説明

多段式畜舎の洗浄装置

【課題】多段式畜舎の各畜房を作業性よく良好に洗浄しうる構成を提供する。
【解決手段】洗浄装置1は、畜房101が複数段配置されてなる多段式畜舎100に隣接して配置されるものであり、自走可能な自走ユニット2と、この自走ユニット2の移動をガイドするガイドレール91,92とを備えている。自走ユニット2には、畜房101の上下配列に沿って変位可能な上下変位部3と、当該上下変位部3を上下方向に移動させるモータM3とが設けられている。さらに、上下変位部3には、外部から供給される洗浄水を噴射するノズル60が装着されており、これによりノズル60を畜房101の上下配列に沿って上下に変位できるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多段式畜舎の洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、鶏舎等の畜舎を洗浄する洗浄装置として例えば特許文献1のようなものが提供されている。特許文献1では、ガイドレールに沿って移動する移動体から洗浄水を噴射させることにより鶏舎の洗浄を作業性良く行おうとする技術が開示されている。
【特許文献1】特許第2593337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、現在では畜房を多段式に設置する多段式畜舎が用いらてきている。このような多段式畜舎は畜房を縦方向に複数設けているため、単位面積あたりの畜房数を多くすることができ、畜舎の設置スペースをそれほど広く確保できない場合等において有効である。
【0004】
しかしながら、このような多段式畜舎の場合、特許文献1のような洗浄装置では、上段側の畜房に洗浄水が良好に行き届かないという問題があり、多段式畜舎を洗浄対象とする場合、依然として作業者が洗浄銃等を用いて洗浄作業を行うやり方が一般的であった。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、多段式畜舎の各畜房を作業性よく良好に洗浄しうる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、畜房が複数段配置されてなる多段式畜舎に隣接すると共に、前記畜房の上下配列に沿って変位可能な上下変位部と、当該上下変位部を駆動する駆動装置とを備えた自走可能な自走ユニットと、
前記上下変位部に装着され、外部から供給される洗浄水を噴射するノズルと、
を備えている。
【0007】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、横方向に複数配列された前記畜房に対して、前記自走ユニットを、前記畜房の横方向の配列方向に沿って自走可能とすることができる。
このようにすれば、多段に重ねられた畜房が複数配列される畜舎を作業性良く好適に洗浄することができる。
【0008】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置を、前記ノズルを変位させて前記洗浄水の噴射角度を変化させる角度変化装置を設けた構成とし、前記角度変化装置を、前記上下変化部の本体部に固定されると共に、前記ノズルを当該本体部に対して変位可能とした状態で保持する保持手段と、前記ノズルを前記本体部に対して変位させる変位手段と、を備える構成とすることができる。
このようにすれば、ノズルを様々な方向に自動的に向けることができ、畜房内の様々な部分に洗浄水が良好に行き届くようになる。
【0009】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、前記角度変化装置を、前記ノズルの先端部を回転させる構成とすることができる。このようにすれば、広範囲に洗浄水を散布できる構成を好適に実現できる。
【0010】
また、前記角度変化装置を、前記ノズルの先端部の回転範囲を調整する調整手段を有する構成としてもよい。
このようにすれば、畜房のサイズや形状等に応じてノズルの先端部の回転範囲を調整できるようになり、より良好な洗浄を実現できる。
【0011】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、前記角度変化装置を、前記ノズルが装着されるアーム部を備える構成とし、前記保持手段を、前記アーム部を所定方向に揺動可能とするように保持する第1保持部と、前記第1保持部を、前記所定方向と交差する方向に揺動可能とするように保持し前記本体部に固定される第2保持部と、を有する構成とし、前記変位手段を、洗浄時に当該洗浄装置と前記多段式畜舎とが対向する対向方向において前記多段式畜舎側を前方側、それとは反対側を後方側とした場合に、前記アーム部における前記保持手段による保持位置よりも後方側に延出する延出部を、前後方向の回転軸線を中心として回転させる回転手段からなる構成とすることができる。
このようにすれば、それほど複雑な構成を用いずともノズルの先端部を良好に回転できるようになる。また、ノズル及びアーム部の稼動範囲をそれほど大きく確保せずにすみ、装置のコンパクト化に寄与しうる好適例となる。
