説明

外殻鋼管付コンクリート杭及びその製造方法

【課題】施工現場における作業を軽減し、且つ好適に補強鉄筋を杭頭部に備えることができる外殻鋼管付コンクリート杭及びその製造方法の提供。
【解決手段】筒状の外殻鋼管2と、外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体3と、コンクリート体3内に杭周方向に間隔を置いて配置された複数の補強鉄筋4,4...とを備え、コンクリート体3の上端面を覆う端板14と、端板14の下面側に杭周方向に間隔を置いた配置に突設され、補強鉄筋の上端部が挿入される複数のブレ止め部材15,15...と、各ブレ止め部材15と連続配置にコンクリート体の杭頭上部3aに埋設され、内部に補強鉄筋を貫通させた複数の鉄筋用被覆管17,17...と、各鉄筋用被覆管17,17...に支持されてコンクリート体の杭頭部を上部側3aと下部側3bとに隔てる位置に配置される仕切り板7とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋や高架道路等のコンクリート構造物の基礎杭等に使用される外殻鋼管付コンクリート杭及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
橋や高架道路等のコンクリート構造物の基礎には、地盤中に埋設させた基礎杭の杭頭部にフーチング等の構造物基礎部を接合させた杭基礎構造が用いられ、このような基礎杭には、筒状の鋼管の内側に遠心締め固めによりコンクリート層を形成してなる外殻鋼管付コンクリート杭(以下、SC杭という)が広く使用されている。
【0003】
このSC杭と構造物基礎部分との接合構造には、杭頭部に軸方向に向けて突出させた複数の補強鉄筋を杭の周方向に間隔を置いて設け、この補強鉄筋を構造物基礎部に定着させるようにした構造が知られている。
【0004】
従来、この補強鉄筋は、SC杭を地中に埋設した後、施工現場にて外殻鋼管上端の外周面部に溶接により固定させていたが、このような施工現場での溶接作業は、作業環境が悪く品質の信頼性に欠け、また、溶接工の技量に左右され、優秀な溶接工の確保が大変困難であるという問題があり、そこで近年においては、SC杭に溶接に依らないで補強鉄筋を設置する手段が求められていた。
【0005】
そこで、このような手段としては、SC杭においても他の既製杭(例えば、PHC杭)と同様に、製造段階において杭頭部のコンクリート層内に予め補強鉄筋を埋設しておき、そのSC杭を地表部より杭頭部を突出させた状態に埋設し、外殻鋼管の地表部より突出した部分を切り離して除去した後、コンクリート層の外周側を斫ることにより補強鉄筋を露出させるようにした方法が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平7−18675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述の如き従来の技術では、外殻鋼管の杭頭部分を切り離す作業及びコンクリート層を斫る作業を施工現場において行うため、作業が天候等の影響を受け易く工期が長期化するおそれがあり、そのため工費が嵩むという問題があった。
【0008】
そこで、本発明は、このような従来の問題に鑑み、施工現場における作業を軽減し、且つ好適に補強鉄筋を杭頭部に露出させることができる外殻鋼管付コンクリート杭及びその製造方法の提供を目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の如き従来の問題を解決し、所期の目的を達成するための請求項1に記載の発明の特徴は、筒状の外殻鋼管と、該外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体と、該コンクリート体内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋とを備えた外殻鋼管付コンクリート杭において、前記コンクリート体の上端面を覆う端板と、該端板の下面側に杭周方向に間隔を置いた配置に突設され、前記補強鉄筋の上端部が挿入される複数のブレ止め部材と、該各ブレ止め部材と連続配置に前記コンクリート体の杭頭上部に埋設され、内部に前記補強鉄筋を貫通させた複数の鉄筋用被覆管と、該各鉄筋用被覆管に支持されて前記コンクリート体の杭頭部を上部側と下部側とに隔てる位置に配置される仕切り板とを備えたことにある。
【0010】
