説明

多機能モジュール

本発明は、下記の装置からなるグループの中から選択される一個またはそれ以上の装置を有する多機能モジュールに係る:反応装置、濾過装置、メンブレン装置、リアクタ・セパレータ装置、清澄化装置、精製装置、抽出装置、及び混合装置。これらの装置は、互いに並列にまたは直列にまたは両者の関係で接続され、各装置は、少なくとも一つの部材を有していて、この部材は、この回転部材と共に回転する表面を有している。前記回転部材は、軸の回りで回転して、前記装置を遠心力の下で動作させる。流体のための一個またはそれ以上のチャンバが、前記回転部材と共に回転する。本発明は、更に、回転型多機能モジュールにおいて使用されることが可能である装置、及び回転型多機能モジュールの使用に係る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多機能モジュール、多機能モジュールの中で使用される装置、多機能モジュールを動作させるためのプロセス、及び多機能モジュールの使用に係る。
【背景技術】
【0002】
回転型リアクター等に関して、回転型ディスクを開示する幾つかの特許が存在するが、工業的プロセスにおいては、一般的でない。これらの特許により開示された回転型ディスク・リアクターは、しばしば複雑であって、フルスケールまたはパイロットスケールのプロセスにおいて有用でない。この技術は、遠心力を使用していて、それは、部品及び材料についての非常に注意深いデザイン及び要求を必要とし、それはまた、複雑な化学反応がこの技術に適用されるときに、より明らかになる。
【0003】
それ故に、本発明により解決されるべき一つの問題は、混和しない流体の混合、高い歩留まりでの製造、生成物の分離、などのような規準を満たす、回転型ディスク反応モジュールをどの様にデザインするかにある。他の問題は、反応装置のクリーンニングであって、従って、反応装置の内部へのアクセスの可能性である。更に他の問題は、回転型ディスク反応モジュールに対して、どの様に多機能を実現するかと言うことにある。
【発明の概要】
【0004】
従って、本発明は、回転型多機能モジュールまたは多機能モジュールを提供することにより、先に挙げた技術的問題に対するソリューションを提供することにある。この回転型多機能モジュールは、下記からなるグループの中から選択される一個またはそれ以上の装置を有している:反応装置、濾過装置、メンブレン装置、反応−分離装置、清澄化装置、精製装置、抽出装置、接点装置、及び混合装置、その他。この回転型多機能モジュールは、軸の周りで回転する部材を有する少なくとも一つの装置を有していなければならない。この多機能モジュールの装置は、互いに並列にまたは直列にまたはその両者の関係で、接続されることが可能である。
【0005】
この多機能モジュールは、一つまたはそれ以上の入口及び一つまたはそれ以上の出口を有していることが可能であり、また、この多機能モジュールは、当該装置のための基礎部を有していることも可能である。この基礎部は、基礎部の中に組み込まれた装置の間に接続要素を有することが可能であり、または、当該装置の間の接続要素が、基礎部の上方で、当該装置の間にあることも可能である。カバーまたはフードが基礎部を覆うことが可能であって、当該装置は、入口及び出口を、このカバーまたはフードの外側にある供給口及び最終生成物の収集部に対して接続されるように残す。
【0006】
この多機能モジュールにより実施される装置の動作は、混合、ブレンディング、反応、分離、その他の組み合わせであることが可能であり、あるいは、当該多機能モジュールは、同一の装置の動作の中での装置の組み合わせであっても良く、従って、当該多機能モジュールは、例えば、異なる分離装置を有するモジュールの中の混合物の異なるフラクションを分離することが可能である。代替形態として、本発明に基づく多機能モジュールは、一つのステップまたは幾つかのステップを統合した工程を実施することが可能であり、従って、反応装置と分離装置その他の組み合わせであることが可能である。本発明の回転型多機能モジュールは、異なるモードで動作する装置を有していて、例えば、当該モジュールの中の反応装置が、反応が生ずることが可能である反応物質の間の接触を容易にする。
【0007】
濾過装置は、フィルタがコンポーネントの内の一つであるところの装置であり、メンブレン装置も同様な装置である。濾過装置またはメンブレン装置の中で、パーティクルまたは分子が流体から分離される。リアクタ・セパレータ装置の中で、反応が行われ、並びに、生成物混合物の分離が行われる。清澄化装置は、液体がパーティクルまたはスラッジから精製されるところの装置であって、精製装置は、例えば流体を精製する。抽出装置は、例えば、一つの流体から他の流体への物質の抽出を容易にし、または、抽出は、ガスから液体への、または液体からガスへの抽出であることが可能である。コントラクター(contractor)装置は、充填層または流動床であることが可能である。混合装置は、例えば、二つの混和しない流体を混合することが可能であり、それにより、例えば、エマルジョンまたはディスパージョンを作るが、しかし、他のタイプの混合が、混合装置の中で実施されることも可能である。
【0008】
本発明に基づく多機能モジュールの装置は、少なくとも一つの部材を有していても良く、この部材は、この回転部材と共に回転する表面を有している。上記の表面は、動作がその上で行われる表面であって、従って、この表面は、ここで、操作表面または単に表面と呼ばれる。動作は、混合、反応、分離などであることが可能である。この回転部材は、軸の周りで回転する任意のタイプであることが可能であり、この回転部材は、ディスクであることが可能であり、そのような回転部材は、例えば、平らなまたは平面のディスクであって、それは、この明細書の中で、Tディスクと呼ばれている。他の例は、コーン−ディスクあって、これは、上方向に向いた開放された端部を備えたコーンであって、以下において、Yディスクと呼ばれている。更に他のタイプの回転部材は、拡張された表面を備えたより複雑な構造であって、複数の壁により分離された二つの水平表面を備え、これらの壁は、回転軸の周囲を取り囲み、且つ、これらの壁は、一つの水平表面から反対側の水平表面の方へ分岐して伸び、このタイプの部材は、以下において、Zディスクと呼ばれている。更に他のタイプの部材は、Δディスクであって、これは、上下反転されて小さい端部が上方向に向いたコーンのような形状を有していて、このタイプの部材は、以下において、Δディスクと呼ばれている。
