説明

外科的処置中における酸素検知

附勢可能な外科用デバイスと接続して使用する外科用安全装置は、酸素レベルが高すぎる場合に、外科用器具の不慮の起動を最小化する。起動回路が、エネルギー源および器具のハンドピースと接続されている。センサが器具近辺の酸素を測定し、エネルギー源をハンドピースから切断する第1状態にて作動させることができる。第2状態では、エネルギー源はハンドピースに接続される。検知素子は起動回路に接続されている。検知素子は、酸素が安全なレベルの場合には、起動回路に信号を転送して、第1状態から第2状態に起動回路を切り換える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2003年10月14日出願の「電気焼灼中の酸素検知」と題する米国特許仮出願第60/511,367号についての優先日を主張するものであり、その内容は、参考までにここに含める。
【0002】
本発明は、電気焼灼のような外科的処置を行う領域に関して酸素濃度を測定する装置および方法に関する。特に、本発明は、電気外科用ペンシル、レーザメス、および特に安全スイッチ装置のような外科用器具の不慮の起動を最小化することに関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、外科処置の際の発火を最小化する際には問題がある。火の三角形(fire triangle)においては、熱、燃料、および酸素が存在して火が起こる。病院の外科施設では、悲惨な結果をもたらすこれら3つの要素全てが揃っていることが非常に多い。外科処置の際の発火は、関係者全てにとって最も恐ろしく壊滅的な経験のひとつである。毎年行われる5千万件以上の外科処置のうち、毎年およそ100〜200件の外科処置の際の発火が起こり、年間最大20人が負傷し、また1〜2人の患者が死亡している。
【0004】
発火の原因は、火の三角形の各辺に関連付けた作業に起因させることができる。最も一般的な発火源は、電気外科処置用機器(68%)およびレーザ(28%)である。最も一般的な発火位置は気道(43%)、頭または顔(28%)、およびそれ以外に患者の表面部もしくは内部(38%)である。酸素が豊富な環境空気が、全ての場合の74%で寄与因子となっていた。
【0005】
外科施設には多数の可燃物があり、これらは広範囲の、アルコールを基にした準備薬、ならびに掛け布、タオル、ガウン、頭巾およびマスクなどのリネン製品から、多くのタイプの衣類、軟膏、ならびに外科処置中に用いる装備および補給品にわたる。
【0006】
一般的な発火源は、電気外科処置器または電気焼灼器(ESU,ECU)、光ファイバ光源およびケーブル、ならびにレーザである。さらに、ESU、レーザ、および高速ドリルは、特に酸素が豊富な周囲環境で何らかの燃料を発火させ得る、標的の組織から飛び散る白熱したスパークを発生し得る。
【0007】
本発明は、生物組織を凝固および切開するための電気外科処置装置を動作させる際の改良に関する。特に、本発明は、電気外科的高周波療法による所望の凝固処置を行うため、または電気外科的切開を行うために使用する、手で操作する電気外科処置ハンドセットの安全および効率を高めるデバイス、ならびに腹腔の電気外科処置を行うための改良した方法に関する。
【0008】
電気外科的高周波療法では、例えば人間の肉または内部臓器の組織のような生物組織に、大幅な切開をすることなく電気のスパークを当てる。このスパークは、適切な電気外科処置用ジェネレータから発生される無線周波数の電気エネルギーのバーストによって生成される。一般に、高周波療法は、脱水したり、壊死を萎縮させたり、または組織を焦がしたりするのに用いられ、これらの動作は、主に、出血および漏出を止めたり、また他には組織を封着させたりするために行われる。これらの動作は、「凝固」という用語に一般的には含まれている。電気外科処置の切開法は、切開効果を有する、組織への電気スパークを具えている。
【0009】
本明細書で用いる、「電気外科用ハンドセットまたはハンドセット」という用語は、着脱可能または固定し得る電極(「活性電極」)に取り付けられた外科用ハンドピースを具えている機器を意味するものである。ハンドセットは、ハンドスイッチまたはフットスイッチによって作動させることができる。活性電極は、尖頭のもしくは丸い遠位端を有する薄く平らなブレード(刃)、または平らな、丸い、尖頭のもしくは傾斜した遠位端を有する、中実のもしくは中空の細長い小幅の円筒状針の形態をした、通常は細長い導電性の素子である。本明細書で用いる「電極」という用語は、一般に活性電極のことをいう。ブレード電極、ループまたはスネア電極、針電極、およびボール電極のような電極は市販されている。
【0010】
ハンドセットは、電気外科処置用ハンドセットの動作に必要な高周波電気エネルギーを発生する、適当な電気外科処置用ジェネレータに接続される。電気外科処置用電極およびハンドセットに使用するのに好適な電気外科処置用ジェネレータは、米国特許明細書第3,699,967号に開示されており、その開示は参考までにここに含める。
【0011】
