説明

多光軸光電センサ

【課題】ミューティング処理に関して発生した異常について、原因を容易につきとめられるようにする。
【解決手段】検出エリアが遮光されていない間はハイレベルの信号を出力し、検出エリアが遮光されたことに応じて出力を停止させる多光軸光電センサSにおいて、各光軸による検出エリアの入光/遮光状態およびミューティング用センサA1,B1,A2,B2からの入力の変化のシーケンスを複数のステージに分けて監視し、ステージが正常に進行していることを条件にミューティング処理を実行する。監視中のステージでシーケンスの異常が検出された場合には、異常が検出されたステージに対応する回数分、表示灯10,20を点滅させるなどの処理により、異常が検出されたステージの種別を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対向配備された投光器と受光器との間に複数の光軸による検出エリアが設定され、この検出エリアが物体により遮光されていない間はハイレベルの信号を出力し、検出エリアが遮光されたことに応じて上記信号の出力を停止する安全用の多光軸光電センサに関する。特に本発明は、上記の信号出力を停止する機能を一時的に無効にするミューティング処理を実行することが可能な多光軸光電センサに関する。
【背景技術】
【0002】
多光軸光電センサは、長尺状の投光器および受光器により構成され、それぞれの筐体内に配備された発光素子と受光素子とを一対一の関係で対向させることによって、複数の光軸による検出エリア(ライトカーテン)が設定される。安全用途で使用される多光軸光電センサは危険領域内の機械の電源供給回路などに接続され、全ての光軸が入光状態のときにハイレベルとなる信号を出力し、遮光状態の光軸が生じると、この信号の出力を停止する。これにより人を含む何らかの物体が危険領域に入ろうとした場合には、危険領域内の機械が停止し、事故の発生を防ぐことができる。
【0003】
ただし、危険領域で使用されるワークや自動搬送装置など、センサの出力を止めたくない物体が通過する場合には、ミューティングの機能を使用するようにしている。この機能を使用するには、通常、多光軸光電センサの検出エリアの前後に物体検出用のセンサ(以下、「ミューティング用センサ」という。)を配置し、これらミューティング用センサからの検出信号と多光軸光電センサの検出エリアの入光/遮光状態が、あらかじめ登録されたシーケンスに従って変化していることを条件に、光軸が遮光された場合でも多光軸光電センサからの出力のオン状態を維持する。
【0004】
図9は、危険領域への搬送路RDを通過するワークWに対するミューティング処理の例を示す。図中、1は多光軸光電センサの投光器、2は当該多光軸光電センサの受光器である。多光軸光電センサの上流側(以下「安全側」と言う。)には一対のミューティング用センサA1,B1が並べられ、多光軸光電センサの下流側(以下「危険側」と言う。)にも、一対のミューティング用センサA2,B2が並べられている。なお、この例ではミューティング用センサA1,B1,A2,B2として、透過型の光電センサを使用し、各センサの投光器と受光器とを互い違いに配置しているが、ミューティング用センサの種類や設置方法はこれに限定されるものではない。また、物体を検出する機能を有するセンサ以外の機器を、各ミューティング用センサに代えて使用することもできる。
【0005】
図9(1)は、ミューティング前の状態を示すもので、ワークWは安全側のミューティング用センサA1,B1よりも上流に位置している。ワークWが進行すると、まず安全側のミューティング用センサA1,B1の光軸が順に遮光される。この例では、図9(2)に示すように、安全側のミューティング用センサA1,B1がオン状態になると、多光軸光電センサの検出エリアが遮光されるより前にミューティングが開始される。これにより、ワークWがさらに進行して検出エリアが遮光されたときにも、出力のオン状態が維持される。
【0006】
ワークWが危険側へと進入すると、やがて、安全側のミューティング用センサA1,B1は順にオフ状態となるが、図9(3)に示すように、危険側のミューティング用センサA2,B2がオン状態となり、引き続きミューティング状態が維持される。ワークWがさらに進行すると、多光軸光電センサの検出エリアは遮光されていない状態に戻り、ついでミューティング用センサA2がオフ状態となる。この例では、これらの変化を確認しながら、図9(4)に示すように、ミューティング用センサB2のみがオン状態になったときにミューティングを終了する。
【0007】
下記の特許文献1にも、上記図9と同様に、安全側および危険側にそれぞれ一対のミューティング用センサを配備し、これらのセンサからの検出信号の状態変化に基づきミューティングを行うことが記載されている。この特許文献1に記載のミューティング処理では、安全側の2個のミューティング用センサがオン状態となった時点からミューティングを開始し、危険側のミューチング用センサがオンとなる状態を経て、全ての光電センサがオフ状態になったときに、ミューティングを終了している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−284355号公報 (段落0025〜0027,図2を参照。)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