【0012】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、前記ノズルを、前記保持手段の上側に配される形態で前記アーム部に固定し、前記保持手段の下部側を前記本体部に固定し、外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホースを、前記ノズルの上部に装着した構成とすることができる。
このようにすれば、保持手段側に供給ホースが配策されにくい構成となり、供給ホースが保持手段の揺動を阻害しにくい構成となる。
【0013】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、前記ノズルを、洗浄水を当該ノズルの先端部に導く第1導水部と、前記第1導水部から屈曲して配される第2導水部と、を有する構成とし、前記第2導水部を、一端部が前記アーム部の稼動範囲外で変位し、かつ他端部が前記第1導水部に連通する構成とし、前記第2導水部の前記一端部に、外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホースが接続される構成とすることができる。
このようにすれば、アーム部の稼動範囲外で変位する第2導水部の一端部に供給ホースが接続されるため、供給ホースがアーム部と干渉しにくくなる。
【0014】
また、本発明の多段式畜舎の洗浄装置は、前記自走ユニットを、自走可能状態と自走解除状態とで切り替える切替機構を備える構成とし、前記自走解除状態において、手押し走行が可能とされる構成とすることができる。
このようにすれば、自走が不要な場合或いは自走よりも手押しが望ましい場合において好適に手押し走行できるようになる。
【0015】
また、前記自走ユニットを、自走用駆動手段と、自走用駆動手段からの駆動力を受けて回転する駆動車輪と、手押し走行の際に用いる手押し用車輪と、を備える構成とし、前記切替機構を、前記駆動車輪を車輪載置面から離間させ、前記手押し用車輪を前記車輪載置面に載置する構成とすることができる。
このようにすれば、自走解除状態された場合に、駆動車輪が車輪載置面から離間し、手押し用車輪を用いて手押し走行がなされることとなる。従って、駆動車輪を手押しによって駆動する必要がなく、手押しの際の負荷が効果的に軽減されることとなる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の洗浄装置によれば、畜房の上下配列に沿って変位可能な上下変位部と、当該上下変位部を上下方向に移動させる駆動装置と、を備えた自走可能な自走ユニットが設けられ、この自走ユニットの上下変位部に、外部から供給される洗浄水を噴射するノズルが装着されているため、多段式畜舎の各畜房に洗浄水が行き届きやすく、畜舎を作業性良く良好に洗浄できることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態1に係る洗浄装置1の概略構成を多段式畜舎100と共に例示する概略図である。図2は、多段式畜舎100を例示する斜視図である。図3は、畜房の内部を部分的に示す斜視図である。図4は、図1の洗浄装置1の側面図である。図5は、図1の洗浄装置1に用いられる上下変位部3を概略的に示す側面図である。図6は、第1変位部10及び第2変位部30が上昇した状態を示す側面図である。図7は、第1変位部10の一部を拡大して示す拡大図である。図8は、ノズル60及び保持機構20等を正面から見た状態を示す図である。図9は、洗浄装置1の要部を上方から見た図である。図10は、保持機構20及び回転装置の一部を上方から見た図であり、図11は、保持機構20の断面図である。図12は、洗浄装置1の自走不能状態を例示する図である。
【0018】
1.全体概要
図1に示すように、洗浄装置1は、畜房101が複数段配置されてなる多段式畜舎100に隣接して配置されるものであり、自走可能な自走ユニット2と、この自走ユニット2の移動をガイドするガイドレール91,92とを備えている。
【0019】
自走ユニット2には、畜房101の上下配列に沿って変位可能な上下変位部3(図4ないし図6参照)と、当該上下変位部3を上下方向に移動させるモータM3(モータM3は駆動装置の一例に相当する)とが設けられている。また、上下変位部3には、外部から供給される洗浄水を噴射するノズル60が装着されており、ノズル60を上下に変位可能とされている。なお、図1では、ノズル60の移動可能位置を一点鎖線で例示している(符号A1,A2,A3参照)。なお、図1では、説明の容易化のため、自走ユニット2については、保持機構20、ノズル60、自走装置の要部(モータM1、チェーン87C、駆動車輪81、補助車輪82等)、補助輪85などを具体的に示し、それ以外の部分については省略して示している。
【0020】
2.多段式畜舎
本実施形態では、洗浄装置1による洗浄対象として、図1〜図3に示すような多段式畜舎100を例示している。ここで例示される多段式畜舎100は、鶏を収容する鶏舎として構成されるものであり、図2に示すように畜房101が複数段(図2では4段)に重なって構成されている。また、各畜房101は横方向に複数配列されるものであり、ここでは説明の便宜上、横方向に4つ配列された構成を例示したが、これに限られず、相当数(例えば、数十個)並べた構成のものを洗浄対象とすることができる。
