説明

多数の飲料計量分配地点及び選択的な飲料計量分配地点照明を備えるカップ飲料自動販売機

【課題】従来技術の欠点を解消するよう設計される多数の飲料計量分配地点を備えるカップ飲料自動販売機を提供する。
【解決手段】カップ飲料自動販売機(1)は、それぞれのカップスタンド(7)の上に配置される流体計量分配ノズル(9)を備える飲料計量分配組立体(8)と、飲料選択装置(3)と、カップスタンドを照明するための照明装置(11)と、飲料計量分配組立体、飲料選択装置及び照明装置に接続される電子制御装置(15)とを有し、電子制御装置(15)は、飲料の選択に応答して、照明装置(11)が、計量分配される飲料のためのカップがその上に配置されるべきカップスタンドだけを照明するように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多数の飲料計量分配地点及び選択的な飲料計量分配地点照明を備えるカップ飲料自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
多数の飲料計量分配地点を備えるカップ飲料自動販売機は既知であり、異なる飲料計量分配ノズルが、飲料取出し区画内のカップ支持表面上のそれぞれのカップスタンド上の異なる計量分配地点に配置される。
【0003】
この種類の自動販売機において全く普通に起こることが、様々な理由のために、最も一般的には、使用者が会話中に注意散漫であることの故に、カップがカップ支持表面上に正しく配置されないか、或いは、全く配置されないこと、即ち、カップは正しい飲料計量分配ノズルの下に配置されているが、中心から外れているので、飲料がカップの外側に計量分配されるか、カップが間違った飲料計量分配ノズルの下に配置されるか、或いは、カップがカップ支持表面上に配置されないかであることに、出願人は気付いている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の欠点を解消するよう設計される、多数の飲料計量分配地点を備えるカップ飲料自動販売機を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、付属の特許請求の範囲において請求されるカップ飲料自動販売機が提供される。
【0006】
添付の図面を参照して本発明の非限定的な実施態様を一例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明に従ったカップ飲料自動販売機の好適実施態様を示す斜視図である。
【図2】図1のカップ飲料自動販売機を示す詳細図である。
【図3】図1及び図2のカップ飲料自動販売機を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下は、当業者が本発明を製造し且つ操作することを可能にするよう、添付の図面を参照した本発明の詳細な記載である。当業者に明らかであるように、付属の請求項中に定められる発明の保護範囲から逸脱せずに、記載する実施態様を変更し得るし、記載する一般的な原理を他の実施態様及び用途に適用し得る。よって、本発明が記載され且つ例証される実施態様に限定されるものと考えられるべきではなく、付属の請求項において定められるような最広義の保護範囲と適合されるべきである。
【0009】
図1中の番号1は、全体的に、多数の飲料計量分配地点を備えるカップ飲料自動販売機を示している。
【0010】
カップ飲料自動販売機1は、飲料選択キーボード3とディスプレイ4とを備えるケーシング2を実質的に含み、キーパッド3の下に、外部からアクセス可能な飲料取出し区画5を定め、多数の、図1及び2の実施例では3つの個々のカップスタンド7を備えるカップ支持表面6を定める。
【0011】
カップ飲料自動販売機1は、ケーシング2の内側に収容された(図3に図式的に示される)飲料作成及び計量分配組立体8も含み、流体計量分配ノズル9を有し、流体計量分配ノズル9は、飲料取出し区画5の頂壁10で、それぞれのカップスタンド7を覆って、ケーシング2から突出している。
【0012】
図1及び図2の実施例において、流体計量分配ノズル9は、異なる飲料、例えば、珈琲及びチョコレート、紅茶又は他の即席飲料を計量分配するための2つのノズルと、例えば、カプチーノを作成するための蒸気ノズル又は所謂スチームワンドとを含む。後者は任意的であり、後者を省略したり、或いは、異なる飲料を計量分配するための他のノズルと置換したりしてもよい。
【0013】
カップ飲料自動販売機1は、カップスタンド7を照明するための照明装置11も含み、照明装置1は、発光ダイオードを便利に含み、発光ダイオードは、それぞれの流体計量分配ノズル9に隣接して、それぞれのカップスタンド7を覆って、飲料取出し区画5の頂壁10に適合され、それぞれの白色又は着色の光ビームを生成し且つカップスタンド7の上に方向付けるよう作動可能である。カップ飲料自動販売機1は、カップスタンド7の上のカップの存在を検出するためのセンサ装置13を含み、センサ装置13は、それぞれの流体計量分配ノズル9に隣接して、それぞれのカップスタンド7を覆って、飲料取出し区画5の頂壁10に適合される近接センサ(各流体計量分配ノズル9について少なくとも1つが便利)を便利に含み、それぞれのカップスタンド7の上に正しく位置付けられる小さな又は大きなカップを覆うよう成形され且つ方向付けられるそれぞれの視野14を有する。
【0014】
図3を参照すると、図1及び図2中の対応する部分について同じ参照番号が使用されており、カップ飲料自動販売機1は、飲料作成及び計量分配組立体8と、キーパッド3と、ディスプレイ4と、照明装置11と、センサ装置13とに接続された電子制御装置15、便利には、マイクロプロセッサ型の制御装置も含み、カップ飲料自動販売機1の内部に記憶される特別な制御ソフトウェアを用いて、カップ飲料自動販売機1の操作を制御するようにプログラムされる。
【0015】
本発明の1つの機能によれば、電子制御装置15は、キーパッド3上の飲料の使用者選択に応答して、照明装置11がカップスタンド7のうちの1つだけ、より具体的には、選択される飲料を分配するノズル9の下にあり且つ選択される飲料のためのカップがその上に配置されるべきカップスタンドを照明するよう照明装置11を制御するようにプログラムされる。
【0016】
必須ではないが、好ましくは、電子制御装置15は、カップ飲料自動販売機1がスタンドバイモードにあるとき、照明装置11が全てのカップスタンド7を照明し、飲料の選択に応答して、選択される飲料のためのカップがその上に配置されるべきカップスタンド7以外のカップスタンドへの照明を遮断し、且つ、選択される飲料が計量分配されるや否や全てのカップスタンド7への照明を回復するようにプログラムされる。