実際のミューティング処理では、安全性を高めるために、ミューティング用センサの検出信号や自装置の入光/遮光状態の変化の順序のみでなく、それぞれの変化の間の時間間隔が適切であるかどうかをチェックし、不適切な変化が検出された場合にはミューティングの機能が働かないようにしている。また、特定の形状の物体のみを通過させたい場合には、この物体により遮光される光軸を登録し、登録外の光軸が遮光されたり、遮光されるはずの光軸が入光状態になった場合には、出力を停止する。
【0010】
このためミューティングを適用すべき物体が通過している場合でも、たとえば、ミューティング用センサの設置間隔が適切でなかったり、物体の移動速度が変動すると、ミューティング用センサからの検出信号や検出エリアの入光/遮光状態の変化のタイミングがずれて、これが異常として検出される。また、特定の形状の物体のみを通過させるために当該物体により遮光される光軸を登録した場合に、移動中の物体が回転したり、物体の形状が複雑で移動速度が変化すると、検出エリアの各光軸に対する遮光のパターンが変動し、これが異常として検出されることもある。
このように、ミューティングの対象の物体が通過しているのにミューティングの機能が働かずに出力が停止することを、以下では、「ミューティングエラー」という。
【0011】
ミューティングエラーは生産性を低下させるため、そのエラーが生じた原因をつきとめて解決する必要がある。しかし、従来の多光軸光電センサでは、ミューティング中に異常が生じて処理が中止された場合には、異常が生じたことを報知するにとどめているため、現場の作業者は、どのような原因でミューティングエラーが生じたのかをなかなか認識できず、試行錯誤でメンテナンス作業を行っているのが実情である。
【0012】
本発明は上記の問題に着目し、ミューティング処理に関して発生した異常がどのような状況下で生じたのかを報知することによって、その異常の原因を容易につきとめられるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明による多光軸光電センサは、対向配備された投光器と受光器との間に複数の光軸による検出エリアが設定されたもので、各光軸の入光/遮光状態を順に検出して検出エリア全体の入光/遮光状態を判別する検出手段と、検出手段が検出エリアが入光状態であると判断している間はハイレベルの信号を外部に出力し、検出手段が検出エリアが遮光されていると判断したことに応じて信号の出力を停止する信号出力手段と、検出手段による判別結果および外部のミューティング用機器から入力した検出信号があらかじめ定めたシーケンスに従って変化していることを条件に、信号出力手段における出力を停止する機能を一時的に無効にするミューティング処理手段とを具備する。
【0014】
さらに、本発明による多光軸光電センサのミューティング処理手段には、検出手段による判別結果およびミューティング用機器からの検出信号の変化のシーケンスを複数のステージに分けて監視しながら、監視中のステージにおけるシーケンスの異常を検出する異常検出手段と、異常検出手段により異常が検出されたことに応じて出力を停止する機能が無効とならないようにする出力制御手段と、異常検出手段により異常が検出されたことに応じて、その異常が検出されたステージの種別を示す情報を出力する報知手段とが含まれる。
【0015】
上記の構成によれば、検出エリアの入光/遮光状態やミューティング用機器からの検出信号に基づき、複数のステージが定められた順序で進行していることを確認しながらミューティングを実行することができる。また、ステージ毎にそのステージ用の異常検出処理が実行され、何らかの異常が検出されると共に、検出エリアが遮光されると、出力を停止する機能が働いて多光軸光電センサからの出力が停止する。このとき異常が検出されたステージの種別を示す情報が出力されるので、ユーザは、いずれのステージで異常が生じたのかを容易に認識することができる。よって、異常を生じさせ得る数々の原因の中から、異常が生じたステージで発生するものだけに対象を絞り込んでチェックをすることができるので、ミューティングエラーが生じた場合には、その原因を容易に特定することが可能になる。
【0016】
好ましい一実施形態による多光軸光電センサでは、異常報知手段は、異常が検出されたステージの種別を、ステージ毎に異なる表示態様により表示する表示手段を含む。たとえば、表示灯を用いる場合には、点滅回数によって、異常発生時のステージの種別を報知することができる。また、ディジタル表示器を用いる場合には、異常発生時のステージの種別を示す数字や記号を表示することができる。
【0017】
他の好ましい一実施形態による多光軸光電センサでは、異常報知手段は、異常が検出されたときのステージの種別を示す情報を外部装置へと出力する出力手段を含む。これにより、外部の表示装置で異常発生時のステージの種別を確認することができる。また、出力された情報をパーソナルコンピュータなどの情報処理装置に入力すれば、この情報処理装置において、ステージの種別情報に基づき発生した異常の原因を自動的に絞り込んで、その原因や対策をユーザに提示することが可能になる。さらに、異常が検出されたステージの種別を示す情報と共に、検出された異常の内容を示す情報を出力すれば、異常の原因をより正確に特定することが可能になる。
