説明

天然脂肪酸をベースとしたアクリレート複合樹脂を含有する複合材料

本発明は、例えばアクリレートなどの反応性モノマーで修飾された、天然脂肪酸ベースの複合樹脂、そして特に例えば複合材料などの組み合わせ生成物中での結合剤および親和性付与剤としてのそれらの使用、ならびにそれらを含む複合材料ならびに複合材料の製造法に関する。組み合わせ生成物は、1〜50重量%の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂をそれ自体かまたは水性乳剤として、および99〜50重量%のセルロース、木材、亜麻糸、麻、澱粉もしくは他の天然繊維材料またはそれらの組み合わせを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばアクリレートなどの反応性モノマーで修飾された天然脂肪酸ベースの複合樹脂、そして特に複合材料中での結合剤および親和性付与剤としてのそれらの使用、ならびにそれらを含む複合材料に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばバイオ複合材料などの再生可能な原料または生体材料から製造される、生成物の使用は、継続的に増加している。これは、これら生成物の多くの良好な特性の結果であって、その特性は、特に生成物の生分解性、リサイクル可能性および低毒性である。それらの容積の観点から、現在のバイオ複合材料のうち最も重要なものは、亜麻糸繊維、麻繊維および木材繊維をベースとした複合材料である。バイオ複合材料中の天然材料由来の原料の割合を可能な限り高くするために、製造に使用される添加剤もまたバイオベースであることが、一般的に望ましい。
【0003】
乳化重合は、塗装材および結合剤(バインダー)として機能する、例えばスチレンブタジエンコポリマー、アクリルポリマーおよびポリ酢酸ビニルなどの合成ラテックスを製造するための公知な方法である。乳化重合においては、典型的には、水、モノマーまたはモノマー混合物、界面活性剤および重合開始剤が用いられる。当該分野においてはまた、追加で例えば共力活性剤(co-surfactant)が使用されるような乳化重合様のミニ乳化重合法も公知である。
【0004】
米国特許第6,369,135号明細書は、塗料用途に適したラテックスの製造のためのミニ乳化重合法を開示しており、その製法では、エチレングリコールまたはグリセロールなどの二価アルコールもしくは多価アルコールおよび例えばフタル酸無水物などの一もしくは多塩基酸、または麻の種油もしくは大豆油で修飾されているアルキド樹脂の反応生成物が、例えばビニルまたはアクリルモノマーなどのエチレン性不飽和モノマー中に溶解される。混合物は、水および界面活性剤の存在下、好ましくは追加の共力活性剤の存在下、ミニ乳化重合される。結果として、アルキドがアクリレートポリマー骨格にグラフトされた、または逆にアクリレートがアルキドポリマー骨格にグラフトされたラテックスを含むポリマー粒子が得られる。
【0005】
上記に基づき、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を含む新しい複合材料および組み合わせ生成物を提供する必要性があることが見受けられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、例えば複合材料、特にバイオ複合材料などの組み合わせ生成物中での結合剤および親和性付与剤としての天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂の使用である。
【0007】
本発明の他の目的はまた、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を含む、例えば複合材料などの組み合わせ生成物である。
【0008】
本発明の他の目的は、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を含む、例えば複合材料などの組み合わせ生成物の製造法である。
【0009】
本発明の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂の使用、およびそれらを含む、例えば複合材料、特にバイオ複合材料などを含む組み合わせ生成物の使用における特性が、本発明の特許請求の範囲に示されている。
【0010】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂とは、本明細書中では、アクリレートモノマーおよび天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂から形成されるポリマーを指し、ポリマーの型は主にブロックポリマーである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、例えば複合材料などの組み合わせ生成物中での、特にバイオ複合材料中での結合剤および親和性付与剤としての天然脂肪酸ベースの複合樹脂の使用、ならびに例えば天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を含む複合材料および特にバイオ複合材料などの組み合わせ生成物に関する。
【0012】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂は、例えばセルロース、木材、木材繊維、亜麻糸、麻、澱粉および他の天然繊維またはそれらの組み合わせなどの天然材料から、必要ならば公知の添加剤とともにおよび任意には他の材料とともに、例えば複合材料のような組み合わせ化合物の製造のための結合剤および親和性付与剤として使用されてもよい。
