説明

多孔質プラスチックロールおよびその製造方法、ならびに多孔質プラスチックロールを用いたフィルム搬送装置

【課題】
傷が付きやすいフィルムや吸水による寸法変化率が大きく、かつイオン交換能を有する燃料電池用電解質フィルムなどの搬送、処理工程にも使用できる、機械的精度の高い多孔質プラスチックロール、ならびにその製造方法およびそれを用いたフィルム搬送装置を提供する。
【解決手段】
顆粒状ポリマーを焼結して作製した円筒状の焼結プラスチックロールの内側に芯金を入れて一体化した後、焼結プラスチックロールの表面を、研磨布または研磨紙を用いて、ロール最外層の全面に焼結時に形成されたスキン層が残存するように研磨して、多孔質プラスチックロールを得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺のポリマーフィルムの搬送装置に好適に使用される多孔質プラスチックロールおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機ポリマーフィルムは、一般的にTダイなどを用いた押出法や基材上にポリマー溶液を流延するキャスティング法などにより製膜される。また、製膜されたフィルムに対し品質の向上や付加価値を付けるためにフィルムを液中で処理し、その後乾燥させるプロセスを用いることがある。
【0003】
フィルムを液中で搬送・処理し、その後乾燥させるプロセスに用いられるロールとしては、例えば特許文献1に、負圧源と連通せしめられる多数の吸引口を金属ロール表面に開口し、フィルムをロール表面に滑りなく吸引しつつフィルムの表面性状を損なうことなく、且つフィルムをしわ、折れのない状態で安定的に搬送することを目的としたフィルム搬送用サクションロールが開示されている。
【0004】
しかし、このロールは、多数の微小吸引口を金属ロール表面に機械加工により開口する必要があるため製造コストが高くなると共に、吸引口の大きさに制限があり、吸水による寸法変化率の大きい燃料電池用電解質フィルム等に適用した場合には、吸引口のパターンが転写するという品質上の欠点を生じる可能性があった。
【0005】
さらに特許文献1に開示されているフィルム搬送用サクションロール表面は金属で作製されており、燃料電池用電解質フィルムのようにイオン交換能を有するフィルムに適用した場合には接触することによりイオン交換が行われ、品質上不適合のフィルムを生じる可能性があった。
【0006】
これに対し、特許文献2には、周囲壁に小孔を多数形成した中空の芯体の周囲外面に熱可塑性プラスチック材料を焼結成形した、多孔質体からなるプラスチックローラーが開示されており、液体が付着する対象物を搬送する用途において、芯体の周囲壁の小孔から多孔質体を通してプラスチックローラー表面の液体を吸引し、搬送対象物に液体が溜まるのを防ぐ技術が開示されている。
【0007】
このプラスチックローラーは、表面の材質が非金属であり、接触することによりイオン交換が行われることはなく、その点で品質上不適合のフィルムが発生する可能性を排除できる。また安価であり、細かい吸引口を形成できるという特徴がある。
【0008】
しかしながら、このプラスチックローラーは、機械的精度が悪く、外径精度不良により搬送物にシワが入り易く、傷が付きやすいフィルムや吸水による寸法変化率が大きい燃料電池用電解質フィルム等の搬送処理プロセスに使用すると、品質上不適合になるフィルムが発生する可能性があった。
【0009】
そして、特許文献2には、外径の精度向上、芯出しあるいは表面仕上げを目的として、別工程において切削加工などを施してもよいとの記述があるが、具体的な加工・仕上げ方法はなんら開示されていない。また仮に旋盤を用いて切削加工を施したとしても、熱可塑性プラスチック材料を焼結成形した時にプラスチックローラー最外層に形成されたスキン層が剥離し、ロール表面が荒れてしまう。そのため、フィルムにキズが入ったり、シワが入りやすく品質上不適合となるフィルムが発生する可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平8−133536号公報