【0018】
他の好ましい一実施形態による多光軸光電センサでは、ミューティング処理手段は、異常検出手段により検出された異常毎に、その異常が検出されたステージの種別を示す情報と検出された異常の内容とを対応づけた履歴情報を作成する履歴情報作成手段と、前記履歴情報を記憶する記憶手段と、記憶手段から履歴情報を読み出して外部装置へと出力する履歴情報出力手段とを、さらに具備する。この構成によれば、過去に発生した異常の履歴情報をパーソナルコンピュータなどの情報処理装置に入力し、それぞれの異常が検出されたステージと異常の内容を照合することにより、ミューティングエラーの原因などを詳細に分析することが可能になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の多光軸光電センサによれば、ミューティングエラーが生じた場合には、そのエラーがどのような状況下で生じたのかを容易に把握することができるので、ミューティングエラーの原因を容易に特定してその原因を解消することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】多光軸光電センサおよびミューティング用センサの設置例を示す図である。
【図2】多光軸光電センサおよび外部機器への接続用の変換器の構成を示すブロック図である。
【図3】ミューティング用センサの接続に関する回路構成を示す図である。
【図4】投光器および受光器の制御回路に設定される機能を示すブロック図である。
【図5】ミューティングにかかるシーケンス中の各ステージにおけるワークとセンサとの位置関係を示す模式図に、ミューティング入力や検出エリアの状態、および各ステージで検出される代表的な異常の内容を対応づけて示す図表である。
【図6】起動時の処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】ミューティング処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】メンテナンス作業の支援用の表示画面の例を示す図である。
【図9】ミューティング処理の流れを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、多光軸光電センサおよびミューティング用機器の設置例を示す。
この実施例の多光軸光電センサSは、危険領域に向かう通路RDを挟んで対向配備された投光器1と受光器2とにより構成される。投光器1には複数の発光素子11が、受光器3には発光素子と同数の受光素子21(図2に示す。)が、それぞれ配設されており、これら発光素子11と受光素子21とを一対一の関係で位置合わせすることにより、複数の光軸による2次元の検出エリアLCが設定される。
【0022】
多光軸光電センサSの上流および下流には、ミューティング用機器としてそれぞれ一対のミューティング用センサ(A1およびB1、A2およびB2)が設けられる。具体例としてのミューティング用センサA1,B1,A2,B2は透過型の光電センサであるが、これに限らず、ワークWの材質に応じて反射型の光電センサや近接センサなどを用いてもよく、また物体を検出する機能を有するセンサ以外の機器を使用してもよい。
【0023】
上記の多光軸光電センサSからの検出信号は、危険領域内の機械の電源供給回路(図示せず。)に出力される。通常は、ハイレベルの信号が出力されるが、検出エリアLCが遮光されると、出力は停止する(言い換えれば、出力がハイレベルからローレベルに切り替えられる。)。ただし、この実施例では、ワークWが検出エリアLCを通過する間は、ミューティング状態を設定することにより、ワークWの通過により出力が停止することがないようにしている。
【0024】
投光器1および受光器2の筐体の上部には、ミューティングに関わる報知のための表示灯10,20が設けられている。これらの表示灯10,20は、ミューティング中に点灯し、異常が生じたときには、それを光の点滅により報知する。ミューティングに関わる異常は、ミューティング中のみならず、ミューティングが開始される前に生じる場合もある。また、発生する異常には、登録されたワークW以外の物体(たとえば人体)によって生じたもののほか、センサの設定の不備、ワークWの速度や姿勢の変化などによって発生した異常(ミューティングエラー)が含まれる。
【0025】
図2は、上記の多光軸光電センサSの構成を示すブロック図である。
投光器1の筐体内には、発光素子11として複数のLEDが設けられるほか、各発光素子11に設けられた駆動回路12、光軸順次選択回路14、制御回路15、メモリ16、通信回路17、表示回路18、ミューティング用入力回路19、電源回路101などが設けられる。
【0026】
受光器2の筐体内には、受光素子21として複数のフォトダイオードが設けられるほか、受光素子21毎にアンプ22およびアナログスイッチ23が設けられる。さらに受光器2には、光軸順次選択回路24、制御回路25、各アナログスイッチ23から制御回路25への出力ラインに設けられたアンプ202、メモリ26、通信回路27、表示回路28、出力回路29、電源回路201などが設けられる。
