説明

多目的二重構造容器

【課題】各種飲料水を入れたり、各種嗜好品、お茶、キャンディ類、ギフト用品、各種食品類、小物等、多品種の物品を単に収納するのみでなく、収納される物品が内側容器に含有するトルマリンから発生するマイナスイオンによって、活性、浄化され、長時間もしくは長期間保持される多目的二重構造容器を提供する。
【解決手段】上方開口部の内側に螺子部を有し、且有底状の内側容体と前記内側容体の径より大きい径の外側包装体と、上蓋と底蓋とを備えた二重構造の容器であって、前記内側容体が、プラスチックと微粒子状のトルマリン粉末とを混合して成形されていると共に、前記外側包装体が、透明なプラスチックにより成形され、前記内側容体と外側包装体との間に空隙部が形成されている。下方から空隙部内に薄い表示体が嵌挿自在である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重構造容器の内側容体に飲料水、嗜好品、お茶、キャンデイ、ギフト品、食料品等を収納し、さらに、前記収納物を取出し後は、内側容体を花器もしくは置き物等として二次的に有効利用を図り、さらに二重構造となっている内側容体と外側包装体の空隙部内に、広告宣伝用文字、絵柄、写真等を付記した表示体を出入自在に表示体を挿入して宣伝効果を発揮せしめると共に、限られた資源の有効活用を図り地球環境を重視した多目的二重構造容器の技術分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料用容器として、実用新案登録第3115142号登録実用新案公報に記載されたものが開示されている。
【0003】
前記公報記載の飲料用容器を構成する内側カップ体は、段落[0004]の5行目から6行目にかけて、「前記内側カップ体は、全体を着色され、・・・」と明記し、さらに、使用する成形素材を「合成樹脂」と明記しており、合成樹脂の種類については限定していない。
【0004】
さらに、前記公報に開示された飲料用容器は、段落[0006]において、「この際、内側カップ体3は、雌雄ネジ16、8により外側カップ2に対して挿脱自在であるから、図4及び図5示すように、隙間s2を介して外側カップ2の筒状側壁6の内側に円筒状に丸めた装飾シート19を内装することができ、これにより、飲料用容器1の美観を向上させることが可能である。即ち、透明又は半透明とされた外側カップ体2を透視することにより装飾シート19を視認できる。」と記載されており、前記装飾シート19が美観を向上することを目的にしている。
【0005】
また、従来飲料用容器として、特許第3448750号特許公報に記載されたものも開示されている。
【0006】
前記特許公報に開示された飲料用容器は、段落[0009]において、「・・・蓋板部9の外周に周壁10を立設し、・・・」と記載され、さらに、段落
【0007】
において、「・・・開閉キャップ13も開いたときに退避させる切り欠き部16が形成され、・・・」と記載されており、周壁10に切り欠き部16を形成するものである。
【特許文献1】実用新案登録第3115142号登録実用新案公報
【特許文献2】特許第3488750号特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記開示の特許文献1の登録実用新案公報の飲料用容器は、内側カップ体が、成形素材について全体が着色された合成樹脂とのみ記載されているだけで、その使用目的は飲料用と限定されている。
【0009】
従来、前記開示の飲料用容器は、多目的利用を目的としているものではない。
【0010】
さらに、前記開示の実用新案公報の飲料用容器の隙間s2を介して円筒上の丸めた装飾シート19を内装して、美観を向上することを可能とするものであって、飲料用容器としての美観のみに限定したものである。
【0011】
また、前記開示の特許文献2の特許公報の飲料用容器は、図1、6に図示されているように外容器4と内容器5との間は真空断熱構造となっており、空隙部はあるが、その空隙部内に広告宣伝用の文字、絵柄等の薄い資材製の表示体を内挿せしめることができないものである。
【0012】
さらに、前記開示の特許文献2の特許公報の飲料用容器は、前述したとおり、蓋板部9の外周の周壁10が立設し、且開閉キャップを退避させる切り欠き部16を設けることとしている。
【0013】
