説明

多段ブラシシールを備えた封止機構

【課題】長期にわたって安定した封止性能を発揮する、多段型ブラシシールを備えた封止機構を提供する。
【解決手段】高圧領域(H)と低圧領域(L)との間を封止する封止機構(47)に、前記高圧領域(H)から前記低圧領域(L)への空気の流れをシールする複数のブラシシール段(55,56,57)と、前記空気の流れの一部を、前記複数のブラシシール段の下流側の少なくとも1つのブラシシール段(57)から迂回させる迂回路(BP)とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転体と非回転体とを有する、例えばガスタービンエンジンのような装置において、高圧領域と低圧領域との間をシールする非接触型の封止機構に関する。
【背景技術】
【0002】
圧縮機とタービンの間に支持軸受けを持つ形式のガスタービンエンジンにおいて、ロータのような回転部材とハウジングのような非回転部材との間の隙間を介して、圧縮機出口付近の高圧領域から回転軸周辺の常圧領域に空気が流出するのを封止するために、例えば、非接触型のラビリンスシールのような封止機構が用いられている。ラビリンスシールは、低コストで信頼性が高いシール部材である反面、空気の漏れ量が多く、ガスタービンエンジンの効率低下を招く。そこで、漏れ空気量を低減するために、ブラシシールと呼ばれる、微細な金属ワイヤを束ねて構成された非接触型の封止機構が開発されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−217452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このブラシシールには、適切に作動するのに耐え得る差圧の上限(限界差圧)があることから、大きな差圧が生じる場所に適用する場合には、複数段のブラシシールを直列に配置した多段状で使用する必要がある。ところが、この形態で使用する場合、原理的に最下流段のブラシシールに大きな差圧がかかることになる。すなわち、上流側に位置するシール部では高圧で空気密度が高い一方、下流に位置するシール部では低圧で空気密度が低く、これらは連続した流れであることから、上流では隙間流速が小さく、下流では隙間流速が大きくなる。その結果、下流側に位置するブラシシール段ほど大きな差圧を負担することになる。
【0005】
その結果、下流側、特に最下流側のシール段が選択的に損耗し、十分な慣らし運転を経ずに運用された場合、最下流側のシールの機能が喪失することにより、上流側へ逐次的にシールの損傷が進行し、封止機構全体の寿命が低下する。また、このような封止機構が使用されるガスタービンエンジンなどの装置の信頼性が低下し、メンテナンスのコストが増大する。
【0006】
本発明の目的は、上記の課題を解決するために、長期にわたって安定した封止性能を発揮する、多段型ブラシシールを備えた封止機構、および、このような封止機構を備えることにより、長期信頼性に優れるガスタービンエンジンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記した目的を達成するために、本発明に係る封止機構は、高圧領域と低圧領域との間を封止する機構であって、前記高圧領域から前記低圧領域への空気の流れをシールする複数のブラシシール段と、前記空気の流れの一部を、前記複数のブラシシール段の下流側の少なくとも1つのブラシシール段から迂回させる迂回路とを備えている。
【0008】
この構成によれば、複数のブラシシールのうち、原理的に大きな差圧がかかる下流側のブラシシール段に空気の迂回路を設けることにより、下流側のブラシシール段が負担する差圧が低減され、特定のブラシシール段のみが早期に損耗することが防止される。その結果、封止機構の寿命および信頼性が向上する。
【0009】
本発明に係る封止機構において、前記複数の、例えば3段のブラシシール段の最下流側のブラシシール段に、前記迂回路を設けることができる。通常の設置環境では、上述のように、原理的に最下流側に配置されるブラシシール段に最大の差圧がかかることになる。したがって、最も損耗の激しい最下流側のシール段に迂回路を設けることにより、効果的かつ効率的に封止機構の寿命向上を図ることができる。
【0010】
本発明に係る封止機構は、さらに、前記複数のブラシシール段に直列に接続されたラビリンスシールを備えていてもよい。このように、作動原理の異なる封止機構を組み合わせて使用することにより、封止機構全体の信頼性が一層向上する。
【0011】
また、本発明に係る封止機構の前記迂回路の中途に圧力調整装置が設けられていてもよい。この構成によれば、迂回路を設けたブラシシール段にかかる差圧を高精度に制御することが可能となるので、一層効果的に封止機構の寿命および信頼性を向上させることができる。
【0012】