【0027】
通信回路17,27は、RS485の規格に対応する。電源回路101,201は、それぞれ共通の外部電源5から電源の供給を受けて、筐体内の回路を動かすための電力を生成する。制御回路15,25はマイクロコンピュータであって、通信回路17,27を介して相互に通信を行うことによって、タイミングを合わせて動作する。
表示回路18,28は、前出の表示灯10,20の制御に用いられる。
【0028】
受光器2内の出力回路29は、危険領域内の機械への電源供給回路に組み込まれたスイッチ機構(図示せず。)に接続される。出力回路29からの出力がオン状態(ハイレベル)であれば、スイッチ機構が閉じて危険領域内の機械に電源が供給されるが、出力回路29からの出力がオフ状態(ローレベル)であれば、スイッチ機構が開いて機械は停止する。
【0029】
投光器1および受光器2の各光軸順次選択回路14,24は、各光軸を1つずつ順に有効にするためのゲート回路である。投光器1および受光器2の各制御回路15,25は、相互通信により各光軸順次選択回路14,24における光軸の選択を同期するタイミングで切り替えて、タイミング信号を出力する。これにより、投光器1の各光軸の発光素子11が順に点灯し、これに合わせて受光器2において、点灯した発光素子11に対応する受光素子21に生じた受光量信号が制御回路25に入力される。
【0030】
制御回路15,25は、毎時の受光量を所定のしきい値と比較することによって、各光軸が入光/遮光のいずれの状態であるかを判定する。さらに、制御回路15,25は、光軸の選択が一巡する都度、光軸毎の判定結果を統合して、検出エリアLCの全体としての入光/遮光を判定する。
【0031】
メモリ16,26には、同じ筐体内の制御回路15,25の動作に必要なプログラムやパラメータなどが保存される。さらに、メモリ16,26には、後記するシーケンス監視処理において検出された異常に関する履歴データを保存するための領域が設けられる。
【0032】
投光器1および受光器2の間の通信ラインおよび外部電源5と各電源回路101,201との間の電源ラインは、分岐コネクタ4を介して変換器3に連結される。変換器3にはRS485規格の通信回路31、制御回路32、変換回路33、電源回路34などが設けられる。投光器1および受光器2の間の通信線および電源ラインは、分岐コネクタ4により分岐され、通信線の分岐路は変換器3の通信回路31に、電源ラインの分岐路は電源回路34に、それぞれ接続される。
【0033】
電源回路34は、分岐された電源ラインを介して外部電源5から電源の供給を受けて、変換器3内の回路を動作させるための電力を生成する。変換回路33は、投光器1および受光器2の制御回路15,25が扱うRS485規格の信号とRS282C又はUSB規格の信号とを相互に変換する機能を有する。RS282CまたはUSB用のポートは、適宜、パーソナルコンピュータ(図中、PCと記す。)6に接続される。
【0034】
パーソナルコンピュータ6は、多光軸光電センサSの動作設定時や動作状態を確認したい場合などに適宜接続される。ユーザがパーソナルコンピュータ6に対してセンサSの動作に関わる設定(ミューティングに関する設定を含む。)のための操作を行うと、設定された情報は変換器3および通信回路17,27を介して投光器1および受光器2の各制御回路15,25に与えられ、メモリ16,26に登録される。また、パーソナルコンピュータ6において、各メモリ16,26に保存された情報の読出を指定する操作が行われた場合にも、この操作に伴うコマンドが上記と同じルートで投光器1および受光器2の各制御回路15,25に与えられ、制御回路15,25がコマンドに応じてメモリ16,26から読み出した情報が上記とは逆のルートでパーソナルコンピュータ6へと伝送される。
【0035】
投光器1のミューティング用入力回路19は、ミューティング用センサA1,B1,A2,B2からの検出信号を受け付けるためのもので、図3に示すように、2つの入力ポートn,nが含まれる。この実施例では、安全側、危険側の各ミューティング用センサA1,B1,A2,B2を、それぞれの上流側に位置するセンサA1,A2による組み合わせと、それぞれの下流側に位置するセンサB1,B2による組み合わせとに分ける。そして、センサA1、A2からの出力をOR回路100Aを介して入力ポートnに接続し、センサB1,B2からの出力をOR回路100Bを介して入力ポートnに接続する。
【0036】
入力ポートn,nを介して入力された信号は、投光器1側の制御回路15に入力され、さらに通信回路17,27を介して受光器2側の制御回路25に伝送される。
以下、ミューティング用センサA1,A2からOR回路100Aおよび入力ポートnを介して入力された信号を「ミューティング入力A」と呼び、ミューティング用センサB1,B2からOR回路100Bおよび入力ポートnを介して入力された信号を「ミューティング入力B」と呼ぶ。
【0037】
図4は、制御回路15,25に設定される主要な機能を、各機能間の関係と共に示す。この実施例では、メモリ16,26に格納されたプログラムにより、各制御回路15,25を、検出処理部101、出力処理部102、シーケンス監視部103、およびミューティング制御部104として動作させる。
【0038】
