説明

大根の抽出液で還元水を製造し、その滴定で清水を還元する方法とその利用技術

【課題】還元剤として生の大根及び切干大根を使用することで、電気分解法及びゲルマニュウム等の希少鉱石の接触法に替る安価で安易にしかも安全に還元水を製造することを可能とする。
【解決手段】生の大根を摩り下ろし、それをろ過し抽出した原液を還元電位測定器でその電位値が−70±10mvを確認し、還元対象水に滴定により2000倍から4000倍に希釈することで酸化還元電位を50%±10の還元電位値にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水道水及びミネラル水の飲料水と、調理水等を簡単、安全、速やかに、しかも環境負荷を増加することなく廉価に製造できる従来の接触法や電気分解法とは全く違う大根抽出液による酸化還元方法である。
【背景技術】
【0002】
動植物にとって活性酸素によるリスクを回避する為に、飲料水により還元水を飲用している。日常生活においては、上水及び市販ミネラル水を利用することが一般的でありコスト的にも比較的安価である。ただ、上水の場合は、還元電位値に地域差はあるが平均570mv前後、ミネラル水ではメーカーによりバラツキがあるが200mvから300mvである。
【0003】
これらの還元水製造方法は、家庭の場合においては、水道蛇口の前段で小型の還元装置を設置し電気的にアルカリ水と酸性水に分解し製造している。この方法では、装置製造による二酸化炭素の排出、及び使用時に電気使用料金とそのための二酸化炭素排出による環境負荷の増加に繋がる。
【0004】
上記〔0003〕においては品質保持の為の保守管理,又、同時に製造される酸性水の効果的使用が必要不可欠であり、未使用での排出の場合には無駄な水になり環境負荷の増加になる。
【0005】
上記〔0003〕において装置の本体の設置スペースの制約もあり、この廃棄時期においては樹脂の場合での二次公害の原因になる。
【0006】
鉱物であるゲルマニュウム及びトルマリン等に接触させることにより還元水化している。但し、これらの方法ではその還元水の測定値をその還元効力を理論値どおり管理コントロールすることが不可能である。又、人体にあたえる悪影響における保障もなく危険性がないとはいえないのが実態である。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、設備投資、初期投資をかけないで酸化還元水を廉価に大量に迅速かつ安全に還元を可能にする。
従来の酸化還元水化では、本体及びカートリッジはABS樹脂使用により、使用後は廃棄物が発生する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
発明が解決しようとする問題点は、如何に安価で初期投資なしで、しかも環境に負荷をかけなく経済的、効率的、短時間に品質の安定、保存可能な還元効果の高い還元液を製造するかという点である。
【問題を解決しょうとする課題】
【0009】
本発明は、根菜類の中でも突出して消化酵素ジアスターゼを含んで、しかも容易に生産され全国的に可能である大根(全国年間生産量約160万トン)から、その還元力の高い抽出液を人工的に摩り下ろしその液体をろ過布でろ過し、その抽出液(酸化還元電位値平均―70mv)を一本の大根(重量約700g)から350ccを一貫して製造することを最も特徴とする。
【0010】
上記特徴に関連する二次製品である切干大根40gに対し熱湯及び水道水500cc標準的に30分前後を浸漬し、その浸漬液のみをろ過して還元効力をもつ抽出液を製造することを特徴とする。
【0011】
上記特徴に関連する原料として140g玉葱1個(全国年間生産量約120万トン)も同様に摩り下ろすか、湯煎(90℃以上20分)の煮汁300cc(酸化還元電位値20mv)を製造する。
【0012】
本発明は、このこれらの抽出液を2000倍から最大4000倍で還元効力を発揮できる還元原液を抽出製造することを特徴とする。
【0013】
本発明の大根還元原液は、大根の抽出液(酸化還元電位値―70mv±10)を酸化還元電位値570mvの水道水に2000ccに対し注射器で1ccを滴定することで5分後に250±30mvに還元する利点がある。
【0014】
大根を摩り下ろし、それをろ過した抽出液(酸化還元電位値―80mv±10)を常温水道水(酸化還元電位値570mv±70)2000ccに1cc滴定することで5分後に酸化還元電位値を270mv±20に下げることが実現できた。また、その状態を持続することも24時間の測定結果で確認。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、大根より抽出した抽出液を原液とするが、地球規模でどこでも栽培生産されており増産もできる材料である。しかも、生産過程や製造技能は全く不安ない。更に、抽出後の残さ物は、畑などへ有機肥料として利用することで、二次公害を出さず、抽出原液の保管・維持も容易である。
しかも、滴定方式とすることで還元水が容易に作れることから、現行のカートリッジの取り換えを不要とするものである。使用方法としては、少量から大量にまで還元水を人為的に何時でも、どこでも誰でも安全に、環境に負荷をかけないで地球環境に優しく作ることが可能となる。
【発明の効果】
【0016】
本発明でカーネーションの切り花を酸化還元測定値(mv)で測定した還元水に1日浸漬したものと、水道水に浸漬した場合、還元水に浸漬したカーネーションの日持ちは14日に対し水道水の場合は7日となり、しかも、水の濁り、臭気の発生も無く日持ちに効果がみられた。
その時の酸化還元電位値は−152mv、水道水100%は17mvであった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
滴定方式により試験管に、市販のカーネーション5本を、抽出した消化酵素ジアスターゼで、滴定条件をかえたもの4本と通常水道水100%で試みた。酸化還元電位を下げることにより、花卉切り花店においては、水を交換しなくても日持ちが良くなることから、水の交換手間は省かれ、現行より水の使用量が少なくなり、水道水の節約、又、常温環境での保管により定温冷蔵庫の温度を下げることによる電気料の節約が図られる。生産者においては、物流での保冷車の燃料の削減とCO2削減が可能となる。
【実施例1】
【0018】
試験管に一定量の植物性アミノ酸液をそれぞれ水道水に、0.025%、0.066%、0.0125%を点滴する。
【0019】
【表1】

【0020】
この結果、水道水に対し、酸化還元処理を実施した切り花が日持ちすることを確認した。水道水への還元力率は100−(247÷531)×100=53.5%となり、還元効果を確認する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生の大根及び乾燥させた切干大根から抽出した搾り液を還元液として飲用水を還元する製造方法
【請求項2】
上記〔請求項1〕による還元水を滴定した希釈後に一定時間浸漬することで切花の日持ち、野菜類を鮮度保持する利用方法

【公開番号】特開2011−125837(P2011−125837A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299383(P2009−299383)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(510008019)株式会社アクシオン (1)
【出願人】(303004565)
【出願人】(509161439)
【Fターム(参考)】