説明

外部操作の検出構造体

【課題】使用者が、目視を要することなく、指先の感覚によってタッチ位置を把握することができる、新規な構造の外部操作の検出構造体を提供すること。
【解決手段】外部操作の検出構造体10において、検出センサ14が外力作用による変形に伴う静電容量の変化に基づいて外力を検出する静電容量型センサとされており、検出センサ14の裏面がセンサ筐体12のベース部24によって支持されている一方、検出センサ14の表面を覆うインターフェース部材20が弾性材で形成されていると共に、インターフェース部材20の中央部分には外部操作用の操作領域54が設けられており、操作領域54の表面56が凹状湾曲面で構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばオーディオやナビゲーションシステム等の各種装置の操作パネルに適用することができる外部操作の検出構造体に係り、特に視認を要することなく操作可能とされた外部操作の検出構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車のオーディオやナビゲーションシステム、エアコンディショナー等の装置では、作動をON/OFFしたりボリュームや温度等を調節するための外部操作の入力装置(インターフェース)が装備されている。特に近年では、かかる入力装置として、回転式や機械接点式の操作スイッチに代えて、手指による外部操作の検出センサを用いたタッチパネルの利用が検討されている。
【0003】
かかるタッチパネルの如き外部操作の検出構造体では、一般に、センサ筐体に操作用の開口窓を設けて、この開口窓の形成部位に外部操作の検出センサが配設されている。そして、開口窓は、検出センサの表面を覆うシート状のインターフェース部材で覆蓋されており、このインターフェース部材を介して手指による外部操作が検出されるようになっている。
【0004】
ところで、このようなタッチパネルでは、一般的に、インターフェース部材が平坦なガラス等で形成されており、手指による操作時にはインターフェース部材を目視で確認しながら操作する必要がある。
【0005】
そこで、例えば、特開平7−319623号公報(特許文献1)に開示されたタッチパネルでは、インターフェース部材(透明シート)のタッチ操作部分に所定の凸部を設けることで、指先の感覚によって目視を要することなく操作可能とされている。
【0006】
ところが、かかる凸部を設けたタッチパネルは、あくまでも操作領域内(パネル表面)の特定部分をタッチした場合に触覚で判別可能とすることが目的であることから、操作領域内のどの位置に触れているのかを、使用者が目視することなく把握することはできなかった。それ故、指先を操作領域に触れたまま移動させる操作方法が採用されている場合等には、指先が操作領域から外れて目的とする操作が実現されない等の不具合が生じるおそれがあり、目視によって触れている位置を確認する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平7−319623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、使用者が、目視を要することなく、指先の感覚によってタッチ位置を把握することができる、新規な構造の外部操作の検出構造体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、センサ筐体の開口窓の形成部位に外部操作の検出センサが配設されていると共に、該検出センサの表面を覆って該開口窓を覆蓋するシート状のインターフェース部材が配設された外部操作の検出構造体において、前記検出センサが外力作用による変形に伴う静電容量の変化に基づいて外力を検出する静電容量型センサとされており、該検出センサの裏面が前記センサ筐体のベース部によって支持されている一方、該検出センサの表面を覆う前記インターフェース部材が弾性材で形成されていると共に、該インターフェース部材には外部操作用の操作領域が設けられており、該操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されていることを、特徴とする。
【0010】
このような本発明の第1の態様に従う構造とされた外部操作の検出構造体において、インターフェース部材の操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されていることによって、操作領域の表面の最深部(深さ寸法が最大となる部分)を目視することなく指先の感覚(触覚)によって特定することができる。特に、指先を操作領域の表面に接触させながら移動させる操作においては、操作領域の表面の最深部を通過する前後で指先に作用する力の大きさが変化することから、使用者は、操作領域の表面上で指先が触れている位置を、容易に把握することができる。それ故、操作領域を通視することなく、目的とする操作を容易に実行することができると共に、指先が操作領域の外に出てしまって目的とする操作入力ができなくなるといった不具合が回避される。
