説明

外装品取付方法

【課題】車両本体へ装着する外装品取付時にバンパーを車両本体から脱着せずに取付けができ、作業工数の削減が可能な外装品取付方法を提供する。
【解決手段】外装品4をバンパー2に取り付ける際、外装品4とバンパー2との当接孔となる第一取付孔2Aと第一貫通孔4Aとの仮止めを行い、外装品4の第二貫通孔4Bとバンパー2との当接する仮止部位にマーキングを施し、一旦外装品4の脱着を行う。バンパー2のマーキング4D箇所に穿孔加工することで形成される第三取付孔2Cにウェルナット7の取付けを行うことで、第一貫通孔4A及び第二貫通孔4Bを介して外装品4の取り付けが可能となる。これにより、外装品4のマーキングと位置決めが容易に出来るようになり、バンパー2を脱着する事なく、取り付け作業工数の削減と取り付け精度向上を図る事ができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外装品取付方法に関し、特に車両に取付けられたバンパーに外装品を取付ける取付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとして、例えば、バンパー等に取り付けられる車両外装品の取り付け精度に関するもので、バンパーを取り外すことなく外装品を装着する取り付け方法が開示されている(例えば特許文献1)。
【0003】
上記特許文献1では、フロントロアガーニッシュ又はエアロパーツ等の外装品の裏面にマーキング可能なマーカーを接合面に装着させて仮止めを行う工程で、外装品を外側部分から直接押圧することにより、外装品の取り付け位置のマーキングを行うというものであり、マーキングした部位に、取り付け孔を穿設することで、取り付け位置を決める際の位置決め精度を向上させるという車両外装品の取り付け方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−264734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記、車両外装品の取り付け方法では、仮止めした外装品を外側面から直接押圧させて、外装品の裏面に設けた軟質シートに覆われたエッジピンの尖端や、接合具を用いてバンパーにリテーナーを取り付けたりする等のマーキング手段を用いて外装品の取り付けを行っていた。
【0006】
しかし、上記の取り付け方法では、マーキング工程で、バンパー適所に傷を付けてマーキングを行うために、外装品を圧着させて外側面から押圧する作業が必要であるため、作業工程が多く、煩雑且つ取り付け工数に時間がかかる虞がある。また、マーキング後の取付を行う為に用いる接合具自体の構造が複雑なものであり、コスト面等の問題も発生する。
【0007】
そこで、本発明は上記した問題点に鑑み、外装品の取り付けの際、バンパーを取り外すことなく、容易にマーキングと取付けが可能で、且つ取付工数の削減を図ると共に、取付け位置の精度を向上することができる外装品取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両本体に複数の取付部材を介して固定したバンパーに、外装品を取付ける外装品取付方法において、前記バンパーを固定した前記取付部材の一部により前記外装品を前記バンパーに仮止めし、この仮止め状態で前記外装品の取付部材箇所以外の取付箇所を前記バンパーに位置決めし、この位置決め後に前記外装品を取り外し、前記取付箇所に取付受部を設け、この取付受部を用いて前記外装品を前記バンパーに固定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、前記取付部材箇所が前記外装品に設けた第一貫通孔であり、前記取付箇所が前記外装品に設けた第二貫通孔であり、前記バンパーの位置決め箇所にマーキングを施し、前記位置決め箇所に取付受部用取付孔を穿設し、この取付受部用取付孔に前記取付受部を設け、前記第二貫通孔を挿通した受部用取付部材を前記取付受部に係止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に記載の外装品取付方法によれば、取り付けの際、バンパーと車両本体との複数の取付部材の一部を利用して、外装品をバンパーに仮止めをしながら、車両本体と外装品の他の取付箇所の位置決めを確実に行うことができる。
【0011】
