説明

多重硬化機序を有する熱硬化性コーティング組成物

硬化可能なコーティング組成物は、(a)コーティングの硬化において反応する2つの型の官能性、即ち、官能性A及び官能性Bを有する化合物、(b)コーティングの硬化において官能性Aと反応する官能性Cを有する第2の材料、及び、(c)コーティングの硬化において少なくとも官能性Bと反応する複数の官能基Dを有する架橋剤を含む。官能基Dはまた官能性C、及び/又は、官能性Aとの官能性Cの反応の結果として形成される官能基と反応してよい。硬化可能なコーティング組成物を基材に適用し、そして官能性A、B、C及びDの反応に適切な条件下で硬化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は熱硬化性コーティング組成物、そのための材料、及びそのようなコーティング組成物の製造及び使用の方法に関する。
【0002】
発明の背景
硬化可能な、又は熱硬化性のコーティング組成物はコーティング技術において、特に自動車用及び産業用コーティングの産業におけるトップコートで広範に使用されている。カラープラスクリアコンポジットコーティングは例外的な光沢、色の深度、画像の明瞭さ、及び特殊なメタリック効果を有するトップコートを与える。自動車産業は自動車のボディパネルにこれ等のコーティングを広範に使用している。トップコートコーティングはコーティングされた物品の寿命に渡ってその外観を維持し、サービス条件下で保護を提供するためには、耐久性を有さなければならない。自動車車両のトップコートコーティングは例えば典型的には全ての種類の天候、太陽からの紫外線、運転中の砂利の跳ね上げに起因する、又は、駐車時に乗用車の上に置かれる物品類に起因する摩擦、及び、コーティングを劣化させる場合のある他の条件に曝露される。しばらくの間、研究者等は環境性の腐食に対してより高い抵抗性を有するコーティングを提供するために鋭意努力してきた。「環境性の腐食」とは研磨除去できない場合が多いコーティングの仕上げの上又は中にあるスポット又はマークを特徴とするある種の曝露劣化に適用される用語である。
【0003】
カルバメート官能性樹脂を利用した硬化可能なコーティング組成物は例えば参照により本明細書に組み込まれる米国特許5,693,724、5,693,723、5,639,828、5,512,639、5,508,379、5,451,656、5,356,669、5,336,566及び5,532,061に記載されている。これ等のコーティング組成物は、ヒドロキシ官能性アクリル/メラミンコーティング組成物などの他のコーティング組成物よりも優れた環境性において腐食に対する抵抗性の顕著な改善を与えることができる。一方、カルバメート官能性樹脂は適用のための許容可能な粘度を達成するためのより多くの有機溶媒、及び所望の平滑さを得るために適用した膜のレベリングを必要とする傾向を有する。より大量の有機溶媒を有するコーティングは適用中により調節された放出をもたらす。ブロックポリイソシアネートを使用して硬化されるヒドロキシル官能性アクリル重合体を有するコーティングもまた硬化されたコーティングにおいて環境性の腐食に対する優れた抵抗性を提供することはできるが、これ等のコーティングは所望の引掻擦傷抵抗性を有さない。アミノプラストを用いて硬化させたヒドロキシル官能性アクリル重合体を有するコーティングは、記載した他の組成物と比較してより高い固形量で製造し、より低い温度で硬化させることができるが、他のコーティングの環境性の腐食に対する抵抗性又は引掻擦傷抵抗性は提供しない。他のコーティングの化学的特徴も使用されているが、それらもまた不良な耐候性又は高い揮発性有機物含有量(VOC)などの難点を有している。
【0004】
コーティング組成物の粘度を劇的に増大させることなく所望の環境性の腐食に対する抵抗性及び向上した引掻擦傷抵抗性を与えることができるコーティング組成物を有することが好都合である。
【0005】
発明の開示
本発明は、(a)コーティングの硬化において反応する2つの型の官能性、即ち、官能性A及び官能性Bを有する化合物、(b)コーティングの硬化において官能性Aと反応する官能性Cを有する第2の材料、及び、(c)コーティングの硬化において少なくとも官能性Bと反応する複数の官能基Dを有する架橋剤を含む硬化可能なコーティング組成物を提供する。官能基Dはまた官能性C、及び/又は、官能性Aとの官能性Cの反応の結果として形成される官能基と反応してよい。硬化可能なコーティング組成物を基材に適用し、そして官能性A、B、C及びDの反応に適切な条件下で硬化させる。条件は硬化のために、又は、硬化中、逐次的反応(即ち官能性A又はBの一方の反応が他のものより実質的に先行する)を促進するために、調節してよい。官能基の反応性に応じて、それらの一部をブロックすることにより保存中の粘度増大を低減し、並びに、硬化中の反応の方向を制御してよい。
【0006】
本発明の説明で使用する場合、「化合物」とは、単量体である材料、即ちオリゴマー又は重合体ではない材料を指す。「材料」とはより一般的な意味において、化合物、オリゴマー及び重合体を含むために使用する。
【0007】
一実施形態において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)カルボン酸及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)エポキシド官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0008】
実施形態2において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物、(b)第1及び/又は第2アミン官能性を有する材料、及び(c)ヒドロキシル官能性架橋剤を含む。
【0009】
実施形態3において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物、(b)第2ヒドロキシル官能性を有する材料、及び(c)第1ヒドロキシル官能性を有する架橋剤を含む。
【0010】
実施形態4において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)ヒドロキシル官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物、(b)イソシアネート官能性を有する材料、及び(c)ヒドロキシル官能性架橋剤を含む。
【0011】
実施形態5において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)エポキシド官能性及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)カルボン酸官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0012】
実施形態6において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)アルコキシアルキルアミノ官能性及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)ヒドロキシル官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0013】
実施形態7において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)ヒドロキシル官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0014】
