説明

多様な色温度を有する発光装置

【課題】一つのパッケージ内に多数の発光部を形成することで、多様な光スペクトラムまたは色温度の光を具現することができる発光装置を提供する。また、消耗電力及び蛍光体使用量を大いに増加せずに、低い色温度の白色光を具現することができる発光装置を提供する。
【解決手段】第1発光ダイオードチップ及び第1蛍光物質を含み、色温度が6000K以上の昼光色を放出する第1発光部と第2発光ダイオードチップ及び第2蛍光物質を含み、色温度が6000K未満の白色光を放出する第2発光部と580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含む第3発光部とを含み、前記第2及び第3発光部は、前記第1発光部から独立的に駆動可能であり、前記第2発光部から放出された白色光と前記第3発光部から放出された光によって色温度3000K以下の温白色が具現される発光装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関するもので、より詳細には、一つのパッケージ内に多数の発光部を形成し、多様な光スペクトラム及び色温度を具現することができる発光装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)は、化合物半導体のP−N接合構造を用いて注入された少数キャリア(電子または正孔)を生成し、これらの再結合によって所定の光を発散する素子を示す。発光ダイオードは、既存の電球または蛍光灯に比べて消費電力が少なく、寿命が数乃至数十倍に至るので、消耗電力の節減及び耐久性側面で優れている。また、発光ダイオードは、狭い空間に設置可能であり、振動に強いという特性を提供する。このような発光ダイオードを用いた発光装置は、表示素子及びバックライトに用いられており、最近、これを一般の照明用途に適用するために活発な研究が進行中である。最近は、単一の色成分、例えば、赤色、青色または緑色発光ダイオードの他に、白色発光ダイオードが市販されている。白色発光ダイオードを用いた発光装置は、自動車用及び照明用製品に応用されながら、その需要が急速に増加することと予想される。
【0003】
一方、人間は、約一日の周期で生体リズムが繰り返される日周期性リズム(circadian rhythm)を有する。例えば、ストレスホルモンとして知られたコルチゾール(cortisol)と睡眠ホルモンとして知られたメラトニン(melatonin)は、活動性と睡眠に大きな影響を及ぼすが、一日活動量の基礎となるコルチゾール数値は、昼には増加するが、夜には再び減少して最小になる。その反面、睡眠を引き起こすメラトニン数値は、昼には減少して眠気をなくすが、夜には増加して健康な睡眠を誘導する。
【0004】
一般的に、光は、このような人間の生体リズムに多くの影響を及ぼし、特に、日光は、このような効果に非常に大きな役割をする。日光の色温度は、午前には6000Kより高い色温度を示すが、午後には漸次的に減少する。色温度は、光源の色に対する物理的な数値を示し、ケルビン温度(K)で表示されるもので、色温度が高いほど青色の光を帯び、色温度が低いほど赤黄色の強い光を放つようになる。また、色温度が高いほど、脳の活動性及び集中力が大きくなり、色温度が低いほど、感性が活発になって心が安らかになる。
【0005】
上記のように、光は、波長または色温度などによって多様な感じを与えて、人間の生体リズムに多くの影響を及ぼし、生体リズムが充分に適応できない場合、消化機能の障害、慢性疲労などの多様な疾病を引き起こすようになる。したがって、人間の日周期性リズムを考慮した照明装置に対する研究が進行されつつある。
【0006】
従来の発光ダイオードを用いた発光装置において、白色具現方式は多様に提案されている。通常、発光ダイオードチップの周囲に蛍光物質を配置し、発光ダイオードチップの1次発光の一部と、蛍光物質によって波長変換された2次発光との混色で白色を具現する。白色を具現するための蛍光物質として、ガーネット蛍光体、チオガレート、スルフィド、シリケートまたはオキシナイトライドなどが開示されている。しかしながら、このような蛍光物質を用いた発光装置は、色温度の範囲が狭く、演色性が非常に低く、ランプが不安定であるという問題点がある。すなわち、多様な光スペクトラムまたは色温度を提供する発光装置を製造することが困難である。さらに、赤色系列蛍光体の光効率が相対的に低いので、青色または紫外線発光ダイオードチップと蛍光体を用いて色温度の低い白色光を具現するためには、消耗電力及び蛍光体使用量を増加させるべきであるという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解決するためのもので、その目的は、一つのパッケージ内に多数の発光部を形成することで、多様な光スペクトラムまたは色温度の光を具現することができる発光装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、人間の生体リズムによって光の光スペクトラムまたは色温度を調節することができる発光装置を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、消耗電力及び蛍光体使用量を大いに増加せずにも、低い色温度の白色光を具現することができる発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような技術的課題を解決するために、本発明は、多様な色温度を有する発光装置を提供する。本発明の各実施例に係る発光装置は、第1発光部、第2発光部及び第3発光部を含む。前記第1発光部は、第1発光ダイオードチップ及び第1蛍光物質を含み、色温度が6000K以上の昼光色を放出し、前記第2発光部は、第2発光ダイオードチップ及び第2蛍光物質を含み、色温度が6000K未満の白色光を放出し、前記第3発光部は、580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含む。また、前記第2及び第3発光部は、前記第1発光部から独立的に駆動可能であり、前記第2発光部から放出された白色光と前記第3発光部から放出された光によって色温度3000K以下の温白色が具現される。
【0010】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式1で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式1>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dAl・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Sc、B、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Si、Ge、Ti、Zr、Mn、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、o、p、h、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦2、0≦d≦8、0≦e≦4、0≦f≦3、0≦g≦8、1≦o≦2、1≦p≦5、0≦h≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0011】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式2で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式2>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・(4−a−b−c)(MIIIO)・7(Al)・d(B)・e(Ga)・f(SiO)・g(GeO)・h(MIV
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、In、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、x、yは、0<a≦4、0≦b≦2、0≦c≦2、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0<h≦0.5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0012】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式3で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式3>