【0013】
本発明の複合材料は、800〜6,000,000の分子量を有する天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂および200〜20,000の分子量を有する脂肪酸ベースのアルキドセグメントおよびアクリレートセグメントを含む。
【0014】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂は、乳化重合によって製造されてもよく、反応性アクリレートモノマーが天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂の脂肪酸部分の共役または非共役の二重結合と反応され、それにより所望の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が製造される。
【0015】
乳化重合法において、最初に天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が、アクリレートモノマーまたはアクリレートモノマー混合物中に溶解させられ、または混合され、その後溶液が、1またはいくつかの界面活性剤および任意には1または複数の共力活性剤の存在下で、水中に分散されてエマルジョンが形成され、そしてその後、適切なフリーラジカル開始剤の存在下、ラジカル機序で重合が行われる。乳剤生成物は、ポリマー粒子を含み、例えば脂肪酸側鎖にアクリレートポリマーセグメントが付加されるように、出発材料の脂肪酸の二重結合に、アクリレートポリマー鎖がグラフト化されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
驚くべきことに、例えば複合材料および特にバイオ複合材料などの、天然の生分解性および無毒性の組み合わせ生成物は、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂および天然繊維材料から製造されてもよいことが見出された。
【0017】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を含む本発明による複合材料は、1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%(乾燥物から計算された)の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂、および99〜50重量%好ましくは、95〜70重量%のセルロース、木材、木材繊維、亜麻糸、麻、澱粉または他の天然繊維またはそれらの組み合わせを、必要ならば公知の添加剤とともに含み、またはその代わりに、天然材料とともに、リサイクルされた材料かもしれない、例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリラクチド(PLA)および対応するポリマーなどの熱可塑性プラスチックから選択される他の材料が複合材料中で使用されてもよい。
【0018】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を含む本発明による複合材料は、1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂をそれ自体かまたは水性乳剤で、および99〜50重量%好ましくは、95〜70重量%のセルロース、木材、木材繊維、亜麻糸、麻、澱粉または他の天然繊維材料を混合することによって、例えば100〜250℃、好ましくは、120〜200℃での所望のタイプの複合材生成物への押し出し加工または加熱加圧成型法によるなどの、熱による生成物の成形および硬化によって製造され得る。
【0019】
天然繊維材料のうち20〜80重量%は、例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリラクチド(PLA)および対応するポリマーなどの熱可塑性プラスチックから選択され得る別の材料で置換できるが、その材料は好ましくは、分断された微粉として粉末にされるかまたはすりつぶされたリサイクルされる材料である。30〜70重量%の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂は、例えば澱粉およびセルロース誘導体などの天然由来の接着剤を用いた合板およびベニヤ板生成物などの木材板生成物中では特に、別の結合剤または接着剤で置換され得る。
【0020】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂の製造において、二重結合を含む脂肪酸または対応するエステルを含む天然脂肪酸および天然脂肪酸エステルの混合物が使用されるかもしれないが、二重結合は、例えば植物、木材および特に天然油、トール油脂肪酸混合物中にならびにスベリンおよびクチンの脂肪酸の混合物中に存在し、そして二重結合は、共役または非共役であってもよい。天然油とは、本明細書中では、例えば植物油、好ましくは、麻の種油、大豆油、菜種油、西洋アブラナ油、ひまわり油、オリーブ油および対応する油を意味する。
【0021】