しかるに、本発明は、内側容体の構成素材として、トルマリンの粉末とプラスチックとを所定の割合で混合せしめて前記内側容体を形成し、且前記内側容体を内挿せしめる前記内側容体よりも若干径が大きい透明なプラスチック製の外側包装体とからなり、前記両体の上方部に上蓋を底部に底蓋を被せると共に、前両体の間には所定の幅員を有する空隙部を設けて形成し、前記内側容体内に、飲料水のみだけでなく、嗜好品、お茶、キャンデイ、ギフト用品、食品、小物等の多品種のものを収納し、収納した各種物品等が前記トルマリンから発生するマイナスイオンの効果とされている静菌、除菌、消臭、脱臭等を受ける収納容器として使用し、二次的には上蓋を除去して、内側容体内に水を入れて前記と同様前記トルマリンから発生するマイナスイオンによって水が活性化して、日持の良い花器等として再利用し地球資源の有効活用に貢献せしめたものである。
【0014】
さらに、本発明は、前記両体の組合せによって形成の空隙部内に、広告宣伝用の文字、絵柄や記号もしくは写真等を付記した薄い布、紙製等の表示体を、下方底部の蓋体を除去することによって出入自在にして、前記内側容体内に収納する各種飲料水、嗜好品、その他各種の物品等の宣伝媒体として利用できる。
【0015】
また、本発明の表示体は、内側容体に収納する物品の宣伝用文字、絵柄等は勿論のこと、収納物品を除去後は、飲料水容器や花器等として有効利用ができるので、一枚の表示体は、収納物品の広告宣伝や収納物品の賞味期限、食の仕方、食べ方、料理方法等を詳細に説明した文字、絵柄等を付記し、さらに、二次的利用として例えば飲料水であれば、飲料水にふさわしい風景や、図柄、文字等を付記した別設の表示体を重ねて前記空隙部に収納することもできる。
【0016】
さらに、前記表示体は、前記内側容体内の物品がなくなり、花器として二次利用をするときは、花器にふさわしい絵柄等を付記した別設の表示体を作成し、前記表示体に重ねて収納しておくことも可能である。
【0017】
また、本発明の表示体は、本発明の多目的二重構造容器の内側容体の構成素材が、環境改善素材としてのトルマリン粉末が含有されていることを説明することによって、製品価値を著しく高めることができる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、上方開口部の内側に螺子部を有し、且有底状の内側容体と前記内側容体の径より大きい径の外側包装体と、上蓋と底蓋とを備えた二重構造の容器であって、前記内側容体が、プラスチックと微粒子状のトルマリン粉末とを混合して成形されていると共に、前記外側包装体が、透明なプラスチックにより成形され、前記内側容体と外側包装体との間に空隙部が形成されていることを特徴とする多目的二重構造容器である。
【0019】
請求項2記載の発明は、前記内側容体が、90〜95重量%のプラスチックに対し、5〜10重量%のトルマリンで、且つ前記トルマリンが1,000〜8,000メッシュの粉末から成ることを特徴とする請求項1に記載の多目的二重構造容器である。
【0020】
請求項3記載の発明は、前記内側容体と前記外側包装体の上部同士が溶着され、その上に前記上蓋が螺着され、前記内側容体と前記外側包装体の間に空隙部が形成されていると共に、前記底蓋は前記内側容体と前記外側包装体の下部に対し着脱自在であり、前記底蓋が離脱された状態で、前記内側容体と前記外側包装体の下方から前記空隙部内に、薄い表示体が嵌挿自在に構成されていることを特徴とする請求項1又は同2に記載の多目的二重構造容器である。
【0021】
請求項4記載の発明は、前記表示体は、表面部もしくは表面部と裏面部に所望の図柄や文字、記号、写真等が施されていることを特徴とする請求項3に記載の多目的二重構造容器である。
【0022】
請求項5記載の発明は、前記表示体は、紙や布、シルク、有機EL、植物等の所望の薄い素材で形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の多目的二重構造容器である。
【0023】
