説明

多品種少量生産用の充填ライン設備

【課題】多品種少量生産に適した充填ライン設備を提供する。
【解決手段】ロータリ式の第1充填機(12)を有する第1充填部(11)と、第1充填部(11)の下流側に直列に接続されてロータリ式の第2充填機(22)を有する第2充填部(21)と、第2充填部(21)の下流側に直列に接続されてロータリ式の第3充填機(32)を有する第3充填部(31)とを具備し、第1充填機(12)は、旋回テーブル(12c)の外周部に一定間隔ごとに配置されたすべての容器保持部(12a)に、容器に主液を供給する充填ヘッダー(12b)を有し、第1充填機(22)および第2充填機(32)は、旋回テーブル(22c)(32c)の外周部に一定間隔ごとに配置された容器保持部(22a)(32a)のうち、1個ごとの容器保持部(22a)(32a)に、容器に副液を供給する充填ヘッダー(22b)(32b)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つの容器に単数または複数種類の液体を充填可能な多品種少量生産用の充填ライン設備に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば特許文献1には、充填モードの型替え時に、別に用意された充填ノズルと充填液供給手段とを、機体に付け替えて、少量多種生産に供するものが開示されている。
【特許文献1】特開平7−61405号公報
【特許文献2】特開2006−193180号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記液体充填装置は、直線状の搬送ラインに沿って複数の充填ヘッダーを配したもので、充填速度が限られる。そこで、特許文献2に示されたロータリ式の充填機を複数基、使用することが考えられる。
【0004】
たとえば高速充填可能な上流充填機から送り出される容器を2分岐して、並設された2基の下流充填機にそれぞれ送ると、高速で2液充填することができる。しかし、この形態で、3液充填するには、2つの下流充填機間で容器を受け渡しする接続経路を別途設けることが必要で、型替えに時間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点を解決して、型替えの時間を短縮でき、多品種少量生産に適した充填ライン設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、複数の充填機を直列に接続して単数または複数種の液を容器に充填可能な多品種少量生産用の充填ライン設備であって、ロータリ式の上流端充填機を有する上流端充填部と、上流端充填部の下流側に順次直列に接続されてそれぞれロータリ式の下流側充填機を有する複数基の下流側充填部とを具備し、上流端充填機は、旋回テーブルの外周部に一定間隔ごとに配置された容器保持部のすべてに、主液を容器に供給する充填ヘッダーを有し、各下流側充填機は、旋回テーブルの外周部に一定間隔ごとに配置された容器保持部のうち、下流側充填部の設置基数から1基を減算した所定個数置きの容器保持部に、副液を容器に供給する充填ヘッダーを有し、少なくとも、上流端充填機で主液が供給された容器を下流側充填部に導入して下流側充填機のすべての容器保持部に保持させ、充填ヘッダーから前記所定個数置きの容器に副液を供給し、さらに容器をその下流側の下流側充填部に導入して下流側充填機のすべての容器保持部に保持させ、充填ヘッダーから副液が供給されていない容器に副液を供給して、すべての容器に主液と副液を充填する2液高速充填モードと、上流端充填部および下流側充填部で、充填ヘッダーを有する容器保持部にのみ容器を導入して保持させ、各充填ヘッダーから容器にそれぞれ主液および副液を供給する全液充填モードと、を具備したものである。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、上流端充填部および下流側充填部のうちの選択された充填部で、充填ヘッダーを有する容器保持部にのみ容器を導入して保持させ、充填ヘッダーから容器に主液および副液の少なくとも1液を供給する選択液充填モードを具備し、当該選択液充填モード時に、選択されない充填部の入口と出口とを接続して容器を通過させるバイパス手段を設けたものである。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の構成において、少なくとも各下流側充填部に、容器に内蓋を装着する内蓋キャッパを有し、下流端の下流側充填部の出口に外蓋キャッパを有するものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の構成によれば、2液高速充填モードで、上流端充填機により各容器に主液を充填し、各下流側充填部に容器を順次導入して、下流側充填部の充填ヘッダーから副液をそれぞれ充填することで、異なる種類の2液入り容器を連続して生産することができる。また全液充填モードで、容器を上流端充填機から下流側充填機の充填ヘッダーを有する容器保持部に順次導入して、主液と複数の副液とを充填することで、主液と複数の副液入り容器を生産することができる。このようなモードの型替えに、接続経路の変更も不要で、短時間で実施することができる。さらに、複数の充填部を直列に接続することにより、幅の狭い敷地に設置可能となり、設置面の制約を受けにくい。
【0010】
