説明

多気筒エンジンの排気装置

【課題】低速域でのエゼクタ効果の活用と、高速域での排気抵抗の低減とを両立させる。
【解決手段】本発明の排気装置は、気筒2A〜2Dに接続された独立排気通路16A〜16Dと、各独立排気通路16A〜16Dの下流端部が集約された集約部17と、集約部17の下流側に接続された合流部18と、排気順序が連続しない複数の気筒の各独立排気通路(16A及び16D、16B及び16C)どうしを連通する連通路25A,25Bと、各連通路25A,25Bにそれぞれ設けられた可変弁26とを備える。各気筒のバルブタイミングは、排気順序が連続する気筒間における一方の気筒のオーバーラップ期間(O/L)が他方の気筒の排気弁6の開弁期間と重複するように設定されており、可変弁26の開度は、エンジン回転速度が所定値Nex以上のときは100%(全開)に維持され、エンジン回転速度が所定値Nexよりも低いときは100%未満に低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、4つ以上の気筒を有するとともに、吸気ポート、排気ポート、吸気弁、および排気弁が各気筒に設けられた多気筒エンジンに備わる排気装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、多気筒エンジンの排気装置においては、いわゆるエゼクタ効果を利用して排気効率を高めることが試みられてきた。エゼクタ効果とは、高速で噴出された流体の周囲に発生する負圧によって他の流体を吸い出す作用のことである。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、直列4気筒エンジンの排気装置として、各気筒の排気ポートにそれぞれ接続された4つの独立排気通路と、各独立排気通路が1箇所に集合する集合部と、この集合部の上流側に設けられ、各独立排気通路の流路面積を変更可能な可変排気バルブとを備えたものが開示されている。
【0004】
この特許文献1に記載の排気装置では、上記可変排気バルブが作動して各独立排気通路の流路面積が縮小されることにより、ある気筒から排出された排気ガスが独立排気通路から集合部に向けて高速で流入する。すると、この高速で流入した排気ガスの周囲に負圧が生成され、この負圧が他の独立排気通路に作用することで(エゼクタ効果)、当該他の独立排気通路内の排気ガスが下流側に吸い出され、掃気の促進等が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−97335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記のように複数の独立排気通路を集合部に集めて、エゼクタ効果による掃気の促進等を図った場合でも、排気ガスの流速が速いエンジンの高速域では、排気ガスの流通抵抗が増えてポンプ損失が増大する結果、エゼクタ効果による利点が減殺されてしまい、かえってエンジン出力の低下等を招くおそれがあった。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、低速域でのエゼクタ効果の活用と、高速域での排気抵抗の低減とを両立することが可能な多気筒エンジンの排気装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、4つ以上の気筒を有するとともに、吸気ポート、排気ポート、吸気弁、および排気弁が各気筒に設けられた多気筒エンジンに備わる排気装置であって、上記各気筒の排気ポートに個別に接続された4つ以上の独立排気通路と、上記各独立排気通路の下流端部が互いに近接するように集約された集約部と、上記集約部の下流側に接続され、上記独立排気通路の全てと連通する共通の空間が内部に形成された合流部と、排気順序が連続しない複数の気筒の独立排気通路どうしを連通する2つ以上の連通路と、上記各連通路にそれぞれ設けられた開閉可能な可変弁と、上記各可変弁を制御する制御手段とを備え、上記集約部で集約された各独立排気通路の下流端部は、下流側に至るほど通路断面積が小さくなるように形成されており、少なくともエンジンの高負荷域において、上記各気筒の吸気弁および排気弁の開弁期間が所定のオーバーラップ期間重複し、かつ排気順序が連続する気筒間における一方の気筒のオーバーラップ期間が他方の気筒の排気弁の開弁期間と重複するように、各気筒の吸気弁および排気弁の動作タイミングが設定されており、上記制御手段は、少なくともエンジンの高負荷域において、エンジン回転速度が所定値以上のときは上記各可変弁の開度を所定の高開度に維持し、エンジン回転速度が上記所定値よりも低いときは上記各可変弁の開度を上記所定の高開度よりも小さい値に設定することを特徴とする(請求項1)。
【0009】