請求項6記載の発明は、前記上蓋は、下方部に前記内側容体内の上方開口部の螺子部に螺着する雄ネジ部を有し、且前記雄ネジ部の上方部に同一高さにして、且所定の厚さを有する頂部付き周壁部を形成し、前記雄ネジ部と周壁部の内側部に所定の幅員を有し、且周壁部の一端部から前記周壁部と前記雄ネジ部の他端部にかけて傾斜する傾斜状蓋部と、前記傾斜状蓋部によって形成の左側壁部と右側壁部の上面を前記周壁部に延設せしめると共に、前記傾斜状蓋部の傾斜面にならい傾斜する内側蓋部を対称的に形成し、前記傾斜状蓋部の最も低い部位に注出口を形成し、前記左側壁部と右側壁部との間の凹部内に、前記注出口の塞ぎ時には前記周壁部に引掛け係止し、前記注出口の密閉時からの解除後は前記周壁部の反対の周壁部に係止する引掛け係止部を有するレバーの他端部を回動自在に枢着せしめることを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5記載の多目的二重構造容器である。
【0024】
請求項7記載の発明は、前記底蓋は、開口部の上方外周に前記外側包装体の下方開口部の内側に形成の引掛け部に係止するリング付き係止部を形成することを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5又は同6記載の多目的二重構造容器である。
【0025】
請求項8記載の発明は、前記内側容体が、飲料水もしくは嗜好品もしくは花器もしくはお茶類もしくはキャンデイもしくは小物入れもしくはギフト用品の収納容器等もしくは食品等の収納容器として多目的に使用することを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5又は同6又は同7記載の多目的二重構造容器である。
【0026】
請求項9記載の発明は、前記内側容体上方部と前記外側包装体の上方部とを溶着せしめ、前記外側包装体の上方部から前記内側容体の上方部にかけて設けた螺子部に前記上蓋を螺着し、前記外側包装体の下方開口部の内側部に引掛け部を設け、且前記引掛け部に係止する係止部を有する底蓋を、前記透明な外側包装体の引掛け部に引掛けて前記内側容体と前記外側包装体とを嵌着し組立てることを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5又は同6又は同7又は同8記載の多目的二重構造容器である。
【発明の効果】
【0027】
請求項1〜9記載の本発明は、上方開口部の内側に螺子部を有し、且有底状の内側容体と前記内側容体の径より大きい径の外側包装体と、上蓋と底蓋とを備えた二重構造の容器であって、前記内側容体が、プラスチックと微粒子状のトルマリン粉末とを混合して成形されていると共に、前記外側包装体が、透明なプラスチックにより成形され、前記内側容体と外側包装体との間に空隙部が形成されている多目的二重構造容器なので、前記内側容器には、各種飲料水を入れたり、あるいは各種嗜好品、お茶、キャンディ類、ギフト用品、各種食品類、小物等、多品種の物品を単に収納するのみでなく、収納される物品が内側容器に含有するトルマリンから発生するマイナスイオンによって、活性、浄化され、長時間もしくは長期間保持される利点を有している。
【0028】
さらに、本発明は、被収納物が飲料水以外の場合も、内側容体の含有成分のトルマリンからマイナスイオンが発生し、発生したマイナスイオンの効果である劣化酸敗を防止して、被収納物の水分を活性化し、且浄化し、前記被収納物の鮮度を長時間もしくは長期間にわたり保持できる。
【0029】
また、本発明は、前記内側容体内に収納していた被収納物がなくなったときは、捨てることなく二次的利用として飲料水容器もしくは花器として再利用することもできる。そして花器として水を注入すると、注入された水は、内側容体に含有の微粒子状のトルマリンから発生されるマイナスイオンの作用によって浄化され、生け花の寿命を通常の水を使用した生け花よりも長時間もしくは長期間日持ちを良好にできる。
【0030】
加えて、本発明の内側容体と外側包装体との間に形成された空隙部内に、被収納物に関する広告宣伝用文字もしくは絵柄、もしくは用法等を表面部もしくは表面部と裏面部に付記せしめた薄い紙製もしくは布製等の表示体を出入自在に収納することができると共に、内側容体内に微粒子状のトルマリンが含有されているので、一見して汚れているような印象を与えるのを、前記表示体を空隙部内に収納することによって隠蔽できるという利点を併有している。
【0031】
また、本発明は、文字、絵柄、写真、もしくは用法等の説明した表示体を何種類も重ねて予め収納しておくことによって、被収納物が変る毎に、被収納物にふさわしい表示体と交換したり、あるいは被収納物の産地名を広告宣伝をしたいときは、表示体にその旨付記することによって、本発明の容器を二次的利用は勿論のこと、種々の文字、絵柄等が異なる複数枚の表示体を空隙部内に収納しておくことによって、飲料容器もしくは置き物もしくは小物入れ等として、季節に応じ、あるいは使用する者の好みに応じて取替えも表示することができるので、二次的利用の使用期間を著しく延長できる利点を有している。
