説明

外用剤

次の一般式(1)


(式中、Rは有機基を示し、Xは−CHCH−又は−CH=CH−を示し、Rは水素原子又はアルキル基を示す)で表わされるスタチン類又はその塩を0.001〜20質量%、ポリエチレングリコールを20〜80質量%及び水を含有し、pHが4.0以上7.0未満であることを特徴とする外用剤。
本発明のスタチン類又はその塩を有効成分とする外用剤は、ラクトン体の生成が抑制され経時安定性に優れ、経皮吸収性に優れた外用剤である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、経皮吸収性に優れ、かつ、経時安定性に優れたスタチン類又はその塩を有効成分とする外用剤に関する。
【背景技術】
ピタバスタチン、プラバスタチン等のスタチン類は、優れたHMG−CoA還元酵素阻害活性を有し、高脂血症治療薬として有用であることが知られ(米国特許第5,856,336号、米国特許第4,346,227号等)、既に安定性の良好な錠剤等の経口投与用製剤として用いられ、又は開発が進められている。
そして、これらスタチン類は、酸性領域では、異性化、ラクトン化、分解等を生じ極めて不安定であり、少なくともpH7以上でなければ安定な製剤が得られないことが知られている(米国特許第5,030,447号、米国特許第5,180,589号、米国特許第5,356,896号、WO97/23200)。
一方、これらのHMG−CoA還元酵素阻害剤は高脂血症以外に、にきび、乾癬、ふけ(米国特許第5,730,992号、米国特許第6,126,947号)、体毛成長抑制(米国特許第5,840,752号)等の局所作用として有用であることが報告され、外用剤として開発することが求められていた。
【発明の開示】
従って、本発明の目的は、経皮吸収性と経時安定性の良好なスタチン類含有外用剤を提供することにある。
そこで本発明者は、スタチン類の安定領域である塩基性領域における経皮吸収性を検討したところ、充分な吸収性が得られず、スタチン類の経皮吸収性は塩基性領域よりも不安定領域である酸性領域で良好であることが判明した。そこで本発明者は、経皮吸収性と経時安定性の両者を満足する外用剤を得るべく種々検討した結果、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等をスタチン類に組み合せてもラクトン体が生成してしまうにもかかわらず、全く意外にも、スタチン類に一定量のポリエチレングリコールを配合するとpH4.0以上7.0未満でラクトン体の生成が抑制できるため経時安定性が良好で、かつ、経皮吸収性も優れた外用剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の一般式(1)