【0021】
図1〜図3に示すように、多段式畜舎100の各畜房101には、入り口付近の下部側において餌を供給するための給餌皿109と、卵を受ける卵受け部108が設けられている。図3に示すように、卵受け皿108は、畜房の底部107に続く形態で設けられており、給餌皿109は、卵受け皿108の上方位置に配されている。畜房101は、左右に側壁が配され(図3では、一方の側壁106のみを図示し、他方の側壁は省略)、底部107は入り口側が低くなるように形成されている。その低くなる入り口側に卵受け皿108が続いており、産み落とされた卵が卵受け皿108に保持されるようになっている。図3に示すように各畜房101の奥側には、同様の構成をなす別の畜房が配されている。
【0022】
また、図3では具体的な図示を省略しているが、畜房101の底部107は、例えば網状或いは格子状に構成されている。このようにすれば、糞や羽根などを下方に落とすことができ、下部に設けられた図示しないベルトによって搬送できることとなる。また、側壁106についても、網状、格子状、或いは複数の孔が形成された形状などとされている。
【0023】
このようなケージシステムでは、ある期間を過ぎると鶏舎(多段式畜舎100)から全部の鶏を出し、若い鶏を入れ替える入れ替え作業が行われる。このような入れ替えの際には、多段式畜舎100全体を水で洗浄して清潔な状態とすることが衛生上好ましい。この洗浄は、各蓄房101の汚れを隅々まで洗い落とす必要があり、従来ではこのような洗浄作業を人手によって行っていた。
【0024】
しかしながら、人手によって多段式畜舎100を洗浄する場合には安定した足場を確保することが難しく、また、上段の畜房101を人手によって隅々まで洗浄することは、単段の畜舎を洗浄する場合と比較して相当な作業時間を要してしまうという問題がある。本発明では、このような問題を解決すべく、例えば以下の構成が採られている。
【0025】
3.自走ユニット
(自走構造)
図1、図4に示すように、自走ユニット2は、モータM1の駆動力によって自走可能とされている。具体的には、洗浄対象である多段式畜舎100において各畜房101が横方向に複数配列されており、自走ユニット2は、畜房101の横方向の配列方向に沿って自走可能とされている。この自走ユニット2は、自走ユニット2の載置面に配されるレール91と、所定の高さで配されるレール92によって案内されるようになっている。
【0026】
レール91は、畜房101の横方向の配列に沿って延びる構成をなしており、自走ユニット2の駆動車輪81の両外側に配されている。レール92は、図示しない支柱等により所定の高さに支持されており、畜房101の横方向の配列に沿って延びている。レール92上には、自走ユニット2において転動可能に設けられた一対の補助輪85が載置されるようになっており、補助輪85がレール92に沿って移動し、かつ駆動車輪81及び補助車輪82がレール91に案内されて移動することで、自走ユニット2が多段式畜舎100と対向しながら畜房101の横配列に沿って移動することとなる。
【0027】
図1、図4に示すように、駆動車輪81は、車輪載置面Fに載置されると共にスプロケット87Bに同軸状に固定されており、このスプロケット87Bの回転に応じて回転する構成をなしている。スプロケット87Bは、モータM1のスプロケット87Aとチェーン87Cを介して連動する構成をなしている。なお、モータM1は、自走用駆動手段の一例に相当するものである。
【0028】
(上下変位部)
上下変位部3は、第1変位部10と、第2変位部30によって構成されている。図5、図6に示すように、第1変位部10は第2変位部30に対して相対的に変位可能とされており、図6に示すように、第2変位部30は、ユニット本体(自走ユニット2から上下変位部3を除いた本体部分)の一部を構成するフレーム50に対して相対的に変位可能とされている。
【0029】
図7に示すように、第1変位部10は、後述するノズル60が取り付けられる部位であり、第2変位部30に対して変位可能に構成される第1本体部4が設けられている。この第1本体部4には、ノズル60を保持するための保持機構20と、ノズル60を回転駆動するためのモータM4とが取り付けられている。なお、上下変位部3の「本体部」は、上下変位部3からノズル60及び保持機構20を除いた本体部分であり、本実施形態では第1本体部4及び第2変位部30によって上下変位部3の「本体部」が構成されている。
【0030】
図7に示すように、第1変位部10の第1本体部4は、保持機構20等を載置するテーブル11と、このテーブル11と一体的に形成される壁部12とを有しており、図4ないし図6に示すように、壁部12には、一対の案内輪13が回転可能に支持されている。この案内輪13は、図4ないし図6、及び図9に示すように、第2変位部30における第2本体部31に形成された第1レール部31A(図4等では二点鎖線にて仮想的に図示)に沿って上下に移動可能とされている。より詳しくは、図5のような下方位置にある状態から、第2変位部30が上方位置に移動するのに伴い、チェーンWを支持する滑車39(この滑車39は、第2変位部30の第2本体部31に設けられる)が上方に移動し、そのチェーンWに取り付けられる壁部12が当該チェーンWにより上方に引っ張られる。これにより案内輪13が第1レール部31Aに沿って移動し、図6のように第1変位部10が第2変位部30に対して相対的に上方位置に移動するようになっている。つまり、図6のように第1変位部10及び第2変位部30が共に上方位置に移動することとなる。この機構によれば、第1変位部10をフレーム50の高さのみならず、フレーム50の高さに第2変位部30の高さを加算した高さまで持ち上げることができ、高さ方向のストロークを極めて広く確保できるようになる。