請求項2記載の構成によれば、選択液充填モードにより、主液と、単数または複数の副液から選択された2液または3液以上の充填や単数液の充填を行うことができ、多品種少量生産を効率よく行うことができる。またバイパス手段により、下流側充填機により充填しない下流側充填部では、容器を通過させて充填機を休止させることができ、次の型替えに備えて充填機を洗浄することができる。これにより、充填モードの型替えに要する時間を短縮することができる。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、下流側充填部でそれぞれ内蓋を装着し、下流側充填部の出口で外蓋を装着することにより、充填と内外蓋の施栓とを効率よく実施できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
本発明に係る多品種少量用の充填ライン設備を図1〜図8に基づいて説明する。
【0013】
この充填ライン設備は、図1、図2に示すように、1〜3種類の液を容器Bに充填可能なもので、第1充填部(上流端充填部)11、第2充填部(下流側充填部)21、第3充填部(下流側充填部)31および外蓋キャッパ52が直列に接続されて設置され、たとえば調味用ドレッシングなどの充填に使用される。
【0014】
第1充填部11は、すべての容器保持部12aにそれぞれ設置された充填ヘッダー12bから容器Bに第1液(主液、調味オイルなど)を供給するロータリ式の第1充填機(上流端充填機)12を有している。また第2充填部21は、複数の容器保持部22aのうち、1個(2基の下流側充填機から1基を減算した「所定個数」)置きの容器保持部22aに設置された充填ヘッダー22bから第2液(副液、調味液など)を容器Bに供給するロータリ式の第2充填機(下流側充填機)22を有している。さらに第3充填部31は、複数の容器保持部32aのうち、1個(前記所定個数)置きの容器保持部32aに設置された充填ヘッダー32bから第3液(副液、調味液)を容器Bに供給するロータリ式の第3充填機(下流側充填機)を有している。
【0015】
そして、図5(e)の第3の2液充填モード時および図5(f)の第1の1液充填モード時ならびに図6の第2の1液充填モード時に、第1充填部11の入口から出口に接続されて、第1充填部11に導入される容器Bを通過させる第1通過ガイド(バイパス手段)13が着脱自在に設けられる。また図4(d)の第2の2液充填モード時および図6の第2の1液充填モード時に、第2充填部21の入口から出口に接続されて、第2充填部21に導入される容器Bを通過させる第2通過ガイド(バイパス手段)23が着脱自在に設けられる。さらに図4(c)の第1の2液充填モード時および図5(f)の第1の1液充填モード時に、第3充填部31の入口から出口に接続されて、第3充填部31に導入される容器Bを通過させる第3通過ガイド(バイパス手段)33が着脱自在に設けられる。
【0016】
以下、充填ライン設備の詳細を図1、図2、図8を参照して説明する。
(第1充填部)
第1充填部11は、第1充填機12と、入口コンベヤ41により入口タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)42を介して供給された容器Bを、第1充填機12の容器保持部12aに受け渡す第1入口スターホイール14と、充填機12の容器保持部12aから送り出された容器Bを第1中間コンベヤ43に送り出す第1出口スターホイール17と、容器保持部12aから送り出された容器Bのうち、不良品容器を取り除く第1リジェクタ18とを具備している。
【0017】
第1入口スターホイール14および第1出口スターホイール17は、鉛直軸心周りに回転される回転板の外周部に一定間隔ごとに容器Bを保持する保持凹部が形成され、前記回転板の外周側に、保持凹部に保持された容器Bを案内する円弧状の外周ガイドが設けられている。
【0018】
第1充填機12は、駆動装置(電動モータ)12mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブル12cの外周部に、一定間隔ごとに容器Bを保持する容器保持部12aと、各容器保持部12aの上部にそれぞれ設けられて、充填ノズル(図示せず)を容器Bの口部に挿入し第1液を供給する充填ヘッダー12bとを具備している。そして、第1充填機12の駆動装置12mにより、連動機構を介して第1入口スターホイール14と第1出口スターホイール17が回転駆動される。
【0019】
また、図5(e)の第3の2液充填モード時および図5(f)の第1の1液充填モード時ならびに図6の第2の1液充填モード時では、入口コンベヤ41の出口と第1中間コンベヤ43の入口の間に第1通過ガイド(バイパス手段)13が接続され、容器Bが第1充填部11を通過される。
【0020】
(第2充填部)
第2充填部21は、第2充填機22と、第1中間コンベヤ43により第1タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)44を介して供給された容器Bを、第2充填機22の容器保持部22aに受け渡す第2入口スターホイール24と、第2充填機22の容器保持部22aから送り出された容器Bを第1内蓋キャッパ25に受け渡す第1中間スターホイール26と、第1内蓋キャッパ25から送り出された容器Bを第2中間コンベヤ45に送り出す第2出口スターホイール27と、第1内蓋キャッパ25から送り出された容器Bのうち、不良品容器を取り除く第2リジェクタ28とを具備している。
【0021】
第2入口スターホイール24、第1中間スターホイール26および第2出口スターホイール27は、鉛直軸心周りに回転される回転板の外周部に、一定間隔ごとに容器Bを保持する保持凹部が形成され、回転板の外周側に保持凹部に保持された容器Bを案内する円弧状の外周ガイドが設けられている。
【0022】