(式中、Rは有機基を示し、Xは−CHCH−又は−CH=CH−を示し、Rは水素原子又はアルキル基を示す)で表わされるスタチン類又はその塩を0.001〜20質量%、ポリエチレングリコールを20〜80質量%及び水を含有し、pHが4.0以上7.0未満であることを特徴とする外用剤を提供するものである。
本発明のスタチン類又はその塩を有効成分とする外用剤は、ラクトン体の生成が抑制され経時安定性に優れ、経皮吸収性に優れた外用剤である。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明で使用する一般式(1)で表わされる化合物のRで示される有機基は、置換基を有していてもよい環構造を有する有機基が好ましい。
環構造を有する有機基としては、インドリル基、インデニル基、ピリジル基、ピロロピリジル基、ピラゾロピリジル基、チエノピリジル基、ピリミジル基、ピラゾリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、インドリジル基、キノリル基、ナフチル基、ヘキサヒドロナフチル基、シクロヘキシル基、フェニルシリルフェニル基、フェニルチエニル基又はフェニルフリル基が挙げられ、特にヘキサヒドロナフチル基、インドリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピロリル基又はキノリル基が好ましい。
これらの環構造を有する有機基に置換していてもよい置換基としては、ヒドロキシ基、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、アルキルオキシアルキル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキル置換アミノ基、置換アルキルスルホニルアミノ基、置換フェニルスルホニルアミノ基、アルキル、フェニル等が置換していてもよいカルバモイル基、ハロフェニル基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、フェニル基、オキソ基等が挙げられる。
これらの環構造を有する有機基に置換してもよい置換基のうち、炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖又は環状アルキル基、炭素数2〜7のアルキルオキシアルキル基、炭素数1〜4のアシルオキシ基、炭素数1〜4のアルキル置換アミノ基、炭素数1〜4のアルキル置換炭素数1〜4のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル置換フェニルスルホニルアミノ基、炭素数1〜4のアルキル置換カルバモイル基、フェニル置換カルバモイル基、フルオロフェニル基、ブロモフェニル基、ヨードフェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基又はフェニル基が好ましく、特にイソプロピル基、シクロプロピル基又はp−フルオロフェニル基が好ましい。
のアルキル基としては、炭素数1〜6の直鎖、分岐鎖又は環状アルキル基が好ましい。
一般式(1)で表わされる化合物の塩は、生理学的に許容し得る塩であって、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、フェネチルアミン塩等の有機アミン塩又はアンモニウム塩等が挙げられるが、ナトリウム塩、カルシウム塩がより好ましい。
これらの化合物は、例えば米国特許第4,739,073号及びヨーロッパ特許出願公開第114,027号;ヨーロッパ特許出願公開第367,895号;米国特許第5,001,255号、第4,613,610号、第4,851,427号、第4,755,606号、第4,808,607号、第4,751,235号、第4,939,159号、第4,822,799号、第4,804,679号、第4,876,280号、第4,829,081号、第4,927,851号、第4,588,715号;及びF.G.Kathawala,Medical Research Reviews,11,121−146(1991)、ヨーロッパ特許出願公開第304,063号;ヨーロッパ特許出願公開第330,057号、米国特許第5,026,708号、第4,868,185号;ヨーロッパ特許出願公開第324,347号;ヨーロッパ特許出願公開第300,278号;米国特許第5,013,749号、第5,872,130号、第5,856,336号、第4,231,938号、第4,444,784号、第4,346,227号、第5,354,772号、第5,273,995号、第5,177,080号、第3,983,140号、日本国特許第2,648,897号、米国特許第5,260,440号、Bioorganic & Medicinal Chemistry,,437,(1977)、日本国特許第2,569,746号、ヨーロッパ特許第304,063号、米国特許第5,856,336号等に記載されている。
一般式(1)で表わされるスタチン類及びその塩としては、ラクトン体を形成していないものが好ましく、例えば、プラバスタチン(米国特許第4,346,227号:(+)−(3R,5R)−3,5−ジヒドロキシ−7−[(1S,2S,6S,8S,8aR)−6−ヒドロキシ−2−メチル−8[(S)−2−メチルブチリルオキシ]−1,2,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−1−ナフチル]ヘプタン酸)、フルバスタチン(米国特許第5,354,772号:(3RS,5SR,6E)−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルエチル)−1H−インドール−2−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプテン酸)、アトルバスタチン(米国特許第5,273,995号:(3R,5R)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−イソプロピル−3−フェニル−4−フェニルカルバモイル−1H−ピロル−1−イル]−3,5−ジヒドロキシヘプタン酸)、セリバスタチン(米国特許第5,177,080号:(3R,5S)−エリスロ−(E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−2,6−ジイソプロピル−5−メトキシメチル−ピリジン−3−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプテン酸)、ロスバスタチン(米国特許第5,260,440号、日本国特許第2,648,897号:7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−(N−メチル−N−メタンスルホニルアミノピリミジン)−5−イル]−(3R,5S)−ジヒドロキシ−(E)−6−ヘプテン酸)、ピタバスタチン(米国特許第5,856,336号、日本国特許第2,569,746号:(3R,5S,6E)−7−[2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−キノリル]−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプテン酸、又はそれらの塩等が好ましく、特にピタバスタチン又はその塩が好ましく、ピタバスタチンカルシウムが最も好ましい。