【0031】
図4、図6に示すように、第2変位部30は、自走ユニット2のフレーム50に支持されており、このフレーム50に対して相対的に変位可能とされている。より詳しくは、図示しないつる巻き線状の溝が形成され第2本体部31に固定されるボールねじナット33と、このボールねじナット33と嵌合すると共にフレーム50において回転可能に保持されるボールねじ部56とを備えた直線運動機構が構成されており、ボールねじ部56がスプロケット58の回転に応じて回転することでボールねじナット33が上下動し、それに伴いボールねじナット33が固定される第2本体部31の全体が上下動するようになっている。なお、フレーム50には、一対の転動輪54が回転可能に支持されており、第2本体部31に形成された第2レール部31Bがこの転動輪54に支持されて上下動するようになっている(図4、図6、図9参照)。
【0032】
なお、スプロケット58は、モータM3によって回転可能とされるスプロケット57とチェーン59を介して連動する構成をなしている。モータM3は、上下変位部3を駆動する駆動装置の一例に相当する。
【0033】
(保持機構)
次に、保持機構20について説明する。保持機構20は、ノズル60を本体部4に対して変位可能とした状態で保持するものであり、図1、図8に示すように、当該洗浄装置1と畜房101とが対向する対向方向(図1、図8では左右方向)において畜房101側を前方側、それとは反対側を後方側とした場合、ノズル60の先端部60Aよりも後方側の位置に当該保持機構20が配置されている。図7〜図11に示すように、この保持機構20は、アーム部23(ラム)を所定方向(軸J1を中心とする回動方向)に揺動可能とするように保持する第1保持部21と、第1保持部21(ラム)を、所定方向(軸J1を中心とする回動方向)と交差する方向(軸J2を中心とする回動方向)に揺動可能とするように保持し本体部4に固定される第2保持部22とによって構成されている。
【0034】
図11に示すように、第2保持部22の一対の壁部201、202にはそれぞれ、自走ユニット2と多段式畜舎100との対向方向と直交する方向(自走ユニット2の移動方向)を軸方向として互いに向かい合う一対の軸部203、204がそれぞれ形成されており、第1保持部21には、これら軸部203、204を回転可能に受ける一対の軸受部214、215が設けられている。第1保持部21は、第2保持部22に対して軸線J2(対向方向と直交する方向(自走ユニット2の移動方向)の軸線)を中心として回転するようになっている。
【0035】
また、第1保持部21は、略矩形状のフレーム210を備えており、このフレーム210の互いに対向する側壁部に上述の軸受部214、215が取り付けられており、これら側壁部とは異なる上下の壁部に、互いに向かい合う一対の軸部212、213が固定されている。この軸部212、213が、アーム部23の上下の壁部に形成された一対の軸受部221、222に回転可能に支持されている。これにより、アーム部23が軸線J1を中心として回転可能となっている。本実施形態では、第1保持部21が回転する軸線J2と、アーム部23が回転する軸線J1とが直交する構成となっており、図8ないし図10のようにアーム部23の一端側を回転させても保持機構20による保持位置でねじれが生じず、アーム部23の先端側が回転するようになっている。
【0036】
図8に示すように、保持機構20によって揺動可能とされたアーム部23の上部側において保持フレーム24(ノズル保持ブラケット)が取り付けられており、ノズル60はこの保持フレーム24を介してアーム部23の先端側部分23Bに固定されている。一方、保持機構20は、アーム部23の下部側において本体部4に固定されている。後述する供給ホース69は、ノズル60に対して保持機構20とは反対側(即ち、ノズル60の上部側(詳しくはノズル60の上端部)に取り付けられている。
【0037】
(角度変化装置)
次に、角度変化装置400について説明する。角度変化装置400は、第1変位部10に設けられており、ノズル60を上下変位部3の本体部に対して変位させることにより洗浄水の噴射角度を洗浄中絶えず変化させる構成をなしている。この角度変化装置400は、ノズル60の先端部60Aを回転させる構成をなすものであり、ノズル60が装着される上述のアーム部23と、このアーム部23を保持する保持機構20と、アーム部23の延出部23Aを駆動するアーム部駆動装置70とによって実現されている。
【0038】