検出処理部101は、投光器1および受光器2の各光軸を順に有効にして有効な光軸の投受光動作を制御しつつ、その光軸の入光/遮光を判定する処理を繰り返すと共に、各光軸に対する処理が一巡する都度、検出エリアLC全体における入光/遮光を判定する。出力処理部102は、受光器2の出力回路29からの信号出力の制御を行うもので、検出処理部101が検出エリアLCが入光状態であると判定している間は出力をオン状態(ハイレベル)で維持する。検出処理部101が検出エリアLCが遮光されたと判定すると、出力処理部102は、出力をオフ状態(ローレベル)に切り替える。以下、この検出エリアLCの遮光に応じて出力をオフ状態にする機能を、「出力停止機能」という。
【0039】
ミューティング処理は、シーケンス監視部103とミューティング制御部104との協働により実施される。図4では、便宜上、シーケンス監視部103とミューティング制御部104との関係を、両者間で互いに「通知」をするものとして示す。
シーケンス監視部103は、前出のミューティング入力A,Bおよび検出処理部101により判定される検出エリアLCの入光/遮光状態があらかじめ定められたシーケンスに従って変化するか否かを監視する。ミューティング制御部104は、シーケンス監視部103からの通知に基づき、シーケンスがミューティングの開始や終了の条件を満たしたかどうかを判定し、開始条件が成立してから終了条件が成立するまでの間、出力処理部102の出力停止機能を無効にする。この無効処理がミューティング処理である。これにより検出処理部101により検出エリアLCの遮光状態が検出された場合でも、出力停止機能が働かないため、出力回路29は、ハイレベルの信号を出力する状態で維持される。
また、シーケンス監視部103は、ミューティング制御部104からの通知に基づき、ミューティング状態の間、表示灯10,20を点灯する。これによりミューティング中であることが報知される。
【0040】
ただし、上記の制御は、シーケンス監視部103がシーケンスに異常がないと判定していることを前提とする。ミューティングの開始前にシーケンスに異常が生じていると判定された場合に、ミューティング制御部104が出力停止機能を無効にすることはない。またシーケンスに異常が生じていると判定されたときに既に出力停止機能が無効にされている(ミューティング中)場合には、ミューティング制御部104は速やかにその無効状態を解除する。よって上記のシーケンスに異常が発生した場合には、検出エリアLCが遮光されたことに応じて出力回路29からの出力はオフ状態に切り替えられる。また、シーケンス監視部103は、異常の発生を判定したことに応じて表示灯10,20を点滅させる。
【0041】
この実施例におけるミューティング監視部103は、上記のシーケンスを複数のステージに分け、ステージの進行状態および異常の発生を、ステージ毎に個別に準備されたプログラムにより監視する。ミューティング監視部103は、これらのプログラムに基づき、ステージの進行を認識しながら、現在のステージに適合する異常を検出する。
【0042】
図5は、各ステージにおけるワークWと各センサとの位置関係を示す模式図に、各ステージにおけるミューティング入力A,Bや検出エリアLCの状態、および各ステージで検出される代表的な異常の内容を対応づけて示す。なお、図5では、表記を簡単にするために、ミューティング入力A,Bを単に「A,B」と記載し、検出エリアLCを単に「LC」と記載する。
【0043】
図5に示すように、この実施例では、ミューティングにかかるシーケンスを7つのステージに分割する。これらのステージのうち、<ステージ1><ステージ2><ステージ3>はミューティング前の状態を示す。具体的に、<ステージ1>はワークWが安全側のミューティングセンサA1,B1よりも上流に位置しているときの状態に対応し、<ステージ2>はワークWが安全側の上流寄りのミューティング用センサA1の光軸を遮光する位置まで進んだ状態に対応する。また<ステージ3>はワークWがミューティング用センサB1の光軸を遮光する位置まで進んだ状態に対応する。
【0044】
この実施例では、<ステージ3>に入ってから一定時間Tが経過したことに応じてミューティングを開始するようにしている。<ステージ4>は、このミューティングが開始されたときの状態に対応する。この段階では、ワークWはまだ検出エリアLCに達していない。
【0045】
<ステージ5>は、ワークWにより検出エリアLCが遮光されている状態に対応する。<ステージ6>は、ワークWが検出エリアLCを抜け、危険側のミューティング用センサA2,B2の各光軸を遮光している状態に対応する。
この実施例では、この<ステージ6>の状態から、さらにワークWが進行して、ミューティング用センサA2の光軸が遮光されていない状態になったとき(すなわちミューティング入力Aがオンからオフに切り替えられたとき)に、ミューティングを終了する。最後の<ステージ7>は、ミューティングの終了時の状態に対応する。
【0046】
上記によれば、<ステージ5>以外の各ステージでは、検出エリアLCはいずれも遮光されていない状態となる。また、この実施例では、各ミューティング用センサA1とA2との間隔、およびミューティング用センサB1とB2との間隔が、それぞれワークWの搬送路RDに沿う長さより短くなるように各センサが設置されていることを前提としているので、<ステージ3>が開始されてから<ステージ6>が終了するまでの間は、常時、ミューティング入力A,Bがオン状態となるはずである。