本発明にかかるガスタービンエンジンは、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機からの高圧空気に燃料を供給して燃焼させる燃焼器と、前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるタービンと、前記圧縮機と前記タービンとの間に設けられて、回転軸を回転可能に支持する軸受と、前記軸受を収納する常圧の収容空間と、前記圧縮機の出口に連通する高圧領域と前記収容空間との間に設けられた、上記の封止機構とを備えている。このように構成することにより、封止機構の寿命・信頼性向上に伴いガスタービンエンジンの寿命および信頼性も向上し、さらには、メンテナンスコストが低減する。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、本発明に係る多段ブラシシールを備えた封止機構によれば、迂回路を設けたことにより下流側のブラシシールが負担する差圧が低減される。したがって、特定のブラシシールが損耗することが防止され、封止機構が長期にわたって良好な封止性能を維持できる。また、このような封止機構を備えるガスタービンエンジンの寿命や長期信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態に係る封止機構を備えるガスタービンエンジンを示す部分破断側面図である。
【図2】図1の封止機構を示す断面図である。
【図3】図2の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る封止機構を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る実施形態を図面に従って説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態に係る封止機構を備えたガスタービンエンジン(以下、単にガスタービンと称する。)の一部を破断した側面図である。同図において、ガスタービン1は、導入空気IAを圧縮機3で圧縮して燃焼器5に導き、燃料Fを燃焼器5内に噴射して燃焼させ、得られた高温高圧の燃焼ガスGによりタービン7を駆動する。なお、以下の説明において、ガスタービン1の軸心方向の圧縮機側を「前側」と呼び、タービン側を「後側」と呼ぶ場合がある。
【0017】
この実施形態では、圧縮機3として軸流型のものを用いている。この軸流型圧縮機3は、ガスタービン1の回転部分を構成するロータ11の前部の外周面に、多数の動翼13が配置されており、これら動翼13と、ハウジング15の内周面に多数配置された静翼17との組み合わせにより、吸気筒19から吸入した空気IAを圧縮する。その圧縮空気CAは、圧縮機3の下流端部に接続するディフューザ21を介して燃焼器5に送給される。
【0018】
燃焼器5は、ガスタービン1の周方向に沿って複数個が等間隔に配置されている。燃焼器5では、圧縮機3から送給された圧縮空気CAが、燃料ノズル23から燃焼器5内に噴射された燃料Fと混合されて燃焼し、高温高圧の燃焼ガスGがタービン7に送られる。
【0019】
タービン7は、ロータ11の後部を覆うタービンケーシング25を備え、このタービンケーシング25の内周部には複数段のタービン静翼27が所定間隔をおいて取り付けられ、一方、ロータ11の後部には、各段のタービン静翼27の下流側に位置するように複数段のタービン動翼29が設けられている。ロータ11は前後に分離された2軸型であり、その全体が、ハウジング15に、前部、中央部、後部の軸受31,33,35を介して回転自在に支持されている。
【0020】
圧縮機3とタービン7との間には、ロータ11の中央部を覆うインナケーシング39が設けられ、このインナケーシング39とハウジング15との間に、圧縮機3から燃焼器5へ向かう圧縮空気CAの通路である前記ディフューザ21が形成されている。ディフューザ21の径方向内側には、ロータ11を圧縮空気CAの一部によって冷却するための冷却用空間41が形成されている。冷却用空間41には、圧縮機3からの圧縮空気CAの出口に隣接する、非回転部材であるディフューザ21の上流端と、回転部材であるロータ11との隙間43から、圧縮空気CAの一部が漏れて流入する。
【0021】
一方、中央部の軸受33の周辺のインナケーシング39とロータ11との間の空間が、軸受収容空間45として形成されている。この軸受収容空間45と冷却用空間41との間に、封止機構47が設けられている。上述のように、封止機構47の上流側は、隙間43から圧縮空気CAが流れ込むので、常圧よりも圧力が高い高圧領域Hとなっている。一方、封止機構47の下流側には、空気導入路49により外部から冷却用空気が導入されており、したがって、ほぼ常圧、つまり高圧領域Hよりも低圧に維持された低圧領域Lとなっている。すなわち、封止機構47は、これら高圧領域Hと低圧領域Lの間を封止している。
【0022】
図2の断面図に示すように、封止機構47は、直列に配列された複数(本実施形態では3つ)のシール部(第1〜第3シール部)51,52,53から構成されている。これら第1〜第3シール部51〜53のうち、最上流側の第1シール部51および最下流側の第3シール部53は、ともにラビリンスシールとして形成されている。一方、第1および第3シール部51,53の間に配置された第2シール部52は、直列に配列された複数(本実施形態では3つ)のブラシシール段(第1〜第3ブラシシール段)55,56,57を有する多段ブラシシールとして形成されている。なお、多段ブラシシールからなるシール部とラビリンスシールからなるシール部とは、どのような順序で配列してもよい。また、封止機構47を、多段ブラシシールからなるシール部のみで構成してもよいが、ラビリンスシールのような作動原理の異なるシールと併用することにより、封止機構47全体の封止機能および信頼性が向上する。
【0023】