アーム部駆動装置70は、変位手段、回転手段の一例に相当するものであり、図8、図9に示すように、アーム部23の延出部23Aを保持しつつ回転する回転部71と、この回転部71に連結される回転軸73と、この回転軸73を回転可能に保持する軸受部74A、74Bと、回転軸73に固定されるスプロケット76と、このスプロケット76に対してスプロケット77及びチェーン78を介して駆動力を伝達するモータM4とによって構成され、アーム部23におけるノズル60の装着位置よりも後方側に延出する延出部23Aを、前後方向(即ち、対向方向)の回転軸線J7を中心として回転させる構成をなしている。
【0039】
回転部71は、回転板71Aとこの回転板71Aに固定される軸受部72とを備えている。軸受部72は、内壁面が球面状に構成される球殻部72Bを備えており、この球殻部72Bによって延出部23Aの端部に固定される球状部72Aを保持している。この球状部72Aと球殻部72Bとによって球面対偶が構成されており、回転板71Aの回転に伴い、球殻部72Bが球状部72Aを保持しつつ、軸線J7を中心として回転するようになっている。
【0040】
また、図7に示すように、角度変化装置400は、ノズル60の先端部60Aの回転範囲を調整する調整機構75を有している。調整機構75は、より詳しくは洗浄中のノズル60の先端部60Aの回転半径を調整する構成をなしており、具体的には、一対の長孔75Bと、この長孔75に沿って移動可能に構成され、軸受部72を回転板71Aに固定するねじ、ボルト等の締結部材75Aとによって構成されている。即ち、長孔75に対して締結部材75Aを相対的に移動することで、軸受部72を軸線J7に対して接近又は離間できるようになっており(即ち、軸受部72の回転半径を長くしたり短くできるようになっており)、これにより延出部23Aの回転半径を変化でき、アーム部23の先端部(ひいてはノズル60の先端部60A)の回転半径が調整されることとなる。
【0041】
(ノズル)
次に、ノズル60について説明する。図8に示すように、ノズル60は、外部から洗浄水を供給する供給ホース69が接続されており、この供給ホース69を介して供給される洗浄水を噴射する構成をなしている。供給ホース69は、ノズル60における保持機構20とは反対側の端部(本実施形態ではノズル60の上端部)に取り付けられている。
【0042】
このノズル60は、洗浄水を当該ノズル60の先端部60Aに導く第1導水部61と、この第1導水部61から屈曲して配される第2導水部62とを有している。第1導水部61は、先端部60Aを端部として流路がほぼ直線状に構成されており、基端部で第2導水部62と連通している。また、第2導水部62は、第1導水部61とは異なる向きの流路が構成される部分であり、一端部62Aがアーム部23の稼動範囲外で変位し、かつ他端部62Bが第1導水部61の基端部に連通する構成をなしている。そして、この第2導水部62の一端部62Aに、外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホース69が接続されている。
【0043】
なお、本実施形態では、レバー63を第1状態(ここではレバーを引いた状態)とすることにより洗浄水が噴射され、レバー63を第2状態(ここではレバーを引いていない状態)とすることにより洗浄水の噴射がストップする機構(放水銃と同様の機構)を用いているが、このようなレバーをノズル60に設けないようにしてもよい。例えば、供給ホース69に対する通水をオンオフする機構を別途設けるようにして出水、非出水を切り替えるようにしてもよい。
【0044】
(切替機構)
次に切替機構300について説明する。
本実施形態に係る洗浄装置1は、自走ユニット2を、自走可能状態と自走解除状態とで切り替える切替機構300を備えており、自走ユニット2は、自走解除状態において所定のガイド(ここではレール91、92)に沿った手押し走行が可能とされている。この自走ユニット2は、自走用駆動手段の一例に相当するモータM1と、このモータM1(自走用駆動手段)からの駆動力を受けて回転する駆動車輪81とを備えており、図4に示す自走可能状態では、駆動車輪81が車輪載置面Fに載置されて自走可能となっている。一方、切替機構300により、図12のような自走解除状態とされた場合、駆動車輪81が車輪載置面Fから離間し、手押し用車輪83が車輪載置面Fに載置されるようになっている。
この切替機構300は、作業者によって操作可能に構成されたレバー301とこのレバー301を揺動可能に支持する第1支持部51とを備えている。第1支持部51は、フレーム50に固定されており、レバー301の一端側寄りの部分を回動可能に支持している。レバー301の端部は、長手状の連動部302の端部に回動可能に連結されており、連結部302の端部は手押し用車輪83を回動可能に保持する保持部303の端部に回動可能に連結されている。保持部303は、フレーム部50において第1支持部51とは異なる位置に固定された第2支持部52に回動可能に支持されており、レバー301の操作に伴い、レバー301が軸J3を中心として回動し、その回動に応じた連結部302の変位に伴い、保持部303が軸J4を中心として回動するようになっている。即ち、図4の状態からレバー301の一端側を持ち上げると、軸J3を中心として他端側(第1支持部51に近い端部側)が下方に変位し、それに伴い連結部302が下方に変位する。すると、軸J6が下方に変位すると共に保持部303が軸J4を中心として下方に変位し、図12のように手押し用車輪83が車輪載置面Fに載置され、駆動車輪81が車輪載置面Fから浮き上がった状態となる。この状態となると駆動車輪81を手押し走行によって回転させる必要がなくなるため、負荷の少ない好適な手押し走行が可能となる。