本発明では、エンジン回転速度が所定値以上の高速域において、複数の連通路に設けられた各可変弁の開度を所定の高開度に設定し、排気順序が連続しない複数の気筒の独立排気通路どうしを連通させることにより、ある1つの気筒から排出された排気ガスの流れを上記連通路を介して分岐させて、複数の独立排気通路に上記排気ガスを通すことができる。これにより、排気ガスの流速が特に速く排気抵抗が上昇し易いエンジンの高速域において、排気抵抗を効果的に抑制し、ポンプ損失を低減させることができる。
【0010】
一方、エンジン回転速度が上記所定値よりも低い低速域では、上記可変弁の開度が低減されることにより、上記排気ガスの分岐流が抑制されるか、もしくは停止される。すると、ある気筒において排気弁が開き始めたときに、当該気筒から勢いよく排出された排気ガス(ブローダウンガス)が、同気筒に接続された独立排気通路を主に通って合流部に噴出されるようになり、その噴出流の周りに大きな負圧が生成される。このとき、排気弁が開き始めた上記気筒に対し排気順序が1つ前になる気筒では、吸気弁および排気弁がともに開くオーバーラップ期間にあるため、このオーバーラップ期間中の気筒において、排気ポートからの排気ガスの吸い出しと、吸気ポートからの空気の流入とが同時に行われ、掃気の促進および吸気量の増大が図られる。
【0011】
このように、本発明によれば、エンジンの低速域でエゼクタ効果を活用して掃気の促進等を図ることにより、エンジン出力を効果的に向上させることができるとともに、排気ガスの流速が特に速くなるエンジンの高速域では、排気ガスの流れを分岐させて排気抵抗を抑制することにより、ポンプ損失を効果的に低減することができる。
【0012】
本発明において、好ましくは、上記制御手段は、少なくともエンジンの高負荷域において、エンジン回転速度が上記所定値よりも低いときは、回転速度が低いほど上記各可変弁の開度を小さくし、最小で0%に設定する(請求項2)。
【0013】
この構成によれば、最もエンジン回転速度が低いときに、可変弁の開度を0%に設定して連通路を完全に遮断することにより、最大限のエゼクタ効果を発揮させて掃気を効果的に促進させることができる。一方、可変弁の開度が0%に設定される速度域と、可変弁の開度が上記所定の高開度に設定される速度域との間にあたる中間の速度域では、エンジン回転速度に応じて可変弁の開度をリニアに制御することにより、可変弁を急激に開閉した場合と異なり、可変弁の開度変化に伴うエンジン出力の急変を効果的に防止することができる。
【0014】
本発明において、好ましくは、上記各可変弁は、共通の回転軸を有するバタフライ弁からなり、上記制御手段は、上記共通の回転軸を回転させることで上記各可変弁を開閉駆動する(請求項3)。
【0015】
この構成によれば、1つの回転軸を回転させるだけで複数の可変弁を同時に駆動できるため、各可変弁の開度を互いに一致させながら容易かつ確実に各可変弁を開閉駆動することができる。
【0016】
本発明において、好ましくは、上記各独立排気通路と、これに接続される上記連通路との接続角度が、全ての独立排気通路について同一に設定される(請求項4)。
【0017】
この構成によれば、上記可変弁を開弁させたときに、ある気筒の独立排気通路から連通路を通じて他の独立排気通路に分岐する排気ガスの割合が、いずれの気筒から排気ガスが排出された場合でも同等になるため、排気抵抗の低減効果が気筒ごとにばらつくのを効果的に防止することができる。
【0018】
本発明において、好ましくは、上記各独立排気通路の下流端部の軸線と上記合流部の軸線とのなす角度が、全ての独立排気通路について同一に設定される(請求項5)。
【0019】
この構成によれば、各気筒から独立排気通路を通って合流部に流入する排気ガスの流入角度が、いずれの気筒から排気ガスが排出された場合でも同等になるため、エゼクタ効果による掃気促進等の効果が気筒ごとにばらつくのを効果的に防止することができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明の多気筒エンジンの排気装置によれば、低速域でのエゼクタ効果の活用と、高速域での排気抵抗の低減とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の排気装置が適用されたエンジンの全体構成を示す図である。
【図2】上記排気装置に備わる複数の独立排気通路を中心に図示した正面図である。
【図3】上記独立排気通路を中心に図示した斜視図である。
【図4】図3の一部切欠き斜視図である。
【図5】(a)(b)は、上記各独立排気通路の下流端部の軸線と合流部の軸線とのなす角度、および、上記各独立排気通路と連通路との接続角度に関する説明図である。
【図6】上記エンジンの各気筒におけるバルブタイミングを説明するための図である。
【図7】上記連通路を開閉する可変弁の開度が運転条件に応じてどのように制御されるかを説明するための図である。
【図8】上記可変弁が全閉にされた場合の排気ガスの流れを説明するための模式図である。