第2充填機22は、駆動装置(電動モータ)22mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブル22cの外周部に一定間隔ごとに設けられた複数の容器保持部22aと、容器保持部22aの半数、すなわち1個(前記所定個数)置きの容器保持部22aの上部にそれぞれ配設されて、充填ノズル(図示せず)を容器Bの口部に挿入し第2液を供給する充填ヘッダー22bとを具備している。そして、第1充填機22の駆動装置22mにより、連動機構を介して第2入口スターホイール24と第1中間スターホイール26が回転駆動される。
【0023】
第1内蓋キャッパ25は、駆動装置(電動モータ)25mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブルの外周部に、一定間隔ごとに容器Bを保持する容器保持部と、容器保持部の半数、すなわち1個(前記所定個数)置きの容器保持部に設けられて第2液入り容器Bの口部に内蓋を装着する装着ヘッドが具備されている。そして、第1内蓋キャッパ25の駆動装置25mにより、連動機構を介して第2出口スターホイール27が回転駆動される。
【0024】
また、図4(d)の第2の2液充填モード時および図6の第2の1液充填モード時では、第2タイミングスクリュ44を取り外して、第1中間コンベヤ43の出口と第2中間コンベヤ45の入口の間に第2通過ガイド(バイパス手段)23を接続し、容器Bが第2充填部21を通過される。
(第3充填部)
第3充填部31は、第3充填機32と、第2中間コンベヤ45により第2タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)46を介して供給された容器Bを、第3充填機32の容器保持部32aに受け渡す第3入口スターホイール34と、第3充填機32の容器保持部32aから送り出された容器Bを第2内蓋キャッパ35に受け渡す第2中間スターホイール36と、第2内蓋キャッパ35から送り出された容器Bを第3中間コンベヤ47に送り出す第3出口スターホイール37と、第2内蓋キャッパ25から送り出された容器Bのうち、不良品容器を取り除く第3リジェクタ38とを具備している。
【0025】
第3入口スターホイール34、第2中間スターホイール36および第3出口スターホイール37は、鉛直軸心周りに回転される回転板の外周部に、一定間隔ごとに容器Bを保持する保持凹部が形成され、前記回転板の外周側に、保持凹部に保持された容器Bを案内する円弧状の外周ガイドが設けられている。
【0026】
第3充填機32は、駆動装置(電動モータ)32mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブル32cの外周部に一定間隔ごとに設けられた複数の容器保持部32aと、容器保持部32aの半数、すなわち1個(前記所定個数)置きの容器保持部32aの上部にそれぞれ配設されて充填ノズル(図示せず)を容器Bに挿入し第2液を供給する充填ヘッダー32bとを具備している。そして、第2充填機32の駆動装置32mにより、連動機構を介して第3入口スターホイール34と第2中間スターホイール36が回転駆動される。
【0027】
第2内蓋キャッパ35は、駆動装置(電動モータ)35mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブルの外周部に、一定間隔ごとに容器Bを保持する容器保持部と、1個(前記所定個数)置きの容器保持部に設けられて第3液が充填された容器Bの口部に内蓋を装着する装着ヘッドが具備されている。そして、第2内蓋キャッパ35の駆動装置35mにより、連動機構を介して第3出口スターホイール37が回転駆動される。
【0028】
また、図4(c)の第1の2液充填モード時および図5(f)の第1の1液充填モード時には、第2タイミングスクリュ46を取り外して、第2中間コンベヤ45の出口と第3中間コンベヤ47の入口の間に第3通過ガイド(バイパス手段)33を接続し、容器Bが第3充填部31を通過される。
(外蓋キャッパ)
第3中間コンベヤ47から第3タイミングスクリュ48を介して供給された容器Bが、キャッパ入口スターホイール49から外蓋キャッパ52に供給され、外蓋キャッパ52により容器Bの口部に外蓋が装着されて、キャッパ出口スターホイール50を介して排出コンベヤ51に排出される。この外蓋キャッパ52は、駆動装置52mにより鉛直軸心周りに旋回自在な旋回テーブルの外周部に一定間隔ごとに容器Bを保持する容器保持部と、各容器保持部の上部にそれぞれ設けられて容器Bの口部に外蓋を装着する装着ヘッドが具備されている。外蓋キャッパ52の駆動装置52mにより連動機構を介してキャッパ入口スターホイール49とキャッパ出口スターホイール50がそれぞれ回転駆動される。
【0029】
図1に示すように、この充填ライン設備は、第1〜第3充填部11,21,31が直列に接続されることから、幅の狭い横長の設置面に設置されている。そして、この設置面の上流側に第1〜第3キャップ供給装置61〜63が配置されている。この第1キャップ供給装置61は、第1内蓋キャッパ25用の内蓋を受け入れる第1ホッパ付きシュート61aと、その内蓋を整列させて順次送り出す第1キャップ整列装置61bと、整列された内蓋を第1内蓋キャッパ25に送り込む第1キャップ整列コンベヤ61cとを具備している。また第2キャップ供給装置62は、第2内蓋キャッパ35用の内蓋を受け入れる第2ホッパ付きシュート62aと、その内蓋を整列させて順次送り出す第2キャップ整列装置62bと、整列された内蓋を第2内蓋キャッパ35に送り込む第2キャップ整列コンベヤ62cを具備している。さらに第3キャップ供給装置63は、外蓋キャッパ52用の外蓋を受け入れる第3ホッパ付きシュート63aと、その外蓋を整列させて順次送り出す第3キャップ整列装置63bと、整列された外蓋を外蓋キャッパ52に送り込む第3キャップ整列コンベヤ63cとを具備している。
【0030】
[充填モード]
