説明

大環状グレリン受容体修飾因子およびその使用方法

本発明は、グレリン受容体(成長ホルモン分泌促進因子受容体、GHS−R1a、ならびにそのサブタイプ、イソ型および変異型)の選択的調節因子として機能することができる、新規の構造的に定義された大環状化合物を提供する。該新規化合物を合成する方法も、本明細書に記載する。これらの化合物は、グレリン受容体のアゴニストとして、ならびに、代謝および/または内分泌疾患、胃腸疾患、心臓血管疾患、肥満症および肥満症関連疾患、中枢神経系障害、骨疾患、遺伝性疾患、過剰増殖性疾患、および炎症性疾患を含むがこれらに限定されない、様々な医学的症状の治療および予防のための薬剤として有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物
【化1】

およびその薬学的に許容される塩であって、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基、および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化2】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
式Iの化合物、およびその薬学的に許容される塩。
【請求項2】
式Iの化合物であって、
1は、シクロプロピル基、シクロヘキシル基、−CH2CH3、−CH2CH2CH3、−CH2CH2CH2CH3、−CH(CH32、−CH(OH)CH3、−CH(OCH3)CH3、−CH2CH(CH32、または−CH(CH3)CH2CH3であり、
2は、メチル基、フルオロメチル基、またはヒドロキシメチル基であり、
3は、−CH2CH(CH32、−C(CH33、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、−C(OR14)R1516(式中、R14、R15およびR16は、水素および低級アルキル基より独立して選択される。)、および−CR11a11b12(式中、R11aおよびR11bは、独立して水素またはメチル基であり、R12は、
【化3】

(式中、R17は、水素、低級アルキル基およびアシル基から選択されるか、または−(CH2pCO213であり、ここでpは、0または1であり、R13は、水素または低級アルキル基である。)から成る群より選択される。)であり、
8aは、メチル基であり、R8bは、水素であり、
Zは、以下から成る群より選択され、
【化4】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示す、
式Iの化合物。
【請求項3】
以下の構造を有する式Iの化合物
【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
【請求項4】
式IIの化合物
【化21】

またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマーであって、
式中、
18、R19a、R19b、R20、およびR21は、水素、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
22は、水素、アルキル基、アシル基、スルホニル基、およびヒドロキシ官能基に対する標準保護基から成る群より選択され、
23は、水素、アルキル基、アシル基、カルボキシアルキル基、カルボキシアリール基、スルホニル基、およびアミン官能基に対する標準保護基から成る群より選択され、
24は、水素およびアルキル基から成る群より選択され、
Bは、CR25a25bであって、R25aおよびR25bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Wは、以下から成る群より選択され、
【化22】

式中、(D)および(B)は、それぞれ、Wの式IIのCR19a19bおよびBへの結合を示し、
4、L5およびL6は、O、およびCR26a26bから成る群より独立して選択され、R26aおよびR26bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
5、M6、M7およびM8は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M5、M6、M7およびM8のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
8、X9、X10、X11、X12、X13およびX14は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
pは、0または1であり、qは1または2である、
式IIの化合物、またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
【請求項5】
以下の構造を有する式IIの化合物
【化23】

【化24】

【化25】

またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマーであって、PGは、水素、およびアミン官能基に対する保護基から成る群より選択される、
式IIの化合物、またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマー。
【請求項6】
(a) ビルディングブロック構造と、
(b) 式IIの化合物、またはその誘導体と、
を含む、大環状化合物。
【請求項7】
(a) 請求項1に記載の式Iの化合物と、
(b) 薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と、
を含む、医薬組成物。
【請求項8】
(a) 請求項10に記載の化合物と、
(b) 薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と、
を含む、医薬組成物。
【請求項9】
胃腸疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化26】

およびその薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基、および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化27】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項10】
前記化合物は、以下の構造
【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマーを有する、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記胃腸疾患が、胃腸運動障害によって特徴付けられる請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記胃腸疾患が、術後腸閉塞症、胃不全麻痺、オピオイド誘発性大腸機能障害、慢性腸偽閉塞症、急性結腸偽性閉塞症(オギルビー症候群)、短腸症候群、嘔吐、便秘型過敏性腸症候群(IBS)、慢性便秘、癌関連消化不良症候群、胃内容排出の遅延、パーキンソン病患者における胃腸障害または胃内容排出の遅延、筋硬直性ジストロフィーにおける胃腸障害または胃内容排出の遅延、硬皮症患者における胃腸障害または胃内容排出の遅延、胃食道逆流疾患(GERD)、胃潰瘍、またはクローン病である請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記胃不全麻痺が、糖尿病性胃不全麻痺または術後胃不全麻痺症候群である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記化合物が、経口投与される請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記化合物が、非経口投与される請求項9に記載の方法。
【請求項16】
前記対象が、哺乳類である請求項9に記載の方法。
【請求項17】
前記対象が、ヒトである請求項9に記載の方法。
【請求項18】
前記対象が、ウマである請求項9に記載の方法。
【請求項19】
前記化合物が、胃腸運動性を刺激するために有用な付加的薬剤と併用投与される請求項9に記載の方法。
【請求項20】
有効量の請求項1、10、11または12に記載の1つ以上の化合物を含む薬剤用量ユニットを含有する1つ以上の容器を含むキット。
【請求項21】
代謝性または内分泌疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化44】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基、および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化45】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項22】
前記化合物は、以下の構造
【化46】

