説明

多孔質金属または多孔質セラミックスの製造方法

【課題】 多孔質金属の製造方法を提供する。
【解決手段】金属粉末またはセラミックス粉末を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、多孔質金属、特に大きな寸法の多孔質金属を製造する方法に関するものであり、さらに多孔質セラミックス、特に大きな寸法の多孔質セラミックスを製造する方法に関するものである。このようにして得られた大きな寸法の多孔質金属または多孔質セラミックスは、燃料電池の各種電極、高温用フィルター、空気清浄機用フィルター、アルカリ二次電池の電極基板などを作製するための素材として使用される。
【背景技術】
【0002】
多孔質金属を製造する方法の一つとして、金属粉末を含有する発泡性スラリーをドクターブレード法により薄板状に成形し、この薄板状成形体を高温・高湿度槽において前記発泡スラリーに含まれる発泡剤である揮発性有機溶剤の蒸気圧および界面活性剤の起泡性を利用してスポンジ状に発泡させ、さらに乾燥槽において乾燥させてスポンジ状グリーン板を製造し、このスポンジ状グリーン板を脱脂装置および焼成炉を通すことにより脱脂、焼成し、これにより連続空孔を有する多孔質金属を製造していた。例えば、特許文献1、2または3には、金属粉末、水溶性樹脂結合剤、加熱下で気化する発泡剤および水を含む発泡性スラリーを調製するスラリー調製工程と、該発泡性スラリーを薄い板状に成形する成形工程と、該成形工程で得られた板状成形体を湿度が65%以上、温度が15〜65℃の雰囲気下にて乾燥させない状態で保持することにより発泡させる発泡工程と、該発泡工程で発泡した板状成形体を乾燥する乾燥工程と、該乾燥工程で乾燥した板状成形体を焼成する焼成工程とを有する多孔質金属焼成板の製造方法が記載されている。前記発泡性スラリーを薄い板状に成形する成形工程がドクターブレード法によるものであること、そして、前記金属粉末を含有する発泡性スラリーは金属粉末、発泡剤、水溶性樹脂結合剤、界面活性剤、可塑剤、気孔形成促進可燃剤、水などを含有すること、発泡性スラリーに含まれる金属粉末は平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末を5〜80質量%含むこと、発泡剤は0.05〜10質量%含むこと、水溶性樹脂結合剤は0.5〜20質量%含むこと、界面活性剤は0.05〜5質量%含むこと、可塑剤は0.1〜15質量%含むこと、気孔形成促進可燃剤は0.1〜15質量%含むこと、などが記載されている。
さらに、前記金属粉末に換えてセラミックス粉末を用い、同様にして多孔質セラミックスを製造する方法も知られている。
【0003】
そして、ここで発泡剤はガスを発生して気泡を形成できるものであれば良く、揮発性有機溶剤、例えば、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、イソへキサン、イソペプタン、ベンゼン、オクタン、トルエンなどの炭素数5〜8の非水溶性炭化水素系有機溶剤を使用することができること、
水溶性樹脂結合剤としてはメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースアンモニウム、エチルセルロース、ポリビニルアルコールなどを使用することができること、
界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルカンスルホン酸塩等のアニオン系界面活性剤、ポリエチレングリコール誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン系界面活性剤などを使用することができること、
可塑剤としては、成形体に可塑性を付与するためのもので、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール、鰯油、菜種油、オリーブ油などの油脂、石油エーテルなどのエーテル類、フタル酸ジエチル、フタル酸ジNブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジオクチル、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレートなどのエステルなどを使用することができること、
気孔形成促進可燃剤としては、乾燥成形時に焼失させることによって気孔の形成を促進するためのものであって、パルプ、綿、糸くず、コーンスターチ、カルボキシメチルセルローズ、非水溶性セルロース繊維、ポリビニルブチル樹脂、ポリビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂などを使用することができること、などが記載されている。