【図9】上記可変弁が開弁された場合の排気ガスの流れを説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
(1)エンジンの全体構成
図1は、本発明の排気装置が適用されたエンジンの全体構成を示す図である。本図に示されるエンジンは、走行駆動用の動力源として車両に搭載される4サイクルの火花点火式多気筒エンジンである。具体的に、当実施形態のエンジンは、列状に並ぶ4つの気筒2A〜2Dを有する直列4気筒型のエンジン本体1と、エンジン本体1に燃焼用の空気を導入するための吸気装置9と、エンジン本体1で行われる混合気の燃焼により生成された排気ガスを排出するための排気装置15と、エンジンの各部を制御するECU30(制御手段)とを備えている。
【0023】
上記エンジン本体1の各気筒2A〜2Dには、それぞれピストン(図示省略)が往復摺動可能に挿入されており、各ピストンの上方に燃焼室が区画形成されている。この燃焼室は、図外のインジェクタ(燃料噴射弁)から噴射される燃料と空気とによる混合気を燃焼させるための空間である。すなわち、各気筒2A〜2Dの燃焼室では、火花点火(後述する点火プラグ7による点火)をきっかけに混合気が燃焼し、高温の排気ガスが生成される。生成された排気ガスは、各気筒2A〜2Dの排気行程において、燃焼室から上記排気装置15へと排出される。
【0024】
上記エンジン本体1の上部(シリンダヘッド)には、上記吸気装置9から供給される空気を各気筒2A〜2Dの燃焼室に導入するための吸気ポート3と、吸気ポート3を開閉する吸気弁5と、各気筒2A〜2Dの燃焼室で生成された排気ガスを上記排気装置15に導出するための排気ポート4と、排気ポート4を開閉する排気弁6とが設けられている。なお、図例のエンジンはいわゆるダブルオーバーヘッドカムシャフト式(DOHC)エンジンであり、1つの気筒につき吸気弁5および排気弁6が2つずつ設けられている。
【0025】
上記エンジン本体1の上部(シリンダヘッド)には、各気筒2A〜2Dの燃焼室を上から臨むように4つの点火プラグ7が設けられている。各点火プラグ7は、図外の点火回路からの給電に応じて各気筒2A〜2Dの混合気に点火エネルギーを供給するものである。当実施形態のような直列4気筒エンジンでは、第1気筒2A→第3気筒2C→第4気筒2D→第2気筒2Bの順に、180°CAずつずれたタイミングで点火が行われて、この順に排気行程等が実施される。なお、「°CA」とは、エンジンの出力軸であるクランク軸の回転角(クランク角)を表す。
【0026】
上記吸気装置9は、スロットル弁等の部品(図示省略)が装備される1本の吸気管10と、吸気管10の下流端部(エンジン本体1側の端部)に接続されたサージタンク11と、サージタンク11と各気筒2A〜2Dの吸気ポート3とを連通する4つの独立吸気通路12とを有している。
【0027】
上記排気装置15は、いわゆる4−1タイプと呼ばれるもので、各気筒2A〜2Dの排気ポート4に個別に接続された4つの独立排気通路16A〜16Dと、各独立排気通路16A〜16Dの下流端部(エンジン本体1から遠ざかる方向の端部)が互いに近接するように集約された(束ねられた)集約部17と、集約部17の下流側に接続され、上記独立排気通路16A〜16Dの全てと連通する共通の空間が内部に形成された合流部18と、合流部18の下流側に接続された1本の排気管19とを有している。なお、図1では図示を省略しているが、下流側の排気管19には、排気ガス浄化用の触媒や、サイレンサー等が装備される。
【0028】
(2)排気装置の具体的構成
図2、図3は、上記排気装置15の独立排気通路16A〜16Dを中心に図示した正面図および斜視図である。また、図4は、図3の一部切欠き斜視図である。これら図2〜図4、および先の図1に示すように、上記エンジン本体1の排気側の側面には、ボルト等を介してフランジ13が固定されており、このフランジ13には、各気筒2A〜2Dの排気ポート4に対応する4つの穴14が設けられている。そして、このフランジ13の各穴14の位置に上記4つの独立排気通路16A〜16Dの各上流端部(エンジン本体1側の端部)が接続されることにより、上記各独立排気通路16A〜16Dが各気筒2A〜2Dの排気ポート4と連通する状態で取り付けられている。
【0029】
上記4つの独立排気通路16A〜16Dは、エンジン本体1から遠ざかる下流側ほど内側(エンジン本体1の気筒列方向の中心側)に向かうように湾曲形成されており、第2気筒2Bと第3気筒2Cとの間に対応する位置において1箇所に集約されている。そして、この集約された各独立排気通路16A〜16Dの下流端部と、これらを集約状態に保持する保持部材等により、上記集約部17が構成されている。図2に示すように、各独立排気通路16A〜16Dの下流端部は、それぞれ、円を4分割したような扇型の断面を有しており、このような断面を有する各下流端部が4つ集まることにより、全体としてほぼ円形の集約部17が形成されている。