【0045】
以上のように、洗浄装置1は、畜房101の上下配列に沿って変位可能な上下変位部3と、当該上下変位部3を駆動するモータM3とを備えた自走可能な自走ユニット2を有し、上下変位部3に、外部から供給される洗浄水を噴射するノズル60が装着されている。従って、多段式畜舎100の各段の畜房101に洗浄水が行き届きやすく、各畜房101を作業性良く良好に洗浄できることとなる。
【0046】
また、洗浄対象となる多段式畜舎100は畜房101が横方向に複数配列されるものであり、自走ユニット2は、これら畜房101の横方向の配列方向に沿って自走可能とされている。従って、多段に重ねられた畜房が複数配列される畜舎を作業性良く好適に洗浄することができる。
【0047】
また、ノズル60を変位させて洗浄水の噴射角度を変化させる角度変化装置400を有し、この角度変化装置400は、上下変化部の本体部に固定されると共に、ノズル60を当該本体部に対して変位可能とした状態で保持する保持手段と、ノズル60を本体部に対して変位させる変位手段と、を備えている。従って、ノズル60を様々な方向に自動的に向けることができ、畜房内の様々な部分に洗浄水が良好に行き届くようになる。
【0048】
また、角度変化装置400は、ノズル60の先端部を回転させる構成をなしている。従って、洗浄水を広範囲に好適に散布できるようになる。
【0049】
また、角度変化装置400は、前記ノズル60の先端部の回転範囲を調整する調整機構75を有している。従って、畜房のサイズや形状等に応じてノズル60の先端部60Aの回転範囲を調整でき、より良好な洗浄を実現できる。
【0050】
また、角度変化装置400は、ノズル60が装着されるアーム部23を備え、保持機構20は、洗浄時に当該洗浄装置1と畜房101とが対向する対向方向において畜房101側を前方側、それとは反対側を後方側とした場合、ノズル60の先端部60Aよりも後方側の位置に配置され、当該アーム部23を所定方向に揺動可能とするように保持する第1保持部21と、第1保持部21を、所定方向と交差する方向に揺動可能とするように保持し本体部に固定される第2保持部22とを有し、さらに、アーム部23におけるノズル60の装着位置よりも後方側に延出する延出部23Aを、前後方向の回転軸線J7を中心として回転させるアーム部駆動装置70が設けられている。この構成によれば、それほど複雑化を図らずともノズル60の先端部を良好に回転でき、また、ノズル60及びアーム部の稼動範囲をそれほど大きく確保せずにすむため、装置のコンパクト化に寄与しうる好適例となる。
【0051】
また、ノズル60は、保持機構20の上側に配される形態でアーム部23に固定され、保持機構20の下部側が上下変位部3の本体部に固定されている。そして、可撓性の供給ホース69が、ノズル60の上部に装着されている。このようにすると、保持機構20側に供給ホース69が配策されにくくなり、供給ホース69が保持機構20の変位やアーム部23の揺動を阻害しにくくなる。
【0052】
また、本実施形態のノズル60は、洗浄水を当該ノズル60の先端部60Aに導く第1導水部61と、第1導水部から屈曲して配される第2導水部とを備えており、この第2導水部62は、一端部62Aがアーム部23の稼動範囲外で変位し、かつ他端部62Bが第1導水部61に連通する構成とされている。そして、第2導水部62の一端部62Aに、外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホース69が接続されている。このようにアーム部23の稼動範囲外で変位する第2導水部62の一端部62Aに可撓性の供給ホース69を接続すると、供給ホース69の移動範囲を多少広めたとしてもアーム部23と干渉しにくくなる。
【0053】
また、本実施形態の構成では、自走ユニット2を、自走可能状態と自走解除状態とで切り替える切替機構400を備える構成とし、自走解除状態において、手押し走行が可能な構成としている。従って、自走が不要な場合或いは自走よりも手押しが望ましい場合において好適に手押し走行できるようになる。
【0054】
また、切替機構400は、自走解除状態において駆動車輪81を車輪載置面Fから離間させ、手押し用車輪83を車輪載置面Fに載置する構成とされている。従って、自走解除状態された場合に、駆動車輪81が車輪載置面Fから離間し、手押し用車輪83を用いて手押し走行がなされることとなり、駆動車輪81を手押しによって動かす必要がなく、手押しの際の負荷が効果的に軽減される。
【0055】
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2について説明する。
実施形態2は、ノズル、供給ホース、アーム部の構成のみが実施形態1と異なりそれ以外は実施形態1と同様である。よって同様の部分については実施形態1と同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。図13は、実施形態2の洗浄装置における保持機構及びノズルの断面図であり、図11を変形した変形例を示すものである。図14は、ノズル及び保持機構等を正面から見た状態を示す図であり、図8の変形例を示すものである。