a(MIO)・b(MIIO)・c(Al)・d(MIII)・e(MIV)・f(MV
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、B、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Si、Ge、Ti、Zr、Hfを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、x、yは、0<a≦1、0≦b≦2、0<c≦8、0≦d≦1、0≦e≦1、0<f≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0013】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式4で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式4>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIIX)・d(MIIIO)・e(MIV)・f(MV)・g(SiO)・h(MVI
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Al、Ga、In、Bを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Ge、V、Nb、Ta、W、Mo、Ti、Zr、Hf、Pを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0<b≦8、0≦c≦4、0≦d≦2、0≦e≦2、0≦f≦2、0≦g≦10、0≦h≦5、1≦o≦2、1≦p≦5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0014】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式5で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式5>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・d(Sb)・e(MIIIO)・f(MIV
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Bi、Sn、Sc、Y、La、Pr、Sm、Eu、Tb、Dy、Gdを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦4、0<d≦8、0≦e≦8、0≦f≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0015】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式6で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式6>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dGeO・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cdを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Sc、Y、B、Al、Ga、In、Laを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Si、Ti、Zr、Mn、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Pr、Sm、Eu、Gd、Dyを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦10、0<d≦10、0≦e≦14、0≦f≦14、0≦g≦10、0≦h≦2、1≦o≦2、1≦p≦5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0016】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式7で表現される蛍光物質を含むことができる。
<化学式7>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dP・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
ここで、前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Sc、Y、B、Al、La、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Si、Ge、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Pr、Sm、Eu、Gd、Dy、Ce、Tbを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、x、yは、0<a≦2、0≦b≦12、0≦c≦16、0<d≦3、0≦e≦5、0≦f≦3、0≦g≦2、0≦h≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることができる。
【0017】
前記第1または第2発光部は、単一の蛍光物質または多数個の蛍光物質を含むことができる。
一方、前記第1及び第2発光ダイオードチップは、青色またはUV光を放出することを特徴とする。
【0018】
本発明の発光装置は、前記第1発光部、第2発光部または第3発光部のうち少なくとも何れか一つに印加される電圧を調節する制御部をさらに含むことができる。前記制御部は、外部から入力された電圧を時間によって調節することができ、特に、24時間周期で外部から入力された電圧を調節することができる。
【0019】
一方、前記第1発光部乃至第3発光部は、一つのパッケージ内に形成されることができる。前記パッケージは基板を含むことができ、前記第1乃至第3発光ダイオードチップは前記基板の上部に実装され、前記第1及び第2発光部の蛍光物質は、前記第1及び第2発光ダイオードチップの上部にそれぞれ配置される。また、前記パッケージは、前記発光ダイオードチップから発生する熱を放出するヒートシンクを含むことができ、前記第1乃至第3発光ダイオードチップは、前記ヒートシンクの上部に実装され、前記第1及び第2蛍光物質は、前記第1及び第2発光ダイオードチップの上部にそれぞれ配置される。
【0020】
一方、前記第2発光部は、前記第1及び第3発光部に比べて前記パッケージの中心に近く配置されることができる。
以上では、前記第1発光部と第2発光部を色温度6000Kを基準にして分離したが、前記第1発光部と第2発光部は、他の色温度を基準にして分離することもできる。すなわち、本発明の他の態様に係る発光装置は、第1発光ダイオードチップ及び第1蛍光物質を含み、相対的に高い色温度の白色光を放出する第1発光部と、第2発光ダイオードチップ及び第2蛍光物質を含み、相対的に低い色温度の白色光を放出する第2発光部と、580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含む第3発光部とを含む。前記第2及び第3発光部は、前記第1発光部から独立的に駆動可能であり、前記第2発光部から放出された白色光と前記第3発光部から放出された光によって色温度3000K以下の温白色が具現される。その結果、多様な色温度の白色光を具現することが可能である。一方、前記第1発光部と第2発光部を分離する基準色温度は、4000K〜6000K範囲内でもある。
【発明の効果】
【0021】
本発明は、一つのパッケージ内に多数の発光部を形成することで、多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現し、所望の雰囲気及び用途に多様に適用することができる。特に、人間の日周期性リズムによって光の波長または色温度などを適切に調節することで、健康を増進させることができる。
【0022】
また、従来の別途のパッケージで構成していたものを一つのパッケージに形成することで、工程の面倒さを減少させ、空間効率性を増大し、費用を節減することができる。