トール油脂肪酸混合物とは、特に、木材処理工業のトール油副産物から分離される脂肪酸の混合物を指し、そのうちの典型的な脂肪酸の組成は、以下のように示される。トール油脂肪酸混合物は、重量パーセントとして計算して、約50%(45〜55%)のリノール酸および共役酸を含む他の2未置換C18脂肪酸、約35%(30〜45%)のオレイン酸、約7%(2〜10%)のポリ不飽和脂肪酸、約2%(0.5〜3%)の飽和脂肪酸および多くても3%(0.5〜3%)のロジン酸を含む。
【0022】
いくつかの天然油の考えられる脂肪酸組成は、次の表1に示される。
【0023】
【表1】

【0024】
天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂とは、本明細書中では、多価のアルコール/複数のアルコールと一、二および/または多塩基酸/塩基酸または酸無水物および天然脂肪酸または天然脂肪酸エステルとの縮合反応生成物を指す。天然脂肪酸または天然脂肪酸エステルは、トール油脂肪酸、スベリン脂肪酸およびクチン脂肪酸および植物油、好ましくは、トール油脂肪酸、スベリン脂肪酸、麻の種油、大豆油、菜種油、西洋アブラナ油、ひまわり油およびオリーブ油ならびにそれらの混合物からなる群から選択される脂肪酸の混合物または脂肪酸エステルの混合物を含む。
【0025】
天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂とは、本明細書中では、共役脂肪酸の割合が0〜70重量%である20〜80重量%、好ましくは40〜75重量%の天然脂肪酸の出発材料またはそれらの混合物から、1〜45重量%、好ましくは5〜30重量%の1またはいくつかの多価アルコールから、5〜45重量%、好ましくは、10〜39重量%の1またはいくつかの多塩基酸および任意には0〜15重量%の1またはいくつかの一塩基酸からの縮合によって製造されるアルキド樹脂を指す。脂肪酸出発材料は、トール油脂肪酸、スベリン脂肪酸、クチン脂肪酸、植物油およびそれらの混合物、好ましくは、トール油脂肪酸、スベリン脂肪酸、麻の種油、大豆油、菜種油、西洋アブラナ油、ひまわり油およびオリーブ油からなる群から選択される天然脂肪酸または天然脂肪酸エステルを含む。多価アルコールは、グリセロール、ペンタエリスルトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールおよびそれらの混合物からなる群から選択される。多塩基酸は、二価および多価の酸およびそれらの酸無水物からなる群から選択され、該多塩基酸は、好ましくは、フタル酸無水物、イソフタル酸またはテレフタル酸である。一塩基酸は、例えば吉草酸(n−ペンタン酸)および安息香酸のような、芳香族の一価の酸および脂肪族のC4〜C20カルボン酸からなる群から選択される。
【0026】
アルキド樹脂は、多価のアルコール、一価、二価および/または多価の酸または酸無水物および遊離脂肪酸の出発材料を、不活性ガス雰囲気下、200〜270℃の温度、好ましくは220〜260℃で、不活性ガス雰囲気下、共に縮合させることにより製造される。
【0027】
植物油などの脂肪酸エステルが使用される場合、アルコール分解と呼ばれるエステル交換反応において、脂肪酸エステルは初めに150〜240℃の温度、好ましくは180〜200℃で、過剰の多価アルコールと反応されて、平衡混合物中に、不活性ガス雰囲気下、200〜270℃の温度、好ましくは220〜260℃で、一価、二価および/または多価の酸または酸無水物とさらに反応することができる遊離の水酸基が得られる。通常使用されるアルコール分解触媒は、水酸化リチウム、酸化カルシウムおよび水酸化ナトリウムである。アルコール分解のため、多価アルコールは、典型的には、油の2倍のモル量使用される;油:多価アルコールのモル比は、典型的には、1.0:1.2〜1.0:3.0、好ましくは、1.0:1.5〜1.0:2.0である。
【0028】
このようにして製造される天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂の分子量は、典型的には、20,000g/モルより小さく、好ましくは、2,000〜10,000g/モルであり、および酸価は、典型的には、25より小さく、好ましくは、15より小さい。
【0029】
本発明の複合材料である天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂においてまた、無水マレイン酸または無水マレイン酸のC1〜C20アルキル/アルケニル誘導体または無水マレイン酸のジエステルおよび半エステルで修飾されている天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂も使用され得る。天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂が、100〜200℃の温度、好ましくは150〜180℃に温められ、その後無水マレイン酸(アルキドに対し、5〜35モル%、好ましくは、10〜20モル%の脂肪酸含有量)が、典型的には0.5〜2時間の間に少量ずつ添加され、その後反応混合物は、150〜220℃、好ましくは180〜200℃に温められ、そしてさらに1〜5時間撹拌される。生成物として、アルキド樹脂出発材料としてより高い酸性の官能基を有する修飾アルキド樹脂が得られる。
【0030】
アクリレートモノマーとは、本明細書中では、例えばブチル、エチル、メチルおよび2−エチルヘキシルアクリレートならびにブチル、エチル、メチルおよび2−エチルヘキシルメタクリレートなどのアクリレートおよびメタクリレートのモノマー、アクリルおよびメタクリル酸、アクリレートモノマーの混合物ならびにアクリレートまたはメタクリレートのスチレンまたはビニルアルコールまたは酢酸ビニルとの混合物を指す。
