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多濃淡効果の透かし模様を有する紙
説明

多濃淡効果の透かし模様を有する紙

【課題】浮彫り深さを変える必要がなく、これによって特に過剰の厚みをもつ通常の透かし模様における従来の欠点をなくした多濃淡効果の紙を提供する。
【解決手段】繊維組成物に基礎付けられかつ少なくとも1つの多濃淡効果の透かし模様を有する紙であって、透過光で観察したとき、透かし模様はスクリーン付けされた像の形態に配列された一組の薄い領域を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多濃淡効果をもつ透かし模様を有する紙に関する。
本発明において、「紙」なる用語は、天然セルローズ繊維および/またはセルローズ以外の無機あるいは有機の繊維の懸濁液を使用した湿式方法によって得られ、また随意に種々の充填物および通常の製紙工程に使用される種々の添加物を含むシート状物質を意味する。
【背景技術】
【0002】
保証紙、例えば偽造されてはならない書類、特に銀行券、支払い証、証明書類、旅行チケット、および文化またはスポーツ行事のためのチケットなどのような書類を製作するために透かし模様技術を用いることが知られている。
透かし模様を出現させる目的は、複写がなされる媒体は原本書類の透かし模様を有しない故に、写真複写、ホトグラフィ、あるいは走査のような光学的手段によって書類を再現することを不可能にすることである。
【0003】
透かし模様を付加された紙はまた装飾目的、特に格式筆記用紙および印刷用紙のためにも使用される。
透かし模様は通常、紙の製造工程中にセルローズ繊維の水性懸濁液から引き出された湿潤シートを型打ちあるいは浮彫りの動作によって得られる。製造の段階でセルローズ繊維は水性懸濁液を通して容易に移動し、これによって上記の動作の効果がシートの厚みのある領域に繊維を集中せしめ、かつシートの薄い領域にそれらを分散させ、シートが乾燥された後、そして透過光で観察されたとき、シートは繊維の乏しい薄い領域と繊維が高密度となった暗領域とをもつようになる。
【0004】
薄い領域は光学的密度が低く、羊皮紙のそれよりも低い、即ち本出願において、紙の非透かし模様部分の領域に対応され、暗領域は光学的密度が高く、紙のそれよりも高い領域に対応される。
透かし模様領域の局部的厚みに依存して、繊維の所望密度は目視の濃淡の陰影に対応して得られる。このようにして現われるパターンは濃淡の陰影の全階級を含み、これは、そのような通常の「浮彫りされた」透かし模様が「影付き」の透かし模様に対応させることができる根拠となる。
【0005】
各々の透かし模様パターンにとって特別な透かし模様用ロールあるいはワイヤを使用する必要があり、かつこれらは製作するのが兎角困難であるが故に、通常の影付き透かし模様は高価な手段を必要とする。
更に、通常の透かし模様入り紙は厚み大の領域を含むという事実は種々の問題を誘起する。
第1に、平坦な紙を扱うように設計された機械、特に転写および印刷用の機械を規則的に停止する必要があるために製造速度が落ちる。特別の断裁機と透かし模様の余分な紙厚が紙の変形をもたらす故に製造困難である。
【0006】
厚い領域上にインクをプリントする方法は、それらの上に印刷するのを避け、かつ透かし模様領域の外側にのみ印刷するのが一般に好ましいというようなコントロールをすることが困難であるが故に別の難しさが印刷に際して発生する。
余分な厚みをもつこれらの領域を埋め合せるために、当該分野の専門家はシートの間にスペーサを置いている。そのような埋め合せはシートの適切な処理を可能とする上で必要であるが、これはシートの、特に印刷中の処理速度を落して遂行されるという追加的かつ空費的な仕事を要求される。
【0007】
これらの問題を避けるために、より安価で、紙の当初の厚みを維持し、かつ目で見て通常の透かし模様に近いの様相を呈する技術を使用することによって疑似の透かし模様を製作する試みがなされている。
疑似の透かし模様を製作する1つの公知技術は紙の透明性を加減するように紙の所定領域の中に組成物を浸透させるか、あるいは該領域上に印刷を行い、このようにして透かし模様のような薄い領域と暗領域とを与えることである。
【0008】
この技術に付随する欠点は、使用された組成物が紙の表面特性、特に印刷インクを受けるための適合性を損ない、得られた結果は通常の透かし模様と同等の精緻性および光輝性の変化を得ることができないことである。
更に、そのような疑似透かし模様は、1枚の紙に適切な組成物を浸透させることが多くの模造能力の限界内にあるために、偽造することがきわめて容易である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は特別に簡素でかつ低コストという条件下で製作できる新規な透かし模様紙を提供することにある。