【0011】
また、検出センサとして静電容量型センサが採用されており、外力の作用による変形に基づいた静電容量の変化を捉えて操作入力が検出されるようになっていることから、例えばゴム膜等の弾性材からなるインターフェース部材を用いた外部操作の検出構造体が優れた操作入力の検出精度をもって一層容易に実現可能となる。しかも、上記の如き静電容量型センサを採用することで、インターフェース部材の操作領域における厚さの変化が、操作入力の検出精度に及ぼす影響を低減することができる。それ故、凹状湾曲面で構成された表面を有する操作領域を設けても、操作入力の位置による検出精度の違いが低減されて、優れた操作入力の検出精度が実現される。なお、操作入力による変形に基づく静電容量の変化を捉えて外部操作を検出する静電容量型の検出センサとしては、例えば特開2010−43880号公報や特開2010−43881号公報に記載のものが好適に採用され得る。
【0012】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載された外部操作の検出構造体において、前記インターフェース部材の前記操作領域に作用する外力に対して、該外力の作用位置における該操作領域の裏面の変位量が、前記ベース部の表面の変位量よりも大きくされているものである。
【0013】
第2の態様によれば、操作入力による外力が操作領域に及ぼされる際に、検出センサの表面に重ね合わされる操作領域の裏面が、検出センサの裏面を支持するベース部の表面よりも大きく変位するようになっていることで、検出センサが操作領域とベース部の間で狭圧されて、変形に基づく静電容量の変化が有効に生じる。その結果、操作入力を高精度に検出して、外部操作が目的とする制御を安定して実行することができる。
【0014】
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載された外部操作の検出構造体において、前記検出センサと前記ベース部の間に緩衝受圧体が重ね合わされて配設されており、前記インターフェース部材の前記操作領域に作用する外力に対して、該外力の作用位置における該操作領域の裏面の変位量が該緩衝受圧体の表面の変位量よりも大きくされていると共に、該外力の作用位置における該緩衝受圧体の表面の変位量が該ベース部の表面の変位量よりも大きくされているものである。
【0015】
第3の態様によれば、操作入力による外力がインターフェース部材の操作領域に及ぼされる際に、検出センサの表面に重ね合わされる操作領域の裏面が、検出センサの裏面を支持する緩衝受圧体の表面よりも大きく変位することによって、検出センサが操作領域と緩衝受圧体との間で狭圧される。それ故、検出センサにおいて変形に基づく静電容量の変化が有効に生じて、操作入力が高精度に検出されることから、外部操作に応じた制御が安定して実行される。
【0016】
しかも、外力の作用時に、緩衝受圧体の圧縮方向での縮み変形がベース部の撓み変形に比して支配的に生じることで、ベース部の撓み量が低減される。それ故、例えば、ベース部が、検出センサの電気回路を構成する電気部品が実装された電子基板によって構成されている場合等にも、ベース部の変形による電気回路の損傷等が回避されて、耐久性が確保される。
【0017】
本発明の第4の態様は、第1〜第3の何れか1つの態様に記載された外部操作の検出構造体において、前記インターフェース部材における前記操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されていると共に、該操作領域の裏面が平面で構成されて前記検出センサに重ね合わされているものである。
【0018】
第4の態様によれば、操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されることによって、指先で接触位置を把握することが可能とされると共に、操作領域の裏面が平面で構成されることによって、平坦な形状の検出センサの表面に対して操作領域の裏面が略密着状態で重ね合わされ得る。それ故、一般的な平面状の検出センサが、表面が凹状湾曲面を有するインターフェース部材と組み合わせて採用されていても、インターフェース部材の操作領域と検出センサが密着状態とされることで、操作領域に入力された外力が検出センサに効率的に及ぼされて、外部操作を優れた検出精度で検出することができる。