つまり本発明の外装品取付方法は、外装品をバンパーに装着する際にバンパーを車両本体から脱着することなく取り付けが可能であり、取り付け作業工数の削減が図られると共に、型紙等を使用することなく、外装品の取付位置の精度を上げることができる。
【0012】
また、本発明の請求項2に記載の外装品取付方法によれば、バンパーを車両本体に取り付ける取付部材を外し、この外した取付部材を第一貫通孔に挿通して外装品をバンパーに仮固定し、マーキングを行った後、取付部材を外して外装品をバンパーから取り外し、前記マーキングを施した箇所に取付受部を設けるから、取付受部を第二貫通孔に対応した正確な位置に設けることができ、外装品の取付位置精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明における外装品取付け前の車両を下方から見た斜視図である。
【図2】同上、外装品の全体構成を示す底面図である。
【図3】同上、外装品取付け工程において、仮止めの手順を示す説明図である。
【図4】同上、外装品取付け構成を示す車体を下方から見た斜視図である。
【図5】同上、外装品取付け工程において、マーキングの手順を示す説明図である。
【図6】同上、外装品取付け工程において、取り付けの手順を示す説明図である。
【図7】同上、外装品を車両に取り付けた状態を示す車両を下方から見た斜視図である。
【図8】同上、図6のA―A線断面図である。
【図9】同上、外装品の取付部材の断面図である。
【図10】同上、図6のB−B線断面図である。
【図11】同上、図6のC−C線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、車両本体1の下部を示しており、車両本体1の前端部を覆い得るように取り付けられているバンパー2は、ウレタン樹脂、PP材、FRP材等で形成され、第一取付孔2A及び第二取付孔2Bが穿設されている。また、原動機、動力伝達装置等の保護の為、車両本体1のアンダーカバーたるスプラッシュシールド3は、取付箇所の一部が前記バンパー2に重なるように覆設され、前記バンパー2が前記第一取付孔2A及び第二取付孔2B、その他図示しない取付部位に適宜な取付部材を用いて前記車両本体1に取り付けられている。
【0015】
図2に示すように、本実施形態での外装品4は、フロントロアガーニッシュを例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、リアロアガーニッシュ、スキッドガード、スキッドプレート、アンダースポイラー、各種エアロパーツ等、車両のバンパーに装着可能な各種装飾品の取付方法に用いることができる。
【0016】
また、図2に示した本実施例での外装品4は、左右方向に長い外装品本体41と、この外装品本体41の両側に設けた突出部42,42とを一体に備え、前記突出部42は前側に突出形成されてその前側が先鋭に形成されており、主に車両を前部から見た際の美観を向上させると共に、走行時には整流効果も発揮することができる。前記外装品4は、車両本体1の下部に取付けられたバンパー2の取付部材を利用して、一時固定を行う第一貫通孔4Aが中央付近左右に2箇所形成され、この第一貫通孔4Aは前記第一取付孔2Aに対応して穿設されている。
【0017】
また、外装品4の仮止め時に、仮止め用の印たるマーキング及び取付けを施行する為の第二貫通孔4Bが外装品4の適所に穿設され、この例では、図2に示すように、前記外装品本体41の左右方向中央と両側の3箇所と、前記突出部42の前側と後側の2箇所とに、取付部材の取付箇所たる前記第二貫通孔4Bが穿設されている。また、外装品4は、アルミニウム、チタン、スチール、ステンレス等の種々の素材を用いて形成されている。
【0018】
そして、前記スプラッシュシールド3には、前記バンパー2の第一取付孔2A及び第二取付孔2Bに対応して車両本体側取付孔3Aが穿設され、第一取付孔2Aに挿通したクリップ5を前記車両本体側取付孔3Aに挿通すると共に、第二取付孔2Bに挿通したクリップ5を前記車両本体側取付孔3Aに挿通することにより、前記スプラッシュシールド3にバンパー2が固定されている。尚、取付部材たるクリップ5は工具を用いることにより、繰り返し着脱して使用することができる。
【0019】