【0031】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂は、天然油ベースのアルキド樹脂をアクリレートモノマーと、水溶液中、ラジカル触媒の存在下で30〜100℃、好ましくは50〜90℃で乳化重合することにより製造され、それにより安定な乳剤が形成される。典型的な重合時間は、1〜6時間の間である。
【0032】
複数のアクリレートモノマーおよび水は、1またはいくつかの界面活性剤および任意には1またはいくつかの共力活性剤の存在下で乳剤に分散され、そしてその後アクリレートモノマーまたはアクリレートモノマーの混合物は、フリーラジカル開始剤および天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂の存在下で重合される。
【0033】
あるいは、アクリレートモノマーまたは複数のアクリレートモノマー、水、アルキド樹脂および1またはいくつかの界面活性剤、ならびに任意には1またはいくつかの共力活性剤(疎水性物質)がともに混合され、もし必要であるならば典型的には20〜80℃/1〜120分、好ましくは25〜65℃/1〜30分間の加熱を用い、その後溶液のpHを、pH6〜9に調整する。pH調整のための適切な塩基は、例えば、NaHCO3(aq)、KOH(aq)、NH3(aq)などである。反応混合物はその後、任意に1またはいくつかの界面活性剤を場合によっては含む水溶液中に乳化される。乳化は、有機層を水層中に添加することによってまたはその逆によって、同時に典型的には1〜180分、好ましくは5〜60分間激しく撹拌することによって行われる。混合はまた、高い効率の混合方法を用いて行なわれることも可能であり、または最初に形成された乳剤が、乳剤の液滴を形成するために高せん断力ブレンダーを用いて処理される。典型的には、超音波処理が1〜60分、好ましくは5〜30分行われてもよく、または200〜50,000rpm、好ましくは1,000〜25,000rpmの回転速度を用いて0.5〜10分、好ましくは1〜5分間高せん断ブレンダーが使用されてもよい。適切な高効率ブレンダーは、たとえばウルトラチュラックスホモゲナイザーである。乳剤は重合用反応器に移され、そして30〜100℃、好ましくは55〜80℃の温度まで加熱される。反応器の内容物が、45〜85℃の温度に達したときに、重合開始剤が先にすでに添加されていないならば、重合開始剤の水溶液が添加される。重合は、重合開始剤の存在下、30〜100℃の温度、好ましくは50〜90℃、1〜6時間、好ましくは2〜4時間の重合時間、100〜2,000rpmの回転混合速度、好ましくは300〜500rpmで行われる。反応時間の経過後、反応混合物が室温まで冷却され、もし必要であるならばpHが7〜9の範囲に調整され、そして例えば殺生剤などの任意の添加物が加えられる。乳剤の乾燥物含有量は、典型的には8〜85%、好ましくは35〜60重量%であり、そしてモノマー転化率は、50〜100%である。
【0034】
乳化重合方法におけるアルキド樹脂およびアクリレートモノマーの比は、典型的には、30〜70:70〜30重量/重量の間である。
【0035】
界面活性剤すなわち表面活性剤は、例えばドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、例えばラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのエトキシル化されたアルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、脂肪酸塩、エトキシル化された脂肪酸、例えばポリオキシトリデシルエーテルおよびポリオキシエチレン−10−ステアリルエーテルなどのポリオキシエチレンエーテル、またはデカエチレングリコールオクタデシルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールメチルエーテル、ポリエチレングリコールメタクリレートならびにその他の従来の非イオン性およびイオン性の界面活性剤からなる群から選択される。界面活性剤の量は、モノマーから計算され、典型的には0.5〜15重量%、好ましくは1〜10重量%である。
【0036】
共力活性剤は、例えばヘキサデカンなどの長鎖炭化水素、例えばセチルアルコールなどの一級アルコール、例えばポリ(メチルメタクリレート)などのアクリレートモノマー中に可溶なポリマーからなる群から選択される。該共力活性剤は、典型的には、モノマー量の0〜8重量%で使用される。
【0037】
重合開始剤(フリーラジカル開始剤)は、例えばナトリウム、カリウムおよびアンモニウムの過硫酸塩などの過硫酸塩、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾイソブチロニトリルならびに他のラジカル開始剤からなる群から選択され、典型的には、モノマーの約0.5〜1.0重量%の濃度で使用される。
【0038】
水溶液中の重合開始剤の量は、典型的には1〜5%、好ましくは2〜3.5重量%である。重合開始剤の水溶液は、典型的には10分〜2時間の間に添加される。