次に図3〜図7を参照して上記充填ライン設備における充填モードを説明する。
1)3液充填モード(全液充填モード)、図3(a)
第1充填機12の容器保持部12aにそれぞれの容器Bを導入して、すべての容器Bに第1液を所定量供給する。ついで、第1中間コンベヤ43により第1タイミングスクリュ44を介して送りピッチが調整された容器Bを、第2充填機22の容器保持部22aのうち、充填ヘッダー22bを有する容器保持部22aに送り込んで保持させる。そして、容器Bにそれぞれ第2液を所定量供給する。その後、第1内蓋キャッパ25では、容器Bに内蓋を装着しない。さらに第2中間コンベヤ45により第2タイミングスクリュ46を介して送りピッチが調整された容器Bを、第3充填機32の容器保持部32aのうち充填ヘッダー32bを有する容器保持部32aに送り込んで保持させる。そして容器Bにさらに第3液を供給して充填を終了する。そして第2内蓋キャッパ35により第1液+第2液+第3液入り容器B1に内蓋を装着する。さらに第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して容器B1を外蓋キャッパ52に送り、外蓋キャッパ52によりすべての容器B1に外蓋を装着する。これにより、第1液+第2液+第3液入り容器B1を連続して生産することができる。
【0031】
2)2液高速充填モード、図3(b)
第1充填機12の各容器保持部12aにそれぞれ容器Bを順次導入し、すべての容器Bに第1液をそれぞれ所定量供給する。ついで、第1中間コンベヤ43により第1タイミングスクリュ44を介して容器Bを第2充填部21に導入して、第2充填機22の各容器保持部22aにそれぞれ容器Bを保持させる。そして、充填ヘッダー22bから1個(前記所定個数)置きの容器Bに第2液を充填し、さらに第1内蓋キャッパ25により、これら第1液+第2液入り容器B2に内蓋を装着する。ついで、第2中間コンベヤ45により第2タイミングスクリュ46を介してすべての第1液入り容器Bと第1液+第2液入りB2を第3充填部31に導入し、第3充填機32の各容器保持部32aにそれぞれ容器B,B2が交互に保持される。そして充填ヘッダー32bから第1液入り容器Bに第3液を充填し、さらに第2内蓋キャッパ35によりこれら第1液+第3液入りの容器B3の口部に内蓋を装着する。そして第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して容器B2,B3を外蓋キャッパ52に送り、外蓋キャッパ52によりすべての容器B2,B3に外蓋を装着する。
【0032】
これにより、第1液+第2液入り容器B2と、第1液+第3液入り容器B3とを交互に連続して生産することができる。
3)第1の2液充填モード(選択液充填モード)、図4(c)
まず、第2タイミングスクリュ46を取り外し、第2中間コンベヤ45の出口と第3中間コンベヤ47の入口との間に第3通過ガイド33を接続して、第3充填部31への容器Bの導入を停止する。
【0033】
第1充填機12の各容器保持部12aにそれぞれ容器Bを導入して、すべての容器Bに第1液を所定量供給する。ついで、第1中間コンベヤ43により第1タイミングスクリュ44を介して送りピッチが調整された容器Bを、第2充填機22で充填ヘッダー22bを有する容器保持部22aに導入して保持させる。そして容器Bに第2液を所定量供給して充填を終了する。ついで第1内蓋キャッパ25により第1液+第2液入り容器B2に内蓋を装着する。さらに第2中間コンベヤ45から第3通過ガイド33を介して第3充填部31を通過した容器B2を、第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して外蓋キャッパ52に送り、外蓋キャッパ52により容器B2に外蓋を装着する。
【0034】
これにより、第1液+第2液入り容器B2を連続して生産することができる。また停止中の第3充填部31では、第3充填機32や第1内蓋キャッパ35について洗浄やメンテナンスを実施して、次の充填モードの型替えなどの準備作業が行われる。
【0035】
4)第2の2液充填モード(選択液充填モード)、図4(d)
まず、第1タイミングスクリュ44を取り外し、第1中間コンベヤ43の出口と第2中間コンベヤ45の入口との間に第2通過ガイド23を接続して第2充填部21への容器Bの導入を停止する。
【0036】
第1充填機12の各容器保持部12aにそれぞれ容器Bを順次導入して、すべての容器Bに第1液を所定量供給する。ついで、第1中間コンベヤ43から第2通過ガイド23を介して第2充填部21を通過した容器Bを、第2中間コンベヤ45により第2タイミングスクリュ46を介して送りピッチを調整し、第3充填機32の充填ヘッダー32bを有する容器保持部32aに導入して保持させる。そして第1液入り容器Bに第3液を所定量供給して充填を終了する。ついで第2内蓋キャッパ35により第1液+第3液入り容器B3に内蓋を装着する。さらに第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して容器B3を外蓋キャッパ52に送り、外蓋キャッパ52により容器B3に外蓋を装着する。
【0037】
これにより、第1液+第3液入り容器B3を連続して生産することができる。また停止中の第2充填部21では、第2充填機22や第1内蓋キャッパ25について洗浄やメンテナンスを実施して、次の充填モードの型替えなどの準備作業が行われる。
【0038】
5)第3の2液充填モード(選択液充填モード)、図5(e)
まず、入口タイミングスクリュ42を取り外し、入口コンベヤ41の出口と第1中間コンベヤ43の入口との間に第1通過ガイド13を接続して第1充填部11への容器Bの導入を停止する。
【0039】