さらに、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップを一緒に使用することで、消費電力及び蛍光体使用量を大いに増加せずにも低い色温度の白色光を具現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付された図面を参照して、本発明の実施例を一層詳細に説明する。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものでなく、他の多様な形態にも具現されうる。ただし、本実施例は、本発明の開示を完全にし、通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供される。図面における同一符号は、同一の要素を示している。
【0024】
本発明に係る発光装置は、一つのパッケージ内に相対的に色温度の高い白色光を放出する第1発光部と、相対的に色温度の低い白色光を放出する第2発光部と、第3発光部とを含む。前記第1発光部は、第1発光ダイオードチップ及び第1蛍光物質を含み、色温度が6000K以上の白色光、すなわち、昼光色として知られた白色光を放出する。前記第2発光部は、第2発光ダイオードチップ及び第2蛍光物質を含み、色温度が6000K未満の白色光を放出する。一方、前記第3発光部は、580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含み、580nm以上の可視光線領域の光を放出する。前記第2及び第3発光部は、前記第1発光部から独立的に駆動可能であり、前記第2発光部から放出された白色光と前記第3発光部から放出された光によって温白色として知られた白色光が具現される。
【0025】
前記第1発光部及び第2発光部は、発光ダイオードチップ及び蛍光物質を含む。前記発光ダイオードチップは、青色またはUVを放出する発光ダイオードチップであり、前記発光ダイオードチップから発光される青色光またはUV光と、蛍光物質によって波長変換される光との混合で所望の光スペクトラム及び色温度特性を有する白色光を具現することができる。一方、前記第3発光部は、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップを含む。このような発光ダイオードチップは、例えば、(Al、In、Ga)P系列の化合物半導体で製造されたもので、消耗電力が低く、長波長領域の可視光線を放出する。したがって、前記第2発光部と前記第3発光部によって低い色温度の白色光を具現することができる。
【0026】
前記第1発光部または第2発光部を構成する発光ダイオードチップ及び蛍光物質は多様に構成することができ、例えば、前記第1発光部または第2発光部は、一つの青色発光ダイオードチップと、一つの黄色発光蛍光物質とを含むことができる。すなわち、発光ダイオードチップから発光される青色光と、蛍光物質によって波長変換される黄色光との混合で白色光を具現する。また、前記第1発光部または第2発光部は、一つの青色発光ダイオードチップと、緑色発光蛍光物質と、オレンジ色発光蛍光物質とを含むことができる。すなわち、発光ダイオードチップから発光される青色光と、蛍光物質によって波長変換される緑色光及びオレンジ色光との混合で白色を具現する。この場合、前記青色発光ダイオードチップ及び黄色発光蛍光物質から構成される例に比べて、一層向上した演色性を得られるという長所がある。すなわち、発光ダイオードチップと多様な発光ピークを有する多数個の蛍光物質を用いることで、演色性を向上させることができる。多数個の蛍光物質を用いる場合、蛍光物質の組成のみならず、多数個の蛍光物質の組成比によって多様な色温度及び演色性を有する白色光を具現することができる。
【0027】
前記蛍光物質は、多様な発光ピーク範囲を有する系列の物質、例えば、緑色から赤色の発光ピーク範囲を有するシリケート系蛍光物質などの物質を使用することを特徴とする。すなわち、発光ダイオードチップから放出される光を励起源として多様な色を具現し、これによって、多様な光スペクトラム及び色温度特性を有する白色光を具現することができる。また、多数個の蛍光物質を含む場合、同一系列の物質を使用することで、蛍光物質の相互間の影響力を最小化することができる。
【0028】
前記蛍光物質は、アルミネート系、シリケート系、オキシナイトライド系、アンチモネート系、ゲルマネート系またはフォスフェート系を含む。特に、鉛または銅を含有する蛍光物質を使用することで、高い安定性及び優れた光励起特性を得ることができる。
【0029】
前記アルミネート系蛍光物質は、下記の化学式1、化学式2及び化学式3で表現される蛍光物質を含む。
<化学式1>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dAl・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
前記化学式1で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Sc、B、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVは、Si、Ge、Ti、Zr、Mn、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVIは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0030】
また、前記化学式1で、a、b、c、d、e、f、g、o、p、h、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦2、0≦d≦8、0≦e≦4、0≦f≦3、0≦g≦8、1≦o≦2、1≦p≦5、0≦h≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0031】
<化学式2>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・(4−a−b−c)(MIIIO)・7(Al)・d(B)・e(Ga)・f(SiO)・g(GeO)・h(MIV
前記化学式2で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、In、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0032】
また、前記化学式2で、a、b、c、d、e、f、g、h、x、yは、0<a≦4、0≦b≦2、0≦c≦2、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0<h≦0.5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0033】
<化学式3>
a(MIO)・b(MIIO)・c(Al)・d(MIII)・e(MIV)・f(MV
前記化学式3で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、B、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Si、Ge、Ti、Zr、Hfを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0034】
また、前記化学式3で、a、b、c、d、e、f、x、yは、0<a≦1、0≦b≦2、0<c≦8、0≦d≦1、0≦e≦1、0<f≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0035】
前記シリケート系蛍光物質は、下記の化学式4で表現される蛍光物質を含む。
<化学式4>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIIX)・d(MIIIO)・e(MIV)・f(MV)・g(SiO)・h(MVI
前記化学式4で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Al、Ga、In、Bを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVは、Ge、V、Nb、Ta、W、Mo、Ti、Zr、Hf、Pを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVIは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0036】
また、前記化学式4で、a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0<b≦8、0≦c≦4、0≦d≦2、0≦e≦2、0≦f≦2、0≦g≦10、0≦h≦5、1≦o≦2、1≦p≦5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0037】
