説明

外気処理装置

【課題】、簡単な構成で、外気よりも低温、低湿度の空気を室内に供給することができる外気処理装置を提供すること。
【解決手段】外気を吸入して室内に供給する給気経路13と、この給気経路13を流れる空気を除湿するデシカントロータ25と、除湿された空気を外気と顕熱交換する第1顕熱交換器27と、顕熱交換された空気を2つに分配する分配部31と、分配された一方の空気を加湿する加湿器33と、加湿された空気と分配された他方の空気とを顕熱交換して当該他方の空気を冷却する第2顕熱交換器35とを備え、この第2顕熱交換器35で冷却された空気を室内に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外気を除湿、冷却処理して室内に供給する外気処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、事務所や病院などのビル設備には、室内冷房を補助するために外気を除湿、冷却処理して室内に供給する外気処理装置が設けられている。この種の外気処理装置として、従来、室外側吸込口と室内側吐出口を連通する給気通風路と、温度および湿度の交換が可能な全熱交換器と、空気中の水分を吸着及び脱着可能な吸湿剤を含浸または塗布した除湿ロータと、温度のみを交換可能な顕熱交換器と、水の蒸発潜熱等を利用して空気を冷却する給気側冷却器とを備え、給気通風路を流れる空気は、室外側吸込口から全熱交換器、除湿ロータ、顕熱交換器、及び、給気側冷却器を順次通過することにより、除湿、冷却されて室内に供給されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−111096号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の構成では、給気側冷却器は、顕熱交換器と室内側吐出口との間の給気通風路内に配置され、水の蒸発潜熱を利用して空気を冷却する噴霧式または気化式の加湿手段であるため、供給される空気の温度が低下する一方で絶対湿度が高くなり、夏場の空調には適さないといった問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で、外気よりも低温、低湿度の空気を室内に供給することができる外気処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、外気を吸入して室内に供給する給気経路と、この給気経路を流れる空気を除湿する除湿手段と、除湿された空気を外気もしくは室内空気と顕熱交換する第1顕熱交換手段と、顕熱交換された空気を2つに分配する分配手段と、分配された一方の空気を加湿する加湿手段と、加湿された空気と分配された他方の空気とを顕熱交換して当該他方の空気を冷却する第2顕熱交換手段とを備え、この第2顕熱交換手段で冷却された空気を前記室内に供給することを特徴とする。
【0006】
この構成において、前記分配手段は、前記給気経路の給気口と前記一方の空気を室外に排出する排気口との少なくとも一方に設けられた送風ファンと、前記第2顕熱交換器の各出口温度に基づいて、前記送風ファンの送風量を制御する制御手段とを備えても良い。
【0007】
また、上記構成において、前記分配手段は、前記加湿手段の上流側で、前記一方の空気が流れる経路と前記給気経路とを連通する開口に配置された送風ファンと、前記第2顕熱交換器の各出口温度に基づいて、前記送風ファンの送風量を制御する制御手段とを備えても良い。
【0008】
また、上記構成において、前記分配手段は、前記加湿手段の上流側で、前記一方の空気が流れる経路と前記給気経路とにそれぞれ設けられたダンパーと、前記第2顕熱交換器の各出口温度に基づいて、前記ダンパーの開度をそれぞれ制御する制御手段とを備えても良い。また、前記分配手段は、前記一方の空気と前記他方の空気との分配量を略均等に設定しても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、加湿された一方の空気と除湿された他方の空気とを顕熱交換して当該他方の空気を冷却する第2顕熱交換手段を備えるため、簡単な構成で、湿度を増やすことなく水の潜熱を利用して冷却された空気を室内に供給することができる。また、本発明によれば、除湿手段及び第1顕熱交換手段を通過して除湿された空気を2つに分配する分配手段を備え、この分配された一方の空気を加湿して他方の空気の冷却に使用している。この一方の空気は、十分に除湿されているため、加湿後の乾球温度及び湿球温度を、外気を加湿して使用するものに比べて低下させることができる。このため、乾球温度及び湿球温度の低い一方の空気と他方の空気とを顕熱交換させることにより、当該他方の空気の冷却効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】第一実施形態にかかる外気処理装置の概念図である。
【図2】吸入された外気量に対する給気量の割合と冷却能力との関係との関係を示す図である。
【図3】外気処理装置の空気が流通する経路上に設定した各点における空気の状態線図である。
【図4】第二実施形態にかかる外気処理装置の概念図である。