【化47】

【化48】

【化49】

【化50】

【化51】

【化52】

【化53】

【化54】

【化55】

【化56】

【化57】

【化58】

【化59】

【化60】

【化61】

またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマーを有する、
請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記代謝性または内分泌疾患が、食欲不振、食糧摂取量の減少、エネルギー消費量の低下、または筋肉疲労によって特徴付けられる請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記代謝性または内分泌疾患が、悪液質である請求項23の方法。
【請求項25】
心臓血管疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化62】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基、および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化63】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項26】
前記化合物は、以下の構造
【化64】

【化65】

【化66】

【化67】

【化68】

【化69】

【化70】

【化71】

【化72】

【化73】

【化74】

【化75】

【化76】

【化77】

【化78】

【化79】

またはその光学異性体、鏡像異性体もしくはジアステレオマーを有する、
請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記心臓血管疾患が、慢性心不全である請求項25に記載の方法。
【請求項28】
中枢神経系障害を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化80】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基、および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化81】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項29】
前記中枢神経系障害が、アルツハイマー病、パーキンソン病、不安神経症、ストレス、不眠症であるか、または認知機能の低下もしくは正常な睡眠パターンの乱れによって特徴付けられる請求項28に記載の方法。
【請求項30】
炎症性疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化82】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化83】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項31】
前記炎症性疾患が、潰瘍性大腸炎、炎症性腸疾患、クローン病、膵炎、関節リウマチ、骨関節炎、ぜんそく、血管炎、乾癬、アレルギー性鼻炎、消化性潰瘍性疾患、術後腹腔内敗血症、虚血再かん流障害、膵臓および肝臓障害、敗血症および敗血性ショック、ある薬物によって引き起こされる胃損傷、ストレス誘導胃損傷、Hピロリによって引き起こされる胃損傷、炎症性疼痛、慢性腎臓病、または腸炎である請求項30に記載の方法。
【請求項32】
過剰増殖性疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化84】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化85】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件として、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項33】
前記過剰増殖性疾患が、癌である請求項32に記載の方法。
【請求項34】
骨疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の式Iの化合物
【化86】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化87】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項35】
前記骨疾患が、骨粗しょう症である請求項34に記載の方法。
【請求項36】
薬剤によって引き起こされる胃腸運動性の低下または機能不全に罹患する患者を治療するための方法であって、式Iの化合物
【化88】

および、その薬学的に許容される塩を投与するステップを含み、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化89】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
方法。
【請求項37】
前記代謝異常が、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満症、またはメタボリック症候群より選択される請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記過剰増殖性疾患が、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、神経内分泌癌、肝細胞癌、非小細胞癌、血液系腫瘍、固形腫瘍、前立腺または結腸の腫瘍、または結腸、肺、胃、卵巣または乳の腫瘍より選択される請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記薬剤が、GLP−1受容体アゴニスト、アミリン受容体アゴニスト、ペプチドYY(PYY)受容体アゴニスト、プロテアソーム阻害剤、抗コリン剤、三環式抗鬱薬、モノアミン取り込み阻害抗鬱薬、癌化学療法薬剤、アドレナリンアゴニスト、ドーパミン作動薬、抗マラリア薬、または鎮痙剤より選択される請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記薬剤は、GLP−1、GLP−1(7−36)アミド、エキセナチド(エキセンディン−4)、リラグルチド(NN2211)、ギラチド、アルビグルチド(GSK−716155、アルブゴン)、GLP1−I.N.T.、AC2592、AC2993LAR、ARI−2255、ARI−2651、BRX−0585(GLP−1−Tf)、CJC−1131、PC−DAC(登録商標):エキセンディン−4、CS−872、AVE−0010(ZP−10)、BIM−51077(R−1583)、BIM−51182、ITM−077、SUN E7001、TH−0318、TH−0396、TTP−854、LY−315902、LY−307161、アミリン、プラムリンチド、MBP−0250、PX811016、ペプチドYY、ペプチドYY3−36(AC−162352)、ボルテゾミブ、カーフィルゾミブ(PR−171)、MLN−273、MLN−519(LDP−519)、NPI−0052、(サリノスポラミドA)、MG−132、MG−162、PR39、CEP−18770、アトロピン、ベンゾトロピン、ヒヨスチン、プロパンテリン、スコポラミン、トリヘキシフェニジル、フェノチアジン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、デシプラミン、フルオキセチン、シタロプラム、ノミフェンシン、他の向精神薬、ビンクリスチン)、イソプロテレノール、サルブタモール、リダミジン、クロニジン、レボドパ、ブロモクリプチン、アポモルヒネ、クロロキン、またはメパクリンより選択される請求項36に記載の方法。
【請求項41】
前記化合物が、胃腸運動性の低下または機能不全を引き起こす前記薬剤と併用投与される請求項36に記載の方法。
【請求項42】
前記化合物が、胃腸運動性の低下または機能不全を引き起こす前記薬剤の投与の後に投与される請求項36に記載の方法。
【請求項43】
前記化合物が、胃腸運動性の低下または機能不全を引き起こす前記薬剤の投与の前に投与される請求項36に記載の方法。
【請求項44】
(a) グレリン受容体アゴニストと、
(b) GLP−1受容体アゴニストと、
(c) 薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と、
を含む医薬組成物。
【請求項45】
前記グレリン受容体アゴニストが、式Iの化合物
【化90】

