説明

多重ランプ電子バラスト用の再起動回路

【課題】電子バラストの多数のランプ構成のうちのいずれかのランプを電子バラストに再接続するのに応じて電子バラストに再起動を実行させる再起動回路を提供する。
【解決手段】電子バラストは、ランプの監視されているフィラメントを介してバラストのコントローラに第1の電流を供給するフィラメント状態検査回路を含む。コントローラは、第1の電流の基準電流に対する判定された比率が監視されているフィラメントが切断または断線し(すなわち、第1の電流が実質的に減少し)、その後、交換されるか、または、バラストに再接続された(すなわち、第1の電流が所定のレベルまで回復した)ことを示すときに電子バラストを再起動する。バラストは、監視されたフィラメント以外のフィラメントをバラストに再接続するのに応じて過渡期間の間に第1の電流を減少させ、コントローラにバラストを再起動させるdv/dt回路をさらに含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願と同時に出願された、発明の名称が「Electronic Ballast Control Circuit」である同一発明者および同一出願人による米国特許出願第12/474,049号は参照によって全体が本明細書に組み込まれる。さらに、本願と同時に出願された、発明の名称が「Resetting An Electronic Ballast In The Event Of Fault」である同一発明者および同一出願人による米国特許出願第12/474,080号は参照によって全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、一般に、電力を1対のランプに供給する電子バラストに関する。より詳細には、発明は、いずれかのランプの交換に応じたバラストの再起動に関係がある。
【背景技術】
【0003】
2台の蛍光灯に給電するバラストは、電力が家庭用電源スイッチ(すなわち、120V AC)のような電源から受けられたとき、ランプを同時に起動する。バラストの起動は、故障状態を検査することと、故障のないことが発見された時に、バラストの共振回路を介してランプに電力を供給するためバラストのインバータのスイッチング動作を駆動することとを含む。ランプがバラストから外されるか、または、一方のランプに故障が起こるとき(たとえば、フィラメントが切れるか、または、非導通状態になるとき)、バラストはインバータがスイッチング動作を実行することを阻止する。すなわち、インバータは停止される。インバータは、電源からバラストへの電力が切断され、続いて再接続されるまで、または、2台のランプの監視されているフィラメントがバラストから外され、続いて再接続され、バラストの再起動(すなわち、再点灯)を引き起こすまで、停止されたままである。たとえば、ユーザが監視されているフィラメントを有するランプを取り外し交換する場合、バラストは、ランプがバラストに再接続されたとき(たとえば、バラストを格納する取り付け具に再挿入されたとき)、自動的に再起動する。ユーザが、これらを行わず、監視されていないフィラメントを有する他のランプを取り外し、交換する場合、バラストは、ランプが取り外されたときに停止し、ランプがバラストに再接続された後になっても停止したままである。ユーザは、バラストを再起動するため、監視されているフィラメントを有するランプを取り外し、交換しなければならないか、または、バラストへの電力のオンオフを繰り返さなければならない(すなわち、バラストへの電力をオフし、オンに戻さなければならない)。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明の態様は、電子バラストと、バラストによって給電された第1のランプまたは第2のランプのどちらか一方をユーザが交換するのに応じてバラストを再起動(すなわち、再点灯)させる方法とを含む。バラストは、コントローラと、インバータと、共振回路と、フィラメント状態検査回路と、dv/dt(電圧変化率または電圧勾配)回路とを含む。コントローラは、第2のランプの第2のフィラメントを流れる電流を表す第1の電流を基準電流である第2の電流と比較する。第1の電流の第2の電流に対する判定された比率が所定の比率以下である場合、コントローラはインバータのスイッチング動作を阻止する。判定された比率が所定の比率より大きい場合、コントローラはインバータのスイッチング動作を駆動する。コントローラは、所定の比率未満から所定の比率以上まで変化する判定された比率に応じてバラストを再起動する。dv/dt回路は、第1のランプの第2のフィラメントを流れる電流の直流(DC)成分の乱れに応じて過渡期間の間に第1の電流を小さくし、第1のランプまたは第2のランプのどちらか一方がバラストに再接続されるときバラストに再点灯または再起動させる。判定された比率は第2の電流の第1の電流に対する比率でもよい。これに加えて、または、これに代えて、コントローラは、本発明の範囲から逸脱することなく、判定された比率が所定の比率より大きいならば、インバータのスイッチング動作を阻止してもよく、判定された比率が所定の比率未満であるならば、インバータのスイッチング動作を駆動してもよい。