【0032】
さらに、本発明は、前記表示体に思い出のアルバム、例えば結婚記念写真、旅行等のアルバム、家族の写真等を付記しておくこともできるので、花器や置き物としての二次的利用ができる利点を併有している。
【0033】
また、本発明は、表示体を媒体にして、地場産業地の製品を利用するときは、前記した二次的利用も可能とあって、前記地場製品の販売促進容器として利用することができる。そのため、現在低迷する地場産業の活性化に貢献できる利点を併有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の請求項1〜9記載の発明の実施の形態は、共通しているので図面にもとづき以下のとおり一括して説明する。
【0035】
図において、符号Aは多目的二重構造容器を示している。
【0036】
aは前記多目的二重構造容器Aを構成する内側容体である。この容体aは、下方に底部2を有し、上方部は開口部1を有し、横断面の形状が通常円形状にして、囲み壁部3を有している。
さらに、この容体aは、底部2から開口部1にかけて径が漸次大きくなるように形成されている。
また、前記底部2の裏面にはリング状突出部2aを形成する。
【0037】
そして、前記容体aの開口部1の内側方には、螺子部4が形成されていると共に、前記開口部1には、外側方に突出し、且下方部に延設して下向きの挿入部5が形成されている。
【0038】
さらに、前記内側容体aの構成素材が、プラスチック(ES樹脂)と微粒子状のトルマリン粉末と混合して成形する。
【0039】
そして、前記プラスチックとトルマリン粉末との混合割合は、90〜95
重量%のプラスチックに対し、5〜10重量%にして、且1,000〜8,000メッシュの微粒子状のトルマリン粉末とを混合せしめ、100〜145℃の温度で射出成形によって形成する。
【0040】
前記のように成形された内側容体aは、微粒子状の粉末を使用しているので、トルマリンの粉末が若干点在し視認でき、不透明もしくは半透明である。
【0041】
さらに、前記内側容体aの大きさは、通常370ml〜540mlである。
【0042】
以上が内側容体aの構成である。
【0043】
さらに、図面において符号bは、外側包装体を示しており、以下の構成からなる。
【0044】
この包装体bは、前記内側容体aの径より若干径が大きく、下方端部には、下方開口部7が形成され、上方には外側上方開口部6が形成され、且横断面が通常円形状をしている。
【0045】
また、前記下方開口部7の内側面には、ネジではなく、係止用突出部7aが形成されているし、前記外側上方開口部6から下方開口部7との間は、囲み壁部8が形成されている。
【0046】
また、前記外側包装体bは、下方開口部7から上方開口部6に行くに従って径が大きくなるように形成されている。
そして、前記包装体bは、通常AS樹脂製として、成形後の製品は透明である。
【0047】
上記の構成からなっている組立てられた内側容体aと外側包装体bとの間には、薄い紙もしくは布等が複数枚重ねて収納できるスペースの間隙部9が形成されている。
【0048】
さらに、前記外側包装体b内に前記内側容体aを嵌挿せしめるには、前記内側容体aの挿入部5に、前記外側包装体bの外側上方開口部6を挿込み後、両体a、bの開口部1と外側上方開口部6とを超音波溶接を施して容易に離脱しないように溶着せしめる。
【0049】
そのとき、図面図示のとおり、内側容体aの底部2より、前記外側包装体bの下方開口部7が短い。
【0050】
つぎに、前記表示体cの構成について説明する。
【0051】
前記表示体cは、通常扇形状にして、且前記内側容体aに収納する被収納物によって表示体cの表面10に付記する文字、絵柄、写真等は限定的でなく、選択できる。
【0052】
例えば、前記内側容器a内に収納する被収納物がコーヒー、ジュース等の飲料水のときは、その内容にふさわしい広告宣伝用の文字、記号、絵柄や写真等を付記する。そして、本件容器Aが二次的利用として、花器、あるいは置き物等に利用できることを付記する。
【0053】
さらに、被収納物が食料品、食品類、菓子類、キャンディ、小物等のときは、それにふさわしい広告宣伝用の文字、記号、絵柄、写真等を付記する。そして二次的利用としての用途の説明文を付記する。