【0039】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂の粒子の平均流体力学的半径(Rh)は、70〜200nm、サイズ分布は、25〜400nm、平均分子量Mwは、8,000〜6,000,000g/モルである。3つのガラス転移温度が、複合生成物のDSC曲線において通常現れる。ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定法DSCによって測定され得る。
【0040】
驚くべきことに、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が、結合剤(バインダー)および親和性付与剤として、例えばバイオ複合材料ならびに特に木材、木材繊維、麻および亜麻糸の複合材料などの組み合わせ生成物(複合材料)の製造において使用され得ることが見出された。例えば水への分散性および/または例えば木材、麻および亜麻糸などの天然材料に対する接着特性などの、結合剤の特性は優れたものであり、そして天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂の、例えば木材、麻およびセルロースなどの天然材料との適合性もまた非のうちどころがない。
【0041】
天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂を用いることで、バイオ複合材料生成物中での天然材料由来の原料が非常に高い割合に達するので、複合材料中において、揮発性有機物質の放出がまた実質的に低下され得る。
【0042】
本発明による複合材料において、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂は、結合剤として使用されるが、その製造のために、アクリレートポリマーセグメントが重合されている疎水性ポリマーが使用される。この結果、特に本発明で使用されるバイオ材料との適合性が向上するであろう。
【0043】
本発明は、以下の実施例でより詳細に記載されるが、本発明がそれにより何らかの限定を受けることを意図するものではない。
【実施例】
【0044】
実施例1:トール油ベースのアルキド樹脂の製造
アルキド樹脂を、トール油脂肪酸(372.6g)、イソフタル酸(55.9g)およびトリメチロールプロパン(93.8g)から製造した。反応混合物を混合し、230〜260℃で加熱した。反応の進行はサンプル採取によって、サンプ酸価から追跡され、そして反応混合物が透明になったときに粘度(R.E.L.回転円錐/プレート粘度計)を測定した。反応を6時間沸騰させた。冷却された生成物(455g)から、酸価(12)および粘度(2,193cP/RT=室温、ブルックフィールド シンクロ−レクトリック粘度計)が測定された。
【0045】
実施例2:麻の種油ベースのアルキド樹脂の製造
アルキド樹脂を、麻の種油(865.7g)、トリメチロールプロパン(402.0g)、イソフタル酸(300.0g)および安息香酸(294.3g)から製造した。860gの麻の種油を150℃の温度で、窒素雰囲気下、撹拌しながら加熱した。水酸化リチウム1水和物を、アマニ油5.7gに懸濁させて添加した。加熱を200℃まで継続し、トリメチロールプロパンを添加した。アルコール分解反応は、溶解度試験を用いて追跡された。反応混合物が、メタノール中に完全に溶解したとき、イソフタル酸を反応容器に添加し、そして撹拌後、安息香酸を添加した。反応混合物の加熱を200〜250℃で継続し、そして反応の進行は酸化を測定することによって追跡され、そして反応混合物が透明になったときには粘度によっても追跡された。反応を、酸添加から3.5時間沸騰させた。冷却された生成物(1.584g)から、酸価(14mgKOH/g)および粘度(5.4ポイズ/50℃/R.E.L.回転円錐/プレート粘度計)が測定された。
【0046】
実施例3:アクリレートを用いたトール油脂肪酸ベースのアルキド樹脂の修飾
実施例1のアルキド樹脂150gを秤取し、そしてドデシル硫酸ナトリウム3gとBrij76(デカエチレングリコールオクタデシルエーテル)16.5gを、その中に混合した。混合物を60℃まで加熱して、混合物を均質化した。混合物を1モルの重炭酸ナトリウム25mlで中和した。ブチルアクリレート150gおよびヘキサデカン9gをともに混合し、そしてアルキド樹脂混合物にゆっくりと添加した。混合物を、500rpmで、約15分間混合した。250mlの水が、約30分の間に、混合物に滴下して添加されたとき、乳剤が形成され始めた。その後、加熱を停止し、そして200mlの水を、混合物にゆっくりと添加した。この混合物をさらに約15分間(500rpm)および10,000〜14,000rpmのウルトラチュラックスホモゲナイザーで約5分間撹拌した。この後、乳剤をガラス反応器に加え、そして反応器を窒素ガスでパージした。回転速度を400rpmにしながら、浴を70℃まで加熱した。反応器の内部温度が、50℃になったとき、20ml/分で開始剤溶液(6.7gの過硫酸カリウムおよび150mlの水)を反応容器に添加した。3時間の重合後(内部温度は約65〜66℃)、温度を約30℃まで低下させ、そして生成物として得られた乳剤を、反応器から排出させた。乳剤の最終的な乾燥物含有量は28%、そしてモノマーの転化率(重量測定法で測定された)は82%、pHは7.8であった。グラフト率は75%であり、複合ポリマーの平均流体力学半径Rh(粒径)は150nmであり、最大平均分子量Mwは6,000,000g/モルであった。分子量分布の大きさは、添付された図1に示されているGPCクロマトグラムからみてとれる。小さな値(<3,000)は、アルキド由来である。多分散度PDI(分子量分布の尺度)は大きく、表中の値はそれぞれの選択されたピークの分散度のみを示している。