スタチン類又はその塩の含有量は、外用剤全量中に0.001〜20質量%であるが、好ましくは0.01〜10質量%、特に好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明で使用するポリエチレングリコールの分子量は、100〜60000、さらに300〜4000、特に300〜1500であるのが好ましい。また、ポリエチレングリコールは、製造時の不純物であるホルムアルデヒドが酸化され、経時的にpHの低下することが知られている。従って、過酸化物価(POV)は、5meq/kg以下、特に1meq/kg以下が好ましく、ホルムアルデヒド濃度は5ppm以下、特に2ppm以下が好ましい。
ポリエチレングリコールの含有量はスタチン類の経時安定性の点から重要であり、外用剤全量中に20〜80質量%であるが、好ましくは25〜75質量%、特に30〜70質量%含有するのが好ましい。ポリエチレングリコールの含有量が20質量%未満の場合、スタチン類のラクトン体生成抑制効果が低く、逆に含有量が80質量%を超えると外用剤のpHの調整が困難となる。
水は外用剤全量中にバランス量含有するが、10〜75質量%、さらに20〜70質量%、特に25〜65質量%含有するのが好ましい。
本発明の外用剤のpHは、4.0以上7.0未満であるが、好ましくは4.0〜6.7、より好ましくは4.5〜6.7である。pHの測定は、外用剤1質量部と水9質量部を混合し、充分に振り混ぜた後、25℃においてpHメータで測定する。
pH調整剤としては、リン酸、酢酸、ホウ酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、フタル酸及びそれらのアルカリ金属等塩、グリシン、水酸化ナトリウム等が挙げられる。さらに、ブリトン−ロビンソン緩衝液(Britton−Robinson Buffer)、クラーク−ルーブズ緩衝液(Clark−Lubs Buffer)、コルトフ緩衝液(Kolthoff Buffer)等のpH緩衝液を用いてもよい。
本発明の外用剤には、本発明の効果を妨げない限り、医薬品の添加物として許容される各種任意成分を所望に応じて添加することが可能であり、その例としては、溶媒、ポリエチレングリコール以外の水溶性高分子、安定化剤、基剤等が挙げられる。
溶媒としては、ベンジルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等の一価のアルコール、濃グリセリン、1,3−ブチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコール2000等の多価アルコールが挙げられる。
前記水溶性高分子としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類、白糖、β−シクロデキストリン等の多糖類、ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール類、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成高分子等が挙げられる。
安定化剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル等のフェノール性物質、クロロブタノール、フェニルエチルアルコール等の中性物質、ビタミンE、ブチルヒドロキシアニソール、酢酸トコフェロール、没食子酸プロピル、2−メルカプトベンズイミダゾール等の抗酸化剤、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム等の還元剤が挙げられる。
基剤としては、ポリアクリル酸(ナトリウム)、カルボキシビニルポリマー、ゼラチン、デンプン、エステルガム、脂環族飽和炭化水素樹脂、ジメチルポリシロキサン、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体等が挙げられる。
本発明の形態は、外用剤であれば限定されるものではないが、例えば液剤、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、スプレー剤、軟膏剤等が例示される。
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
ピタバスタチンカルシウム0.1質量部をポリエチレングリコール400(日本油脂製・マクロゴール400、5質量%水溶液のpHは6)50質量部に溶解した後、Britton−Robinson Buffer(pH4.0)を加えて100質量部として外用剤を製造した。
また、上記外用剤中のポリエチレングリコール400をイソプロパノール(比較例1)、エタノール(比較例2)、プロピレングリコール(比較例3)及びジプロピレングリコール(比較例4)に各々代えた外用剤を製造した。
製造した外用剤のpH(製造直後)及び60℃に3日間保存した後のラクトン体生成率を、次法により測定した。
pH測定 外用剤1質量部に精製水9質量部を加え、振とう機で30分間振とう後、25℃でpHを測定した(pHメータ:堀場製作所F−24)。
ラクトン体生成率測定 外用剤を60℃に3日間保存した後のラクトン体生成率を次法により測定した。
内標準溶液:プロピルパラベン
測定波長:245nm
カラム:Develosil ODS−HG−5
カラム温度:40℃
移動相:メタノール/0.02mol/Lリン酸塩緩衝液(pH3)=13/7
以上のHPLC条件でピタバスタチン及びラクトン体ピーク面積を求め、次式によりラクトン体生成率を算出した。
ラクトン体生成率(%)=(L/(P+L))×100 (1)
P:60℃に保存して3日経過時のピタバスタチンのピーク面積
L:60℃に保存して3日経過時のラクトン体のピーク面積
測定結果を表1に示す。