【0017】
代替的に、カップ飲料自動販売機1がスタンバイモードにあるとき、照明装置11がいずれのカップスタンド7をも照明せず、飲料の選択に応答して、選択される飲料のためのカップがその上に配置されるべきカップスタンド7だけを照明するように電子制御装置15をプログラムしてもよい。
【0018】
電子制御装置15は、センサ装置13の検出結果に基づき、照明されるカップスタンド7上にカップがないこと或いはカップが間違って位置付けられていることを示す、視覚信号を使用者に提供するようにもプログラムされ、視覚信号は、場合によっては、音響信号と組み合わされる。
【0019】
より具体的には、電子制御装置15は、視覚信号がテキストメッセージ又はアイコンの形態でディスプレイ4上に示されるか、或いは、場合によっては、その上にカップが配置されるべきカップスタンド7を閃光で伝える照明装置11によって示されるようにプログラムされる。
【0020】
本発明の他の特徴によれば、電子制御装置15は、センサ装置13の検出結果に基づき飲料作成及び計量分配組立体8を制御するようにプログラムされ、照明されるカップスタンド7の上にカップがないこと或いはカップが間違って位置付けられている場合、選択される飲料が計量分配されることを防止するようにプログラムされる。
【符号の説明】
【0021】
1 カップ飲料自動販売機 (cup beverage vending machine)
2 ケーシング (casing)
3 飲料選択キーパッド (beverage selection keypad)
4 ディスプレイ (display)
5 飲料取出し区画 (beverage take-out compartment)
6 カップ支持表面 (cup supporting surface)
7 カップスタンド (cup stand)
8 飲料作成及び計量分配組立体 (beverage-making and dispensing assembly)
9 流体計量分配ノズル (fluid dispensing nozzle)
10 頂壁 (top wall)
11 照明装置 (lighting device)
12 光ビーム (light beam)
13 センサ装置 (sensor device)
14 視野 (view field)
15 制御装置 (control unit)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれのカップスタンドの上に配置される流体計量分配ノズルを備える飲料計量分配組立体と、
飲料選択装置と、
前記カップスタンドを照明するための照明装置と、
前記飲料計量分配組立体と、前記飲料選択装置と、前記照明装置とに接続される電子制御装置とを含み、
該電子制御装置は、飲料の選択に応答して、照明装置が、前記計量分配される飲料のためのカップがその上に配置されるべきカップスタンドを照明するように構成される、
カップ飲料自動販売機。
【請求項2】
前記電子制御装置は、前記照明装置が全てのカップスタンドを照明し、飲料の選択に応答して、前記計量分配される飲料のためのカップがその上に配置されるべきカップスタンドだけを照明するようにも構成される、請求項1に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項3】
前記カップスタンドの上のカップの存在を検出するためのセンサ装置も含む、請求項1又は2に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項4】
前記電子制御装置は、前記照明されるカップスタンドの上にカップがないこと又はカップが間違って位置付けられていることを示すようにも構成される、請求項3に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項5】
前記電子制御装置は、前記照明装置が前記照明されるカップスタンドの上にカップがないこと又はカップが間違って位置付けられていることの視覚的な表示をもたらすようにも構成される、請求項4に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項6】
前記電子制御装置は、前記照明装置が、前記カップがその上に配置されるべき前記カップスタンドを閃光によって伝えることによって、存在しないカップ又は間違って位置付けられるカップの視覚的な表示をもたらすようにも構成される、請求項5に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項7】
前記電子制御装置に接続されるディスプレイも含み、前記電子制御装置は、前記ディスプレイが、前記照明されるカップスタンドの上にカップがないこと又はカップが間違って位置付けられていることの視覚的な表示をもたらすようにも構成される、請求項4に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項8】
前記電子制御装置は、前記照明されるカップスタンドの上にカップがない或いはカップが間違って位置付けられている場合に、前記飲料計量分配組立体が選択される飲料を計量分配することを防止するようにも構成される、請求項3乃至7のうちのいずれか1項に記載のカップ飲料自動販売機。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちのいずれか1項に記載のカップ飲料自動販売機のための電子制御装置。
【請求項10】
カップ飲料自動販売機の電子制御装置の上にロード可能なソフトウェアであって、実行時に、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の前記電子制御装置を設定するよう設計される、ソフトウェア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−25812(P2013−25812A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−158870(P2012−158870)
【出願日】平成24年7月17日(2012.7.17)
【出願人】(509099992)エヌ アンド ダブリュ グローバル ヴェンディング ソシエタ ペル アチオニ (18)
【Fターム(参考)】