【0005】
他の目的および特徴は以下において部分的に明白となり、部分的に指摘されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、発明の一実施形態によるランプに給電する電子バラストの部分的にブロック形式による概略図である。
【図2】図2は、発明の一実施形態による図1の電子バラストのコントローラの部分概略図である。
【図3A】図3Aは、発明の一実施形態による図1のバラストの概略図である。
【図3B】図3Bは、発明の一実施形態による図1のバラストの概略図である。
【図3C】図3Cは、発明の一実施形態による図1のバラストの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1を参照すると、電子バラスト100は、交流(AC)電源102(たとえば、標準的な120Vの家庭用AC電源)からAC電力を受ける。バラスト100は、整流器104と、インバータ110と、共振回路112と、コントローラ114と、dv/dt(電圧変化率または電圧勾配)回路116と、フィラメント状態検査回路160と、種々の抵抗器、コンデンサ、および端子とを備える。整流器104は、AC電源102から受けたAC電力を直流(DC)電力に変換する。様々なオプション部品が、整流器104のDC電圧出力を調整および/または変更するため整流器104に接続されるか、または、整流器104の内部にあってもよい。オプション部品は、それらに限定されることなく、バスコンデンサ(図1において素子C1として示されている)、電圧レギュレータ(図示せず)、電圧リミッタ(図示せず)、力率補正回路(図示せず)、および、DC−DC変換器(図示せず)を含む。整流器104は、DC電圧をDC電圧バス106とバラスト100のための接地108とに出力する。DC電圧バス106と接地108との間に接続されたオプションのコンデンサC1は、DC電圧バス106を介して送られたDC電圧を調整する。インバータ110はDC電圧バス106および接地108に接続されている。コントローラ114によって制御されるとき、インバータ110は、AC出力を共振回路112に供給する。いくつかの実施形態では、インバータはハーフブリッジ・インバータでもよい。
【0008】
定常状態動作中に、コントローラ114は、コントローラ114の一部であるパルス幅変調ユニット214を使用することによりインバータ110のスイッチング動作を駆動する。インバータ110のスイッチング動作を駆動するコントローラ114は、結果としてインバータ110が電力を共振回路112に供給するようにさせる。共振回路112が、今度は、第1のランプL1および第2のランプL2に給電するため、供給された電力を使用する。ランプL1、L2のそれぞれは、第1のフィラメントおよび第2のフィラメントを含み、各フィラメントが第1の端子および第2の端子を含む。共振回路は、第1の出力ペア121、第2の出力ペア122、および第3の出力ペア123を含む。いくつかの実施形態では、共振回路は、共振インダクタ(たとえば、図3に示されたインダクタL4−A)と、共振コンデンサ(たとえば、図3に示されたコンデンサC16)とを含むことがある。
【0009】
共振回路114の出力ペアは以下の通りランプL1、L2に接続されている。第1の出力ペア121は第1のランプL1の第1のフィラメント130の両端に接続されている。すなわち、第1の出力ペア121は第1のランプL1の第1のフィラメント130の第1の端子144および第2の端子146に接続されている。第2の出力ペア122は、第1のランプL1の第2のフィラメント132の第2の端子142および第2のランプL2の第1のフィラメント134の第1の端子150に接続されている。バラスト100は第1のランプL1の第2のフィラメント132の第1の端子148を第2のランプL2の第1のフィラメント134の第2の端子152にさらに接続する。第3の出力ペア123は第2のランプL2の第2のフィラメント136の両端に接続されている。すなわち、第3の出力ペア123は第2のランプの第2のフィラメント136の第1の端子156および第2のランプの第2のフィラメントの第2の端子154に接続されている。第1の出力ペア121、第2の出力ペア122、および第3の出力ペア123のそれぞれは、端子144、146、142、148、150、152、154、および156が出力ペアまたはフィラメントの端子として呼ばれるようにランプL1、L2の対応する第1または第2の端子に接続する第1の端子および第2の端子を有する。