および、その薬学的に許容される塩であって、
式中、
1は、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
2は、低級アルキル基および置換低級アルキル基から成る群より選択され、
3は、アルキル基、ヒドロキシ基またはカルボキシ基で置換されるアルキル基、およびアリール基で置換されるアルキル基から成る群より選択され、
4、R5a、R5b、R6、およびR7は、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
8aおよびR8bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Yは、CR9a9bであって、R9aおよびR9bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
Zは、以下より選択され、
【化91】

式中、(A)および(Y)は、それぞれ、Zの式IのCRabおよびYへの結合を示し、
1、L2およびL3は、O、およびCR10a10bから成る群より独立して選択され、R10aおよびR10bは、水素および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
1、M2、M3およびM4は、CおよびNから成る群より独立して選択されるが、M1、M2、M3およびM4のうち1つ以下が窒素であるということを条件とし、
1、X2、X3、X4、X5、X6およびX7は、水素、ハロゲン、トリフルオロメチル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、および低級アルキル基から成る群より独立して選択され、
mは、0または1であり、nは、1または2である、
請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項46】
前記グレリン受容体アゴニストが、グレリン、ヘキサレリン、GHRP−1、GHRP−2、GHRP−6、イパモレリン、テサモレリン、MK−0677、NN703、カプロモレリン、G7039、G7134、G7203、G7502、SM−130686、BMS−604992、RC−1141、RC−1239、RC−1291、EX−1314、GTP−200、SUN11031、L−692429、L−692587、L−739943、L−163255、L−163540、L−163833、L−166446、CP−424391、EP−51389、LY−444711、NNC−26−0235、NNC−26−0323、NNC−26−0610、NNC−26−0722、NNC−26−1089、NNC−26−1136、NNC−26−1137、NNC−26−1187、またはNNC−26−1291より選択される請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項47】
前記GLP−1受容体アゴニストが、GLP−1、GLP−1(7−36)アミド、エキセナチド(エキセンディン−4)、リラグルチド(NN2211)、ギラチド、アルビグルチド(GSK−716155、アルブゴン)、GLP1−I.N.T.、AC2592、AC2993LAR、ARI−2255、ARI−2651、BRX−0585(GLP−1−Tf)、CJC−1131、PC−DAC(登録商標):エキセンディン−4、CS−872、AVE−0010(ZP−10)、BIM−51077(R−1583)、BIM−51182、ITM−077、SUN E7001、TH−0318、TH−0396、TTP−854、LY−315902、またはLY−307161より選択される請求項44に記載の医薬組成物。
【請求項48】
(a) グレリン受容体アゴニストと、
(b) アミリン受容体アゴニストと、
(c) 薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と、
を含む医薬組成物。
【請求項49】
前記グレリン受容体アゴニストが、グレリン、ヘキサレリン、GHRP−1、GHRP−2、GHRP−6、イパモレリン、テサモレリン、MK−677、NN703、カプロモレリン、G7039、G7134、G7203、G7502、SM−130686、BMS−604992、RC−1141、RC−1239、RC−1291、EX−1314、GTP−200、SUN11031、L−692429、L−692587、L−739943、L−163255、L−163540、L−163833、L−166446、CP−424391、EP−51389、LY−444711、NNC−26−0235、NNC−26−0323、NNC−26−0610、NNC−26−0722、NNC−26−1089、NNC−26−1136、NNC−26−1137、NNC−26−1187、またはNNC−26−1291より選択される請求項48に記載の医薬組成物。
【請求項50】
前記アミリン受容体アゴニストが、アミリン、プラムリンチド、MBP−0250、またはPX811016より選択される請求項48に記載の医薬組成物。
【請求項51】
(a) グレリン受容体アゴニストと、
(b) ペプチドYY(PYY)受容体アゴニストと、
(b) 薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と、
を含む医薬組成物。
【請求項52】
