説明

多機能電気スタンド

【課題】家庭における電気スタンドは、勉強部屋、書斎を除けば使用頻度が極めて低いのが一般的であり不経済である。特に寝室用においてはその傾向が顕著であり、枕もとの主要な場所を占拠し、且つ常時電源に接続されていながら一日を通してほとんど働いていない状況にあり、多機能化することによって経済性と利便性を両立させ、使用頻度を飛躍的に高めた電気スタンドを提供する。
【解決手段】タッチ式点滅ランプの電気スタンドに、生活必需品である目覚し時計を搭載して24時間作動とし、更に付加機能として、地震検知ランプ、在宅偽装ランプ、オゾン消臭除菌、ボイスメモ目覚し、音声リモコンランプ、日替わりメッセージ目覚し、ナースコール、催促貯金箱、アロマ芳香の各装置を、それぞれ複合搭載することによって使用頻度を飛躍的に向上させ、且つ経済的で利便性を高めることが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般家庭用の電気スタンドに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電気スタンドには、目覚し時計及びラジオ等と複合搭載した事例は存在するが、付加機能部としてラジオ以外の地震検知ランプ、在宅偽装ランプ、オゾン消臭除菌、ボイスメモ目覚し、音声リモコンランプ、日替わりメッセージ目覚し、ナースコール、催促貯金箱、アロマ芳香の各装置と複合搭載した公知例はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の電気スタンドの多くは照明のみの単機能商品であり、常時電源と接続されていながら使用頻度が低く不経済である。
本発明はタッチ式点滅ランプ及び、目覚し時計を具備した構造を共通として、時計表示部と操作ボタンとの連携接続された該付加機能部を、それぞれに搭載した多機能電気スタンドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記の付加機能部である地震検知ランプ装置としては、図2に示すとおり曲面反射型振り子10と、反射型フォトインタラプタ11及び、ゆれ検知器12との組合せにより、全方位均等なゆれ検知感度を実現、地震発生と同時にタイマー13によりランプ6を30秒程度自動点灯させた。
【0005】
前記の付加機能部である在宅偽装ランプ装置としては、図3に示すとおり光センサーA14と昼夜判別器15及び、夜間記憶器16との組合せによりランダム発生器17を起動、夜間のみ自動的にランプ6を不規則点滅させた。
【0006】
前記の付加機能部であるオゾン消臭除菌装置としては、図4に示すとおり時計のタイマー信号または操作ボタン信号で、タイマー18を一定時間作動させることにより、連結接続された高電圧発生器21及びオゾン発生板22にてオゾンを発生させ、発生したオゾンは内部ファンA23により通気孔4を経由して本体外へ放出させた。操作ボタン信号にては時計のタイマー信号に優先して、オゾンを任意に発生停止させることを可能としたが、いずれの場合も、安全のため光センサーB19及び、明暗判別器20により、暗所ではオゾンを発生させないことにした。
【0007】
前記の付加機能部であるボイスメモ目覚し装置としては、図5に示すとおり30秒程度のボイスレコーダー26を具備し、マイクロホンA25を通して録音された音声などを、時計のタイマー信号により自動再生させた。操作ボタン信号にでは時計のタイマー信号に優先して録音された音声などを任意に反復再生、停止させることを可能にした。
【0008】
前記の付加機能部である音声リモコンランプ装置としては、図6に示すとおり10秒程度の信号音レコーダーA31及び信号音レコーダーB32を具備し、録音ボタンB29によりマイクロホンB30を通した音声による信号音を信号音レコーダーA31に事前録音、新たに信号音が発せられた場合には、マイクロホンB30と常時接続された信号音レコーダーB32に録音され、同時に信号音比較器33にて両信号を比較合致した場合にのみランプ6を順次点灯、消灯させた。
【0009】
前記の付加機能部であるナースコール装置としては、図7に示すとおり微弱電波発信機34を具備し、操作ボタン信号により識別符号を含む微弱電波を発信させた。外部には別途準備した電池式小型受信機35を常時作動させ、当該電波を受信した場合、内臓ブザーを識別符号に応じて鳴動をさせた。
【0010】
