リットル/分までの範囲に及ぶ流量で、1つ又はそれ以上の流体出口に向けることができる(図14、図14a、及び図18の715を参照されたい)。液体(例えば水)は、約5psiから約60psiまでの範囲に及ぶ圧力、及び、約2ミリリットル(ml)/分から約100ml/分までの範囲に及ぶ流量で、流体出口380の1つ又はそれ以上に向けることができる。他の実施形態においては、空気流量は、約0.001リットル/分ほど低くなることができ、及び/又は、液体流量は、約0.001ml/分ほど低くなることができる。特定の実施においては、レーザハンドピース520(図7)に配置される水線を通る水流量は、約84ml/分(例えば、100%)とすることができ、レーザハンドピース529の空気線を通る空気流量は、約13リットル/分(例えば、100%)とすることができる。これらの値は、こうした流量及び組み入れられたWATERLACE(登録商標)User Manual、或いは別の方法により、同じ内容で当業者に知られるものにおいて提案される他の流量を参照することで理解することができる。
【0064】
一体化出力システムを形成する電磁エネルギー放出装置が、例えば、表1に関して上述されるような所与の用途又は処置に対して所与の設定を有する一体化出力システムの典型的な実施形態においては、導波管の直径は、装置が一体化されていないモードにおいて個々で用いられ、所与の用途又は処置に対して所与の設定により構成されるときに、典型的に個々の電磁エネルギー放出装置と併せて用いられる導波管の直径より大きいとすることができる。換言すると、一体化出力システムの一体化ビームを運ぶ導波管の直径は、一体化出力システムの一部として動作されるときと実質的に同じ設定で個々に動作されるとき及び/又は同じ用途又は処置を実行するのに用いられるときに、装置(すなわち、一体化出力システムを形成する前構成電磁エネルギー放出装置)に用いられる直径より大きいとすることができる。
【0065】
特定の実施形態においては、上述の実施形態の方法及び装置は、上で説明された装置及び方法のいずれかを含む既存の技術と両立する及び/又は相互に排他的ではない範囲で用いるように構成及び実施することができる。BioLase Technology,Inc.,に譲渡された以下の特許に説明される対応する又は関連する構造体及び方法は、その全体が引用により本明細書に組み入れられ、こうした組み込みは、本開示よる本発明、本特許の発明、及び当業者の知識及び判断(i)により動作可能とすることができる、(ii)により動作可能になるように当業者によって修正することができる、及び/又は、(iii)と併せて又はそのいずれかの部分と組み合わせて実施/用いることができる、FIBER DETECTOR APPARATUS ANDRELATED METHODSという表題の米国特許番号第6,829,427号、ELECTROMAGNETIC ENERGY DISTRIBUTIONS FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED CUTTINGという表題の米国特許番号第6,821,272号、DEVICE FOR REDUCTION OF THERMAL LENSINGという表題の米国特許番号第6,744,790号、TISSUE REMOVER AND METHODという表題の米国特許番号第6,669,685号、ELECTROMAGNETIC RADIATION EMITTING TOOTHBRUTH AND DENTRIFICE SYSTEMという表題の米国特許番号第6,616,451号、DEVICE FOR DENTAL CARE AND WHITENINGという表題の米国特許番号第6,616,447号、METHODS ofUSING ATOMIZED PARTICLES FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED CUTTINGという表題の米国特許番号第6,610,053号、FIBER TIP FLUID OUTPUT DEVICEという表題の米国特許第6,567,582号、FLUID CONDITIONING SYSTEMという表題の米国特許番号第6,561,803号、ELECTROMAGNETICALLY INDUCED CUTTING WITH ATOMIZED FLUID PARTICLES FOR DERMATOLOGICAL APPLICATIONSという表題の米国特許番号第6,544,256号、LIGHT−ACTIVATED HAIR TREATMENT AND REMOVAL DEVICEという表題の米国特許番号第6,533,775号、ROTATING HANDPIECEという表題の米国特許番号第6,389,193号、FLUID CONDITIONING SYSTEMという表題の米国特許番号第6,350,123号、ELECTROMAGNETIC ENERGY DISTRIBUTIONS FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED MECHANICAL CUTTINGという表題の米国特許番号第6,288,499号、TISSUE REMOVER AND METHODという表題の米国特許番号第6,254,597号、MATERIAL REMOVER AND METHODという表題の米国特許番号第6,231,567号、DENTAL AND MEDICAL PROCEDURES EMPLOYING LASER RADIATIONという表題の米国特許番号第6,086,367号、USER PROGRAMMABLE COMBINATION OF ATOMIZED PARTICLES FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED CUTTINGという表題の米国特許番号第5,968,037号、FLUID CONDITIONING SYSTEMという表題の米国特許番号第5,785,521号、及びATOMIZED FLUID PARTICLES FOR ELECTROMAGNETICALLY INDUCED CUTTINGという表題の米国特許番号第5,741,247号のような特許において、対応する又は関連する構造体(及びその修正)を含み、これらすべては本発明の譲受人に譲渡され、その内容全体は引用により本明細書に組み入れられる。
【0066】