ポリエチレングリコールを含有する実施例1の外用剤は、ラクトン体生成が抑制され安定であったが、ポリエチレングリコールに代えてイソプロパノール(比較例1)、エタノール(比較例2)、プロピレングリコール(比較例3)、ジプロピレングリコール(比較例4)のアルコール類を添加した外用剤はいずれもラクトン体の生成は抑制されずに不安定であった。
【実施例2〜6】
実施例1と同様にして表2に示す組成の外用剤を製造した。
表2にpH及びラクトン体生成率の測定結果を示す。

ピタバスタチンを含有した外用剤にポリエチレングリコール400を10質量%(比較例5)添加した外用剤では、60℃の条件下で3日間保存したときラクトン体生成率は増加した。しかし、ポリエチレングリコール400を30〜70質量%(実施例2〜6)添加した外用剤では、ラクトン体生成率は抑制され安定であった。
【実施例7〜9】
表3に示す外用剤を製造した。
pH及びラクトン体生成率の測定結果を表3に示す。

また、ピタバスタチンとポリエチレングリコール400を50質量%含有した外用剤のpHが4.0未満では、60℃の条件下で3日間保存したときラクトン体生成率は増加した。しかし、外用剤のpHが4.0以上では、60℃の条件下で3日間保存したときラクトン体生成率は抑制され安定であった。
【実施例10〜12】
表4に示す外用剤を製造した。
pH及びラクトン体生成率の測定結果を表4に示す。

ピタバスタチンを含有した外用剤に分子量が、300,1500,4000のポリエチレングリコールを添加した外用剤では、60℃の条件下で3日間保存したときラクトン体生成率は、抑制され安定であった。
試験例 皮膚透過性
実施例1、8及び実施例1のBritton−Robinson Buffer(pH4.0)をBriffon−Robinson Buffer(pH8.0)に代えた比較例7の各外用剤の皮膚透過性について測定した。
皮膚透過量の測定 ドナー溶液は、実施例1、実施例8及び比較例7で製造した外用剤を用いた。レセプター溶液は、Britton−Robinson Buffer(pH6.0)を用いた。透過膜は、Wistar系ラット(雄性、8週齢)の腹部摘出ヒフ(以下「ヒフ」と略す)を用いた。
縦型拡散セル(Franzセル)の透過部にヒフ表面をドナー側にして置き、ドナー溶液1mL及びレセプター溶液30mLを満たした。レセプター溶液を一定温度(32℃)に保ち、透過実験を行った。実験中の水分の蒸発を防ぐために、ドナーセル及びサンプル口をパラフィルムで覆った。6及び8時間経過時にサンプル口から0.5mLレセプター溶液を採取し、新しいレセプター溶液0.5mLを補充した。
採取したサンプル溶液中のピタバスタチンをtert−ブチルメチルエーテルで抽出後、HPLC法(内標準物質:(E)−3(R),5(S)−Dihydroxy−7−(2′−isopropyl−4′−(4″−fluoropheyl)quinolin−3′−yl)hepto−6−enoic acid、測定波長:245nm、カラム:Develosil ODS−HG−5、カラム温度:40℃及び移動相:0.2mol/L酢酸/アセトニトリル/メタノール=60/30/10)によりピタバスタチン含有量を測定した。
測定結果を表5に示す。

ピタバスタチンカルシウムを含有した外用剤にポリエチレングリコールを添加した外用剤のpHが7.0以上では、皮膚透過量が少なかったが、pHが7.0未満に調製した外用剤では皮膚透過量が増加し、吸収性が良好であった。
実施例13 ゲル状外用剤
ピタバスタチンカルシウム(0.1質量部)をポリエチレングリコール400(70質量部)に溶解し油相とした。別に、カルボキシビニルポリマー(ウルトレッツ10:BF GOODRICH社製)0.5質量部をBriffon−Robinson Buffer(pH8.0)25質量部に膨潤させ水相とした。油相に水相を添加し、Britton−Robinson Buffer(pH8.0)で全量100質量部としてゲル状外用剤を製造した。
実施例14 クリーム状外用剤
ピタバスタチンカルシウム(0.1質量部)及びモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)(0.5質量部)をポリエチレングリコール400(70質量部)に溶解し油相とした。別に、カルボキシビニルポリマー(ウルトレッツ10:BF GOODRICH社製)0.5質量部をBritton−Robinson Buffer(pH8.0)25質量部に膨潤させ水相とした。油相に水相を添加し、Britton−Robinson Buffer(pH8.0)で全100gとしてクリーム状外用剤を製造した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の一般式(1)

(式中、Rは有機基を示し、Xは−CHCH−又は−CH=CH−を示し、Rは水素原子又はアルキル基を示す)で表わされるスタチン類又はその塩を0.001〜20質量%、ポリエチレングリコールを20〜80質量%及び水を含有し、pHが4.0以上7.0未満であることを特徴とする外用剤。
【請求項2】
ポリエチレングリコールの分子量が100〜60000である請求項1記載の外用剤。
【請求項3】
スタチン類がプラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチン及びそれらの塩からなる群から選ばれたものである請求項1記載の外用剤。
【請求項4】
塩がナトリウム塩又はカルシウム塩である請求項1記載の外用剤。
【請求項5】
スタチン類がピタバスタチンである請求項1記載の外用剤。
【請求項6】
スタチン類の塩がピタバスタチンカルシウムである請求項1記載の外用剤。

【国際公開番号】WO2004/026297
【国際公開日】平成16年4月1日(2004.4.1)
【発行日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−537570(P2004−537570)
【国際出願番号】PCT/JP2003/011767
【国際出願日】平成15年9月16日(2003.9.16)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)
【出願人】(000003986)日産化学工業株式会社 (510)
【Fターム(参考)】