実施形態8において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びエチレン性不飽和を有する化合物、(b)ヒドロキシル官能性を有する材料、及び(c)エチレン性不飽和架橋剤を光触媒と共に含む。本組成物は熱及び活性線照射により硬化する。
【0015】
本発明の目的のアミノプラストは、低分子量のアルデヒドとの活性化窒素の反応によりアルキロール基を形成し、場合により更にアルコール(好ましくは炭素原子1〜4個を有するモノアルコール)と反応させることによりエーテル基を形成することにより得られる材料である。
【0016】
カルバメート基は下記構造、
【化1】

[式中、RはH又はアルキルである]を有する。好ましくは、RはH又は炭素原子1〜約4個のアルキルであり、より好ましくは、RはHである。
【0017】
本発明は又本発明のコーティング組成物を適用する工程、及び、コーティング組成物の適用された層を硬化する工程を含む基材のコーティング方法及びその方法により形成されたコーティングされた基材を提供する。
【0018】
本明細書において使用される、ある物の単数表記は少なくとも1つであることを示しており;可能であればそのような物が複数存在してよい。値に適用する場合、「約」とは計算又は測定がその値において幾分僅かの不正確さを容認することを指す(値の正確さに有る程度近接するか、値に概ね又は合理的に接近するか、ほぼ)。何らかの理由の為に、「約」により生じる不正確さがこの通常の意味を持って当該分野で別途理解されない場合は、「約」とは本明細書においては、値の最大5%の可能な変動を指すものとする。
【0019】
発明の詳細な説明
好適な実施形態の以下の説明は性質上単なる例示であり、本発明、その用途又は使用に対して如何なる限定も行わないことを意図している。
【0020】
硬化可能なコーティング組成物は、(a)コーティングの硬化において反応する官能性A及び官能性Bを有する化合物、(b)コーティングの硬化において官能性Aと反応する官能性Cを有する第2の材料、及び、(c)コーティングの硬化において少なくとも官能性Bと反応する複数の官能基Dを有する架橋剤を含む。官能基Dはまた官能性C、及び/又は、官能性Aとの官能性Cの反応の結果として形成される官能基と反応してよい。
【0021】
化合物(a)は官能性Aの基少なくとも1つ、及び官能性Bの基の少なくとも1つを有するが、官能性A及び/又は官能性Bの複数基を有してもよい。化合物(a)は一般的に官能性のうちの1つを有する原料化合物を用いること、及び、その官能性を他の官能性に部分的に変換すること、又は、ある官能性を提供する化合物及び他の官能性を提供する化合物の組合せと原料化合物を反応させることにより、形成してよい。2つの官能性が相互に反応する場合、官能性の一方はブロッキング基で保護しなければならない。
【0022】
材料(b)は化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。所望の官能性Cを有する化合物は市販のものであるか、所望の官能性Cを生成する第2の化合物との第1の化合物の反応により製造してよい。材料(b)が化合物である場合、それは好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは2〜約20、更に好ましくは2〜約8、そして更に一実施形態においてより好ましくは約2〜約4、そして別の実施形態において好ましくは3つの官能基Cを有する。所望の官能性Cを有するオリゴマー又は重合体は、所望の官能基Cを有する単量体の重合、又は、重合後の重合体又はオリゴマーを付加物化することにより製造し、官能基Cを生成してもよい。例えば限定しないが、重合した材料(b)はアクリル重合体、ポリウレタン重合体、ポリエステル重合体、スターポリエステル、エポキシド及びポリエーテルであってよい。
【0023】
架橋剤(c)は複数の官能基Dを有さなければならない。架橋剤(c)は化合物(a)との反応に使用できる官能基Dを好ましくは2〜20、より好ましくは2〜8、更に好ましくは2〜6、そしてより更に好ましくは2〜4つ有する。
【0024】
硬化可能なコーティング組成物はコーティング層において基材に適用し、次に硬化させてよい。硬化条件は官能基A、B、C及びDの反応に適切なものとする。硬化条件は、硬化の開始時に官能性1つのみが反応しているように、化合物(a)の官能性のうちの1つの実質的に逐次的な反応を促進するように調節する。適用されたコーティング層を硬化してコーティングされた基材を製造する。
【0025】
一実施形態において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)カルボン酸及びカルバメートの官能性を有する化合物、(b)エポキシド官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0026】
この実施形態において、化合物(a)はカルボン酸基及びカルバメート基を有する。酸基及びカルバメート基を有する化合物は平均で0.1〜1.5カルバメート基当たり酸基1つを有してよいが、化合物は実質的に概ね同じ酸等量及びカルバメート等量を有することが好ましい。化合物は好ましくは単量体であり、少なくとも分子量119及び炭素原子最大約40を有する。特定の実施形態においては、化合物は1カルバメート基及び1酸基を有するが、別の実施形態においては、化合物は1つより多いカルバメート基、1つより多い酸基、又は1つより多い酸基及び1つより多いカルバメート基を有する。特に、酸基及びカルバメートの基を有する化合物は無水カルボン酸化合物とヒドロキシアルキルカルバメートの反応生成物であってよい。適切な無水物化合物の例は、限定しないが、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水グルタール酸、無水ジメチルコハク酸、無水マレイン酸、無水トリメリト酸、無水ピロメリト酸、無水ヘキサヒドロフタル酸及び無水メチルヘキサヒドロフタル酸を含む。適切なヒドロキシアルキルカルバメート化合物は、限定しないが、ヒドロキシエチルカルバメート、ヒドロキシプロピルカルバメート、ヒドロキシブチルカルバメート及びネオドデカン酸とアンモニアのグリシジルカーボネートエステル由来のベータ−ヒドロキシカルバメート化合物を含む。無水物とヒドロキシカルバメートの開環反応が少なくとも1つのカルボン酸及び1つのカルバメート基を有する単量体をもたらす。
【0027】
エポキシド官能性を有する材料(b)は少なくとも1つ、好ましくは複数のエポキシド基を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。エポキシド官能性を有する化合物の例は、限定しないが、アルコール及びポリオールのエポキシドエーテル及びモノカルボン酸のエポキシドエステル、ポリカルボン酸、及び、グリシジルメタクリレート又は他のグリシジル官能性の付加重合可能な単量体で形成されたポリアクリル重合体を含む。
【0028】
エポキシド官能性を有する適切なオリゴマーの例は、ビスフェノールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、及び、トリグリシジルイソシアヌレート(TGICとしても知られている)である。適切な重合体の例は、限定しないが、エポキシド官能性アクリル重合体、エポキシド官能性ポリエステル重合体及びエポキシド官能性ポリウレタンを含む。エポキシド官能性重合体は好ましくは約300〜約1500のエポキシド等量を有する。
【0029】