【特許文献1】特許第3535282号明細書
【特許文献2】特開平9−87705号公報
【特許文献3】特許第3246190号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記金属粉末またはセラミックス粉末を含有する発泡性スラリーから厚さの薄い板状の多孔質金属または多孔質セラミックスを作製することは比較的簡単に成し得るが、前記金属粉末またはセラミックス粉末を含有する発泡性スラリーから寸法の大きな多孔質金属または多孔質セラミックスを製造しようとすると、金属粉末またはセラミックス粉末を含む発泡スラリーを先ず寸法の大きなキャビティを有する鋳型などに鋳込んで寸法の大きな成形体を作製する必要があり、この鋳型に鋳込んで作製した寸法の大きな成形体を加熱して作製したグリーン発泡体はその寸法が大きいために乾燥時に内部の気泡が連結して大きな空洞になることが多く、したがって、このグリーン発泡体を加熱乾燥したのち焼結して得られた寸法の大きな多孔質金属または多孔質セラミックスは、中央部に大きな気孔を有するようになり、全体にわたって均一な大きさの気孔を有する多孔質金属または多孔質セラミックスが得られないという問題点があった。
そのために、寸法の大きな多孔質金属または多孔質セラミックスを得るためには、背景技術で述べたように、金属粉末またはセラミックス粉末を含有する発泡性スラリーをドクターブレード法により先ず薄い板状の均一な大きさの気泡を有する多孔質グリーンシートを作製し、この薄い板状の均一な大きさの気泡を有する多孔質グリーンシートを複数枚重ね合わせて焼成することにより寸法が大きな多孔質金属または多孔質セラミックスを作製せざるを得なかった。
【0005】
さらに、従来の多孔質金属または多孔質セラミックスの製造方法では、シート状の多孔質金属または多孔質セラミックスは簡単に製造することができるが、希望する立体的形状を有する多孔質金属または多孔質セラミックスの製造は難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明者らは、全体にわたって均一な大きさの気孔を有し、さらに所定の最終形状を有する寸法の大きな多孔質金属を簡単に作製すべく研究を行った。その結果、
(i)金属粉末を含むスラリーを発泡させたのち直ちにこの発泡したスラリーを所定の大きさのキャビティを有する鋳型などに鋳込むなどして寸法の大きな鋳込み体を作製し、この鋳込み体をただちに凍結して寸法の大きな凍結成形体を作製し、この凍結成形体を真空(好ましくは100Pa以下の真空)中で乾燥し、次いで焼結すると、金属粉末を含む発泡したスラリーをただちに凍結して寸法の大きな凍結成形体を作製するために、内部の気泡が連結して大きな空洞になることがなく、この凍結成形体を加熱し乾燥し焼結するために、全体にわたって微細で均一な気孔を有し所定の最終形状を有する寸法の大きな多孔質金属を簡単に製造することができる、
(ii)金属粉末を含む発泡スラリーの鋳込み体は直ちに凍結されることから、発泡剤を含まない金属粉末を含むスラリーを機械的に撹拌することにより発泡させて作製した発泡状態が持続し難い金属粉末を含む発泡スラリーを使用することができる、などの知見を得たのである。
【0007】
この発明は、かかる知見に基づいてなされたものであって、
(1)金属粉末を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(2)金属粉末、水溶性樹脂バインダーおよび水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(3)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(4)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
(5)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(6)前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含む前記(1)〜(5)のうちのいずれかに記載の多孔質金属の製造方法、
(7)前記金属粉末の含有量は5〜80質量%であり、水溶性樹脂結合剤の含有量は0.5〜20質量%であり、前記界面活性剤の含有量は0.05〜5質量%であり、前記可塑剤の含有量は0.1〜15質量%であり、前記気孔形成促進可燃剤の含有量は0.1〜15質量%である前記(1)〜(6)のうちのいずれかに記載の多孔質金属の製造方法、に特徴を有するものである。
【0008】

