説明

変換器ケース

【課題】部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースを実現する。
【解決手段】変換器ケース本体の変換器室側に窓ガラスカバーあるいは端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、一方の端縁が変換器ケース本体の変換器室側に取り付けられ他方の端縁が窓ガラスカバーあるいは端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第1の拡張ケースを具備したことを特徴とする変換器ケースである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変換器ケースに関するものである。
更に詳述すれば、部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図5は従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図で、表示器が内蔵された変換器である。
図において、1は変換器ケース本体、2は変換器ケース本体1に取り付けられた窓ガラスカバーで、変換器ケース本体1と変換器室3を構成する。
変換器室3には、アンプユニット4と表示器5とが取り付けられている。
6は変換器ケース本体1に取り付けられた端子側カバーで、変換器ケース本体1と端子室7を構成する。
【0003】
図6は従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図で、表示器が内蔵されていない変換器である。
図において、1は変換器ケース本体、11は変換器ケース本体1に取り付けられた、窓ガラスがない変換器側カバーで、変換器ケース本体1と変換器室12を構成する。
変換器室12には、アンプユニット4のみが取り付けられている。
6は変換器ケース本体1に取り付けられた端子側カバーで、変換器ケース本体1と端子室7を構成する。
【0004】
図7は従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図で、表示器が内蔵された変換器である。
図において、21は変換器ケース本体、22は変換器ケース本体1に取り付けられた窓ガラスカバーで、変換器ケース本体21と変換器室23を構成する。
変換器室23には、アンプユニット4と表示器5とが取り付けられている。
6は変換器ケース本体21に取り付けられた端子側カバーで、変換器ケース本体21と端子室7を構成する。
【0005】
図8は従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図で、表示器が内蔵されていない変換器である。
図において、21は変換器ケース本体、6は変換器ケース本体21に取り付けられた端子側カバーで、変換器ケース本体21と変換器室31を構成する。
変換器室31には、アンプユニット4のみが取付けられている。
6は変換器ケース本体21に取り付けられた端子側カバーで、変換器ケース本体21と端子室7を構成する。
【0006】
以上の構成において、図5の様に、アンプユニット4が、変喚器ケース本体1よりかなり出ており、それを保護するために、窓ガラスカバー2が長かった。
また、図6の様に、表示器なしの場合、窓ガラスカバー2の代わりに、窓ガラスカバー2と別の形状を有する変換器側カバー11を別途使用していた。
または、別の形状構成としては、図7の様に、変換器ケース本体21自体を長くしていた。この場合、表示器なしの場合は、図8の様に、端子側カバー6を変換器室31側に取り付けることにより部品の共通化を行ってきていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−191000号公報
【特許文献2】特開2011−133452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような装置においては、以下の問題点がある。
従来は図5の様に、アンプユニット4が、変換器ケース本体1よりかなり出てしまい、それを保護するために、窓ガラスカバー2を長くする必要があった。
また、表示器なしの場合、図6の様に、窓ガラスカバー2の代わりに、変換器側カバー11を別途用意する必要があった。
【0009】
図7、図8の場合は、変換器ケース本体21が長くなり、通常、変換器ケース本体21やカバー22、6は鋳物で製造するため、大きさによって成形機が異なり、カバー22、6よりかなり大きい変換器ケース本体21は、より能力の高い高価な成形機が必要となってしまう。
また、成形機が異なることで、材料変更等が容易ではなかった。
【0010】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の変換器ケースにおいては、
変換器ケース本体の変換器室側に窓ガラスカバーあるいは端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、一方の端縁が変換器ケース本体の変換器室側に取り付けられ他方の端縁が窓ガラスカバーあるいは端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第1の拡張ケースを具備したことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項2の変換器ケースにおいては、
変換器ケース本体の端子室側に端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、 一方の端縁が変換器ケース本体の端子室側に取り付けられ他方の端縁が端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第2の拡張ケースを具備したことを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項3の変換器ケースにおいては、