アクリル重合体は、グリシジル基単量体の適量を共重合することにより、例えば単量体グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート又はアリルグリシジルエーテルの1つ以上を共重合することにより、製造してよい。エポキシド官能性を有するポリエステル又はポリウレタンは、ヒドロキシル又は酸の官能性を有するポリエステル又はポリウレタンをエピクロロヒドリンと反応させることにより製造してよい。アクリル重合体は別のコモノマー1つ以上を使用しながら重合してよい。こなどのコモノマーの例は、限定しないが、アクリル、メタクリル及びクロトン酸などの炭素原子3〜5個を含有するα,β−エチレン性不飽和モノカルボン酸及び炭素原子4〜6個を含有するα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のエステル;ビニルエーテル、ビニルケトン及び芳香族又は複素環の脂肪族ビニル化合物を含む。アクリル、メタクリル及びクロトン酸の適切なエステルの代表例は、限定しないが、炭素原子1〜20個を含有する飽和脂肪族又は環式脂肪族のアルコールとの反応により生じるエステル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ステアリル、シクロヘキシル、トリメチルシクロヘキシル、テトラヒドロフルフリル、ステアリル、スルホエチル及びイソボルニルアクリレート、メタクリレート及びクロトネートを含む。他のエチレン性不飽和重合性単量体の代表例は、限定しないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールなどのアルコールを用いて製造されたジアルキルフマル、マレイン及びイタコン酸のエステルを含む。共重合可能なビニルモノマーの代表例は、限定しないが、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルエーテル、例えばビニルエチルエーテル、ビニル及びビニリデンハライド、及びビニルエチルケトンなどの化合物を含む。芳香族又は複素環脂肪族のビニル化合物の代表例は、限定しないが、スチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン及び2−ビニルピロリドンなどの化合物を含む。コモノマーも何れかの組み合わせで使用してよい重合条件下においてエポキシド基と反応性である単量体は回避すべきである。
【0030】
アクリル重合体は従来技術を用いて、例えば重合開始剤及び場合により連鎖移動剤の存在下で単量体を加熱することにより製造してよい。重合は好ましくは溶液中で行うが、アクリル重合体を塊状重合することも可能である。適切な重合溶媒は、限定しないが、エステル、ケトン、エチレングリコールモノアルキルエーテル及びプロピレングリコールモノアルキルエーテル、アルコール及び芳香族炭化水素を含む。
【0031】
典型的な解資材は有機化酸化物、例えばジ−t−ブチルパーオキシドなどのジアルキルパーオキシド、t−ブチルパーオクトエート及びt−ブチルパーアセテートなどのパーオキシエステル、パーオキシジカーボネート、ジアシルパーオキシド、t−ブチルヒドロパーオキシドなどのヒドロパーオキシド、及びパーオキシケタール;2,2’アゾビス(2−メチルブタンニトリル)及び1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)などのアゾ化合物;及びこれ等の組合せである。典型的な連鎖移動剤はオクチルメルカプタンなどのメルカプタン、n−又はt−ドデシルメルカプタン;ハロゲン化化合物、チオサリチル酸、メルカプト酢酸、メルカプトエタノール及び2量体アルファメチルスチレンである。
【0032】
溶媒又は溶媒混合物は一般的に反応温度まで加熱し、単量体及び開始剤及び場合により連鎖移動剤を制御された速度で一定時間、典型的には約2〜約6時間にわたって添加する。重合反応は通常は約20℃〜約200℃の温度で実施する。反応は好都合には溶媒又は溶媒混合物が還流する温度で行ってもよいが、適切な制御によって還流未満の温度を維持してもよい。開始剤は反応を実施する温度に適合するように選択し、これによりその温度における開始剤の半減期が好ましくは約30分を超えないように、より好ましくは約5分を超えないようにする。追加的な溶媒を同時に添加してよい。混合物は通常、添加を重合が完了するまでに終了させ、反応温度に維持する。場合により、追加的な開始剤を添加することにより単量体から重合体への完全な変換を確保してよい。
【0033】
アクリル、ポリエステル及びポリウレタンの重合体は少なくとも約500、好ましくは少なくとも約3000、より好ましくは少なくとも約3500、そして特に好ましくは少なくとも約4000の重量平均分子量を有さなければならない。重量平均分子量はポリスチレン標準物質を用いてゲル透過クロマトグラフィーにより測定してよい。更に、重量平均分子量は好ましくは最大約7000、より好ましくは最大約5000、更に好ましくは最大約4500である。
【0034】
重量比の広範な範囲が材料(a)、(b)及び(c)の組合せを用いた製造に可能であるが、特定の実施形態は材料(a)の約1〜約10重量部、材料(b)の約3〜約20重量部及び材料(c)の約0.5〜約3重量部を含む。比率は個々の材料の等量及び所望とされる反応の進行の程度並びに所望の硬化度に基づいて調節してよい。組成物は更に、硬化した塗膜の可撓性を増大させるために脂肪酸材料を含んでもよい。
【0035】
実施形態1のコーティング組成物は又、架橋剤としてアミノプラストを含む。本発明の目的のアミノプラストは、活性化された窒素と低分子量のアルデヒドの反応、場合により更にアルコール(好ましくは炭素原子1〜4個を有するモノアルコール)と反応させてエーテル基を形成することにより得られる材料である。活性化窒素の好ましい例はメラミンなどの活性化アミン、ベンゾグアナミン、シクロヘキシルカルボグアナミン及びアセトグアナミン;尿素自体、チオ尿素、エチレン尿素、ジヒドロキシエチレン尿素及びグアニル尿素を含む尿素;グリコールウリル;ジシアンジアミドなどのアミド;及び少なくとも1つの第1カルバメート基又は少なくとも2つの第2カルバメート基を有するカルバメート官能性の化合物である。
【0036】
活性化窒素は低分子量アルデヒドと反応させる。アルデヒドはホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、ベンズアルデヒド又はアミノプラスト樹脂の製造で使用する他のアルデヒドから選択してよいが、ホルムアルデヒド及びアセトアルデヒド、特にホルムアルデヒドが好ましい。活性化された窒素基をアルデヒドにより少なくとも部分的にアルキロール化し、完全にアルキロール化してもよく;好ましくは活性化した窒素基を完全にアルキロール化する。反応は例えば参照により本明細書に組み込まれる米国特許3,082,180に記載されている酸により触媒してよい。
【0037】
活性化窒素とアルデヒドとの反応により形成したアルキロール基を1つ以上の1官能性のアルコールにより部分的又は完全にエーテル化してもよい。1官能性のアルコールの適切な例は、限定しないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール等を含む。炭素原子1〜4個を有する1官能性のアルコール及びそれらの混合物は好ましい。エーテル化は例えば参照により本明細書に組み込まれる米国特許4,105,708及び4,293,692に開示されているプロセスにより実施してよい。
【0038】
アミノプラストは少なくとも部分的にエーテル化されることが好ましく、アミノプラストは完全にエーテル化されることが特に好ましい。好ましい組成物は複数のメチロール及び/又はエーテル化メチロール基を有し、これ等は何れかの組合せにおいて、未置換の窒素上水素と共に存在してよい。完全にエーテル化されたメラミン−ホルムアルデヒド樹脂は、特に好ましくは、そして限定しないが、例えばヘキサメトキシメチルメラミンである。
