説明

多分割絞り装置

【課題】小型化を確保したうえで、多分割絞り群の細分化を図り得るようにして、放射線照射野限定の高精度化の促進を図ることにある。
【解決手段】一対の多分割絞り群11の54枚の分割体111に対して、二重軸を二本略平行に積重配置した二段構造の第1の駆動機構12、及び三重軸と二重軸を略平行に積重配置した二段構造の第2の駆動機構13を選択的に組み合わせて、この軸二段構造の第1及び第2の駆動機構12,13を用いて移動制御することにより、一対の絞り体10,10と協働して照射野を限定するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば放射線治療装置に係り、特に、その放射線の照射野を規定するのに用いられる多分割絞り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、放射線治療装置は、放射線照射装置と、放射線治療台で構成される。このうち放射線照射装置は、固定架台に回転架台が回転調整自在に配され、この回転架台には、放射線源を構成する照射ヘッドが回転調整自在に組み付けられる。そして、この照射ヘッドには、移動調整自在な多分割絞り装置が対向配置され、その調整位置に応じて照射ヘッドから放射された放射線束の照射野を限定し、上記放射線治療台に載せられた患者の患部に放射線を案内する(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
ところで、このような多分割絞り装置は、上記照射ヘッドの下方に一対の絞り体が放射線源を挟んで接離方向に移動自在に対向配置され、この一対の絞り体の接離方向と直交する方向に上記放射線源を挟んで一対の多分割絞り群が配置される。この一対の多分割絞り群は、複数の分割体が独立して移動自在に併設配置され、互いの分割体が接離方向に移動されることで、上記一対の絞り体と協働して不規則な所望の照射野を形成して照射ヘッドからの放射線束を案内する。
【0004】
この一対の多分割絞り群は、同様にリーフと称する円弧状の複数の分割体の内周あるいは外周側に歯を形成して、この歯に駆動歯車を噛合させてそれぞれを独立に駆動することで、放射方向と直交する方向に移動されることで、上記一対の絞り体と協働して病巣形状に対応した所望に照射野を形成する。
【0005】
ところが、このような多分割絞り装置では、その多分割絞り群を構成する複数の分割体をそれぞれ独立に駆動制御しなければならないために、その駆動源を含む駆動機構が複雑となり、大型となるという問題を有する。
【0006】
そこで、提案されている多分割絞り装置では、多分割絞り群の駆動機構の簡略化を図るために、その多分割絞り群の複数の分割体を、リンクを介してリンク結合して複数のグループに分けて、グループ毎に分割体を駆動制御することにより、駆動源の削減を図り小型化の促進を可能に構成している。
【特許文献1】特開平3−143455号公報(第1図〜第17図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記多分割絞り装置では、多分割絞り群の複数の分割体をリンク結合して複数のグループに分けてそれぞれを独立に駆動している構成上、さらに高精密な照射野の限定を実現するために、多分割絞り群の分割数を増やして細分化を図ると、大型となるという問題を有する。
【0008】
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、小型化を確保したうえで、多分割絞り群の細分化を図り得るようにして、照射野限定の高精度化の促進を図った多分割絞り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は、放射線源を挟んで接離方向に移動自在に対向配置された一対の絞り体と、この一対の絞り体の接離方向と直交する方向に、前記放射線源を挟んで対向配置され、前記一対の絞り体と協働して前記放射線源からの放射線束の照射野を限定する複数の分割体がそれぞれ前記接離方向と直交する方向に移動自在に併設配置された一対の多分割絞り群と、前記一対の多分割絞り群の複数の分割体の一つに係合して該分割体を移動制御する回転体の嵌着される中心軸が、前記複数の分割体の他のいずれか一つに係合されて該分割体を移動制御する回転体が