多波長赤外線アレイセンサ
【課題】画像処理手段を併設することなく異なる性質の対象物の位置、大きさ、個数を検出することのできる小型の赤外線アレイセンサを低コストで提供する。
【解決手段】各々赤外線受光部4及び第1、第2の温度検知部5A、5Bを有する複数のセンサ画素2を二次元に配列した赤外線アレイセンサ1において、隣り合うセンサ画素2を熱的及び電気的に分離するとともに吸収波長帯を互いに異ならせ、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素2の第1の温度検知部5A同士が行毎に直列に接続され、第2の温度検知部5B同士が列ごとに直列に接続されていることを特徴とする。
【解決手段】各々赤外線受光部4及び第1、第2の温度検知部5A、5Bを有する複数のセンサ画素2を二次元に配列した赤外線アレイセンサ1において、隣り合うセンサ画素2を熱的及び電気的に分離するとともに吸収波長帯を互いに異ならせ、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素2の第1の温度検知部5A同士が行毎に直列に接続され、第2の温度検知部5B同士が列ごとに直列に接続されていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配列した複数のセンサ画素が関連付けられて用いられる赤外線アレイセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
1つのセンシング装置が複数の波長帯の光に感応すれば、異なる性質の対象物を検出することができ、便利である。例えば一般に大気の窓と呼ばれる4.4〜5.5μmの波長帯の赤外線と8〜14μmの波長帯の赤外線の両方に感応するセンサであれば、火炎及び人体の両方を検出することができる。
【0003】
そこで、イメージセンサの分野において、配列の行ごと又は列ごとに、検出する赤外波長帯の異なるセンサが配置されている熱型赤外アレイセンサが提案されている(特許文献1)。この赤外アレイセンサでは、いずれのセンサ画素も反射膜とダイヤフラムとが空洞を介して対向しており、ダイヤフラムがボロメータ材料薄膜とそれを挟むように形成された上下の保護膜とからなっている。但し、一のセンサ画素Aの保護膜は窒化ケイ素からなり、その隣の行(又は列)のセンサ画素Bの保護膜は赤外線に対して透明な酸化ケイ素からなり、反射膜と対向する面の反対側の保護膜上に吸収膜が設けられている。そして、センサ画素Aは保護膜自体が波長10μmの赤外線を吸収し、センサ画素Bは入射光と反射光との干渉に基づき波長4μmの赤外線を吸収膜が吸収する。
【0004】
吸収された赤外線は熱となってダイアフラムの温度を変化させ、それに伴ってボロメータの抵抗が変わり、電気信号に変換され、その信号がデジタル画像処理で、画像化される(特許文献1、段落0022)。
【0005】
一方、画像処理を行うことなく検出対象物の位置を特定できるアレイセンサとして、1画素内に第1、第2の2つの温度センサを設け、行ごとに第1の温度センサを直列に接続し、列ごとに第2の温度センサを直列に接続したものが提案されている(特許文献2)。このアレイセンサにおいては、行端及び列端から取り出される出力の変化をもって対象物を検出した画素の位置が特定され、それに基づいて対象物の位置が特定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−205944
【特許文献2】WO2007/135850
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のように画像処理手段を設けたりすることは結局装置全体の占有面積を増し、コストも増す。
それ故、この発明の課題は、特許文献2のアレイセンサを更に改良し、画像処理手段を併設することなく異なる性質の対象物の位置、大きさ、個数を検出することのできる小型の赤外線アレイセンサを低コストで提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
その課題を解決するために、この発明の赤外線アレイセンサは、
各々赤外線受光部及び第1、第2の温度検知部を有する複数のセンサ画素を二次元に配列した赤外線アレイセンサにおいて、
隣り合うセンサ画素を熱的及び電気的に分離するとともに吸収波長帯を互いに異ならせ、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素の第1の温度検知部同士が行毎に直列に接続され、第2の温度検知部同士が列ごとに直列に接続されていることを特徴とする。
【0009】
この発明の赤外線アレイセンサによれば、ある画素の受光部が対象物より当該画素の吸収波長帯の赤外線を受光すると、受光部が発熱し、その温度上昇を当該画素の第1、第2の温度検知部が読み取ってともに検出信号を出力する。温度検知部としては、サーモパイル、ボロメーター、ダイオードなどを用いることができる。そして、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素の第1、第2の温度検知部同士をそれぞれ行毎、列毎に直列に接続しているので、前記の出力に伴って前記画素の属する行及び列の出力が変化し、対象物を検出した画素の位置が特定される。各画素の位置は、図1に示すようにセンサの視野内における各位置とレンズ等の対応付け手段によって対応付けられており、検出した画素の位置をもって対象物の位置情報が得られる。同時に、その画素の吸収波長帯に基づいて対象物の性質を判別するための情報が得られる。