【図5】第三実施形態にかかる外気処理装置の概念図である。
【図6】第四実施形態にかかる外気処理装置の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態にかかる外気処理装置1を示す概念図である。この外気処理装置1は、外気を除湿及び冷却処理をして室内に供給することで、別個に設置される空気調和装置の夏場の冷房負荷の低減を図るものである。外気処理装置1は、図1に示すように、箱状に形成された本体ボックス(筐体)10を備え、この本体ボックス10内は仕切板11により仕切られて空気が通流する複数の経路が形成されている。具体的には、本体ボックス10は、外気OAを吸い込んで室内に給気SAを供給する給気経路13と、外気OAを吸い込んで再び室外に排気EAを排出する第1排気経路15と、給気経路13の途中で分岐して給気経路13を流れる空気の一部を排気EAとして室外に排出する第2排気経路(一方の空気が流れる経路)17とを備えて構成される。
給気経路13の吸入口13Aには外気導入ファン21が設けられ、この外気導入ファン21の運転により、吸入口13Aを通じて給気経路13に吸入された外気OAの多くは吐出口(給気口)13Bを通じて室内に供給され、当該外気OAの残りは第2排気経路17の吐出口(排気口)17Aを通じて室外に排出される。また、第1排気経路15の吸入口15Aには再生用空気導入ファン23が設けられ、この再生用空気導入ファン23の運転により、吸入口15Aを通じて第1排気経路15に吸入された外気(再生用空気)OAは吐出口15Bを通じて室外に排出される。
【0012】
給気経路13と第1排気経路15とは、それぞれ空気が対向して流れるように構成され、これら給気経路13の吸入口13A及び第1排気経路15の吐出口15Bに近い方から順番に円盤状のデシカントロータ(除湿手段)25と第1顕熱交換器(第1顕熱交換手段)27とが給気経路13と第1排気経路15とに跨って配置されている。また、第1排気経路15には、デシカントロータ25と第1顕熱交換器27との間に、通流する空気を加熱するヒータ(加熱再生手段)29が配置されている。このヒータ29は、例えば温水コイルで形成されており、ガスや石油等の燃料を燃焼した際の排熱や、太陽熱または地熱のような自然エネルギーで得た熱で加熱された温水が供給されるようになっている。
【0013】
デシカントロータ25は、塩化リチウムやシリカゲル等の除湿剤を含浸させたハニカム状の不織布をロータ状に形成したものであり、回転軸25Aを中心に低速で回転駆動されるようになっている。デシカントロータ25は、給気経路13及び第1排気経路15の空気の流れと直交する向きに回転しながら、給気経路13及び第1排気経路15の間を移動する。そして、デシカントロータ25は、給気経路13では吸入口13Aから取り込まれた外気OAと接触して、この外気OAを除湿する一方、第1排気経路15ではヒータ29により加熱された外気(再生用空気)OAと接触して除湿剤の加熱再生が行われる。すなわち、デシカントロータ25は、給気経路13において外気OAを除湿する除湿領域25Bと、第1排気経路15において加熱された再生用空気と接触して加熱再生される再生領域25Cとを備える。
【0014】
第1顕熱交換器27は、デシカントロータ25で除湿された空気と第1排気経路15に吸入された外気とで顕熱交換をして当該除湿された空気を冷却するものである。第1顕熱交換器27は、図示は省略したが、波状に形成されたアルミ箔や合成樹脂フィルムと平面状のアルミ箔や合成樹脂フィルムを交互に、かつ、波の方向が交互になるように積層して構成されたものであり、互いに直交する2つの流路27A,27Bを有し、これら流路27A,27Bがそれぞれ給気経路13または第1排気経路15に連通している。第1顕熱交換器27は、2つの流路を通過する気体がそれぞれ混合することはなく、アルミ箔や合成樹脂フィルムを通じて顕熱の交換が行われる。
【0015】
給気経路13は、第1顕熱交換器27の下流側で給気経路13を流れる空気を2つに分配する分配部(分配手段)31を備え、この分配部31に第2排気経路17が接続されている。この第2排気経路17には、分配部31から吐出口17Aに向かって順番に加湿器(加湿手段)33と第2顕熱交換器(第2顕熱交換手段)35とが配置されている。
加湿器33は、ハニカム状に形成された不織布に供給された水が含浸させたものであり、この不織布に空気を通過させることにより当該空気に水分を含ませて加湿する。
第2顕熱交換器35は、上記した分配部31で分配され、加湿器33で加湿された一方の空気と、分配された他方の空気とを顕熱交換して他方の空気を冷却するものである。第2顕熱交換器35は、第1顕熱交換器27と同様に互いに直交する2つの流路35A,35Bを有する。この他は第1顕熱交換器27と同一の構成であるため説明を省略する。
第2顕熱交換器35では、第2排気経路17を流れる加湿された空気と、給気経路13を流れる除湿された空気とが顕熱交換するため、この除湿された空気は、水の潜熱により冷却され、吐出口13Bを通じて室内に供給される。この場合、第2顕熱交換器35は、2つの流路を通過する気体がそれぞれ混合しないため、除湿された空気中に水分が移動することはなく、湿度の上昇を防止できる。