嵌着される筒状軸に回転可能に同軸的に配置された第1の軸体と、この第1の軸体の中心軸及び筒状軸の少なくとも一つに回転自在に嵌着され、前記多分割絞り郡のその他の分割体に係合されて該分割体を移動制御する複数の伝導回転体と、この伝導回転体に係合される回転体がそれぞれ嵌着される中心軸及び筒状軸が回転可能に同軸的に配置された第2の軸体と、前記第1の軸体の中心軸及び筒状軸を独立に回転駆動して各回転体を回転駆動し、前記多分割絞り群の分割体を移動制御すると共に、前記第2の軸体の回転体を介して前記伝導回転体を回転駆動して前記多分割絞り群の分割体を移動制御し、前記一対の絞り体と協働して前記放射線源からの放射線束の照射野を限定する駆動手段とを備えて多分割絞り装置を構成した。
【0010】
上記構成によれば、一対の多分割絞り群の複数の分割体は、第1の軸体の軸にそれぞれ嵌着される回転体及び伝達回転体のいずれかに係合され、その回転体が第1の軸体の回転に連動されると共に、伝導回転体が第2の軸体の回転に連動されて移動制御されることにより、一対の絞り体と協働して照射野を限定する。これにより、回転力伝達系の共通化が図れて配置スペースの小型化が図れ、その配置スペースの増加を図ることなく、多分割絞り群の分割体の分割数の細分化の促進を図ることができて、照射野の高精密な限定を行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
以上述べたように、この発明によれば、小型化を確保したうえで、多分割絞り群の細分化を図り得るようにして、照射野限定の高精度化の促進を図った多分割絞り装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、この発明の一実施の形態に係る多分割絞り装置を示すもので、一対の絞り体10a,10bは放射線源Sを挟んで矢印Y方向(接離方向)に移動自在に対向配置される。そして、矢印Y方向と直交する矢印X方向には、放射線源Sを挟んで一対の多分割絞り群11,11が対向配置される。
【0014】
一対の多分割絞り群11,11は、同様にリーフと称する円弧状の複数、例えば27枚の分割体111が矢印X方向(接離方向)に移動自在に併設されて配置され、この多分割絞り群11の各分割体111には、例えば外周側に被駆動部である歯(図の都合上、図示せず)が形成される。そして、一対の多分割絞り群11の57枚の分割体111の歯には、この発明の特徴とする複数の第1の駆動機構12及び第2の駆動機構13が駆動力伝達可能に係合されて独立して移動制御される。
【0015】
ここで、例えば第1及び第2の駆動機構12,13は、一方を2台、他方を1台の計三台を組とした二組が、上記一対の多分割絞り郡11の一方の27枚の分割体111を挟んで対向配置され、他方の27枚の分割体11対しても同様に二組が対向配置される。そして、この一対の多分割絞り群11の分割体111を挟んで配置された四組、計6台の第1及び第2の駆動機構12,13は、それぞれが独立して駆動制御され、上記一対の多分割絞り群11の54枚の分割体111を移動制御して上記一対の絞り体10a,10bと協働して所望の照射野の限定する(図1参照)。
【0016】
なお、上記多分割絞り群11の各分割体111は、上記歯を外周側に代えて内周側に設けるようにしても良い。
【0017】
先ず、上記第1の駆動機構12について図2乃至図4を参照して説明する。この第1の駆動機構12は、複数の軸が同軸的に配置された多重軸構造の軸体である二本の二重軸14a,14bが略平行に配置されて駆動力伝達系の一部が共通化されて組み合わされて多分割絞り群11を構成する4枚の分割体111を移動制御する。
【0018】
即ち、二本の二重軸14a、14bは、上記多分割絞り群11の所定の4枚の分割体111の歯に対向して積重して配置される。これら二本の二重軸14a,14bは、それぞれ中心軸141と筒状軸142が同軸的に回転可能に配置され、その中心軸141及び筒状軸142の先端に駆動歯車143がそれぞれ嵌着される。
【0019】
この二重軸14a,14bの中心軸141の基端には、駆動モータ15の駆動軸が連結される。そして、二重軸14a,14bの筒状軸142には、その基端に中間歯車16が嵌着され、この中間歯車16には、駆動モータ17の駆動軸に嵌着された歯車171が噛合される。