第2シール部52は、第1〜第3ブラシシール段55〜57を軸心方向に積層した多段ブラシシール部材61と、多段ブラシシール部材61を軸心方向に挟み込んで支持する環状の支持部材63とからなる。支持部材63は、インナケーシング39の内側に嵌合されており、径方向内側に開口した環状の凹所を有する保持部63aを備え、この保持部63aによって多段ブラシシール部材を収容し保持している。
【0024】
図2の要部を拡大した図3に示すように、各ブラシシール段55〜57は、多数の微細なワイヤを束ねて形成した環状のブラシ部65と、このブラシ部65を上流側および下流側から挟み込む環状の前板67および背板69とで構成されている。ブラシ部65の上流側に配置される前板67は、ブラシ部65とほぼ同一の外径およびブラシ部65よりも大幅に大きい内径を有している。一方、ブラシ部65の下流側に配置される背板69は、ブラシ部65とほぼ同一の外径およびブラシ部65よりも若干大きく前板67よりも小さい内径を有している。図3のIV-IV線に沿った断面図である図4に示すように、ブラシ部65では、多数の直線状のワイヤ65aが、径方向外方から径方向内方に向かって、ロータ11の回転方向Rに傾斜するように配列されている。ワイヤ65aの径方向内端縁とロータ11との間には僅かな隙間がある。
【0025】
図3の第1〜第3ブラシシール段55〜57のうち、軸方向の前端(上流端)に位置する第1ブラシシール段55の前板67には、前方に突出する環状の係合凸部55aが形成されており、軸方向の後端に位置する第3ブラシシール段57の背板69には、後方に突出する環状の係合凸部57aが形成されている。一方、支持部材63の保持部63bには、前側と後側の、第1シール段の係合凸部55aおよび第3ブラシシール段57の係合凸部57aに対応する位置に、軸心方向前方および後方にそれぞれ凹む環状の係合溝63ba,63bbが設けられている。
【0026】
支持部材63は、軸心方向に分割される2つの分割体71,73によって構成されており、前側の第1分割体71によって係合溝63baを含む保持部63の大部分が形成され、後側の第2分割体73によって、支持部材63の後側の係合溝63bbが形成されている。さらに、両分割体71,73によって保持部63aの凹所が形成されている。また、支持部材63の前側の内周端部63cは、上流側から下流側に向かって小径となるテーパ状に形成されており、第2シール部52に流れ込む漏れ空気LAの導入ガイドとして機能する。
【0027】
図3に示すように、多段ブラシシールからなる第2シール部52には、第1シール部51から流れてきた漏れ空気LAの一部を、最下流側に位置する第3ブラシシール段57から迂回させる迂回路BPが設けられている。詳細には、第3ブラシシール段57の前板67の前壁に形成された、径方向に貫通する第1通気溝75と、支持部材63の保持部63bの内周面63bcから、基部63aの後側の側面63aaに貫通する通気孔77と、通気孔77の基部後端面における開口77aから径方向内側に延びて第2シール部53の下流側に開口する第2通気溝79とによって迂回路BPが形成されている。この迂回路BPは、第2シール部の円周方向の1箇所にのみ設けてもよく、円周方向の複数個所に等間隔に設けてもよい。
【0028】
なお、第1実施形態として、多段ブラシシールからなる第2シール部52を、3段のブラシシール段55〜57で構成した例を説明したが、多段ブラシシール部を形成するブラシシール段の数は、2段であってもよく、4段以上であってもよい。また、本実施形態では、迂回路BPを、最も大きな差圧がかかる最下流のブラシシール段57にのみ設けたが、封止機構47が使用される機器の仕様や設置環境などに応じて、迂回路BPがない場合に大きな差圧がかかることにより損耗の程度が大きくなる1つまたは複数のブラシシール段に設けることができる。複数のブラシシール段に迂回路BPを設ける場合、各ブラシシール段にかかる差圧に応じて、迂回路BPの開口面積を適宜設定することなどにより、迂回される空気BAの量をブラシシール段毎に異ならせてもよい。
【0029】
次に、上記で説明した第1実施形態に係る封止機構47の動作について説明する。
【0030】
図1に示すように、圧縮機3で圧縮された高圧の圧縮空気CAは、その大部分がディフューザ21から燃焼器5に流入するが、一部は、ディフューザ21の上流端とロータ11との隙間43を介して冷却用空間41に流入する。圧縮空気CAが流入した冷却用空間41は、常圧の軸受収容空間45への通路が、封止機構47によって封止されており、常圧よりも高い圧力が維持されている。しかしながら、非回転部材であるインナーケーシング39と回転部材であるロータ11との間を封止する封止機構47は、非接触型のシール機構として構成されているため、図2に示すように、圧縮空気CAのごく一部は、漏れ空気LAとして、封止機構47を介して低圧領域Lである軸受収容空間45側に流出する。
【0031】
具体的には、図3に示すように、封止機構47の最上流側に位置する第1シール部51のラビリンスシールを通過した漏れ空気LAは、第1シール部51の下流側に位置する、多段ブラシシールからなる第2シール部52に達する。第2シール部52に達した漏れ空気LAは、その上流部に配置された第1および第2ブラシシール段55,56を経て、第3ブラシシール段57に到達し、その大部分は第3ブラシシール段57によってシールされるが、一部が迂回路BPを介して第2シール部の下流側に迂回空気BPとして流出する。