この発明の多孔質金属の製造方法で使用する発泡剤を含まない金属粉末を含むスラリーは、一層具体的には、

(イ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(ロ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(ハ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(ニ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(ホ)前記(イ)〜(ニ)記載のスラリーにさらに気孔形成促進可燃剤:0.1〜15質量%を含有したスラリー、などである。
これら発泡剤を含まない金属粉末を含むスラリーは、ミキサーなどの撹拌装置で撹拌すると発泡したスラリーが生成し、この撹拌により発泡したスラリーをただちに凍結すると、均一な気泡を含む凍結成形体が得られ、この均一な気泡を含む凍結成形体を真空乾燥すると多孔質成形体が得られ、この多孔質成形体を焼結することにより多孔質金属を得ることができる。
【0009】
この発明の多孔質金属の製造方法において前記(2)〜(7)に記載のスラリーに、さらに発泡剤を添加した通常のスラリーを使用することができる。したがって、この発明は、
(8)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(9)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(10)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(11)金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質金属の製造方法、
(12)前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含む前記(8)〜(11)のうちのいずれかに記載の多孔質金属の製造方法、に特徴を有するものである。
【0010】
前記(8)〜(12)記載の発泡剤を含むスラリーは、撹拌装置により撹拌または/および15℃以上の温度に保持することにより発泡させて作製することができる。したがって、この発明は、

(13)前記発泡したスラリーは、前記(8)、(9)、(10)、(11)または(12)記載の発泡剤を含むスラリーを撹拌装置により撹拌するかまたは15℃以上の温度に保持することにより発泡させて作製する多孔質金属の製造方法、
(14)前記金属粉末の含有量は5〜80質量%であり、水溶性樹脂結合剤の含有量は0.5〜20質量%であり、前記界面活性剤の含有量は0.05〜5質量%であり、前記可塑剤の含有量は0.1〜15質量%であり、前記気孔形成促進可燃剤の含有量は0.1〜15質量%である前記(1)〜(13)のうちのいずれかに記載の多孔質金属の製造方法、に特徴を有するものである。
【0011】

この発明で使用する発泡剤を含みかつ金属粉末を含むスラリーは、多孔質金属の製造方法において最も一般に使用されている公知のスラリーであり、前記(イ)〜(ホ)記載のスラリーに発泡剤:0.05〜10質量%を添加したスラリーである。一層具体的には、
(ヘ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(ト)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(チ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(リ)平均粒径:0.5〜500μmの金属粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(ヌ)前記(ヘ)〜(リ)記載のスラリーに、さらに気孔形成促進可燃剤:0.1〜15質量%を含有したスラリーなどである。

これら発泡剤を含むスラリーは、ミキサーなどの撹拌装置で撹拌してもよいが、撹拌しなくてもと15℃以上に加熱するだけで発泡したスラリーが生成され、この発泡したスラリーをただちに凍結すると、均一な気泡を含む凍結成形体が得られ、この均一な気泡を含む凍結成形体を真空乾燥すると多孔質成形体が得られ、この多孔質成形体を焼結することにより多孔質金属を得ることができる。
【0012】
さらに、本発明者らは、全体にわたって均一な大きさの気孔を有し、さらに所定の最終形状を有する寸法の大きな多孔質セラミックスを簡単に作製すべく研究を行った。その結果、
(iii)セラミックス粉末を含むスラリーを発泡させたのち直ちにこの発泡したスラリーを所定の大きさのキャビティを有する鋳型などに鋳込むなどして寸法の大きな鋳込み体を作製し、この鋳込み体をただちに凍結して寸法の大きな凍結成形体を作製し、この凍結成形体を真空(好ましくは100Pa以下の真空)中で乾燥し、次いで焼結すると、セラミックス粉末を含む発泡したスラリーをただちに凍結して寸法の大きな凍結成形体を作製するために、内部の気泡が連結して大きな空洞になることがなく、この凍結成形体を加熱し乾燥し焼結するために、全体にわたって微細で均一な気孔を有し所定の最終形状を有する寸法の大きな多孔質セラミックスを簡単に製造することができる、
(iv)セラミックス粉末を含む発泡スラリーの鋳込み体は直ちに凍結されることから、発泡剤を含まないセラミックス粉末を含むスラリーを機械的に撹拌することにより発泡させて作製した発泡状態が持続し難いセラミックス粉末を含む発泡スラリーを使用することができる、などの知見を得たのである。
【0013】
この発明は、かかる知見に基づいてなされたものであって、