前記アンチモネート系蛍光物質は、下記の化学式5で表現される蛍光物質を含む。
<化学式5>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・d(Sb)・e(MIIIO)・f(MIV
前記化学式5で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Bi、Sn、Sc、Y、La、Pr、Sm、Eu、Tb、Dy、Gdを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0038】
また、前記化学式5で、a、b、c、d、e、f、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦4、0<d≦8、0≦e≦8、0≦f≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0039】
前記ゲルマネート系蛍光物質は、下記の化学式6で表現される蛍光物質を含む。
<化学式6>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dGeO・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
前記化学式6で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cdを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Sc、Y、B、Al、Ga、In、Laを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVは、Si、Ti、Zr、Mn、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVIは、Bi、Sn、Pr、Sm、Eu、Gd、Dyを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0040】
また、前記化学式6で、a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦10、0<d≦10、0≦e≦14、0≦f≦14、0≦g≦10、0≦h≦2、1≦o≦2、1≦p≦5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0041】
前記フォスフェート系蛍光物質は、下記の化学式7で表現される蛍光物質を含む。
<化学式7>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dP・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
前記化学式6で、MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MIVは、Sc、Y、B、Al、La、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVは、Si、Ge、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、MVIは、Bi、Sn、Pr、Sm、Eu、Gd、Dy、Ce、Tbを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素である。
【0042】
また、前記化学式7で、a、b、c、d、e、f、g、h、x、yは、0<a≦2、0≦b≦12、0≦c≦16、0<d≦3、0≦e≦5、0≦f≦3、0≦g≦2、0≦h≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定される。
【0043】
図1は、本発明の一実施形態に係る発光装置を説明するための概念ブロック図である。
図1を参照すると、発光装置は、色温度6000K以上の昼光色を放出する第1発光部と、色温度6000K未満の白色光を放出する第2発光部と、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップを含む第3発光部とを含む。前記第2及び第3発光部は、第1発光部から独立的に駆動可能であり、前記第2及び第3発光部によって色温度3000K以下の温白色の白色光が具現される。
【0044】
上記のような発光装置は、一つのパッケージAで多数個の発光部がそれぞれ電気的に連結されるので、前記第1発光部乃至第3発光部を独立的に駆動することができる。例えば、第1発光部のみに電源を印加する場合、色温度が6000K以上の昼光色の白色光を具現することができ、第2発光部のみに電源を印加する場合、色温度が6000K未満の白色光を具現することができ、第3発光部のみに電源を印加する場合、580nm以上の可視光線を具現することができる。また、第2発光部と第3発光部を同時に駆動することで、色温度が3000K以下の温白色の白色光を具現することができる。
【0045】
発光ダイオードチップと赤色系列の蛍光物質を使用することで、3000K以下の低い色温度の白色光を具現することができる。しかし、赤色系列の蛍光物質は、光効率が相対的に低いので、色温度を低下させるために蛍光物質の使用量及び駆動電力を増加させるべきであり、これによって、消耗電力が急激に増加する。しかし、リン化物系列の発光ダイオードチップは、発光効率が高く、長波長可視光線を放出するので、このような発光ダイオードチップを一緒に使用することで、低い色温度の白色光を低電力で容易に具現することができる。
【0046】
一方、第1発光部と第2発光部のみに電源を印加したり、第1乃至第3発光部に同時に電源を印加することで、多様な光スペクトラムを有する白色光を具現することができ、広い範囲にかけて多様な色温度を具現することができる。
【0047】
上記のような本発明の発光装置は、多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現することができるので、一つのパッケージAで所望の雰囲気及び用途に多様に適用することができる。例えば、昼には、第1発光部のみを駆動することで、6000K以上の色温度を有する昼光色の白色光によって脳の活動性及び集中力を向上させ、夜には、第2発光部と第3発光部を駆動することで、3000K以下の色温度を有する温白色の白色光によって安らかに休めるようにする。特に、人間の日周期性リズムによって光の波長または色温度などを適切に調節することで、健康を増進させることができる。
【0048】
図2は、本発明の他の実施形態に係る発光装置を説明するための概念ブロック図である。
図2を参照すると、発光装置は、色温度が6000K以上の昼光色を放出する第1発光部と、色温度が6000K未満の白色光を放出する第2発光部と、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップを含む第3発光部とを含む。また、発光装置は、前記第1発光部に連結される第1制御部と、前記第2発光部に連結される第2制御部と、前記第3発光部に連結される第3制御部とを含み、前記第1乃至第3制御部は、前記第1乃至第3発光部に印加される電圧を制御する。
【0049】
前記第1乃至第3制御部は、第1乃至第3発光部にそれぞれ印加される電圧を制御するためのもので、例えば、前記第1乃至第3制御部は、外部電源から入力された電圧を時間によって調節して出力する。このために、前記第1乃至第3制御部は、タイマー及び電圧コントローラ回路を含むことができる。すなわち、外部電源から制御部に入力される電圧をタイマー及び電圧コントローラ回路を通して時間によって調節した後、これを第1乃至第3発光部に伝達する。
【0050】
図3a及び図3bは、前記第1乃至第3制御部の一例を説明するためのもので、第1制御部(I)の場合、図3aに示すように、12時間の間には外部電源からの電圧をそのまま伝達し、その後の12時間の間には電圧が印加されないようにする。これと反対に、第2制御部(II)の場合、図3bに示すように、12時間の間には外部電源から電圧が印加されないようにし、その後の12時間の間には外部電源からの電圧をそのまま伝達する。第3制御部は、第2制御部と同一の時間の間に外部電源からの電圧をそのまま伝達することができる。すなわち、一日中の12時間の間には、外部電源を第1発光部にそのまま伝達し、第1発光部のみを駆動することができ、その後の12時間の間には、外部電源を第2発光部及び第3発光部にそのまま伝達し、第2発光部及び第3発光部のみを駆動することができる。
【0051】