【0009】
本発明に基づく回転部材は、従って、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択されることが可能である。この回転部材の動作表面は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、またはΔディスクの外側の表面の上にあることが可能であり、または、動作表面が、一個またはそれ以上のチャネルの形態の回転部材に組み込まれることが可能である。この回転部材は、動作の間、軸の回りで回転し、遠心力の下で動作し、従って、生成物の移送、生成物の混合、コンポーネントの分離、その他をもたらし、そして、複数のレベルの中で、及びディスクの中のまたはディスクの間の接続部の中で、実施されることが可能である。遠心力は、比較的重いコンポーネントを、回転部材の中心から外周のエッジへ、または、回転部材のエッジまでの距離の一部へのみ、送り出す。回転部材が回転する回転数は、予測される動作を最適化するために調整されることが可能である。
【0010】
一個またはそれ以上のチャンバは、前記回転部材と共に回転して、回転部材から材料を集める。これらのチャンバは、前記回転部材の外周のエッジの周囲を取り囲むことが可能であり、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの下方にあることが可能であり、または、チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの上方にあることが可能であり、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジにあることが可能である。前記チャンバの中で、ステータが回転部材の反対側に配置されることが可能である。
【0011】
これらのチャンバは、一個またはそれ以上のペアリング・デバイス(paring device)を有するペアリング・チャンバであることが可能であり、これらのペアリング・デバイスは、ペアリング・ディスク、ペアリング・チューブまたはペアリング経路、または、それらの中の何れかの組み合わせであることが可能である。このペアリング経路は、閉鎖されまたは開放されることが可能であり、これらのペアリング・デバイスは、前記チャンバに配置されて、前記チャンバの流体の表面を、回転ペアリング・チャンバの中の或る予め定められたレベルに設定する。これらのペアリング・デバイスは、下方からペアリング・チャンバに対して接続されることが可能であり、従って、重力で流体を排出することを可能にする。
【0012】
ディスクの中にチャネルへの流体の供給口が、ペアリング・チューブと共に配置されことも可能であって、そのような配置は、ディスクの中にチャネルの幾つかのレイヤを有するディスクの中に、異なるレベルで流体を供給することを可能にする。供給ペアリング・チューブは、二つのチューブからなり、その一方は、流体をチャネルの中にを導くためのものであり、その一方は、ディスクの入口コンパートメントで、予め定められたレベルに流体表面を設定するためのものである。
【0013】
一個またはそれ以上のペアリング・ディスクが、前記回転部材の軸の中心に置かれることが可能であって、表面の中心に近い流体を排出し、あるいは、このペアリング・ディスクが、前記回転部材に対応する半径を有していることが可能であり、そして、このペアリング・ディスクが、前記回転部材の反対側に配置されたステータであることが可能である。これらのペアリング・ディスクは、任意の直径を有することが可能であり、全て、回転ディスクから排出されるべき流体の部分に依存する。これらの流体は、従って、ペアリング・ディスクにより、ステータの軸または回転部材の中を通って送り出されることが可能である。
【0014】
本発明のモジュールは、回転部材を有する装置に対して接続された、一個またはそれ以上のスタティック・セパレータを有していても良い。これらのスタティック・セパレータは、このモジュールの中で前記装置に対して並列に、または直列に、またはその両者で、前記装置に対して接続されることが可能である。これによれば、このモジュールは、一個またはそれ以上の回転部材を有する装置及び一個またはそれ以上のスタティック・セパレータからなることが可能である。これらのスタティック・セパレータは、沈殿槽、サイクロン、コアレッサー、コントラクター(contractors)、濾過、メンブレン、アフィニティ部材の中から選択されることが可能である。一個またはそれ以上の高速度セパレータ、または、一個またはそれ以上のデカンタ遠心分離機、または、それらの中の何れかの組み合わせが、このモジュールの中で前記装置に対して並列に、または直列に、またはその両者で、前記装置に対して接続されることが可能である。そのとき、モジュールは、回転部材を有する装置と、スタティック・セパレータ、高速度セパレータ、及びデカンタ遠心分離機の任意の組み合わせとの、組み合わせであることが可能である。
【0015】
本発明はまた、反応装置または混合装置にも係る。反応装置または混合装置は、表面を有する少なくとも一つの回転部材を有していて、この表面は、前記回転部材と共に回転し、前記回転部材は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択される。当該装置の回転部材は、軸の周りで回転して、当該装置を遠心力の下で動作させる。反応装置または混合装置はまた、軸にあるディスクの中心で、またはディスクの中心から径方向の距離の中で、前記回転部材の上方に、流体のための一個またはそれ以上の入口を有していて、それによって、前記回転部材の外周のエッジへ径方向の速度により、流体が、混合され、または反応が行われ、または移送され、または、それらの中の何れかの組み合わせが行われるようになる。当該装置は、前記回転部材と共に回転する流体のための一個またはそれ以上のチャンバを、更に有している。これらのチャンバは、前記回転部材の外周のエッジの周囲を取り囲むことが可能であり、あるいは、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの下方にあることが可能であり、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの上方にあることが可能であり、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジにあることが可能である。