【0019】
しかも、検出センサが、表面側からの外力の作用による変形に伴った静電容量の変化に基づいて外部操作を検出することから、操作領域の表面と裏面の形状が異なることによる厚さの変化は、検出精度に殆ど影響せず、高精度な検出が実現される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、インターフェース部材の操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されていることにより、指先で操作領域に対して操作入力をする際に、操作領域における指先の当接位置を指先の触覚によって把握することができる。それ故、操作時に操作領域を注視する必要がなく、目的とする操作を簡単に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の1態様としての外部操作の検出構造体の平面図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】図1のIII−III断面図。
【図4】図1に示された検出構造体を表裏反転させた状態で示す分解斜視図。
【図5】図1に示された検出構造体における外力作用時の各部の変形状態を説明する図であって、(a)がインターフェース部材の操作領域を、(b)が緩衝受圧体を、(c)が基板を、それぞれ示す。
【図6】図1に示された検出構造体に対する指先での操作入力を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0023】
先ず、図1〜図3には、本発明の1実施形態としての外部操作の検出構造体10が示されている。この検出構造体10は、例えば自動車のエアコンディショナーやオーディオ装置等の制御対象物たる車載装置に対して制御信号を入力するためのものである。
【0024】
より詳細には、本実施形態の検出構造体10は、センサ筐体12を備えており、このセンサ筐体12に対して、外部操作を検出する検出センサ14の裏面に緩衝受圧体16を重ね合わせて構成された積層体18が組み付けられている。また、検出センサ14の表側(図3中の下側)は、インターフェース部材20で覆われている。そして、これらインターフェース部材20や緩衝受圧体16が、検出センサ14に重ね合わされるようにして、検出センサ14と共にセンサ筐体12に組み付けられることによって、検出構造体10が構成されている。
【0025】
センサ筐体12は、カバー部材22と、カバー部材22に固定されるベース部としての基板24とを含んで構成されている。カバー部材22は、合成樹脂や金属等で形成された硬質の部材であって、中央に開口窓26を有する枠体形状とされており、特に本実施形態では矩形の開口窓26を有する矩形枠体形状とされている。また、開口窓26の外周枠部分は、所定厚さで周方向に延びており、カバー部材22の厚さ方向(図2中の上下方向)に延びる内周面28の表裏両端からそれぞれ略直角に外周側に向かって広がるカバー表面30およびカバー裏面32を備えている。
【0026】
なお、かかるカバー裏面32には、内周面28側の端縁部において裏側に突出する係止突起34が、開口窓26の周方向に延びて一体形成されている。また、カバー部材22の裏側には、図4に示されているように、開口窓26よりも外周側に位置して、ビスやボルト36等を固定するための固定部38が、厚肉のブロック形状をもって複数個(本実施形態では4個)一体形成されている。
【0027】
また、カバー部材22には、基板24が取り付けられている。基板24は、合成樹脂等で形成された硬質の部材であって、本実施形態では略平板形状とされており、外周部分に基板固定部40を備えている(図4参照)。特に本実施形態では、かかる基板24として、後述する検出センサ14への給電用及び検出用の電気回路を構成する回路基板が採用されている。即ち、基板24の表面には複数の電気部品が実装されていると共に、必要な通電路が形成されて、電気回路が構成されている。
【0028】
そして、基板24がカバー部材22に対して裏面側から嵌め込まれており、開口窓26の外周縁部にまで張り出した基板固定部40が、カバー部材22の固定部38に重ね合わされている。これにより、固定部38に取り付けられるビスやボルト36、溶着ピン、接着等の固定手段を利用して、基板24がカバー部材22の裏面に対して固着されて、センサ筐体12が構成されている。
【0029】
このセンサ筐体12は、例えば自動車のセンターパネルやコンソールパネル、或いはステアリングスイッチパネル等の支持部材(図示せず)の表面に対して嵌め込みや係止,ボルト等の適当な固定手段によって装着されることとなる。なお、センサ筐体12は、そのような支持部材と一体形成されていても良い。