【特許文献2】特開2002−13525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、特に傷が付きやすいフィルムや吸水による寸法変化率が大きいフィルム、さらにはイオン交換能を有する燃料電池用電解質フィルムなどの搬送、処理工程にも使用できる、機械的精度の高い多孔質プラスチックロール、ならびにその製造方法およびそれを用いたフィルム搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明は、下記(1)〜(5)のいずれかの構成を特徴とするものである。
(1) 顆粒状ポリマーを焼結して作製した円筒状の焼結プラスチックロールの内側に芯金を入れて一体化した後、焼結プラスチックロールの表面を、研磨布または研磨紙を用いて、ロール最外層の全面に焼結時に形成されたスキン層が残存するように研磨することを特徴とする多孔質プラスチックロールの製造方法。
(2) JIS R6010:2000で規定された粒度がP200〜P800の範囲内の粗さの研磨布または研磨紙を使用することを特徴とする、前記(1)記載の多孔質プラスチックロールの製造方法。
(3) 多孔質プラスチックロールを正逆両方向に回転させながら研磨することを特徴とする、前記(1)記載の多孔質プラスチックロールの製造方法。
(4) 前記(1)〜(3)いずれかに記載の方法により作製された多孔質プラスチックロールであって、円筒度が0.5mm以下であり、顆粒状ポリマーを焼結した時に形成されたスキン層をロール最外層全面に有していることを特徴とする多孔質プラスチックロール。
(5) 前記(1)〜(3)いずれかに記載の方法により作成された多孔質プラスチックロールまたは前記(4)記載の多孔質プラスチックロールを、サクションロールおよび/またはターンバーとして備えたことを特徴とするフィルムの搬送装置。
【0013】
なお、本発明において、多孔質プラスチックロールとは、ロール壁に構成された多数の微細孔によりロール内部と外部とが連通しているものを言う。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、傷が付きやすいフィルムや吸水による寸法変化率が大きいフィルム、さらにイオン交換能を有する燃料電池用電解質フィルムなどでも、搬送、処理工程において品質と生産性を両立させることが可能な高精度な多孔質プラスチックロールを安価に提供することができ、さらにそれを用いたフィルム搬送装置をも提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】多孔質プラスチックロールの概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の最良の実施形態の例を、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施態様を示す多孔質プラスチックロールの概略断面図である。1は多孔質プラスチックロール、11は焼結プラスチックロール、12は芯金である。なお、本実施形態においては、焼結プラスチックロール11と芯金12とで多孔質プラスチックロールを構成しているが、最終的に得られる多孔質プラスチックロールとしては研磨加工後に芯金12が抜き出されたものであってもよい。
【0018】
焼結プラスチックロール11は、たとえば、それぞれ電気ヒーターを内蔵した内筒と外筒の間に顆粒状プラスチックを詰め、昇温加熱することにより、顆粒同士を部分溶融・結着させることにより作製する。この時使用する顆粒状プラスチックの材質、粒径分布および、加熱温度、保持時間は使用目的(表面硬度、耐薬品性、耐熱性)および所望の平均気孔径および体積空孔率より決定する。
【0019】
焼結プラスチックロール11は、上記のように構成されることにより、多数の微細孔を有するものとなるが、減圧装置と接続してロール表面を負圧にしてサクションロールとして使用する場合には、平均気孔径が10〜600μの範囲内、体積空孔率が10〜50%の範囲内であることが好ましい。平均気孔径が大きすぎるとフィルムにロール表面のパターンが転写してフィルム品位が低下し、平均気孔径が小さすぎると目詰まりを起こしやすく、また減圧装置の負荷が過大になる。また、体積空孔率が低すぎると減圧装置の負荷が過大になると共にロール表面のパターンがフィルムに転写しやすくなり、一方高すぎるとロール自体の機械的強度が低下する。