第1通過ガイド13により第1充填部11を通過した容器Bが、第1中間コンベヤ43により第1タイミングスクリュ44を介して送りピッチが調整され、第2充填機22の充填ヘッダー22bを有する容器保持部22aに導入されて保持される。そして容器Bに第2液を所定量供給するが、第1内蓋キャッパ25ではこれら容器Bに内蓋を装着しない。ついで第2中間コンベヤ45により第2タイミングスクリュ46を介して送りピッチが調整された容器Bが、第3充填機32の充填ヘッダー32bを有する容器保持部32aに導入されて保持される。そして容器Bに第3液を所定量供給し充填を終了する。ついで第2内蓋キャッパ35によりこれら第2液+第3液入り容器B4に内蓋を装着する。さらに第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して容器B4を外蓋キャッパ52に送り、容器B4に外蓋を装着する。
【0040】
これにより、第2液+第3液入り容器B4を連続して生産することができる。また停止中の第1充填部11では、第1充填機22などにおいて、洗浄やメンテナンスを実施して次の充填モードの型替えなどの準備作業が行われる。
【0041】
6)第1の1液充填モード(選択液充填モード)、図5(f)
まず入口タイミングスクリュ42および第2タイミングスクリュ46を取り外し、入口コンベヤ41の出口と第1中間コンベヤ43の入口との間に第1通過ガイド13を接続して第1充填部11への容器Bの導入を停止するとともに、第2中間コンベヤ45の出口と第3中間コンベヤ47の入口との間に第3通過ガイド33を接続して第3充填部31への容器Bの導入を停止する。
【0042】
第1通過ガイド13により第1充填部11を通過し、かつ第1中間コンベヤ43により第1タイミングスクリュ44を介して送りピッチが調整された容器Bが、第2充填機22で充填ヘッダー22bを有する容器保持部22aに導入されて保持される。そして充填ヘッダー22bから容器Bに第2液を供給して充填し、ついで第1内蓋キャッパ25によりに内蓋を装着する。さらに第3通過ガイド33により第3充填部31を通過した第2液入り容器B5が、第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して外蓋キャッパ52に導入されて容器B5に外蓋を装着する。
【0043】
これにより、第2液入り容器B5を連続して生産することができる。また停止中の第1充填部11および第3充填部31では、第1,第3充填機12,32や第2内蓋キャッパ35などにおいて洗浄やメンテナンスが実施されて、次の充填モードの型替えなどの準備作業が行われる。
【0044】
7)第2の1液充填モード(選択液充填モード)、図6
まず入口タイミングスクリュ42および第2タイミングスクリュ44を取り外し、入口コンベヤ41の出口と第1中間コンベヤ43の入口との間に第1通過ガイド13を接続して第1充填部11への容器Bの導入を停止するとともに、第1中間コンベヤ43の出口と第2中間コンベヤ45の入口との間に第2通過ガイド23を接続して第2充填部21への容器Bの導入を停止する。
【0045】
第1通過ガイド13および第2通過ガイド23により第1充填部11および第2充填部21を通過し、かつ第2中間コンベヤ45により第2タイミングスクリュ46を介して送りピッチが調整された容器Bが、第3充填機32の充填ヘッダー32bを有する容器保持部32aに導入されて保持される。そして充填ヘッダー32bから容器Bに第3液を供給し、ついで、第2内蓋キャッパ35により第3液入り容器B5に内蓋を装着する。さらに容器B5を第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ48を介して外蓋キャッパ52に送り、外蓋キャッパ52により外蓋を装着する。
【0046】
これにより、第3液入り容器B5を連続して生産することができる。また停止中の第1充填部11および第2充填部21では、第1,第2充填機12,22や第1キッパー25などにおいて、洗浄やメンテナンスが実施されて、次の充填モードの型替えなどの準備作業が行われる。
(他の1液充填モード)
第1充填部11に内蓋キャッパを有しないため、第1液の単独充填は説明しないが、第1充填部11で第1液を充填後、第2充填部21または第3充填部31の充填機を充填しないで通過させ、第1内蓋キャッパ25または第2内蓋キャッパ35により内蓋を装着することにより可能となる。
【0047】
(充填ラインの制御装置)
図8に示すように、この充填ライン設備の制御装置として、各充填モードにおいて容器の搬送速度や充填装置を制御する充填ラインコントローラ81が設けられており、各充填モード選択ボタン83により操作信号を充填コントローラ81に入力することにより、充填コントローラ81では、予め記憶された各充填モードに対応する容器の搬送速度や充填装置のデータを有するデータテーブル82のデータに基づいて、各駆動装置の指令値を求め、充填コントローラ81から第1充填指令部84A、第2充填指令部84B、第3充填指令部84C、外蓋キャッパ指令部84Dおよび搬送指令部84Eにそれぞれ操作信号を出力する。
【0048】
そして、第1充填指令部84Aから第1充填機12の駆動装置12mに指令信号が出力されて、第1充填機12の駆動装置12mが駆動されると、駆動装置12mに連動して入口スターホイール14と第1出口スターホイール17がそれぞれ回転駆動される。これにより容器Bの送りピッチやタイミング、搬送速度が制御される。
【0049】
また第2充填指令部84Bから第2充填機22および第1内蓋キャッパ25の駆動装置22m,25mにそれぞれ指令信号が出力されて駆動されると、第2充填機22の駆動装置22mにより第2入口スターホイール24と第1中間スターホイール26とがそれぞれ連動されて回転駆動され、第1内蓋キャッパ25の駆動装置25mにより第2出口スターホイール27が連動されて回転駆動される。これにより容器Bの送りピッチやタイミング、搬送速度が制御される。