【0054】
また、婚礼用引出物として使用したいときは、前記表示体cの表面10にご本人らの写真、記念日、文字、記号等を付記する。さらに、二次的利用の用途をも説明する。
【0055】
さらに、観光地にあっては、観光地にふさわしい土産品、食料品等を収納し、二次的利用として、飲料水容器(コップ類)として、あるいは花器あるいは置き物としても利用可能である旨の広告宣伝文字、記号、絵柄、写真等を前記表示体cの表面10に付記する。
【0056】
その他、地方の地場産業製品について、当該製品に関し個々の製品を販売するときは、前記製品に関する広告宣伝用文字、記号、絵柄、写真等を前記表示体cの表面10もしくは裏面にも付記する。
【0057】
そして、前記製品を取出し後の容器については、飲料水容器もしくは花器もしくは置き物等として二次的利用ができる旨をも付記する。
【0058】
さらに、前記表示体cは、布生地もしくは端切れを利用する手芸用品としての使用もできる。
【0059】
その際、端切れ等は、一般的に紙のように腰が強くないのでくたくたしている。そこで本発明においては、端切れに特殊なのりを含浸させ腰を強くして利用する。
【0060】
従って、本発明の多目的二重構造容器Aの表示体cは、前記のように加工した端切れ等を使用することによって、従来の手芸の範囲が拡張され、手芸業界の発展に貢献できる。
【0061】
さらに、前記表示体cの素材としては、前記した紙、布以外に、のりを含浸させたシルク製、有機EL製、皮製、さくら皮(天然)製、天然の竹製、箔製等の薄い素材のものを使用することができる。
【0062】
つぎに、本発明の多目的二重構造容器Aを構成する上蓋dの構成について説明すると以下のとおりである。
【0063】
本発明の上蓋dは、下方部に前記内側容体aの上方の開口部1に形成する螺子部4に螺着する雄ネジ部11を形成する。そして前記雄ネジ部11に0リング11aを捲廻する。
【0064】
そして、前記雄ネジ部11の上方部を延設して、同一高さにして、且所定の厚さを有する頂部12付き周壁部13を形成する。
【0065】
14は、前記雄ネジ部11と周壁部13の内側部に所定の幅員を有し、且周壁部13の端部から前記周壁部13の他端部にかけて所定の幅員を有し、且傾斜する傾斜状蓋部である。
【0066】
さらに、前記傾斜状蓋部14によって形成の左側壁部15と右側壁部16の上面を前記周壁部13に延設する。
【0067】
また、前記傾斜状蓋部14の傾斜面にならい傾斜する内側蓋部17を対称的に形成し、前記傾斜状蓋部14の最も低い部位に注出口18を形成する。18aは前記蓋部14の中央に形成した小孔である。
【0068】
前記左側壁部15と右側壁部16との間の凹部19内に、前記注出口18の塞ぎ時には前記周壁部13に引掛け係止し、前記注出口18の密閉時からの解除後は前記周壁部13の反対の周壁部13に係止することができる形状の引掛け係止部20を有するレバー21の他端部を回動自在に枢着せしめ嵌挿する。21cはレバー21を枢着する軸杆である。
【0069】
20aは前記引掛け係止部20の立上り内側面20bに設けた前記周壁部13の外側面に形成の凹部13aに嵌着する突子である。
【0070】
21aは前記レバー21の裏面に突設する注出口18に嵌合し、前記内側容体a内に収納する飲料水等の洩れを防止するキャップである。
【0071】
21bは前記小孔18aに嵌合する小突起である。
【0072】
前記キャップ21aと小突起21bは、前記レバー21の裏面に形成する。
【0073】
13bは前記レバー21の引掛け係止部20が、前記注出口18をキャップ21aが嵌合した際に、飛出の係止部分が係止する凹部である。
【0074】
さらに、前記レバー21の内側部分22は、その構成素材がエストラマー(合成ゴム)製とし、前記内側部分22より外側方の部位のレバー21の素材は、ABS樹脂製である。
【0075】
上記のレバー21は、前記凹部19内に、図面図示のとおり嵌挿し、前記軸杆21aを前記レバー21の端部の内部に貫通せしめ、左右両壁部15、16に回動自在に嵌着する。
【0076】
eは底蓋であり、以下の構成からなっている。
【0077】
前記底蓋eは、開口状の上方外周部23に前記外側包装体bの下方開口部7の内側に形成の突出部7aに係止するリング25付き係止部24を形成する。
【0078】