【0010】
前記センサ画素はフィルタを備え、フィルタの通過帯域の相違によって、吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられているものであってよい。この場合、全てのセンサ画素に同じ赤外線受光部を適用できる。
【0011】
また、前記赤外線受光部がそれ自体特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する吸収膜を有し、この吸収膜の相違によってセンサ画素間で異なる波長帯の赤外線を吸収するものであってもよい。更にまた、吸収膜を反射膜と組み合わせて吸収膜に入射光と反射光との干渉光を吸収させるようにし、この吸収膜と反射膜との光学距離の相違によって吸収する波長帯をセンサ画素間で異ならせても良い。この場合、フィルタなどの追加部材を要しない。
【発明の効果】
【0012】
対象物の位置を検出するために画像処理手段を併設する必要がない上、複数の波長を検出するために単一のセンサで足りるので、小型化及び低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】センサ画素の位置と対象物の位置とを対応付ける方法を説明する図である。
【図2】実施形態1に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図である。
【図3】図2におけるA部平面図である。
【図4】図3におけるBB断面図である。
【図5】同赤外線アレイセンサにおいて対象物を検出した状態を模式的に示す平面視ブロック図である。
【図6】同センサが対象とする物体の赤外線放射量と波長との関係を示すグラフである。
【図7】(a)は実施形態2に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図、(b)は(a)のB部拡大図である。
【図8】実施形態3に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図である。
【図9】同センサに適用されるフィルタの透過領域を説明する図である。
【図10】実施形態4に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図である。
【図11】同赤外線アレイセンサの動作を示す図である。
【図12】同赤外線アレイセンサの別の動作を示す図である。
【図13】同赤外線アレイセンサの使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
−実施形態1−
図2は第一の実施形態に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図、図3は図2におけるA部平面図、図4は図3におけるBB断面図である。
赤外線アレイセンサ1は、図2に示すように4行4列の格子状に配列し、波長帯λ1及びλ2のいずれかに対応する16個のセンサ画素2及び図略のレンズを備える。ここではλ1=4.4〜5.5μm、λ2=8〜14μmとする。そして、波長帯λ1に対応する画素2の行方向及び列方向の隣には波長帯λ2に対応する画素2が配置されることにより、各波長帯に対応するセンサ画素2が均等に並べられている。対象物からの光が図略のレンズで絞られて集光する際、センサの視野内における対象物の各位置がいずれかの画素2に対応して入射するように調整されている。
【0015】
赤外線アレイセンサ1は、図3及び図4に示すように、1枚の単結晶シリコン基板3の主面にフォトリソ技術にて16組の赤外線受光部4、第1の温度検知部5A、第2の温度検知部5B及び梁6を形成するとともにこれらを図略のエッチング保護マスクで覆った状態でエッチングすることにより、製造される。各組の赤外線受光部4、温度検知部5A、5B及び梁6とその周囲の基板3部分が一つのセンサ画素2を構成する。
【0016】
各センサ画素2においては、異方性ウェットエッチングによって形成された逆四角錐台のキャビティ7内に赤外線受光部4が梁6を介して基板3に支持されている。赤外線受光部4は、それ自体が特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する薄膜材料からなる。例えば酸化ケイ素膜は波長10μm前後をピークとする波長帯、窒化ケイ素膜は波長13μm前後をピークとする波長帯をそれぞれ吸収する。そして、前記の通り行方向及び列方向に隣り合う画素2間で吸収波長帯が異なるように薄膜材料が画素2ごとに選択されている。その他の構成は画素2間で異なるところは無い。
【0017】