【0016】
反応装置または混合装置は、軸でディスクの中心に、流体のための一個またはそれ以上の入口を有していることが可能であり、前記回転部材の中のチャネルの中に流体を導く。ディスクの中のチャネルは、径方向に中心から周囲へ伸び、入って来る流体を外周のエッジにを導く。前記一個またはそれ以上のチャネルは、一個またはそれ以上の接続位置で互いに連絡しいても良く、二つまたはそれ以上の流体を混合させおよび/または互いに反応させる。これらのチャネルは、ディスクの中の幾つかのレベルの上に配置されても良い。異なるレベルのチャネルが、接続されることが可能であり、それにより、二つまたはそれ以上の流体を混ぜ合わせおよび/または互いに反応させる。同一のレベルにある二つまたはそれ以上のチャネルが接続されることが可能であり、それによって、二つまたはそれ以上の流体が混合しおよび/または互いに反応することが可能になる。
【0017】
本発明は、更に、表面を有する少なくとも一つの部材を有する濾過装置またはメンブレン装置に係り、この表面は、前記回転部材と共に回転し、前記回転部材は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択される。前記回転部材は、軸の回りで回転して、遠心力の下で前記装置を動作させ、前記回転部材は、メンブレンまたはフィルタまたはその両者により分割される少なくとも二つのコンパートメントを有している。流体のための一個またはそれ以上の入口が、軸にあるディスクの中心で、または、中心から径方向の距離の中で、前記ディスク表面の上方に取り付けられ、流体の一部が、フィルタの中を通過し、またはメンブレンの中を通過して、外周のエッジに、径方向の速度により移送される。濾過装置またはメンブレン装置は、前記回転部材と共に回転する流体のための一個またはそれ以上のチャンバを更に有している。前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの周囲を取り囲むことが可能であり、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの下方にあることが可能であり、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの上方にあることが可能である、または、前記チャンバは、前記回転部材の外周のエッジにあることが可能である。
【0018】
先に挙げた流体のためのチャンバは、一個またはそれ以上のペアリング・ディスク、ペアリング・チューブまたはペアリング経路、または、それらの中の何れかの組み合わせを有するペアリング・チャンバであることが可能であり、それらは、前記一個またはそれ以上のペアリング・チャンバの中で、流体の表面に配置される。このペアリング経路は、閉鎖されまたは開放されることが可能である。これらのペアリング・ディスク、チューブまたは経路は、流体を、チャンバから、前記回転部材から径方向に一個またはそれ以上の出口の中に、前記回転部材の下方にある一個またはそれ以上の出口の中に、または、前記回転部材の上方にある一個またはそれ以上の出口の中に、または、前記軸の中を通って上方向または下方向に、または、それらの中の何れかの組み合わせの中に、排出するように構成されることが可能である。
【0019】
本発明はまた、表面を有する少なくとも一つの部材を有するリアクタ・セパレータ装置にも係り、この表面は、前記回転部材と共に回転し、前記回転部材は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択される。リアクタ・セパレータの回転部材は、軸の回りで回転して、当該装置を遠心力の下で動作させる。当該装置は、前記ディスクの上方に、流体のための一個またはそれ以上の入口を有していても良い。しかし、入口が、前記ディスクの下方にあることも可能である。このリアクタ・セパレータ装置は、ペアリング・チューブを有する一個またはそれ以上のペアリング・チャンバを有していて、このペアリング・チャンバが前記回転部材と共に回転する。チャンバに対して接続された前記ペアリング・チューブは、チャンバの中の流体の表面を設定することになる。
【0020】
前記回転部材及び共に回転するチャンバは、遠心セパレータと同一の軸の上に配置され、この遠心セパレータは、任意のタイプであることが可能であり、前記回転部材及び共に回転するチャンバの上方、その下方、またはその周りに配置される。前記回転部材及び共に回転するチャンバは、遠心ボウル(centrifugal bowl)と同一の軸の中心に置かれることが可能であり、遠心ロータの中に分離ディスクのスタックを有している。この遠心ロータ、分離ディスクのスタックは、前記回転部材の下方またはその上方で、同一の軸上に中心を合わせることが可能である。分離ディスクのスタック及び遠心ロータは、前記回転部材及びペアリング・チャンバと共に回転する。前記ペアリング・チューブまたはペアリング経路の内の少なくとも一つは、少なくとも一つの前記ペアリング・チャンバと遠心ロータとの間に、接続されることが可能であり、遠心ロータの中に流体を導く。
【0021】
本発明は、更に、表面を有する少なくとも一つの部材を有する抽出装置に係る。この表面は、前記回転部材と共に回転し、前記回転部材は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択される。抽出の回転部材は、遠心力の下、軸の回りで回転して、前記装置を動作させる。この抽出装置は、ペアリング・チューブを有する一個またはそれ以上のペアリング・チャンバを有していて、このペアリング・チャンバは、前記回転部材と共に回転する。流体及びガス、または液体のための入口は、流れが装置の中を通る並流または向流となるように、配置される。
【0022】
遠心ロータが、遠心ボウル、及び、前記回転部材及び共に回転するチャンバと同一の軸上の分離ディスクのスタックを有していても良い。遠心ロータは、前記回転部材の周囲を取り囲んでいても良く、前記回転部材の上面またはその下側にあっても良い。分離ディスクは、従って、前記回転部材及び共に回転するチャンバの周囲を取り囲むことが可能であり、または、分離ディスクは、前記回転部材の下方または上方ににあることも可能である。ペアリング・チューブまたはペアリング・ディスクが、共に回転するチャンバを有する回転部材から遠心ボウルの中に、流体を移送することが可能である。
【0023】