【0056】
図13、図14に示すように、箱状に構成されるアーム部の先端側部分23Bの内部にノズル560の先端側部分が配置されている点が本実施形態と実施形態1との主たる相違点である。以下、具体的に説明する。
【0057】
本実施形態の角度変化装置400も、実施形態1と同様の構成をなし、ノズル560を変位させて洗浄水の噴射角度を変化させる構成となっており、上下変化部3の本体部4に固定されると共に、ノズル560を当該本体部4に対して変位可能とした状態で保持する保持手段としての保持機構20と、ノズル560を本体部4に対して変位させる変位手段としてのアーム部駆動手段70とを備えている。
【0058】
実施形態1と同様に、角度変化装置70は、ノズル560の先端部560Aを回転させる構成をなしている。また、角度変化装置70、ノズル560の先端部560Aの回転範囲を調整する調整手段として、ねじ部材75A、長孔75Bを備えた調整部75が設けられている(図7参照:図13、図14では図示せず)。
【0059】
また、角度変化装置70は、実施形態1と同様に、ノズル560が装着されるアーム部23を備え、保持機構20は、アーム部23を所定方向に揺動可能とするように保持する第1保持部21と、第1保持部21を所定方向(第1保持部21の揺動方向)と交差する方向に揺動可能とするように保持すると共に本体部4に固定される第2保持部22と、を有している。本実施形態での変位手段、回転手段の一例に相当するアーム駆動機構70は、洗浄時に当該洗浄装置1と多段式畜舎100とが対向する対向方向において多段式畜舎100側を前方側、それとは反対側を後方側とした場合に、アーム部23における保持機構20による保持位置よりも後方側に延出する延出部23Aを、前後方向の回転軸線J7を中心として回転させる構成をなしている(実施形態1と同様の回転構成)。
【0060】
一方、本実施形態のノズル560は、洗浄水を当該ノズル560の先端部560Aに導く第1導水部561と、第1導水部561から屈曲して配される第2導水部562とを有している。第1導水部561は、洗浄水を所定の向き直線状に流し、第2導水部562は、第1導水部561による流れとは異なる向きに洗浄水を直線状に流す構成をなしている。第2導水部562は、一端部562Aがアーム部23の稼動範囲外で変位し、かつ他端部562Bが第1導水部561に連通する構成をなしている。そして、第2導水部562の一端部562Aに、外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホース569が接続されている。さらに、第1導水部561は、箱状に構成されたアーム部23の先端側部分23Bの内部に配置されており、その第1導水部561に連通する第2導水部562が、アーム部の先端側部分23Bの内部と外部に跨る形態で配置されている。本実施形態では、ノズル560が全体的にL字形状となっている。
【0061】
このような構成とすれば、実施形態1で述べた効果に加え、保持機構20及びノズル560を極めてコンパクトに構成でき、装置全体の小型化等を効果的に図ることができる。
【0062】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0063】
(1)上記実施形態では、多段式畜舎として鶏舎を例示したが、これ以外の畜舎を洗浄対象とするものであってもよい。
【0064】
(2)上記実施形態では、駆動装置としてモータM3を例示し、このモータM3によって上下変位部3を上下に変位させる構成を例示したが、上下変位部を上下に駆動しうる構成であればこれ以外の駆動装置を用いてもよい。例えば、油圧装置、空圧装置など様々なアクチュエータを駆動装置として上下変位部を駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明の実施形態1に係る洗浄装置の概略構成を多段式畜舎と共に例示する概略図
【図2】多段式畜舎を例示する斜視図
【図3】畜房の内部を部分的に示す斜視図
【図4】図1の洗浄装置の側面図
【図5】図1の洗浄装置に用いられる上下変位部を概略的に示す側面図
【図6】第1変位部及び第2変位部が上昇した状態を示す側面図
【図7】第1変位部の一部を拡大して示す拡大図
【図8】ノズル及び保持機構等を正面から見た状態を示す図
【図9】洗浄装置の要部を上方から見た図
【図10】保持機構及び回転装置の一部を上方から見た図
【図11】保持機構の断面図
【図12】洗浄装置の自走不能状態を例示する図
【図13】実施形態2の洗浄装置におけるノズル及び保持機構等を示する図
【図14】実施形態2のノズル及び保持機構等を正面から見た状態を示す図
【符号の説明】
【0066】
1…洗浄装置
2…自走ユニット
3…上下変位部
4…上下変位部の本体部
20…保持機構(保持手段)
21…第1保持部
22…第2保持部
23…アーム部
60…ノズル
61…第1導水部
62…第2導水部
62A…一端部
62B…他端部
69…供給ホース