【0030】
上記集約部17において近接配置された各独立排気通路16A〜16Dの下流端部は、下流側に至るほど通路断面積が小さくなるノズル状に形成されている(図5参照)。このため、各独立排気通路16A〜16Dの下流端部を通過した排気ガスは、そこで加速した後に(流速を高めた後に)合流部18へと噴出される。
【0031】
図5(a)(b)は、上記各独立排気通路16A〜16Dの下流端部を通過した排気ガスが、合流部18に対しどのような角度で流入するかを説明するための図である。本図に示すように、第1気筒2Aに接続された独立排気通路16Aの下流端部の軸線と合流部18の軸心とがなす角度をθa、第2気筒2Bに接続された独立排気通路16Bの下流端部の軸線と合流部18の軸心とがなす角度をθb、第3気筒2Cに接続された独立排気通路16Cの下流端部の軸線と合流部18の軸心とがなす角度をθc、第4気筒2Dに接続された独立排気通路16Dの下流端部の軸線と合流部18の軸心とがなす角度をθdとすると、これら4つの角度は、全て同一に設定されている(θa=θb=θc=θd)。これにより、各気筒2A〜2Dから独立排気通路16A〜16Dを通って合流部18に流入する排気ガスの流入角度は、全ての独立排気通路について同等に揃えられる。なお、後述するエゼクタ効果をより高める観点から、上記角度θa〜θdは、できるだけ小さくすることが望ましい。
【0032】
図1に示すように、上記合流部18の内部には、下流側ほど通路断面積が小さくなるように形成されたノズル部20と、ほぼ一様の通路断面積を有するように形成されたストレート部21と、下流側ほど通路断面積が大きくなるように形成されたディフューザ部22とが、上流側から順に形成されている。このため、上記各独立排気通路16A〜16Dのいずれかの下流端部から噴出された排気ガスは、まずノズル部20へと流入し、そこでさらに加速する(圧力は低下する)。そして、ノズル部20で加速した排気ガスは、ディフューザ部22の通過時に減速され、これに伴って排気ガスの圧力が回復する。
【0033】
上記のように各独立排気通路16A〜16Dのいずれかの下流端部から合流部18のノズル部20に向けて高速で排気ガスが噴出されると、その噴出ガスの周囲には、大気圧よりも低い負圧が生成される。したがって、ある気筒の独立排気通路(16A〜16Dのいずれか)から合流部18に排気ガスが噴出されるのに伴い、他の気筒の独立排気通路等に負圧が作用して、排気ガスが下流側へと吸い出される(エゼクタ効果)。
【0034】
上記エゼクタ効果により排気ガスが吸い出されることで、掃気の促進を図ることができる。また、ある気筒の独立排気通路(16A〜16Dのいずれか)から排出された排気ガスが他の気筒の独立排気通路に逆流することが防止されるので、排気干渉が抑制されるという利点もある。
【0035】
ここで、上記エゼクタ効果による掃気を確実に図るには、ある気筒の排気弁6が開弁し始めたときに、当該気筒よりも排気順序が1つ前の気筒において、吸気弁5および排気弁6がともに開弁している必要がある。
【0036】
図6は、上記のような掃気の促進を目的として設定された第1気筒2A〜第4気筒2Dの吸排気弁5,6の動作タイミングを示す図である。本図に示すように、第1気筒2A〜第4気筒2Dのいずれにおいても、排気行程の終期から吸気行程の始期にかけて(図中の期間O/Lにかけて)、吸気弁5および排気弁6がともに開弁している。以下では、このように吸排気弁5,6がともに開弁している期間、つまり、吸気弁5の開弁期間と排気弁6の開弁期間とが重複している期間O/Lを、オーバーラップ期間と称する。一方、ある気筒がオーバーラップ期間(O/L)にあるとき、当該気筒の次に排気行程を迎える気筒では、排気弁6が開弁し始めている。
【0037】
具体的に、第1気筒2Aがオーバーラップ期間中にあるときには、この第1気筒2Aの次に排気行程を迎える第3気筒2Cの排気弁6が開き始める。同様に、第3気筒2Cのオーバーラップ期間中に、次に排気行程を迎える第4気筒2Dの排気弁6が開き始め、第4気筒2Dのオーバーラップ期間中に、次に排気行程を迎える第2気筒2Bの排気弁6が開き始める。
【0038】
吸排気弁5,6の動作タイミングが上記のように設定されていれば、ある気筒の排気弁6の開弁直後に排出される最も流速の速い排気ガス(いわゆるブローダウンガス)が合流部18に噴出されたときに、その噴出流の周りに生成される大きな負圧の作用(エゼクタ効果)により、当該気筒よりも排気順序が1つ前の気筒における掃気性が高められる。例えば、第1気筒2Aの排気弁6が開き始めて、高速の排気ガス(ブローダウンガス)が独立排気通路16Aを通じて合流部18に噴出されると、それに伴う負圧が、上記第1気筒2Aよりも排気順序が1つ前の第2気筒2Bに作用する。このとき、第2気筒2Bはオーバーラップ期間にあるため、排気ポート4からの排気ガスの吸い出しと、吸気ポート3から筒内への空気の流入とが同時に行われることになる。これにより、掃気が充分に図られるとともに、吸気量が増大される。
