多極型ヒューズ装置

【課題】部品点数の削減と、電気接続箱内のスペース効率の更なる向上を図ることの出来る、新規な構造の多極型ヒューズ装置を提供すること。
【解決手段】ハウジング12に貫設した複数の端子挿通孔30a〜30kの一部30i〜30kを選択端子部用挿通孔として、該選択端子部用挿通孔30i〜30kに対して(A)ヒューズ入力端子部16にエレメント部22を介して接続された複数のヒューズ出力端子部30i〜30k、および(B)該ヒューズ入力端子部16に非接続されていると共に、単一のスプライス用バスバー32に設けられたスプライス入力端子部36と複数のスプライス出力端子部38a,38bの何れか一方が択一的に挿通配置されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流が流れた際に溶断して回路を遮断するヒューズ装置に関し、特に、1つのヒューズ入力端子部に複数のヒューズ出力端子部が接続されている多極型ヒューズ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ジャンクションボックス等の自動車の電気接続箱には、電気回路に過電流が流れた際に溶断して回路を保護するヒューズ装置が設けられている。自動車には、ヘッドライトやテールランプ等の電灯類、ワイパーやパワーウィンドウを駆動するモータ類、ECUや各種センサ等の電子機器等、多数の電装品が設けられている。そこで、ヒューズ装置として、例えば特開2002−329454号公報(特許文献1)に記載の如き、1つのヒューズ入力端子部からエレメント部を介して複数のヒューズ出力端子部が設けられた多極型ヒューズ装置が用いられており、部品点数の削減と、電気接続箱内のスペース効率の向上が図られている。
【0003】
ところで、電気接続箱は、製造コストの低減を図るために、複数のグレードの車種に共通して用いられることがある。そこで、電気接続箱に装着される多極型ヒューズ装置は、予め複数グレード中で最大数のヒューズ出力端子部が設定されて、各グレードの車種に共通して用いられるようになっている。
【0004】
ところが、自動車に設けられる電装品の数は、車両のグレードに応じて様々に異なる。それ故、電装品の少ないグレードの車種の場合には、予め最大数を見越して設定された多極型ヒューズ装置のヒューズ出力端子部のうち、未使用のヒューズ出力端子部が発生する場合があり、却って電気接続箱内のスペース効率を低下させるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−329454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、部品点数の削減と、電気接続箱内のスペース効率の更なる向上を図ることの出来る、新規な構造の多極型ヒューズ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様は、ヒューズ入力端子部に対して複数のヒューズ出力端子部がエレメント部を介して接続されたヒューズ用バスバーが、ハウジング内に収容されていると共に、前記ヒューズ入力端子部と前記ヒューズ出力端子部とが、前記ハウジングに貫設された複数の端子挿通孔を通じて、それぞれ外部に突出されている多極型ヒューズ装置において、前記複数の端子挿通孔の一部が選択端子部用挿通孔とされており、該選択端子部用挿通孔に対して、(A)前記ヒューズ入力端子部に前記エレメント部を介して接続された複数の前記ヒューズ出力端子部、および(B)前記ヒューズ入力端子部に非接続とされていると共に、単一のスプライス用バスバーに設けられたスプライス入力端子部と複数のスプライス出力端子部、の何れか一方が択一的に挿通配置されるようになっていることを、特徴とする。
【0008】
本発明に従う構造とされた多極型ヒューズ装置においては、ハウジングに設けられた選択端子部用挿通孔に、(A)過電流が流れた際に回路を遮断するヒューズ機能を有するヒューズ用バスバーのヒューズ出力端子部と、(B)回路を分岐するスプライス機能を有するスプライス用バスバーのスプライス入力端子部又はスプライス出力端子部の何れか一方が選択的に挿通可能とされている。これにより、例えば電装品の数が少なく、全ての選択端子部用挿通孔にヒューズ出力端子部を設けると、未使用のヒューズ出力端子部を生じる場合には、ハウジング内にヒューズ用バスバーと共にスプライス用バスバーを収容して、選択端子部用挿通孔にスプライス入力端子部又はスプライス出力端子部を挿通配置することが出来る。その結果、ハウジング内の未使用部分を有効に利用してスプライスを設けることが可能となり、別途にスプライス用のショートピン等を用意したり、電気接続箱にスプライス用のショートピン等の接続箇所を設けることが不要となり、部品点数の削減と、電気接続箱内のスペース効率の向上を図ることが出来る。