【0030】
このようなセンサ筐体12に組み付けられている検出センサ14は、制御対象物たる車載装置に応じた操作部が前面に設けられたものであり、例えばエアコンディショナーであれば、オン/オフ操作部の他、温度調節操作部や風量操作部等を設けることができ、オーディオ装置であれば、オン/オフ操作部の他、音量調節操作部や高音/低音調節操作部、左右音量バランス操作部等を設けることができる。
【0031】
また、かかる検出センサ14は、その操作部の構造として、外部からの手指による積極的な押圧力によって操作入力を検出するものが採用され、特に特開2010−43880号公報や特開2010−43881号公報に記載の如き、弾性変形可能な誘電層の表裏に一対の電極を弾性変形可能な導電膜で形成した構造の静電容量型センサが好適に採用される。本実施形態の検出センサ14は、外力作用により後述するインターフェース部材20が弾性変形し、それに伴う静電容量の変化に基づいて外力を検出する静電容量型センサとされている。
【0032】
このような静電容量型センサでは、一対の電極を含む全体が弾性変形可能とされていることから、操作力が圧縮力として作用する場合等の変形にも対応することが可能である。また、インターフェース部材20等の他部材を介して操作力が及ぼされる等の理由で操作する指先等と検出センサ14の検出面との距離が離れている場合でも、押圧力が及ぼされる限り有効な検出結果を得ることができる。
【0033】
そして、本実施形態の検出センサ14は、かかる静電容量型センサにより表面上の適切な部位に操作力の検出部位(センサ部位)が設定されており、全体としてシート形状をもって形成されている。特に本実施形態では、センサ筐体12の開口窓26よりも一回り小さな外周形状(平面矩形状)のシート状とされた検出センサ14が採用されている。
【0034】
また、検出センサ14の裏面には、緩衝受圧体16が重ね合わされており、緩衝受圧体16によって薄肉シート形状の検出センサ14が平面形状に保持されている。この緩衝受圧体16は、弾性変形可能な材料であってより好ましくは圧縮変形可能な材料で形成される。このような緩衝受圧体16を採用することにより、手指による外部操作力の作用時に、検出センサ14に対して厚さ方向の圧縮変形を生ぜしめるのに十分な反力を及ぼすことを可能としつつ、ある程度の弾性変形を許容することで操作感の向上が図られ得る。具体的には、検出センサ14の厚さ方向の圧縮変形よりも硬い圧縮変形特性を有する弾性発泡材料等によって形成された緩衝受圧体16が好適であり、より好ましくは緩衝受圧体16の材質としてウレタンフォーム等が採用される。
【0035】
このように緩衝受圧体16の表面に検出センサ14を重ね合わせて支持せしめた積層体18は、センサ筐体12の開口窓26内に配設されており、緩衝受圧体16の裏面が基板24に重ね合わされて支持されている。かかる組付状態下、積層体18を構成する検出センサ14の表面には、インターフェース部材20が重ね合わされて組み付けられている。
【0036】
インターフェース部材20は、センサ筐体12の開口窓26を全体に亘って覆い得る大きさの矩形シート状とされて、ゴムやエラストマー等の弾性材で形成されており、外力で変形可能で且つ弾性による復元機能を備えている。具体的には、耐久性や操作感等を考慮して、シリコーンゴム等が好適に採用される。また、インターフェース部材20の裏面は、略平坦面とされており、外部操作力の検出部位が設けられた検出センサ14の表面に対して密接状態で重ね合わされている。これにより、検出センサ14の検出部位への操作力の入力が、インターフェース部材20を介して行われるようになっている。
【0037】
また、インターフェース部材20の外周縁部には、シール部分44が一体形成されている。かかるシール部分44は、インターフェース部材20の外周部分に沿って形成されて裏面に突出する周壁構造の外周壁部46を有している。外周壁部46は、センサ筐体12の開口窓26に入り込んで、検出センサ14とセンサ筐体12との間に配設されている。また、この外周壁部46の表側端部と裏側端部には、それぞれ外周側に広がって延び出す表側シール突部48と裏側シール突部50とが、一体形成されている。これら表側シール突部48と裏側シール突部50は、外周壁部46の両端から互いに対向位置して略平行に広がっており、外周壁部46を底壁とし且つ表裏のシール突部48,50を両側壁として、外周面に開口して周方向の全周に亘って連続して延びる周溝52が形成されている。なお、裏側シール突部50の突出先端部分が略球頭形の断面形状をもって厚肉とされており、もって、裏側シール突部50には、外周端縁部を周方向に延びる係止頭部53が一体形成されている。また、表側シール突部48の表面は、外周端部に向かって次第にカバー部材22の表面に近づく傾斜面とされて、表側シール突部48が外周端部に向かって次第に薄肉とされており、手指等の引っ掛かりに起因する表側シール突部48の捲れ上がりと、それに伴うシール性能の低下が防止されている。