温度検知部5A、5Bは、サーモパイル型の温度センサであって、いずれも温接点が赤外線受光部4内に、冷接点が赤外線受光部4の周囲の基板3内にそれぞれ形成されて、受光部4が受光した赤外線のエネルギーに対応した電圧値を示す。温接点と冷接点とは梁6内を通って結線されている。各温度検知部5Aの冷接点は、基板3内に形成されたアルミニウム配線を介して一つおいて行方向に隣の画素2の温度検知部5Aの冷接点と直列に接続されている。また、温度検知部5Bも同様に一つおいて列方向に隣の画素2の温度検知部5Bと接続されている。そして、それらの直列回路の一方の端部が共通のグランド端子に接続され、他方の端部がその行又は列のための個別の出力端子に接続されている。
【0018】
従って、梁6は赤外線受光部4及び温度検知部5A、5Bの両方を支持する機能を有する。また、各赤外線受光部4及び各温度検知部5A、5Bは隣の赤外線受光部4及び温度検知部5A、5Bとキャビティ7により熱的にも電気的にも分離されており、ある波長帯に対応する画素2の光吸収に伴う出力変化が別の波長帯に対応する画素2の変化に影響しない。
【0019】
この赤外線アレイセンサ1によれば、検出対象物がその波長に対応するいずれかの画素2の視野内に入ったとき、赤外線受光部4が対象物から発せられる赤外線を吸収して発熱する。それに伴って温度検知部5A、5Bの出力電圧が変わり、対象物の検出を示す電圧信号が得られる。図5に示すように、例えば第2行第1列の位置にある画素2が対象物Wを検出すれば、第2行の直列回路の出力端子及び第1列の直列回路の出力端子からそれぞれ所定の電圧信号が得られる。こうして対象物Wを検出した画素2の位置が第2行第1列であると特定され、同時に当該画素2の吸収波長帯λ2に基づいて対象物Wの性質を判別するための情報、即ち対象物Wが人体であることを示唆する情報が得られる。
【0020】
尚、ある波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域と、別の波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域とは重なる部分があってもよい。例えば、波長4.4μmにCO2の共鳴放射による特異的な強い放射が観測される炎(図6(a))と、放射量がプランクの放射則に基づいて波長に対してブロードな曲線を示す高温物体(図6(b))との2つが検出対象であるとする。すると、一般的には、図6において、波長帯p1に対応するセンサ画素Pと、波長帯qに対応するセンサ画素Qとが組み合わされて、画素Pが大きく出力し、画素Qが小さく出力することにより炎を検出し、画素P及びQ両方の大きな出力により高温物体を検出するが、画素Pが波長帯p2に対応するものであっても、画素Pのみが大きく出力する場合に炎であることを検知することができるからである。
【0021】
−実施形態2−
図7(a)は第二の実施形態に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図、図7(b)は(a)のB部拡大図である。
赤外線アレイセンサ10は、実施形態1と同様に4行4列の格子状に規則性をもって配列し、波長帯λ1及びλ2のいずれかに対応する16個のセンサ画素12及び図略のレンズを備える。
【0022】
但し、実施形態1と異なり、赤外線受光部14は、受光面側(即ち図面の上側)よりシート抵抗377Ωの窒化チタン薄膜からなる吸収膜14a、厚さdの酸化ケイ素薄膜からなる透過膜14b及びアルミニウムからなる反射膜14cの積層体である。厚さdは、nを酸化ケイ素の屈折率、λを吸収すべき波長、mを整数とするとき、n・d=(2m+1)λ/4を充足するように画素12毎に定められている。
【0023】
そして、吸収膜14a及び透過膜14bを透過した赤外線が反射膜14cで反射されて入射光と反射光とが干渉し、共振波長が吸収膜14aにて吸収されることにより、吸収膜14aが発熱する。それに伴って温度検知部5A、5Bからの出力電圧が変化する。こうして実施形態1におけると同様に対象物を検出した画素12の位置が特定され、同時に対象物の性質を判別するための情報が得られる。
【0024】
−実施形態3−
図8は第三の実施形態に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図である。
赤外線アレイセンサ20は、実施形態1と同様に4行4列の格子状に規則性をもって配列し、波長帯λ1及びλ2のいずれかに対応する16個のセンサ画素22及び図略のレンズを備える。
【0025】
各センサ画素22は、実施形態1と同様に赤外線受光部4、温度検知部5A、5B及び梁6を有し、それらに加えて赤外線受光部4の上方に設置されたフィルタ8を有する。赤外線受光部4は、実施形態1と同様にそれ自体が特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する薄膜材料からなるが、実施形態2のように積層体からなっていてもよい。また、赤外線受光部4は隣り合う画素22間で吸収波長帯が異なるように構成されていても良いし、全て同一のものであってもよい。
【0026】
