説明

多価アルコールの水酸基価測定に用いる試薬および方法

【課題】ピリジンを用いない酸無水物法による多価アルコールの水酸基価測定に用いるエステル化試薬および水酸基価の測定方法を提供する。
【解決手段】エステル化試薬が、酸無水物と、化学式MOmnを有するオキソ金属錯体と、中性または弱酸性の溶媒とを含み、MはIVB族、VB族またはVIB族の遷移金属を含み、Lは(OTf)、X、


を含み、mおよびnは1以上の整数であり、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水酸基価測定に用いるエステル化試薬に関する。より詳細には、ピリジンを用いることなくその機能を改善することができる、酸無水物法による多価アルコールの水酸基価測定に用いるエステル化試薬に関する。
【背景技術】
【0002】
ISO 14900:2001(E)「Plastics-Polyols for use in the production of polyurethane-Determination of hydroxyl number」によれば、現在、ポリエーテルやポリエステルのヒドロキシル分の測定方法として、無水酢酸や無水フタル酸を用いた酸無水物法が採用されている。しかし、水酸基含有試料を溶解するためにピリジンを用いる上記方法は、ピリジンに不快臭があること、ピリジンが目、鼻、喉、そして皮膚に対して有毒であることから、その不利益が大きい。また、台湾において、危険有害性分類の猛毒性物質第4級に定められている。
【0003】
上記の方法は、下記の反応式に示されるように、ピリジン溶液中の酸無水物により水酸基を有するポリマーをエステル化することに基づいている。
【化1】

水酸基をエステル化するピリジンが存在する酸無水物溶液中に、測定試料を還流する。その反応はイミダゾールによる触媒作用を受ける。過剰な酸無水物試薬は水によって加水分解され、その結果生じた酸を標準水酸化ナトリウム水溶液で滴定する。水酸基含有量は、測定試料とブランクとの滴定差により計算される。
【0004】
非特許文献1に記載されているように、ピリジンは試料を容易に溶解し、量的転化においてより円滑にエステル化反応を進行するので、試料溶液、そしてプロトン・スカベンジャー(proton scavenger)としての役割を果たす。
【0005】
しかしながら、ピリジンは特有で不快な臭気を有するので、分析作業における不都合が大きかった。したがって、ピリジンの不快臭のない溶液が、長年求められていた。
【0006】
【非特許文献1】Anal. Chem.,1980,52,1374−1376
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来の問題を解消するものであり、ピリジンを用いることなく、酸無水物法による水酸基価の測定を迅速かつ安全に行なうことができるエステル化試薬および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のエステル化試薬は、酸無水物と、化学式MOmnを有するオキソ金属錯体と、ピリジンを含有しない有機溶媒とを含み、MはIVB族、VB族またはVIB族の遷移金属を含み、Lは(OTf)、X、
【化2】

を含み、mおよびnは1以上の整数であり、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の水酸基価の測定方法は、水酸基を有する試料と前記エステル化試薬とを混合して溶液を調製する工程、前記溶液を標準水酸化ナトリウム水溶液で滴定終点に達するまで滴定する工程、および前記試料の水酸基価を計算する工程を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、試料とエステル化試薬が還流温度にあるとき、オキソ金属錯体の触媒下、試料の水酸基は速やかに酸無水物とエステル化反応を起こす。同時に、等当量の酸を付随的に生成し、未反応の過剰な酸無水物は加水分解されて酸となる。これら酸を、標定済みの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定し、ブランクと試料とが消費した水酸化ナトリウム水溶液の滴定量の差から試料の水酸基価を算出する。
【0011】
また、本発明によれば、多価アルコール重合体の水酸基価を測定するために、プロトンを除去するピリジンを含まない乾燥溶媒中において、オキソ金属錯体の触媒下、酸無水物と試料中に含まれる水酸基との定量的な(quantitative)エステル化反応が行われる。
【0012】
また、本発明によれば、毒性を有し、かつ有臭のピリジンを、中性または酸性の有機溶媒に置き換えることで、水酸基価測定の従事者が毎日不衛生な環境に曝されるといった事態が回避され、かつ有毒物質による汚染を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施例を挙げて詳細に説明する。
【0014】
(エステル化試薬)
本発明は、酸無水物法による多価アルコールの水酸基価測定に用いるエステル化試薬を提供する。前記試薬は、酸無水物と、化学式MOmnを有するオキソ金属錯体(oxometallic complex)と、溶媒とを含むよう配合される。
【0015】
前記化学式MOmn中、MとしてIVB族、VB族またはVIB族の遷移金属を挙げることができ、Lとして(OTf)、X、
【化3】