請求項2に記載の発明の特徴は、筒状の外殻鋼管と、該外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体と、該コンクリート体内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋とを備えた外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法において、周方向に間隔を置いた配置に複数の鉄筋挿通孔を有する環状の仕切板に、前記鉄筋挿通孔と連通配置となるように筒状の複数の鉄筋用被覆管の一方の端部を固定させておくとともに、環状の端板に周方向に間隔を置いた配置に筒状の複数のブレ止め部材を突設させておき、前記外殻鋼管内に前記複数の補強鉄筋を杭周方向に間隔をおいて配設し、該各補強鉄筋の外側に前記各鉄筋用被覆管を嵌合させることにより前記仕切板を外殻鋼管の端より杭軸方向に所定の距離を隔てた位置に設置した後、前記各ブレ止め部材を前記鉄筋用被覆管の他方の端部と互いに突き合わせ配置で前記補強鉄筋の上端部に嵌合させて前記端板を前記外殻鋼管の開口部を閉鎖する配置に設置し、且つ前記端板を前記外殻鋼管開口縁部に固定し、然る後、前記外殻鋼管内にコンクリートを打設して前記外殻鋼管内に前記仕切板により杭頭部が上部側と下部側とに隔てられるようにコンクリート体を形成することにある。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭は、上述したように、筒状の外殻鋼管と、該外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体と、該コンクリート体内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋とを備えた外殻鋼管付コンクリート杭において、前記コンクリート体の上端面を覆う端板と、該端板の下面側に杭周方向に間隔を置いた配置に突設され、前記補強鉄筋の上端部が挿入される複数のブレ止め部材と、該各ブレ止め部材と連続配置に前記コンクリート体の杭頭上部に埋設され、内部に前記補強鉄筋を貫通させた複数の鉄筋用被覆管と、該各鉄筋用被覆管に支持されて前記コンクリート体の杭頭部を上部側と下部側とに隔てる位置に配置される仕切り板とを備えたことにより、外殻鋼管を上端より杭軸方向で所定の距離を隔てた位置で切り離すことで、杭頭部の仕切板より上側部を容易に除去することができるとともに、補強鉄筋の上端側部を容易に露出させることができ、施工現場においてコンクリートを斫る作業等を必要とせず、SC杭の杭頭処理を容易且つ安価に行うことができる。
【0012】
また、本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法は、筒状の外殻鋼管と、該外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体と、該コンクリート体内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋とを備えた外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法において、周方向に間隔を置いた配置に複数の鉄筋挿通孔を有する環状の仕切板に、前記鉄筋挿通孔と連通配置となるように筒状の複数の鉄筋用被覆管の一方の端部を固定させておくとともに、環状の端板に周方向に間隔を置いた配置に筒状の複数のブレ止め部材を突設させておき、前記外殻鋼管内に前記複数の補強鉄筋を杭周方向に間隔をおいて配設し、該各補強鉄筋の外側に前記各鉄筋用被覆管を嵌合させることにより前記仕切板を外殻鋼管の端より杭軸方向に所定の距離を隔てた位置に設置した後、前記各ブレ止め部材を前記鉄筋用被覆管の他方の端部と互いに突き合わせ配置で前記補強鉄筋の上端部に嵌合させて前記端板を前記外殻鋼管の開口部を閉鎖する配置に設置し、且つ前記端板を前記外殻鋼管開口縁部に固定し、然る後、前記外殻鋼管内にコンクリートを打設して前記外殻鋼管内に前記仕切板により杭頭部が上部側と下部側とに隔てられるようにコンクリート体を形成することにより、外殻鋼管を上端より杭軸方向で所定の距離を隔てた位置で切り離すことで、杭頭部の仕切板より上側部を容易に除去することができるようにSC杭を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の杭頭部の一例を示す部分破断正面図である。
【図2】同上の外殻鋼管付コンクリート杭の杭頭処理を施した状態を示す縦断面図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法における型枠設置行程を説明するための縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明に係る外殻鋼管付コンクリート杭の実施の態様を図に示す実施例に基づいて説明する。尚、図中符号1は外殻鋼管付コンクリート杭である。
【0015】
この外殻鋼管付コンクリート杭(以下、SC杭という)1は、筒状の外殻鋼管2と、外殻鋼管2の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体3と、コンクリート体3内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋4,4...とを備えている。
【0016】
外殻鋼管2は、円筒状の鋼管材をもって形成され、鋼管上端より所定の距離を隔てた図中一点鎖線で示す切り離し線CLをガスバーナーやカッター等の切断手段により切断することにより杭頭上部2aが切り離されるようになっている。
【0017】