【0016】
また、本実施形態では、分配部31による分配比、すなわち、第2排気経路17(流路35A)を流れる一方の空気量と、給気経路13(流路35A)を流れる他方の空気量との比を制御するための構成を備える。具体的には、外気処理装置1は、第2顕熱交換器の各流路35A,35Bの出口に配置される空気温度を測定する温度センサ37A,37Bと、給気経路13の吐出口13Bに配置される送風ファン39と、この送風ファン39の回転数を設定するインバータ41と、このインバータ41を介して送風ファン39の回転数を制御するコントローラ(制御手段)43とを備える。これら送風ファン39及びコントローラ43は、分配部31を含めて分配手段を構成する。上記した温度センサ37A,37Bは、コントローラ43に接続されており、コントローラ43は、温度センサ37A,37Bの測定温度に基づいて送風ファン39の回転数を制御する。
【0017】
次に、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合と冷却能力との関係について説明する。図2は、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合と冷却能力との関係を示す図である。
この図2において、排気(EA)温度Tdは、第2排気経路17の吐出口17A(点F)での空気温度、給気(SA)温度Tsは、給気経路13の吐出口13B(点E)での空気温度、加湿後の空気温度は、加湿器33と第2顕熱交換器35との間の空気温度(点D)を、それぞれ、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合を10〜90%の間で変化させた際の値を計測したものである。ここで、排気温度Tdは温度センサ37Bにより測定され、給気温度Tsは温度センサ37Aにより測定されている。
また、冷却能力は、室内に供給される給気風量に外気温度と給気温度Tsとの温度差を乗じた値を算出したものである。
この図2によれば、給気温度Tsは、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合が50%までは25℃よりも低い値で横ばいに推移するが、50%を超えると急激に上昇することがわかる。一方で、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合を低く設定すると、給気SA量を確保するために大量の外気OAを吸入することになり、設備が大型化するとともに外気導入ファン21を運転するためのコストが上昇する。
このため、上記した構成にかかる外気処理装置1では、第2顕熱交換器35で給気を冷却する場合、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合を45〜50%、すなわち略均等に分配するのが望ましいと判明した。
【0018】
次に、図3に示す空気の状態線図を用いて給気経路13の吐出口13Bから室内供給される空気が除湿、冷却される作用を説明する。図3中に記した点A〜Jは、図1の各経路上に設定した点A〜Jに対応する。
デシカントロータ25は、空気中に水分を除湿剤に吸着させる動作及び除湿剤から湿度を放出させる動作もエンタルピー変化がない動作であり、放出後の相対湿度と吸着後の相対湿度は同一である特性を持っている。
また、第1顕熱交換器27及び第2顕熱交換器35は、高温流体と低温流体との温度差の90%までそれぞれの流体の温度が上昇または低下する。また、加湿器33は加湿効率が相対湿度90%までとする。
【0019】
点A及び点Gにおいて吸入される外気は、空気調和装置におけるISO及びJISの定格冷房条件である乾球温度35℃、湿球温度24℃を一例として記載する。この点A,Gにおける相対湿度40.3%である。
この外気OAがデシカントロータ25の除湿領域25Bを通過して除湿されると、点Bに示す乾球温度44.3℃/湿球温度24.1℃/相対湿度18.3%となる。ここで乾球温度が上昇しているのはデシカントロータ25を通過する際に加熱されるためである。
次に、この除湿された空気を第1顕熱交換器27にて外気OAと顕熱交換すると、点Cに示すように、乾球温度35.9℃/湿球温度21.7℃/相対湿度28.6%となり、外気によって若干冷却される。
【0020】
続いて、第1顕熱交換器27を通過した空気を分配部31にて2つに分配する。本構成では、第2排気経路17を流れる一方の空気量と、給気経路13を流れる他方の空気量とを略均等(50%:50%)に分配する。この一方の空気が加湿器33を通過して加湿されると、点Dに示すように、乾球温度23.0℃/湿球温度21.7℃/相対湿度90.0%となる。
本構成では、デシカントロータ25及び第1顕熱交換器27を通過した乾燥空気を2つに分配し、この分配された一方の空気を加湿して他方の空気の冷却に使用している。ここで、加湿される一方の空気は、加湿される前に十分に除湿されているため、点A,Gにおける外気をそのまま加湿したもの(例えば、点K:乾球温度25.5℃/湿球温度24.0℃/相対湿度90.0%)に比べて、加湿後の乾球温度を2.5℃、湿球温度3.3℃低下させることができる。
【0021】