以下、上記のような発光装置の動作を説明する。外部電源は第1乃至第3制御部に印加され、前記第1乃至第3制御部は、時間によって電圧を調節して第1乃至第3発光部に印加する。上述したように、一日中の12時間の間には、外部から印加された電圧を第1発光部のみにそのまま伝達して第1発光部を駆動し、その後の12時間の間には、外部電圧を第2及び第3発光部のみにそのまま伝達して第2及び第3発光部を駆動する。すなわち、一日中の12時間の間、例えば、昼には、第1発光部のみを駆動することで、色温度が6000K以上の昼光色の白色光を具現することができ、その後の12時間の間、例えば、夜には、第2及び第3発光部のみを駆動することで、色温度が3000K以下の温白色の白色光を具現することができる。
【0052】
以上では、第1乃至第3発光部に印加される電源のオン/オフを例に挙げたが、本発明は、これに限定されずに多様に適用することができる。例えば、図4a及び図4bに示すように、時間によって電圧を増加または減少させることで、第1乃至第3発光部の発光強度を増加または減少させることができる。これによって、発光装置から放出される白色光の色温度が漸次的に上昇または低下するように形成することができる。
【0053】
上記のような発光装置は、前記第1乃至第3制御部を通して第1乃至第3発光部の駆動を調節することができるので、望む通りに多様に適用することができる。すなわち、別途に入力する必要なしに、時間によって自動的に色温度が調節される発光装置を製造することができる。例えば、上述したように、昼には色温度が相対的に高い白色光を具現し、夜には色温度が相対的に低い白色光を具現するように形成することができる。特に、人間の日周期性リズムによって光の波長または色温度などが適切に調節されるように適用することで、健康を増進させることができる。
【0054】
上述した例では、時間によって電圧を調節する制御部に対して説明したが、これに限定されることなく、前記制御部は、別途の入力部をさらに含み、使用者が望む通りに色温度を調節できるように形成することもできる。また、第1乃至第3制御部に外部電源が同時に印加される例を説明したが、これに限定されることなく、前記第1乃至第3制御部は、別途の外部電源に接続されて独立的に駆動することもできる。また、一つの制御部を用いて第2発光部と第3発光部が同一時間の間に駆動されるように制御することもでき、一つの制御部を用いて第1発光部乃至第3発光部をそれぞれ制御することもできる。また、第2発光部と第3発光部が同時に駆動される場合を説明したが、これに限定されることはない。すなわち、第2発光部と第3発光部が同時に駆動される時間帯の他に、第2発光部または第3発光部のみが駆動される時間帯を設けることもできる。
【0055】
上記のような本発明の発光装置は、多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現することができるので、一つのパッケージAで所望の雰囲気及び用途に多様に適用することができる。例えば、昼には、第1発光部のみを駆動することで、6000K以上の色温度を有する昼光色の白色光によって脳の活動性及び集中力を向上させ、夜には、第2発光部と第3発光部を駆動することで、3000K以下の色温度を有する温白色の白色光によって安らに休めるようにする。特に、人間の日周期性リズムによって光の波長または色温度などを適切に調節することで、健康を増進させることができる。
【0056】
また、従来の多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現するために別途のパッケージで構成していたものを一つのパッケージに形成することで、工程の面倒さを減少させ、空間効率性を増大し、費用を節減することができる。
【0057】
以下、本発明を下記の実施例を通して具体的に説明する。
[実施例1]
456nmの青色光を放出する発光ダイオードチップと、515nmの発光ピークを有するCu0.15Ba1.82Sr0.03Si0.99Ge0.01:Euの蛍光物質と、593nmの発光ピークを有するCu0.05Sr1.72Ca0.23Si0.99Ge0.01:Euの蛍光物質を用いて第1発光部を構成する。
【0058】
456nmの青色光を放出する発光ダイオードチップと、508nmの発光ピークを有するCu0.15Ba1.84Sr0.01Si0.99Zr0.01:Euの蛍光物質と、605nmの発光ピークを有するCu0.05Sr1.85Ca0.10SiO:Euの蛍光物質を用いて第2発光部を構成する。さらに、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップで第3発光部を構成する。
【0059】
図5は、第1発光部の発光スペクトラムを示した図で、図6は、第2発光部の発光スペクトラムを示した図である。図示したように、第1発光部は、青色発光領域の発光強度が相対的に高く、第2発光部は、黄色及び赤色発光領域の発光強度が相対的に高い。すなわち、第1発光部が相対的に高い色温度を有し、第2発光部が相対的に低い色温度を有することが分かる。
【0060】
本実施例の第1発光部は、9500Kの色温度を有し、演色指数88の優れた演色性を有する白色光を具現する。また、第2発光部は、2640Kの色温度を有し、演色指数83の優れた演色性を有する白色光を具現する。
【0061】
上記のような第1発光部と第2発光部を選択的に駆動することで、演色性に優れており、多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現することができる。例えば、昼には、第1発光部のみを駆動することで、9500Kの相対的に高い色温度を有する白色光を具現し、夜には、第2発光部のみを駆動することで、2640Kの相対的に低い色温度を有する白色光を具現する。さらに、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップを含む第3発光部を追加することで、2640Kより低い色温度の白色光が具現される。
【0062】
[実施例2]
456nmの青色光を放出する発光ダイオードチップと、515nmの発光ピークを有するCu0.15Ba1.82Sr0.03Si0.99Ge0.01:Euの蛍光物質と、600nmの発光ピークを有するCu0.05Sr1.8Ca0.15SiO:Euの蛍光物質を用いて第1発光部を構成する。
【0063】
456nmの青色光を放出する発光ダイオードチップと、515nmの発光ピークを有するCu0.15Ba1.82Sr0.03Si0.99Ge0.01:Euの蛍光物質と、600nmの発光ピークを有するCu0.05Sr1.8Ca0.15SiO:Euの蛍光物質を用いて第2発光部を構成し、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップで第3発光部を構成する。
【0064】
本実施例の第1及び第2発光部は、前記二つの蛍光物質の組成を調節し、異なる色温度及び演色性を有する白色光を具現することができる。
図7は、第1発光部の発光スペクトラムを示した図で、図8は、第2発光部の発光スペクトラムを示した図である。図示したように、第1発光部が相対的に高い色温度を有し、第2発光部が相対的に低い色温度を有することが分かる。
【0065】
本実施例の第1発光部は、8800Kの色温度を有し、演色指数92の優れた演色性を有する白色光を具現する。また、第2発光部は、2550Kの色温度を有し、演色指数80の優れた演色性を有する白色光を具現する。
【0066】
上記のような第1発光部と第2発光部を選択的に駆動することで、演色性に優れており、多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現することができる。例えば、昼には、第1発光部のみを駆動することで、8800Kの相対的に高い色温度を有する白色光を具現し、夜には、第2発光部のみを駆動することで、2550Kの相対的に低い色温度を有する白色光を具現する。また、第2発光部と第3発光部を同時に駆動することで、2550Kより低い色温度の白色光を具現することができる。
【0067】
[実施例3]
405nmのUV光を放出する発光ダイオードチップと、440nmの発光ピークを有するCu0.02Ba2.8Sr0.2Mg0.98Si:Euの蛍光物質と、508nmの発光ピークを有するCu0.15Ba1.84Sr0.01Si0.99Zr0.01:Euの蛍光物質と、565nmの発光ピークを有するCu0.02Ba0.98Sr0.98Ca0.02SiO:Euの蛍光物質と、630nmの発光ピークを有するCu0.15Mg0.85BaP:Eu,Mnの蛍光物質を用いて第1発光部を構成する。
【0068】