例えば、赤外線受光部4が全て同一であって且つ広範囲の波長帯域で一様に吸収するものであっても、一つのフィルタ8(フィルタ8Aとする)とその隣の画素のフィルタ8(フィルタ8Bとする)とで透過領域を異ならせることにより(図9(a))、隣り合う画素22間で吸収波長帯を異ならせることができる(図9(b))。尚、実施形態1で説明したように、ある波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域と、別の波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域とは重なる部分があってもよいことから、赤外線アレイセンサ20は、フィルタを設けたセンサ画素と設けないセンサ画素とを組み合わせた構成であってもよい。
【0027】
−実施形態4−
図10は第四の実施形態に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図である。この実施形態の赤外線アレイセンサ30は、対象物の位置だけでなく面積あるいは個数をも計測可能なもので、そのために実施形態1の赤外線アレイセンサ1の構成に加えて行加算回路31、32及び列加算回路33、34を備える。一つの対象物が同一波長帯に対応する複数の画素2の視野内に入ったときはそれらの出力電圧値が合算される。
【0028】
そして、行加算回路31は、対象物を検知していない場合に各行の波長λ1に対応する直列回路の出力端子から取り出される出力と、対象物を検知した場合に各行の波長λ1に対応する直列回路の出力端子から取り出される出力との差を全ての行について加算する。同様にして行加算回路32は、波長λ2に対応する演算を行う。列加算回路33、34は、全ての列についてそれぞれ波長λ1、λ2に対応する演算を同様に行う。
【0029】
赤外線アレイセンサ30の作用を図11及び図12とともに説明する。図11は面積を計測する場合の赤外線アレイセンサ30の作用を示す平面図で、図示の便宜上、全ての画素2がλ1、λ2という複数波長のいずれかの波長ではなく同じ波長の対象物に感応するものとする。図中、各行の右端及び各列の下端にある矢印の先に記された「0」、「1」及び「2」の数字は取り出される出力のレベルを概念的に表したものであり、「0」は当該行又は列のどの画素2の検知範囲にも対象物が無い場合を示し、「1」又は「2」はそれぞれ一つ又は二つの画素2の検知範囲に対象物が有る場合を示す。
【0030】
図示のように、対象物Wが第2行第3列の画素2と第2行第4列の画素2とに跨って検知されれば、第2行の出力端子から取り出される出力レベルが「2」、第3列及び第4列の出力端子から取り出される出力レベルがそれぞれ「1」となる。赤外線アレイセンサ30の視野内に対象物が一つであることが予めわかっていれば、対象物Wの面積が前記隣り合う二つの画素2の検知範囲に相当する大きさであると特定できる。
【0031】
図12は個数を計測する場合の赤外線アレイセンサ30の作用を示す平面図で、図11と同じく全ての画素2が同じ波長の対象物に感応するものとする。図中、16個の画素2のうち塗りつぶされたものは対象物からの光が照射されていることを示す。対象物は人などのようにその温度がある程度一定のものとする。そして、1人がセンサ30の視野内に入ったときの出力変化量「1」を予め把握しておけば、図13のように4人が視野内に入った場合、全行分の出力の加算値「4」、及び全列分の出力の加算値「4」を1人分の出力変化量「1」で割ることにより、視野内に入った人数が4であると計測される。
【符号の説明】
【0032】
1、10、20、30 赤外線アレイセンサ
2、12、22 センサ画素
3 基板
4、14 赤外線受光部
5A、5B 温度検知部
6 梁
7 キャビティ
8 フィルタ
31、32、33、34
【技術分野】
【0001】
この発明は、配列した複数のセンサ画素が関連付けられて用いられる赤外線アレイセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
1つのセンシング装置が複数の波長帯の光に感応すれば、異なる性質の対象物を検出することができ、便利である。例えば一般に大気の窓と呼ばれる4.4〜5.5μmの波長帯の赤外線と8〜14μmの波長帯の赤外線の両方に感応するセンサであれば、火炎及び人体の両方を検出することができる。
【0003】
そこで、イメージセンサの分野において、配列の行ごと又は列ごとに、検出する赤外波長帯の異なるセンサが配置されている熱型赤外アレイセンサが提案されている(特許文献1)。この赤外アレイセンサでは、いずれのセンサ画素も反射膜とダイヤフラムとが空洞を介して対向しており、ダイヤフラムがボロメータ材料薄膜とそれを挟むように形成された上下の保護膜とからなっている。但し、一のセンサ画素Aの保護膜は窒化ケイ素からなり、その隣の行(又は列)のセンサ画素Bの保護膜は赤外線に対して透明な酸化ケイ素からなり、反射膜と対向する面の反対側の保護膜上に吸収膜が設けられている。そして、センサ画素Aは保護膜自体が波長10μmの赤外線を吸収し、センサ画素Bは入射光と反射光との干渉に基づき波長4μmの赤外線を吸収膜が吸収する。
【0004】
吸収された赤外線は熱となってダイアフラムの温度を変化させ、それに伴ってボロメータの抵抗が変わり、電気信号に変換され、その信号がデジタル画像処理で、画像化される(特許文献1、段落0022)。
【0005】