を挙げることができ、mおよびnは1以上の整数とすることができる。Xはハロゲンとすることができ、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基とすることができる。
【0016】
前記酸無水物は化学式(RCO)2Oを有する。Rは環式もしくは非環式脂肪族基、ハロゲン化脂肪族基または複素環基、例えばメチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基とすることができる。より好ましくは、前記酸無水物は、無水酢酸、トリフルオロ無水酢酸、モノクロロ無水酢酸、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、イソ酪酸無水物である。前記酸無水物は、前記酸無水物の混合物として用いてもよい。
【0017】
前記溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルムおよびテトラクロロメタンなどの乾燥ハロアルカン、ベンゼン、トルエン、キシレンおよびジエチルベンゼンなどの芳香族有機溶媒、C1〜C5のカルボン酸を挙げることができる。前記溶媒は単独で用いることができ、または所望の比率で混合して用いてもよい。
【0018】
前記オキソ金属錯体は次のような組み合わせからなるものとすることができる。MがIVB族の遷移金属、mが1、nが2であるとき、Lは(OTf)、X、
【化4】

を含むことができる。ここで、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基とすることができる。
【0019】
MがVB族の遷移金属、mが1であるとき、Lnを(OTf)2(THF)2、(OTf)2(THF)3、Cl2(THF)2、Cl2(THF)3、(OAc)2、(OTs)2、(OSO2Cl222、(SO3−アルキル基)2、(SO3−アルキル基)2(THF)2または(SO3−アルキル基)2(THF)3とすることができる。前記アルキル基の炭素数は1〜5である。
【0020】
MがVIB族の遷移金属、mが1、nが4であるとき、LはXを含むことができ、ここでXはハロゲンである。
【0021】
MがVIB族の遷移金属、mが2、nが2であるとき、Lとして(OTf)、X、
【化5】

を挙げることができる。ここで、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基とすることができる。
【0022】
試薬中の酸無水物とオキソ金属錯体とのモル比はほぼ100:10〜100:0.01であり、好ましくは100:5〜100:0.2である。溶媒と酸無水物との重量比はほぼ10:1〜1:1である。
【0023】
(水酸基価の測定方法)
本発明は、次の工程を含む多価アルコールの水酸基価の測定方法を提供する。まず、水酸基を有する試料をエステル化試薬とともに混合して、溶液を調製する。次に、前記溶液を水酸化ナトリウム水溶液で滴定する。滴定はフェノールフタレイン指示薬により判定される終点に達するまで行われ、試料の水酸基価を計算する。
【0024】
試料とエステル化試薬が還流温度にあるとき、オキソ金属錯体の触媒下、試料の水酸基は速やかに酸無水物とエステル化反応を起こす。同時に、等当量の酸を付随的に生成し、未反応の過剰な酸無水物は加水分解されて酸となる。これら酸を標定済みの水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定し、ブランクと試料とが消費した水酸化ナトリウム水溶液の滴定量の差から試料の水酸基価を算出する。
【0025】
本発明では、多価アルコール重合体の水酸基価を測定するために、プロトンを除去するピリジンを含まない乾燥溶媒中において、オキソ金属錯体の触媒下、酸無水物と試料中に含まれる水酸基との定量的な(quantitative)エステル化反応が行われる。
【0026】
毒性を有し、かつ有臭のピリジンを、中性または酸性の有機溶媒に置き換えることで、水酸基価測定の従事者が毎日不衛生な環境に曝されるといった事態が回避され、かつ有毒物質による汚染を低減することができる。
【実施例】
【0027】
実施例1
試薬は一般的な化学実験室で常用されている乾燥したドラフトチャンバにて、大気中の湿気を除去して調製された。使用した薬品はいずれも試薬グレードのものである。
【0028】
(エステル化試薬Aの調製)
常温下、MoO2(acac)22.0g(6mmol)を磁気撹拌により無水酢酸50g(490mmol)中に溶解し、溶液を調製した。その溶液を100mlメスフラスコに移し入れ、トルエンで標線まで希釈し、十分に振とう混合し、試薬Aを調製した。試薬Aは褐色のビンに入れて保存した。
【0029】
(エステル化試薬Bの調製)
常温下、VO(OAc)21.3g(6.6mmol)を磁気撹拌によりプロピオン酸無水物64g(492mmol)中に溶解し、溶液を調製した。その溶液を100mlメスフラスコに移し入れ、キシレンで標線まで希釈し、十分に振とう混合し、試薬Bを調製した。それを褐色のビンに入れて保存した。
【0030】
(エステル化試薬Cの調製)
常温下、VOCl2−(THF)31.3g(6.6mmol)を磁気撹拌によりプロピオン酸無水物64g(492mmol)中に溶解し、溶液を調製した。その溶液を100mlメスフラスコに移し入れ、キシレンで標線まで希釈し、十分に振とう混合し、試薬Cを調製した。それを褐色のビンに入れて保存した。
【0031】
本発明において、試料の水酸基を測定するための滴定方法の詳細について特に示していないが、周知および開示されている方法が用いられる。例えば、ISO 14900:2001(E)「Plastics-Polyols for use in the production of polyurethane-Determination of hydroxyl number」に開示されている方法がある。
【0032】
(エステル化の手順)
200ml平底すり合わせフラスコ内で試料を精秤し、測定試料とブランクの滴定に用いる各フラスコにエステル化試薬5mlをホールピペットで加えた。そのフラスコをコンデンサーに接続し、加熱装置をセットアップした。還流温度で30分間、溶液を加熱した後、前記フラスコを放冷し、コンデンサーを水で洗浄した。コンデンサーを取り除いて、コンデンサーとフラスコとの接合部分を水で洗浄し、洗浄液はすべてフラスコに収集した。
【0033】
(比色滴定)
数滴のフェノールフタレイン指示薬溶液を測定試料に滴下し、0.5N水酸化ナトリウム水溶液で撹拌しながら滴定を行なった。滴定は、溶液がかすかなピンク色に呈色し、15秒間消色しない終点まで行ない、0.1ml単位の精度で滴定量を読み取った。
【0034】
(実験結果)
試料重量中の水酸基価を下記計算式により計算した。
(水酸基価の計算式)
A=(B−C)×F×28.05÷S
A:水酸基価(mg/KOH/g)
B:ブランク試験で消費された0.5N水酸化ナトリウム水溶液の量
C:試料の試験で消費された0.5N水酸化ナトリウム水溶液の量
F:0.5N水酸化ナトリウム水溶液の濃度係数
S:試料の量(g)
【0035】
実施例2
市販の非イオン性界面活性剤 ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの水酸基価(理論水酸基価:75)の測定
【化6】