さらに、前記内側容体aには、飲料水もしくは嗜好品もしくは花器もしくはお茶類もしくはキヤンデイもしくは小物入れもしくはギフト用品もしくは食品等の収納容器として多目的に使用することができる。
【0079】
上記の構成からなる各構成部材を組立てるには以下のようにする。
【0080】
前記内側容体aの上方部と前記外側包装体bの上方部とを溶着せしめる。そして、前記外側包装体bの上方部から前記内側容体aの上方部にかけて形成の前記螺子部4に前記上蓋dを螺着する。さらに、前記外側包装体bの下方開口部7の内側部に係止用突出部8を設け、且前記突出部8に係止する係止部24を有する底蓋eを、前記透明な外側包装体bの突出部8に引掛けて前記内側容体aと前記外側包装体bとを嵌着し組立てる。
【0081】
そして、前記底蓋eを嵌着する以前に、両体a、bとの間に形成されている間隙部9内に、前記表示体cを単体もしくは複数枚を重合して挿入する。そして底蓋eを嵌着する。そのとき底蓋eが挿入中の表示体cの下端縁部にからみつくことはない。
【0082】
前記のように組立てられた内側容体aを、その素材として微粒子状の1,000メッシュのトルマリン粉末5重量%を使用し、95重量%のプラスチックと混合せしめ、100〜145℃の温度で射出成形したところ、前記内側容体aから、マイナスイオンが放出していることが判明した。
【0083】
因みに、本出願人が前記内側容体aについてマイナスイオンの測定を財団法人日本紡績検出協会に試験依頼をしたところ、下記のデータを得たので明記する。
試験項目:マイナスイオン測定
使用機器:神戸イオン商会製 KST−900
測定環境:温度20℃、湿度65%
試験結果:静置法(個/cm
最大値 109
最小値 76
平均値 89
室内空気平均 90
測定グラフ:下記[表1]参照
1分間:室内空気(測定)
1分間:試料静置
2分間:試料静置(測定)
1分間:試料除去(室内空気)
計5分間
【0084】
【表1】

【0085】
さらに、上記のように前記内側容体aからは、マイナスイオンが発生していることが判明した。
【0086】
前記マイナスイオンの作用について説明する。
【0087】
前記トルマリンは、環境改善素材と呼ばれており、その成分は、鉄・マグネシウム・ホウ酸・ケイ素などで、鉄は血液の活性化、マグネシウムは細胞の活性化、ホウ酸は除菌効果、ケイ素は洗浄効果を有している。
【0088】
さらに、前記マイナスイオンは、活性酸素の酸化作用を中和する作用があるとされている。この中和する作用とマイナスイオンにより、「自然治癒力の増強、血液の浄化作用、免疫力の増強、静菌、除菌、消臭、脱臭などの諸々の効果が期待されている。
【0089】
従って、本発明の多目的二重構造容器Aの内側容体a内に、飲料水もしくは生花用の水もしくは嗜好品もしくはパック入り飲食物もしくはキヤンデイ等を収納すると、前記内側容体aから発生するマイナスイオンの作用によって、前述した諸々の作用効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の多目的二重構造容器の正面図である。
【0091】
【図2】同容器の背面図である。
【0092】
【図3】同容器のレバーが展開した状態を示す平面図である。
【0093】
【図4】同容器のレバーが閉まった状態の平面図である。
【0094】
【図5】同容器のレバーが閉まったときの状態を示す縦断面図である。
【0095】
【図6】同容器のレバーが展開した状態を示する縦断面図である。
【0096】
【図7】同容器の一部切欠拡大縦断面図である。
【0097】
【図8】同要部の一部切欠拡大縦断面図である。
【0098】
【図9】同容器に表示体を挿入した状態の背面図である。
【0099】
【図10】同容器に収納する表示体の展開図である。
【符号の説明】
【0100】
A 多目的二重構造容器
a 内側容体
b 外側包装体
c 表示体
d 上蓋
e 底蓋
1 開口部
2 底部
2a リング状突出部
3 囲み壁部
4 螺子部
5 挿入部
6 上方開口部
7 下方開口部
7a 突出部
8 囲み壁部
9 間隙部
10 表面
11 雄ネジ
11a 0リング
12 頂部
13 周壁部
13a 凹部
13b 凹部
14 傾斜状蓋部
15 左側壁部
16 右側壁部
17 内側蓋部
18 注出口
18a 小孔
19 凹部
20 引掛け係止部
20a 突子
21 レバー
21a キャップ
21b 小突起
21c 軸杆
22 内側部分
23 上方外周部
24 係止部