【0010】
コントローラ114は、第2のランプL2の第2のフィラメント136が電気的に導通していないと判定した場合にインバータ110のスイッチング動作を阻止する。たとえば、第2のランプL2は、断線し、完全でないことがあり、または、そうでなければ、第3の出力ペア123から切断されていることがある。フィラメント状態検査回路160は、第2のランプL2の第2のフィラメント136の故障を検出することを目的としている。フィラメント状態検査回路160は、抵抗器R25を含む。フィラメント状態検査回路160は、第2のランプL2の第2のフィラメント136が第3の出力ペア123に接続されているとき、他のフィラメントが他の出力ペアに接続されているかどうかとは無関係に、第1の電流をコントローラ114に供給する。図1に示された電子バラスト100では、フィラメント状態検査回路は、抵抗器R31、R21、およびR23をさらに含む。抵抗器R25は、DC電圧バス106と第3の出力ペア123の第1の端子156との間に接続されている。第3の出力ペア123の第2の端子154は、抵抗器R31、R21、およびR23を介してコントローラ114の第1の電流入力部161に接続されている。よって、第1の電流は、DCバスから第2のランプL2の第2のフィラメント136を通ってコントローラへのDC電流を少なくとも部分的に表している。抵抗器R29、R33、およびR22を備える抵抗網は、基準電流をコントローラ114の第2の電流入力部162へ供給する。よって、基準電流は、本明細書中で、第2の電流と交換可能な意味を表すことがある。コントローラ114は、第1の電流を第2の電流と比較し、第1の電流の第2の電流に対する比率を判定する。判定された比率が所定の比率以下である場合、コントローラ114はインバータ110のスイッチング動作を阻止する。すなわち、コントローラ114は、インバータ110が共振回路112とランプL1およびL2とに給電することを防止する。判定された比率が所定の比率より大きい場合、コントローラ114は電力を共振回路112とランプL1およびL2とに供給するためインバータ110のスイッチング動作を駆動する。いくつかの実施形態では、所定の比率は3/4でもよい。コントローラ114によって判定されるように、判定された比率が所定の比率より下から所定の比率まで遷移するとき、コントローラ114は、電子バラスト100とランプL1およびL2とを故障に関して検査する。故障は、それらに限定されることなく、ランプ寿命の終了、完全でないフィラメント、および整流器効果を含むことがある。コントローラ114は、コントローラ114が故障を発見しない場合、電子バラスト100を再起動する。
【0011】
図2を参照すると、図1、2、および3Bのコントローラ114は第1の電流入力部161で第1の電流を受ける。第1のコントローラ・ダイオード206のアノードは第1の電流入力部161に接続され、第1のコントローラ・ダイオード206のカソードは第1のコントローラ抵抗器208の第1の側に接続されている。第1のコントローラ抵抗器208の第2の側はコントローラ114の動作電圧ノード216に接続されている。第2のコントローラ・ダイオード202のアノードは第2の電流入力部162に接続され、第2のコントローラ・ダイオード202のカソードは第2のコントローラ抵抗器204の第1の側に接続されている。第2のコントローラ抵抗器204の第2の側はコントローラ114の動作電圧ノード216に接続されている。いくつかの実施形態では、コンデンサ(図2に示されていない)は動作電圧ノード216と接地108との間に接続されることがある。コントローラは、第2のコントローラ・ダイオード202のカソードに接続された負入力と、第1のコントローラ・ダイオード206のカソードに接続された正入力とを有する比較器210をさらに含む。比較器210の出力はコントローラ114の論理回路212に接続されている。