次に、この加湿された一方の空気と他方の空気とを第2顕熱交換器35にて顕熱交換すると、点Eに示すように、乾球温度24.3℃/湿球温度18.1℃/相対湿度55.6%となる。ここで、点Eの相対湿度は55.6%と、外気(点A)の相対湿度40.3%に比べて上昇しているように見えるが、点Aの絶対湿度は、0.01423kg/kg(DA)であるのに対して、点Eの絶対湿度は、0.01055kg/kg(DA)と減少しているので、外気よりも低温かつ低湿度の空気を室内に供給することができる。
上記したように、本構成では、デシカントロータ25及び第1顕熱交換器27を通過した乾燥空気を2つに分配し、この分配された一方の空気を加湿して他方の空気の冷却に使用しているため、乾球温度及び湿球温度の低い一方の空気と他方の空気とを第2顕熱交換器35にて顕熱交換させることにより、当該他方の空気の冷却効率を高めることができる。
一方、第2顕熱交換器35を通過した一方の空気は、点Fに示すように、乾球温度34.6℃/湿球温度24.9℃/相対湿度46.0%となり室外に排出される。
【0022】
また、第1顕熱交換器27を通過した外気は、点Hに示すように、乾球温度43.4℃/湿球温度26.2℃/相対湿度25.6%に上昇し、さらに、ヒータ29により加熱されて、点Iに示す乾球温度50.0℃/湿球温度27.7℃/相対湿度18.4%になる。この加熱された空気は、デシカントロータ25の再生領域25Cを通過することにより、点Jに示すように、乾球温度41.0℃/湿球温度27.6℃/相対湿度36.6%となって室外に排出される。
【0023】
このように、本実施形態によれば、外気を吸入して室内に供給する給気経路13と、この給気経路13を流れる空気を除湿するデシカントロータ25と、除湿された空気を外気と顕熱交換する第1顕熱交換器27と、顕熱交換された空気を2つに分配する分配部31と、分配された一方の空気を加湿する加湿器33と、加湿された空気と分配された他方の空気とを顕熱交換して当該他方の空気を冷却する第2顕熱交換器35とを備えるといった簡単な構成で外気を除湿、冷却することができる。また、デシカントロータ25を再生するヒータ29を用いることにより外気を連続的に除湿、冷却処理することができる。さらに、上記ヒータ29の加熱源としてガスや石油等の燃料を燃焼した際の排熱や、太陽熱または地熱のような自然エネルギーで得た熱を利用することで、外気導入ファン21を動作させる動力と、加湿器33に供給される水さえあれば、外気より低温かつ低絶対湿度の空気を得ることができる。
また、第2顕熱交換器35では、室内に供給される側の他方の空気と加湿された一方の空気とが混入することはない。このため、加湿用の水に混在する雑菌が室内に供給される空気に混入されることはなく、清潔で安全な空気を室内に供給することができる。
【0024】
上述したように、本構成にかかる外気処理装置1では、分配部31にて第2排気経路17を流れる一方の空気量と、給気経路13を流れる他方の空気量とを略均等(50%:50%)に分配することが重要である。
また、図2に示すように、給気温度Tsは、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合が50%までは25℃よりも低い値で横ばいに推移するが、50%を超えると急激に上昇する。一方、給気の冷却に寄与する加湿された一方の空気の排気温度Tdは、給気温度Tsとは反対に、吸入された外気OA量に対する給気SA量の割合が50%までは急激に上昇するものの、50%を超えると35℃近辺で横ばいに推移する。このため、本構成では、排気温度Tdと給気温度Tsとの排給気温度差ΔTが最大となる点が50%近辺となるため、この排給気温度差ΔTが最大となるように、第2排気経路17を流れる一方の空気量と、給気経路13を流れる他方の空気量とを分配している。
【0025】
第一実施形態では、コントローラ43は、上記した傾向に基づいて、第2顕熱交換器35の各経路出口温度に基づいて、送風ファン39の回転数を制御している。
コントローラ43は、外気処理装置1の運転が開始された運転初期に、上記した排気温度Tdと給気温度Tsとの排給気温度差ΔTの最大温度差ΔTmaxを求める。
まず、コントローラ43は、外気導入ファン21が予め定められた回転数で動作している状態で、送風ファン39を基準回転数Rfで動作させ、温度センサ37Aにより給気温度Tsを測定するとともに、温度センサ37Bにより排気温度Tdを測定する。そして、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
次に、コントローラ43は、前回の測定から所定時間(本実施形態では5分)経過すると、送風ファン39を基準回転数Rfよりも予め定められた回転数ΔRだけ大きい所定回転数Rf+ΔRで動作させ、この時の給気温度Ts及び排気温度Tdをそれぞれ測定する。そして、コントローラ43は、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出し、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差(ΔT−ΔT)がプラス、すなわち0より大きいか否かを判別する。
【0026】