一方、画像処理を行うことなく検出対象物の位置を特定できるアレイセンサとして、1画素内に第1、第2の2つの温度センサを設け、行ごとに第1の温度センサを直列に接続し、列ごとに第2の温度センサを直列に接続したものが提案されている(特許文献2)。このアレイセンサにおいては、行端及び列端から取り出される出力の変化をもって対象物を検出した画素の位置が特定され、それに基づいて対象物の位置が特定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−205944
【特許文献2】WO2007/135850
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のように画像処理手段を設けたりすることは結局装置全体の占有面積を増し、コストも増す。
それ故、この発明の課題は、特許文献2のアレイセンサを更に改良し、画像処理手段を併設することなく異なる性質の対象物の位置、大きさ、個数を検出することのできる小型の赤外線アレイセンサを低コストで提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
その課題を解決するために、この発明の赤外線アレイセンサは、
各々赤外線受光部及び第1、第2の温度検知部を有する複数のセンサ画素を二次元に配列した赤外線アレイセンサにおいて、
隣り合うセンサ画素を熱的及び電気的に分離するとともに吸収波長帯を互いに異ならせ、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素の第1の温度検知部同士が行毎に直列に接続され、第2の温度検知部同士が列ごとに直列に接続されていることを特徴とする。
【0009】
この発明の赤外線アレイセンサによれば、ある画素の受光部が対象物より当該画素の吸収波長帯の赤外線を受光すると、受光部が発熱し、その温度上昇を当該画素の第1、第2の温度検知部が読み取ってともに検出信号を出力する。温度検知部としては、サーモパイル、ボロメーター、ダイオードなどを用いることができる。そして、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素の第1、第2の温度検知部同士をそれぞれ行毎、列毎に直列に接続しているので、前記の出力に伴って前記画素の属する行及び列の出力が変化し、対象物を検出した画素の位置が特定される。各画素の位置は、図1に示すようにセンサの視野内における各位置とレンズ等の対応付け手段によって対応付けられており、検出した画素の位置をもって対象物の位置情報が得られる。同時に、その画素の吸収波長帯に基づいて対象物の性質を判別するための情報が得られる。
【0010】
前記センサ画素はフィルタを備え、フィルタの通過帯域の相違によって、吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられているものであってよい。この場合、全てのセンサ画素に同じ赤外線受光部を適用できる。
【0011】
また、前記赤外線受光部がそれ自体特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する吸収膜を有し、この吸収膜の相違によってセンサ画素間で異なる波長帯の赤外線を吸収するものであってもよい。更にまた、吸収膜を反射膜と組み合わせて吸収膜に入射光と反射光との干渉光を吸収させるようにし、この吸収膜と反射膜との光学距離の相違によって吸収する波長帯をセンサ画素間で異ならせても良い。この場合、フィルタなどの追加部材を要しない。
【発明の効果】
【0012】
対象物の位置を検出するために画像処理手段を併設する必要がない上、複数の波長を検出するために単一のセンサで足りるので、小型化及び低コスト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】センサ画素の位置と対象物の位置とを対応付ける方法を説明する図である。
【図2】実施形態1に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図である。
【図3】図2におけるA部平面図である。
【図4】図3におけるBB断面図である。
【図5】同赤外線アレイセンサにおいて対象物を検出した状態を模式的に示す平面視ブロック図である。
【図6】同センサが対象とする物体の赤外線放射量と波長との関係を示すグラフである。
【図7】(a)は実施形態2に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図、(b)は(a)のB部拡大図である。
【図8】実施形態3に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図である。
【図9】同センサに適用されるフィルタの透過領域を説明する図である。
【図10】実施形態4に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図である。
【図11】同赤外線アレイセンサの動作を示す図である。
【図12】同赤外線アレイセンサの別の動作を示す図である。
【図13】同赤外線アレイセンサの使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