【0039】
再び図1〜図4に戻って、上記排気装置15は、排気順序が連続しない一対の気筒の各独立排気通路どうしを連通する第1および第2の連通路25A,25Bを有している。すなわち、第1連通路25Aは、第1気筒2Aの独立排気通路16Aと、第1気筒2Aに対し排気順序が1つ飛びの関係にある第4気筒2Dの独立排気通路16Dとを連通するように設けられている。また、第2連通路25Bは、第2気筒2Bの独立排気通路16Bと、第2気筒2Bに対し排気順序が1つ飛びの関係にある第3気筒2Cの独立排気通路16Cとを連通するように設けられている。
【0040】
図5(a)(b)に示すように、上記第1連通路25Aと独立排気通路16A,16Dとの接続角度を、それぞれθ1,θ4、上記第2連通路25Aと独立排気通路16B,16Cとの接続角度を、それぞれθ2,θ3とすると、これら4つの接続角度は、全て同一に設定されている(θ1=θ2=θ3=θ4)。ここで、「接続角度」とは、図示のように、互いに接続される2つの通路の軸心どうしがなす角度をいうものとする。
【0041】
上記第1、第2連通路25A,25Bには、それぞれ、開閉可能な可変弁26(図3、図4)が設けられている。これら2つの可変弁26は、共通の(1本の)回転軸27を有するバタフライ弁からなり、上記共通の回転軸27の一端部は、電動モータ28に連結されている。電動モータ28は、上記ECU30と電気的に接続されており(図1)、このECU30の指令を受けて上記電動モータ28が作動することにより、上記回転軸27が回転駆動され、これに伴い上記各可変弁26が第1、第2連通路25A,25Bをそれぞれ開閉する。なお、上記2つの可変弁26は、ともに共通の回転軸27を介して開閉駆動されるため、両可変弁26の開度は常に同一になる。
【0042】
図7は、上記可変弁26の開度がECU30によりどのように制御されるかを説明するための図である。なお、図7の上段は、当実施形態のエンジンが運転可能な回転速度および負荷の範囲を示しており、図7の下段は、エンジンの回転速度に基づき決定される可変弁26の開度を示している。本図において、Ne0はアイドリング速度を、Ne1は最高速度をそれぞれ表し、WOTはエンジンの全負荷ラインを表している。
【0043】
上記可変弁26の開度は、エンジン回転速度に基づき制御される。具体的には、エンジン回転速度がアイドリング速度Ne0からそれよりも高い速度Nex’までの範囲の比較的低い速度域にあるとき、可変弁26の開度は0%(全閉)に設定される。一方、この開度0%の速度域よりも高回転側では、回転速度の上昇に応じて可変弁26の開度が徐々に増大設定され、回転速度が所定値Nexに達すると、開度は100%(全開)に設定される。そして、エンジン回転速度が所定値Nex以上になると、可変弁26の開度は、回転速度にかかわらず100%に維持される。
【0044】
言い換えると、上記可変弁26の開度は、エンジン回転速度が所定値Nex以上のときに100%(全開)に維持される一方、エンジン回転速度が上記所定値Nexよりも低いときには、100%よりも小さく設定されて、最小で0%(全閉)に設定される。なお、上記可変弁26の開度を100%にするか否かの閾値となる上記所定値Nexは、例えば、4000rpmから4500rpmまでの範囲のいずれかの値に設定される。
【0045】
また、上記のような回転速度に応じた可変弁26の開度制御は、エンジン負荷とは関係なく実行される。つまり、エンジン負荷が高くても低くても、エンジン回転速度のみに基づいて、図7の下段のような開度制御が実行される。
【0046】
図8および図9は、上記可変弁26の開度設定による作用を分かり易く説明するための模式図である。このうち、図8は、可変弁26の開度が0%(全閉)に設定された場合の排気ガスの流れを示している。可変弁26の開度が0%である場合、第1、第2連通路25A,25Bはともに完全に遮断されているので、各気筒2A〜2Dのいずれかから排出された排気ガスは、当該気筒に接続された独立排気通路(16A〜16Dのいずれか)のみを通って、下流側の合流部18に流入することになる。
【0047】
例えば、第1気筒2Aから排出された排気ガスは、矢印Xに示すように、第1気筒2Aに接続された独立排気通路16A(図中最も左側の通路)のみを通って合流部18に流入し、第2気筒2Bから排出された排気ガスは、矢印Yに示すように、第2気筒2Bに接続された独立排気通路16B(左から2番目の通路)のみを通って合流部18に流入する。このことは、第3気筒2Cや第4気筒2Dから排出される排気ガスについても同様である。
【0048】
上記のように可変弁26の開度が0%に設定されて、排気ガスの流れが図8のように制御された場合(つまり排気ガスの流れが一切分岐しない場合)には、各独立排気通路16A〜16Dを通過した排気ガスが高速のまま合流部18に流入するため、その排気ガスの周りに大きな負圧が生成されることにより、最大限のエゼクタ効果が得られることになる。