ハンドセットを用いて患者に手術を行う際には、電気外科処置用ジェネレータからの電気エネルギーは、手術をする部位にて活性電極を経て組織に導かれ、それから患者を経て、患者の身体上の都合の良い場所に位置付けたリターン電極に導かれ、導電材料製の患者パッドまたはプレートを経て、電気外科処置用ジェネレータに戻る。好適な回路は、米国特許明細書第3,699,967号に概略的に開示されている。
【0012】
附勢可能な外科用器具は、周囲環境の酸素濃度が高すぎる時に、この器具が起動されると安全上の問題があることを患者および手術室の人員に示す。附勢された外科用器具の起動は、発火、やけど、および他の組織の損傷の原因となり得る。これらの装置の現在の設計では、この危険性を完全に取り除いてはおらず、予想外の状況下では、このような性質の事故が起こり得る。
【0013】
外科処置室では、患者の組織および器官に手術を行うために、附勢された外科用器具が外科医師によって使用される。典型的なエネルギー源には、高周波電流、レーザ照射、および超音波振動が含まれる。このエネルギーを外科用器具に導くため、典型的にはスイッチが設けられている。このスイッチは、外科用器具のハンドピースに、または外科医師の足元のような他の位置に位置付けることができる。通常時、スイッチは開放していて、外科医師がこの器具を動作させようとする際には、スイッチは手動で閉じられる。器具にエネルギーを導くには、スイッチの単純な機械的作用で足りる。
【0014】
本発明と特に関係のある電気外科処置用ペンシルは、米国デザイン特許第393,067号に開示されており、参考までに本発明に含める。外科処置用ペンシルは一対のスイッチを有し、このスイッチはデバイスの動作を開始および停止させ、またはデバイスを第1動作条件から第2動作条件で動作可能にすることができる。米国特許明細書第5,035,695号は、連動スイッチを有する伸長可能な電気焼灼外科用装置を開示しており、その内容は参考までに本発明に含める。この連動スイッチは、電極導体が格納された構成にある際には、全電気信号の供給を中断すべく配置されている。切開および凝固の波形の間で選択する追加のスイッチも有している。これらのスイッチは、電極導体を格納させた構成になっている際に不慮に起動しないように覆われている。
【0015】
器具の周囲環境にて酸素の度合を測定することは既知でない。
【0016】
器具の周囲環境にて酸素レベルを測定するデバイス、システム、および方法を提供すること、ならびに発火を予防すべくこの測定を用いることが所望されている。
【発明の開示】
【0017】
本発明の一態様は、広くは、手術室内および特に外科的処置中の発火の可能性を最小にする装置、システムおよび方法にある。発火には、通常、熱/スパーク(レーザまたは電気焼灼)、および易燃性材料(紙または掛け布、毛髪、プラスチックチューブ)および酸素が必要である。室内空気中では発火は稀であるが、酸素が豊富な環境では、発火の危険性は高い。
【0018】
電気外科処置の切開は、処置する部位にて高熱を集中させる電気スパークで組織を分解する。組織にスパークを発生させることにより、外科医師は、最大の電流密度を生成させる。このスパークを発生させるために、外科医師は、組織から僅かに離間して電極を保持する。こうすることで、短期間にわたって一層多くの熱を生成し、これにより組織を蒸発させることができる。
【0019】
危険なことに、電気焼灼デバイスの位置には高濃度の酸素が存在し得る。このようなデバイスは、ポールペンに似ていてサイズも近い、使い捨ての手持ち電気焼灼ペンシルとすることができる。この無菌デバイスは外科医師に与えられ、このデバイスの電気焼灼ジェネレータに接続される絶縁線は、手術台を通る。
【0020】
本発明は、電気焼灼デバイスのような外科処置用デバイスと関連付けた酸素センサを含んでいる。このセンサは、デバイスの一部または独立したモジュールとすることができる。センサは、連続的にまたは定期的に比較的頻繁な反復率で、デバイスを経て注入されるガスを毎分約250ml標本化する。ガスはペンシル型の電気焼灼デバイスの先端部にある孔を経て抽出され、この孔はペンシル型デバイス内部の小型カテーテルに接続されている。
【0021】
カテーテルは外部ケーブルに取り付けることができ、ケーブルは、ペンシルを電気焼灼モジュールに取り付けると同時にセンサに通すことができる。センサは酸素濃度を測定するためのメータを有していて、濃度が約25%以上になると警報を鳴らす。濃度が30%以上になると、手持ちデバイスは起動せず、酸素濃度が低下するまで機能しないようにできる。
【0022】
同様なシステムも、同様な態様でレーザハンドピースを用いて機能する。
【0023】
本発明の主な目的は、附勢可能な外科用デバイスと接続して用いる、外科用安全装置を提供することにある。附勢可能な外科用デバイスは、電気外科処置用システム、レーザメス、超音波吸引装置、およびこれらの組合せを含み得る。附勢可能な外科用デバイスは、エネルギー源およびハンドピースを有する。
【0024】