【0047】
シーケンス監視部103は、ミューティング入力A,Bが共にオフ状態の間は<ステージ1>用の監視プログラムを実行し、ミューティング入力Aがオフ状態からオン状態に変化したことに応じて、<ステージ2>用の監視プログラムを実行する状態になる。さらにミューティング入力Bがオフ状態からオン状態に変化したことに応じて、<ステージ3>用の監視プログラムを実行する状態になる。
【0048】
<ステージ3>が開始されてからT時間が経過してミューティング制御部104がミューティングを開始すると、シーケンス監視部103は<ステージ4>用の監視プログラムを実行する状態になる。さらに、検出エリアLCが非遮光状態から遮光状態に変化したことに応じて、<ステージ5>用の監視プログラムを実行する状態となり、検出エリアLCが非遮光状態に戻ったことに応じて、<ステージ6>用の監視プログラムを実行する状態となる。そして、ミューティング入力Aがオン状態からオフ状態に変化してミューティング制御部104がミューティングを終了すると、シーケンス監視部103は<ステージ7>用の監視プログラムを実行する状態となる。
この後、ミューティング入力Bがオン状態からオフ状態に切り替わると、シーケンス監視部103は、再び<ステージ1>用の監視プログラムを実行する状態に戻る。
【0049】
次に、各ステージにおける主な異常検出処理に関して説明する。
<ステージ1>では、ミューティング入力A,Bが<ステージ2>および<ステージ3>に進む条件を満たさない変化をしたことを異常として検出する。また、<ステージ2>では、次の<ステージ3>に進んだことを示す事象(ミューティング入力Bがオフからオンに切り替わること)が、最小待ち時間が経過する前に生じたこと、およびミューティング入力Bの切り替わりが最大待ち時間が経過しても発生しなかったことを異常として検出する。
【0050】
<ステージ3>では、次の<ステージ4>に進む条件である待ち時間Tが経過するより前に検出エリアLCが遮光されたことを、異常として検出する。<ステージ4><ステージ5><ステージ6>では、<ステージ2>と同様に、次のステージに進んだことを示す事象が最小待ち時間が経過する前に生じたこと、および最大待ち時間が経過しても当該事象が生じなかったことを、異常として検出する。なお、最小待ち時間や最大待ち時間は、ステージ毎に個別に登録される。
<ステージ2>〜<ステージ6>で検出される異常は、ワークWの移動速度やミューティング用センサA1,B1,A2,B2の位置関係が適切でないために生じる場合がある。
【0051】
<ステージ7>では、ミューティング入力Bがオフになる前にミューティング入力Aが再びオン状態になったことを異常として検出する。この異常は、図4の<ステージ7>の欄の模式図に示すように、検出中のワークWに対する処理が終わらないうちに、後続のワークW´が安全側のミューティング用センサA1の光軸を遮光したことによって生じる可能性がある。
【0052】
上記のほか、<ステージ5>以外の各ステージでは、検出エリアLCが遮光されたことを異常として検出する。また、特定の形状のワークWのみを通過させるためにワークWにより遮光される光軸が登録されている場合には、<ステージ5>では、検出エリアLC中の登録外の光軸が遮光されたことや、登録された光軸が遮光されなかったことを異常として検出する。この異常は、移動中のワークWが回転したり、移動の速度が変動したことにより生じる場合がある。
さらに、<ステージ2>〜<ステージ6>では、オン状態で維持されるべきミューティング入力A,Bのいずれかがオフ状態に切り替わったことが異常として検出される。これらの異常は、ワークW以外の物体によりミューティング用センサA1,B1,A2,B2の光軸が遮光された場合に生じる可能性があるが、ミューティング用センサA1,B1,A2,B2の設置位置の不備により生じる可能性もある。
【0053】
上記のとおり、シーケンス監視部103は、ミューティング入力A,Bや検出エリアLCの状態の変化に応じて各ステージの推移を確認しながら現在のステージに対応する監視プログラムを実行する。そして、何らかの異常を検出すると、その異常が生じたステージに対応する回数分(たとえばステージ1で異常が生じた場合は1回、ステージ2で異常が生じた場合は2回)、表示灯10,20を点滅するようにしている。
【0054】
また、ユーザには、各ステージにおいて発生し得る異常の内容とその異常に対する対策とをステージ毎にまとめたマニュアルが紙媒体または電子データとして提供される。このマニュアルでは、ステージ毎の情報が異常発生時の表示灯10,20の点滅回数に組み合わせられて表現されている。よって、ユーザは、点滅回数を指標としてマニュアルを参照することにより、異常の発生原因を容易に推定し、適切な対策をとることができる。
【0055】
以下、図6および図7を参照して、ミューティング処理に関する多光軸光電センサSの動作を説明する。なお、これらの処理は、投光器1および受光器2の各制御回路15,25で、互いの処理結果が整合していることを確認しながら同期するタイミングで実施される。