【0049】
これに対し、図9に示すように、上記可変弁26が開弁された場合には、第1、第2連通路25A,25Bが開放状態になるため、当該各連通路25A,25Bを通じて排気ガスの流れが分岐する。例えば、第1気筒2Aから排出された排気ガスは、この第1気筒2Aに接続された独立排気通路16A(図中最も左側の通路)を通る矢印X1の流れと、上記独立排気通路16Aから第1連通路25Aを通って第4気筒2Dの独立排気通路16D(最も右側の通路)に流入する矢印X2の流れとに分岐する。また、第2気筒2Bから排出された排気ガスは、この第2気筒2Bに接続された独立排気通路16B(左から2番目の通路)を通る矢印Y1の流れと、上記独立排気通路16Bから第2連通路25Bを通って第3気筒2Cの独立排気通路16C(右から2番目の通路)に流入する矢印Y2の流れとに分岐する。なお、第4気筒2Dから排出された排気ガス、および第3気筒2Cから排出された排気ガスについても、それぞれ、第1連通路25Aまたは第2連通路25Bを介して2つの流れ(2つの独立排気通路を通る流れ)に分岐する。
【0050】
上記のように各気筒2A〜2Dから排出された排気ガスが2つの独立排気通路(16A及び16D、または16B及び16C)を通過するように分岐すれば、1つの気筒からの排気ガスが2つの独立排気通路の下流端部を通じて合流部18に流入するようになるので、当該合流部18への排気ガスの流入速度が遅くなって、エゼクタ効果が弱められる。一方、排気ガスが2つの流れに分岐した後は、排気ガスの流通断面積が増大するため、排気ガスの流通抵抗(排気抵抗)が低減されることになる。
【0051】
上記のような作用は、当然ながら、上記可変弁26の開度が100%(全開)のときに最大になる。すなわち、開度が100%のときは、エゼクタ効果が大幅に弱められる一方、排気抵抗は最も小さくなる。これに対し、上記可変弁26の開度が100%よりも低い場合には、開度が低いほどエゼクタ効果が強まり、かつ排気抵抗が増大する。
【0052】
(3)作用効果等
以上説明したように、当実施形態の直列4気筒エンジンの排気装置は、4つの気筒2A〜2Dの各排気ポート4にそれぞれ接続された独立排気通路16A〜16Dと、各独立排気通路16A〜16Dの下流端部が集約された集約部17と、集約部17の下流側に接続された合流部18と、排気順序が連続しない複数の気筒の各独立排気通路(16A及び16D、16B及び16C)どうしを連通する第1、第2連通路25A,25Bと、各連通路25A,25Bにそれぞれ設けられた可変弁26とを備える。上記集約部17で集約された各独立排気通路16A〜16Dの下流端部は、下流側に至るほど通路断面積が小さくなるように形成されており、上記各気筒2A〜2Dの吸排気弁5,6の動作タイミングは、排気順序が連続する気筒間における一方の気筒のオーバーラップ期間(図6の期間O/L)が他方の気筒の排気弁6の開弁期間と重複するように設定されている。さらに、上記可変弁26の開度は、エンジン回転速度が所定値Nex以上のときは100%(全開)に維持され、エンジン回転速度が上記所定値Nexよりも低いときは100%未満に低減される。このような構成によれば、低速域でのエゼクタ効果の活用と、高速域での排気抵抗の低減とを両立できるという利点がある。
【0053】
すなわち、上記実施形態では、エンジン回転速度が所定値Nex以上の高速域において、複数の連通路25A,25Bに設けられた各可変弁26の開度を100%に設定し、排気順序が連続しない複数の気筒の独立排気通路(16A及び16D、16B及び16C)どうしを完全に連通させることにより、ある1つの気筒から排出された排気ガスの流れを上記連通路25A,25Bを介して分岐させて、複数の独立排気通路に上記排気ガスを通すことができる。これにより、排気ガスの流速が特に速く排気抵抗が上昇し易いエンジンの高速域において、排気抵抗を効果的に抑制し、ポンプ損失を低減させることができる。
【0054】
一方、エンジン回転速度が上記所定値Nexよりも低い低速域では、上記可変弁26の開度が100%未満に設定されることにより、上記排気ガスの分岐流が抑制されるか、もしくは停止される。すると、ある気筒(2A〜2Dのいずれか)において排気弁6が開き始めたときに、当該気筒から勢いよく排出された排気ガス(ブローダウンガス)が、同気筒に接続された独立排気通路(16A〜16Dのいずれか)を主に通って合流部18に噴出されるようになり、その噴出流の周りに大きな負圧が生成される。このとき、排気弁6が開き始めた上記気筒に対し排気順序が1つ前になる気筒では、吸気弁5および排気弁6がともに開くオーバーラップ期間にあるため、このオーバーラップ期間中の気筒において、排気ポート4からの排気ガスの吸い出しと、吸気ポート3からの空気の流入とが同時に行われ、掃気の促進および吸気量の増大が図られる。