(15)セラミックス粉末を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(16)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダーおよび水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(17)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(18)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
(19)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(20)前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含む前記(16)、(17)、(18)、(19)または(20)に記載の多孔質セラミックスの製造方法、
(21)前記発泡したスラリーは、前記(15)、(16)、(17)、(18)、(19)または(20)記載の成分組成を有するスラリーを撹拌装置により撹拌することにより発泡させて作製する多孔質セラミックスの製造方法、に特徴を有するものである。
【0014】
この発明の多孔質セラミックスの製造方法で使用する発泡剤を含まないセラミックス粉末を含むスラリーとして、一層具体的には、
(a)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、

(b)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、

(c)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(d)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(e)前記(a)〜(d)記載のスラリーに、さらに気孔形成促進可燃剤:0.1〜15質量%を含有するスラリー、などである。

これら発泡剤を含まないセラミックス粉末を含むスラリーは、ミキサーなどの撹拌装置で撹拌すると発泡したスラリーが生成し、この撹拌により発泡したスラリーをただちに凍結すると、均一な気泡を含む凍結成形体が得られ、この均一な気泡を含む凍結成形体を真空乾燥すると多孔質成形体が得られ、この多孔質成形体を焼結することにより多孔質セラミックスを得ることができる。
【0015】
この発明の多孔質セラミックスの製造方法において前記(15)〜(21)に記載のスラリーに、さらに発泡剤を添加した通常のスラリーを使用することができる。したがって、この発明は、

(22)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(23)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(24)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、
(25)セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結する多孔質セラミックスの製造方法、

(26)前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含む前記(22)、(23)、(24)または(25)に記載の多孔質セラミックスの製造方法、に特徴を有するものである。
【0016】

前記(22)〜(26)記載の発泡剤を含むスラリーは、撹拌装置により撹拌または/および15℃以上の温度に保持することにより発泡させて作製することができる。したがって、この発明は、
(27)前記発泡したスラリーは、前記(22)、(23)、(24)、(25)または(26)記載の発泡剤を含むスラリーを撹拌装置により撹拌するかまたは15℃以上の温度に保持することにより発泡させて作製する多孔質金属の製造方法、
(28)前記セラミックス粉末の含有量は5〜80質量%であり、水溶性樹脂結合剤の含有量は0.5〜20質量%であり、前記界面活性剤の含有量は0.05〜5質量%であり、前記可塑剤の含有量は0.1〜15質量%であり、前記気孔形成促進可燃剤の含有量は0.1〜15質量%である前記(15)〜(27)のうちのいずれかに記載の多孔質セラミックスの製造方法、に特徴を有するものである。
【0017】

発泡剤を含みかつセラミックス粉末を含むスラリーは、多孔質セラミックスの製造方法において最も一般に使用されている公知のスラリーであり、前記(a)〜(d)記載のスラリーに発泡剤:0.05〜10質量%を添加したスラリーである。一層具体的には、
(e)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(f)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(g)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(h)平均粒径:0.5〜500μmのセラミックス粉末:5〜80質量%、発泡剤:0.05〜10質量%、水溶性樹脂結合剤:0.5〜20質量%、界面活性剤:0.05〜5質量%、可塑剤:0.1〜15質量%を含有し、残部が水からなるスラリー、
(i)前記(e)〜(h)記載のスラリーに、さらに気孔形成促進可燃剤:0.1〜15質量%を含有したスラリー、などである。