尚、杭頭上部2aには、内周面に溶接等によりコンクリート体保持用のフープ筋16が固定され、外殻鋼管2とコンクリート体3とが杭軸方向で相対移動しないように保持されている。
【0018】
また、この外殻鋼管2には、上端開口縁部に端板14が溶接等により固定され、コンクリート体3の上端面を覆っている。
【0019】
この端板14は、鋼板材をもって円環状に形成され、下側面部に周方向に間隔を置いた配置に円筒状の複数のブレ止め部材15,15...が杭軸方向に向けて突設されている。
【0020】
このブレ止め部材15は、コンクリート体3の上端部に埋設され、補強鉄筋4,4...の上端部が挿入されている。
【0021】
また、コンクリート体3の杭頭上部3a内には、ブレ止め部材15と連続配置に円筒状の複数の鉄筋用被覆管17,17...が埋設され、この鉄筋用被覆管17内部には、補強鉄筋4の上端側部が貫通され、それにより鉄筋用被覆管17がブレ止め部材15とともに補強鉄筋4を被覆するようになっている。
【0022】
このブレ止め部材15と鉄筋用被覆管17とは、鋼管材をもって略同径の円筒状に形成され、接合側端面を互いに突き合わせた配置にコンクリート体3内に埋設されている。
【0023】
一方、このSC杭1は、コンクリート体3の杭頭部を上部側3aと下部側3bとに隔てる位置、即ち杭上端より所定の距離を隔てた切り離し線CLと略同じ位置に配置される仕切板7を外殻鋼管2内に備えている。
【0024】
この仕切板7は、外径が外殻鋼管2の内径より小さい円環状に形成され、周方向に間隔を置いた配置に補強鉄筋4が貫通される複数の鉄筋挿通孔11,11...が形成されている。
【0025】
また、仕切板7の上面部には、鉄筋用被覆管17のブレ止め部材15とは反対側の端部が鉄筋挿通孔11と連通配置に溶接等により固定され、仕切板7は、鉄筋用被覆管17,17...を介して補強鉄筋4,4...に支持され、外殻鋼管2とは非固定の状態でコンクリート体3の杭頭部を上部側3aと下部側3bとに隔てる位置に配置されるようになっている。
【0026】
補強鉄筋4は、異形鉄筋等をもって構成され、仕切板7を介して下側部がコンクリート体3内に埋設により定着され、一方、上端側部は、鉄筋用被覆管17及びブレ止め部材15で被覆したことによりコンクリート体3に定着されておらず、コンクリート体杭頭上部3aと補強鉄筋4の上端側部とが互いに相対移動可能な状態となっている。
【0027】
尚、各補強鉄筋4には、所定の位置に位置決め用部材18が固定されており、仕切板7の下面部がこの位置決め用部材18に当て止めされることにより仕切板7が所定の位置に位置決めされるようになっている。また、図中符号12は各補強鉄筋4,4...を周方向に連結するフープ筋であり、このフープ筋12と補強鉄筋4とをもって鉄筋籠13が形成されている。
【0028】
このように構成されたSC杭1は、SC杭1の杭頭部とフーチング等の構造物基礎部Aとの接合に際し、コンクリート体3の杭頭部を仕切板7により上部側3aと下部側3bとに隔て、且つ補強鉄筋4の上端側部を鉄筋用被覆管17及びブレ止め部材15により被覆したことにより、図2に示すように、外殻鋼管2を切り離し線CLにて切断するだけで容易に外殻鋼管2及びコンクリート体3の杭頭上部2a、3aを杭軸方向に分離・除去することができ、補強鉄筋4,4...の上端側部を杭頭部に露出させることができる。
【0029】
従って、本発明に係るSC杭1では、従来のように作業現場においてコンクリートを斫る作業や補強鉄筋4を溶接する作業等を必要とせず、工期の短縮及び費用の低減を図ることができる。
【0030】
また、仕切板7が外殻鋼管2に対し非固定の状態、且つ鉄筋用被覆管17,17...に固定された状態にあるので、コンクリート体の杭頭上部3aを除去した際に仕切板7も同時に除去され、杭頭上部3aを除去した後のコンクリート体3bの上端面が露出するようになっている。
【0031】
次に、上述した外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法について説明する。尚、上述の実施例と同様の部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
まず、仕切板7の片面、即ち上面部に各鉄筋用被覆管17,17...の一方の端部を鉄筋挿通孔11と連通配置となるように溶接等により固定し、仕切板7の上面部より各鉄筋用被覆管17,17...が垂直方向に向けて突設された形状の仕切板ユニット20を形成しておく。
【0033】
また、端板14の片面、即ち下側面部に周方向に間隔を置いて各ブレ止め部材15,15...の一方の端部を溶接等により固定し、端板14の下面部より各ブレ止め部材15,15...が垂直方向に向けて突設された形状の端板ユニット21を形成しておく。
【0034】
次に、図3(a)に示すように、複数の補強鉄筋4,4...とフープ筋12とを組み合わせて円筒形状の鉄筋籠13を形成し、この鉄筋籠13を外殻鋼管2内に挿入するとともに図示しない固定用鉄筋を介して外殻鋼管2に固定し、杭軸方向に向けた各補強鉄筋4,4...を外殻鋼管2内に杭周方向に間隔を置いた配置に配設する。
【0035】