ハンドピースは、エネルギー源に接続するように設計され、外科的処置中に外科医師が保持することができる。外科用器具は、ハンドピース上で支持される。安全装置のシステムおよび方法は、酸素レベルが高すぎる場合に、外科用器具が起動する可能性を低減するようになっている。
【0025】
起動回路は、エネルギー源およびハンドピースに接続する。起動回路は、2つの状態をとる。第1状態はエネルギー源をハンドピースから切断し、第2状態はエネルギー源をハンドピースに接続する。起動回路が第1状態をとっている間には、ハンドピース上の器具は附勢させないようにできる。
【0026】
起動回路には、酸素検知素子を接続する。検知素子は、起動回路に、起動回路を第1状態から第2状態に切り換えることを知らせる。外科用器具を使用できる状態にある時には、検知素子は器具の付近で酸素レベルを検出するように設計されている。
【0027】
起動回路が第2状態から第1状態に切り換えられた場合、または酸素濃度が安全なレベルに戻った際に第1状態から第2状態に切り換えられた場合には、起動回路内の音響トーン発生器は可聴指示することができる。起動回路は、予め設定した期間第2状態に維持され、その後第1状態に復元されるようにできる。
【0028】
一実施例では、検知素子は、外科用器具と関連付けた電気的スイッチの起動および酸素レベルを監視するようにする。センサが安全なレベルを超える酸素濃度を検出したため起動回路が第1状態をとる場合には、電気的スイッチは器具を直接附勢することができない。しかしながら、検知素子が、ある特定の酸素レベルを検出すると、検知素子は、起動回路に、第2状態に切り換えることを知らせる。
【0029】
安全な酸素レベルが検出されると、スイッチは第2状態に切り換えられる。一旦起動回路が第2状態をとると、電気的スイッチは外科用器具を作動させる。電気的スイッチを使用して、エネルギー源からのエネルギーのモードを選択して作動させることもできる。電気的スイッチは、追加的にまたは選択的に、足で操作するスイッチとすることもできる。
【0030】
本発明の他の目的は、外科処置用安全装置を使用する方法を提供することにある。あるステップでは、検知素子が、起動回路に、第1状態から第2状態に切り換えることを知らせる。それから、起動回路を、予め設定した期間第2状態に維持して、その後第1状態に復元させるステップを有するようにできる。
【0031】
起動回路がある状態から他の状態に切り換えられたら可聴指示する追加のステップを有するようにもできる。
【0032】
本発明は、起動回路が第1状態をとっていて起動回路を第1状態から第2状態に切り換える場合に、検知素子を用いて、外科処置の環境で予定した酸素レベルに反応するようにするステップを具える方法を含んでいる。高酸素の環境では第1状態に移行して、酸素レベルが安全な範囲に戻ったことを確かめる措置を講じた後に、第2状態に切り換える。検知素子を異なる酸素レベルに調節するステップを有するようにすることもできる。
【0033】
本発明は、周囲環境にて今までに可能であったよりも一層安全な外科用器具を提供することにある。
【0034】
本発明の他の目的およびその利点は、以下の記載から明らかにする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明を添付の図面につき説明する。
【0036】
図1は、附勢可能な外科用デバイスと関連付けて用いる、外科用安全装置10を示している。附勢可能な外科用デバイスは、エネルギー源12およびハンドピース13を具えている。エネルギー源12は、電気外科処置用エネルギー、レーザエネルギー、および超音波エネルギーを提供することができる。このエネルギー源は、これらのエネルギーを別々に、同時に、または異なる組合せで提供することができる。
【0037】
ハンドピース13は、エネルギー源12に接続するよう設計され、外科的処置中に外科医師が保持することができる。外科用器具14は、ハンドピース13に支持される。安全装置は、外科処置領域の周囲環境にて酸素レベルが高すぎる場合に、外科用器具が起動する可能性を低減させるものである。
【0038】
エネルギー源12には、ライン32を経て起動回路15が接続され、これはハンドピース13と接続されている。起動回路15に関連付けた主オン/オフスイッチ30が設けられている。起動回路には、リレーも設けることができる。起動回路15は、2つの状態をとり、その第1状態は、エネルギー源12がハンドピース13から切断されたポジション16によって概略的に示してあり、第2状態は、エネルギー源12がライン31を経てハンドピース13に接続され得るポジション17によって概略的に示してある。起動回路15が第1状態16をとっている間は、ハンドピース13の器具14を附勢することができない。起動回路が第2状態をとる時は、起動回路のスイッチが閉じる構成になっている。外科処置を行う領域は、21として図式的に示してある。
【0039】