この判別において、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差が0より大きい場合は、当該温度差ΔTが最大温度差ΔTmaxに至っていないため、コントローラ43は、上述のように、前回の測定から所定時間経過後に、送風ファン39の回転数を更に回転数ΔRだけ大きい所定回転数Rf+nΔR(nは、2、3・・・n)で動作させ、この時の温度差ΔTと、その前回に算出された温度差ΔTn−1との差がマイナス、すなわち0より小さくなるまで継続して実行する。
一方、今回の温度差ΔTと、その前回に算出された温度差ΔTn−1との差がマイナス、すなわち0より小さくなった場合には、当該温度差ΔTが最大温度差ΔTmaxを経過して減少する傾向にあるため、この際の温度差ΔTを最大温度差ΔTmaxとして設定して、当該最大温度差の設定動作を終了する。
【0027】
次に、設定された最大温度差ΔTmaxを用いて、送風ファン39の回転数を設定する。まず、コントローラ43は、外気導入ファン21が予め定められた回転数で動作している状態で、送風ファン39を基準回転数Rfで動作させ、温度センサ37Aにより給気温度Tsを測定するとともに、温度センサ37Bにより排気温度Tdを測定する。そして、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
そして、コントローラ43は、設定された最大温度差ΔTmaxと算出された温度差ΔTとの差(ΔTmax−ΔT)に所定係数Kを乗じて算出された加算回転数ΔRを算出し、この加算回転数ΔRを基準回転数Rfに加算した回転数Rf(Rf+ΔR)で送風ファン39を運転する。
続いて、前回の測定から所定時間(本実施形態では5分)経過すると、この時の給気温度Ts及び排気温度Tdをそれぞれ測定し、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
そして、コントローラ43は、設定された最大温度差ΔTmaxと算出された温度差ΔTとの差(ΔTmax−ΔT)に所定係数Kと、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差(ΔT−ΔT)の正負号とを乗じて算出された加算回転数ΔRを算出し、この加算回転数ΔRを前回の回転数Rfに加算した回転数Rf(Rf+ΔR)で送風ファン39を運転する。この場合、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTn−1との差(ΔT−ΔTn−1)が負となれば、算出された加算回転数ΔRを前回の回転数Rfn−1から減算する。また、設定されたΔTmaxよりも算出されたΔTが大きい場合には、このΔTを新たな最大温度差ΔTmaxとして設定する。
このような制御を所定時間(5分)間隔で行うことにより、送風ファン39の回転数(送風量)の微調整をすることができ、第2排気経路17を流れる一方の空気量(排気EA)と、給気経路13を流れる他方の空気量(給気SA)との分配量を略均等(50%:50%)に保持することができ、ひいては、第2顕熱交換器35での冷却能力を最大限に発揮することができる。
【0028】
この第一実施形態によれば、給気経路13の吐出口13Bに設けられた送風ファン39と、第2顕熱交換器35の各出口温度である排気温度Tdと給気温度Tsに基づいて、送風ファン39の送風量を制御するコントローラ43とを備えるため、実際に室内に供給される空気量を測定しなくとも、第2顕熱交換器35の各経路に流れる空気の分配量を簡単に調整することができる。
【0029】
また、この第一実施形態によれば、第2排気経路17を流れる一方の空気量と、給気経路13を流れる他方の空気量とを略均等に設定しているため、この他方の空気を第2顕熱交換器35で最大限に冷却することができる。
【0030】
[第二実施形態]
図4は、第二実施形態にかかる外気処理装置100の概要図である。上記した実施形態にかかる外気処理装置1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
外気処理装置100は、分配部31による分配比、すなわち、第2排気経路17(流路35A)を流れる一方の空気量と、給気経路13(流路35A)を流れる他方の空気量との比を制御するための構成を備える。具体的には、外気処理装置100は、加湿器33の上流側で、第2排気経路17と給気経路13とを連通する開口110に配置された送風ファン113と、この送風ファン113の回転数を設定するインバータ141と、このインバータ141を介して送風ファン113の回転数を制御するコントローラ(制御手段)143とを備える。これら送風ファン113及びコントローラ143は、分配部31を含めて分配手段を構成する。また、この送風ファン113は、回転方向によって、第2排気経路17と給気経路13との間の送風方向を変更可能に構成されている。また、上記した温度センサ37A,37Bは、コントローラ143に接続されており、コントローラ143は、温度センサ37A,37Bの測定温度に基づいて送風ファン113の回転数を制御する。
【0031】
次に、この実施形態における空気の分配制御動作について説明する。
