説明

大小のフィルム袋,箱のポケット構造

【課題】 本発明は、大小のフィルム袋,箱に学習等を助長するポケットを新規に形成して提供することにある。
【解決手段】 本発明はティッシュペーパーおよび菓子,学用品,石鹸その他の物品を各別に入れる大小のフィルム袋,箱の平らな外面に1乃至複数個の透視可能なポケットをウェルダー溶着により形成し、該ポケットの表面に学習用などの設問を設け、背面に答えを設けて、挟入するほぼ同形で不透明の台紙の出し入れにて背面の答えを見えかくれさせて表面の設問を理解させ、以って学習等を一段と助長させることができるポケット構造とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はティッシュペーパーおよび菓子,学用品,石鹸その他の物品を各別に入れる大小のフィルム袋,箱さらにはクリアファイルに学習,教養を向上させるためのポケットを設けたことに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯用として形成されているポケットティッシュにおいては、実用新案登録第3093050号公報の図19乃至図21と0002項のBに記載されているようにティッシュ群7Aを包んだ袋体7Bの一面に端部を重ねて外端を出入口とする収納部7Dを設けてチラシ等を入れるようにしている。
【特許文献1】実用新案登録第3093050号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この収納部はチラシ等を入れるのみであり、また収納部の外面に広告を印刷したりすることがあるにとどまっているために、ティッシュペーパーが無くなり次第簡単に捨てられてしまい、ごみとなって廃棄量が増大しているという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、ティッシュペーパーおよび菓子,学用品,石鹸その他の物品を各別に入れる大小のフィルム袋,箱の平らな外面に1乃至複数個の透視可能なポケットを形成し、該ポケットの表面に学習用などの設問を設け、背面に答えを設けて、挟入する台紙の出し入れにて背面の答えを見えかくれさせて表面の設問を理解させることで学習,教養を助長し、且つ、これらの袋,箱を学習用などの利用に拡大することで簡単に捨てられないようにして、ごみとしての廃棄量を少なくして、かかる課題を解決するようにしたのである。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、ティッシュペーパーおよび菓子,学用品,石鹸その他の物品を各別に入れる大小のフィルム袋,箱の平らな外面に透視可能のポケットを設けて、台紙を出し入れすることで表面の設問の理解を深め、学習を促進し、社会生活上の教養を向上させることができるという効果を生ずる。
ポケットはウェルダー溶着にて段差なしに形成されるという効果を生ずる。
【0006】
ポケットおよび台紙の活用にて、袋,箱のごみとしての廃棄が少なくなるという効果を生ずる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】携帯用として形成するフィルム小袋の一面にポケットを設け、他面にティッシュペーパーの取り出し口を設けたポケットティッシュの実施例の各面を示す斜視図
【図2】同、台紙を取り出しつつある状態と、台紙の表面と裏面を示す正面図
【図3】同、表面の外端に舌片を設けた例を示す正面図
【図4】ポケットの表面と背面を各別に示す正面図で、四文字熟語の設問と答えの例
【図5】同、算数問題の設問と答えの例
【図6】同、外国語でなんと言うかという設問と答えの例
【図7】同、暮らしの豆知識の設問と答えの例
【図8】同、マンガのキャラクターに関する設問と答えの例
【図9】同、台紙の取り出し口にシールを貼って仮止めした例を示す正面図
【図10】ポケットティッシュを6個並べフィルム大袋にて包装して1セットとした例を示す正面図
【図11】フィルム大袋で包んだレギュラーティッシュペーパーの例を示す斜視図
【図12】小箱の平らな両面に設問と答えを設けたポケットの形成例を示す側面図
【図13】大箱にポケットを設けた例を示す斜視図
【図14】設問と答えにかえて広告を設けた例を示す実施例で、(a)は台紙を挟入した状態、(b)は台紙を取り出しつつある状態を示す正面図
【図15】エコバッグ,鞄,ランドセルのそれぞれに設問と答えを設けたポケットの形成例を示す斜視図
【図16】クリアファイルの一面に設問と答えを設けたポケットの形成例を示す正面図
【符号の説明】
【0008】
1はポケットティッシュ