変換器ケース本体の変換器室側に窓ガラスカバーあるいは端子側カバーが取り付けられ変換器ケース本体の端子室側に端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、一方の端縁が変換器ケース本体の変換器室側に取り付けられ他方の端縁が窓ガラスカバーあるいは端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第1の拡張ケースと、一方の端縁が変換器ケース本体の端子室側に取り付けられ他方の端縁が端子側カバーに取り付けられ前記第1の拡張ケースと同一形状の筒状をなす第2の拡張ケースと、を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
変換器ケース本体と、窓ガラスカバーあるいは端子側カバーのそれぞれの形状を統一して部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースが得られる。
【0015】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
変換器ケース本体と、端子側カバーのそれぞれの形状を統一して部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースが得られる。
【0016】
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
第1の拡張ケースと第2の拡張ケースとのそれぞれの形状を統一して、更に、部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図4】本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
【図5】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【図6】従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図である。
【図7】従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図である。
【図8】従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図である。
図において、図5と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図5との相違部分のみ説明する。
【0019】
図1において、第1の拡張ケース42は、一方の端縁421が変換器ケース本体41の変換器室側に取り付けられ、他方の端縁422が窓ガラスカバー22に取り付けられ筒状をなす。
変換器ケース本体41と第1の拡張ケース42と窓ガラスカバー22とにより、変換器室23が構成される。
【0020】
以上の構成において、変換器ケース本体41の変換器室側に、第1の拡張ケース42の一方の端縁421が取り付けられ、第1の拡張ケース42の他方の端縁422に窓ガラスカバー22が取り付けられ、変換器室23が構成される。
変換器ケース本体41の端子室側には、端子側カバー6が取り付けられて端子室7が構成される。
【0021】
この結果、変換器ケース本体41と、窓ガラスカバー22あるいは端子側カバー6のそれぞれの形状を統一して部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースが得られる。
変換器本体41の長さが短く出来、通常、変換器本体41やカバー22、6は鋳物で製造するため、それぞれ、一種類の成形機に統一でき、特に、カバー22、6よりかなり大きい変換器ケース本体41を一種類に統一できる効果は大で、安価に出来る変換器ケースが得られる。
【0022】
従って、材料変更に対しても容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
第1の拡張ケース42は、筒状の簡潔な構成であるので、長さを変更することにより、変換器室の変更に対して、安価、容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
【0023】
図2は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図2において、第1の拡張ケース42は、一方の端縁421が変換器ケース本体41の変換器室側に取り付けられ、他方の端縁422が端子側カバー6に取り付けられ筒状をなす。
変換器ケース本体41と第1の拡張ケース42と端子側カバー6とにより、変換器室31が構成される。
【0024】
以上の構成において、変換器ケース本体41の変換器室側に、第1の拡張ケース42の一方の端縁421が取り付けられ、第1の拡張ケース42の他方の端縁422に端子側カバー6が取り付けられ、変換器室31が構成される。
変換器ケース本体41の端子室側には、端子側カバー6が取り付けられて端子室7が構成される。
【0025】
この結果、変換器ケース本体41と、端子側カバー6のそれぞれの形状を統一して部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースが得られる。
変換器本体41の長さが短く出来、通常、変換器本体41やカバー6は鋳物で製造するため、それぞれ、一種類の成形機に統一でき、特に、カバー6よりかなり大きい変換器ケース本体41を一種類に統一できる効果は大で安価に出来る変換器ケースが得られる。
【0026】
従って、材料変更に対しても容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
第1の拡張ケース42は、筒状の簡潔な構成であるので、長さを変更することにより、変換器室の変更に対して、安価、容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
表示器5のない場合に、容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
【0027】