論理回路212は、インバータ110のスイッチング動作を阻止するか、または、駆動するかを判定する。論理回路212は、インバータ110のスイッチング動作を駆動または阻止するコントローラ114のパルス幅変調(PWM)ユニット214にパラメータをロードする。PWMユニット214はロードされたパラメータの関数としてインバータを駆動する。第1および第2の電流がコントローラ114へ供給されるとき、動作電圧ノード216はコントローラ114のための動作電圧を発生し、コントローラはノードから動作電流を引き出し、電子バラスト100の起動を可能にさせる。いくつかの実施形態では、コントローラは、ドイツ、Neubiberg所在のインフィニオン テクノロジーズ社(Infineon Technologies,AG)から入手可能なOS2331418またはICB2FLOSRAMでもよい。コントローラ114は、ランプ寿命の終了、および、整流器効果などのような、しかしこれに限定されることのない他のランプ問題を判定するため第1の電流および第2の電流をさらに分析する。
【0012】
再度図1を参照すると、dv/dt回路116は、第1のランプL1または第2のランプL2の交換に応じて過渡期間の間に第1の電流を低減する。dv/dt回路116は、第1の抵抗器R44と、第2の抵抗器R46と、第1のコンデンサC28と、第3の抵抗器R45と、第2のコンデンサC27と、スイッチQ5とを備える。第1の抵抗器R44は、第3の出力ペア123の第1の端子156と第2の出力ペア122の第1の端子152との間に接続されている。第2の抵抗器R46は、第2の出力ペア122の第2の端子142に接続されたハイ側と、接地108に接続されたロー側とを有する。第1のコンデンサC28は第2の抵抗器R46のハイ側に接続された入力側を有する。第1のコンデンサC28の出力側は第3の抵抗器R45のハイ側に接続され、第3の抵抗器R45のロー側は接地108に接続されている。第2のコンデンサC27は第3の抵抗器R45と並列に接続されている。スイッチQ5は、第1のコンデンサC28の出力側に接続された入力と、接地108に接続されたロー側と、コントローラ114の第1の電流入力部161に接続されハイ側とを有する。図1に示された電子バラスト100において、dv/dt回路116は、第3の抵抗器R45と並列に接続された第2のコンデンサC27と、アノードが接地108に接続された第3の抵抗器R45と並列に接続された第1のダイオードD12と、アノードが接地108に接続された第2の抵抗器R46と並列に接続された第1のダイオードD13と、第2の抵抗器R46と並列に接続された第3のコンデンサC33とをさらに含み、いくつかの実施形態では、オプション的に含むことがある。同様に、図1に示された電子バラスト100では、第1のコンデンサC28の入力側は、第4の抵抗器R47を介して第2の出力ペア122の第1の端子142に接続され、スイッチQ5のハイ側は第5の抵抗器R34を介して第1の電流入力部161に接続されている。
【0013】
動作中に、dv/dt回路116は、急速電圧変化に関して第1のランプL1の第2の端子142に接続された第2の出力ペア122の電圧を監視する。このような急速電圧変化は、時間に関する電圧変化がスレッショルドを超えるとき、スイッチQ5を作動させる。スイッチが作動状態に留まる時間(すなわち、過渡期間)は、dv/dt回路116を形成する抵抗器およびコンデンサの値と、監視される電圧の時間変化率との関数である。図1に示された電子バラスト100において、dv/dt回路は、第1のランプL1の第2のフィラメント132または第2のランプの第1のフィラメント134が、切断されていた期間の後に電子バラスト100に再接続されたとき、スイッチQ5を作動させる。スイッチQ5の作動は、第1の電流を低下させ、第1の電流の第2の電流に対する判定された比率は、コントローラ114によって判定されるように、所定の比率より減少する。過渡期間が経過したとき、第1の電流は、スイッチQ5の作動前とほぼ同じレベルに回復し、第1の電流の第2の電流に対する判定された比率は、コントローラ114によって判定されるように、今度は、所定の比率を満たすか、または、所定の比率を超える。コントローラ114は、これに応答して、インバータ100のスイッチング動作を駆動することにより電子バラスト100を再起動する。
【0014】
図3A、3Bおよび3Cは、図1に詳細に示された電子バラスト100を含む光源と、ランプL1およびL2と、電源102との実施形態を詳細に示している。図3A、3Bおよび3Cによって示された光源は、本発明の一実施形態による電子バラスト100のインバータ110と、整流器104と、共振回路112と、様々な他の部品とを含む。