次に、車両本体1のバンパー2下部に外装品4を取り付ける際の取付方法について工程順に説明する。図3(A)、図4に示すように、外装品4のバンパー2下部への仮止め工程において、まず、バンパー2の第一取付孔2Aとスプラッシュガード3の車両本体側取付孔3Aに係止されている係止部材たるクリップ5を、ドライバー、ソケットレンチ等の専用工具6を用いて取り外す。次に、図3(B)、図4に示すように、仮止めの際、前記第一取付孔2Aと第一貫通孔4Aを当接させ、前記第一貫通孔4A,第一取付孔2A及び車両本体側取付孔3Aにクリップ5を嵌合固定させる。この時、外装品4は、バンパー2に穿設されている第二取付孔2Bを被覆して取付られる。これにより、仮止め作業の工程は完了し、取付部材たるクリップ5により、外装品4,バンパー2及びスプラッシュガード3が共に固定されることで、第二貫通孔4Bの位置決めが可能となる。この場合、第一貫通孔4Aが、仮止め状態の外装品4の取付部材箇所であり、前記第二貫通孔4Bが前記取付部材箇所以外である。
【0020】
次に、外装品4のマーキング工程について図5を用いて説明すると、図5(A)に示したクリップ5により係止されることで、外装品4の位置決めがなされる。そして、第二貫通孔4Bを介してバンパー2の適所に仮止部位4Cができるようになる。図5(B)に示すように、前記第二貫通孔4Bの前記仮止部位4Cを利用し、該第二貫通孔4Bの内径部分にマーキング4Dを施行することが可能になる。そして、マーキング4Dを施行した後、第一貫通孔4A,前記第一取付孔2A及び車両本体側取付孔3Aに嵌合されているクリップ5を取り外し、前記バンパー2から外装品4を一旦取り外す。
【0021】
尚、前記マーキング4Dの手段に関しては、特に限定はなく、マーキング塗料、けがき針又は尖端部材を有するインパクトドライバー等、種々の方法を用いることができ、マーキング4Dを施した箇所が位置決め箇所である。
【0022】
外装品4の最終取付工程に関しては、図6(A)に示すとおり、前述したマーキング工程において前記外装品4をバンパー2から外した後、マーキング4Dを施したバンパー2の仮止部位4Cの適所に、穿孔加工を施すことで、取付受部用取付孔たる第三取付孔2Cが形成される。さらに、前記第三取付孔2Cにボルトナット等の取付部材の接合を行うが、本実施例で用いられる汎用のウェルナット7等の弾性材料の特性を活かした締結手段が好ましい。そして、前記第三取付孔2Cの内径に合わせウェルナット7を適宜接合させることで、図6(B)に示したように、外装品4を再度バンパー2へ装着させ、第一貫通孔4Aにクリップ5の取り付けを行う。また、前記第三取付孔2Cに対応する第二貫通孔4Bを介してウェルナット7のボルト7Aを締結させることで前記外装品4のバンパー2への取り付け工程が完了する。尚、この例では、クリップ5が取付部材であり、ウェルナット7が他の取付部材である。
【0023】
このように本発明の外装品取付方法では、図7に示すように、車両本体1のバンパー2下部へ取り付けられる外装品4の取付工程について総括すると、最初の仮止工程では、前記外装品4の第一貫通孔4Aと、前記バンパー2の第一取付孔2A及び車両本体側取付孔3Aとを固定するため、クリップ5を用いてバンパー2の仮止めを行う。次に、マーキング工程では、前述した仮止め状態において、外装品4の第二貫通孔4Bを介して前記バンパー2の当接箇所となる仮止部位4Cに位置決め用のマーキング4Dを施す。そして、一旦、前記外装品4を前記バンパー2より取り外す。そして、前記バンパー2のマーキング4D箇所に穿孔加工を施し、施行後の第三取付孔2Cにウェルナット7の取付けを行う。さらに、最終取付工程において前記第一貫通孔4Aにクリップ5を取り付け、前記第二貫通孔4Bを介して、ウェルナット7の締結を行う事で、前記外装品4の取り付けが完了するものである。また、前述したとおり、前記外装品4に形成された前記第二貫通孔4Bを前記マーキング4Dの工程と前記バンパー2への取付け工程に関して、共通の孔を利用することにより、取り付け完了時の位置決めの精度も高めることができる。
【0024】
次に、外装品4の固定の為に第三取付孔2Cに接合されるウェルナット7について、図8、図9に基づいて説明すると、本実施例で使用するウェルナット7は、クロロプレンゴム等の合成ゴムに金属製等のナットを埋設して成形された締結部材であり、取付け、取り外しが容易で、一方側のネジ締め作業にて取り付けが可能であり、全体が弾性材料で覆われている為、防振、絶縁等の効果も併せ持つ汎用品である。
【0025】