405nmのUV光を放出する発光ダイオードチップと、440nmの発光ピークを有するCu0.02Ba2.8Sr0.2Mg0.98Si:Euの蛍光物質と、515nmの発光ピークを有するCu0.15Ba1.82Sr0.03Si0.99Ge0.01:Euの蛍光物質と、593nmの発光ピークを有するCu0.05Sr1.72Ca0.23Si0.99Ge0.01:Euの蛍光物質と、630nmの発光ピークを有するCu0.15Mg0.85BaP:Eu,Mnの蛍光物質を用いて第2発光部を構成し、580nm以上の可視光線領域の光を放出する発光ダイオードチップで第3発光部を構成する。
【0069】
図9は、第1発光部の発光スペクトラムを示した図で、図10は、第2発光部の発光スペクトラムを示した図である。図示したように、第1発光部が相対的に高い色温度を有し、第2発光部が相対的に低い色温度を有することが分かる。
【0070】
本実施例の第1発光部は、8800Kの色温度を有し、演色指数88の優れた演色性を有する白色光を具現する。また、第2発光部は、2600Kの色温度を有し、演色指数95の優れた演色性を有する白色光を具現する。
【0071】
上記のような第1発光部と第2発光部を選択的に駆動することで、演色性に優れており、多様な光スペクトラム及び色温度を有する白色光を具現することができる。例えば、昼には、第1発光部のみを駆動することで、8800Kの相対的に高い色温度を有する白色光を具現し、夜には、第2発光部のみを駆動することで、2600Kの相対的に低い色温度を有する白色光を具現する。また、第2発光部と第3発光部を同時に駆動することで、2600Kより低い色温度を有する白色光を具現することができる。
【0072】
本実施例では、第2発光部が3000K以下の色温度を有する白色光を具現する場合を示したが、前記第2発光部の赤色系列の蛍光物質使用量を減少させ、3000K〜6000Kの色温度を有するように構成することもでき、第2発光部と第3発光部を同時に駆動することで、3000K以下の色温度を有する白色光を具現することができる。この場合、光効率の低い赤色系列の蛍光体使用量を減少させ、発光効率の高い第3発光部を用いることで、消耗電力を減少させることができる。
【0073】
図11乃至図15は、本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した図である。
図11を参照すると、発光装置は、基板10と、前記基板10上に形成された第1発光部200、第2発光部300及び第3発光部400とを含む。
【0074】
前記第1発光部200は、第1発光ダイオードチップ20及び第1蛍光物質30を含み、第1蛍光物質30は、硬化性樹脂50、例えば、エポキシ樹脂またはシリコン樹脂に混合された形態で第1発光ダイオードチップ20上にドッティングされて形成される。前記第1発光ダイオードチップ20上には、ボンディングワイヤ40がボンディングされる。前記第1発光部200は、前記第1発光ダイオードチップ20から発光される光と、第1蛍光物質30によって波長変換される光との混合で色温度が6000K以上の昼光色の白色光を具現する。
【0075】
これと同様に、前記第2発光部300は、第2発光ダイオードチップ60及び第2蛍光物質70を含み、前記第2蛍光物質70は、硬化性樹脂90に混合された形態で第2発光ダイオードチップ60上にドッティングされて形成される。また、前記第2発光ダイオードチップ60上には、ボンディングワイヤ80がボンディングされる。前記第2発光部300は、前記第2発光ダイオードチップ60から発光される光と、第2蛍光物質70によって波長変換される光との混合で色温度が6000K未満の温白色の白色光を具現する。
【0076】
一方、前記第3発光部400は、第3発光ダイオードチップ65を含む。前記第3発光ダイオードチップ65は、その上に硬化性樹脂95がドッティングされることで密封される。また、第3発光ダイオードチップ65上には、ボンディングワイヤ85がボンディングされる。前記第3発光ダイオードチップ65は、580nm以上の可視光線領域の光を放出する。
【0077】
前記基板10は、第1乃至第3発光部200,300,400が形成される領域に所定の溝100を有することができ、前記溝100の側壁面は、所定の勾配を有することができる。図12を参照すると、発光装置は、溝100が形成された基板10と、前記溝100の上部面に形成された第1発光部200、第2発光部300及び第3発光部400とを含む。第1発光ダイオードチップ20及び第1蛍光物質30を含む第1発光部200と、第2発光ダイオードチップ60及び第2蛍光物質70を含む第2発光部300と、第3発光ダイオードチップ65を含む第3発光部400は、溝100の上部面に形成され、前記第1及び第2蛍光物質30,70が混合された硬化性樹脂50,90と硬化性樹脂95は、前記第1乃至第3発光ダイオードチップ20,60,65の上部にそれぞれドッティングされて形成される。所定の勾配を有する溝100の側壁面によって、発光ダイオードチップ20,60,65から発光する光の反射を極大化し、発光効率を増大させることができる。図面に示していないが、前記第1乃至第3発光部200,300,400を保護するために、前記溝100の内部に透明な硬化性樹脂を充填したモルディング部がさらに形成されることもある。一方、前記第2発光部200は、光効率が相対的に低い蛍光物質を含むので、第2発光部の光強さを確保するために、図示したように、第1及び第3発光部に比べて溝100の側壁面から相対的に遠く離隔して配置される。すなわち、前記第2発光部300は、前記第1発光部と第3発光部との間に配置されることが好ましい。
【0078】
また、第1発光部200乃至第3発光部400が分離されるように、各発光部に対応する溝を形成することもできる。図13を参照すると、各発光部200,300,400を分離するように多数の溝110が形成された基板10と、前記溝の上部面にそれぞれ分離形成された第1発光部200、第2発光部300及び第3発光部400とを含む。すなわち、一つの溝110の上部面に第1発光ダイオードチップ20が実装され、溝110の内部に第1蛍光物質30と硬化性樹脂の混合物50を充填することで第1発光部200が形成され、これと同様に第2発光部300が形成される。また、他の溝110の内部に第3発光ダイオードチップ65が実装され、溝の内部に硬化性樹脂を充填することができる。このとき、前記各溝の側壁面に所定の勾配を形成することで、発光ダイオードチップ20,60,65から発光する光の反射を極大化し、発光効率を増大させることができる。
【0079】
前記溝の側壁面は、直線面でない曲面で形成されることもある。図14を参照すると、発光装置は、曲面の側壁面を有する溝120が形成された基板10と、前記溝120の上部面に形成された第1発光部200、第2発光部300及び第3発光部400とを含む。また、溝120下部の所定領域には、前記第1乃至第3発光部200,300,400を互いに分離する所定の隔壁130を含むことができる。前記隔壁130は、図13の場合と同様に、基板10と同一の高さで形成されることもできる。また、前記隔壁130は、図14に示すように、基板10より小さい高さで形成されて第1発光部200乃至第3発光部300を分離し、前記第1発光部200乃至第3発光部300を共通的に封止するモルディング部140がさらに形成される。その結果、第1乃至第3発光部200,300,400を保護すると同時に、放出される光の混色を容易にするという利点がある。一方、第1乃至第3発光部200,300,400を共通的に封止するモルディング部140が形成される場合、前記第3発光ダイオードチップ65を密封する硬化性樹脂95は省略されうる。
【0080】
図15は、発光ダイオードチップ20,60,65からの熱を効果的に放出するための構造に適用した例を示した図で、発光装置は、ヒートシンク160と、前記ヒートシンク160上に形成された第1発光部200、第2発光部300及び第3発光部400とを含み、前記ヒートシンク160を取り囲むハウジング150と、外部電源を供給するために前記ハウジング150の外部に突出形成されたリードフレーム170,180と、前記第1乃至第3発光部200,300,400を封止するモルディング部190とを含む。このとき、ヒートシンク160は、熱伝導性に優れた材質、例えば、金属などの物質を使用し、発光ダイオードチップ20,60,65から発散される熱を一層効果的に放出することができる。
【0081】
前記ヒートシンク160は、硬化性樹脂50,90,95が発光ダイオードチップ20,60の上部に容易にドッティングされるように、各発光部200,300,400に対応して突出形成された突出部を含む。もちろん、これに限定されることなく、ヒートシンクの平らな面に発光部が形成されることもあり、ヒートシンクが所定の溝を含み、この溝の下部面に発光部が形成されることもある。