【0015】
図3Aにおいて、変圧器T1は、電源102によって供給されるACライン電圧を増大し、増大された電圧を整流器104に供給する。ダイオードD1−D4を含む整流器104は、変圧器T2およびT3と、スイッチQ1、Q2、およびQ2Aとを含む(図3Bを参照のこと)力率補正回路310に整流電圧を供給する。
【0016】
図3Bにおいて、インバータ110は、共振回路112に供給される整流され、反転された電圧を発生させるため、コントローラ114によって制御されるスイッチQ3およびQ4を含む。
【0017】
図3Cにおいて、共振回路112が図示されている。共振回路112は共振回路112の共振周波数を決めるため図3Cに示された様々な他のインダクタおよびコンデンサと協働するインダクタL4−AおよびC16を含んでいる。dv/dt回路116は、抵抗器R45、R46、およびR47と、コンデンサC27、C28、およびC35と、ダイオードD12およびD13と、スイッチQ5とを含む。
【0018】
本発明または(複数の)好ましい実施形態の要素を説明するとき、冠詞「a」、「an」、「the」および「said」は1個以上の要素が存在することを意味するように意図されている。用語「備える(comprising)」、「含む(including)」および「有する(having)」は、包括的であり、列挙された要素以外の付加的な要素が存在してもよいことを意味するように意図されている。
【0019】
以上の点を考慮すると、発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が得られることがわかるであろう。
【0020】
発明の態様を詳細に説明したため、請求項に規定されているような発明の態様の範囲から逸脱することなく修正および変形が可能であることが明白となる。様々な変更が発明の範囲から逸脱することなく上記構成、製品および方法になされ得るので、上記説明に包含され、添付図面に図示されたすべての事項が例示として解釈され、限定的な意味で解釈されるべきでないことが意図されている。
【符号の説明】
【0021】
L1 第1のランプ
L2 第2のランプ
100 電子バラスト
102 交流(AC)電源
104 整流器
106 DC電圧バス
108 接地
110 インバータ
112 共振回路
114 コントローラ
116 dv/dt(電圧変化率または電圧勾配)回路
121 第1の出力ペア
122 第2の出力ペア
123 第3の出力ペア
130 第1のフィラメント
132 第2のフィラメント
160 フィラメント状態検査回路
161 第1の電流入力部
162 第2の電流入力部
214 パルス幅変調ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電源から交流電力を受け、直流(DC)電圧をDC電圧バスに供給するように構成された整流器と、
DC電圧バスから電力を受け、スイッチング動作の実行中にAC電力を供給するように構成されたインバータと、
第1の出力ペア、第2の出力ペア、および第3の出力ペアを備え、インバータによって供給されたAC電力を受けるように構成された共振回路と、
第1の出力ペアの両端に接続されている第1のフィラメント、および、第2のフィラメントを有する第1のランプと、
第1のフィラメントと第2のフィラメントとを有し、第2のランプの第1のフィラメントが第2の出力ペアの両端に第1のランプの第2のフィラメントと直列に接続されており、第3の出力ペアの両端に第2のランプの第2のフィラメントが接続されている第2のランプと、
ランプの少なくとも1個のフィラメントを通るDC電流に対応する第1の電流を監視し、基準電流に対応する第2の電流を監視するように構成され、第1の電流の第2の電流に対する比率を判定し、判定された比率の関数としてインバータのスイッチング動作を制御するようにさらに構成され、第1の電流の第2の電流に対する判定された比率が所定の比率未満であるときにインバータのスイッチング動作を阻止し、判定された比率が所定の比率より大きいときにインバータのスイッチング動作を駆動し、所定の比率より下から所定の比率より上まで遷移する比率に応じてバラストを再起動し、するコントローラと、
第2の出力ペアにおける急速電圧変化に応じて過渡期間の間に第1の電流を減少させるように構成されたdv/dt回路と、
を備え、