【0039】
実施形態2において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物、(b)第1及び/又は第2アミン官能性を有する材料、及び(c)ヒドロキシルの官能性の架橋剤を含む。
【0040】
イソシアネート官能性及びエーテル官能性を有する化合物(a)は、例えば、イソシアナトプロピルトリメトキシシランであってよい。
【0041】
第1及び/又は第2アミンの官能性を有する材料(b)は、活性水素を有するそのようなアミン基の少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。第1及び/又は第2アミンの官能性を有する化合物の例は、限定しないが、ジエチレントリアミン、トリアミノアルカン(C、C、C10等、全て第1、種々の異性体)、イソホロンジアミン及び1,4−ジアミノシクロヘキサンを含む。
【0042】
第1及び/又は第2アミンの官能性を有する適切なオリゴマーの例は、トリエチレンテトラミン、メチレンジアニリンオリゴマー(MDAオリゴマー)及び保護されたジエチレントリアミンとイソシアヌレートの反応とその後の保護の除去により形成されるデンドリマー化合物である。適切な重合体の例は、限定しないが、第1及び/又は第2アミンの官能性のアクリル重合体を含む。アミン官能性の重合体は好ましくは約300〜約1500の等量を有する。アクリル重合体は第1及び/又は第2アミン基含有単量体の適切な量を別の付加重合単量体1つ以上と共重合することにより製造してよい。
【0043】
適切なヒドロキシル官能性の架橋剤(c)の例は、限定しないが、グリセロールなどのトリオール、ペンタエリスリトール、ヒドロキシ官能性のアクリル重合体などのテトロールを含む。
【0044】
実施形態3において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物、(b)第2ヒドロキシル官能性を有する材料及び(c)第1ヒドロキシル官能性を有する架橋剤を含む。
【0045】
イソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物(a)は既に記載した通りである。
【0046】
第2ヒドロキシルの官能性を有する材料(b)はそのような第2ヒドロキシル基の少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。第2ヒドロキシル基を有する化合物の例は、限定しないが、2,3−ブタンジオール、2,3−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−及び2,3,5−ヘキサントリオールを含む。
【0047】
第2ヒドロキシル官能性を有する適切なオリゴマーの例は、単糖類、2糖類、3糖類及び4糖類である。適切な重合体の例は、限定しないが、ヒドロキシプロピルアクリレート又はメタクリレートを用いて製造された第2ヒドロキシル官能性のアクリル重合体を含む。第2ヒドロキシル官能性の重合体は好ましくは約300〜約1500の等量を有する。アクリル重合体は第2ヒドロキシル基含有単量体の適切な量を共重合することにより、例えば、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート及びスチレンなどの1つ以上の単量体と共重合することにより、製造してよい。
【0048】
適切な第1ヒドロキシル官能性の架橋剤(c)の例は、限定しないが、ペンタエリスリトール、スターポリエステルポリオール、ジメチルプロピオン酸から、又はトリメチロールプロパンから得られるデンドリマーポリオール、及びジメチロールプロピオン酸を含む。
【0049】
実施形態4において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)ヒドロキシル官能性又はアミノ官能性及びシリルエーテル官能性を有する化合物、(b)イソシアネートの官能性を有する材料、及び(c)ヒドロキシル官能性を有する架橋剤を含む。
【0050】
ヒドロキシル官能性又はアミノ官能性及びシリルエーテルの官能性を有する化合物(a)は、限定しないが、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピル−トリエトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチル−ジメトキシシラン及びアミノフェニルトリメトキシシランを含む。
【0051】
イソシアネート官能性を有する材料(b)はイソシアネート基少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。イソシアネート基を有する化合物及びオリゴマーの例は、限定しないが、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートなどのジイソシアネート;トリオール1モルとジイソシアネート3モルなどのイソシアヌレート、ビウレット、アロファネート及びジイソシアネートのウレトジオン、及び、イソシアネート官能性プレポリマーとの反応生成物を含む。
【0052】
適切な重合体の例は、限定しないが、イソシアネート含有アクリレート又は2−イソシアナトメチルメタクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート又はベンゼンのようなメタクリレート単量体、1−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)−4−1−メチルエチニル))又はメチルメタクリレート、スチレン、ブチルメタクリレートなどの他のコモノマーを有する通称メタTMIとを共重合することにより製造されるイソシネート官能性アクリル重合体を含む。イソシアネート官能性重合体は好ましくは約300〜約1500の等量を有する。
【0053】
適切なヒドロキシ官能性架橋剤(c)の例は、限定しないが、エチレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヒドロキシ官能性アクリル重合体、ポリエステルポリオール及びポリウレタンポリオールを含む。
【0054】
実施形態5において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)エポキシド官能性及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)カルボン酸官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0055】
エポキシド官能性及びカルバメート官能性を有する化合物(a)は、限定しないが、ヒドロキシプロピルカルバメートアクリレート単量体のエポキシド又はヒドロキシエチルカルバメートアクリレート単量体のエポキシドを含む。これ等の化合物はエピクロロヒドリンをヒドロキシプロピルカルバメートと反応させることにより製造してよい。それらは又、ヒドロキシプロピルカルバメートアクリレート単量体又はヒドロキシエチルカルバメートアクリレート単量体をエポキシド化することにより製造することができる。
【0056】
カルボキシル官能性を有する材料(b)はカルボン酸基の少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。カルボン酸官能性を有する化合物の例は、限定しないが、ヘキサン酸、2−ヒドロキシステアリン酸、ヘキサヒドロフタル酸、コハク酸及びグルタール酸を含む。
【0057】