【0055】
このように、上記実施形態によれば、エンジンの低速域でエゼクタ効果を活用して掃気の促進等を図ることにより、エンジン出力を効果的に向上させることができるとともに、排気ガスの流速が特に速くなるエンジンの高速域では、排気ガスの流れを分岐させて排気抵抗を抑制することにより、ポンプ損失を効果的に低減することができる。
【0056】
特に、上記実施形態では、エンジン回転速度が所定値Nexよりも低い低速域において、回転速度が低いほど上記可変弁26の開度を小さくし、最小で0%に設定するようにしたため、最もエンジン回転速度が低いときに最大限のエゼクタ効果を発揮させつつ、可変弁26の開度変化に伴うエンジン出力の急変を効果的に防止できるという利点がある。
【0057】
すなわち、上記実施形態では、最もエンジン回転速度が低いとき(図7のNe0からNex’までの範囲にあるとき)に、可変弁26の開度を0%に設定して連通路25A,25Bを完全に遮断することにより、最大限のエゼクタ効果を発揮させて掃気を効果的に促進させることができる。一方、可変弁26の開度が0%に設定される速度域と、可変弁26の開度が100%に設定される速度域との間にあたる中間の速度域(図7のNex’からNexまでの範囲)では、エンジン回転速度に応じて可変弁26の開度をリニアに制御することにより、可変弁26を急激に開閉した場合と異なり、可変弁26の開度変化に伴うエンジン出力の急変を効果的に防止することができる。
【0058】
また、上記実施形態では、第1、第2連通路25A,25Bに設けられた各可変弁26が、共通の回転軸27を有するバタフライ弁からなり、この回転軸27が電動モータ28により回転させられることで、上記各可変弁26が開閉駆動される。このような構成によれば、1つの回転軸27を回転させるだけで複数の可変弁26を同時に駆動できるため、各可変弁26の開度を互いに一致させながら容易かつ確実に各可変弁26を開閉駆動することができる。
【0059】
また、上記実施形態では、各気筒2A〜2Dの独立排気通路16A〜16Dと、これに接続される第1、第2連通路25A,25Bとの接続角度θ1〜θ4が、全ての独立排気通路について同一に設定されている(θ1=θ2=θ3=θ4)。このような構成によれば、上記可変弁26を開弁させたときに、ある気筒の独立排気通路(16A〜16Dのいずれか)から連通路(25Aまたは25B)を通じて他の独立排気通路に分岐する排気ガスの割合が、いずれの気筒から排気ガスが排出された場合でも同等になるため、排気抵抗の低減効果が気筒ごとにばらつくのを効果的に防止することができる。
【0060】
また、上記実施形態では、各独立排気通路16A〜16Dの下流端部の軸線と合流部18の軸線とのなす角度θa〜θdが、全ての独立排気通路について同一に設定されている(θa=θb=θc=θd)。このような構成によれば、各気筒2A〜2Dから独立排気通路16A〜16Dを通って合流部18に流入する排気ガスの流入角度が、いずれの気筒から排気ガスが排出された場合でも同等になるため、エゼクタ効果による掃気促進等の効果が気筒ごとにばらつくのを効果的に防止することができる。
【0061】
なお、上記実施形態では、エンジン回転速度が所定値Nex以上の高速域において、上記可変弁26の開度を100%(全開)に設定し、回転速度が所定値Nexよりも低い低速域では、回転速度が低いほど上記可変弁26の開度を徐々に低下させるようにしたが(図7参照)、エンジン回転速度が所定値Nex未満になれば、可変弁26の開度を直ちに0%(全閉)まで低下させてもよい。ただし、この場合には、上記所定値Nexを境にエンジン出力が急変することが懸念されるので、上記所定値Nexの近傍で点火プラグ7による点火時期をリタードするなどしてエンジン出力の急変を防止するといった措置が望まれる。
【0062】
また、上記所定値Nex以上の高速域における可変弁26の開度についても、必ずしも100%(全開)に設定する必要はない。すなわち、高速域での可変弁26の開度は、上記連通路25A,25Bを通じて排気ガスが充分に分岐し得るような高開度であれば、100%未満の開度であってもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、可変弁26の開度を回転速度に応じて増減させる図7のような制御を、エンジン負荷にかかわらず実行するようにしたが、エンジンの排気抵抗の増大が特に問題になるのは、吸気量が多くしかも排気ガスの流速が速くなるエンジンの高回転かつ高負荷域であるため、エンジンの低負荷域では、上記図7のような制御を必ずしも実行する必要はない。このため、例えば、エンジンの低負荷域では、回転速度にかかわらず、可変弁26を全閉(もしくは所定の低開度)に設定しておいてもよい。あるいは、エゼクタ効果が有用なのは特に低回転かつ高負荷域であり、低負荷域では充分なエゼクタ効果が得られないため、上記とは逆に、エンジンの低負荷域では、回転速度にかかわらず、可変弁26を全開(もしくは所定の高開度)に設定してもよい。いずれの場合でも、可変弁26の開度を回転速度に応じて増減させる制御は、エンジンの高負荷域でのみ実行されることになる。