ハンドピース13の前方端部には、矢印25bで示した、理想的にはブレード(刃)14周囲の環境からの吸気を抽出すべく作動する、開口または孔25aがある。ブレード14の周囲から吸気した空気は、ハンドピース13内部のカテーテル26を通過する。カテーテル26は、ハンドピース13の後部から出て、チューブ27を経て検知素子18に向かい、そして検知素子18はライン33を経て起動回路15に接続される。起動回路とエネルギー源12とは、接続32で接続されている。起動回路内には、カテーテル26および27を経て引き込まれ、検知素子18により検知される酸素レベルの測定に応答する手段もある。酸素レベルが高過ぎる場合には、起動回路15は、第1状態をとる。検知素子18は、調整器40を具えることができ、これによって、指定した酸素の閾値レベルを設定することができる。
【0040】
起動回路15が第1状態16から第2状態17に切り換えられた場合、または第2状態17から第1状態16に切り換えられた場合には、起動回路15内の音響トーン発生器20が可聴指示するようにできる。起動回路15は、予め設定した期間、第2状態17に維持させたままとし、その後第1状態16に復元させるようにすることができる。ハンドピース13は、ライン31を経て起動回路15に接続され、起動回路はライン32を経てエネルギー源12に相互接続されている。酸素検知素子18は、ライン33を経て起動回路15に接続されている。
【0041】
図2に示す実施例では、検知素子18は、ライン34を経て、外科用器具14に関連付けた電気的スイッチ23の起動とも協働するようにしている。酸素が安全なレベルでないために起動回路が第1状態16をとる時には、電気的スイッチ23は器具14を附勢することができない。しかしながら、検知素子18が安全な閾値以下の特定の酸素レベルを検出する場合には、検知素子は、起動回路15に、第2状態17に切り換えることを知らせる。起動回路15が一旦第2状態17をとると、電気的スイッチ23は外科用器具14を動作させることができる。電気的スイッチ23は、エネルギー源12からのエネルギーの種々のモードを選択し作動させるのにも用いることができる。電気的スイッチ23は、外科医師が起動させることができる、指により作動させるスイッチおよび/または足により作動させるスイッチとすることができる。
【0042】
図3に示す電気焼灼手持ちデバイスは前方スイッチ23を具え、このスイッチは、デバイスのブレード14での切開を行わせるために作動させる。後方に位置付けられた他のスイッチ35は、ブレード14の領域で焼灼を行わせる電力を供給するためのものである。スイッチ23は切開デバイス13の本体内に組み込まれ、追加のスイッチ35もまた同様である。
【0043】
本発明の他の多くの形態で、それぞれ細部のみが異なるようにしたものがある。本発明の形態は、他の用途にも使用できることは明らかである。
【0044】
本発明の、ハンドピースにカテーテルを内蔵したもの以外の他の様々な用途において、酸素センサを、外科処置を行うべき部位に別々に関連付けることができる。カテーテルをハンドピースの外側に設けたり、または別個のデバイスとしたりすることもできる。ある形態では、ハンドピース13および酸素検知素子18は、図2に破線36で示すように一体化することもできる。この形態では、酸素検知素子18はハンドピース13の一部をなす。他の例では、任意のカテーテルの代わりに、またはハンドピースの器具近辺の空気をセンサに向けるカテーテル内にて、ハンドピースの前方端部に、器具近辺の空気の特徴を検出する膜を固定することもできる。この膜は起動回路と電気的に接続することができる。
【0045】
エネルギー源は複数のモードを有するようにでき、電気的スイッチは種々のモードを選定し作動させることができ、かつエネルギー源からのエネルギーの種々のモードを選定および動作させるようにできる。
【0046】
要するに、本発明は、電気焼灼のような外科的処置に先だって、およびこの処置中に、ブレードの周囲環境の酸素を測定することに関する。酸素レベルが安全である時には処置を進めることができる。酸素レベルが安全でない時には、システムの処置を停止する。あるいは、酸素レベルが安全でない場合には、処置に先だって、その領域から酸素を退避させる必要があることを、アラームで知らせるようにできる。このような酸素の退避は、処置に先だって、または処置中に、自動的にまたは比較的自動で行うことができる。
【0047】
本発明は、請求の範囲によって規定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明のいくつかの可能な実施例を説明する外科用安全装置のブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例を説明する外科用安全装置のブロック図である。
【図3】本発明による外科処置用ペンシルの図である。
【図4】外科処置の周辺環境における、外科処置用ペンシルを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー源に接続可能なハンドピースであって、当該ハンドピースによって支持される外科用器具を含むハンドピースを有する附勢可能な外科用デバイスと、