【0050】
さらに第3充填指令部84Cから第3充填機32および第2内蓋キャッパ35の各駆動装置32m,35mにそれぞれ指令信号が出力されて駆動されると、第3充填機32の駆動装置32mにより、第3入口スターホイール34と第3中間スターホイール36とがそれぞれ連動されて回転駆動され、第2内蓋キャッパ35の駆動装置35mにより第3出口スターホイール37が連動されて回転駆動される。これにより容器Bの送りピッチやタイミング、搬送速度が制御される。
【0051】
さらにまた外蓋キャッパ指令部84Dから外蓋キャッパ52の駆動装置52mに指令信号が出力されて駆動されると、外蓋キャッパ52の駆動装置52mにより、キャッパ出口スターホイール49とキャッパ入口スターホイール50とが連動されて回転駆動される。
【0052】
また搬送指令部84Eから入口コンベヤ41の駆動装置(電動モータ)41m、入口タイミングスクリュ42の駆動装置(電動モータ)42m、第1中間コンベヤ43の駆動装置(電動モータ)43m、第1タイミングスクリュ44の駆動装置(電動モータ)44m、第2中間コンベヤ45の駆動装置(電動モータ)45m、第2タイミングスクリュ46の駆動装置(電動モータ)46m、第3中間コンベヤ47の駆動装置(電動モータ)47mおよび第3タイミングスクリュ48の駆動装置(電動モータ)48mにそれぞれ指令信号が出力されて駆動され、容器Bの搬送速度および送りピッチが制御される。
【0053】
[実施の形態1の効果]
第1充填機12は、すべての容器保持部12aに充填ヘッダー12bを設けて第1液をすべての容器Bに充填可能に構成され、第2充填機22を、1個(前記所定個数)ごとの容器保持部22aに設けられた充填ヘッダー22bから第2液を容器Bに充填可能に構成され、さらに第3充填機32は、1個(前記所定個数)置きの容器保持部32aに設けられた充填ヘッダー32bから第3液を容器Bに充填可能に構成したので、3液充填モードでは、第2,第3充填機22,32において、充填ヘッダー22b,32bを有する容器保持部22a,32aに容器Bを供給して、第1液+第2液+第3液入り容器B1を生産できる。また2液高速充填モードでは、第2充填機22ですべての容器保持部22aに容器Bを保持させて充填ヘッダー22bにより1個置きの半数の容器Bに第2液を充填し、第3充填機32で充填ヘッダー32bから残りの半数の容器Bに第3液を供給することで、第1液+第2液入り容器B2と、第1液+第3液入り容器B3とを交互に高速で生産することができる。また、第2,第3充填装置22,32の充填ヘッダー22b,32bや第1,第2内蓋キャッパー25,35の装着ヘッドの個数を削減できて設備コストを減少させることができる。
【0054】
さらに第1〜第3通過ガイド13,23,33により、第1〜第3充填部11,21,31への容器Bの導入を選択的に停止して容器Bを通過させることにより、第1〜第3の2液充填モードを行うことができ、第1液+第2液入り容器B2、第1液+第3液入り容器B3、第2液+第3液入り容器B4をそれぞれ連続して生産することができる。さらに、停止中の第1〜第3充填部11,21,31では、次の型替えの準備のための清掃やメンテナンスを実施することができる。
【0055】
また第1または第2の1液充填モードにより、第1通過ガイド12と、第2通過ガイド23または第3通過ガイド33を使用して、第1充填部11と、第2充填部21または第3充填部31への容器Bの導入を停止して、第2液入り容器B5または第3液入り容器B6をそれぞれを充填することができる。
【0056】
したがって、この充填ライン設備により、図7に示すように、全液充填モードと、2液高速充填モード、第1〜第3の2液充填モード、第1,第2の1液充填モードを選択的に行うことができ、多品種少量生産を効果的に行うことができ、さらに充填モードの型替えを、接続経路の変更も不要で、短時間で実施することができる。
【0057】
また、第1〜第3通過ガイド13,23,33が接続されて容器Bが通過される第1〜第3充填部11,21,31では、第1〜第3充填機12,22,32や第1,第2内蓋キャッパ25,35の洗浄やメンテナンスを行うことができ、型替えに要する時間を短縮することができる。
【0058】
さらに、設置面積の広いロータリ式充填機12,22,32を直列に接続したことにより、幅の狭い敷地でも、充填ラインを設置することができ、設置面の制約が少なく、多品種少量生産に適した充填ライン設備を提供することができる。
[実施の形態2]
本発明に係る充填ライン設備を図9〜図11に基づいて説明する。なお、実施の形態1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
この充填ライン設備は、第4充填部(下流側充填部)71を追加したものである。なお、図9では、外蓋キャッパー52は省略している。
第4充填部71は、ロータリ式の第4充填機72と、第3中間コンベヤ47により第3タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)48を介して供給された容器Bを、第4充填機72の容器保持部72aに受け渡す第4入口スターホイール74と、第4充填機72の容器保持部72aから送り出された容器Bを第3内蓋キャッパ75に受け渡す第3中間スターホイール76と、第3内蓋キャッパ75から送り出された容器Bを第4中間コンベヤ79に送り出す第4出口スターホイール77と、第3内蓋キャッパ25から送り出された容器Bのうち、不良品容器を取り除く第4リジェクタ78とを具備しており、外蓋キャッパ52には、第4中間コンベヤ79から第4タイミングスクリュ80を介して容器Bを供給するように構成されている。