【0038】
そして、インターフェース部材20は、そのシール部分44がセンサ筐体12の開口窓26の開口周縁部に対して嵌着され、必要に応じて接着等されることによって組み付けられている。即ち、かかる組付状態下では、センサ筐体12の開口窓26の開口周縁部が、インターフェース部材20のシール部分44の周溝52に対して嵌め入れられている。そして、シール部分44の外周壁部46は、センサ筐体12の開口窓26の内周面28に重ね合わされており、好適には密接状態で重ね合わされている。また、シール部分44の表側シール突部48は、センサ筐体12の開口窓26の開口周縁部における表面に対して密接状態で重ね合わされている。一方、シール部分44の裏側シール突部50は、センサ筐体12の開口窓26の開口周縁部における裏面に対して密接状態で重ね合わされている。
【0039】
なお、センサ筐体12の開口窓26の開口周縁部の表裏面は、何れも、略平坦面とされて、表裏のシール突部48,50が略全体に亘って密着されるようになっていることが望ましい。また、センサ筐体12の開口窓26の開口周縁部における表裏面間の厚さ寸法に比して、インターフェース部材20のシール部分44における表裏のシール突部48,50の対向面間距離が僅かに小さくされることにより、シール部分44の弾性に基づいて、表裏のシール突部48,50が開口窓26の開口周縁部の表裏両面に対して押し付けられて密接状態に保持されるようにすることが望ましい。更にまた、シール部分44における表裏のシール突部48,50の対向面間距離を、外周側(突出先端側)に行くに従って次第に小さくなるように傾斜させることにより、これらシール突部48,50における開口窓26の開口周縁部の表裏両面に対する密接力がより安定して発揮されるようにしても良い。
【0040】
このようにして、インターフェース部材20がセンサ筐体12の開口窓26を密封するように組み付けられることにより、外部から水や砂塵等の異物が入り込んで検出センサ14や電気回路を有する基板24の表面に付着するのを防ぐことができる。しかも、インターフェース部材20とセンサ筐体12の間のシール構造は、シール部分44の弾性力に加えて、カバー部材22と基板24の固定による裏側シール突部50の狭圧を利用して、実現されている。それ故、目的とする防水性や防塵性がより高度に実現されると共に、仮に表側シール突部48や外周壁部46とカバー部材22の重ね合わせ面間を通じて水等が侵入した場合でも、裏側シール突部50によって開口窓26の内部までの侵入が効果的に防止される。
【0041】
かかる組付状態において、インターフェース部材20の中央部分は、検出センサ14における検出部位の設定領域に重ね合わされており、外部操作用の操作領域54とされている。この操作領域54は、図1に示されているように、平面視で略矩形とされており、その表面56は、操作者が指先で押圧することで操作力を及ぼす入力面とされる。
【0042】
また、操作領域54の表面56は、全体に亘って凹状湾曲面で構成されている。この表面56は、略球冠形状の凹面であって、外周縁から中央に向かって次第に深さ寸法が大きくなっており、中央が深さ寸法が最大となる(最も大きく凹んだ)最深部とされている。尤も、操作領域54の表面56は、凹状湾曲面であればよく、その最深部は操作領域54の中央からずれた位置に設定されていても良い。なお、表面56は、厳密には球冠形状ではなく、開口周縁部が同一平面上に位置する略矩枠状であることから、開口部の平面視における対角方向に近づくに従って次第に曲率半径が大きくなっている。更に、操作領域54の表面56の最深部は、必ずしも1点に特定されるものに限定されず、例えば、ある程度の長さをもった線状や面積を持った面状であっても良い。
【0043】
また、操作領域54の裏面58は、全体に亘って略平面で構成されており、インターフェース部材20における操作領域54は、その厚さが中央に行くに従って次第に薄肉とされている。更に、本実施形態では、操作領域54の裏面58に対して、適当なパターンで複数本の区画溝60が形成されている。本実施形態では、かかる区画溝60として、縦横各2本の格子状の直線溝形態をもって形成されている。これらの区画溝60は、操作領域54を更に複数の領域に区画するパターンとなっており、1つの領域に対する外部からの手指による押圧操作時に、他の領域にまで応力や歪みが伝達するのを軽減し得るようにされている。
【0044】