1aはティッシュペーパー
1bはレギュラーサイズのティッシュペーパー
2aは小袋
2bは大袋
2cは小箱
2dは大箱
2eはエコバッグ
2fは鞄
2gはランドセル
2hはクリアファイル
3はポケット
3aはポケットの表面
3bはポケットの背面
3cは出し入れ口
3dは舌片
4はティッシュペーパーの取り出し口
5は台紙
6は広告
7は仮止め用のシール
Wはウェルダー溶着
Qは設問
Aは答え
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ティッシュペーパーのほか、菓子,学用品,石鹸その他の物品を各別に入れる大小の合成樹脂製のフィルム袋,箱の平らな外面に1乃至複数個の透視可能なポケットを形成し、該ポケットの表面に例えば難解な漢字,四文字熟語,クイズ,数学・社会常識などの設問を設け、背面の対照位置に各設問の答えを設けるようにしたのである。
このポケットにほぼ同形大きさの台紙を挟み入れて背面の答えをかくし、台紙を一部または全部ポケットから出すことで答えを見えかくれさせて表面の漢字などの読み,クイズの答えなどを覚えさせるようにしたのである。
【実施例1】
【0010】
図1乃至図2は携帯用として知られているポケットティッシュ1の例を示す第1実施例であって、10枚程のティッシュペーパー1aを重ねて合成樹脂フィルムの小袋2aで包装して矩形立体形のポケットティッシュ1とし、その平らな二面のうちの一面に透視可能なポケット3を形成する。ポケット3は小袋2aのフィルムの延長折返しまたは別途フィルムを重ね、両側または三方をウェルダー溶着Wにて形成する。ポケットティッシュ1の平らな他面はミシン目を開いてティッシュペーパー1aの取り出し口4とする。
【0011】
このポケット3の表面3aに例えば多数の難解漢字の設問Qを設け、ポケット3の背面3bの対照位置に設問の答えAを設けるのである。そしてこのポケット3の出し入れ口3cよりほぼ同形に形成する不透明の台紙5を出し入れして背面3bの漢字の答えAを見ることで表面3aに羅列した多数の難解漢字の読みを理解するようにしたのである。なお、設問Qを黒色、答えAを赤色などに分けて見やすくすることもある。
【0012】
台紙5の表面はポケット3の表面3aの設問Qを見やすくするために白色または薄着色無地などとすることが望ましいが、裏面には設問に関連した写真,イラストなどのほか、広告6を設けることもできる。このため台紙5は従来のチラシのように簡単に捨てられたりすることがなくなって、広告6の効果も持続させることができることとなる。
【0013】
なおポケット3の表面3aは台紙5の出し入れの反複によって出し入れ口3cが緩んで半開きになることをさけるために厚めにしたり、二重にして緊張力を持たせることもある。また図3に示すように出し入れ口3cを開きやすくするために表面3aの外端に指掛りのための舌片3dを設けることもある。
さらにポケット3はウェルダー溶着Wにて形成するので、その形成は簡単であり、またフィルム袋との間で段差を生ずることもないから、体裁も良好となる。
【実施例2】
【0014】
図4はポケット3の表面3aと背面3bに四文字熟語の設問Qとその答えAを設けた例、図5は漢字にかえて表面3aに算数問題の設問Qと背面3bにその答えAを設けた例、図6は表面3aに日本語の言葉をいろいろな外国語で何と言うかという設問Qと背面3bにその答えAを設けた例、図7は表面3bに暮らしの豆知識として「こんな時どうする?」という設問Qと背面3bにその答えAを設けた例、図8は表面3aにマンガのキャラクターなどに関した設問Qと背面3bにその答えAを設けた例を示すものである。設問Qは上記した例にとどまるものではなくあらゆる事象を対象にすることができる。
いずれも台紙5の出し入れによって設問Qとその答えAを見て学習し理解することができることとなる。その他の構成と作用は前例と同じである。
【実施例3】
【0015】
図9はポケット3に挟入した台紙5が抜け落ちないようにするために、ポケット3の出し入れ口3cをシール7で仮止めした実施例を示すもので、その他は前例と同じである。
【実施例4】
【0016】
図10は上記の構成と作用をするポケットティッシュ1を6個などにて積み重ね、またはこれを2列並べて1組のセットとしてフィルム大袋2bに緊張包みした例を示すもので、このようにしてポケットティッシュ1を複数個にて1セットとすることでポケット3の6個分等の設問Qにて例えば難解漢字シリーズ1〜6のように異なる設問Qと答えAを連続形にして揃えることができる。
【実施例5】
【0017】