−実施形態1−
図2は第一の実施形態に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図、図3は図2におけるA部平面図、図4は図3におけるBB断面図である。
赤外線アレイセンサ1は、図2に示すように4行4列の格子状に配列し、波長帯λ1及びλ2のいずれかに対応する16個のセンサ画素2及び図略のレンズを備える。ここではλ1=4.4〜5.5μm、λ2=8〜14μmとする。そして、波長帯λ1に対応する画素2の行方向及び列方向の隣には波長帯λ2に対応する画素2が配置されることにより、各波長帯に対応するセンサ画素2が均等に並べられている。対象物からの光が図略のレンズで絞られて集光する際、センサの視野内における対象物の各位置がいずれかの画素2に対応して入射するように調整されている。
【0015】
赤外線アレイセンサ1は、図3及び図4に示すように、1枚の単結晶シリコン基板3の主面にフォトリソ技術にて16組の赤外線受光部4、第1の温度検知部5A、第2の温度検知部5B及び梁6を形成するとともにこれらを図略のエッチング保護マスクで覆った状態でエッチングすることにより、製造される。各組の赤外線受光部4、温度検知部5A、5B及び梁6とその周囲の基板3部分が一つのセンサ画素2を構成する。
【0016】
各センサ画素2においては、異方性ウェットエッチングによって形成された逆四角錐台のキャビティ7内に赤外線受光部4が梁6を介して基板3に支持されている。赤外線受光部4は、それ自体が特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する薄膜材料からなる。例えば酸化ケイ素膜は波長10μm前後をピークとする波長帯、窒化ケイ素膜は波長13μm前後をピークとする波長帯をそれぞれ吸収する。そして、前記の通り行方向及び列方向に隣り合う画素2間で吸収波長帯が異なるように薄膜材料が画素2ごとに選択されている。その他の構成は画素2間で異なるところは無い。
【0017】
温度検知部5A、5Bは、サーモパイル型の温度センサであって、いずれも温接点が赤外線受光部4内に、冷接点が赤外線受光部4の周囲の基板3内にそれぞれ形成されて、受光部4が受光した赤外線のエネルギーに対応した電圧値を示す。温接点と冷接点とは梁6内を通って結線されている。各温度検知部5Aの冷接点は、基板3内に形成されたアルミニウム配線を介して一つおいて行方向に隣の画素2の温度検知部5Aの冷接点と直列に接続されている。また、温度検知部5Bも同様に一つおいて列方向に隣の画素2の温度検知部5Bと接続されている。そして、それらの直列回路の一方の端部が共通のグランド端子に接続され、他方の端部がその行又は列のための個別の出力端子に接続されている。
【0018】
従って、梁6は赤外線受光部4及び温度検知部5A、5Bの両方を支持する機能を有する。また、各赤外線受光部4及び各温度検知部5A、5Bは隣の赤外線受光部4及び温度検知部5A、5Bとキャビティ7により熱的にも電気的にも分離されており、ある波長帯に対応する画素2の光吸収に伴う出力変化が別の波長帯に対応する画素2の変化に影響しない。
【0019】
この赤外線アレイセンサ1によれば、検出対象物がその波長に対応するいずれかの画素2の視野内に入ったとき、赤外線受光部4が対象物から発せられる赤外線を吸収して発熱する。それに伴って温度検知部5A、5Bの出力電圧が変わり、対象物の検出を示す電圧信号が得られる。図5に示すように、例えば第2行第1列の位置にある画素2が対象物Wを検出すれば、第2行の直列回路の出力端子及び第1列の直列回路の出力端子からそれぞれ所定の電圧信号が得られる。こうして対象物Wを検出した画素2の位置が第2行第1列であると特定され、同時に当該画素2の吸収波長帯λ2に基づいて対象物Wの性質を判別するための情報、即ち対象物Wが人体であることを示唆する情報が得られる。
【0020】
尚、ある波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域と、別の波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域とは重なる部分があってもよい。例えば、波長4.4μmにCO2の共鳴放射による特異的な強い放射が観測される炎(図6(a))と、放射量がプランクの放射則に基づいて波長に対してブロードな曲線を示す高温物体(図6(b))との2つが検出対象であるとする。すると、一般的には、図6において、波長帯p1に対応するセンサ画素Pと、波長帯qに対応するセンサ画素Qとが組み合わされて、画素Pが大きく出力し、画素Qが小さく出力することにより炎を検出し、画素P及びQ両方の大きな出力により高温物体を検出するが、画素Pが波長帯p2に対応するものであっても、画素Pのみが大きく出力する場合に炎であることを検知することができるからである。
【0021】
−実施形態2−
図7(a)は第二の実施形態に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図、図7(b)は(a)のB部拡大図である。
赤外線アレイセンサ10は、実施形態1と同様に4行4列の格子状に規則性をもって配列し、波長帯λ1及びλ2のいずれかに対応する16個のセンサ画素12及び図略のレンズを備える。