なお、インターフェース部材20の表面の特定領域に限定的に操作領域54が設定されている場合には、例えば図1〜3に示されているように、操作領域54の外周縁部に沿って延びる突条61や突起又は凹凸等を形成しても良い。これにより、操作領域54の外縁を触覚で容易に確認することが可能となる。
【0045】
また、インターフェース部材20には、中央部分の操作領域54と外周縁部のシール部分44との間を所定幅で周方向に広がる接続領域62が設けられている。この接続領域62には、操作領域54よりも外周側で、且つ、外周壁部46の形成部位よりも内周側の位置に、インターフェース部材20の表面に開口して周方向に延びる凹溝64が形成されており、かかる凹溝64の形成部位においてインターフェース部材20が薄肉で変形容易とされている。更に、本実施形態では、接続領域62の裏面に開口して周方向に延びる裏側凹溝66も形成されている。これら表裏の凹溝64,66が形成されていることで、操作領域54とシール部分44との間での変形や応力の伝達の軽減が図られている。
【0046】
而して、緩衝受圧体16の表面に検出センサ14を重ね合わせて支持せしめた前述の積層体18は、インターフェース部材20のシール部分44の外周壁部46で囲まれた領域に収納された状態で配設されている。そして、基板24がカバー部材22に対して開口窓26の裏面側の開口を覆蓋するように固定されることにより、インターフェース部材20と基板24との対向面間には、裏面を緩衝受圧体16で支持された検出センサ14が配設されて、センサ筐体12の開口窓26内に組み付けられている。
【0047】
かかる組付状態下、緩衝受圧体16と検出センサ14からなる積層体18は、インターフェース部材20と基板24とに対して、それぞれ密接状態で重ね合わされている。ここにおいて、センサ筐体12に組み付けられたインターフェース部材20と基板24との対向面間距離に比して、積層体18の厚さ寸法が僅かに大きくなるように、緩衝受圧体16の厚さ寸法が設定されていることが望ましく、それによって、検出センサ14の検出面が操作領域54の裏面58に密着した重ね合わせ状態に保持されるようになっている。これにより、インターフェース部材20の操作領域54の表面56に対する指先等による操作の外部入力が、インターフェース部材20から検出センサ14に対して効率的に及ぼされることとなる。特に本実施形態では、検出センサ14の表面が平面とされていると共に、操作領域54の裏面58が平面とされていることから、それら検出センサ14の表面と操作領域54の裏面58が略全体に亘って密着した重ね合わせ状態とされる。
【0048】
そして、使用者が指先等によって、インターフェース部材20の操作領域54の表面56に対して、操作による外力(図2中の下向きに作用する押圧力)が及ぼされると、操作領域54が図5の(a)に示されているように、撓み変形および圧縮変形して、その裏面58が裏面側に向かって入力に応じた距離:d1 だけ変位する。なお、操作領域54の裏面58の変位量:d1 は、入力の大きさと、操作領域54の撓み量と、操作領域54の厚さ方向での圧縮による縮み量とに応じて、定まる。
【0049】
インターフェース部材20に入力された外力は、インターフェース部材20の操作領域54の裏面58に重ね合わされた検出センサ14を介して、緩衝受圧体16に伝達される。そして、緩衝受圧体16が図5の(b)に示されているように、撓み変形および圧縮変形して、その表面が裏面側に向かって入力の大きさに応じた距離:d2 だけ変位する。なお、緩衝受圧体16の表面の変位量:d2 は、入力の大きさと、緩衝受圧体16の撓み量と、緩衝受圧体16の厚さ方向での圧縮による縮み量とに応じて、定まる。
【0050】
そして、インターフェース部材20の操作領域54の裏面58の変位量:d1 が、緩衝受圧体16の表面の変位量:d2 に比して、大きくされている。これにより、操作領域54と緩衝受圧体16の間に配設された検出センサ14には、それら操作領域54の裏面58の変位量:d1 と緩衝受圧体16の表面の変位量:d2 との差(d1 −d2 )に応じた厚さ方向での圧縮変形が生じる。その結果、検出センサ14では、誘電層の厚さが小さくなって一対の電極膜が接近することで静電容量値が変化して、使用者の操作が検出センサ14によって検出される。
【0051】
要するに、検出センサ14の圧縮変形を効率的に生ぜしめるために、入力に対するインターフェース部材20の操作領域54の撓み量が、入力に対する緩衝受圧体16の撓み量と厚さ方向での圧縮による縮み量との総和に比して、大きくされている。また、操作領域54が緩衝受圧体16に比して薄肉のゴム弾性体で形成されていることによって、入力された外力が、検出センサ14に対して、広範囲に分散化することなく伝達されて、操作入力を効率的に検出することができる。