適切なオリゴマー及び重合体の例は、限定しないが、分枝鎖ポリエステルカルボン酸及びカルボン酸官能性アクリル重合体を含む。カルボン酸官能性重合体は好ましくは約300〜約1500の等量を有する。オリゴマーは分枝鎖アルコール(単純又は過剰分枝鎖)を適切な無水物と反応させることにより製造できる。アクリル重合体はエチレン性不飽和カルボン酸化合物の適量を共重合することにより、例えば単量体アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸(又は無水マレイン酸、後に無水物から酸への加水分解を行う)の1つ以上を共重合することにより製造してよい。
【0058】
アミノプラスト架橋剤は既に記載した通りである。
【0059】
実施形態6において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)アルコキシアルキルアミノ官能性及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)ヒドロキシル官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0060】
アルコキシアルキルアミノ官能性及びカルバメート官能性を有する化合物(a)は、限定しないが、部分脱官能化アミノプラストを含む。これ等の化合物はアルキルカルバメートの等量未満量にアミノプラストを反応させることにより製造してよい。
【0061】
ヒドロキシル官能性を有する材料(b)は、ヒドロキシル基の少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。ヒドロキシルの官能性を有する化合物の例は、限定しないが、グリコール、グリセロール、ペンタエリスリトール、ダルシトール、澱粉等を含む。
【0062】
適切なオリゴマー及び重合体の例は、限定しないが、ヒドロキシル官能性アクリル重合体を含む。ヒドロキシル官能性重合体は好ましくは約300〜約1500の等量を有する。アクリル重合体はヒドロキシル含有エチレン性不飽和単量体の適量を共重合することにより、例えば単量体ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート及びヒドロキシブチルメタクリレートの1つ以上を共重合することにより製造してよい。
【0063】
アミノプラスト架橋剤は既に記載した通りである。
【0064】
実施形態7において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネート官能性及びカルバメート官能性を有する化合物、(b)ヒドロキシルの官能性を有する材料、及び(c)アミノプラスト架橋剤を含む。
【0065】
イソシアネート官能性及びカルバメート官能性を有する化合物(a)は、限定しないが、ジイソシアネート、トリイソシアヌレート又はイソシアネート基の全てではないが、一部分がヒドロキシカルバメート、例えばヒドロキシプロピルカルバメートと反応している多くのイソシアネート基を有するアクリル重合体を含む。イソシアネート及び第1カルバメートの両方を有するアクリル重合体は、適切なイソシアネート及び第1カルバメートの官能性の単量体を用いること、及び、それらを適切な非官能性の単量体と重合させることにより製造できる。
【0066】
ヒドロキシルの官能性を有する材料(b)は、上記した通り、ヒドロキシル基の少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。
【0067】
アミノプラスト架橋剤は既に記載した通りである。
【0068】
実施形態8において、硬化可能なコーティング組成物は、(a)イソシアネートの官能性及びエチレン性不飽和を有する化合物、(b)ヒドロキシルの官能性を有する材料、及び(c)エチレン性不飽和架橋剤を光触媒と共に含む。この組成物は熱及び活性線照射により硬化する。
【0069】
イソシアネートの官能性及びエチレン性不飽和を有する化合物(a)は、限定しないが、2−イソシアナトメチルメタクリレート、2−イソシアナトエチルメタクリレート及びベンゼン、1−(1−イソシアナト−1−メチルエチル)−4−1−メチルエチニル))(通称メタTMI)を含む。
【0070】
ヒドロキシル官能性を有する材料(b)は、上記した通り、ヒドロキシル基の少なくとも1つ、好ましくは複数を有する化合物、オリゴマー又は重合体であってよい。
【0071】
エチレン性不飽和架橋剤の適切な例は、限定しないが、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート及びペンタエリスリトールテトラメタクリレートを含む。
【0072】
光開始剤の適切な例は、限定しないが、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、ジアルコキシアセトフェノン、ヒドロキシアルキルフェノン、アミノ、アルキルフェノン、ベンゾフェノン/アミン、チオキサントン/アミン及びチタノセンを含む。
【0073】
実施形態9のコーティング組成物は熱及び活性線照射の組合せにより硬化する。適切な活性線照射の例は紫外線照射及び電子線照射を含む。
【0074】
本発明のクリアコート組成物は、顔料を使用せずに製造する。本発明の顔料コーティング組成物は顔料及び充填剤を、典型的には、コーティング組成物の総重量に基づき、最大約40重量%の量で含有してよい。使用する顔料は、金属酸化物、クロメート、モリブデート、ホスフェート及びシリケートなどの無機顔料であってよい。使用できる無機の顔料及び充填剤の例は二酸化チタン、硫酸バリウム、カーボンブラック、オークル、シエンナ、アンバー、赤鉄鋼、褐鉄鋼、弁柄、透明弁柄、黒酸化鉄、茶酸化鉄、酸化クロム緑、クロム酸ストロンチウム、リン酸亜鉛、燻蒸シリカなどのシリカ、炭酸カルシウム、タルク、バライタ、鉄アンモニウムフェロシアニド(紺青)、群青、クロム酸鉛、モリブデン酸鉛及び雲母フレーク顔料である。有機顔料もまた使用してよい。有用な有機顔料の例は、金属化及び非金属化のアゾレッド、キナクリドンレッド及びバイオレット、ペリレンレッド、銅フタロシアニンブルー及びグリーン、カルバゾールバイオレット、モノアリリド及びジアリリドイエロー、ベンズイミダゾロンイエロー、トリルオレンジ、ナフトールオレンジ等である。
【0075】
コーティング組成物は硬化反応を増強するため触媒を含んでよい。そなどの触媒は当該分野で良く知られており、限定はしないが、亜鉛塩、スズ塩、ブロックp−トルエンスルホン酸、ブロックジノニルナフタレンスルホン酸、又はフェニル酸ホスフェートを含む。
【0076】
溶媒をコーティング組成物中に含有させてよい。一般的に、溶媒は何れかの有機溶媒及び/又は水であることができる。好適な一実施形態において、溶媒は極性有機溶媒を含む。より好ましくは、溶媒は極性脂肪族溶媒又は極性芳香族溶媒から選択される1つ以上の有機溶媒を含む。更に好ましくは、溶媒はケトン、エステル、アセテート又はこれ等の何れかの組合せを含む。有用な溶媒の例は、限定しないが、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、n−アミルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、キシレン、N−メチルピロリドン、芳香族炭化水素のブレンド物、及びこれ等の混合物を含む。別の好適な実施形態において、溶媒は水又は水と少量の共溶媒の混合物である。一般的に、アルコール及びグリコールエーテルなどのプロトン性溶媒は、コーティング組成物が任意のポリイソシアネート架橋剤を含む場合は回避すべきであるが、コーティング硬化中にイソシアネート基との反応が一部生じる場合があることも予測されるとしても、少量のプロトン性溶媒であれば使用することはできる。