本発明の透かし模様は通常の陰影の付いた透かし模様の外観を再生し、かつ通常の陰影付き透かし模様に特有の通例の安全性を有している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
特に、本発明は繊維組成物に基いた紙を提供するものであり、この紙は少なくとも1つの多濃淡効果の透かし模様を有し、透過光で観察されたとき、透かし模様がスクリーン付けされた像の形態に配列された一組の薄い領域を有している。
好ましくは、この薄い領域の単位部分当りの重さは紙あるいは羊皮紙の残り部分のそれより小さくなっている。
いいかえれば、本発明の紙においては、透かし模様は互いに区別できる薄い領域と暗領域の並置形態として透過光に局部的に現われ、暗領域は羊皮紙と単位面積当り同じ重さの繊維組成物を有するが、対比効果の故に隣接した薄い領域と比べて暗く現われる。
【0011】
本発明で意味する薄い領域は、それらの単位面積当り、より小さな重さを有するが故に低い光学密度を有する。
本発明の透かし模様においては、低光学密度の薄い領域はそれを囲む高光学密度の紙と対照をなしており、限定数の光学密度、特に薄い領域の密度および羊皮紙の密度が存在する。
羊皮紙における薄い領域の存在は、問題のパターン内の位置に依存して変化する分配により、通常の透かし模様の陰影を再生する目視可能効果を生じさせる。
いいかえれば、透かし模様の所定部分において、薄い領域は大なり小なり多数存在し、当該領域の全体面積で大なり小なりの区分を占め、それによって大なり小なり影の効果を生み出す。
【0012】
好ましくは、薄い領域のすべては、紙の不揃いを無視すると、単位面積当り同じ重さを有し、これによって薄い領域のすべてに同じ光学密度をもたらす。このような状況下において、2つの光学密度、即ち薄い領域の光学密度と羊皮紙の光学密度とを有する。
所望の像を得るために、薄い領域の個々のサイズを変えたり、その数を変えたり、あるいはその分配を変えたりすることが可能である。
【0013】
本発明において、「スクリーン像」なる語は、すべてのタイプのスクリーンあるいは疑似スクリーンを網羅する広い意味で用いられ、薄い領域および暗領域の形はいかなる特定の形にも限定されず、任意の形をとり得る。
1つの好適な実施例においては、紙は有色、蛍光性、光沢性のもの、あるいは非透かし模様紙で知られた任意の他の光学効果あるいは陰影を呈するものである。
1つの好適な実施例においては、透かし模様はスクリーンマークの大部分が線によって構成されたスクリーン像として伝導光により現われる。
これらの線は傾斜した線、例えば45°で傾斜した線であるが、スクリーン像の異なる領域は異なる傾斜の線を有することができる。
【0014】
特別の実施例において、スクリーン像のスクリーンは一定ピッチ、例えば1cm当り5から20のピッチに並べられた一定ピッチを使った幅調整を有する。
「幅調整」によって薄い領域は再現されるべき光学密度に依存して大きくなるか、あるいは小さくなり、低明度光よりも高明度光で大きくなることが理解される。
他の特定の実施例においては、スクリーン像のスクリーンは振動数変調を有する。
「振動数変調」によって薄い領域は再現されるべき光学密度に依存して多数あるいは少数となり、低明度光よりも高明度光において多数となることが理解される。
【0015】
他のスクリーン像形成技術を提案すること、例えば高あるいは低光学密度をもつ領域でスクリーンマークを再生することに関連した問題に配慮することも可能である。
特に、紙が製作されるプロセスが与えられ、予定のサイズよりも小さいサイズの薄い領域を形成することは困難さをもたらす場合がある。
同様に予定のサイズよりも小さくかつ2つの薄い領域の間に位置する暗領域を形成することは同様に困難な場合がある。
【0016】
低明度光で所定の陰影効果を再現するために、紙に作成するのが困難でないサイズの薄い領域を有することが好ましく、これらの薄い領域の数は光学密度の関数として選択され、光学密度がより高くなれば、薄い領域はより少なくなる。
高明度光において、薄い領域間で紙に困難なく作成するために充分大きなサイズの暗領域を有することが好ましく、暗領域の数は再現されるべき光学密度に依存して大きく、あるいは小さくなり、暗領域の数は光学密度の減少とともに減少する。
高明度光と低明度光との間にある伝導光で輝きをもつ透かし模様の部分に対し、また暗領域および薄い領域のサイズを紙に形成するのに困難をもたらさないために、再現される光学密度の関数として薄い領域のサイズと暗領域のサイズを手直しするのが有利である。
【0017】