前記の付加機能部である日替わりメッセージ目覚し装置としては、図8に示すとおりメモリーカード再生機37を具備し、別途準備した1〜3分間程度のメッセージを、100〜300日分程度録音された電子メモリーカード36を、メモリーカード再生機37に装着、時計のタイマー信号により、録音されたメッセージを日替わり再生させた。日替わり再生されたメッセージは、操作ボタン信号にて任意に反復再生、停止を可能とした。
【0011】
前記の付加機能部である催促貯金箱装置としては、図9に示すとおり貯金箱40にコイン通過センサー41及び、電気錠付きフタ42を具備し、コインが投入された場合カウンターA43が回数を記憶、カウンターB44が時計のタイマー信号回数を記憶、両カウンターの記憶回数を比較器45にて比較させ、コイン数のカウントが不足した場合は、アラーム発生器46により不足数に応じたアラームを時計表示部7に常時表示させた。この状態でコインを投入すれば、コインの不足数に応じたアラーム表示に修正され、コイン数が初期目標値に到達した場合にのみ、時計表示部7に目標達成アラームを表示させた。この時、操作ボタン信号にて貯金箱40の電気錠付きフタ42は開錠可能となり、同時に各カウンターもリセットされるが、必要により時計のタイマー信号と操作ボタン信号との組合せにても、貯金箱の開錠を可能とした。
【0012】
前記の付加機能部であるアロマ芳香装置としては、図10に示すとおり別途準備した噴霧式アロマオイルボトル47をモーター駆動部48に装着、時計のタイマー信号または、操作ボタン信号にてタイマー49を作動させることにより、恒温ヒーター50に通電、同時にギアモーター51を駆動して数滴量のアロマオイルを蒸発皿52に滴下蒸発させ、蒸発したアロマ気体はファンB53により通気孔4から本体外へ放出させた。
【発明の効果】
【0013】
本発明である地震検知ランプ装置としては、就寝中に地震が発生した場合に電気スタンドのランプが自動点灯することにより、就寝者の不安感を和らげ、危険回避の行動をとることが出来る。
【0014】
本発明である在宅偽装ランプ装置としては、夜間のみランプを自動的に不規則点滅させることにより、留守宅を在宅のように装う防犯効果及び、電気スタンドを他の目的に転用する経済性がある。
【0015】
本発明であるオゾン消臭除菌装置としては、オゾンの強い酸化力により悪臭の無臭化、有害物質の無害化及び、害虫類の繁殖抑制、忌避効果による部屋全体の無人自動洗浄が出来る。またオゾンには科学薬品のような残留性が無く、人や地球環境にやさしい消臭除菌方法となる。
【0016】
本発明であるボイスメモ目覚し装置としては、就寝時に思いついた用件を翌朝になると忘れることが多く、用件をメモ代わりに音声で録音し、目覚しタイマーにて再生すれば用件を忘れることは無くなり、他人からの伝言としても利用できる。
【0017】
本発明である音声リモコンランプ装置としては、舌打ちなど単純な信号音を発生させることにより肢体不自由な人々が、健常者と同じように電気スタンドのランプを点灯、消灯することが可能となり、健常者としても離れた場所にある電気スタンドのランプを点灯、消灯することが可能となる。
【0018】
本発明であるナースコール装置としては、微弱電波発信機と電池式小型受信機の組合せにより、就床者が簡単に介護者を呼ぶことが可能となり、介護者も呼ばれた時に対応できるため、双方に安心感があり気が楽になる。
【0019】
本発明である日替わりメッセージ目覚し装置としては、別途録音された詩歌、格言、人性訓、信仰句などの再生朗読で目覚め、就寝時に再度聞きながら一日を反省する生活により、心に安らぎと活力を与えることが出来る。
【0020】
本発明である催促貯金箱装置としては、初期のコイン投入目標数に対して、日々の貯金箱への投入コイン数との間に不足が発生した場合、不足数に対応した赤色アラームランプの点滅により常時催促され、必然的に目標額の貯金が達成されることになる。
【0021】
本発明であるアロマ芳香装置としては、アロマオイルの精神的作用である就寝時のリラックス効果や起床時のリフレッシュ効果を、安全で簡単に楽しむ事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気スタンドの一例を示す斜視図
【図2】付加機能部である地震検知ランプ装置の回路ブロック図
【図3】付加機能部である在宅偽装ランプ装置の回路ブロック図
【図4】付加機能部であるオゾン消臭除菌装置の回路ブロック図
【図5】付加機能部であるボイスメモ目覚し装置の回路ブロック図
【図6】付加機能部である音声リモコンランプ装置の回路ブロック図