上述の装置は、プレートまたは遮壁(shroud)を有していても良く、このプレートまたは遮壁は、前記回転部材の軸の中心に置かれ、前記回転部材の表面の上を覆うように取り付けられ、または、前記回転部材の表面と同一の広がりを持って取り付けられて、プレートまたは遮壁と前記回転部材との間に間隙を残す。プレートまたは遮壁は、静止状態であることが可能であり、または、前記回転部材と異なる回転数で共に回転することが可能であり、プレートまたは遮壁は、前記回転部材と共に回転することが可能であり、または、前記回転部材と逆方向に回転することが可能である。遮壁またはプレートは、熱交換流体により熱交換されることが可能である。ペアリング・ディスクは、静止状態のプレートまたは静止状態の遮壁軸の中の出口を通って、流体を排出することが可能であり、または、軸の中の出口を通って流体を送り出すために、ポンプが入口に接続されることが可能である。
【0024】
本発明の先に挙げた回転部材、即ち、ディスクは、ハウジングにより覆われることが可能であり、このハウジングには、液体、ゾル、気体、流動性を有する粒子その他などのような、流体のための入口及び出口が設けられることが可能である。ハウジングは、気体媒体を収容するために密封されることが可能である。これらの装置は、密封されていることも可能である。気密性のガスケットが、異なる部分の間の遷移位置で、これら部分及び回転軸を密封することが可能である。
【0025】
本発明の、回転部材の少なくとも一つの表面、または、回転部材の表面の少なくとも一部は、一個またはそれ以上の触媒で被覆されることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明に基づく回転型モジュールを示す。
【図2】図2は、本発明に基づくTディスクを示す。
【図3】図3は、本発明に基づくステータを備えたTディスクを示す。
【図4】図4は、本発明に基づくチャネルを有するTディスクへの入口を示す。
【図5】図5は、チャネルを有するTディスクの他の図を示す。
【図6】図6は、チャネルを有するTディスの更に他の図を示す。
【図7】図7は、本発明に基づくメンブレンまたは濾過装置を示す。
【図8】図8は、本発明に基づく遠心セパレータの中のΔディスクを示す。
【図9】図9は、本発明に基づく遠心セパレータの中の他のΔディスクを示す。
【図10】図10は、本発明に基づくΔディスク装置を示す。
【図11】図11は、本発明に基づく密閉装置を示す。
【図12】図12は、本発明に基づく他の密閉装置を示す。
【図13】図13は、本発明に基づくZディスクを示す。
【図14】図14は、本発明に基づくYディスクを示す。
【図15】図15は、本発明に基づくTディスクの下側に配置されたペアリング・チューブの詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下において、本発明が、図面の助けを用いて説明される。図1から15は、本発明を説明する本発明の例のみに過ぎず、本発明の範囲を限定することは意図されていない。
【0028】
図1は、4個の装置1を有する多機能モジュールを示していて、これらの装置は、異なるサイズを有していることが可能であり、異なるタイプの動作等のためのものであることが可能である。モジュールは、本発明の回転部材(即ち、ディスク)を有する装置から選択される装置1(例えば、スタティック・セパレータ、高速度セパレータ、またはデカンタ遠心分離機)を有することが可能である。図1の中で、これらの装置は、基礎部3上のフード2の下側にある。このモジュールの中への供給口4、及びこのモジュールからの生成物ライン5は、図面の中に示され、プロセス・モジュールが連続していることが示されている。どのように、これらの装置が、モジュールの中で構成されるかは、スペース、動作のタイプ、及び動作のシーケンスに依存し、これらの装置は、直列に接続されることが可能であり、従って、これらの装置が一列に並べられても良く、あるいは、これらの装置が、図面の中に示されているように、正方形に置かれることも可能である。
【0029】
互いに直列に及び互いに対して並列に接続された装置の組み合わせは、図1の中に示されたモジュールに対する一つの代替形態であって、その他に、全ての装置が並列に接続されることも可能である。モジュールの中の全ての装置は、“回転型(spinning)”であることが可能であり、または、軸の回りで回転する部分を有していることが可能であり、または、装置の一部が静止状態の装置であっていても良い。
【0030】
図2は、本発明に基づく二つの装置を示している。図2の中で、二つの異なる配置が、軸6A+Bの各サイドに一つずつ、図面の中に示されている。A及びBは、二つの異なるタイプ装置を表していて、また、A及びBは、互いに反応して生成物Cを形成することになる、反応物質の二つの異なる供給入口を表している。この装置のA側で、ステータ7が、Tディスク8の上方に配置されている。ステータ7及びTディスク8は、間隙がステータ7とTディスク8との間に作られるように配置されていて、それが、反応のための空間を提供する。ステータ7及びディスク8により作り出された流体の動きは、入口の供給流れの中での異なるコンポーネントとの間のより良い反応のために、より良い流体の動きを容易にすることが可能である。装置のB側には、反応表面を開放状態のまま残すステータが無い。
【0031】
反応物質A及びBの供給口は、Tディスク8の中心にある入口であるが、しかし、反応物質が、中心からの径方向の距離の一部の中から導入されることも可能である。反応物質は、反応し、混合され、そして、ディスク表面上でフィルムまたはレイヤを形成し始める。反応物質及び生成物は、遠心力により、ディスクのエッジに移送され、そこで、チャンバ9が材料を集める。ディスクが回転する回転数は、反応混合物の粘度、反応時間、その他などのような、様々な性質に依存する。チャンバ9は、Tディスク8と共に回転する。
【0032】
図2の中で、ディスクは、シャフト10に取り付けられたディスクにより表されている。しかし、本発明によれば、ディスク8がシャフトに取り付けられずに、その代わりに、ディスクがチャンバ9上に取り付けられることも含まれ、このチャンバは、この代替形態によれば、モータの駆動力に対して接続されるが、この代替形態は、図面の中に示されていない。チャンバ9からの生成物混合物Cの移送のために、ペアリング・チューブ11が、前記ディスクの下方からチャンバ9に接続されている。ペアリング・チューブ11のこの配置によれば、混合物Cを、チャンバ9から重力により移送することが可能である。動圧が、チャンバから流体を押し出す。