本発明はまた、製紙の湿れ段階で使用されるワイヤであって、紙の上に多濃淡効果の透かし模様として製作されるパターンを現わす一組のマスクが設けられ、透かし模様が伝導光で観察されたとき、この一組のマスクは目視用の透かし模様の薄い領域に対応する部分でより濃くかつ目視用の透かし模様の他の部分に対応する部分で濃さが薄いことを特徴とするワイヤを提供する。
【0018】
一組のマスクは、結果として生じた紙に2つの局部的な光学密度が得られるのを可能にし、例えばマスクと整合した低光学密度は1枚の紙が形成されている間にマスクが繊維の堆積に制限を与えるという結果をもたらし、また一組のマスクの非マスク部分と整合した高光学密度は紙の残り部分全体にわたって観察されたものと同じとなる。
【0019】
本発明の特別の実施例において、マスクは異なる厚みを有し、それによって透かし模様に単位面積当り異なる重さの薄い領域を与えることができる。ここでは透かし模様は2つ以上の光学密度を有し、このようにしてその多濃淡効果を改善できる。
本発明の一組のマスクが設けられたワイヤは、多濃淡効果をもつ通常の透かし模様を模倣する透かし模様を得るのを可能にし、紙が浮彫り加工される深さを変えることによって伝統的に得られる種々の濃淡の影は前記浮彫りをマスクの配置に起因する光学効果に置き換えることにより再生され、マスクの数、分配および形状は所望の効果に依存して選ばれ、マスクは透かし模様に薄い領域を与える部分におけるワイヤの比較的大きい面積部分および透かし模様の暗領域を与える部分における小さい面積部分を占める。
【0020】
本発明は浮彫り深さを変えるのを避けることを可能にし、これによって特に過剰の厚みをもつ通常の透かし模様における上述の欠点を減少させることができる。
いいかえれば、本発明のワイヤの1つの利点は、濃淡の影付けが、より大の範囲あるいはより小の範囲まで紙の浮彫りから生じるものでない故に、いかなる余分の厚みを付加していない紙が得られることである。
透かし模様によって再現されたスクリーン像は、一組のマスクを付けるのを容易にするので、線によって構成されたスクリーンマスクを有することが好ましい。
【0021】
本発明の第1の実施例においては、透かし模様を形成するために使用されるワイヤは紙を形成するために使用されるワイヤを構成している。
第2の実施例においては、問題のワイヤは既に形成されている紙を持ち上げるために使用されるワイヤである。
本発明の第3の実施例においては、問題のワイヤは未だ湿り状態のシート上に、それが持ち上げられた後、動作する湿式プレスに固定されたワイヤである。
本発明の第4の実施例においては、問題のワイヤは透かし模様付けロールに固定されたワイヤである。
本発明の第5の実施例においては、問題のワイヤはシート形成領域の外側に位置する砂目立て要素に固定されたワイヤである。
例示として、問題のワイヤは丸味形状の紙製造機械に、あるいは平坦形状の紙製造機械に配置され得る。
【0022】
上述した実施例の各々において、マスクはワイヤの内側面上に、ワイヤの厚み内に、あるいはその外側面上に存在することが可能であり、複数のワイヤが互いに組み合せられることも可能である。
マスクは紙の繊維を含む水性懸濁液と接触するワイヤの側部に配置されるのが好ましい。
【0023】
本発明はまた、上述したようなワイヤの少なくとも1つを含む積み重ねのワイヤを提供する。
当然に、上述の実施例の任意の組み合せもまた可能である。
【0024】
本発明は透かし模様を形成するためのスクリーン像を作成する方法を提供するもであり、その方法は、
公知のスクリーン形成方法を用いて走査像からスクリーン像を製作する段階と、
前記スクリーン像から作成されかつ紙形成の水様段階の間に使用されるのに適した目打ち要素を製作する段階と、前記目打ち要素は透かし模様の薄色部分と同様に配置された中実領域を有しており、
紙形成の水様段階中に目打ち要素の中実部分と整合して繊維の堆積を制限するように目打ち要素を配置することによって前記目打ち要素による透かし模様を製作する段階とを有している。
【0025】
有利には、上述のスクリーン像は線によって構成されたスクリーンマスクをもつ像である。
また有利には、スクリーン像は、離隔された薄い領域が透かし模様に存在しないことを確実にするように目打ち要素を形成する以前に手直しされる。
この場合において、目打ち要素は、目打ち穴を有する1枚板の形態に容易に作成することができ、その中に中実の部分が透かし模様の薄い領域と同様に配置される。
【0026】
本発明の透かし模様は解析像のためのソフトウェアによって認識可能である。
本発明に使用される一組のマスクに対する種々の実施例は以下に記述される。
第1の実施例においては、一組のマスクは、小さい厚みの金属板あるいはプラスチック材料板から作成された格子によって構成され、その中に形成された目打ち穴を有している。目打ち穴の間に残った格子の中実部分は本発明におけるマスクを構成する。