25 リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方開口部の内側に螺子部を有し、且有底状の内側容体と前記内側容体の径より大きい径の外側包装体と、上蓋と底蓋とを備えた二重構造の容器であって、前記内側容体が、プラスチックと微粒子状のトルマリン粉末とを混合して成形されていると共に、前記外側包装体が、透明なプラスチックにより成形され、前記内側容体と外側包装体との間に空隙部が形成されていることを特徴とする多目的二重構造容器。
【請求項2】
前記内側容体が、90〜95重量%のプラスチックに対し、5〜10重量%のトルマリンで、且つ前記トルマリンが1,000〜8,000メッシュの粉末から成ることを特徴とする請求項1に記載の多目的二重構造容器。
【請求項3】
前記内側容体と前記外側包装体の上部同士が溶着され、その上に前記上蓋が螺着され、前記内側容体と前記外側包装体の間に空隙部が形成されていると共に、前記底蓋は前記内側容体と前記外側包装体の下部に対し着脱自在であり、前記底蓋が離脱された状態で、前記内側容体と前記外側包装体の下方から前記空隙部内に、薄い表示体が嵌挿自在に構成されていることを特徴とする請求項1又は同2に記載の多目的二重構造容器。
【請求項4】
前記表示体は、表面部もしくは表面部と裏面部に所望の図柄や文字、記号、写真等が施されていることを特徴とする請求項3に記載の多目的二重構造容器。
【請求項5】
前記表示体は、紙や布、シルク、有機EL、植物等の所望の薄い素材で形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の多目的二重構造容器。
【請求項6】
前記上蓋は、下方部に前記内側容体内の上方開口部の螺子部に螺着する雄ネジ部を有し、且前記雄ネジ部の上方部に同一高さにして、且所定の厚さを有する頂部付き周壁部を形成し、前記雄ネジ部と周壁部の内側部に所定の幅員を有し、且周壁部の一端部から前記周壁部と前記雄ネジ部の他端部にかけて傾斜する傾斜状蓋部と、前記傾斜状蓋部によって形成の左側壁部と右側壁部の上面を前記周壁部に延設せしめると共に、前記傾斜状蓋部の傾斜面にならい傾斜する内側蓋部を対称的に形成し、前記傾斜状蓋部の最も低い部位に注出口を形成し、前記左側壁部と右側壁部との間の凹部内に、前記注出口の塞ぎ時には前記周壁部に引掛け係止し、前記注出口の密閉時からの解除後は前記周壁部の反対の周壁部に係止する引掛け係止部を有するレバーの他端部を回動自在に枢着せしめることを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5記載の多目的二重構造容器。
【請求項7】
前記底蓋は、開口部の上方外周に前記外側包装体の下方開口部の内側に形成の引掛け部に係止するリング付き係止部を形成することを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5又は同6記載の多目的二重構造容器。
【請求項8】
前記内側容体が、飲料水もしくは嗜好品もしくは花器もしくはお茶類もしくはキャンデイもしくは小物入れもしくはギフト用品の収納容器等もしくは食品等の収納容器として多目的に使用することを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5又は同6又は同7記載の多目的二重構造容器。
【請求項9】
前記内側容体上方部と前記外側包装体の上方部とを溶着せしめ、前記外側包装体の上方部から前記内側容体の上方部にかけて設けた螺子部に前記上蓋を螺着し、前記外側包装体の下方開口部の内側部に引掛け部を設け、且前記引掛け部に係止する係止部を有する底蓋を、前記透明な外側包装体の引掛け部に引掛けて前記内側容体と前記外側包装体とを嵌着し組立てることを特徴とする請求項1又は同2又は同3又は同4又は同5又は同6又は同7又は同8記載の多目的二重構造容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−222237(P2008−222237A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−58822(P2007−58822)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(502147568)林商事株式会社 (1)
【Fターム(参考)】