【0033】
図3は、Tディスクを有する装置を示していて、この装置は、生成物のための共に回転するチャンバを備えている。本発明のこの代替形態によれば、プロセス混合物は、共に回転するチャンバから、ペアリング・ディスク12により移送され、プロセス混合物は、その後、ステータ・シャフト13の中を通って送り出される。ハウジング14は、ガスが加えられることが可能である周囲から、ディスクを閉鎖する。図3はまた、どのようにして装置へのまたは装置からの熱が熱交換流体により移送されかについて示している。熱交換流体は、ディスク8のプロセス表面の反対側に、下方から回転シャフト16の中を通って、チャネル15の中を移送される。この代替形態によれば、ディスク8は、回転シャフト16に取り付けられておらず、その代りに、ディスク8は、共に回転するチャンバに取り付けられている。ステータ7が、ステータ・シャフト13に取り付けられる。なお、このステータは、ペアリング・ディスクであることが可能であるが、必ずしもそうである必要はない。
【0034】
図4,5及び6は、組み込まれたプロセス・チャネル17を有するTディスクを示す。入口18は、チャネル17の中にプロセス流体を供給する。図4の中で、ペアリング・チューブ19が、チャネル17に対して接続されたプロセス流体経路20の中の表面レベルを確保する。図6は、ディスクの中の共に回転するチャンバからプロセス生成物を排出する出口チューブ21を示しているが、これらのチャンバは、図6の中に詳細には示されていない。
【0035】
図7は、本発明に基づく濾過またはメンブレン装置を示している。プロセス流体は、チャンバ22の中に導かれ、ここで、フィルタ23またはメンブレン23が、チャンバ22を二つのコンパートメントに分割している。プロセス流体は、フィルタまたはメンブレンを通って分離され、そして、濃縮物及び濾過物または透過物の両者は、遠心力により移送され、共に回転するチャンバ(図7の中には詳細に示されていない)の中に集められることになる。ペアリング・チューブ24は、濃縮物を集めるために意図された共に回転するチャンバから、ステータ・シャフト13を通って上方に、濃縮物を移送する。濾過物または透過物は、ステータ・シャフト13を通って上方に、ペアリング・チューブ25により移送される。ペアリング・チューブまたはペアリング・ディスクは、濃縮物及び濾過物または透過物の両者を、ステータ・シャフトの中を通って送り出すことになる。一つの代替形態によれば、ペアリング・ディスクは、ペアリング・チューブ24及び25の一方または双方を交換することが可能である。
【0036】
図8は、本発明に基づく遠心ボウル27の中のΔディスク26を示している。この代替形態は、抽出装置を備えていない。プロセス流体のための入口28が、ステータ・シャフトの中心に置かれ、プロセス流体を、Δディスク26とロータ・ボディ29との間のスペースの中に供給する。プロセス流体が反応し、生成物混合物がΔディスク26の表面の上に移送され、共に回転するチャンバ30の中に集められ、この共に回転するチャンバは、この実施形態によれば、遠心ボウル27である。この遠心ボウルの中に、分離ディスクのスタック31がある。分離ディスク31は、分離装置に対して、拡張された表面をもたらす。生成物混合物は、分離されて、生成物混合物の異なるフラクションが、一個またはそれ以上のペアリング・ディスク32により、遠心ボウルから排出される。熱交換流体が、入口33aから、Δディスク26の中に供給され、従って、熱を、プロセス反応へまたはプロセス反応から導く。熱交換された流体は、チャンバ34の中に集められて、ペアリング・チューブ35により送り出される。
【0037】
図9は、抽出を有する代替形態のΔディスクを示している。この代替形態によれば、ガスは、シャフト33cの中を通る入口または出口を通って、Δディスク26とロータ・ボディ29との間のスペース36の中にまたはそこから、供給されることが可能であり、そして、出口または入口33bに接続されることが可能であり、装置は、抽出装置として機能することになる。
【0038】
図10は、ディスクの底部にある、ペアリング・チューブ37またはペアリング・ディスク37を有するΔディスクを示していて、これらは、プロセス流体をチャンバ38から移送する。流体は、ステータ・シャフト39を通って上方へ移送される。代替形態として、ペアリング・ディスクが、流体を、チャンバ38から、回転シャフト40(図10の中に示されていない)の中を通って移送することが可能である。供給入口41は、プロセス流体をΔディスクの中に供給し、それらのプロセス流体は、遠心力によりチャンバ38に送られ、そこに、更なる移送の前に流体が集められる。
【0039】
図11は、Tディスク44を有する密閉装置を示している。本発明のこの形態によれば、プロセス流体は、回転シャフト43の中を通って、ステータ42の上方の表面に、上向きに供給される。プロセス流体は、チャンバから、Tディスク44の表面から、回転シャフト43の中を通って、下向きに送り出されることになる。Tディスク44へのまたはそれからの熱交換のために、熱交換流体もまた、回転シャフト43の中を通って、上向きまたは下向きに移送される。ハウジング45は、周囲を取り囲む環境からTディスクを密封する。
【0040】
図12もまた、密閉型のTディスク装置を示している。この代替形態によれば、プロセス流体は、ハウジング45の中の入口46を通って供給される。プロセス流体は、ハウジングの中の出口47を通って排出される。熱交換48が、回転シャフトの中心に置かれていて、Tディスクへのまたはそれからの、熱交換流体を内部で熱交換する。
【0041】
図13は、複数の壁51及び52により分離された二つの水平表面49及び50を有するZディスクを示している。壁51及び52は、回転軸の周囲を取り囲んでいて、一つの水平表面から、反対側の水平表面の方へ、分岐して伸びている。
【0042】
図14は、本発明に基づくYディスク53を示している。プロセス流体は、Yディスクの上方から、入口54の中を通って供給される。プロセス流体は、Yディスクの底部表面で排出される。遠心力により、これらのプロセス流体は、Y-ディスクの表面の上に押し上げられて、チャンバ55の中に集められる。ペアリング・ディスク56またはペアリング・チューブ56は、流体をチャンバ55から移送する。Yディスクは、熱交換流体により冷却されまたれ加熱され、それらの熱交換流体は、Yディスクとロータ59との間のスペース58の中に、シャフト57の中を通って導入され排出される。