【0020】
なお、平均気孔径とは顆粒状プラスチックにより構成される微細孔を球とみなした時の直径の平均値を言い、また体積空孔率とは体積中に占める微細孔の割合を言う。
【0021】
焼結プラスチックロール11の平均気孔径が10〜600μの範囲内、体積空孔率が10〜50%の範囲内になるようにするには、原料となる顆粒状プラスチックの粒径等を適宜調整することが好ましい。すなわち、平均気孔径、体積空孔率は、共に、使用する顆粒状プラスチックの平均粒径と粒度分布および焼結条件に依存するので、実験等で確認しながら決めることが好ましい。
【0022】
焼結プラスチックロール11を構成するプラスチックの材質としては、熱可塑性プラスチックを用いることができ、使用目的(表面硬度、耐薬品性、耐熱性)に応じて低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、4フッ化エチレン重合体等から選択して使用することができる。
【0023】
このようにして所望の物性を持つ円筒状の焼結プラスチックロール11を作製した後、該焼結プラスチックロール11の内径を実測し、芯金12の外径を焼結プラスチックロール11の実測内径値+0.1〜0.2mmの大きさに加工する。その後、芯金12を焼結プラスチックロール11に圧入すれば容易に一体化できる。
【0024】
芯金12は、焼結プラスチックロール11の表面を研磨する際の機械的保持強度、さらには回転精度を高めるために設けるものであり、焼結プラスチックロール11の内周面と芯金12の外周面との間に隙間が生じないように、焼結プラスチックロール11と一体化できるものであればよい。好ましくは、焼結プラスチックロールの内周面を円筒形状にし、該内周面に沿うように芯金も円筒形状にする。そして、最終的に得られる多孔質プラスチックロールから取り出されずに処理装置等に焼結プラスチックロール11と共に設置される場合には、内部を減圧にできるように、内部と外部とを連通する連通孔を側面に設けることが好ましい。
【0025】
次に、研磨布または研磨紙を用いて焼結プラスチックロール11の表面を研磨する。ここで、焼結プラスチックロール11の最外層(例えば厚さ1mm前後の領域)には、焼結時に、金型に密着していた領域の原料プラスチック顆粒どうしが溶け合い、表面が平滑で光沢のある、内層よりも密度が高く気孔径が小さいスキン層が形成されている。本発明においては、このスキン層がロール全面に残るように、研磨布または研磨紙を用いてロール表面を研磨仕上げする。
【0026】
研磨工程においてスキン層をより確実に残存させるとともに得られる多孔質プラスチックロールの機械的精度をより高めるためには、旋盤を利用して研磨を行うことが好ましい。すなわち芯金12を利用して旋盤に装着し、芯金12とともに焼結プラスチックロール11を回転しながら、研磨布または研磨紙を用いて焼結プラスチックロール11の表面を研磨することが好ましい。この時一方向にのみ回転させて研磨すると研磨痕が残りやすいので、正逆両方向に回転させながら研磨仕上げするのが好ましい。
【0027】
また、スキン層をより確実に残存させるためには、研磨深さを1mm以下にするのが好ましい。
【0028】
なお、通常、旋盤を使用して研削仕上げをする場合、高速度鋼製剣先バイト等の切削工具を用いるが、バイトを使用するとスキン層が剥離し、ロール表面が荒れてしまう。
【0029】
本発明においては、一般的に市販されている、JIS R6010:2000で規定された粒度P200〜P800、好ましくはP300〜P500の粗さの研磨布または研磨紙を用いて、ロール表面を研磨仕上げすることも好ましい。粒度P200よりも粗い研磨布または研磨紙を用いた場合は、スキン層の剥離が起き易く、また、粒度P800よりも細かい研磨布または研磨紙を用いた場合は、研磨布または研磨紙が目詰まりを起こし易く、正常な加工を継続しにくくなる
また、粒度P200〜P800の範囲の研磨布または研磨紙であれば、先に粒度の粗い研磨布または研磨紙を用いて粗加工し、次に粒度の細かい研磨布または研磨紙を用いて仕上げ加工を施すことも好適に行われる。