70…アーム部駆動手段(変位手段、回転手段)
75…調整部(調整手段)
75A…ねじ部材
75B…長孔
81…駆動車輪
83…手押し用車輪
100…多段式畜舎
101…畜房
300…切替機構
400…角度変化装置
M1…モータ(自走用駆動手段)
M3…モータ(駆動装置)
F…車輪載置面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
畜房が複数段配置されてなる多段式畜舎に隣接すると共に、前記畜房の上下配列に沿って変位可能な上下変位部と、当該上下変位部を駆動する駆動装置とを備えた自走可能な自走ユニットと、
前記上下変位部に装着され、外部から供給される洗浄水を噴射するノズルと、
を備えたことを特徴とする多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項2】
洗浄対象となる前記多段式畜舎は前記畜房が横方向に複数配列されるものであり、
前記自走ユニットは、前記畜房の横方向の配列方向に沿って自走可能とされていることを特徴とする請求項1記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項3】
前記ノズルを変位させて前記洗浄水の噴射角度を変化させる角度変化装置を有し、
前記角度変化装置は、
前記上下変化部の本体部に固定されると共に、前記ノズルを当該本体部に対して変位可能とした状態で保持する保持手段と、
前記ノズルを前記本体部に対して変位させる変位手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項4】
前記角度変化装置は、前記ノズルの先端部を回転させる構成をなすことを特徴とする請求項3に記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項5】
前記角度変化装置は、前記ノズルの先端部の回転範囲を調整する調整手段を有することを特徴とする請求項4に記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項6】
前記角度変化装置は、前記ノズルが装着されるアーム部を備え、
前記保持手段は、前記アーム部を所定方向に揺動可能とするように保持する第1保持部と、前記第1保持部を、前記所定方向と交差する方向に揺動可能とするように保持し前記本体部に固定される第2保持部と、を有してなり、
前記変位手段は、洗浄時に当該洗浄装置と前記多段式畜舎とが対向する対向方向において前記多段式畜舎側を前方側、それとは反対側を後方側とした場合に、前記アーム部における前記保持手段による保持位置よりも後方側に延出する延出部を、前後方向の回転軸線を中心として回転させる回転手段からなることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項7】
前記ノズルは、前記保持手段の上側に配される形態で前記アーム部に固定されており、
前記保持手段は、下部側が前記本体部に固定されており、
外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホースが前記ノズルの上部に装着されていることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項8】
前記ノズルは、洗浄水を当該ノズルの先端部に導く第1導水部と、前記第1導水部から屈曲して配される第2導水部と、を有し、
前記第2導水部は、一端部が前記アーム部の稼動範囲外で変位し、かつ他端部が前記第1導水部に連通する構成をなしており、
前記第2導水部の前記一端部に、外部から洗浄水を供給する可撓性の供給ホースが接続されることを特徴とする請求項3ないし請求項7のいずれかに記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項9】
前記自走ユニットを、自走可能状態と自走解除状態とで切り替える切替機構を備え、
前記自走解除状態において、手押し走行が可能とされていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の多段式畜舎の洗浄装置。
【請求項10】
前記自走ユニットは、
自走用駆動手段と、
自走用駆動手段からの駆動力を受けて回転する駆動車輪と、
手押し走行の際に用いる手押し用車輪と、
を備え、
前記切替機構は、前記駆動車輪を車輪載置面から離間させ、前記手押し用車輪を前記車輪載置面に載置することを特徴とする請求項9に記載の多段式畜舎の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−43250(P2008−43250A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221971(P2006−221971)
【出願日】平成18年8月16日(2006.8.16)
【特許番号】特許第3910625号(P3910625)
【特許公報発行日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【出願人】(591196625)株式会社晃伸製機 (7)
【Fターム(参考)】