【0043】
図15は、ペアリング・チューブ60を有する装置の、より詳細な図面を示していて、このペアリング・チューブは、ペアリング・チャンバ63から流体を移送するためにTディスク61の下方に配置されている。一つ以上のペアリング・チューブ60がディスクの下方に配置されていても良い。この図面の中に、どのようにして、ペアリング・チューブ60が、チャンバ63の中のペアリング・チューブ60位置に依存して、流体表面63を予め定められたレベルに設定するかについて示されている。この図面の中で、Tディスク61がロータ・ボディ64上に取り付けられている。この図面はまた、ペアリング・チャンバ63が、一個またはそれ以上のボルト65によりロータ・ボディ64に取り付けられることも、示している。この代替形態によれば、ステータ66は、Tディスク61の上方に置かれて、流体のための間隙67を残し、それらの流体は、ステータ・シャフトの中の入口68を通って供給される。
【0044】
図15の中に示されていない他の代替形態によれば、ステータが冗長な要素であることが可能であり、その場合には、ハウジング・カバー69の下側で、回転流体表面を開放状態のまま残す。図15の中に示されていない、他の代替形態によれば、ステータ66は、ペアリング・ディスクであることが可能であるが、しかし、その場合には、一部の適用形態において、ペアリング・チューブ60が冗長な要素であっても良いが、しかし、必ずしもそれは必要ではない。ペアリング・ディスクの場合には、Tディスク61が、チャンバ63がTディスク61及びペアリング・ディスクを覆うように、取り付けられる。この代替形態によれば、チャンバ63からの流体は、ペアリング・ディスクにより、ハウジング・カバー69を通って送り出されることになる。
【0045】
図15は、熱交換流体のための入口70a及び出口70bを示していて、これらの入口及び出口は、回転シャフト71の中に配置され、熱交換流体をTディスク61の下側のチャネル72送り出して、ディスクを加熱しまたは冷却する。代替形態(図15の中に示されている)によるディスクの形状は、ロータ・ボディ64上に取り付けられたプレートの形態のTディスク61であるが、しかし、他の代替形態によれば、ディスクの形状は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、またはΔディスクであっても良い。ディスクの形状は、当該装置の目的に依存し、図15は、Tディスクを示しているが、本発明は、この形態のみに限定されない。
【0046】
Tディスク、Yディスク、Zディスク、またはΔディスクが使用されるとき、これらのタイプの全てのディスクは、ロータ・ボディ64の上に取り付けられ、回転シャフトの上には取り付けられない、もちろん、ディスクが回転シャフト上に取り付けられることも可能であるが、図15の代替形態では、そうではない。それ故に、Yディスクは、下方向により小さい端部を備えたコーン形状のボウルであることになり、Δディスクもまた、コーン形状を有していることになるが、この代替形態においては、小さい方の端部が上方向に向いている。Zディスクは、両方に向けられることが可能であり、その理由は、ディスクの中で対称形であるからである。
【0047】
本発明のこれらの代替形態によれば、ペアリング・チャンバ63は、ディスク及びロータ・ボディの上を覆うロータ・ボディ64上に、選択されたディスクと共に取り付けられる。どのディスクが使用されるかに依存して、ペアリング・チャンバ63は、異なるサイズを有していて、ディスクとロータ・ボディの両方の上を覆うことができる。ハウジング・カバー69は、一個またはそれ以上の供給入口および/または一個またはそれ以上の供給出口を有していることが可能であり、供給入口68(一つの代替形態である)に除いて、これらの内の何れもが、図15の中に示されていない。
【0048】
他の代替形態として(図15の中に示されていない)、遠心ロータが、遠心ボウルを有することが可能であり、そして、ディスクのスタックが、ディスク及びペアリング・チャンバ63と同一の軸の中心に置かれることが可能である。遠心ロータは、ディスクの周囲を取り囲んでいても良く、または、ディスクの上面または前記ディスクの下方にあっても良い。分離ディスクは、従って、ディスクの周囲を取り囲むことが可能であり、あるいは、分離ディスクは、ディスク61の下方またはディスク61の上方ににあることも可能である。遠心ボウルがディスク61の下方にあるとき、ペアリング・チューブまたはペアリング・ディスクは、流体を、チャンバ63から、遠心ボウルの中に移送することが可能である。遠心ボウルがディスク61の上方ににあるとき、ペアリング・ディスクは、ペアリング・チャンバ63から、遠心ボウルの中に流体を送ることが可能である。
【0049】
図15に示された本発明の代替形態によれば、ディスク61の選択はフレキシブルであって、装置の目的に依存して、装置が一緒にまとめられることを可能にする。この装置は、従って、非常にフレキシブルであり且つ適合性が高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの装置、少なくとも一つの入口、及び少なくとも一つの出口を有する多機能モジュールであって、
前記少なくとも一つの装置は、反応装置、濾過装置、メンブレン装置、リアクタ・セパレータ装置、抽出装置、及び混合装置からなるグループの中から選択され、且つ、
前記装置のグループの中の各装置は、動作表面を有する少なくとも一つの部材を有し、この動作表面の上で動作が行われ、この部材は、軸の回りで回転し、
一個またはそれ以上のチャンバが前記回転部材と共に回転して、前記回転部材の動作表面からの流体が、前記一個またはそれ以上の共に回転するチャンバの中に集められ、
当該モジュールの前記装置は、互いに並列にまたは直列にまたは両者の関係で、接続されていること、
を特徴とする多機能モジュール。
【請求項2】
下記特徴を有する請求項1に記載の多機能モジュール、
当該多機能モジュールはまた、スタティック・セパレータ、高速度セパレータ、デカンタ遠心分離機、接点装置、清澄化装置、精製装置、またはそれらの中の何れかの組み合わせ、からなるグループの中から選択される一個またはそれ以上の装置を有していて、
これらの装置は、当該多機能モジュールの中で、これらの装置に対して、並列にまたは直列にまたはその両者の関係で、接続されている。