【0009】
また、ハウジングに設けられた選択端子部用挿通孔にスプライス入力端子部又はスプライス出力端子部を設けることが出来ることから、従来のショートピンに比べて、スプライス入力端子部およびスプライス出力端子部として、幅広の端子部を用いることが出来る。これにより、より大電流に対応したスプライスをスペース効率良く設けることが出来る。
【0010】
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、複数の前記スプライス用バスバーが前記ハウジング内に収容されているものである。本態様によれば、より多数のスプライスをハウジング内に設けることが出来ることから、スペース効率の更なる向上を図ることが出来る。
【発明の効果】
【0011】
本発明に従う構造とされた多極型ヒューズ装置においては、ハウジングに設けられた選択端子部用挿通孔に、(A)ヒューズ用バスバーのヒューズ出力端子部と、(B)スプライス用バスバーのスプライス入力端子部とスプライス出力端子部の一方が、選択的に挿通配置可能とされている。これにより、未使用のヒューズ出力端子部が生じる場合には、選択端子部用挿通孔にスプライス入力端子部又はスプライス出力端子部を挿通配置することによって、多極型ヒューズ装置内にスプライスを設けることが出来る。その結果、スプライス用の部品を別途に用意して、電気接続箱内にスプライス用部品の装着場所を設けることが不要となり、部品点数の削減と、電気接続箱内のスペース効率の向上を図ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第一の実施形態としての多極型ヒューズの2つの態様を示す正面図。
【図2】図1(a)に示した多極型ヒューズ装置の側面図。
【図3】図1に示した2つの多極型ヒューズ装置に用いられるヒューズ用バスバーおよびスプライス用バスバーをそれぞれ示す平面図および回路図。
【図4】本発明の第二の実施形態としての多極型ヒューズの正面図と、これに用いられるヒューズ用バスバーおよびスプライス用バスバーの回路図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
先ず、図1に、本発明の第一の実施形態としての1つの態様である多極型ヒューズ装置10aと、もう1つの態様である多極型ヒューズ装置10bを示すと共に、図2に、多極型ヒューズ装置10aの側面形状を示す。なお、多極型ヒューズ装置10bの側面形状は、図2に示した多極型ヒューズ装置10aの側面形状と同一となることから、図示を省略する。
【0015】
多極型ヒューズ装置10aは、合成樹脂製のハウジング12にヒューズ用バスバー14aが収容されると共に、ヒューズ用バスバー14aのヒューズ入力端子部16と複数のヒューズ出力端子部18a〜18kがハウジング12の外部に突出された構造とされている。
【0016】
図3(a)に、ヒューズ用バスバー14aを示す。ヒューズ用バスバー14aは、例えば銅合金などの金属板がプレス打ち抜き加工および曲げ加工等されることにより形成されている。ヒューズ用バスバー14aは、帯状に延びるバスバー部20に、ヒューズ入力端子部16と複数のヒューズ出力端子部18a〜18kが連結された構造とされている。ヒューズ入力端子部16は、バスバー部20に対して垂直に立ち上がるタブ形状とされている。なお、ヒューズ入力端子部16には図示しないボルト孔が貫設されており、バッテリーに接続している図示しない電源線端末がボルト締めで接続されるようになっている。
【0017】
さらに、ヒューズ用バスバー14aには、複数のヒューズ出力端子部18a〜18kが設けられている。これらヒューズ出力端子部18a〜18kは、バスバー部20の延出方向(図3(a)中、左右方向) で所定間隔を隔てて連接されて、バスバー部20の延出方向に直交して互いに同方向に突出されたタブ形状とされている。ヒューズ出力端子部18a〜18kは、所定の電流が流れた場合に溶断するエレメント部22を介してバスバー部20と接続されている。エレメント部22は、ヒューズ出力端子部18a〜18cにおいて細幅の略クランク形状、ヒューズ出力端子部18d〜18kにおいて細幅の略Z字形状とされており、予め設定された規定値以上の過電流が流れた場合に溶断するようにされている。なお、ヒューズ出力端子部18a〜18cの幅寸法(図3(a)中、左右方向寸法)は、ヒューズ出力端子部18d〜18kの幅寸法よりもそれぞれ大きくされており、ヒューズ出力端子部18d〜18kよりも大電流に対応可能とされている。これにより、ヒューズ用バスバー14aは、図3(b)にも示すように、ヒューズ入力端子部16に対して、複数のヒューズ出力端子部18a〜18kがそれぞれエレメント部22を介して電気的に接続された構造とされている。