(n=12)
に示されるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル試料2.0115gを精秤し、フラスコ1に入れた。また、同試料2.022gを精秤し、フラスコ2に入れた。次いで、ピペットによりエステル化試薬A 5mlを、試料測定とブランク測定に用いる各フラスコに加え、滴定を行なった。
【0036】
滴定の結果は、フラスコ1では37.9ml、フラスコ2でも37.9mlであった。ブランク試験の滴定結果は、ブランク1では43.3ml、ブランク2では43.5mlであり、ブランク試験における0.5N水酸化ナトリウム水溶液消費量の平均は43.4mlであった。0.5N水酸化ナトリウム水溶液の濃度係数は1.003であった。上述の計算式により算出したフラスコ1の試料の水酸基価は76.9であり、フラスコ2の試料の水酸基価は76.5であった。よって、この試料の平均水酸基価は76.7であった。
【0037】
実施例3
市販のポリ(テトラメチレングリコール)の水酸基価(理論水酸基価:107.8)の測定
【化7】

(n=14)
に示されるポリ(テトラメチレングリコール)1.5514gを精秤し、フラスコ1に入れた。また、同試料1.5453gを精秤し、フラスコ2に入れた。次いで、ピペットによりエステル化試薬B 5mlを試料測定とブランク測定に用いる各フラスコに加え、滴定を行なった。
【0038】
滴定の結果は、フラスコ1では38.1ml、フラスコ2では38.3mlであった。ブランク試験の滴定結果は、ブランク1では44.2ml、ブランク2では44.2mlであり、ブランク試験における0.5N水酸化ナトリウム水溶液消費量の平均は44.2mlであった。0.5N水酸化ナトリウム水溶液の濃度係数は0.979であった。上述の計算式により算出したフラスコ1の試料の水酸基価は108.0であり、フラスコ2の試料の水酸基価は104.8であった。よって、この試料の平均水酸基価は106.4であった。
【0039】
実施例4
市販のポリ(ブタンジオールアジペート)(poly(butanediol adipate))の水酸基価(理論水酸基価:112.1)の測定
【化8】