【0032】
理想的には、各ブラシシール段が負担する差圧は等しい値となるが、迂回路BPがない場合、実際には上流側に位置するブラシシール段ほど大きな圧力を受けることになり、漏れ空気密度が高い。一方、下流側のブラシシール段になるほど受ける圧力は小さくなるので、漏れ空気の密度が低下していく。これらは連続した流れであることから、上流側ブラシシールの漏れ空気速度は小さく、下流側になるほど漏れ空気速度が大きくなる。その結果、下流側に位置するブラシシール段ほど大きな差圧を負担することになり、最下流に位置するブラシシール段に最も大きな差圧がかかり、これによる損耗も大きくなる。
【0033】
しかしながら、本実施形態に係る封止機構47では、最下流側に位置するブラシシール段57に空気の迂回路BPを設けたので、このブラシシール段57にかかる差圧が低減される。その結果、特定のブラシシール段、この例では第3ブラシシール段57のみが早期に損耗することが防止され、封止機構47の寿命および信頼性が向上するとともに、封止機構47が使用されるガスタービン1の寿命および信頼性も向上する。
【0034】
図5は、本発明の第2実施形態に係る封止機構47を示す概略構成図である。この封止機構47および封止機構47が使用されるガスタービンエンジンは、以下で特に説明する点を除き、第1実施形態と同様の構成を有している。
【0035】
本実施形態では、迂回路BPを、ブラシシール段の上流側から下流側に連通させるように設けた一点鎖線で示す流路管81によって形成している。さらに、この流路管81、すなわち迂回路BPの中途には、圧力調整装置83である調圧弁が設けられている。この流路管81は、例えばパイプによって形成されており、その一部がインナケーシング39よりも外方に位置し、この部分に圧力調整装置83を設ける。圧力調整装置83に発生する差圧を大きくすることにより、第3ブラシシール段57のブラシ部65の前後にかかる差圧が小さくなる。
【0036】
迂回路BPの中途に設ける圧力調整装置83は、調圧弁に限らず、圧力調整装置を設置するのに要するスペース、圧力調整精度、コスト等を考慮して適宜選択される。例えば、リリーフ弁等を圧力調整装置として使用することができる。
【0037】
このように、迂回路BPの中途に圧力調整装置83を設けることにより、迂回路BPを設けたブラシシール段にかかる差圧を高精度に制御することができるので、一層効果的に封止機構47の寿命および信頼性を向上させることができる。
【0038】
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0039】
1 ガスタービンエンジン
3 圧縮機
5 燃焼器
7 タービン
11 ロータ(回転軸)
31,33,35 軸受
45 軸受収容空間
47 封止機構
55,56,57 ブラシシール段
BP 迂回路
H 高圧領域
L 低圧領域
CA 圧縮空気
LA 漏れ空気
BA 迂回空気

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧領域と低圧領域との間を封止する機構であって、
前記高圧領域から前記低圧領域への空気の流れをシールする複数のブラシシール段と、
前記空気の流れの一部を、前記複数のブラシシール段の下流側の少なくとも1つのブラシシール段から迂回させる迂回路と、
を備える封止機構。
【請求項2】
請求項1において、前記複数のブラシシール段の最下流側のブラシシール段に、前記迂回路が設けられている封止機構。
【請求項3】
請求項2において、3段のブラシシール段の最下流側のブラシシール段に、前記迂回路が設けられている封止機構。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項において、さらに、前記複数のブラシシール段に直列に接続されたラビリンスシールを備える封止機構。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項において、前記迂回路の中途に圧力調整装置が設けられている封止機構。
【請求項6】
空気を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機からの高圧空気に燃料を供給して燃焼させる燃焼器と、
前記燃焼器からの燃焼ガスによって駆動されるタービンと、
前記圧縮機と前記タービンとの間に設けられて、回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記軸受を収納する常圧の収容空間と、
前記圧縮機の出口に連通する高圧領域と前記収容空間との間に設けられた、請求項1〜5のいずれか一項に記載の封止機構と、
を備えるガスタービンエンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−69280(P2011−69280A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−220469(P2009−220469)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【出願人】(000000974)川崎重工業株式会社 (1,710)
【Fターム(参考)】