これら発泡剤を含むスラリーは、ミキサーなどの撹拌装置で撹拌してもよいが、撹拌しなくてもと15℃以上に加熱するだけで発泡したスラリーが生成され、この発泡したスラリーをただちに凍結すると、均一な気泡を含む凍結成形体が得られ、この均一な気泡を含む凍結成形体を真空乾燥すると多孔質成形体が得られ、この多孔質成形体を焼結することにより多孔質セラミックスを得ることができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によると、微細で均一な大きさの気孔を有する最終形状に近い大きな寸法を有する多孔質金属または多孔質セラミックスを簡単に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
実施例1
金属粉末として、平均粒径:10μmのAg粉末、平均粒径:10μmのTi粉末、平均粒径:10μmのNi粉末、平均粒径:12μmのSUS316粉末を用意した。
【0020】
さらに、水溶性樹脂結合剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース、前記界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、前記可塑剤としてグリセリン、気孔形成促進可燃剤として平均粒径:100μmのビーズ状アクリル樹脂を用意し、さらに水を用意した。
これらを表1に示す配合組成で配合したのちメノウの乳鉢で混合してスラリーを作製し、このスラリーを直径:55mm、深さ:150mmの寸法を有するポリエチレン製容器に入れ、電動泡立て器中で15分間泡立てて発泡スラリーA〜Hを作製した。
【0021】
表1の発泡スラリーA〜Hをポリエチレン製容器に入れたまま−80℃の冷凍機に入れて凍結することにより凍結成形体を作製し、この凍結成形体を室温の真空乾燥機に移し、真空ポンプを表2に示される圧力まで減圧して乾燥させてブロック状の成形体を作製した。得られた成形体をアルミナセッターに載せ、表2に示される条件で焼結することにより、本発明多孔質金属の製造方法(以下、本発明法という)1〜8を実施した。一方、表1の発泡スラリーA〜Hをポリエチレン容器に入れたまま室温放置して乾燥させ、ブロック状の成形体を作製した。得られた成形体を同じくアルミナセッターに載せ、表2に示される条件で焼結することにより従来多孔質金属の製造方法(以下、従来法という)1〜8を実施した。本発明法1〜8を実施することにより作製した多孔質金属および従来法1〜8を実施することにより作製した多孔質金属の中心部を放電加工機を用いてくりぬき、これら多孔質金属の中心部における最大気孔径を測定し、その結果を表2に示した。
【0022】
【表1】

【0023】
【表2】

【0024】
表1〜2に示される結果から、本発明法1〜8で作製した多孔質金属は従来法1〜8で作製した多孔質金属に比べて中心部における最大気孔径が小さいことから多孔質金属全体にわたって微細で均一な気孔が形成されていることが解る。
【0025】
実施例2
金属粉末として、平均粒径:10μmのAg粉末、平均粒径:10μmのTi粉末、平均粒径:10μmのNi粉末、平均粒径:12μmのSUS316粉末を用意した。
【0026】
さらに、発泡剤としてヘキサン、水溶性樹脂結合剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース、前記界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、前記可塑剤としてグリセリン、気孔形成促進可燃剤として平均粒径:100μmのビーズ状アクリル樹脂を用意し、さらに水を用意した。
これらを表3に示す配合組成で配合したのちメノウの乳鉢で混合して発泡剤を含むスラリーを作製し、この発泡剤を含むスラリーを直径:55mm、深さ:150mmの寸法を有するポリエチレン製容器に入れ、電動泡立て器中で3分間泡立てて発泡スラリーa〜hを作製した。
【0027】
表3の発泡スラリーa〜hをポリエチレン製容器に入れたまま−80℃の冷凍機に入れて凍結することにより凍結成形体を作製し、この凍結成形体を室温の真空乾燥機に移し、真空ポンプを表4に示される圧力まで減圧して乾燥させてブロック状の成形体を作製した。得られた成形体をアルミナセッターに載せ、表4に示される条件で焼結することにより、本発明法9〜16を実施した。一方、表3の発泡スラリーa〜hをポリエチレン容器に入れたまま室温放置して乾燥させ、ブロック状の成形体を作製した。得られた成形体を同じくアルミナセッターに載せ、表4に示される条件で焼結することにより従来法9〜16を実施した。本発明法9〜16を実施することにより作製した多孔質金属および従来法9〜16を実施することにより作製した多孔質金属の中心部を放電加工機を用いてくりぬき、これら多孔質金属の中心部における最大気孔径を測定し、その結果を表4に示した。
【0028】
【表3】