【0047】
実施例4:アクリレートを用いたトール油脂肪酸ベースのアルキド樹脂の修飾
実施例1のアルキド樹脂150gを秤取し、そしてドデシル硫酸ナトリウム3gとBrij76(デカエチレングリコールオクタデシルエーテル)5.0gを、その中に混合した。混合物を60℃で撹拌し、混合物を均質化した。混合物を1モルの重炭酸ナトリウム15mlで中和した。ブチルアクリレート150gおよびヘキサデカン9gをともに混合し、そしてアルキド樹脂混合物にゆっくりと添加した。425mlの水を、約30分の間に、混合物に添加し、最終段階で、加熱を停止した。乳剤はさらに約15分間、そして13,500rpmのウルトラチュラックスホモゲナイザーで約5分間撹拌した。その後、乳剤をガラス反応器に加え、そして反応器を窒素でパージした。回転速度を400rpmにしながら、浴を80℃まで加熱した。反応器の内部温度が、60℃になったとき、20ml/分で開始剤溶液(5.0gの過硫酸カリウムおよび150mlの水)を反応容器に添加した。4時間の重合後(内部温度は約66〜70℃)、温度を30℃まで低下させ、そして乳剤/分散液を、反応器から排出させた。乳剤の最終的な乾燥物含有量は30%、モノマーの転化率(重量測定法で測定された)は85%、pHは5.6であった。
【0048】
実施例5:アクリレートを用いた麻の種油ベースのアルキド樹脂の修飾
実施例2の麻の種油ベースのアルキド樹脂(151.3g)、ヘキサデカン(9g)とBrij76(5g)およびアクリル酸ブチル(150.1g)を、混合し、そして60℃で均質になるように加熱した。混合物を重炭酸ナトリウム(1MNaHCO3、15ml)で中和した(pH7)。ドデシル硫酸ナトリウム(3g)を、水(450ml)中に溶解し、そして溶液を、混合されるアルキド樹脂混合物に、約1時間(加熱は停止して)の間に滴下して添加した。乳剤をさらに約15分間(約1,300rpm)および13,500rpmのウルトラチュラックスホモゲナイザーで約5分間撹拌した。この後、乳剤をガラス反応器に加え、そして反応器を窒素でパージした。回転速度を400rpmにしながら、浴を75℃まで加熱した。反応器の内部温度が、50℃になったとき、20ml/分で開始剤溶液(5.2gの過硫酸カリウムおよび150mlの水)を反応容器に添加した。4時間の重合後(内部温度は約66〜70℃)、温度を30℃まで低下させ、そして乳剤/分散液を、反応器から排出させた。最終的な乳剤の乾燥物含有量は25%であり、そしてモノマーの転化率(重量測定法、105℃/1時間で測定された)は72%であり、pHは6.0であった。
【0049】
実施例6:天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂からの複合材料板材の製造
実施例5で製造された天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂180gおよび約80重量%の木材繊維(繊維型木材微粒子)を用いて、複合材料板材を製造した。配合時間(混合)は20分、プレスラム中での適用時間は2分、熱成形温度は180〜160℃でかつ時間は30分、コンディショニング(conditioning)60分、全時間は2時間であり、板材の厚みは4.8mmであった。このようにして、密度959kg/m3、湿気含有量4.4%、24時間内の厚みの膨張32%、内部結合強度0.4N/mm2および曲げ強度7.4N/mm2を有するすぐに使用可能な複合材料板材を得た。
【0050】
実施例7:麻の種油からのアクリレート修飾天然脂肪酸ベースの複合ポリマーの製造
ドデシル硫酸ナトリウム3gおよびBrij76(デカエチレングリコールオクタデシルエーテル)15.0gを麻の種油150gに混合した。混合物を60℃で撹拌して、混合物を均質化した。混合物を1M重炭酸ナトリウム15mlで中和した。アクリル酸ブチル170gおよびヘキサデカン12.1gをともに混合し、そして先の溶液にゆっくりと添加した。450mlの水を、モノマー混合物に滴下し添加し、加熱を停止した。乳剤をさらに磁気撹拌機で、および13,500rpmのウルトラチュラックスホモゲナイザーで約5分間撹拌した。この後、乳剤をガラス反応器に添加しかつ窒素フローを反応器に接続した。回転速度を430rpmにしながら、浴を75℃まで加熱した。反応器の内部温度が、50℃になったとき、20ml/分で開始剤溶液(5.1gの過硫酸カリウムおよび150mlの水)を反応容器に添加した。4時間の重合後(内部温度は約69〜70℃)、温度を約30℃まで低下させ、そして生成物として得られた乳剤を、反応器から排出させた。乳剤の最終的な乾燥物含有量は36%であった。
【0051】
実施例8:トール油ベースのアルキド樹脂の製造
アルキド樹脂を、トール油脂肪酸(1484.4g)、イソフタル酸(222.4g)およびトリメチロールプロパン(375.5g)から製造した。全成分を反応器に秤取し、そして反応混合物を撹拌し、そして窒素フローを用いながら、250〜260℃に加熱した。反応の進行はサンプル採取によって、サンプ酸価から追跡され、そして反応混合物が透明になったときに粘度(R.E.L.回転円錐/プレート粘度計)を測定した。反応を11時間沸騰させた。冷却された生成物(1875.2g)から、酸価(10.3)および粘度(2.4ポイズ/50℃)が測定された。
【0052】
実施例9:無水マレイン酸を用いたトール油脂肪酸ベースのアルキド樹脂の修飾