目打ち穴は格子の化学的エッチング、レーザ切断、水噴射切断、あるいは機械的穿孔によって作成することができる。
目打ち穴はそれらの間にマスクを残した斜線の形態に形成することができ、そのマスクは同様に斜線の形態になっている。
そのような状況下で、斜線の存在および密度は透かし模様に薄い領域および暗領域を並置することによって巨視的に得られた濃淡の陰影を決定する。
斜線はすべて所定の方向に平行とするか、あるいは異なる方向に延ばすことが可能である。同様に、斜線は透かし模様に個人化された目視効果を結果的に与えるように、異なったスクリーン効果を有するようにすることができる。
【0027】
第2の実施例においては、一組のマスクは個々にワイヤに固定された並列の小片によって構成される。
一般的に、マスクは、1枚の紙を個人化するための特定の単位パターンに、その厚み内にマスクの単位パターンを現わす薄い領域をつくり出すように個々に形成することができる。例えば、各単位パターンは手紙あるいは一組の手紙の形態に形成でき、例えば本発明のシートを使用して作成された保証書類を発行する機関の特徴をもつ形態に形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明の理解をより容易にするために、非限定的な例示および付属の図面を参照して1つの実施例につき説明する。
図1は銀行券のような本発明の保証書類1を示したものであって、図式的形態で示され、かつ例えば有名人の肖像のような像を再現する透かし模様2を含んでいる。
図1の透かし模様2を作成するために、一組のマスクが透かし模様の陰画像を与える目打ち穴を備えた薄い格子にって構成されている。
図2は本発明の透かし模様を作成するために使用することのできる一組のマスク3を構成する格子を示している。
図3はそのスクリーンの方向に対して垂直にとった透かし模様2の断面図を示している。
この図において、透かし模様の薄い領域4は単位面積当り低い重量を有する紙の部分に相当し、一方、暗領域5は透かし模様の外側の紙のそれと同等の単位面積当りの重量をもつ紙の部分に相当する。
記述する実施例にいて、薄い領域は紙の欠刻(凹み)部分に相当し、一方、暗領域は一定厚みeの紙部分に相当する。
【0029】
薄い領域、例えば紙表面の欠刻部分を作成するために、一組のマスク3がワイヤ6上に配置され、該ワイヤは例えば湿式方法によって紙の形成中に使用される。
ワイヤ6は、その1つのマスク面上に、好ましくは繊維の水性懸濁液と接触する面に一組のマスク3が設けられる。
一組のマスク3の各単位マスク7は、図3に例示されるように、紙形成工程中にワイヤ6の表面における繊維の堆積を制限する。
透かし模様の薄い領域に対応する欠刻(凹み)部分の深さは、例えば、紙の全厚みeの50%〜90%の範囲にすることができる。
一組のマスク3を作成するために、例えば次のように遂行を始めることができる。透かし模様のための基礎として作用するべき肖像画あるいは任意の他の主題の走査像から始まり、スクリーン像が例えば商標Photshopに属するAdobeによって販売されているようなソフトウェアにより通常の形態に作成される。
そのようなソフトウェアによって特にスクリーンマスクの形状、そのピッチ、およびスクリーン像をつくるために使用さるスクリーン形成方法を選択することが可能になる。
【0030】
得るべき最も簡単なスクリーン像は網版画の像であり、例えば走査像における灰色の陰影が白い背景の中の黒いスクリーンマスクによってスクリーン像に現わされる。
スクリーン形成方法は幅調整を満たすスクリーン形成方法とすることができる。即ちスクリーンマスクのサイズは再現されるべき光学密度の関数として変化するスクリーン形成方法とすることができる。
頻度数調整スクリーン形成方法もまた使用可能である。即ち、スクリーンマークのサイズは一定であるが、その間隔は模写さるべき光学密度の関数として変化するスクリーン形成方法が使用可能である。
また任意の他の公知スクリーン形成方法も使用可能であり、例えばスクリーンマークが構成される方法が模写されるべき光学密度に依存して、特にスクリーン像を再現しかつ透かし模様を形成するという問題に適合するように変化するスクリーン形成方法が使用可能である。
【0031】
また走査像の種々の部分が異なった形態にスクリーン付けされるようにすることも可能であり、特に使用されるスクリーンマークが線で構成される時、走査像の或る部分は最初の所定傾斜の線を使用して再現され、同時に走査像の他の部分が異なる傾斜の線で再現されることも可能である。
【0032】
同じスクリーン像内で、複数の部分、例えば3つあるいは4つの部分に、スクリーンマークが異なった方向に向く線によって構成されるようにすることも可能である。