【0060】
第4入口スターホイール74、第3中間スターホイール76および第4出口スターホイール77は、鉛直軸心周りに回転される回転板の外周部に、一定間隔ごとに容器Bを保持する保持凹部が形成され、前記回転板の外周側に、保持凹部に保持された容器Bを案内する円弧状の外周ガイドが設けられている。
【0061】
第4充填機72は、駆動装置(電動モータ)72mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブル72cの外周部に一定間隔ごとに設けられた複数の容器保持部72aと、容器保持部72aのうち、第2〜第4充填機22,32,72の設置基数(3基)から1基を減算した所定個数(2個)置きの容器保持部72aの上部にそれぞれ容器に第4液(副液)を供給する充填ヘッダー72bとを具備している。そして、第4充填機72の駆動装置72mにより、連動機構を介して第4入口スターホイール74と第3中間スターホイール76が回転駆動される。
【0062】
第3内蓋キャッパ75は、駆動装置(電動モータ)75mにより鉛直軸心周りに回転される旋回テーブルの外周部に、一定間隔ごとに配置されて容器Bを保持する容器保持部75bと、これら容器保持部75bのうち、2個(前記所定個数)置きの容器保持部75bに第4液入り容器Bの口部に内蓋を装着する装着ヘッドが具備されている。そして、第3内蓋キャッパ75の駆動装置75mにより、連動機構を介して第4出口スターホイール77が回転駆動される。
【0063】
また所定の充填モード時(図10に示す第1の3液充填モード、第1の2液充填モード、第2の2液充填モード、第4の2液充填モード、第1の1液充填モード、第2の1液充填モード)に、第3タイミングスクリュ48を取り外して、第3中間コンベヤ45の出口と第4中間コンベヤ79の入口の間に第4通過ガイド(バイパス手段)73が接続され、第4充填部71への容器Bの導入を停止して通過させる。
【0064】
また、下流側に配置された第2,第3充填部21,31では、各容器保持部22a,32aのうち、第2〜第4充填機22,32,72の設置基数(3基)から1基を減算した所定個数(2個)置きの容器保持部22a,32aに、それぞれ充填ヘッダー22b,32bがそれぞれ設けられている。また第1,第2内蓋キャッパ25,35の容器保持部のうち、前記所定個数(2個)置きの容器保持部に装着ヘッダが設けられている。
【0065】
図9は2液高速充填モードを表しており、実施の形態1と同様に第4充填部71が増えたことにより、第1〜第4充填部11,21,31,71を使用して、第1液+第2液入りの容器B2と、第1液+第3液入りの容器B3と、第1液+第4液入りの容器B11とを交互に連続して高速で生産することができる。
【0066】
2液高速充填モード以外の他の充填モードは、図10に示す通りである。
・4液充填モード(全液充填モード):第1〜第4充填部11,21,31,71をそれぞれ使用して、第1液+第2液+第3液+第4液入りの容器B7を生産することができる。
【0067】
・第1〜第4の3液充填モード(選択液充填モード):第1〜第4通過ガイド13,23,33,73と第1〜第4充填部11,21,31,71とを選択して使用することにより、第1液+第2液+第3液入り容器B1、第1液+第2液+第4液入り容器B8、第1液+第3液+第4液入り容器B9および第2液+第3液+第4液入り容器B10をそれぞれ生産することができる。
【0068】
・第1〜第6の2液充填モード(選択液充填モード):第1〜第4通過ガイド13,23,33,73と第1〜第4充填部11,21,31,71とを選択して使用することにより、第1液+第2液入り容器B2、第1液+第3液入り容器B3、第2液+第3液入り容器B4、第1液+第4液入り容器B12、第2液+第4液入り容器B13および第3液+第4液入り容器B14をそれぞれ生産することができる。
【0069】
・第1〜第3の1液充填モード(選択液充填モード):第1〜第4通過ガイド13,23,33,73と第1〜第4充填部11,21,31,71とを選択して使用することにより、第2液入り容器B5、第3液入り容器B6および第4液入り容器B15をそれぞれ生産することができる。
【0070】
また図11に示すように、この充填ライン設備の制御装置には、第4充填指令部84Fが追加されている。
第4充填指令部84Fから第4充填機72および第2内蓋キャッパ75の各駆動装置72m,75mにそれぞれ指令信号が出力されて、容器Bの搬送速度、充填速度が制御される。また第4充填機72の駆動装置72mにより、第4入口スターホイール74と第3中間スターホイール76とがそれぞれ連動されて回転駆動され、さらに第3内蓋キャッパ75の駆動装置75mにより第4出口スターホイール77が連動されて回転駆動される。
【0071】
また搬送指令部84Eから第4中間コンベヤ79の駆動装置(電動モータ)79mと第4タイミングスクリュ(電動モータ)80の駆動装置80mとに指令信号が出力されて、外蓋キャッパー52に供給される容器Bの搬送速度が制御される。
【0072】
上記実施の形態2によれば、2液高速充填モードにより、3種類の2液入り容器B2,B3,B11を順次交互に高速で生産することができるとともに、全液充填モードにより4液入り容器B7を生産することができる。さらに第1〜第4の3液充填モードにより4種類の3液入り容器B1,B8,B9,B10をそれぞれ生産することができる。さらにまた第1〜第6の2液充填モードにより6種類の2液入り容器B2,B3,B12,B4,B13,B14を生産することができる。また第1〜第3の1液充填モードにより1液入り容器B5,B6,B15を生産することができる。これにより、15種類の充填モードから選択して多品種少量生産を容易に、かつ機種替えに要する時間を短縮して実施することができる。