【0077】
追加的な薬剤、例えばヒンダードアミン系光安定化剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、界面活性剤、安定化剤、湿潤剤、粘弾性調節剤、分散剤、接着促進剤等もコーティング組成物中に配合してよい。そのような添加剤は当該分野で良く知られており、コーティング組成物の為に典型的に使用される量を含んでもよい。
【0078】
コーティング組成物はスプレーコーティングにより基材にコーティングできる。静電スプレーは好ましい方法である。コーティング組成物は1パス以上で適用することにより硬化後の膜厚を典型的には約20〜約100ミクロンとすることができる。
【0079】
コーティング組成物は多くの異なる種類の基材、例えば未処理鉄鋼、リン酸化鉄鋼、亜鉛メッキ鉄鋼又はアルミニウムなどの金属基材;及びプラスチック及びコンポジットなどの非金属基材に対して適用できる。基材は又、自身上に既に別のコーティングの層、例えば電着プライマー、プライマー表面及び/又はベースコートを硬化又は未硬化の状態で有する材料の何れかであってもよい。
【0080】
基材にコーティング組成物を適用した後、コーティングを好ましくは、反応体が不溶性の重合体ネットワークを形成するために十分な温度及び時間の長さで加熱することにより硬化させる。硬化温度は通常は約105℃〜約175℃であり、硬化時間は通常、約15分〜約60分である。好ましくは、コーティングを約120℃〜約150℃において約20〜約30分硬化させる。加熱は赤外線及び/又は対流型オーブン内で行うことができる。エチレン性不飽和材料を含有する硬化可能な組成物は活性線照射への曝露を含む工程により硬化させる。
【0081】
一実施形態において、コーティング組成物は自動車コンポジットカラープラスクリアコーティングのクリアコートとして利用される。その適用土台となる顔料ベースコート組成物は、当該分野で良く知られている多くの種類のうちの何れかであってよく、本明細書では詳細な説明を必要としない。ベースコート組成物中で有用であることが当該分野で知られている重合体はアクリル、ビニル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、アルキド及びポリシロキサンを含む。好ましい重合体はアクリル及びポリウレタンを含む。本発明の好適な一実施形態において、ベースコート組成物は又カルバメート官能性アクリル重合体を利用する。ベースコート重合体は熱可塑性であってよいが、好ましくは架橋可能であり、1種以上の架橋可能な官能基を含む。そなどの基は、例えばヒドロキシ基、イソシアネート基、アミン基、エポキシ基、アクリレート基、ビニル基、シラン基及びアセトアセテート基を含む。これ等の基は、それらが、所望の硬化条件、一般的には高温下で脱ブロックされて架橋反応に使用できるような態様においてマスキングするかブロックしてよい。有用な架橋可能な官能基はヒドロキシ、エポキシ、酸、無水物、シラン及びアセトアセテート基を含む。好ましい架橋可能な官能基はヒドロキシ官能基及びアミノ官能基である。
【0082】
ベースコート重合体は自己架橋性であるか、又は、重合体の官能基に対して反応性である別個の架橋剤を必要とする場合がある。重合体がヒドロキシ官能基を含む場合、例えば、架橋剤はアミノプラスト樹脂、イソシアネート及びブロックイソシアネート(イソシアヌレートを包含)及び酸又は無水物の官能性の架橋剤であってよい。
【0083】
本発明のクリアコートコーティング組成物は一般的に産業上で広範に実施されている通り、ベースコートコーティング組成物上にウエットオンウエットで適用される。本明細書に記載したコーティング組成物は、好ましくは上記の通りコーティング層を硬化させるような条件に付す。
【0084】
本発明は以下の実施例で更に記載する。実施例は説明に過ぎず、本明細書に記載し、請求項において記載した本発明の範囲を如何様にも限定するものではない。全ての部は特段の記載が無い限り重量部である。実施例は予言的である。
【0085】
実施例
合成I:酸カルバメート分子(化合物1)の合成
n−ブチルアセテート103g中の無水ヘキサヒドロフタル酸308g及びヒドロキシプロピルカルバメート238gの混合物を、赤外スペクトル分析が無水物痕跡量を示さなくなり、等量が260〜275g/COOHであることを滴定が示すまで、100〜110℃に維持する。反応終了までの総時間は12時間である。12時間の終了時に、生成物(化合物1)は非揮発性物質77.6重量%及び等量274.9g/COOHを有する。
【0086】
合成II:酸カルバメート分子(化合物2)の合成
トルエン100g中の無水コハク酸200g及びヒドロキシプロピルカルバメート119gの混合物を赤外スペクトル分析が無水物痕跡を示さなくなり、そして、等量が210〜230g/COOHであることを滴定が示すまで、100〜110℃で維持する。反応終了までの総時間は12時間である。12時間の終了時に、生成物(化合物2)は非揮発性物質81重量%及び等量213g/COOHを有する。
【0087】
合成III:エポキシド及びカルバメート官能基を有する化合物(化合物3)の合成
エピクロロヒドリン92g及びキシレン50gの混合物を反応器中90℃に維持したキシレン60g中のヒドロキシプロピルカルバメート120gに添加する。反応器は、コンデンサーを介して排気する乾燥窒素気流によって断続的にスイープし、その尖端を水流トラップに連結することにより副生成物のHClを捕獲する。添加後、加熱及び窒素スイープを1時間継続する。反応時間終了時に水トラップを確認してHClの新しい生成がないことを明らかにする。最終溶液(化合物3)は、非揮発性物質61重量%及び固体において等量175g/エポキシド及びカルバメート(各々)を有する。
【0088】
合成IV:カルバメート基で部分的に官能性化されたアミノプラスト(化合物4)の合成
Cymel300(ヘキサメトキシメチルメラミン、HMMM)700gをメチルカルバメート250g、メタノール400g及びp−トルエンスルホン酸0.5gと混合する。混合物を65℃に加熱する。50時間後、なお存在しているメチルカルバメートの量(ガスクロマトグラフィーにより測定)から、アミノプラスト上の反応性アルコキシ基の25%がカルバメート官能性で置き換えられていることが計算される。計算された等量は、117g/メトキシ及び352g/カルバメートである。
【0089】
合成V:イソシアネート及びカルバメート基を有する化合物(化合物5)の合成
ジブチルスズジラウレート触媒0.1gと共に、80℃において、キシレン100g中、Desmodur(登録商標)3390N198gをヒドロキシプロピルカルバメート40gと反応させる。反応混合物の%NCOの滴定値が不変となる(その初期値の約66%において)時点が反応終了時である。生成物(化合物5)は非揮発性物質含有量70%及び固体において等量325g/NCO及び654g/カルバメートを有する。
【0090】
合成VI:イソシアネート及びエチレン性不飽和を有する化合物(化合物6)の合成
酸素パージ下70℃に維持した100gのaromatic100中のDesmodur(登録商標)3300(HDIトリイソシアヌレート)178gの溶液に、30分かけて2−ヒドロキシエチルアクリレート77g及びジブチルスズジラウレート0.01gを添加する。%NCOに関する滴定が約66%の数値低下を示し、減少が停止するまで反応器を70℃に維持する。得られた溶液(化合物6)は非揮発性物質72重量%及び固体において等量255g/イソシアネート及び128g/炭素−炭素二重結合を有する。
【0091】
合成VII:エポキシ官能性アクリル重合体(重合体1)の合成