図8、図9に示すように、ウェルナット7は、バンパー2に穿孔加工された第三取付孔2Cに接合される。また、ウェルナット7は、受部用取付部材たる締結ボルト7A及び取付受部たる嵌合ナット7Bから構成されており、前述した前記第三取付孔2Cに接合された嵌合ナット7B部分と、外装品4の第二貫通孔4Bを通して締結ボルト7Aを締付けることにより、前記バンパー2と前記外装品4との取付け固定が完了する。
【0026】
また、ウェルナット7の嵌合ナット7Bは、締付ボルト7Aを、ナット頭部10Aの開口部より挿通し、雌ネジ部9に嵌入させて締結することで、嵌合ナット7Bの外形部10が変形しながら膨張して、突起部10Bが形成される。そして、該嵌合ナット7Bは、前記バンパー2への取り付け時に、前記ナット頭部10Aと前記突起部10Bの間に凹部となる嵌合面8が形成されることにより、前記バンパー2を挟着し固定する。
このように、受部用取付部材及び取付受部たるウェルナット7は、嵌合ナット7Bを前記バンパー2の第三取付孔2Cに嵌着させて、前記外装品4を介して第二貫通孔4Bより、締結ボルト7Aを締め付けることによって、ウェルナット7のナット外形部10が膨張しながら突起部10Bが形成される。前述したウェルナット7は弾性部材の特性を用いることで、取付受部たる前記嵌合ナット7Bは、前記バンパー2の第三取付孔2Cに確実に嵌着させて固定することができるようになる。
【0027】
また、バンパー2の第一取付孔2Aに係止されるクリップ5の取付け状態に関して図10を基に説明すると、クリップ5は、図中に示すように、合成樹脂等から形成される脱着作業が容易にできる汎用のリベットタイプ等のクリップを用いるとよい。また、取付けに関して前記クリップ5は、図に示すとおり、バンパー2,スプラッシュガード3,外装品4の各部材を、前述した各部材に挿通する第一取付孔2A,車両本体側取付孔3A,第一貫通孔4Aに対応しながら共締され、固定されている。
外装品4のバンパー2への取り付けに関して、図11に示すように、前記外装品4の両側面の先端当接部4Eには、弾性シール部材たる弾性ガスケット11が接着などにより設けられている。取付け時に、前記弾性ガスケット11は、前記外装品4と前記バンパー2との接点部分に挟着されるようになっている。前記弾性ガスケット11は、前記外装品4と前記バンパー2部分との防水や前記接点部分の破損及び損傷等の抑止に効果を発揮するものである。
【0028】
このように本実施例では、請求項1に対応して、車両本体1に複数の取付部材たるクリップ5を介して固定したバンパー2に、外装品4を取付ける外装品取付方法において、バンパー2を固定した複数のクリップ5の一部により外装品4をバンパー2に仮止めし、この仮止め状態で外装品4の取付部材箇所以外の取付箇所たる第二貫通孔4Bをバンパー2に位置決めし、この位置決め後に外装品4を取り外し、バンパー2の位置決め箇所に取付受部たる嵌合ナット7Bを設け、この嵌合ナット7Bを用いて外装品4をバンパー2に固定するから、取り付けの際、バンパー2と車両本体1との複数のクリップ5の一部を利用して、外装品4をバンパー2に仮止めをしながら、車両本体1と外装品4の第二貫通孔4Bの位置決めを確実に行うことができる。
【0029】
このように外装品4をバンパー2に装着する際にバンパー2を車両本体1から外することなく取り付けが可能であり、取り付け作業工数の削減が図られると共に、型紙等を使用することなく、外装品4の取付位置の精度を上げることができる。
【0030】
また、このように本実施例では、請求項2に対応して、前記取付部材箇所が外装品4に設けた第一貫通孔4Aであり、前記取付箇所が外装品4に設けた第二貫通孔4Bであり、バンパー2の位置決め箇所にマーキング4Dを施し、位置決め箇所に取付受部用取付孔たる第三取付孔2Cを穿設し、この第三取付孔2Cに取付受部たる嵌合ナット7Bを設け、第二貫通孔4Bを挿通した取付部材たる締結ボルト7Aを嵌合ナット7Bに係止するから、バンパー2を車両本体1に取り付けるクリップ5を外し、この外したクリップ5を第一貫通孔4Aに挿通して外装品4をバンパー2に仮固定し、マーキング4Dを行った後、クリップ5を外して外装品4をバンパー2から取り外し、マーキング4Dを施した箇所に嵌合ナット7Bを設けるから、嵌合ナット7Bを第二貫通孔4Bに対応した正確な位置に設けることができ、外装品4の取付位置精度を向上することができる。
【0031】