そして、図3(b)に示すように、対応する各補強鉄筋4,4...に各鉄筋用被覆管17,17...を嵌合させ、上述した仕切板ユニット20を設置する。
【0036】
このとき、仕切板7を位置決め用部材18,18...に当て止めさせることにより仕切板7を外殻鋼管2の端より杭軸方向で所定の距離を隔てた位置、即ち切り離し線CLと略同位置に設置できるようになっている。尚、仕切板7の下面部には、離型剤を塗布しておく。
【0037】
仕切板ユニット20を設置した後、各補強鉄筋4,4...の上端(先端)部を対応する各ブレ止め部材15,15...内に挿入させて補強鉄筋4とブレ止め部材15とを互いに嵌合させて端板ユニット21を設置し、端板14を外殻鋼管2の上端開口部を閉鎖するように配置し 更に、その位置において、端板14を外殻鋼管2の上端開口縁部に溶接等により固定する。
【0038】
このとき、端板14が外殻鋼管2に固定されたことにより、ブレ止め部材15と鉄筋用被覆管17とがそれぞれ端板14及び位置決め部材18に反力を取って、接合端面が互いに突き合わされ、それによりブレ止め部材15と鉄筋用被覆管17とが両者間に略隙間がない状態、即ちコンクリートが流れ込まない状態で連続して配置される。
【0039】
これにより外殻鋼管2、端板14及び図示しない外殻鋼管2の他方の端部に配置された端板をもって仕切板7により隔てられた二つの部分22a,22bからなる遠心成形用の型枠22が形成される。
【0040】
そして、杭軸中心を回転軸として回転させつつ型枠22内にコンクリートを打設し、遠心締め固めによりコンクリート体3を成形する。
【0041】
これにより、外殻鋼管2内に杭頭部が仕切板7により上部側3aと下部側3bとに隔てられたコンクリート体3が形成されるとともに、上端側部が鉄筋用被覆管17及びブレ止め部材15により被覆された状態でコンクリート体3内に杭周方向に間隔を置いて杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋4,4...が配置されたSC杭1が形成される。
【0042】
尚、上述のSC杭1において補強鉄筋4は、杭頭部のみに配筋してもよく、杭軸方向の全長に亘って配筋したものであってもよい。
【符号の説明】
【0043】
A 構造物基礎部(フーチング)
CL 切り離し線
1 SC杭
2 外殻鋼管
3 コンクリート体
4 補強鉄筋
7 仕切板
11 鉄筋挿通孔
12 フープ筋
13 鉄筋籠
14 端板
15 ブレ止め部材
16 フープ筋
17 鉄筋用被覆管
18 位置決め用部材
20 仕切板ユニット
21 端板ユニット
22 型枠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の外殻鋼管と、該外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体と、該コンクリート体内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋とを備えた外殻鋼管付コンクリート杭において、
前記コンクリート体の上端面を覆う端板と、該端板の下面側に杭周方向に間隔を置いた配置に突設され、前記補強鉄筋の上端部が挿入される複数のブレ止め部材と、該各ブレ止め部材と連続配置に前記コンクリート体の杭頭上部に埋設され、内部に前記補強鉄筋を貫通させた複数の鉄筋用被覆管と、該各鉄筋用被覆管に支持されて前記コンクリート体の杭頭部を上部側と下部側とに隔てる位置に配置される仕切り板とを備えたことを特徴としてなる外殻鋼管付コンクリート杭。
【請求項2】
筒状の外殻鋼管と、該外殻鋼管の内側に一体的に形成された筒状のコンクリート体と、該コンクリート体内に杭周方向に間隔を置いて配置された杭軸方向に向けた複数の補強鉄筋とを備えた外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法において、
周方向に間隔を置いた配置に複数の鉄筋挿通孔を有する環状の仕切板に、前記鉄筋挿通孔と連通配置となるように筒状の複数の鉄筋用被覆管の一方の端部を固定させておくとともに、環状の端板に周方向に間隔を置いた配置に筒状の複数のブレ止め部材を突設させておき、
前記外殻鋼管内に前記複数の補強鉄筋を杭周方向に間隔をおいて配設し、該各補強鉄筋の外側に前記各鉄筋用被覆管を嵌合させることにより前記仕切板を外殻鋼管の端より杭軸方向に所定の距離を隔てた位置に設置した後、前記各ブレ止め部材を前記鉄筋用被覆管の他方の端部と互いに突き合わせ配置で前記補強鉄筋の上端部に嵌合させて前記端板を前記外殻鋼管の開口部を閉鎖する配置に設置し、且つ前記端板を前記外殻鋼管開口縁部に固定し、然る後、前記外殻鋼管内にコンクリートを打設して前記外殻鋼管内に前記仕切板により杭頭部が上部側と下部側とに隔てられるようにコンクリート体を形成することを特徴としてなる外殻鋼管付コンクリート杭の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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