この第二実施形態においても、コントローラ143は、外気処理装置100の運転が開始された運転初期に、上記した排気温度Tdと給気温度Tsとの排給気温度差ΔTの最大温度差ΔTmaxを求める。排給気温度差ΔTの最大温度差ΔTmaxの算出方法は、上記した第一実施形態と同一であるため、説明を省略する。
【0032】
次に、設定された最大温度差ΔTmaxを用いて、送風ファン113の回転数を設定する。まず、コントローラ143は、外気導入ファン21が予め定められた回転数で動作している状態で、送風ファン113を基準回転数Rfで第2排気経路17から給気経路13へ空気が流入する方向に回転させ、温度センサ37Aにより給気温度Tsを測定するとともに、温度センサ37Bにより排気温度Tdを測定する。そして、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
そして、コントローラ143は、設定された最大温度差ΔTmaxと算出された温度差ΔTとの差(ΔTmax−ΔT)に所定係数Kを乗じて算出された加算回転数ΔRを算出し、この加算回転数ΔRを基準回転数Rfに加算した回転数Rf(Rf+ΔR)で送風ファン113を運転する。
続いて、前回の測定から所定時間(本実施形態では5分)経過すると、この時の給気温度Ts及び排気温度Tdをそれぞれ測定し、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
そして、コントローラ143は、設定された最大温度差ΔTmaxと算出された温度差ΔTとの差(ΔTmax−ΔT)に所定係数Kと、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差(ΔT−ΔT)の正負号とを乗じて算出された加算回転数ΔRを算出し、この加算回転数ΔRを前回の回転数Rfに加算した回転数Rf(Rf+ΔR)で送風ファン113を運転する。この場合、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTn−1との差(ΔT−ΔTn−1)が負となれば、算出された加算回転数ΔRを前回の回転数Rfn−1から減算する。また、この制御の途中で、回転数Rfが0よりも小さくなった場合、コントローラ143は、空気が給気経路13から第2排気経路17へ流れるように送風ファン113の回転方向及び回転数を制御する。また、設定されたΔTmaxよりも算出されたΔTが大きい場合には、このΔTを新たな最大温度差ΔTmaxとして設定する。
このような制御を所定時間(5分)間隔で行うことにより、送風ファン113の回転方向及び回転数(送風量)の微調整をすることができ、第2排気経路17を流れる一方の空気量(排気EA)と、給気経路13を流れる他方の空気量(給気SA)との分配量を略均等(50%:50%)に保持することができ、ひいては、第2顕熱交換器35での冷却能力を最大限に発揮することができる。
【0033】
この第二実施形態によれば、加湿器33の上流側で、第2排気経路17と給気経路13とを連通する開口110に配置された送風ファン113と、第2顕熱交換器35の各出口温度である排気温度Tdと給気温度Tsに基づいて、この送風ファン113の回転数を制御するコントローラ143とを備えるため、実際に室内に供給される空気量を測定しなくとも、第2顕熱交換器35の各経路に流れる空気の分配量を簡単に調整することができる。
【0034】
[第三実施形態]
図5は、第三実施形態にかかる外気処理装置200の概要図である。上記した実施形態にかかる外気処理装置1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
外気処理装置200は、分配部31による分配比、すなわち、第2排気経路17(流路35A)を流れる一方の空気量と、給気経路13(流路35A)を流れる他方の空気量との比を制御するための構成を備える。具体的には、外気処理装置200は、第2排気経路17に設けられた排気用ダンパー210と、給気経路13に設けられた給気用ダンパー211と、これら排気用ダンパー210及び給気用ダンパー211を作動するダンパー作動モーター213と、このダンパー作動モーター213の回転数を設定するインバータ241と、このインバータ241を介してダンパー作動モーター213の回転数を制御するコントローラ(制御手段)243とを備える。
本実施形態では、排気用ダンパー210及び給気用ダンパー211は、単一のダンパー作動モーター213により作動され、これら排気用ダンパー210及び給気用ダンパー211が逆の動作をする。すなわち、排気用ダンパー210が開放される方向に作動する際には、給気用ダンパー211は閉塞する方向に作動し、第2排気経路17と給気経路13とを流れる空気の分配比が制御される。
【0035】
次に、この実施形態における空気の分配制御動作について説明する。
コントローラ243は、外気処理装置1の運転が開始された運転初期に、上記した排気温度Tdと給気温度Tsとの排給気温度差ΔTの最大温度差ΔTmaxを求める。