また、実施例上の効果として、バンパー2を固定した複数のクリップ5により、外装品4とバンパー2を、スプラッシュガード3に固定して車両本体1に固定することができる。さらに、外装品4は、左右方向に長尺な外装品本体41の両側に突出部42,42を有し、外装品本体41の中央側の第一貫通孔4Aを用いて外装品4を仮固定し、突出部42の第二貫通孔4B箇所をバンパー2にマーキングするから、中央の第一貫通孔4Aから離れた第三取付孔2Cを正確な位置に設けることができる。
【0032】
また、このようにして、外装品4は、バンパー2と車両本体1との取付部位に当接する第一の取付孔たる第一貫通孔4Aと、バンパー2の他方の部位に当接する第二の取付孔たる第二貫通孔4Bとを有し、当接する第一貫通孔4Aに取付部材たるクリップ5を介して、外装品4の仮止めを行い、第二貫通孔4Bを利用し位置決め用の仮止め用の印たるマーキング4Dを行うと共に、外装品4をバンパー2より一旦離脱し、マーキング4Dにウェルナット7を接合させて、外装品4をバンパー2に取り付けることによって、取り付けの際、バンパー2と車両本体4との取付箇所たる第一取付孔2Aを利用して、第一貫通孔4Aより外装品4を取り付けることで容易に仮止めをしながら、車両本体1と外装品4との位置決めを確実に行う事ができる。
【0033】
また、第二貫通孔4Bの当接する箇所に位置決め用のマーキング4Dを施すことで、外装品4の固定位置の選定が可能となる。また、一旦外した後、マーキング4D箇所にウェルナット7を取り付けることで、型紙等を使用せずにバンパー2を車両本体1から脱着する事なく、容易に取付けができるようになる。
【0034】
また、仮止めと位置決めをほぼ同じ工程の作業で行うことが出来るため、取り付け作業工数の削減が図られると共に、外装品4の取付位置の精度も向上させることができる。
【0035】
また、外装品4は、クリップ5及びウェルナット7という簡単な構成で取付けられているので、バンパー2から外装品4の着脱は容易であり、また装着後でも何度でも着脱可能である。
【0036】
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、本実施例上の外装品は、形状や材質は勿論、第一貫通孔を2箇所、第二貫通孔を7箇所の設定となっているが、貫通孔の数量はこれに限定されるものではなく、車両の形状、大きさ、用途、仕様等により適宜選定可能である。また、係止部材たるクリップや、取付部材たるウェルナットも同様であり、通常のボルトナット式やグロメット等の取付部材を用いてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 車両本体
2 バンパー
2C 第三取付孔(取付受部用取付孔)
4 外装品(ロアガーニッシュ)
4A 第一貫通孔
4B 第二貫通孔(取付箇所)
4D マーキング
5 クリップ(取付部材)
7A 締結ボルト(受部用取付部材)
7B 嵌合ナット(取付受部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体に複数の取付部材を介して固定したバンパーに、外装品を取付ける外装品取付方法において、前記バンパーを固定した前記取付部材の一部により前記外装品を前記バンパーに仮止めし、この仮止め状態で前記外装品の取付部材箇所以外の取付箇所を前記バンパーに位置決めし、この位置決め後に前記外装品を取り外し、前記バンパーの位置決め箇所に取付受部を設け、この取付受部を用いて前記外装品を前記バンパーに固定することを特徴とする外装品取付方法。
【請求項2】
前記取付部材箇所が前記外装品に設けた第一貫通孔であり、前記取付箇所が前記外装品に設けた第二貫通孔であり、前記バンパーの位置決め箇所にマーキングを施し、前記位置決め箇所に取付受部用取付孔を穿設し、この取付受部用取付孔に前記取付受部を設け、前記第二貫通孔を挿通した受部用取付部材を前記取付受部に係止することを特徴とする請求項2記載の外装品取付方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−121504(P2012−121504A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275111(P2010−275111)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(390005430)株式会社ホンダアクセス (205)
【Fターム(参考)】