【0030】
以上のようにして、焼結プラスチックロールの外周全面にスキン層が残っている多孔質プラスチックロールが製造されるが、本発明によれば、安価で微細な連通孔を有する、顆粒状ポリマーを焼結成形した多孔質体からなるプラスチックロールであるにも関わらず、表面の平滑度を高く保ちつつ機械的精度を高くしたロールを得ることができる。具体的には、例えば円筒度が0.5mm以下の多孔質プラスチックロールを得ることができる。そのため傷が付きやすいフィルムや吸水による寸法変化率が大きいフィルムなどのための搬送装置におけるサクションロールやターンバーに用いた場合にも、搬送物にシワや傷が入りにくく、種々の製品の生産性を高めることができる。また、ロール表面が顆粒状ポリマーを焼結成形した多孔質体からなるプラスチックロールであって金属ではないので、イオン交換能を有する燃料電池用電解質フィルムなどの搬送にも使用することができる
なお、多孔質プラスチックロールとしては、芯金を取り出しても取り出さなくてもよい。
【0031】
そして、同一形状の多孔質プラスチックロールを複数本作製する場合、以下のように行うこともできる。すなわち、まず、あらかじめ作製した複数の焼結プラスチックロールの内径のばらつきを測定し、許容範囲外の内径を持つ焼結プラスチックロールを除外しておく。次に、複数本の焼結プラスチックロールに対して1本の芯金を用い、焼結プラスチックロールの表面研磨仕上げを行う。その後に、別途用意した別の芯金をそれぞれの焼結プラスチックロールに嵌め込み、複数本の多孔質プラスチックロールを得る。このようにすることにより、焼結プラスチックロールと芯金を一対一で対応させることなく多孔質プラスチックロールを作製することが可能となり、生産性が向上するので好ましい。
【実施例】
【0032】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら限定されることはない。なお、得られた多孔質プラスチックロールについては下記の方法により評価した。
【0033】
[多孔質プラスチックロールの評価]
[表面の傷の有無、平滑性、スキン層の評価]
多孔質プラスチックロール表面における傷の有無、平滑性、スキン層の状態を目視および触診にてロール外周全面について評価した。
【0034】
[円筒度]
円筒度を株式会社ミツトヨ製真円度・円筒度測定器ラウンドテストRA−220を用い、JIS B0621:1984の定義に従って測定した。
【0035】
<実施例1>
平均粒径100μの顆粒状ポリプロピレンを原料とし、金型に入れ、パイプ状に焼結成型して焼結プラスチックロールを得た。その後、筒壁に複数の貫通孔を有する円筒状芯金を該焼結プラスチックロールの中心部に挿入し、一体化された焼結プラスチックロールおよび円筒状芯金を旋盤に装着した後、JIS R6010:2000で規定された粒度P400の粗さの研磨布を用い、正逆両方向に回転させながら、焼結プラスチックロール表面を研磨し、多孔質プラスチックロールを得た。この時の円筒度は0.15mmであり、研磨痕もなく、表層は全面にスキン層が残存し平滑であった。
【0036】
こうして得られた多孔質プラスチックロールを、円筒状芯金を介して減圧装置と接続し、燃料電池用電解質フィルムの連続液処理装置の吸引・搬送ロールとして使用した結果、ロール上でフィルムが滑ることは無く、また吸引口のパターンが転写することもなく、良好な燃料電池用電解質フィルムを得ることができた。
【0037】
<比較例1>
研磨布を用いてロール表面の研磨仕上げをする代わりに、高速度鋼製剣先バイトで研削した以外は実施例1と同様にして多孔質プラスチックロールを得た。この時の円筒度は0.8mmであった。また、剣先バイトによる切り込み量を少なくしたが、スキン層がめくれ、切削痕が残ると共に表面が荒れ、目的の表面状態は得られなかった。
こうして得られた多孔質プラスチックロールを、円筒状芯金を介して減圧装置と接続し、燃料電池用電解質フィルムの連続液処理装置の吸引・搬送ロールとして使用した結果、フィルム全面に多孔質プラスチックロール表面の切削痕および荒れたパターンが転写し、燃料電池用電解質フィルムとしての品質を達成できなかった。
【0038】
<比較例2>