【図7】付加機能部であるナースコール装置の回路ブロック図
【図8】付加機能部であるメッセージ目覚し装置の回路ブロック図
【図9】付加機能部である催促貯金箱装置の回路ブロック図
【図10】付加機能部であるアロマ芳香装置のブロック図
【符号の説明】
1:ベース 2:本体 3:支柱兼タッチセンサー 4:通気孔 5:シェード 6:ランプ 7:時計表示部 8:操作ボタン 9:付加機能部 10:曲面反射型振り子 11:反射型フォトインタラプタ 12:ゆれ検知器 13:タイマー(30秒) 14:光センサーA 15:昼夜判別器 16:夜間記憶器 17:ランダム発生器 18:タイマー(2時間) 19:光センサーB 20:明暗判別器 21:高電圧発生器 22:オゾン発生板 23:ファンA 24:録音ボタンA 25:マイクロホンA 26:ボイスレコーダー(30秒) 27:アンプA 28:スピーカーA 29:録音ボタンB 30:マイクロホンB 31:信号音レコーダーA 32:信号音レコーダーB 33:信号比較器 34:微弱電波発信機 35:電池式受信機 36:電子メモリーカード 37:メモリーカード再生機 38:アンプB 39:スピーカーB 40:貯金箱 41:コイン通過センサー 42:電気錠付きフタ 43:カウンターA 44:カウンターB 45:比較器 46:アラーム発生器 47:噴霧式アロマボトル 48:モーター駆動部 49:タイマー(10分) 50:恒温ヒーター 51:モーターギア 52:蒸発皿 53:ファンB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースから立ち上がる本体に、金属支柱でランプソケットを固定、支柱をタッチセンサーとするタッチ式点滅ランプ及び、目覚し時計を具備した構造を共通とし、付加機能部として、地震発生と同時にランプが一定時間自動点灯する、地震検知ランプ機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項2】
前記の付加機能部として、夜間のみランプが自動的に不規則点滅する、在宅偽装ランプ機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項3】
前記の付加機能部として、タイマー式オゾン発生器によるオゾン消臭、除菌機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項4】
前記の付加機能部として、メモ代わりに音声を録音、時計のタイマー信号による再生及び、操作ボタン信号により反復再生停止させることが出来る、ボイスメモ目覚し機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項5】
前記の付加機能部として、音声による信号音を事前録音、新たに信号音を発した場合、それぞれの信号音波形との比較合致によりランプを順次点灯、消灯させる、音声リモコンランプ機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項6】
前記の付加機能部として、操作ボタン信号により識別符号を含む微弱電波を発信させ別途準備した電池式小型受信機が当該電波を受信した場合、受信機内のブザーを識別符号に応じて鳴動させる、ナースコール機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項7】
前記の付加機能部として、別途準備した日替わりメッセージを録音した電子メモリーカードを装着、時計のタイマー信号により録音されたメッセージを日替わり再生させた。日替わり再生されたメッセージは、操作ボタン信号にて任意に反復再生停止させることが出来る、日替わりメッセージ目覚し機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項8】
前記の付加機能部として、箱の中に投入したコイン数と、日々の投入目標コイン数を常に比較して投入コイン数が不足した場合、不足数に対応したアラーム表示によりコイン投入を促す、催促貯金箱機能を特徴とする電気スタンド。
【請求項9】
前記の付加機能部として、タイマー式恒温アロマオイル蒸発装置による、アロマ芳香機能を特徴とする電気スタンド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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