前記グレリン受容体アゴニストが、グレリン、ヘキサレリン、GHRP−1、GHRP−2、GHRP−6、イパモレリン、テサモレリン、MK−0677、NN703、カプロモレリン、G7039、G7134、G7203、G7502、SM−130686、BMS−604992、RC−1141、RC−1239、RC−1291、EX−1314、GTP−200、SUN11031、L−692429、L−692587、L−739943、L−163255、L−163540、L−163833、L−166446、CP−424391、EP−51389、LY−444711、NNC−26−0235、NNC−26−0323、NNC−26−0610、NNC−26−0722、NNC−26−1089、NNC−26−1136、NNC−26−1137、NNC−26−1187、またはNNC−26−1291より選択される請求項51に記載の医薬組成物。
【請求項53】
前記ペプチドYY受容体アゴニストが、ペプチドYY、またはペプチドYY3−36(AC−162352)より選択される請求項51に記載の医薬組成物。
【請求項54】
(a) グレリン受容体アゴニストと、
(b) プロテアソーム阻害剤と、
(b) 薬学的に許容される担体、賦形剤または希釈剤と、
を含む医薬組成物。
【請求項55】
前記グレリン受容体アゴニストが、グレリン、ヘキサレリン、GHRP−1、GHRP−2、GHRP−6、イパモレリン、テサモレリン、MK−0677、NN703、カプロモレリン、G7039、G7134、G7203、G7502、SM−130686、BMS−604992、RC−1141、RC−1239、RC−1291、EX−1314、GTP−200、SUN11031、L−692429、L−692587、L−739943、L−163255、L−163540、L−163833、L−166446、CP−424391、EP−51389、LY−444711、NNC−26−0235、NNC−26−0323、NNC−26−0610、NNC−26−0722、NNC−26−1089、NNC−26−1136、NNC−26−1137、NNC−26−1187、またはNNC−26−1291より選択される請求項54に記載の医薬組成物。
【請求項56】
前記プロテアソーム阻害剤が、ボルテゾミブ、カーフィルゾミブ(PR−171)、MLN−273、MLN−519(LDP−519)、NPI−0052、(サリノスポラミドA)、MG−132、MG−162、PR39、またはCEP−18770より選択される請求項54に記載の医薬組成物。
【請求項57】
代謝異常を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の請求項44、48または51に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【請求項58】
前記代謝異常が、1型糖尿病、2型糖尿病、肥満症、またはメタボリック症候群であるか、高インスリン血症によって特徴付けられるか、または胃腸運動障害によって合併される請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記医薬組成物が、経口投与される請求項57に記載の方法。
【請求項60】
前記医薬組成物が、非経口投与される請求項57に記載の方法。
【請求項61】
前記対象が、哺乳類である請求項57に記載の方法。
【請求項62】
前記対象が、ヒトである請求項57に記載の方法。
【請求項63】
有効量の請求項44、48または51に記載の医薬組成物を含む薬剤用量ユニットを含有する1つ以上の容器を含むキット。
【請求項64】
過剰増殖性疾患を治療するための方法であって、その治療を必要とする対象に、有効量の請求項54に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【請求項65】
前記過剰増殖性疾患が、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、慢性リンパ球性リンパ腫、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、神経内分泌癌、肝細胞癌、非小細胞癌、血液系腫瘍、固形腫瘍、前立腺または結腸、肺、胃、卵巣の腫瘍、または乳癌より選択される請求項64の方法。
【請求項66】
前記過剰増殖性疾患が、胃腸運動障害によって合併される請求項64の方法。
【請求項67】
前記医薬組成物が、経口投与される請求項64に記載の方法。
【請求項68】
前記医薬組成物が、非経口投与される請求項64に記載の方法。
【請求項69】
前記対象が、哺乳類である請求項64に記載の方法。
【請求項70】
前記対象が、ヒトである請求項64に記載の方法。
【請求項71】
有効量の請求項54に記載の医薬組成物を含む薬剤用量ユニットを含有する1つ以上の容器を含むキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−518090(P2010−518090A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−549129(P2009−549129)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/001754
【国際公開番号】WO2008/130464
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(506419489)トランザイム・ファーマ,インコーポレイテッド (11)
【Fターム(参考)】