【0018】
このようなヒューズ用バスバー14aは、図1および図2に示したように、ハウジング12に収容されている。ハウジング12は、第一ケース24aと第二ケース24bが相互に組み合わされて構成された、略長手矩形のブロック形状とされている。なお、図1に示したように、第一ケース24aおよび第二ケース24bにおいてヒューズ用バスバー14aのエレメント部22と重なる部位には透明の合成樹脂板による視認窓26(図1においては第一ケース24a側のみ図示)が設けられており、ハウジング12内に収容されたヒューズ用バスバー14aの各エレメント部22が外部から視認可能とされている。
【0019】
ハウジング12における第一ケース24aと第二ケース24bとの間で、ヒューズ用バスバー14aのヒューズ入力端子部16と重なる位置には、ヒューズ入力端子部16の断面形状に対応する長手矩形状をもってハウジング12を内外に貫通する端子挿通孔28が形成されている。また、第一ケース24aと第二ケース24bとの間で、ヒューズ用バスバー14aのヒューズ出力端子部18a〜18kのそれぞれと重なる位置には、ヒューズ出力端子部18a〜18kそれぞれの断面形状に対応する長手矩形状をもってハウジング12の内外を貫通する端子挿通孔30a〜30kが形成されている。
【0020】
これら第一ケース24aと第二ケース24bが、ヒューズ用バスバー14aを挟んで相互に嵌め合わされることによって、ヒューズ用バスバー14aがハウジング12に収容される。そして、ヒューズ用バスバー14aのヒューズ入力端子部16が端子挿通孔28を通じてハウジング12の外部に突出されると共に、各ヒューズ出力端子部18a〜18kが、それぞれ端子挿通孔30a〜30kを通じてハウジング12の外部に突出される。このようにして、多極型ヒューズ装置10aが構成されている。
【0021】
そして、本発明に従う構造とされた多極型ヒューズ装置においては、前記多極型ヒューズ装置10aと同一のハウジング12を用いて、図1(b)に示した多極型ヒューズ装置10bを構成することが出来る。多極型ヒューズ装置10bは、前記多極型ヒューズ装置10aと同一のハウジング12に、前記多極型ヒューズ装置10aのヒューズ用バスバー14aに代えて、ヒューズ用バスバー14bとスプライス用バスバー32が収容された構造とされている。なお、以下の説明において、前記多極型ヒューズ装置10aと同一の構造とされた部材および部位には、図中に多極型ヒューズ装置10aと同一の符号を付すことにより、その説明を適宜に省略する。
【0022】
図3(c)に、ヒューズ用バスバー14bとスプライス用バスバー32を示す。ヒューズ用バスバー14bは、前記ヒューズ用バスバー14a(図3(a)参照)におけるヒューズ出力端子部18i〜18kが排されたものであり、図3(d)にも示すように、前記ヒューズ用バスバー14aよりも少ない複数のヒューズ出力端子部18a〜18hが、エレメント部22を介してヒューズ入力端子部16とそれぞれ接続された構造とされている。
【0023】
一方、スプライス用バスバー32は、ヒューズ用バスバー14bと別体形成されて、例えば銅合金などの金属板がプレス打ち抜き加工されて形成されており、帯状に延びるバスバー部34に、スプライス入力端子部36と複数のスプライス出力端子部38a,38bが連結された構造とされている。スプライス入力端子部36およびスプライス出力端子部38a,38bは何れも同形状とされており、バスバー部34の延出方向(図3(c)中、左右方向)で所定間隔を隔てて連接されて、バスバー部34の延出方向に直交して互いに同方向に突出されている。更に、スプライス入力端子部36およびスプライス出力端子部38a,38bは、前記ヒューズ用バスバー14aのヒューズ出力端子部18i〜18kと等しいタブ形状とされている。これにより、スプライス用バスバー32のスプライス入力端子部36とスプライス出力端子部38a,38bは、前記ヒューズ用バスバー14aのヒューズ出力端子部18i〜18kと平面視(図3(a)および(c)参照)において同形状とされている。また、スプライス入力端子部36およびスプライス出力端子部38a,38bは、バスバー部34から略一定の矩形断面形状をもって延びる連結部40を介してバスバー部34と連結されている。これにより、スプライス用バスバー32は、図3(d)に示すように、スプライス入力端子部36に対して、複数のスプライス出力端子部38a,38bが、ヒューズ用バスバー14bのようなエレメント部22を介することなく電気的に接続された構造とされている。また、スプライス用バスバー32は、ヒューズ用バスバー14bに対して別体とされており、スプライス入力端子部36およびスプライス出力端子部38a,38bが、ヒューズ用バスバー14bのヒューズ入力端子部16と電気的に非接続とされている。