【0052】
なお、インターフェース部材20と基板24との間に緩衝受圧体16が配設されていることによって、図5の(c)に示されている基板24の表面の裏面側への変位量:d3 が抑えられており、緩衝受圧体16の表面の変位量:d2 が基板24の表面の裏面側への変位量:d3 よりも大きくされている。即ち、緩衝受圧体16がウレタンフォーム等で形成された弾性体とされていると共に、基板24が合成樹脂等で形成された硬質材とされていることにより、インターフェース部材20側(表側)からの入力に対して、緩衝受圧体16の厚さ方向での圧縮変形が、基板24の撓み変形に比して支配的に生じる。その結果、基板24の撓み量(基板24の表面の変位量:d3 )が抑えられることから、基板24として電気回路を構成する回路基板が採用されている場合にも、断線等の不具合が回避されて、耐久性が確保される。
【0053】
また、使用者は、インターフェース部材20の操作領域54の表面56を指先で触れてタッチ操作する際に、その中央を指先の触覚によって、目視を要することなく把握することができる。即ち、操作領域54の表面56が、中央を最深部とする凹状湾曲面で構成されていることにより、指先に対する操作領域54の表面56の当接部位や、指先を操作領域54の表面56に沿わせて移動させた場合の抵抗力の変化等によって、表面56の傾斜方向を触覚で特定することができる。
【0054】
より具体的には、図6に示されているように、操作領域54の表面56に指先を当接させる場合に、指先が表面56の最深部を外れた位置に当接する(図6中のB,C)と、指先が表面56の最深部に当接する場合(図6中のA)に対して、指先における表面56との当接部分が外周側にずれる。即ち、図6では、Bにおいて、指先における表面56との当接部分が指の基端側(図6中、左側)にずれていると共に、Cにおいて、指先における表面56との当接部分が指の先端側(図6中、右側)にずれている。これにより、指先における操作領域54の表面56との当接部分の変化によって、指先が操作領域54内のどの位置において表面56と接触しているのかを、目視することなく把握することができる。なお、図6中では指先が2点鎖線で示されており、Aが操作領域54の表面56に対して最深部で接触した指先を、Bが操作領域54の表面56に対して最深部を指の基端側に外れた位置で接触した指先を、Cが操作領域54の表面56に対して最深部を指の先端側に外れた位置で接触した指先を、それぞれ示す。
【0055】
さらに、図6に示されているように、指先が操作領域54の表面56に対して最深部を外れた位置で当接している場合(図6中のB,C)には、当接による反力(FB ,FC )の作用方向が、指先が表面56の最深部に当接している場合(図6中のA)の当接反力(FA )の作用方向に対して、中央側に傾斜する。それ故、指先を操作領域54の表面56に沿って図6中の右方から左方(CからBへ)動かすと、特に操作領域54の中央を通過した後のAからBへの移動時に指先に作用する抵抗力が変化(漸増)することから、操作領域54の中央の位置を触覚によって把握することができる。
【0056】
このようにインターフェース部材20を備えた検出構造体10では、操作領域54の表面56に対する指先の当接位置が、指先の感覚によって、目視を要することなく把握される。それ故、使用者は、検出構造体10の操作領域54を注視することなく、目的とする操作を簡単に実行することができる。その結果、例えば、検出構造体10が自動車のエアコンディショナーやオーディオ装置等の車載装置の制御に用いられる場合等において、周囲の状況を目視で確認しながら、指先だけで車載装置の制御を実行することが可能となる。加えて、手元を注視していなくても、指先が操作領域54を外れた位置に移動した場合には、触覚によって速やかに感知されることから、操作領域54の外で操作入力をしてしまって目的とする操作が実行されないといった不具合も回避される。
【0057】
また、インターフェース部材20の操作領域54の裏面58は、略平坦面とされており、平板シート状の検出センサ14の表面に対して、全体に亘って密着状態で重ね合わされている。それ故、使用者の操作入力によって操作領域54に及ぼされる押圧力が検出センサ14に効率的に伝達されて、使用者の操作に対する優れた検出精度が実現される。
【0058】