10gのaromatic100中のアクリル単量体グリシジルメタクリレート99.4g、n−ブチルアクリレート40.6g、ブチルメタクリレート60gの混合物及び10gのaromatic100中のt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート20gの混合物を4時間140℃で60gのaromatic100を含有する反応容器に同時に計量投入する。4時間添加後、更に10gのaromatic100中の2gのt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエートを30分に渡って計量投入し、重合を終了させる。1時間保持した後、反応混合物を冷却して保存する。測定された固体は70重量%非揮発性物質で、等量は300g/エポキシであり、ポリスチレン標準物質に対してゲル透過クロマトグラフィーにより測定された分子量は、M745、M1400及び多分散性1.9である。樹脂のT計算値(Foxの式による)は23℃である。
【0092】
合成VIII:ヒドロキシ官能性アクリル重合体(重合体2)の合成
アクリル酸12.4g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート48.2g、2−エチルヘキシルアクリレート16.6g、スチレン8g、n−ブチルメタクリレート42g及びメチルメタクリレート7.4gの混合物を、4時間に渡り、プロピレングリコールモノプロピルエーテル2g中のt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート12.4g及びt−ブチルパーオキシアセテート6gの溶液と同時に、150℃の反応器中のプロピレングリコールモノプロピルエーテル25gに添加する。添加後、生成物を更に1時間140℃で維持することにより変換を終了させる。次に、メチルプロピルケトン30gを添加して樹脂を非揮発性物質65重量%の溶液とする。Foxの式による計算では、T理論値は23.4℃となる。等量は330g/ヒドロキシルであり、分子量はM3300、M5850であり、多分散性は1.8である(ポリスチレン標準物質を使用したGPCによる)。
【0093】
合成IX:ヒドロキシ官能性アクリル重合体(重合体3)の合成
アクリル酸12.4g、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート52.2g、2−エチルヘキシルアクリレート16.6g、スチレン8g、n−ブチルメタクリレート42g及びメチルメタクリレート7.4gの混合物を、4時間に渡り、プロピレングリコールモノプロピルエーテル2g中のt−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート12.4g及びt−ブチルパーオキシアセテート6gの溶液と同時に、150℃の反応器中のプロピレングリコールモノプロピルエーテル28gに添加する。添加後、生成物を更に1時間140℃で維持することにより変換を終了させる。次に、メチルプロピルケトン32gを添加して樹脂を非揮発性物質65重量%の溶液とする。T理論値(Foxの式による)は23.4℃と計算され、測定された等量は330g/ヒドロキシルであり、GPCによる分子量はM3300、M5850であり、多分散性は1.8である。2−ヒドロキシプロピルメタクリレートは80%第2ヒドロキシル及び20%第1ヒドロキシルの混合物であるため、等量の計算値は412g/第2ヒドロキシル及び1650g/第1ヒドロキシルとなる。
【0094】
合成X:トリメトキシシリル基を有するイソシアネート官能性アクリル重合体(重合体4)の合成
反応器中110℃の酢酸アミル750gに、酢酸アミル50g中の2−エチルヘキシルアクリレート750g、シクロヘキシルメタクリレート550g、スチレン28g、トリメトキシシリルプロピルメタクリレート80g、2−イソシアナトエチルメタクリレート120gの混合物及び100gのaromatic100中の4gのVazo(登録商標)−67を同時に3時間かけて添加する。添加後、反応混合物を2時間110℃で維持し、反応を終了させる。樹脂は非揮発性物質65重量%の最終固体を有し、等量は1973g/NCO及びトリメチルシリル基由来で1580g/メトキシとなる。
【0095】
合成XI:イソシアネート官能性アクリル重合体(重合体5)の合成
反応器中110℃の酢酸アミル750gに、酢酸アミル50g中の2−エチルヘキシルアクリレート790g、シクロヘキシルメタクリレート590g、スチレン28g、2−イソシアナトエチルメタクリレート120gの混合物及び100gのaromatic100中の4gのVazo(登録商標)−67を同時に3時間かけて添加する。添加後、反応混合物を2時間110℃で維持し、反応を終了させる。樹脂は非揮発性物質65重量%の最終固体を有し、等量は1973g/NCOとなる。
【0096】
合成XII:カルボン酸官能性アクリル重合体(重合体6)の合成
反応器中110℃の酢酸アミル750gに、酢酸アミル50g中の2−エチルヘキシルアクリレート750g、シクロヘキシルメタクリレート550g、スチレン28g、アクリル酸80g、n−ブチルメタクリレート120gの混合物及び100gのaromatic100中の4gのVazo(登録商標)−67を同時に3時間かけて添加する。添加後、反応混合物を2時間110℃で維持し、反応を終了させる。樹脂は非揮発性物質65重量%の最終固体を有し、等量は1375g/COOHとなる。
【0097】
合成XII:カルボン酸官能性ポリエステル重合体(重合体7)の合成
ペンタエリスリトール136g及び無水ヘキサヒドロフタル酸616gの組合せを70℃で反応器に負荷し、110℃に加熱する。1時間110℃で維持した後、温度をゆっくり120℃に上昇させる。発熱が観察される場合は冷却により制御し、反応が140℃を超えないようにする。反応器を120〜125℃で維持し、赤外スペクトル分析により無水物のピークが消失するのを確認する。キシレン200gを添加することにより樹脂溶液は約80重量%の非揮発性物質及び固体において等量188g/カルボン酸となる。
【0098】
合成XIII:イソシアネート及びカルバメート官能性アクリル重合体(重合体8)の合成
反応器中110℃の酢酸アミル750gに、酢酸アミル50g中の2−エチルヘキシルアクリレート750g、シクロヘキシルメタクリレート550g、スチレン28g、カルバメートプロピルアクリレート80g、2−イソシアナトエチルメタクリレート120gの混合物及び100gのaromatic100中の4gのVazo(登録商標)−67を同時に3時間かけて添加する。添加後、反応混合物を2時間110℃に維持し、反応を終了させる。樹脂は非揮発性物質65重量%の最終固体を有し、等量は1973g/NCO及び3304g/カルバメートとなる。
【0099】
コーティング組成物実施例1〜18
本発明による熱硬化性クリアコートコーティング組成物を以下の表に示す材料を組み合わせることにより製造する。
【0100】
実施形態1の実施例:(基−COOH及び−OCONH2、エポキシド、アミノプラスト)
【表1】

【0101】
実施形態2の実施例:(基−NCO及び−Si(OR3)、−NHR、−OH)
【表2】

【0102】
実施形態3の実施例:(基−NCO及び−Si(OR3)、−OH(第1及び第2))
【表3】

【0103】
実施形態4の実施例:(基−OH及び−Si(OR3)、−NCO、−OH)
【表4】

【0104】
実施形態5の実施例:(基エポキシド及び−OCONH2、−COOH、アミノプラスト)
【表5】

【0105】