【0024】
なお、このようなスプライス用バスバー32は、個別に金属板をプレス打ち抜き加工して形成しても良いし、例えば、前記多極型ヒューズ装置10aのヒューズ用バスバー14aを打ち抜き成形する成形型を入れ子構造として、ヒューズ用バスバー14aのヒューズ出力端子部18i〜18kに接続するエレメント部22に代えて連結部40を成形すると共にヒューズ用バスバー14aのバスバー部20を切断可能とすることによって、ヒューズ用バスバー14aと、ヒューズ用バスバー14bおよびスプライス用バスバー32を選択的に形成可能とする等しても良い。
【0025】
そして、図1(b)に示したように、第一ケース24aと第二ケース24bが、ヒューズ用バスバー14bとスプライス用バスバー32を挟んで相互に嵌め合わされることにより、ヒューズ用バスバー14bとスプライス用バスバー32がハウジング12に収容される。ハウジング12への収容状態において、ヒューズ用バスバー14bは、前記ヒューズ用バスバー14aと同様に、ヒューズ入力端子部16が端子挿通孔28を通じてハウジング12の外部に突出されると共に、各ヒューズ出力端子部18a〜18hが、それぞれ端子挿通孔30a〜30hを通じてハウジング12の外部に突出される。また、スプライス用バスバー32のスプライス入力端子部36が端子挿通孔30iに挿通配置されてハウジング12の外部に突出されると共に、スプライス出力端子部38aとスプライス出力端子部38bが、それぞれ端子挿通孔30j,30kに挿通配置されてハウジング12の外部に突出される。このようにして、多極型ヒューズ装置10bが構成されている。
【0026】
このような多極型ヒューズ装置10a,10bは、図示しないジャンクションボックス等の自動車の電気接続箱に接続される。そして、本実施形態に従う構造とされた多極型ヒューズ装置10a,10bにおいては、ハウジング12の端子挿通孔30a〜30kのうち、端子挿通孔30i,30j,30kが選択端子部用挿通孔とされて、ヒューズ用バスバー14aのヒューズ出力端子部18i,18j,18kと、スプライス用バスバー32のスプライス入力端子部36およびスプライス出力端子部38a,38bとの何れか一方が択一的に挿通配置可能とされている。これにより、同一のハウジング12に、ヒューズ用バスバー14aと、ヒューズ用バスバー14bおよびスプライス用バスバー32が選択的に収容可能とされており、例えば電装品の少ない車種等のように、ヒューズ用バスバー14aを用いるとヒューズ出力端子部18i,18j,18hが未使用となるような場合には、スプライス用バスバー32をハウジング12に収容して多極型ヒューズ装置10bを構成することによって、多極型ヒューズ装置10b内にスプライス入力端子部36からスプライス出力端子部38a,38bに分岐するスプライスを設けることが出来る。その結果、別途にスプライス用のショートピンを用意すると共に該ショートピンの接続箇所を電気接続箱内に設けることが不要となり、部品点数の削減と、電気接続箱のスペース効率の向上を図ることが出来る。
【0027】
また、スプライス用に別途に設けられるショートピンは、一般に、電気接続箱のヒューズ装着部と同形状のキャビティに装着可能とされるように、ヒューズと略同形状の接続端子をもって形成されており、大電流に対応する幅広の端子を形成することが困難であった。これに対して、多極型ヒューズ装置10bによれば、スプライス用バスバー32のスプライス入力端子部36およびスプライス出力端子部38a,38bを幅広に形成することが容易であり、より大電流に対応するスプライスを容易に形成することが出来る。
【0028】
次に、図4(a)に、本発明の第二の実施形態としての多極型ヒューズ装置10cを示す。多極型ヒューズ装置10cは、前記第一の実施形態における多極型ヒューズ装置10a,10bと同一のハウジング12内に、ヒューズ用バスバー14cと、スプライス用バスバー32a,32bが収容された構造とされている。ヒューズ用バスバー14cは、前記多極型ヒューズ装置10bのヒューズ用バスバー14bにおけるヒューズ出力端子部18f〜18hが排されたものであり、前記ヒューズ用バスバー14bよりも更に少ない複数のヒューズ出力端子部18a〜18eが、エレメント部22を介してヒューズ入力端子部16とそれぞれ接続された構造とされている。一方、スプライス用バスバー32a,32bは、前記多極型ヒューズ装置10bにおけるスプライス用バスバー32(図3(c)等参照)と同一の構造とされている。
【0029】