図11はボックスティッシュとして卓上などに置かれるレギュラータイプのティッシュペーパー1bを略直方体形をしたフィルム製の大袋2bにて緊張包装した実施例を示すものであって、この大袋2bにおいては4つの平らな側面と底面およびティッシュペーパー1bの取り出し口4を設けた上面の一部にウェルダー溶着Wにてポケット3を形成することができる。各ポケット3は1個ずつ設けるか、2個または3個などに区分して設けて、それぞれに設問Qと答えAを形成して出し入れする同形の台紙5にて答えAを見えかくれさせるようにするのである。
いずれにしてもポケット3は大きくなって設問Q等を多くすることができることとなる。
【実施例6】
【0018】
図12は菓子として例えばキャラメルを入れるフィルム小箱またはフィルムコーティング小箱2cの例であって、小箱2cの場合は2つの平らな外面の一面または二面にポケット3をウェルダー溶着Wして形成するのである。また図13はコーンフレークの入ったフィルム大箱2dの例で、側面を含む平らな外面の一面または数面にポケット3をウェルダー溶着Wして形成するのである。台紙5の出し入れにて設問Qの答えAを見えかくれさせて表面3aの設問Qを理解するようにした点を含むその他の構成と作用は前例と同じである。
【0019】
なお大小のフィルムまたはフィルムコーティング箱2c,2dが観光地土産の菓子用などの場合は、設問Qをその観光地に関連した歴史,風土,名物などにすることもある。
【0020】
また、台紙5は表面5aの一部または裏面を利用して商品購入,観光施設などの割引・クーポン券などにすることもできる。
【実施例7】
【0021】
図14は第7実施例を示すもので、ポケット3の表面3aに設問Qにかえて広告6としてイベント予告,キャンペーン実施などのお知らせを設け、背面3bにその答えAとして開催日時,参加方法,サービス内容等を設けるようにしたのである。表面のイベント予告などの文字と、台紙5を抜き出すことで現われる背面3bの内容文字が重なることで、平面的な広告に較べてインパクトのある立体広告6とすることができることとなる。なお、台紙5を割引・クーポン券などとして利用することができるようにすることは前例と同じである。
【実施例8】
【0022】
図15はエコバッグ2e,鞄2f,ランドセル2gの平らな一面にウェルダー溶着Wにより形成した本発明のポケット3を設けた例を示すもので、エコバッグ2e,鞄2f,ランドセル2gの内外の平面のいずれかに1乃至複数個のポケット3を設けるようにしたほかの構成と作用は前例と同じである。
ランドセル2gはそのほかに側面の両側または一面にポケット3を設けることもできる。
【実施例9】
【0023】
図16はクリアファイル2hの一面または両面に1乃至複数個ずつにてポケット3を設けた例を示すもので、その他の構成と作用は前例と同じである。
クリアファイル2h内に挟み入れる例えば問答集と本発明のポケット3の問答を合わせることで、学習,教養等の習得は一段と拡充され、促進されるものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明は、大小の袋,箱およびクリアファイル等の平らな面に透視可能なポケットを設けて、その表面と背面および出し入れする台紙を利用して学習等を助長することで、広く利用し活用することができるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ティッシュペーパーおよび菓子,学用品,石鹸その他の物品を各別に入れる大小のフィルム袋,箱の平らな外面に表面と背面ととからなる1乃至複数個の透視可能なポケットをウェルダー溶着により形成し、該ポケットの表面に学習などのための設問を設け、背面に答えを設けて、挟入する該ポケットとほぼ同形で不透明な台紙の出し入れにて背面の答えを見えかくれさせて表面の設問を理解させるようにしたことを特徴とする大小のフィルム袋,箱のポケット構造。
【請求項2】
表面と背面とからなるポケットはクリアファイル,エコバッグの一面または両面に1乃至複数個にてウェルダー溶着して形成する請求項1に記載の大小のフィルム袋,箱のポケット構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−96825(P2012−96825A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−245018(P2010−245018)
【出願日】平成22年11月1日(2010.11.1)
【出願人】(507294018)
【出願人】(508154438)株式会社真和 (2)
【Fターム(参考)】