【0029】
【表4】

【0030】
表3〜4に示される結果から、本発明法9〜16で作製した多孔質金属は従来法9〜16で作製した多孔質金属に比べて中心部における最大気孔径が小さいことから多孔質金属全体にわたって微細で均一な気孔が形成されていることが解る。
【0031】
実施例3
セラミックス粉末として、平均粒径:1μmのアルミナ粉末、平均粒径:0.6μmのジルコニア粉末を用意した。
さらに、水溶性樹脂結合剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロース、前記界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、可塑剤としてグリセリン、気孔形成促進可燃剤として平均粒径:100μmのビーズ状アクリル樹脂 を用意し、さらに水を用意した。
これらを表5に示す配合組成で配合したのちメノウの乳鉢で混合してスラリーを作製し、このスラリーを直径:55mm、深さ:150mmの寸法を有するポリエチレン製容器に入れ、電動泡立て器中で15分間泡立てて発泡スラリーI〜Nを作製した。
【0032】
表5の発泡スラリーI〜Nをポリエチレン製容器に入れたまま−80℃の冷凍機に入れて凍結することにより凍結成形体を作製し、この凍結成形体を室温の真空乾燥機に移し、真空ポンプを表6に示される圧力まで減圧して乾燥させてブロック状の成形体を作製した。得られた成形体をアルミナセッターに載せ、表6に示される条件で焼結することにより、本発明多孔質セラミックスの製造方法(以下、本発明法という)17〜22を実施した。一方、表5の発泡スラリーI〜Nをポリエチレン容器に入れたまま室温放置して乾燥させ、ブロック状の成形体を作製した。得られた成形体を同じくアルミナセッターに載せ、表6に示される条件で焼結することにより従来多孔質セラミックスの製造方法(以下、従来法という)17〜22を実施した。本発明法17〜22を実施することにより作製した多孔質セラミックスおよび従来法17〜22を実施することにより作製した多孔質セラミックスの中心部を放電加工機を用いてくりぬき、これら多孔質セラミックスの中心部における最大気孔径を測定し、その結果を表6に示した。
【0033】
【表5】

【0034】
【表6】

【0035】
表5〜6に示される結果から、本発明法17〜22で作製した多孔質セラミックスは従来法17〜22で作製した多孔質セラミックスに比べて中心部における最大気孔径が小さいことから多孔質セラミックス全体にわたって微細で均一な気孔が形成されていることが解る。
【0036】
実施例4
発泡剤としてヘキサンを用意し、さらにセラミックス粉末として平均粒径:1μmのアルミナ粉末および平均粒径:0.6μmのジルコニア粉末を用意し、さらに、水溶性樹脂結合剤としてのヒドロキシプロピルメチルセルロース、界面活性剤としてのドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、可塑剤としてのグリセリン、気孔形成促進可燃剤として平均粒径:100μmのビーズ状アクリル樹脂 および水を用意した。
これらを表7に示す配合組成で配合したのちメノウの乳鉢で混合して発泡剤を含むスラリーを作製し、この発泡剤を含むスラリーを直径:55mm、深さ:150mmの寸法を有するポリエチレン製容器に入れ、電動泡立て器中で3分間泡立てて発泡スラリーi〜nを作製した。
【0037】
表7の発泡スラリーi〜nをポリエチレン製容器に入れたまま−80℃の冷凍機に入れて凍結することにより凍結成形体を作製し、この凍結成形体を室温の真空乾燥機に移し、真空ポンプを表8に示される圧力まで減圧して乾燥させてブロック状の成形体を作製した。得られた成形体をアルミナセッターに載せ、表8に示される条件で焼結することにより、本発明法23〜28を実施した。一方、表7の発泡スラリーi〜nをポリエチレン容器に入れたまま室温放置して乾燥させ、ブロック状の成形体を作製した。得られた成形体を同じくアルミナセッターに載せ、表8に示される条件で焼結することにより従来法23〜28を実施した。本発明法23〜28を実施することにより作製した多孔質セラミックスおよび従来法23〜28を実施することにより作製した多孔質セラミックスの中心部を放電加工機を用いてくりぬき、これら多孔質セラミックスの中心部における最大気孔径を測定し、その結果を表8に示した。
【0038】
【表7】