図3は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図3において、第1の拡張ケース42は、一方の端縁421が変換器ケース本体41の変換器室側に取り付けられ、他方の端縁422が窓ガラスカバー22に取り付けられ、筒状をなす。
第2の拡張ケース43は、一方の端縁431が変換器ケース本体41の端子室側に取り付けられ、他方の端縁432が端子側カバー6に取り付けられ、筒状をなす。
【0028】
この場合は、第1の拡張ケース42と第2の拡張ケース43とは、同一形状の筒状をなす。なお、第1の拡張ケース42と第2の拡張ケース43とは、同一形状でなくても良いことは勿論である。
44は、変換器ケース本体41の端子室側に取り付けられた電池である。
【0029】
なお、表示器5が使用されない場合には、第1の拡張ケース42の他方の端縁422には端子側カバー6が取り付けられる。
【0030】
以上の構成において、変換器ケース本体41の変換器室側に、第1の拡張ケース42の一方の端縁421が取り付けられ、他方の端縁422に窓ガラスカバー22が取り付けられ、変換器室23を構成する。
変換器ケース本体41の端子室側に、第2の拡張ケース43の一方の端縁431が取り付けられ、他方の端縁432に端子側カバー6が取り付けられ、端子室45を構成する。
【0031】
この結果、変換器ケース本体41と、端子側カバー6のそれぞれの形状を統一して部品の共通化や拡張性向上を実現出来る変換器ケースが得られる。
変換器本体41の長さが短く出来、通常、変換器本体41や窓ガラスカバー22やカバー6は鋳物で製造するため、それぞれ、一種類の成形機に統一でき、特に、窓ガラスカバー22やカバー6よりかなり大きい変換器ケース本体41を一種類に統一できる効果は大で安価に出来る変換器ケースが得られる。
【0032】
従って、材料変更に対しても容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
第1の拡張ケース42は、筒状の簡潔な構成であるので、長さを変更することにより、変換器室の変更に対して、安価、容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
第2の拡張ケース43は、筒状の簡潔な構成であるので、長さを変更することにより、端子室の変更に対して、安価、容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
【0033】
端子室45に電池44を具備することが可能となり、容易に電池駆動の無線フィールド機器への対応が可能となる変換器ケースが得られる。
表示器5のない場合には、窓ガラスカバー22の替りに、図2に示す如く、端子側カバー6を使用すれば良く、表示器5のない場合にも容易に対処出来る変換器ケースが得られる。
【0034】
図4は、本発明の他の実施例の要部構成説明図である。
図4において、変換器ケース本体41の変換器室側に窓ガラスカバー22が直接に取り付けられた実施例である。
【0035】
以上の構成において、変換器ケース本体41の変換器室側に、窓ガラスカバー22が直接に取り付けられ、変換器室51が構成される。
変換器ケース本体41の端子室側には、端子側カバー6が取り付けられて端子室7が構成される。
【0036】
この結果、変換器ケース本体41が小さく出来るので、アンプユニット52が小型化されたコンパクトな他機種にも同じケースを利用することが容易に可能となる変換器ケースが得られる。
【0037】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【符号の説明】
【0038】
1 変換器ケース本体
2 窓ガラスカバー
3 変換器室
4 アンプユニット
5 表示器
6 端子側カバー
7 端子室
11 変換器側カバー
12 変換器室
21 変換器ケース本体
22 窓ガラスカバー
23 変換器室
31 変換器室
41 変換器ケース本体
42 第1の拡張ケース
421 一方の端縁
422 他方の端縁
43 第2の拡張ケース
431 一方の端縁
432 他方の端縁
44 電池
45 端子室
51 変換器室
52 アンプユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換器ケース本体の変換器室側に窓ガラスカバーあるいは端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、
一方の端縁が変換器ケース本体の変換器室側に取り付けられ他方の端縁が窓ガラスカバーあるいは端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第1の拡張ケース
を具備したことを特徴とする変換器ケース。
【請求項2】
変換器ケース本体の端子室側に端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、
一方の端縁が変換器ケース本体の端子室側に取り付けられ他方の端縁が端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第2の拡張ケース
を具備したことを特徴とする変換器ケース。
【請求項3】
変換器ケース本体の変換器室側に窓ガラスカバーあるいは端子側カバーが取り付けられ変換器ケース本体の端子室側に端子側カバーが取り付けられる変換器ケースにおいて、
一方の端縁が変換器ケース本体の変換器室側に取り付けられ他方の端縁が窓ガラスカバーあるいは端子側カバーに取り付けられ筒状をなす第1の拡張ケースと、
一方の端縁が変換器ケース本体の端子室側に取り付けられ他方の端縁が端子側カバーに取り付けられ前記第1の拡張ケースと同一形状の筒状をなす第2の拡張ケースと、
を具備したことを特徴とする変換器ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−108790(P2013−108790A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−252747(P2011−252747)
【出願日】平成23年11月18日(2011.11.18)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】