【0082】
多様な適用例において、第2発光部と第3発光部を互いに離隔して配置する場合を説明したが、第2発光部と第3発光部は、同一の溝内に一緒に形成されることもあり、第2発光ダイオードチップ60と第3発光ダイオードチップ65の上部に第2蛍光物質を含む硬化性樹脂がドッティングされることもある。
【0083】
以上では、第1乃至第3発光部を構成する発光ダイオードチップをそれぞれ1個ずつ形成した場合を示したが、これに限定されることなく、前記第1乃至第3発光部を構成する発光ダイオードチップを多数個に形成することができる。
【0084】
上記のように、本発明は、多様な構造の製品に応用可能であり、一般の照明装置にも応用可能である。一般の照明装置に適用されるためには、約50乃至80個の多数の発光ダイオードが必要となる。このために、上述したように、基板上に多様な構造で製造されたパッケージを実装して構成することもでき、基板上に多数個の発光ダイオードチップを直接実装して構成することもできる。
【0085】
図16に示すように、多数個のドット500を含む基板600において、各ドット500は、第1発光部乃至第3発光部を含んで構成することができる。すなわち、各ドット500によって昼光色及び温白色の白色光を具現することができる。もちろん、これに限定されることなく、各ドット500は、第1発光部乃至第3発光部のうち何れか一つを含んで構成することもできる。すなわち、第1発光部を含むドット、第2発光部を含むドット及び第3発光部を含むドットを隣接するように反復的に配置して構成したり、第1発光部を含む各ドットの密集領域、第2発光部を含む各ドットの密集領域及び第3発光部を含む各ドットの密集領域を区分して構成することができる。また、第2及び第3発光部を一つのドット内に一緒に形成することもできる。このように、工程上の便宜または所望の目的のために、発光部の配置を多様に設定することができる。
【0086】
本発明の各実施例では、第1発光部と第2発光部がそれぞれ色温度6000Kを基準にして昼光色及び温白色を具現する場合を説明したが、これに限定されることはない。すなわち、前記第1発光部は、第2発光部に比べて相対的に高い色温度を有することができ、前記第1発光部と第2発光部を分離する基準は、4000K〜6000K範囲内の色温度であることが好ましい。したがって、相対的に高い色温度を有する白色光を放出する第1発光部と、相対的に低い色温度を有する白色光を放出する第2発光部と、580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含む第3発光部とを含み、前記第2発光部と第3発光部によって色温度3000K以下の温白色が具現される発光装置が提供される。その結果、多様な色温度の白色光を具現可能な発光装置が提供される。
【0087】
以上では、本発明を好適な実施例に基づいて説明してきたが、該当の技術分野で通常の知識を有する者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更可能であることを理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の一実施形態に係る発光装置を説明するための概念ブロック図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る発光装置を説明するための概念ブロック図である。
【図3a】第1乃至第3制御部の一例を説明するためのグラフである。
【図3b】第1乃至第3制御部の一例を説明するためのグラフである。
【図4a】第1乃至第3制御部の他の例を説明するためのグラフである。
【図4b】第1乃至第3制御部の他の例を説明するためのグラフである。
【図5】実施例1に係る発光装置の発光スペクトラムを説明するためのグラフである。
【図6】実施例1に係る発光装置の発光スペクトラムを説明するためのグラフである。
【図7】実施例2に係る発光装置の発光スペクトラムを説明するためのグラフである。
【図8】実施例2に係る発光装置の発光スペクトラムを説明するためのグラフである。
【図9】実施例3に係る発光装置の発光スペクトラムを説明するためのグラフである。
【図10】実施例3に係る発光装置の発光スペクトラムを説明するためのグラフである。
【図11】本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した概略断面図である。
【図12】本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した概略断面図である。
【図13】本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した概略断面図である。
【図14】本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した概略断面図である。
【図15】本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した概略断面図である。
【図16】本発明に係る発光装置を多様な構造に適用した例を示した概略断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1発光ダイオードチップ及び第1蛍光物質を含み、色温度が6000K以上の昼光色を放出する第1発光部と;
第2発光ダイオードチップ及び第2蛍光物質を含み、色温度が6000K未満の白色光を放出する第2発光部と;
580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含む第3発光部と;を含み、
前記第2及び第3発光部は、前記第1発光部から独立的に駆動可能であり、
前記第2発光部から放出された白色光と前記第3発光部から放出された光によって色温度3000K以下の温白色が具現される発光装置。
【請求項2】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式1で表現される蛍光物質を含み、
<化学式1>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIIX)・dAl・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Sc、B、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Si、Ge、Ti、Zr、Mn、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、o、p、h、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦2、0≦d≦8、0≦e≦4、0≦f≦3、0≦g≦8、1≦o≦2、1≦p≦5、0≦h≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式2で表現される蛍光物質を含み、
<化学式2>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・(4−a−b−c)(MIIIO)・7(Al)・d(B)・e(Ga)・f(SiO)・g(GeO)・h(MIV
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、In、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、x、yは、0<a≦4、0≦b≦2、0≦c≦2、0≦d≦1、0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0<h≦0.5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項4】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式3で表現される蛍光物質を含み、
<化学式3>
a(MIO)・b(MIIO)・c(Al)・d(MIII)・e(MIV)・f(MV
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、B、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Si、Ge、Ti、Zr、Hfを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、x、yは、0<a≦1、0≦b≦2、0<c≦8、0≦d≦1、0≦e≦1、0<f≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項5】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式4で表現される蛍光物質を含み、