出発材料である実施例8で製造されたアルキド樹脂(酸価10.3mgKOH/g、粘度2.4ポイズ/50℃)400gを反応容器に秤取し、そして反応混合物を180℃まで加熱した。無水マレイン酸(0.163モル、アルキドの脂肪酸濃度の15モル%)8.0gを1時間の間に少量ずつ添加し、反応混合物を200℃まで加熱して、そしてさらに3時間撹拌した。酸価19.7mgKOH/gおよび粘度4.7ポイズ/50℃の最終生成物396.9gが得られた。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】GPCクロマトグラムを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み合わせ生成物または複合材料生成物であって、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂1〜50重量%とセルロース、木材、木材繊維、亜麻糸、麻、澱粉もしくは他の繊維材料またはそれらの組み合わせ生成物から選択される天然材料99〜50重量%を含み、および任意に該天然材料の20〜80重量%が、熱可塑性プラスチックから選択される材料で置換され、および任意に該修飾天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂の30〜70重量%が天然由来の結合剤または接着剤で置換されていることを特徴とする生成物。
【請求項2】
前記生成物が、5〜30重量%の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂ならびに95〜70重量%の天然材料および任意にそれを置換する材料を含むことを特徴とする請求項1記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項3】
前記天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が、アクリレートモノマーおよび分子量800〜6,000,000を有する天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂から形成されるポリマーであることを特徴とする請求項1または2記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項4】
前記熱可塑性プラスチックが、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリラクチド(PLA)および対応するポリマーから選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項5】
前記熱可塑性プラスチックが、リサイクルされた材料であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項6】
前記天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が、天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂をアクリレートモノマーと、水溶液中、ラジカル触媒の存在の下、30〜100℃の温度で乳化重合することにより製造されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項7】
前記天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂が、20〜80重量%の脂肪酸出発材料またはそれらの混合物、1〜45重量%の1またはいくつかの多価アルコール、10〜45重量%の1またはいくつかの多塩基酸および任意に0〜15重量%の1またはいくつかの一塩基酸を縮合することにより製造されるアルキド樹脂から選択されることを特徴とする請求項6記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項8】
前記脂肪酸出発材料が、トール油脂肪酸、スベリン脂肪酸およびクチン脂肪酸、植物油ならびにそれらの混合物から選択され、前記多価アルコールが、グリセロール、ペンタエリスルトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールおよびそれらの混合物から選択され、前記多塩基酸が、二価および多価の酸ならびにそれらの酸無水物から選択され、ならびに前記一塩基酸が、吉草酸および安息香酸から選択されることを特徴とする請求項7記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項9】
前記天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂が、無水マレイン酸で修飾されていることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項10】