実施形態6の実施例:(基RO−R−NH−及び−OCONHR、−OH、アミノプラスト)
【表6】

【0106】
実施形態7の実施例:(基−NCO及び−OCONH、−OH、アミノプラスト)
【表7】

【0107】
実施形態8の実施例:(基−NCO及び−C=C−、−OH、−C=C−)
これは、同時に又は熱及びその後の活性線照射の段階で行うことができる二重硬化(熱及び活性線)の場合である。活性線照射後に熱を使用する別の手順は、最初に硬化すると後年度の樹脂が生じ、その後の反応のための運動性が低下するため、好ましくない。
【0108】
【表8】

1.ResimeneBM−9539はUCB Surface Specialtiesより入手可能である。
2.CYMEL327はCytec Industriesより入手可能である。
3.添加剤パッケージは光安定剤、粘弾性制御剤、強酸触媒、レベリング剤及び溶媒を含む。
4.添加剤パッケージは光開始剤を通常の添加剤と共に含む。
5.商品名Silquest A−link35シラン下でOsi Specialtiesより入手可能。
【0109】
実施例1〜18は、例えば霧状化噴霧器により層の基材に適用し、その後、硬化してクリアコーティング層を形成できる。コーティング層は良好な光学的特性(例えばDOI、透明性、光沢)及びフィルム特性(例えば良好な硬化、引掻擦傷抵抗性及び腐食抵抗性)を有している。
【0110】
本発明の説明は性質上例示に過ぎず、即ち、本発明の要旨から逸脱しない変更は本発明の範囲内に含まれることを意図している。そなどの変更は本発明の精神及び範囲から逸脱するものと見なしてはならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬化可能なコーティング組成物であって:
(a)コーティングの硬化において反応する官能性A及び官能性Bを有する化合物と、
(b)コーティングの硬化において官能性Aと反応する官能性Cを有する第2の材料と、
(c)コーティングの硬化において少なくとも官能性Bと反応する複数の官能基Dを有する架橋剤と、
を含む硬化可能なコーティング組成物。
【請求項2】
官能基Dを有する架橋剤が、官能性Cと官能性Aとの反応の結果として形成される官能基とも反応する、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項3】
化合物(a)が、官能性A又は官能性Bの少なくとも1つの複数の基を有する、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項4】
材料(b)が、オリゴマー又は重合体である、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項5】
材料(b)が、官能性Cの複数の基を有する、請求項1記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項6】
材料(b)が、アクリル重合体、ポリウレタン重合体、ポリエステル重合体、スターポリエステル、エポキシド及びこれ等の組合せよりなる群から選択される、請求項4に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項7】
材料(b)が、少なくとも2つの官能性Cの基を有する化合物である、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項8】
架橋剤(c)が、少なくとも2つの官能基Dを有する、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項9】
化合物(a)がカルボン酸及びカルバメート官能性を有し、材料(b)がエポキシド官能性を有し、かつ架橋剤(c)がアミノプラスト架橋剤を含む、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項10】
化合物(a)がイソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有し、材料(b)が第1及び/又は第2アミン官能性を有し、かつ架橋剤(c)がヒドロキシル官能性を有する、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項11】
化合物(a)がイソシアネート官能性及びシリルエーテル官能性を有し、材料(b)が第2ヒドロキシルの官能性を有し、かつ架橋剤(c)が第1ヒドロキシル官能性を有する、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項12】
化合物(a)がヒドロキシル官能性及びシリルエーテルの官能性を有し、材料(b)がイソシアネート官能性を有し、かつ架橋剤(c)がヒドロキシル官能性を有する、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項13】
化合物(a)がエポキシド官能性及びカルバメート官能性を有し、材料(b)がカルボン酸官能性を有し、かつ架橋剤(c)がアミノプラスト架橋剤である、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項14】
化合物(a)がアルコキシアルキルアミン及びカルバメートの官能性を有し、材料(b)がヒドロキシルの官能性を有し、かつ架橋剤(c)がアミノプラスト架橋剤である、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項15】
化合物(a)がイソシアネート及びカルバメートの官能性を有し、材料(b)がヒドロキシルの官能性を有し、かつ架橋剤(c)がアミノプラスト架橋剤である、請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物。
【請求項16】
化合物(a)がイソシアネートの官能性及びエチレン性不飽和を有し、材料(b)がヒドロキシルの官能性を有し、架橋剤(c)がエチレン性不飽和架橋剤である請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物であって、更に、該組成物が光触媒を含む硬化可能なコーティング組成物。
【請求項17】
下記工程:
基材に請求項1に記載の硬化可能なコーティング組成物の層を適用する工程と、
適用されたコーティング層を硬化する工程と、
を含む基材をコーティングする方法。
【請求項18】
請求項17に記載の方法に従って製造されたコーティングされた基材。
【請求項19】
適用されたコーティング層を硬化させる工程において、硬化条件を調節して、化合物(a)の官能性の1つの実質的に逐次的な反応を促進する、請求項17に記載の基材をコーティングする方法。
【請求項20】
請求項19の方法に従って製造されたコーティングされた基材。

【公表番号】特表2009−508982(P2009−508982A)
【公表日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−531134(P2008−531134)
【出願日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/033040
【国際公開番号】WO2007/037858
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(591020700)ビー・エイ・エス・エフ、コーポレーション (53)
【氏名又は名称原語表記】BASF Corporation
【住所又は居所原語表記】100 Campus Drive, Florham Park, New Jersey 07932, USA
【Fターム(参考)】