(n=5)
に示されるポリ(ブタンジオールアジペート)1.5230gを精秤し、フラスコ1に入れた。また、同試料1.6706gを精秤し、フラスコ2に入れた。次いで、ピペットによりエステル化試薬C 5mlを試料測定とブランク測定に用いる各フラスコに加え、滴定を行なった。
【0040】
滴定の結果は、フラスコ1では41.3ml、フラスコ2では40.8mlであった。ブランク試験の滴定結果は、ブランク1では47.3ml、ブランク2では47.3mlであり、ブランク試験における0.5N水酸化ナトリウム水溶液消費量の平均は47.3mlであった。0.5N水酸化ナトリウム水溶液の濃度係数は1.0151であった。上述の計算式により算出したフラスコ1の試料の水酸基価は112.2であり、フラスコ2の試料の水酸基価は110.8であった。よって、この試料の平均水酸基価は111.5であった。
【0041】
本発明を好ましい実施例によって以上のように開示したが、当然のことながら本発明はそれらに限定はされない。それとは反対に、本発明は当業者にとって明らかであるような各種修正や類似のアレンジメントをカバーするように意図されている。したがって、かかる修正や類似のアレンジメントが全て包含されるように、添付した特許請求の範囲には最も広い解釈が与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸無水物と、化学式MOmnを有するオキソ金属錯体とを含む、酸無水物法による水酸基価測定に用いるエステル化試薬であって、
MはIVB族、VB族またはVIB族の遷移金属を含み、Lは(OTf)、X、
【化1】

を含み、mおよびnは1以上の整数であり、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基である、エステル化試薬。
【請求項2】
前記酸無水物が化学式(RCO)2Oを有し、Rは環式もしくは非環式脂肪族基または複素環基である、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項3】
Rが、メチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基である、請求項2記載のエステル化試薬。
【請求項4】
前記酸無水物が、無水酢酸、トリフルオロ無水酢酸、モノクロロ無水酢酸、プロピオン酸無水物、酪酸無水物、イソ酪酸無水物またはそれらの混合物である、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項5】
MがIVB族の遷移金属、mが1、nが2であるとき、Lは(OTf)、X、
【化2】

を含み、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基である、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項6】
MがVB族の遷移金属、mが1であるとき、Lnは(OTf)2(THF)2、(OTf)2(THF)3、Cl2(THF)2、Cl2(THF)3、(OAc)2、(OTs)2、(OSO2Cl222、(SO3−アルキル基)2、(SO3−アルキル基)2(THF)2または(SO3−アルキル基)2(THF)3であり、前記アルキル基の炭素数が1〜5である、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項7】
MがVIB族の遷移金属、mが1、nが4であるとき、LはXを含み、Xはハロゲンである、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項8】
MがVIB族の遷移金属、mが2、nが2であるとき、Lは(OTf)、X、
【化3】

を含み、Xはハロゲンであり、R、R'、R''およびR'''はそれぞれ独立にアルキル基、アリール基または窒素、酸素、リンもしくは硫黄のヘテロ原子を含む複素環基である、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項9】
溶媒をさらに含む請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項10】
前記溶媒が乾燥ハロアルカン、芳香族有機溶媒、C1〜C5のカルボン酸またはそれらの混合物である、請求項9記載のエステル化試薬。
【請求項11】
前記酸無水物と前記オキソ金属錯体とのモル比が100:10〜100:0.01である、請求項1記載のエステル化試薬。
【請求項12】
前記酸無水物と前記オキソ金属錯体とのモル比が100:5〜100:0.2である、請求項11記載のエステル化試薬。
【請求項13】
前記溶媒と前記酸無水物との重量比が10:1〜1:1である、請求項9記載のエステル化試薬。
【請求項14】
水酸基を有する試料と請求項9記載の試薬とを混合して溶液を調製する工程、
前記溶液を標準水酸化ナトリウム水溶液で滴定終点に達するまで滴定する工程、および
前記試料の水酸基価を計算する工程
を含む水酸基価の測定方法。

【公開番号】特開2009−103684(P2009−103684A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−182512(P2008−182512)
【出願日】平成20年7月14日(2008.7.14)
【出願人】(390023582)財団法人工業技術研究院 (524)
【氏名又は名称原語表記】INDUSTRIAL TECHNOLOGY RESEARCH INSTITUTE
【住所又は居所原語表記】195 Chung Hsing Rd.,Sec.4,Chutung,Hsin−Chu,Taiwan R.O.C
【Fターム(参考)】