前記アクリレートモノマーが、アクリレートおよびメタクリレートモノマー、アクリル酸およびメタクリル酸、アクリレートモノマーの混合物およびアクリレートまたはメタクリレートのスチレンまたはビニルアルコールまたは酢酸ビニルとの混合物から選択されることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の組み合わせ生成物または複合材料生成物の製造方法であって、1〜50重量%の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂がそれ自体としてまたは水性乳剤として、およびセルロース、木材、木材繊維、亜麻糸、麻、澱粉もしくは他の繊維材料またはそれらの組み合わせ生成物から選択される99〜50重量%の天然材料と混合され、任意には20〜80重量%の該天然材料が熱可塑性プラスチックから選択される材料で置換されていてもよく、かつ任意には30〜70重量%の天然脂肪酸ベースの複合樹脂が天然由来の結合剤または接着剤で置換されていてもよく、生成物が成形され、そして100〜250℃での加熱により硬化されることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記方法において、5〜30重量%の天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂および95〜70重量%の天然材料またはその組み合わせが混合され、生成物が成形され、そして120〜200℃での加熱により硬化されて、所望のタイプの複合材料生成物とすることを特徴とする請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記熱可塑性プラスチックが、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリラクチド(PLA)および対応するポリマーから選択されることを特徴とする請求項11または12記載の方法。
【請求項14】
前記熱可塑性プラスチックが、リサイクルされた材料であることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の方法。
【請求項15】
前記生成物が、押し出し加工または加熱加圧成形法により成形および硬化されることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
前記天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が、アクリレートモノマーおよび分子量800〜6,000,000を有する天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂から形成されるポリマーであることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項17】
前記天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂が、天然油ベースのアルキド樹脂をアクリレートモノマーと、水溶液中、ラジカル触媒の存在の下、30〜100℃の温度で乳化重合することにより製造されることを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
【請求項18】
前記天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂が、20〜80重量%の脂肪酸出発材料またはそれらの混合物、1〜45重量%の1またはいくつかの多価アルコール、10〜45重量%の1またはいくつかの多塩基酸および任意に0〜15重量%の1またはいくつかの一塩基酸を縮合することにより製造されるアルキド樹脂から選択されることを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記脂肪酸出発材料が、トール油脂肪酸、スベリン脂肪酸、クチン脂肪酸、植物油およびそれらの混合物から選択され、前記多価アルコールが、グリセロール、ペンタエリスルトール、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコールおよびそれらの混合物から選択され、前記多塩基酸が、二価および多価の酸ならびにそれらの酸無水物から選択され、ならびに一塩基酸が、吉草酸および安息香酸から選択されることを特徴とする請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記天然脂肪酸ベースのアルキド樹脂が、無水マレイン酸で修飾されていることを特徴とする請求項17〜19のいずれかに記載の方法。
【請求項21】
前記アクリレートモノマーが、アクリレートおよびメタクリレートモノマー、アクリル酸およびメタクリル酸、アクリレートモノマーの混合物およびアクリレートまたはメタクリレートのスチレンまたはビニルアルコールまたは酢酸ビニルとの混合物から選択されることを特徴とする請求項17〜20のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
複合材料および組み合わせ生成物における親和性付与剤および結合剤としての、天然脂肪酸ベースのアクリレート複合樹脂またはそれを含む水溶液/分散液の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2009−529080(P2009−529080A)
【公表日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557778(P2008−557778)
【出願日】平成19年3月2日(2007.3.2)
【国際出願番号】PCT/FI2007/050113
【国際公開番号】WO2007/101908
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(506004506)
【Fターム(参考)】