【0020】
また、上記分割体111の歯に近い一方の二重軸14aの中心軸141の中間部には、所定の間隔を有して二つの伝達歯車18がそれぞれ軸受19を介して回転自在に嵌着される。この二つの伝達歯車18は、上記多重分割郡11の2枚の分割体111の歯に噛合されると共に、上記他方の二重軸14bの中心軸141及び筒状軸143の駆動歯車143が回転力伝達可能に噛合される(図3参照)。
【0021】
これにより、一方の二重軸14aは、その中心軸141及び筒状軸142が駆動モータ15,17を介して回転駆動されると、その駆動歯車143を多分割絞り群11の二枚の分割体111を駆動して独立して移動制御する。同時に、他方の二重軸14bは、その中心軸141及び筒状軸142が回転駆動されると、駆動歯車143が回転され、その回転力が一方の二重軸14aの中心軸141及び筒状軸142に回転自在に支持される伝達歯車18を経由して多分割絞り群11の他の二枚の分割体111に伝達され、該分割体111を移動制御する。
【0022】
上記第1の駆動機構12の駆動モータ15,17には、制御系を構成する検出部、例えばエンコーダ20がそれぞれ組み付けられ、この各エンコーダ20の検出情報及び照射野指令情報に基づいて図示しない制御部を介して独立して駆動制御される。これにより、上記二本の二重軸14a,14bの各中心軸141及び筒状軸142は、駆動モータ15,17の駆動力がそれぞれ伝達されると、その各駆動歯車143が回転駆動されて上述したように直接的及び伝達歯車18を介して上記多分割絞り群11の所望の分割体111を所望の位置まで移動制御する。
【0023】
なお、上記駆動モータ15,17の制御系においては、例えば図4に示すようにポテンショメータ21を歯車22を介して駆動歯車143あるいは中間歯車16に組み合わせて、いわゆる検出バックアップ構成を付加することにより、さらに信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0024】
ここで、上記第2の駆動機構13について図5を参照して説明する。この第2の駆動機構13は、複数の軸が同軸的に配置された多重軸構造の軸体である、三重軸23と上記二重軸14が略平行に配置されて駆動力伝達系の一部が共通化されて組み合わされ、上記多分割絞り群11を構成する5枚の分割体111を移動制御する。但し、図5においては、便宜上、上述した第1の駆動機構12で説明した二重軸14について、同一部分に同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0025】
即ち、三重軸23は、中心軸231、第1及び第2の筒状軸232,233が同軸的に順に回転可能に遊挿配置される。このうち中心軸231の先端には、多分割絞り群11の1枚の分割体111の歯に噛合される駆動歯車234が嵌着され、この中心軸231の基端には、駆動モータ24の駆動軸が連結される。
【0026】
上記第1の筒状軸232には、その先端に多分割絞り群11の別の1枚の分割体111の歯に噛合される駆動歯車235が嵌着される。第1の筒状軸232の基端は、中間歯車236が設けられ、この中間歯車236には、駆動モータ25の駆動軸に嵌着される歯車251が回転力伝達可能に噛合される。
【0027】
また、第2の筒状軸233には、その先端に多分割絞り群11の別の1枚の分割体111の歯に噛合される駆動歯車237が嵌着され、この第2の筒状軸233の基端には、中間歯車238が設けられ、この中間歯車238には、駆動モータ26の駆動軸に嵌着される歯車261が回転力伝達可能に噛合される。
【0028】
上記三重軸23の中心軸231及び第1の筒状軸232の中間部には、多分割絞り群11の別の2枚の分割体111の歯に噛合される伝導歯車27がそれぞれ軸受28を介して回転自在に嵌着される。この伝導歯車27には、上記二重軸14の中心軸141及び筒状軸142に嵌着される駆動歯車143が噛合され、二重軸14の中心軸141及び筒状軸142の回転に連動して駆動歯車143を介して回転駆動されて上記2枚の分割体111を移動制御する。
【0029】