共振回路への少なくとも1個のランプフィラメントの接続がdv/dt回路に過渡期間の間に第1の電流を減少させ、その結果、判定された比率が過渡期間の間に所定の比率より下がる、光源。
【請求項2】
第2のランプの第2のフィラメントが第3の出力ペアに接続され、第2のフィラメントが導通しているときに、第1の電流をコントローラに供給するように構成されたフィラメント状態検査回路をさらに備える、請求項1に記載の光源。
【請求項3】
フィラメント状態検査回路がDC電圧バスと第2のランプの第2のフィラメントの第1の端子との間に接続された抵抗を備え、第2のランプの第2のフィラメントの第2の端子がコントローラの第1の電流入力に接続されている、請求項2に記載の光源。
【請求項4】
コントローラが第1の電流に応じてインバータを起動するように、第1の電流がコントローラのための動作電流および電圧を供給する、請求項3に記載の光源。
【請求項5】
dv/dt回路が、
第2のランプの第1のフィラメントの第2の端子が第1のランプの第2のフィラメントの第1の端子に接続され、第2のランプの第2のフィラメントの第1の端子と第2のランプの第1のフィラメントの第1の端子との間に接続されている第1の抵抗器と、
第1のランプの第2のフィラメントの第2の端子に接続されたハイ側および光源の接地に接続されたロー側を有する第2の抵抗器と、
入力側および出力側を有し、入力側が第2の抵抗器のハイ側に接続された第1のコンデンサと、
第1のコンデンサの出力側と光源の接地との間に接続された第3の抵抗器と、
第3の抵抗器と並列に接続された第2のコンデンサと、
第1のコンデンサの出力側に接続された入力、光源の接地に接続されたロー側、およびコントローラの第1の電流入力に接続されたハイ側を有するスイッチと、
を備える、請求項3に記載の光源。
【請求項6】
第1のフィラメントおよび第2のフィラメントを有する第1のランプと第1のフィラメントおよび第2のフィラメントを有する第2のランプとに給電するバラストであって、
電源から交流電力を受け、直流(DC)電圧をDC電圧バスに供給するように構成された整流器と、
DC電圧バスから電力を受け、スイッチング動作の実行中にAC電力を供給するように構成されたインバータと、
第1のランプの第1のフィラメントの両端に接続する第1の出力ペア、第1のランプの第2のフィラメントが第2のランプの第1のフィラメントと直列している、第1のランプの第2のフィラメントと第2のランプの第1のフィラメントとを挟んで接続する第2の出力ペア、および第2のランプの第2のフィラメントの両端に接続する第3の出力ペアを備え、インバータによって供給されたAC電力を受けるように構成された共振回路と、
ランプの少なくとも1個のフィラメントを通るDC電流である第1の電流および基準電流である第2の電流を監視するように構成され、第1の電流の第2の電流に対する比率を判定し、判定された比率の関数としてインバータのスイッチング動作を制御するようにさらに構成され、第1の電流の第2の電流に対する判定された比率が所定の比率以下であるときにインバータのスイッチング動作を阻止し、判定された比率が所定の比率より大きいときにインバータのスイッチング動作を駆動し、所定の比率より下から所定の比率より上まで遷移する比率に応じてバラストを再起動するコントローラと、
第2の出力ペアにおける急速電圧変化に応じて過渡期間の間に第1の電流を減少させるように構成されたdv/dt回路と、
を備え、
共振回路への少なくとも1個のランプフィラメントの接続がdv/dt回路に過渡期間の間に第1の電流を減少させ、その結果、判定された比率が過渡期間の間に所定の比率より下がる、バラスト。
【請求項7】
第2のランプの第2のフィラメントが第3の出力ペアに接続され、第2のフィラメントが導通しているときに、第1の電流をコントローラに供給するように構成されたフィラメント状態検査回路をさらに備える、請求項6に記載のバラスト。
【請求項8】
フィラメント状態検査回路がDC電圧バスと第3の出力ペアの第1の端子との間に接続された抵抗を備え、第3の出力ペアの第2の端子がコントローラの第1の電流入力に接続されている、請求項7に記載のバラスト。
【請求項9】
コントローラが第1の電流に応じてインバータを起動するように、第1の電流がコントローラのための動作電流および電圧を供給する、請求項8に記載のバラスト。
【請求項10】
dv/dt回路が、
第3の出力ペアの第1の端子と第2の出力ペアの第2の端子の間に接続されており、第1のランプおよび第2のランプがバラストに接続されているとき、第2の出力ペアの第1の端子が第1のランプの第2のフィラメントおよび第2のランプの第1のフィラメントを介して第2の出力ペアの第2の端子に接続された第1の抵抗器と、