まず、コントローラ243は、外気導入ファン21が予め定められた回転数で動作している状態で、排気用ダンパー210及び給気用ダンパー211を基準開度位置Dvに設定し、温度センサ37Aにより給気温度Tsを測定するとともに、温度センサ37Bにより排気温度Tdを測定する。そして、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。この場合、排気用ダンパー210及び給気用ダンパー211の基準開度位置Dvとは、第2排気経路17及び給気経路13の開口面積に対して70%の開度に設定された位置をいう。
次に、コントローラ243は、前回の測定から所定時間(本実施形態では5分)経過すると、ダンパー作動モーター213を作動させて給気用ダンパー211を基準開度位置Dvよりも所定開度(例えば5%)ΔDだけ開放された所定開度Dv+ΔDとするとともに、排気用ダンパー210を基準開度位置Dvよりも所定開度(5%)ΔDだけ閉塞された所定開度Dv−ΔDとし、この時の給気温度Ts及び排気温度Tdをそれぞれ測定する。そして、コントローラ243は、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出し、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差(ΔT−ΔT)がプラス、すなわち0より大きいか否かを判別する。
【0036】
この判別において、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差が0より大きい場合は、当該温度差ΔTが最大温度差ΔTmaxに至っていないため、コントローラ243は、上述のように、前回の測定から所定時間経過後に、給気用ダンパー211の開度を更に所定開度ΔDだけ開放された所定開度Dv+nΔD(nは、2、3・・・n)とするとともに、排気用ダンパー210の開度を更に所定開度ΔDだけ閉塞された所定開度Dv−nΔD(nは、2、3・・・n)とし、この時の温度差ΔTと、その前回に算出された温度差ΔTn−1との差がマイナス、すなわち0より小さくなるまで継続して実行する。
一方、今回の温度差ΔTと、その前回に算出された温度差ΔTn−1との差がマイナス、すなわち0より小さくなった場合には、当該温度差ΔTが最大温度差ΔTmaxを経過して減少する傾向にあるため、この際の温度差ΔTを最大温度差ΔTmaxとして設定して、当該最大温度差の設定動作を終了する。
【0037】
次に、設定された最大温度差ΔTmaxを用いて、給気用ダンパー211及び排気用ダンパー210の開度を設定する。ここでは、給気用ダンパー211の開度について説明する。
まず、コントローラ243は、外気導入ファン21が予め定められた回転数で動作している状態で、給気用ダンパー211を基準開度位置Dvに設定し、温度センサ37Aにより給気温度Tsを測定するとともに、温度センサ37Bにより排気温度Tdを測定する。そして、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
コントローラ243は、設定された最大温度差ΔTmaxと算出された温度差ΔTとの差(ΔTmax−ΔT)に所定係数Kを乗じて算出されたダンパー操作量ΔDを算出し、このダンパー操作量ΔDを給気用ダンパー211の基準開度位置Dvに加算した開度Dv(Dv+ΔD)とする。
続いて、前回の測定から所定時間(本実施形態では5分)経過すると、この時の給気温度Ts及び排気温度Tdをそれぞれ測定し、この測定した排気温度Tdと給気温度Tsとの温度差ΔTを算出する。
そして、コントローラ243は、設定された最大温度差ΔTmaxと算出された温度差ΔTとの差(ΔTmax−ΔT)に所定係数Kと、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTとの差(ΔT−ΔT)の正負号とを乗じて算出されたダンパー操作量ΔDを算出し、このダンパー操作量ΔDを前回の開度Dvに加算した開度Dv(Dv+ΔD)となるようにダンパー作動モーター213を運転する。この場合、今回の温度差ΔTと前回の温度差ΔTn−1との差(ΔT−ΔTn−1)が負となれば、算出されたダンパー操作量ΔDを前回の開度Dvn−1から減算する。また、設定されたΔTmaxよりも算出されたΔTが大きい場合には、このΔTを新たな最大温度差ΔTmaxとして設定する。
このような制御を所定時間(5分)間隔で行うことにより、給気用ダンパー211及び排気用ダンパー210の開度(送風量)の微調整をすることができ、第2排気経路17を流れる一方の空気量(排気EA)と、給気経路13を流れる他方の空気量(給気SA)との分配量を略均等(50%:50%)に保持することができ、ひいては、第2顕熱交換器35での冷却能力を最大限に発揮することができる。
【0038】
この第三実施形態によれば、第2排気経路17に設けられた排気用ダンパー210と、給気経路13に設けられた給気用ダンパー211と、第2顕熱交換器35の各出口温度である排気温度Tdと給気温度Tsに基づいて、排気用ダンパー210及び給気用ダンパー211の開度をそれぞれ制御するコントローラ243を備えるため、実際に室内に供給される空気量を測定しなくとも、第2顕熱交換器35の各経路に流れる空気の分配量を簡単に調整することができる。
【0039】
[第四実施形態]