しかも、検出センサ14が、誘電層の両面に電極を設けた静電容量型センサとされており、操作領域54に作用する押圧力が、誘電層の圧縮変形(一対の電極の接近変位)による静電容量の変化として検出されるようになっている。それ故、インターフェース部材20が誘電層として利用されて一方の電極が指先で構成されるタッチパネルに比して、指先と検出センサ14との距離は、検出センサ14による検出の精度に殆ど影響しない。従って、操作領域54の表面56が凹状湾曲面とされることによって、操作領域54の厚さが径方向で次第に変化していても、検出センサ14の検出精度が、操作領域54の表面56に対する指先の接触位置によってばらつくのを防ぐことができて、使用者の操作入力が高精度に検出される。
【0059】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、インターフェース部材20の操作領域54の形状や位置等は適宜に変更可能であり、例えば1つのインターフェース部材において複数の操作領域を形成することも可能であるし、操作領域の平面形状を略円形等にすることも可能である。更に、インターフェース部材の形状自体も、平面形状を略円形とする等、任意に設計可能である。
【0060】
また、操作領域54の表面56は、全体として凹状湾曲面で構成されていれば、部分的に凸部や凹部が設けられていても良く、これによって触覚による操作位置の把握がより容易に実現され得る。なお、このような凸部や凹部が設けられて操作領域54の厚さが部分的に変化していても、上述の如く検出精度への悪影響は回避される。
【0061】
また、インターフェース部材20の外周端部に設けられたシール部分44は必須ではなく、例えば、別体のシール部材が配設されることでインターフェース部材20とカバー部材22の間がシールされていても良い。
【0062】
また、インターフェース部材20における応力や歪みの伝達を軽減する歪絶縁用の表裏の凹溝64,66は、必要に応じて採用されて、任意の形状で形成され得るものであり、形成する場合には複数の凹溝を形成しても良い。
【0063】
更にまた、本実施形態の緩衝受圧体16は、インターフェース部材20を介して入力される外部操作力により検出センサ14に弾性変形を及ぼして静電容量変化による電気的検出を可能とするものであれば良く、例えば硬質の樹脂プレート等を採用することも可能であるし、省略されて検出センサ14がセンサ筐体12の基板24に直接重ね合わされていても良い。なお、この場合には、基板24がインターフェース部材20の操作領域54よりも硬質とされて、操作入力時に操作領域54の裏面58の変位量が基板24の表面の変位量よりも大きくされることで、検出センサ14において変形に伴う静電容量の変化が有効に生じて、外部操作が効果的に検出される。
【符号の説明】
【0064】
10:検出構造体、12:センサ筐体、14:検出センサ、16:緩衝受圧体、20:インターフェース部材、24:基板(ベース部)、26:開口窓、54:操作領域、56:表面、58:裏面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ筐体の開口窓の形成部位に外部操作の検出センサが配設されていると共に、該検出センサの表面を覆って該開口窓を覆蓋するシート状のインターフェース部材が配設された外部操作の検出構造体において、
前記検出センサが外力作用による変形に伴う静電容量の変化に基づいて外力を検出する静電容量型センサとされており、該検出センサの裏面が前記センサ筐体のベース部によって支持されている一方、
該検出センサの表面を覆う前記インターフェース部材が弾性材で形成されていると共に、該インターフェース部材には外部操作用の操作領域が設けられており、該操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されていることを特徴とする外部操作の検出構造体。
【請求項2】
前記インターフェース部材の前記操作領域に作用する外力に対して、該外力の作用位置における該操作領域の裏面の変位量が、前記ベース部の表面の変位量よりも大きくされている請求項1に記載の外部操作の検出構造。
【請求項3】
前記検出センサと前記ベース部の間に緩衝受圧体が重ね合わされて配設されており、前記インターフェース部材の前記操作領域に作用する外力に対して、該外力の作用位置における該操作領域の裏面の変位量が該緩衝受圧体の表面の変位量よりも大きくされていると共に、該外力の作用位置における該緩衝受圧体の表面の変位量が該ベース部の表面の変位量よりも大きくされている請求項2に記載の外部操作の検出構造。
【請求項4】
前記インターフェース部材における前記操作領域の表面が凹状湾曲面で構成されていると共に、該操作領域の裏面が平面で構成されて前記検出センサに重ね合わされている請求項1〜3の何れか1項に記載の外部操作の検出構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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