【0064】
また、上記実施形態では、エンジンの運転領域にかかわらず、図6に示すように、排気順序が連続する気筒間における一方の気筒のオーバーラップ期間(吸気弁5および排気弁6がともに開弁している期間O/L)が他方の気筒の排気弁6の開弁期間と重複するように、各気筒2A〜2Dの吸排気弁5,6の動作タイミング(バルブタイミング)を設定したが、例えばバルブタイミングを変更し得る可変機構を備えたエンジンである場合には、吸気量が増大するエンジンの高負荷域でのみ図6に示したようなバルブタイミングに設定し、エンジンの低負荷域では、オーバーラップ期間が存在しないようにバルブタイミングを制御してもよい。
【0065】
また、上記実施形態では、直列4気筒エンジンに本発明の排気装置を適用した例について説明したが、本発明の排気装置を適用し得るエンジンは、同様の作用効果が得られるものであれば、直列4気筒エンジンに限られず、4つ以上の気筒を有する多気筒エンジンであってもよい。
【符号の説明】
【0066】
2A〜2D 気筒
3 吸気ポート
4 排気ポート
5 吸気弁
6 排気弁
15 排気装置
16A〜16D 独立排気通路
17 集約部
18 合流部
25A 第1連通路(連通路)
25B 第2連通路(連通路)
26 可変弁
27 回転軸
30 ECU(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
4つ以上の気筒を有するとともに、吸気ポート、排気ポート、吸気弁、および排気弁が各気筒に設けられた多気筒エンジンに備わる排気装置であって、
上記各気筒の排気ポートに個別に接続された4つ以上の独立排気通路と、
上記各独立排気通路の下流端部が互いに近接するように集約された集約部と、
上記集約部の下流側に接続され、上記独立排気通路の全てと連通する共通の空間が内部に形成された合流部と、
排気順序が連続しない複数の気筒の独立排気通路どうしを連通する2つ以上の連通路と、
上記各連通路にそれぞれ設けられた開閉可能な可変弁と、
上記各可変弁を制御する制御手段とを備え、
上記集約部で集約された各独立排気通路の下流端部は、下流側に至るほど通路断面積が小さくなるように形成されており、
少なくともエンジンの高負荷域において、上記各気筒の吸気弁および排気弁の開弁期間が所定のオーバーラップ期間重複し、かつ排気順序が連続する気筒間における一方の気筒のオーバーラップ期間が他方の気筒の排気弁の開弁期間と重複するように、各気筒の吸気弁および排気弁の動作タイミングが設定されており、
上記制御手段は、少なくともエンジンの高負荷域において、エンジン回転速度が所定値以上のときは上記各可変弁の開度を所定の高開度に維持し、エンジン回転速度が上記所定値よりも低いときは上記各可変弁の開度を上記所定の高開度よりも小さい値に設定することを特徴とする多気筒エンジンの排気装置。
【請求項2】
請求項1記載の多気筒エンジンの排気装置において、
上記制御手段は、少なくともエンジンの高負荷域において、エンジン回転速度が上記所定値よりも低いときは、回転速度が低いほど上記各可変弁の開度を小さくし、最小で0%に設定することを特徴とする多気筒エンジンの排気装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の多気筒エンジンの排気装置において、
上記各可変弁は、共通の回転軸を有するバタフライ弁からなり、
上記制御手段は、上記共通の回転軸を回転させることで上記各可変弁を開閉駆動することを特徴とする多気筒エンジンの排気装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の多気筒エンジンの排気装置において、
上記各独立排気通路と、これに接続される上記連通路との接続角度が、全ての独立排気通路について同一に設定されたことを特徴とする多気筒エンジンの排気装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の多気筒エンジンの排気装置において、
上記各独立排気通路の下流端部の軸線と上記合流部の軸線とのなす角度が、全ての独立排気通路について同一に設定されたことを特徴とする多気筒エンジンの排気装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−36353(P2013−36353A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170907(P2011−170907)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】