例えば、図1に示された人物のあごひげが、像の残り部分を再現するために使用される線と異なった向きの線によって構成されたスクリーンマークを使用してスクリーン付けされることが可能である。
【0033】
ソフトウェアによって作成されたようなスクリーン像は、透かし模様の形態に像を再現することに関連した特別な問題に適応するために有利に手直しされる。
上述したソフトウェアは走査像の陰画であるスクリーン像を得るために使用することができる。
【0034】
陰画像は同様にスクリーン像であり、離隔した暗領域が存在しないことを確実にするように有利に手直しされる。
そのような手直し像は例えば図2の像に似せることができる。
手直し中、図4に示されるように、できるだけ像の外観を良くするために、なかんずく、内部の中実部分が例えば図2の陰画スクリーン像の黒色領域に対応するように目打ち要素が作成されるべく、物質8の橋絡によって2つの隣接した暗線を相互連結することが可能である。
図2に示されるように、離隔された黒色領域が存在せず、即ち、すべてのマスク3はエッチングによって単一片として作成することができる。
【0035】
目打ちされた板はこのようにして、傾斜した線の形態内に中実部分を有して得られ、この傾斜線は図2の陰画スクリーン像の黒いスクリーンマークに対応し、これらの傾斜線の中実部分はそれらの間に延在する中実連結部分8によって相互連結され、かつ最初のスクリーン像を手直しするときに得られる。
【0036】
上述で説明した形態に透かし模様を形成するとき、そのような目打ちされた板は陽画の像を生み出し、その中に薄い領域が図2の陰画スクリーン像の黒色領域に対応し、また暗領域は該板の目打ち穴に対応している。
例示として、透かし模様を形成するために使用された一組のマスク3は、図2の陰画スクリーン像を再現するフィルムを通して露出された感光板をエッチングすることによって得ることができる。
【0037】
変形形態において、一組のマスク3は金属あるいはプラスチック材料で作成された精緻な板を切り出すことによって作成することができる。
上述したように、単一片を構成する一組のマスクを得ることが可能である故に走査像からソフトウェアによって得られたスクリーン像を手直しすることが有利であると理解される。
それにもかかわらず、本発明はこの特定の実施例に限定されるものでなく、透かし模様を作成するために使用されるワイヤに一組の個別片を付与することによってこれを手直しすることなくスクリーン像を使用することも全く可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の透かし模様を有する紙の模式図である。
【図2】本発明の透かし模様を製作するために使用される格子の模式図である。
【図3】紙を形成するために使用されるワイヤ上のマスクの配置を示したものであって、透かし模様を通って裁断した部分的かつ図式的な断面図である。
【図4】図2の詳細を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
1 保証書類
2 透かし模様
3 マスク
4 薄い領域
5 暗領域
6 ワイヤ
7 単位マスク
8 中実連結部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの多濃淡効果の透かし模様を含む繊維組成物を基礎物質とする紙において、透過光にて観察したとき、透かし模様がスクリーン像の形態に配列された一組の薄い領域を有することを特徴とする紙。
【請求項2】
前記薄い領域が、紙の残り部分の面積より小さい単位面積当りの重さを呈することを特徴とする請求項1に記載の紙。
【請求項3】
前記透かし模様が、スクリーン像として現われ、そのスクリーンマークは最大部分が線で構成されることを特徴とする請求項第1または2に記載の紙。
【請求項4】
前記薄い領域が、すべて繊維組成物の単位面積当り同じ重さを有することを特徴とする請求項第1ないし3のうちの一項に記載の紙。
【請求項5】
前記透かし模様が、有色、蛍光性、光沢性のもの、あるいは任意の他の陰影あるいは光学効果を呈するものであることを特徴とする請求項1ないし4のうちの一項に記載の紙。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−261085(P2008−261085A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−184158(P2008−184158)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【分割の表示】特願2005−237275(P2005−237275)の分割
【原出願日】平成13年1月30日(2001.1.30)
【出願人】(501042204)
【Fターム(参考)】