さらに、上述の開示は、すべてが本発明の譲受人に譲渡された、2004年7月13日に出願された、FIBER TIP DETECTOR APPARATUSという表題の仮特許出願、2004年7月20日に出願された、CONTRA−ANGLE ROTATING HANDPIECE HAVING TACTILE−FEEDBACK TIP FERRULEという表題の仮特許出願、2004年7月27日に出願された、DUAL PULSE−WIDTH MEDICAL LASER,MEDICAL LASER HAVING DUAL−TEMPERATURE FLUID OUTPUT, and IDENTIFICATION CONNECTORという表題の仮特許出願、及び2004年8月12日に出願された、CARIES DETECTION USING TIMING DIFFERENTIALS BETWEEN EXCITATION AND RETURN PULSES and DUAL PULSE−WIDTH MEDICAL LASER WITH PRESETSという表題の仮特許出願において、組み入れられたWATERLASE(登録商標)User Manualにおいて説明される装置と動作可能であることが意図される。上記の資料の内容すべては、引用により本明細書に組み入れられる。
【0067】
本発明は、種々の特定の例及び実施形態に関して説明されたが、本発明はそれに限定されるものではなく、多様に実施できることが理解されるべきである。開示される実施形態に対する多数の変形態様、組み合わせ、及び修正は、上記の説明の考慮事項について、相互に排他的にならない範囲で、当業者に想起されるであろう。さらに、他の組み合わせ、省略、代用、及び修正は、本明細書の開示により当業者に明らかであろう。したがって、本発明は、開示される実施形態により限定されることが意図されるものではないが、特許請求の範囲を参照することにより定義されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】従来技術の電磁エネルギー放出装置である。
【図2】本発明による増大したスポットサイズを有する電磁エネルギー放出装置の1つの実施形態の描画図である。
【図3】本発明の修正された実施形態の描画図である。
【図4】5つの電磁エネルギー源の治療エネルギー出力を一体化する本発明の実施形態の描画図である。
【図5A】一体化装置の2つの可能性のある部品を示す図である。
【図5B】4つの電磁エネルギー源の出力を一体化することができる実施形態の描画図である。
【図5C】増大したスポットサイズを取得するために、脱焦光学部品の使用を示す図5Bの実施形態の一部を図である。
【図6】本発明による関心のある面積のサイズを増加させるための方法の実施のフロー図である。
【図7】本発明の例により電磁エネルギーを治療部位に伝送することができる送給システムの描画図である。
【図8】本発明の例によるコネクタの詳細を示す描画図である。
【図9】レーザベースユニットに接続することができ、図8に示すコネクタを受け入れることができるモジュールの実施形態の斜視図である。
【図10】図9に示すモジュールの実施形態の正面図である。
【図11】図10に示すモジュールの図10の線11−11’に沿って取られた横断面図である。
【図12】図10に示すモジュールの図1−の線12−12’に沿って取られた横断面図である。
【図13】図7に示す同感の実施形態の描画図である。
【図14】本発明の例によるハンドピース先端部の一部を切り欠いた図である。
【図14a】噴霧空気及び水のための混合チャンバを示す、図14のハンドピース先端部の詳細描画図である。
【図15】図13の線15−15’に沿って取られた図13の近位部材の断面図である。
【図16】図14の線16−16’に沿って取られたハンドピース先端部の横断面図である。
【図17】図14の線16−16’に沿って取られたハンドピース先端部の別の実施形態の横断面図である。
【図18】図14の線18−18’に沿って取られたハンドピース先端部の実施形態の実施の横断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁エネルギー放出装置により目標上に又は目標に投影されるスポットサイズを増加させるための方法であって、
各々が基準出力密度及び基準スポットサイズを有する治療電磁エネルギーにより前記目標を照射することができる、複数の治療電磁エネルギーを準備し、
前記複数の治療電磁エネルギーを一体化して一体化電磁エネルギーを前記目標上に又は目標に形成する、
ステップを含み、前記一体化電磁エネルギーは、対応する基準出力密度の最大のものとほぼ同じ出力密度を有し、かつ、対応する基準スポットサイズの最大のものより大きいスポットサイズを有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記一体化ステップは、前記治療電磁エネルギーを一体化装置に向けるステップを含み、そこからの出力は前記一体化電磁エネルギーを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記一体化ステップは、前記治療電磁エネルギーを、前記一体化電磁エネルギーを含む出力を生成することができる光学部品に向けるステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記向けるステップは、前記一体化エネルギーを導波管に向けるステップを含み、前記導波管は前記一体化電磁エネルギーを前記目標に向けることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記向けるステップは、導波管の使用を含まないことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記一体化ステップは、前記治療電磁エネルギーを、基準断面積を有する複数の第1導波管の入力部に向けるステップを含み、
前記複数の第1導波管の出力は、前記複数の第1導波管の数より少ないが、断面積はそれより大きい1つ又はそれ以上の第2導波管に向けられ、
前記1つ又はそれ以上の第2導波管の出力は、前記一体化電磁エネルギーを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記治療電磁エネルギーを向けるステップは、2つの電磁エネルギー放出装置により放出された治療電磁エネルギーを向けるステップを含み、
前記複数の第1導波管は2つの導波管を含み、
前記1つ又はそれ以上の第2導波管は、前記複数の第1導波管の最大の対応する断面積の約2倍の断面積を有する1つの導波管を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記治療電磁エネルギーを向けるステップは、3つの電磁エネルギー放出装置により放出される治療電磁エネルギーを向けるステップを含み、