【0039】
【表8】

【0040】
表7〜8に示される結果から、本発明法23〜28で作製した多孔質セラミックスは従来法23〜28で作製した多孔質セラミックスに比べて中心部における最大気孔径が小さいことから多孔質セラミックス全体にわたって微細で均一な気孔が形成されていることが解る。






...)()()()()()

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属粉末を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項2】
金属粉末、水溶性樹脂バインダーおよび水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項3】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項4】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項5】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項6】
前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含むことを特徴とする請求項1、2、3、4または5の記載の多孔質金属の製造方法。
【請求項7】
前記発泡したスラリーは、請求項1、2、3、4、5または6記載のスラリーを撹拌装置により撹拌することにより発泡させて作製することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項8】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項9】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項10】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項11】
金属粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項12】
前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含むことを特徴とする請求項8、9、10または11に記載の多孔質金属の製造方法。
【請求項13】
前記発泡したスラリーは、請求項8、9、10、11または12記載の発泡剤を含むスラリーを撹拌装置により撹拌するかまたは15℃以上の温度に保持することにより発泡させて作製することを特徴とする多孔質金属の製造方法。
【請求項14】
前記金属粉末の含有量は5〜80質量%であり、水溶性樹脂結合剤の含有量は0.5〜20質量%であり、前記界面活性剤の含有量は0.05〜5質量%であり、前記可塑剤の含有量は0.1〜15質量%であり、前記気孔形成促進可燃剤の含有量は0.1〜15質量%であることを特徴とする請求項1〜13のうちのいずれかに記載の多孔質金属の製造方法。
【請求項15】
セラミックス粉末を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項16】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダーおよび水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項17】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項18】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項19】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項20】
前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含むことを特徴とする請求項15、16、17、18または19に記載の多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項21】
前記発泡したスラリーは、請求項15、16、17、18、19または20記載の成分組成を有するスラリーを撹拌装置により撹拌することにより発泡させて作製することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項22】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項23】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項24】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項25】
セラミックス粉末、水溶性樹脂バインダー、界面活性剤、可塑剤、発泡剤および水を含む発泡したスラリーを凍結したのち真空乾燥し、次いで焼結することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項26】
前記発泡したスラリーは、気孔形成促進用可燃剤を含むことを特徴とする請求項22、23、24または25に記載の多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項27】
前記発泡したスラリーは、請求項22、23、24、25または26記載の発泡剤を含むスラリーを撹拌装置により撹拌するかまたは15℃以上の温度に保持することにより発泡させて作製することを特徴とする多孔質セラミックスの製造方法。
【請求項28】
前記セラミックス粉末の含有量は5〜80質量%であり、水溶性樹脂結合剤の含有量は0.5〜20質量%であり、前記界面活性剤の含有量は0.05〜5質量%であり、前記可塑剤の含有量は0.1〜15質量%であり、前記気孔形成促進可燃剤の含有量は0.1〜15質量%であることを特徴とする請求項16〜27のうちのいずれかに記載の多孔質セラミックスの製造方法。






...)()()()()()

【公開番号】特開2006−299405(P2006−299405A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−65355(P2006−65355)
【出願日】平成18年3月10日(2006.3.10)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】