【0022】
但し、実施形態1と異なり、赤外線受光部14は、受光面側(即ち図面の上側)よりシート抵抗377Ωの窒化チタン薄膜からなる吸収膜14a、厚さdの酸化ケイ素薄膜からなる透過膜14b及びアルミニウムからなる反射膜14cの積層体である。厚さdは、nを酸化ケイ素の屈折率、λを吸収すべき波長、mを整数とするとき、n・d=(2m+1)λ/4を充足するように画素12毎に定められている。
【0023】
そして、吸収膜14a及び透過膜14bを透過した赤外線が反射膜14cで反射されて入射光と反射光とが干渉し、共振波長が吸収膜14aにて吸収されることにより、吸収膜14aが発熱する。それに伴って温度検知部5A、5Bからの出力電圧が変化する。こうして実施形態1におけると同様に対象物を検出した画素12の位置が特定され、同時に対象物の性質を判別するための情報が得られる。
【0024】
−実施形態3−
図8は第三の実施形態に係る赤外線アレイセンサの要部を示す断面図である。
赤外線アレイセンサ20は、実施形態1と同様に4行4列の格子状に規則性をもって配列し、波長帯λ1及びλ2のいずれかに対応する16個のセンサ画素22及び図略のレンズを備える。
【0025】
各センサ画素22は、実施形態1と同様に赤外線受光部4、温度検知部5A、5B及び梁6を有し、それらに加えて赤外線受光部4の上方に設置されたフィルタ8を有する。赤外線受光部4は、実施形態1と同様にそれ自体が特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する薄膜材料からなるが、実施形態2のように積層体からなっていてもよい。また、赤外線受光部4は隣り合う画素22間で吸収波長帯が異なるように構成されていても良いし、全て同一のものであってもよい。
【0026】
例えば、赤外線受光部4が全て同一であって且つ広範囲の波長帯域で一様に吸収するものであっても、一つのフィルタ8(フィルタ8Aとする)とその隣の画素のフィルタ8(フィルタ8Bとする)とで透過領域を異ならせることにより(図9(a))、隣り合う画素22間で吸収波長帯を異ならせることができる(図9(b))。尚、実施形態1で説明したように、ある波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域と、別の波長帯に対応するセンサ画素の吸収帯域とは重なる部分があってもよいことから、赤外線アレイセンサ20は、フィルタを設けたセンサ画素と設けないセンサ画素とを組み合わせた構成であってもよい。
【0027】
−実施形態4−
図10は第四の実施形態に係る赤外線アレイセンサを模式的に示す平面視ブロック図である。この実施形態の赤外線アレイセンサ30は、対象物の位置だけでなく面積あるいは個数をも計測可能なもので、そのために実施形態1の赤外線アレイセンサ1の構成に加えて行加算回路31、32及び列加算回路33、34を備える。一つの対象物が同一波長帯に対応する複数の画素2の視野内に入ったときはそれらの出力電圧値が合算される。
【0028】
そして、行加算回路31は、対象物を検知していない場合に各行の波長λ1に対応する直列回路の出力端子から取り出される出力と、対象物を検知した場合に各行の波長λ1に対応する直列回路の出力端子から取り出される出力との差を全ての行について加算する。同様にして行加算回路32は、波長λ2に対応する演算を行う。列加算回路33、34は、全ての列についてそれぞれ波長λ1、λ2に対応する演算を同様に行う。
【0029】
赤外線アレイセンサ30の作用を図11及び図12とともに説明する。図11は面積を計測する場合の赤外線アレイセンサ30の作用を示す平面図で、図示の便宜上、全ての画素2がλ1、λ2という複数波長のいずれかの波長ではなく同じ波長の対象物に感応するものとする。図中、各行の右端及び各列の下端にある矢印の先に記された「0」、「1」及び「2」の数字は取り出される出力のレベルを概念的に表したものであり、「0」は当該行又は列のどの画素2の検知範囲にも対象物が無い場合を示し、「1」又は「2」はそれぞれ一つ又は二つの画素2の検知範囲に対象物が有る場合を示す。
【0030】
図示のように、対象物Wが第2行第3列の画素2と第2行第4列の画素2とに跨って検知されれば、第2行の出力端子から取り出される出力レベルが「2」、第3列及び第4列の出力端子から取り出される出力レベルがそれぞれ「1」となる。赤外線アレイセンサ30の視野内に対象物が一つであることが予めわかっていれば、対象物Wの面積が前記隣り合う二つの画素2の検知範囲に相当する大きさであると特定できる。
【0031】
図12は個数を計測する場合の赤外線アレイセンサ30の作用を示す平面図で、図11と同じく全ての画素2が同じ波長の対象物に感応するものとする。図中、16個の画素2のうち塗りつぶされたものは対象物からの光が照射されていることを示す。対象物は人などのようにその温度がある程度一定のものとする。そして、1人がセンサ30の視野内に入ったときの出力変化量「1」を予め把握しておけば、図13のように4人が視野内に入った場合、全行分の出力の加算値「4」、及び全列分の出力の加算値「4」を1人分の出力変化量「1」で割ることにより、視野内に入った人数が4であると計測される。