【請求項3】
下記特徴を有する請求項1または2に記載の多機能モジュール、
前記回転部材は、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択されるディスクであって、
前記動作表面は、この動作表面が、Tディスク、Yディスク、Zディスク、またはΔディスクの、上方または下方にあるように、あるいは、この動作表面が、一個またはそれ以上のチャネルの形態のディスクの中にあるように、前記ディスクに組み込まれている。
【請求項4】
下記特徴を有する請求項1から3の何れか1項に記載の多機能モジュール、
前記一個またはそれ以上のチャンバは、一個またはそれ以上のペアリング・デバイスを有するペアリング・チャンバであって、
前記ペアリング・チャンバは、前記回転部材の外周のエッジの周囲を取り囲み、または、
前記ペアリング・チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの下方にあり、または、
前記ペアリング・チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの上方にあり、または、
前記ペアリング・チャンバは、前記ディスクの外周のエッジにある。
【請求項5】
動作表面を有する少なくとも一つのディスクを有する反応装置または混合装置であって、
前記ディスクは、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択され、
前記ディスクは、軸の回りで回転し、
当該反応装置または混合装置はまた、前記軸にある前記ディスクの中心で、または、前記ディスクの中心から径方向の距離の中で、前記ディスクの動作表面の上方に、流体のための一個またはそれ以上の入口を有し、
前記流体は、前記ディスクの外周のエッジへの、前記動作表面上での遠心力により、混合され、または反応が行われまたは移送され、またはそれらの中の何れかの組み合わせが行われ、
当該装置はまた、前記ディスクと共に回転する一個またはそれ以上のチャンバを有していて、前記ディスクの動作表面からの流体が、前記一個またはそれ以上の共に回転するチャンバの中に集められ、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの周囲を取り囲み、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの下方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの上方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジにあること、
を特徴とする反応装置または混合装置。
【請求項6】
動作表面を有する少なくとも一つのディスクを有する反応装置または混合装置であって、
前記ディスクは、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択され、
前記ディスクは、軸の回りで回転し、且つ、
当該反応装置または混合装置はまた、軸にある前記ディスクの中心に流体のための一個またはそれ以上の入口を有し、
前記ディスクの前記動作表面は、前記ディスクの中で径方向に中心から周囲へ伸びて、入って来る流体を外周のエッジへ導くチャネルであり、且つ、
前記装置はまた、前記ディスクと共に回転する一個またはそれ以上のチャンバを有していて、前記ディスクの動作表面からの流体が、前記一個またはそれ以上の共に回転するチャンバの中に集められ、且つ、
一個またはそれ以上のチャネルが互いに連絡していても良く、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの周囲を取り囲み、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの下方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの上方にあり、または、
チャンバは、前記ディスクの外周のエッジにあること、
を特徴とする反応装置または混合装置。
【請求項7】
動作表面を有する少なくとも一つのディスクを有する濾過装置またはメンブレン装置であって、
前記ディスクは、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択され、
前記ディスクは、軸の回りで回転し、
前記ディスクの動作表面は、メンブレンまたはフィルタまたはその両者により分割される少なくとも二つのコンパートメントであり、
当該濾過装置またはメンブレン装置は、軸にある前記ディスクの中心で、または、この中心から径方向の距離の中で、前記ディスク表面の上方に流体のための一個またはそれ以上の入口を有していて、
流体の一部が、フィルタの中を通過してまたはメンブレンの中を通過して、径方向の力により外周のエッジに移送され、
当該装置はまた、流体のための、前記ディスクと共に回転する一個またはそれ以上のチャンバを有していて、前記ディスクの動作表面からの流体が前記一個またはそれ以上の共に回転するチャンバの中に集められ、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの周囲を取り囲み、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの下方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの上方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジにあること、
を特徴とする濾過装置またはメンブレン装置。
【請求項8】
動作表面を有する少なくとも一つのディスクを有するリアクタ・セパレータ装置であって、
前記ディスクは、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択され、
前記ディスクは、軸の回りで回転し、
当該リアクタ・セパレータ装置はまた、前記ディスクの動作表面の上方に、流体のための一個またはそれ以上の入口を有し、
当該装置はまた、前記ディスクと共に回転する一個またはそれ以上のペアリング・チャンバを有していて、前記ディスクの動作表面からの流体が、前記一個またはそれ以上の共に回転するチャンバの中に集められ、