図6は、第四実施形態にかかる外気処理装置300の概要図である。上記した実施形態にかかる外気処理装置1と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
外気処理装置300は、分配部31による分配比、すなわち、第2排気経路17(流路35A)を流れる一方の空気量と、給気経路13(流路35A)を流れる他方の空気量との比を制御するための構成を備える。具体的には、外気処理装置300は、第2排気経路17及び給気経路13に設けられて当該経路を遮蔽する遮蔽板310を備え、この遮蔽板310には第2排気経路17に連通する排気側通過窓311と、給気経路13に連通する給気側通過窓313とが並設されている。これら各通過窓の開口面積は、事前に試験を行い、給気経路13に流れる空気量が吸入された外気量の45〜50%となる面積に設定されている。
この実施形態では、外気温度の変化に追従して通過窓の面積を変更することはできないが、簡単な構成で外気を除湿、冷却処理した空気を室内に供給することができる。
【0040】
以上、本発明の一実施の形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上記した実施形態では、第1排気経路15には再生空気として外気を吸入する構成としているが、これに変えて室内空気を吸入する構成としても良い。 夏期においては、冷房された室内空気の温度は、外気温度よりも低くなっているため、第1顕熱交換器27にて室内空気と除湿された空気との顕熱交換を行うことにより、この除湿された空気の温度をより低下させることができ、結果として、給気温度の低下を実現できる。
また、上記した実施形態では、除湿手段としてデシカントロータを採用しているが、吸入された外気を除湿できるものであれば他の構成を採用しても良い。
また、上記した実施形態では、第1顕熱交換手段及び第2顕熱交換手段として、直交型の顕熱交換器を採用しているが、これに変えて顕熱ロータを採用しても良い。
また、上記した実施形態では、加熱手段として温水で加熱するヒータ29を用いているが、電気や蒸気等で加熱するものでも良い。
【符号の説明】
【0041】
1、100、200、300 外気処理装置
13 給気経路
13A 吸入口
13B 吐出口(給気口)
15 第1排気経路
17 第2排気経路(一方の空気が流れる経路)
17A 吐出口(排気口)
21 外気導入ファン
23 再生用空気導入ファン
25 デシカントロータ(除湿手段)
27 第1顕熱交換器(第1顕熱交換手段)
29 ヒータ
31 分配部(分配手段)
33 加湿器(加湿手段)
35 第2顕熱交換器(第2顕熱交換手段)
37A 温度センサ
37B 温度センサ
39 送風ファン
41、141、241、341 インバータ
43、143、243、343 コントローラ(制御手段)
110 開口
113 送風ファン
210 排気用ダンパー
211 給気用ダンパー
213 ダンパー作動モーター
310 遮蔽板
311 排気側通過窓
313 給気側通過窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を吸入して室内に供給する給気経路と、この給気経路を流れる空気を除湿する除湿手段と、除湿された空気を外気もしくは室内空気と顕熱交換する第1顕熱交換手段と、顕熱交換された空気を2つに分配する分配手段と、分配された一方の空気を加湿する加湿手段と、加湿された空気と分配された他方の空気とを顕熱交換して当該他方の空気を冷却する第2顕熱交換手段とを備え、この第2顕熱交換手段で冷却された空気を前記室内に供給することを特徴とする外気処理装置。
【請求項2】
前記分配手段は、前記給気経路の給気口と前記一方の空気を室外に排出する排気口との少なくとも一方に設けられた送風ファンと、前記第2顕熱交換器の各出口温度に基づいて、前記送風ファンの送風量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の外気処理装置。
【請求項3】
前記分配手段は、前記加湿手段の上流側で、前記一方の空気が流れる経路と前記給気経路とを連通する開口に配置された送風ファンと、前記第2顕熱交換器の各出口温度に基づいて、前記送風ファンの送風量を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の外気処理装置。
【請求項4】
前記分配手段は、前記加湿手段の上流側で、前記一方の空気が流れる経路と前記給気経路とにそれぞれ設けられたダンパーと、前記第2顕熱交換器の各出口温度に基づいて、前記ダンパーの開度をそれぞれ制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の外気処理装置。
【請求項5】
前記分配手段は、前記一方の空気と前記他方の空気との分配量を略均等に設定していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の外気処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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