上記第2の駆動機構13の駆動モータ15,17,24,25,26には、制御系を構成する検出部、例えば上記エンコーダ20がそれぞれ組み付けられ、この各エンコーダ20の検出情報及び照射野指令情報に基づいて図示しない制御部を介して独立して駆動制御される。これにより、上記三重軸23の中心軸231、第1及び第2の筒状軸232,233、二重軸14の中心軸141及び筒状軸142は、駆動モータ24,25,26、15,17の駆動力がそれぞれ伝達されると、その各駆動歯車234,235,237、143が回転駆動されて直接的及び伝達歯車27を介して上記多分割絞り群11の所望の分割体111を所望の位置まで移動制御する。
【0030】
また、この第2の駆動機構13においても、上記第1の駆動機構12と同様に駆動モータ15,17,24,25,26の制御系にポテンショメータを組み合わせて、いわゆる検出バックアップ構成を付加することにより、さらに信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0031】
なお、上記第1及び第2の駆動機構12,13を構成する駆動歯車143,234,235,237、伝達歯車18,27、中間歯車16,236,238、歯車171,251,261としては、ピニオン歯車、かさ歯車、ウォーム歯車等の各種の歯車を用いて構成することも可能である。
【0032】
上記構成において、一対の絞り体10a,10bは、照射野指令情報に基づいて上記制御部(図示せず)を介して矢印Y方向に移動制御されて放射線源Sに対して所望の位置で停止される。
【0033】
また、上記制御部(図示せず)は、一対の多分割絞り群11の54枚の分割体111に駆動可能に組み合わせた第1及び第2の駆動機構12,13の各駆動モータ15,17,24,25,26を、各エンコーダ20の検出情報及び照射野指令情報から求めた駆動信号に基づいて駆動制御して、その駆動歯車143,234,235,237、伝達歯車18,17を回転駆動し、54枚の分割体111を独立に移動制御する。ここで、一対の絞り体10a,10b及び一対の多分割絞り群11は、協働して照射野指令情報に基づく所望形状の照射野を形成し、上記放射線源から照射された放射線束を、例えば図示しない放射線治療台に載せられている患者の患部に案内する。
【0034】
このように、上記多分割絞り装置は、一対の多分割絞り群11の54枚の分割体111に対して、二重軸14を二本略平行に積重配置した二段構造の第1の駆動機構12、及び三重軸23と二重軸14を略平行に積重配置した二段構造の第2の駆動機構13を選択的に組み合わせて、この軸二段構造の第1及び第2の駆動機構12,13を用いて移動制御することにより、一対の絞り体10a,10bと協働して照射野を限定するように構成した。
【0035】
これによれば、駆動力伝達系の共通化が図れて、分割体111に形成する歯の長さ寸法を長くすることなく、分割体111の分割枚数の増加を図ることが可能となり、小型の配置スペースを確保したうえで、多分割絞り群11の細分化が図れるため、容易に照射野の高精密化の促進を図ることができる。
【0036】
なお、上記実施の形態では、一対の多分割絞り群11を、円弧状の複数の分割体111を併設配置して、円弧状に移動する構成のものに適用した場合で説明したが、これに限ることなく、その他、例えば図6に示す矩形状の複数の分割体111aを直線状に移動自在に併設配置して、直線状に移動制御する多分割絞り群においても適用可能で、同様の効果を期待することができる。
【0037】
この場合には、例えば矩形状の分割体111aの側部に図示しない歯を形成して、この歯に第1及び第2の駆動機構12,13を構成する駆動歯車143,234,235,237、伝達歯車18,27を噛合させ、この第1及び第2の駆動機構12,13の駆動に連動して分割体111aを直線状に移動制御する。
【0038】
また、上記実施の形態では、二重軸14を二本略平行に二段組み合わせた第1の駆動機構12及び三重軸23と二重軸14を略平行に二段組み合わせた第2の駆動機構13を用いて構成した場合で説明したが、これに限ることなく、その他、三重軸と三重軸、四重軸と二重軸等の各種の多重軸を二段構造に組み合わせたり、二重軸以上の多重軸を二段以上に組み合わせて駆動機構を構成することも可能である。
【0039】
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
【0040】