【符号の説明】
【0032】
1、10、20、30 赤外線アレイセンサ
2、12、22 センサ画素
3 基板
4、14 赤外線受光部
5A、5B 温度検知部
6 梁
7 キャビティ
8 フィルタ
31、32、33、34
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々赤外線受光部及び第1、第2の温度検知部を有する複数のセンサ画素を二次元に配列した赤外線アレイセンサにおいて、
隣り合うセンサ画素を熱的及び電気的に分離するとともに吸収波長帯を互いに異ならせ、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素の第1の温度検知部同士が行毎に直列に接続され、第2の温度検知部同士が列ごとに直列に接続されていることを特徴とする赤外線アレイセンサ。
【請求項2】
前記センサ画素がフィルタを備え、このフィルタによって吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられている請求項1に記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項3】
前記赤外線受光部がそれ自体特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する吸収膜を有し、この吸収膜の相違によって吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられている請求項1に記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項4】
前記赤外線受光部が吸収膜及び反射膜を有し、入射光と反射光との干渉光を吸収膜が吸収するとともに、この吸収膜と反射膜との光学距離の相違によって吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられている請求項1に記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項5】
前記直列に接続された第1、第2の温度検知部の群の一方の端部が共通のグランド端子に接続されているとともに、他方の端部が波長帯毎に個別の出力端子に接続されている請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項1】
各々赤外線受光部及び第1、第2の温度検知部を有する複数のセンサ画素を二次元に配列した赤外線アレイセンサにおいて、
隣り合うセンサ画素を熱的及び電気的に分離するとともに吸収波長帯を互いに異ならせ、同一の吸収波長帯の光を吸収するセンサ画素の第1の温度検知部同士が行毎に直列に接続され、第2の温度検知部同士が列ごとに直列に接続されていることを特徴とする赤外線アレイセンサ。
【請求項2】
前記センサ画素がフィルタを備え、このフィルタによって吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられている請求項1に記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項3】
前記赤外線受光部がそれ自体特定範囲の波長帯の赤外線を吸収する吸収膜を有し、この吸収膜の相違によって吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられている請求項1に記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項4】
前記赤外線受光部が吸収膜及び反射膜を有し、入射光と反射光との干渉光を吸収膜が吸収するとともに、この吸収膜と反射膜との光学距離の相違によって吸収する波長帯がセンサ画素間で異ならせられている請求項1に記載の赤外線アレイセンサ。
【請求項5】
前記直列に接続された第1、第2の温度検知部の群の一方の端部が共通のグランド端子に接続されているとともに、他方の端部が波長帯毎に個別の出力端子に接続されている請求項1〜4のいずれかに記載の赤外線アレイセンサ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−179828(P2011−179828A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−41448(P2010−41448)
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000143031)コーデンシ株式会社 (18)
【出願人】(593006630)学校法人立命館 (359)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月26日(2010.2.26)
【出願人】(000143031)コーデンシ株式会社 (18)
【出願人】(593006630)学校法人立命館 (359)
【Fターム(参考)】
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