【0073】
なお、上記実施の形態1,2において、第1充填部11に内蓋キャッパを設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る多品種少量生産用の充填ライン設備の実施の形態1を示す全体平面図である。
【図2】充填ライン設備の拡大平面図で、(a)は第1充填部および第2充填部を示し、(b)は第3充填部および外蓋キャッパを示す。
【図3】充填モードを説明する平面図で、(a)は3液充填モードを示し、(b)は2液高速充填モードを示す。
【図4】充填モードを説明する平面図で、(c)は第1の2液充填モードを示し、(d)は第2の2液充填モードを示す。
【図5】充填モードを説明する平面図で、(e)は第3の2液充填モードを示し、(f)は第1の1液充填モードを示す。
【図6】第2の1液充填モードを説明する平面図である。
【図7】充填ライン設備の充填モードを示す図表である。
【図8】充填ライン設備の制御装置を示すブロック図である。
【図9】本発明に係る多品種少量生産用の充填ライン設備の実施の形態2を示す全体平面図で、2液高速充填モードを示す。
【図10】充填ライン設備の充填モードを示す図表である。
【図11】充填ライン設備の制御装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0075】
11 第1充填部
12 第1充填機
12a 容器保持部
12b 充填ヘッダー
12c 旋回テーブル
13 第1通過ガイド(バイパス手段)
21 第2充填部
22 第2充填機
22a 容器保持部
22b 充填ヘッダー
22c 旋回テーブル
23 第2通過ガイド(バイパス手段)
31 第3充填部
32 第3充填機
32a 容器保持部
32b 充填ヘッダー
32c 旋回テーブル
33 第3通過ガイド(バイパス手段)
41 入口コンベヤ
42 入口タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)
43 第1中間コンベヤ
44 第1タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)
45 第2中間コンベヤ
46 第2タイミングスクリュ(ピッチ調整装置)
47 第3中間コンベヤ
48 第3タイミングスクリュ
52 外蓋キャッパ
71 第4充填部
72 第4充填機
72a 容器保持部
72b 充填ヘッダー
73 第4通過ガイド
75 第3内蓋キャッパ
78 第4エジェクタ
79 第4中間コンベヤ
80 第4タイミングスクリュ
81 充填ラインコントローラ
82 充填モード選択ボタン
83 データテーブル
84A 第1充填指令部
84B 第2充填指令部
84C 第3充填指令部
84D 外蓋キャッパ指令部
84E 搬送指令部
84F 第5充填指令部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の充填機を直列に接続して単数または複数種の液を容器に充填可能な多品種少量生産用の充填ライン設備であって、
ロータリ式の上流端充填機を有する上流端充填部と、上流端充填部の下流側に順次直列に接続されてそれぞれロータリ式の下流側充填機を有する複数基の下流側充填部とを具備し、
上流端充填機は、旋回テーブルの外周部に一定間隔ごとに配置された容器保持部のすべてに、主液を容器に供給する充填ヘッダーを有し、
各下流側充填機は、旋回テーブルの外周部に一定間隔ごとに配置された容器保持部のうち、下流側充填部の設置基数から1基を減算した所定個数ごとの容器保持部に、副液を容器に供給する充填ヘッダーを有し、
少なくとも、
上流端充填機で主液が供給された容器を下流側充填部に導入して下流側充填機のすべての容器保持部に保持させ、充填ヘッダーから前記所定個数ごとの容器に副液を供給し、さらに容器をその下流側の下流側充填部に導入して下流側充填機のすべての容器保持部に保持させ、充填ヘッダーから副液が供給されていない容器に副液を供給して、すべての容器に主液と副液を充填する2液高速充填モードと、
上流端充填部および下流側充填部で、充填ヘッダーを有する容器保持部にのみ容器を導入して保持させ、各充填ヘッダーから容器にそれぞれ主液および副液を供給する全液充填モードと、
を具備した
ことを特徴とする多品種少量生産用の充填ライン設備。
【請求項2】
上流端充填部および下流側充填部のうちの選択された充填部で、充填ヘッダーを有する容器保持部にのみ容器を導入して保持させ、充填ヘッダーから容器に主液および副液の少なくとも1液を供給する選択液充填モードを具備し、
当該選択液充填モード時に、選択されない充填部の入口と出口とを接続して容器を通過させるバイパス手段を設けた
ことを特徴とする請求項1記載の多品種少量生産用の充填ライン設備。
【請求項3】
少なくとも各下流側充填部に、容器に内蓋を装着する内蓋キャッパを有し、
下流端の下流側充填部の出口に外蓋キャッパを有する具備した
ことを特徴とする請求項1または2記載の多品種少量生産用の充填ライン設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−70200(P2010−70200A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237245(P2008−237245)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【出願人】(000005119)日立造船株式会社 (764)
【Fターム(参考)】