前記複数の第1導波管は3つの導波管を含み、
前記1つ又はそれ以上の第2導波管は、各々が前記複数の第1導波管の最大の対応する断面積より大きい断面積を有する1つ又は2つの導波管を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項9】
電磁エネルギー放出装置により目標上に又は目標に投影されるスポットサイズを増加させるための装置であって、
各々が基準出力密度及び基準スポットサイズを有する治療電磁エネルギーにより前記目標を照射することができる、複数の治療電磁エネルギー出力部と、
前記複数の電磁エネルギー出力部により放出される前記治療電磁エネルギーを一体化して、一体化電磁エネルギーを前記目標上に又は前記目標に形成することができる一体化装置と、
を含み、前記一体化電磁エネルギーは対応する基準出力密度の最大のものとほぼ同じ出力密度を有し、かつ、対応する基準スポットサイズの最大のものより大きいスポットサイズを有する、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
前記一体化装置は、
前記複数の電磁エネルギー出力部から治療電磁エネルギーを受け取ることができる複数の導波管入力部と、
前記一体化電磁エネルギーを前記目標に運ぶことができる少なくとも1つの導波管出力部と
を含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記複数の電磁エネルギー出力部は2つの電磁エネルギー出力部を含み、
前記複数の導波管出力部は2つの導波管出力部を含み、
前記少なくとも1つの導波管出力部は1つの導波管出力部を含む
ことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記スポットサイズは前記対応する基準スポットサイズの最大のものの約2倍だけ大きいことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記2つの電磁エネルギー出力部は、第1電磁エネルギー出力部及び第2電磁エネルギー出力部であり、
前記第1電磁エネルギー出力部は、硬組織を切除するのに有効な第1波長を有する治療電磁エネルギーを放出し、
前記第2電磁エネルギー出力部は、前記第1波長とは異なるが、硬組織の切除についてはほぼ同じ効力を有する第2波長を放出する
ことを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記第1波長及び前記第2波長の各々は、約2.70から約2.80ミクロンまでの範囲に及ぶA波長、約2.69ミクロンのB波長、及び約2.94ミクロンのC波長からなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記2つの電磁エネルギー出力部は、第1電磁エネルギー放出出力部及び第2電磁エネルギ出力部であり、
前記第1電磁エネルギー出力部は第1波長を有する治療電磁エネルギーを放出し、
前記第2電磁エネルギー出力部は第2波長を有する治療電磁エネルギーを放出し、
前記第1波長は前記第2波長とほぼ等しい
ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記一体化装置は前記複数の電磁エネルギー出力部から治療電磁エネルギーを受け取ることができる光学部品を含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項17】
前記電磁エネルギー出力部はレーザ出力部であり、前記治療電磁エネルギーは治療レーザ光であり、前記一体化電磁エネルギーは一体化レーザ光であることを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項18】
前記一体化装置は、
前記複数のレーザ出力部から治療レーザビームを受け取ることができる複数の導波管入力部と、
前記一体化レーザを前記目標に向けることができる少なくとも1つの導波管出力部と、
を含むことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記複数のレーザ出力部は2つのレーザ出力部を含み、
前記少なくとも1つの一体化レーザビームは単一の一体化レーザビームを含む
ことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項20】
前記一体化装置は、前記2つのレーザ出力部からレーザビームを受け取ることができる光学部品を含み、
前記光学部品は前記一体化レーザビームを入力導波管に向ける
ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記複数のレーザ出力部は3つのレーザ出力部を含み、
前記少なくとも1つの一体化レーザビームは1つ又は2つの一体化レーザビームを含む
ことを特徴とする請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記一体化装置は、前記3つのレーザ出力部からレーザビームを受け取ることができる光学部品を含み、
前記光学部品は前記1つ又は2つの一体化レーザビームを1つ又は2つの入力導波管に向ける
ことを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記複数のレーザ出力部は、
第1波長を有する治療レーザ光を放出する第1レーザ出力部と、
前記第1波長とほぼ同じ第2波長を有する治療レーザ光を放出する第2レーザ出力と
を含む
ことを特徴とする請求項17に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図14a】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公表番号】特表2008−545479(P2008−545479A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−513787(P2008−513787)
【出願日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/020619
【国際公開番号】WO2006/128061
【国際公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(507283078)バイオレーズ テクノロジー インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】