前記エネルギー源に接続され、かつ前記ハンドピースにも接続可能な起動回路であって、前記エネルギー源を前記ハンドピースから切断する第1状態と、前記エネルギー源を前記ハンドピースに接続する第2状態と、をとる起動回路と、
前記ハンドピースで動作可能であり、前記起動回路が前記第2状態をとる場合に前記エネルギー源を前記外科用器具に接続すべく配置した電気的スイッチと、
前記外科用器具の領域における指定の酸素レベルに応答し、前記第1状態と前記第2状態との間で、または検知した酸素レベルに従って前記第2状態から前記第1状態に、前記起動回路を切り換えるべく動作可能な検知素子と、
を具えている外科用装置。
【請求項2】
前記起動回路が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられる時に可聴指示すべく動作する音響トーン発生器を前記起動回路に含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記起動回路が前記第2状態から前記第1状態に切り換えられる時に可聴指示すべく動作する音響トーン発生器を前記起動回路に含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記起動回路は、当該回路が前記第2状態をとる場合に、電気的に閉じるべく接続されるリレーを含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記エネルギー源は電気外科用ハンドピースのための電源とした請求項1記載の装置。
【請求項6】
いくつかのモードを有するエネルギー源であって、これらのモードを選択しおよび動作させ、前記エネルギー源からの種々のモードのエネルギーの選択および動作を可能にする電気的スイッチを有するエネルギー源を含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項7】
前記電気的スイッチは足で操作するスイッチとした請求項1記載の装置。
【請求項8】
前記検知素子は、前記器具の周辺環境にて酸素レベルの安全な、および安全でない閾値の指定したレベルの設定を可能にする調整器を含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項9】
前記器具に隣接する領域間にあり、前記器具の周囲環境における空気の状態を前記検知素子に導く導管を含んでいる請求項1記載の装置。
【請求項10】
電気的エネルギー源に接続可能なハンドピースであって、当該ハンドピースによって支持される外科用器具を有するハンドピースと、
前記ハンドピースと関連付けられて、空気環境および前記器具付近の状況を決定する検知デバイスと、
前記電気的エネルギー源および前記ハンドピースに接続可能な起動回路であって、前記ハンドピース付近の酸素レベルが予定したレベルを超える場合には、前記エネルギー源を前記ハンドピースから切断すべく作用する起動回路と、前記検知デバイスとの間のコネクタと、
を具えている電気焼灼外科用デバイス。
【請求項11】
前記エネルギー源は電気外科用ハンドピースのための電源とした請求項10記載の装置。
【請求項12】
前記エネルギー源はレーザのための電源とした請求項1記載の装置。
【請求項13】
前記エネルギー源はレーザのための電源とした請求項10記載の装置。
【請求項14】
エネルギー源に接続可能な附勢可能外科用デバイスと、外科用器具を具えるこの器具用のハンドピースと、を有する外科用器具を使用する方法であって、当該方法が、
前記エネルギー源を前記ハンドピースから切断させるようにする第1状態、および前記エネルギー源を前記ハンドピースに接続する第2状態をとる起動回路を、エネルギー源およびハンドピースに接続するステップと、
前記起動回路が前記第2状態をとる場合に、電気的スイッチを用いて、前記エネルギー源を前記外科用器具に接続するステップと、
前記起動回路が前記第1状態をとる場合に、前記ハンドピースの周囲環境において、検知素子で検知される指定の酸素レベルに応答して、検知される酸素レベルがある閾値以下である場合に、前記起動回路を前記第1状態から前記第2状態に変化させるステップと、
を含んでいる外科用器具使用方法。
【請求項15】
前記エネルギー源からのエネルギーの種々のモードを作動させるべく、前記エネルギー源に電気的スイッチを接続するステップを含んでいる請求項14記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−509646(P2007−509646A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−535429(P2006−535429)
【出願日】平成16年10月14日(2004.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2004/034468
【国際公開番号】WO2005/037081
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(506128101)
【Fターム(参考)】