そして、これらヒューズ用バスバー14cとスプライス用バスバー32a,32bが、ハウジング12内に収容されており、ヒューズ用バスバー14cのヒューズ出力端子部18a〜18eがハウジング12の端子挿通孔30a〜30eにそれぞれ挿通配置されている。また、スプライス用バスバー32aのスプライス入力端子部36が端子挿通孔30fに挿通配置されると共に、スプライス出力端子部38a,38bが端子挿通孔30g、30hにそれぞれ挿通配置されている。更に、スプライス用バスバー32bのスプライス入力端子部36が端子挿通孔30iに挿通配置されると共に、スプライス出力端子部38a,38bが端子挿通孔30j、30kにそれぞれ挿通配置されている。
【0030】
このように、本実施形態に従う構造とされた多極型ヒューズ装置10cによれば、ハウジング12の端子挿通孔30a〜30kのうち、端子挿通孔30f〜30kが選択端子部用挿通孔とされており、端子挿通孔30f〜30kに、前記第一の実施形態におけるヒューズ用バスバー14aのヒューズ出力端子部18f〜18kと、スプライス用バスバー32a,32bのスプライス入力端子部36又はスプライス出力端子部38a,38bとの何れか一方が択一的に挿通配置可能とされている。これにより、ハウジング12内にスプライス用バスバー32aとスプライス用バスバー32bの2つのスプライスを設けることが出来て、更なるスペース効率の向上を図ることが出来る。
【0031】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、ハウジング内に設けられるヒューズ用バスバーおよびスプライス用バスバーの数は特に限定されることは無く、ハウジング内に2つ以上のヒューズ用バスバーを設けたり、3つ以上のスプライス用バスバーを設けることも可能である。
【0032】
さらに、ヒューズ用バスバーおよびスプライス用バスバーの具体的形状も、前記実施形態に記載の如き形状に限定されるものではない。例えば、前記実施形態においては、ヒューズ用バスバー14a,14b,14cのヒューズ入力端子部16が、バスバー部20を挟んで各ヒューズ出力端子部18と反対側に位置して、バスバー部20から垂直に突出されていたが、ヒューズ入力端子部16を、各ヒューズ出力端子部18と同形状をもってヒューズ出力端子部18と並列的に形成する等しても良い。また、スプライス用バスバーにおけるスプライス出力端子部の数も限定されることはなく、1つのスプライス用バスバーに3本以上のスプライス出力端子部を設けても良い。更にまた、前記実施形態における端子挿通孔30a〜30cを選択端子部用挿通孔として用いて、スプライス用バスバーのスプライス入力端子部やスプライス出力端子部を挿通配置することも可能であり、そのようにすれば、スプライス入力端子部およびスプライス出力端子部をより幅広に形成して、より大電流に対応可能なスプライスを形成することも出来る。
【符号の説明】
【0033】
10a,b,c:多極型ヒューズ装置、12:ハウジング、14a,b,c:ヒューズ用バスバー、16:ヒューズ入力端子部、18a〜k:ヒューズ出力端子部、22:エレメント部、30a〜k:端子挿通孔、30f〜k:選択端子部用挿通孔、32:スプライス用バスバー、36:スプライス入力端子部、38a,b:スプライス出力端子部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒューズ入力端子部に対して複数のヒューズ出力端子部がエレメント部を介して接続されたヒューズ用バスバーが、ハウジング内に収容されていると共に、前記ヒューズ入力端子部と前記ヒューズ出力端子部とが、前記ハウジングに貫設された複数の端子挿通孔を通じて、それぞれ外部に突出されている多極型ヒューズ装置において、
前記複数の端子挿通孔の一部が選択端子部用挿通孔とされており、該選択端子部用挿通孔に対して、
(A)前記ヒューズ入力端子部に前記エレメント部を介して接続された複数の前記ヒューズ出力端子部、および
(B)前記ヒューズ入力端子部に非接続とされていると共に、単一のスプライス用バスバーに設けられたスプライス入力端子部と複数のスプライス出力端子部、
の何れか一方が択一的に挿通配置されるようになっていることを特徴とする多極型ヒューズ装置。
【請求項2】
複数の前記スプライス用バスバーが前記ハウジング内に収容されている
請求項1に記載の多極型ヒューズ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−110055(P2013−110055A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−255842(P2011−255842)
【出願日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】