【0056】
図6は、多光軸光電センサSが起動したときに実施される処理の手順を示す。ここではまず、設定用の配線がミューティング機能を有効にするように設定されているかをチェックする。ミューティング機能を無効にする設定がされている場合(ステップS1が「NO」)には、ステップS9に進み、ミューティング処理を実行しないように設定される。この設定がされた場合には、図示しない非ミューティング用処理に移行する。この処理では検出処理を実行しつつ、検出エリアLCの遮光を検出した場合には、例外なく、出力回路29からの出力をオフ状態にする。
【0057】
ミューティングの機能を有効にする設定がされている場合(ステップS1が「YES」)には、ステップS2において、ミューティング用処理を実行するように設定される。つぎのステップS3では、初期化処理として、各ステップの進捗状態の判別や異常の検出に用いられるパラメータ(各ステップにおける待ち時間など)の設定や、演算用の変数のリセット処理などを実施する。
【0058】
つぎに、ステップS4では、起動時の異常検出処理を実行する。これは、ミューティング用センサA1,B1,A2,B2や多光軸光電センサSが遮光された状態で電源が投入された場合に、それを異常として検出することを目的とするもので、シーケンス監視部103の機能の一部に相当する。この処理により異常が検出された場合(ステップS5が「YES」)には、ステップS6においてシーケンスに異常が生じたと判定した後、ステージ1のステージ番号および検出した異常の種別を示すエラーコードをメモリ16,26に保存する(ステップS7)。さらにステップS8において、保存されたステージ番号に対応する回数(すなわち1回)で表示灯10,20を点滅させることにより、第1ステージで異常が発生したことを報知する(ステップS8)。この点滅は、1回に限らず、複数回の点滅を行う場合の点滅の間隔より十分に長い時間間隔をおいて繰り返し実行される。この後は異常が解消するまで処理を中止した状態となる。
【0059】
上記の異常検出処理で異常が検出されなかった場合(ステップS5が「NO」)には、ミューティング用処理へと移行する。ミューティング用処理では、検出処理部101,出力処理部102,およびミューティング制御部104による図示しない処理に並列して、シーケンス処理部103により、図7に示すシーケンス監視処理が実行される。
【0060】
図7の処理では、まずステージ番号nを1に初期設定し(ステップS11)、ステージ番号nに対応する監視プログラムを実行する。この監視プログラムでは、ミューティング入力A,Bや毎回の検出処理での検出エリアLCに対する判別結果(入光または遮光)に生じた変化を検出し、その変化が次のステージに入る条件を満たすか、または異常に相当するかを判別する。
【0061】
ここで、異常が生じることなく、次のステージに入る条件となる変化が生じたと判断した場合(ステップS13が「YES」)には、ステージ番号を更新するためにnの値をチェックし(ステップS15)、nが7より小さい場合にはステップS16に進んでnをインクリメントする。nが7の場合には、ステップS11に戻ってnを初期値の1に戻す。ステージ番号nが更新された後はステップS12に戻り、更新後のステージ番号に対応する監視プログラムを実行する。
【0062】
監視プログラムの実行によって何らかの異常を検出した場合(ステップS14が「YES」)には、シーケンスに異常が発生したと判定し(ステップS17)、現在のステージ番号nおよび検出した異常のエラーコードを現在時刻に対応づけてメモリ16,26に保存する(ステップS18)。さらに、ステップS19において、表示灯10,20をn回点滅させる制御を実行する。これにより異常が発生したこと、およびその異常が発生したステージがユーザに報知される。
【0063】
上記のステップS19でも、点滅表示は1回に限らず、点滅の時間間隔より長い時間をおいて、繰り返し点滅表示を実行するのが望ましい。このようにすれば、ユーザはまず最初の点滅で異常が発生したことに気づき、以後の点滅表示の際に点滅回数を確認して、前出のマニュアルを参照することにより、発生した可能性の高い異常に絞り込んで確認作業を行うことが可能になる。
【0064】
異常の発生を報知する方法は表示灯10,20の点滅に限定されるものではない。たとえば、投光器1や受光器2の筐体の側面などにディジタル表示器を設け、この表示器に異常が発生したステージのステージ番号を表示してもよい。またはLEDを7個配列して、異常が発生したステージのステージ番号の数に対応する数のLEDを点灯してもよい。また、投光器1または受光器2に補助出力用の端子がある場合には、この端子を介して外部機器(たとえば表示パネル)にステージ番号やエラーコードを出力してもよい。
【0065】
また、異常が検出されて出力が停止した後に、図2に示した変換器3にパーソナルコンピュータ6が接続された場合には、メモリ16,26に保存されたステージ番号やエラーコードを読み出してパーソナルコンピュータ6に伝送することができる。パーソナルコンピュータ6には、あらかじめマニュアルの電子データなどを登録されており、伝送された情報に基づき、ユーザのメンテナンス作業を支援する情報を表示することができる。
【0066】