<化学式4>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIIX)・d(MIIIO)・e(MIV)・f(MV)・g(SiO)・h(MVI
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Al、Ga、In、Bを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Ge、V、Nb、Ta、W、Mo、Ti、Zr、Hf、Pを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Sb、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0<b≦8、0≦c≦4、0≦d≦2、0≦e≦2、0≦f≦2、0≦g≦10、0≦h≦5、1≦o≦2、1≦p≦5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項6】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式5で表現される蛍光物質を含み、
<化学式5>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・d(Sb)・e(MIIIO)・f(MIV
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Bi、Sn、Sc、Y、La、Pr、Sm、Eu、Tb、Dy、Gdを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦4、0<d≦8、0≦e≦8、0≦f≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項7】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式6で表現される蛍光物質を含み、
<化学式6>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dGeO・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cdを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Sc、Y、B、Al、Ga、In、Laを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Si、Ti、Zr、Mn、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Pr、Sm、Eu、Gd、Dyを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0≦b≦2、0≦c≦10、0<d≦10、0≦e≦14、0≦f≦14、0≦g≦10、0≦h≦2、1≦o≦2、1≦p≦5、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項8】
前記第1または第2発光部は、下記の化学式7で表現される蛍光物質を含み、
<化学式7>
a(MIO)・b(MIIO)・c(MIIX)・dP・e(MIIIO)・f(MIV)・g(MV)・h(MVI
前記MIは、Pb、Cuを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIは、Li、Na、K、Rb、Cs、Au、Agを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIIIは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Mnを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MIVは、Sc、Y、B、Al、La、Ga、Inを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVは、Si、Ge、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、W、Moを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記MVIは、Bi、Sn、Pr、Sm、Eu、Gd、Dy、Ce、Tbを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、Xは、F、Cl、Br、Iを含むグループから選択された少なくとも一つの元素で、前記a、b、c、d、e、f、g、h、o、p、x、yは、0<a≦2、0≦b≦12、0≦c≦16、0<d≦3、0≦e≦5、0≦f≦3、0≦g≦2、0≦h≦2、1≦x≦2、1≦y≦5の範囲に設定されることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項9】
前記第1または第2発光部は、多数個の蛍光物質を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の発光装置。
【請求項10】
前記第1及び第2発光ダイオードチップは、青色またはUV光を放出することを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の発光装置。
【請求項11】
前記第1発光部、第2発光部または第3発光部のうち少なくとも何れか一つに印加される電圧を調節する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の発光装置。
【請求項12】
前記制御部は、外部から入力された電圧を時間によって調節することを特徴とする請求項11に記載の発光装置。
【請求項13】
前記制御部は、24時間周期で外部から入力された電圧を調節することを特徴とする請求項12に記載の発光装置。
【請求項14】
前記第1発光部乃至第3発光部が一つのパッケージ内に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のうち何れか1項に記載の発光装置。
【請求項15】
前記パッケージは基板を含み、
前記第1乃至第3発光ダイオードチップは、前記基板の上部に実装され、
前記第1及び第2発光部の蛍光物質は、前記第1及び第2発光ダイオードチップの上部にそれぞれ配置されたことを特徴とする請求項14に記載の発光装置。
【請求項16】
前記パッケージは、前記発光ダイオードチップから発生する熱を放出するヒートシンクを含み、
前記第1乃至第3発光ダイオードチップは、前記ヒートシンクの上部に実装され、
前記第1及び第2蛍光物質は、前記第1及び第2発光ダイオードチップの上部にそれぞれ配置されたことを特徴とする請求項14に記載の発光装置。
【請求項17】
前記第2発光部は、前記第1及び第3発光部に比べて前記パッケージの中心に近く配置されたことを特徴とする請求項14に記載の発光装置。
【請求項18】
第1発光ダイオードチップ及び第1蛍光物質を含み、相対的に高い色温度の白色光を放出する第1発光部と;
第2発光ダイオードチップ及び第2蛍光物質を含み、相対的に低い色温度の白色光を放出する第2発光部と;
580nm以上の可視光線領域の光を放出する第3発光ダイオードチップを含む第3発光部と;を含み、
前記第2及び第3発光部は、前記第1発光部から独立的に駆動可能であり、
前記第2発光部から放出された白色光と前記第3発光部から放出された光によって色温度3000K以下の温白色が具現される発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2008−235903(P2008−235903A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−72246(P2008−72246)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(507194969)ソウル セミコンダクター カンパニー リミテッド (66)
【住所又は居所原語表記】148−29,Gasan−dong,Geumcheon−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】