第2の出力ペアの第2の端子に接続されたハイ側およびバラストの接地に接続されたロー側を有する第2の抵抗器と、
第2の抵抗器のハイ側に接続された入力側、および出力側を有する第1のコンデンサと、
第1のコンデンサの出力側とバラストの接地との間に接続された第3の抵抗器と、
第3の抵抗器と並列に接続された第2のコンデンサと、
第1のコンデンサの出力側に接続された入力、バラストの接地に接続されたロー側、およびコントローラの第1の電流入力に接続されたハイ側を有するスイッチと、
を備える、請求項8に記載のバラスト。
【請求項11】
第1のフィラメントおよび第2のフィラメントをそれぞれが有する第1のランプおよび第2のランプのいずれかのランプの交換に応じて、第1のランプおよび第2のランプに給電するバラストを再起動する方法であって、
ランプの少なくとも1個のフィラメントを通る直流(DC)である第1の電流、および基準電流である第2の電流を監視するステップと、
第1の電流の第2の電流に対する比率を判定するステップと、
判定された比率が所定の比率以下であるときにインバータのスイッチング動作を阻止するステップ、および判定された比率が所定の比率より大きいときにインバータのスイッチング動作を駆動するステップを含み、判定された電流比率の関数として、バラストのコントローラによってバラストのインバータのスイッチング動作を制御するステップと、
判定された比率が第1の電流の減少に起因して過渡期間の間に所定の比率より下がるように、第1のランプの第2のフィラメントにおける急速電圧変化に応じて過渡期間の間に第1の電流を減少させるステップと、
所定の比率より下がり、その後、少なくとも所定の比率まで増加する判定された比率に応じてバラストを再起動するステップと、
を備える方法。
【請求項12】
減少させるステップが、第1のランプの第2のフィラメントにおける急速な電圧の変化に応じて過渡期間の間に第1の電流を減少させ、急速な電圧の変化は、バラストの共振回路への少なくとも1個のランプフィラメントの接続によって起こり、判定された比率が第1の電流の減少のために過渡期間の間に所定の比率より下がるステップを備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
電源から交流電力を受け、直流(DC)電力をDCバスに供給するステップと、
DCバスからDC電力を受け、それに応じて、バラストにインバータのスイッチング動作の間に交流電力を供給するステップと、
第1の出力ペア、第2の出力ペア、および第3の出力ペアを備え、第1の出力ペアの第1のフィラメントが第1の出力ペアの両端に接続され、第2のランプの第1のフィラメントが第2の出力ペアの両端に第1のランプの第2のフィラメントと直列に接続され、第2のランプの第2のフィラメントが第3の出力ペアの両端に接続されているバラストの共振回路で、インバータによって供給されたAC電力を受けるステップと、
をさらに備え、
インバータのスイッチング動作を制御するステップとバラストを再起動するステップがバラストのコントローラによって実行され、
過渡期間の間に第1の電流を減少させるステップがバラストのdv/dt回路によって実行される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
第2のランプの第2のフィラメントが第3の出力ペアに接続され、第2のフィラメントが導通しているときに第1の電流をコントローラに供給するステップをさらに備え、供給するステップがバラストのフィラメント状態検査回路によって実行される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
供給するステップが、第1の電流を用いて、コントローラのための動作電流および動作電圧を供給するステップを備え、コントローラが供給された第1の電流に応じてインバータを起動する、請求項14に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate

【図3C】
image rotate


【公開番号】特開2010−278009(P2010−278009A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−122821(P2010−122821)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】