粒度P400の粗さの研磨布を用いる代わり粒度P120の粗さの研磨布を用いた以外は実施例1と同様にして多孔質プラスチックロールを得た。この時の円筒度は0.3mmであったが、表面は一部のスキン層がめくれて表面が荒れ、目的の表面状態は得られなかった。
こうして得られた多孔質プラスチックロールを、円筒状芯金を介して減圧装置と接続し、燃料電池用電解質フィルムの連続液処理装置の吸引・搬送ロールとして使用した結果、多孔質プラスチックロール表面のスキン層がめくれて表面が荒れた部分に接触したフィルム部分に、荒れたパターンが転写し、燃料電池用電解質フィルムとしての品質を達成できなかった。
【0039】
<比較例3>
粒度P400の粗さの研磨布を用いる代わり粒度P1000の粗さの研磨布を用いた以外は実施例1と同様にして多孔質プラスチックロールを得ようとした。しかしながら、この時、研磨布がすぐに目詰まりを起こして正常な加工を継続できず、目的の表面状態も得られなかった。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明による多孔質プラスチックロールは、傷が付きやすいフィルムや吸水による寸法変化率が大きく、かつイオン交換能を有する燃料電池用電解質フィルム搬送装置に限らず、通常のプラスチックフィルム製造工程でのサクションロールとしても応用することができる。また、減圧装置ではなく加圧送風装置に接続する事により、多孔質プラスチックロール表面の微細孔よりエアーを噴き出しフィルムを浮上させることによって非接触でフィルムの搬送方向を変更できる空中ターンバーとしても応用することができる。さらに液処理槽中において、処理液を多孔質プラスチックロール表面の微細孔より噴き出しフィルムを多孔質プラスチックロールに接触させることなく搬送方向を変更できる液中ターンバーとしても応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
【符号の説明】
【0041】
1 多孔質プラスチックロール
11 焼結プラスチックロール
12 芯金

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顆粒状ポリマーを焼結して作製した円筒状の焼結プラスチックロールの内側に芯金を入れて一体化した後、焼結プラスチックロールの表面を、研磨布または研磨紙を用いて、ロール最外層の全面に焼結時に形成されたスキン層が残存するように研磨することを特徴とする多孔質プラスチックロールの製造方法。
【請求項2】
JIS R6010:2000で規定された粒度がP200〜P800の範囲内の粗さの研磨布または研磨紙を使用することを特徴とする請求項1記載の多孔質プラスチックロールの製造方法。
【請求項3】
多孔質プラスチックロールを正逆両方向に回転させながら研磨することを特徴とする請求項1記載の多孔質プラスチックロールの製造方法。
【請求項4】
請求項1〜3いずれかに記載の方法により作製された多孔質プラスチックロールであって、円筒度が0.5mm以下であり、顆粒状ポリマーを焼結した時に形成されたスキン層をロール最外層全面に有していることを特徴とする多孔質プラスチックロール。
【請求項5】
請求項1〜3いずれかに記載の方法により作成された多孔質プラスチックロールまたは請求項4記載の多孔質プラスチックロールを、サクションロールおよび/またはターンバーとして備えたことを特徴とするフィルムの搬送装置。

【図1】
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【公開番号】特開2011−196535(P2011−196535A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67449(P2010−67449)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 燃料電池・水素技術開発部 委託研究「固体高分子形燃料電池実用化戦略技術開発 要素技術開発 高性能炭化水素系電解質膜の研究開発」、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】