例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】この発明の一実施の形態に係る多分割絞り装置の配置構成を説明するために示した構成図である。
【図2】図1の第1の駆動機構の詳細を説明するために示した図である。
【図3】図2の分割体と駆動歯車及び伝達歯車の配置関係を示した図である。
【図4】図2の変形例を説明するために示した図である。
【図5】図1の第2の駆動機構の詳細を説明するために示した図である。
【図6】この発明の他の実施の形態に係る多分割絞り装置における要部を取出して示した図である。
【符号の説明】
【0042】
10a,10b…絞り体、11…多分割絞り群、111…分割体、111a…分割体、12…第1の駆動機構、13…第2の駆動機構、14a,14b…二重軸、141…中心軸、142…筒状軸、143…駆動歯車、15…駆動モータ、16…中間歯車、17…駆動モータ、171…歯車、18…伝達歯車、19…軸受、20…エンコーダ、21…ポテンショメータ、22…歯車、23…三重軸、231…中心軸、232…第1の筒状軸、233…第2の筒状軸、234…駆動歯車、235…駆動歯車、236…中間歯車、237…駆動歯車、238…中間歯車、24…駆動モータ、25…駆動モータ、251…歯車、26…駆動モータ、261…歯車、27…伝達歯車、28…軸受。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線源を挟んで接離方向に移動自在に対向配置された一対の絞り体と、
この一対の絞り体の接離方向と直交する方向に、前記放射線源を挟んで対向配置され、前記一対の絞り体と協働して前記放射線源からの放射線束の照射野を限定する複数の分割体がそれぞれ前記接離方向と直交する方向に移動自在に併設配置された一対の多分割絞り群と、
前記一対の多分割絞り群の複数の分割体の一つに係合して該分割体を移動制御する回転体の嵌着される中心軸が、前記複数の分割体の他のいずれか一つに係合されて該分割体を移動制御する回転体が嵌着される筒状軸に回転可能に同軸的に配置された第1の軸体と、
この第1の軸体の中心軸及び筒状軸の少なくとも一つに回転自在に嵌着され、前記多分割絞り郡のその他の分割体に係合されて該分割体を移動制御する複数の伝導回転体と、
この伝導回転体に係合される回転体がそれぞれ嵌着される中心軸及び筒状軸が回転可能に同軸的に配置された第2の軸体と、
前記第1の軸体の中心軸及び筒状軸を独立に回転駆動して各回転体を回転駆動し、前記多分割絞り群の分割体を移動制御すると共に、前記第2の軸体の回転体を介して前記伝導回転体を回転駆動して前記多分割絞り群の分割体を移動制御し、前記一対の絞り体と協働して前記放射線源からの放射線束の照射野を限定する駆動手段と、
を具備することを特徴とする多分割絞り装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記第1及び第2の軸体の各同軸数と同数の駆動源を備えることを特徴とする請求項1記載の多分割絞り装置。
【請求項3】
前記一対の多分割絞り群の複数の分割体には、円弧状に形成され、その内周あるいは外周の一方に歯部が設けられ、前記回転体及び伝導回転体は、歯車で形成されることを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2記載の多分割絞り装置。
【請求項4】
前記第1及び第2の軸体は、同軸数が異なることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の多分割絞り装置。
【請求項5】
前記第1及び第2の軸体は、二重軸構造あるは三重軸構造であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の多分割絞り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−117464(P2007−117464A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−314397(P2005−314397)
【出願日】平成17年10月28日(2005.10.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】