図8は、上記のメンテナンス作業の支援用の表示画面の一例を示す。この例の画面は、ステージ2において異常が検出された場合に表示されるもので、多光軸光電センサSから伝送されたステージ番号に基づき、ステージ2で検出され得る異常の原因および対策を異常の種毎にまとめた表60が含まれている。さらに、この表60では、多光軸光電センサSから伝送されたエラーコードに対応する異常に関する情報が着色されている(図7では着色を網点パターンに置き換えて示す。)。
【0067】
上記の支援画面によれば、ユーザは、ミューティングエラーが発生した原因とその原因を取り除くための対策とを容易に把握することができるから、作業を円滑に進めることが可能になる。
【0068】
なお、パーソナルコンピュータ6への情報の出力は、最新の異常に関する情報に限らず、メモリ16,26に蓄積された情報に基づき、過去に生じた複数件の異常にかかるステージ番号およびエラーコードの組み合わせを出力してもよい。
また、異常の検出後に限らず、パーソナルコンピュータ6が変換器3を介して多光軸光電センサSに接続されている状態下でミューティング処理が行われた場合には、表示灯10,20を点滅する処理と同時に、ステージ番号nおよびエラーコードをパーソナルコンピュータ6に伝送してもよい。この場合には、異常検出に応じて出力が停止したときに、直ちに図8に示したような支援画面を表示することができる。
【0069】
また、上記の実施例では、ミューティング用センサA1,B1,A2,B2として、透過型の光電センサの投光器および受光器を通路RDを挟んで対向させたものを使用したが、これに限らず、ミューティング用センサの設置方法は適宜変更することができる。ミューティング入力も2つに限らず、3以上の入力を受け付けてもよく、各ミューティング用センサを個別に多光軸光電センサSに接続してもよい。
ミューティング用センサの設置や接続方法が変更された場合にも、上記の実施例と同様に、ミューティング入力や検出エリアLCの状態の変化のシーケンスを複数のステージに分けて監視し、異常が検出されたときに出力を停止すると共に、異常が生じたステージを報知することが可能である。
【符号の説明】
【0070】
S 多光軸光電センサ
LC 検出エリア
A1,A2,B1,B2 ミューティング用センサ
W ワーク
1 投光器
2 受光器
11 発光素子
21 受光素子
10,20 表示灯
15,25 制御回路
16,26 メモリ
18,28 表示回路
19 ミューティング用入力回路
29 出力回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向配備された投光器と受光器との間に複数の光軸による検出エリアが設定され、各光軸の入光/遮光状態を順に検出して検出エリア全体の入光/遮光状態を判別する検出手段と、検出手段が検出エリアが入光状態であると判断している間はハイレベルの信号を外部に出力し、検出手段が検出エリアが遮光されていると判断したことに応じて前記信号の出力を停止する信号出力手段と、前記検出手段による判別結果および外部のミューティング用機器から入力した検出信号があらかじめ定めたシーケンスに従って変化していることを条件に、前記信号出力手段における出力を停止する機能を一時的に無効にするミューティング処理手段とを具備する多光軸光電センサにおいて、
前記ミューティング処理手段には、前記検出手段による判別結果およびミューティング用機器からの検出信号の変化のシーケンスを複数のステージに分けて監視しながら、監視中のステージにおけるシーケンスの異常を検出する異常検出手段と、異常検出手段により異常が検出されたことに応じて前記出力を停止する機能が無効にならないようにする出力制御手段と、前記異常検出手段により異常が検出されたことに応じて、その異常が検出されたステージの種別を示す情報を出力する報知手段とが含まれている、
多光軸光電センサ。
【請求項2】
前記異常報知手段は、異常が検出されたステージの種別を、ステージ毎に異なる表示態様により表示する表示手段を含む、請求項1に記載された多光軸光電センサ。
【請求項3】
前記異常報知手段は、異常が検出されたステージの種別を示す情報を外部装置へと出力する出力手段を含む、請求項1に記載された多光軸光電センサ。
【請求項4】
前記出力手段は、前記異常が検出されたステージの種別を示す情報と共に、検出された異常の内容を示す情報を出力する、請求項3に記載された多光軸光電センサ。
【請求項5】
前記ミューティング処理手段は、異常検出手段により検出された異常毎に、その異常が検出されたステージの種別を示す情報と検出された異常の内容とを対応づけた履歴情報を作成する履歴情報作成手段と、前記履歴情報を記憶する記憶手段と、記憶手段から履歴情報を読み出して外部装置へと出力する履歴情報出力手段とを、さらに具備する請求項1に記載された多光軸光電センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−134575(P2012−134575A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−282370(P2010−282370)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】