前記一個またはそれ以上のペアリング・チャンバは、前記ペアリング・チャンバの流体の表面に接続された一個またはそれ以上のペアリング・チューブを有し、
当該リアクタ・セパレータ装置はまた、前記ディスクの下方の遠心ロータの中に、前記ディスクと同一の軸を有する分離ディスクのスタックを有していて、この分離ディスクのスタック及び遠心ロータが、前記ディスク及び前記ペアリング・チャンバと共に回転し、
前記ペアリング・チューブの内の少なくとも一つが、前記ペアリング・チャンバの内の少なくとも一つと前記遠心ロータとの間に接続されていること、
を特徴とするリアクタ・セパレータ装置。
【請求項9】
動作表面を有する少なくとも一つのディスクを有する抽出装置であって、
前記ディスクは、Tディスク、Yディスク、Zディスク、及びΔディスクからなるグループの中から選択され、
前記ディスクは、軸の回りで回転し、
当該抽出装置はまた、前記ディスクの両側に流体のための一個またはそれ以上の入口を有していて、これらの入口が、流体を当該抽出装置の中を通って並流または向流で流れさせ、
これらの流体の異なる供給流れが、前記ディスクの動作表面の上での径方向の力により、混合され、または反応が行われまたは移送され、またはそれらの中の何れかの組み合わせが行われ、そして、前記ディスクの外周のエッジに移送され、且つ、
当該装置はまた、流体のための、前記ディスクと共に回転する一個またはそれ以上のチャンバを有し、
前記ディスクの動作表面からの流体が、前記一個またはそれ以上の共に回転するチャンバの中に集められ、且つ、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの周囲を取り囲み、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの下方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジの上方にあり、または、
前記チャンバは、前記ディスクの外周のエッジにあること、
を特徴とする抽出装置。
【請求項10】
下記特徴を有する請求項5から9の何れか1項に記載の装置、
前記流体のためのチャンバは、ペアリング・チャンバであって、これらのペアリング・チャンバは、前記一個またはそれ以上のペアリング・チャンバの中の予め定められたレベルに流体表面を設定するように構成された、一個またはそれ以上のペアリング・デバイスを有しており、
これらのペアリング・デバイスは、前記チャンバからの流体を、前記ディスクから径方向にある一個またはそれ以上の出口に、または、前記ディスクの下方の一個またはそれ以上の出口に、または、前記ディスクの上方の一個またはそれ以上の出口に、または、前記軸の中を通って上方向または下方向に、または、それらの組み合わせに、導くように構成されている。
【請求項11】
下記特徴を有する請求項5から10の何れか1項に記載の装置、
プレートまたは遮壁が、前記ディスクの軸の中心に置かれ、前記ディスクの動作表面の上を覆うように取り付けられ、または、前記ディスクの動作表面と同一の広がりを持つように取り付けられ、それにより、静止状態のプレートまたは静止状態の遮壁と前記ディスクとの間に、間隙が残され、
前記プレートまたは遮壁は、静止状態で取り付けられ、または、異なる回転数を有する前記ディスクと共に回転し、または、それと逆方向に回転する。
【請求項12】
下記特徴を有する請求項11に記載の装置、
一個またはそれ以上のペアリング・ディスクが、前記静止状態のプレートまたは前記静止状態の遮壁の軸の中の出口を通って流体を移送し、または、
ポンプが、前記軸の中の出口を通って流体を押し出すための入口に接続されている。
【請求項13】
下記特徴を有する請求項5から12の何れか1項に記載の装置、
熱交換流体のためのチャネルまたはチャンバが、前記ディスクに組み込まれ、または、前記ディスクの下方にあり、
この熱交換流体は、前記軸に取付けられたまたはその中にある前記ディスクの下方から汲み出され、それにより、前記ディスクへのまたは前記ディスクからの熱交換をもたらす。
【請求項14】
下記特徴を有する請求項13に記載の装置、
前記熱交換流体は、前記ディスクの下方の軸の中心に置かれた熱交換器の中を通って導かれる。
【請求項15】
下記特徴を有する請求項5から14の何れか1項に記載の装置、
当該装置はまた、熱交換流体のためのポンプ、及び前記チャンバからの流体のためのポンプを有している。
【請求項16】
下記特徴を有する請求項5から15の何れか1項に記載の装置、
前記ディスクは、ハウジングにより覆われ、
このハウジングに、液体、ゾル、気体、流動性を有する粒子などのような、流体のための入口及び出口が設けられている。
【請求項17】
下記特徴を有する請求項16に記載の装置、
当該装置は、密封されている。
【請求項18】
下記特徴を有する請求項5から17の何れか1項に記載の装置、
前記ディスクの動作表面の少なくとも一部が、触媒で被覆されている。
【請求項19】
請求項1から4の何れか1項に記載の多機能モジュールのを動作させるためのプロセスであって、
請求項5または6に記載の反応装置または混合装置の中で、流体が混合され、反応が行われ、またはその両者が行われ、
それにより、生成された流体が、少なくとも一つのペアリング・デバイスにより、少なくとも一つのペアリング・チャンバから、請求項8に記載の濾過装置またはメンブレン装置の中に、または、請求項9に記載のリアクタ・セパレータ装置の中に移送され、または、
これらの生成された流体が、セパレータ装置、濾過装置またはメンブレン装置の組み合わせの中に移送されること、
を特徴とするプロセス。
【請求項20】
請求項1から4の何れか1項に記載の多機能モジュールの、化学物質を製造するための使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2012−520172(P2012−520172A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553986(P2011−553986)
【出願日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際出願番号】PCT/SE2010/050250
【国際公開番号】WO2010/104457
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(502305917)アルファ・ラバル・コーポレイト・エービー (21)
【Fターム(参考)】