説明

太陽光発電装置

【課題】向上した信頼性及び耐久性を有し、向上した効率を有する太陽光発電装置を提供する。
【解決手段】本発明の太陽光発電装置は、太陽電池パネル、上記太陽電池パネルの上に配置され、上記太陽電池パネルと段差を形成する保護基板、及び上記太陽電池パネルの側面及び上記保護基板の下面に配置される封入部材を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光発電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光を電気エネルギーに変換させるための太陽光発電装置は、太陽電池パネル、ダイオード、及びフレームなどを含む。
【0003】
上記太陽電池パネルはプレート形状を有する。例えば、上記太陽電池パネルは四角プレート形状を有する。上記太陽電池パネルは上記フレームの内側に配置される。上記太陽電池パネルの4個の側面が上記フレームの内側に配置される。
【0004】
上記太陽電池パネルは太陽光の入射を受けて、電気エネルギーに変換させる。上記太陽電池パネルは多数個の太陽電池セルを含む。また、上記太陽電池パネルは上記太陽電池セルを保護するための基板、フィルム、または保護ガラスなどをさらに含むことができる。
【0005】
また、上記太陽電池パネルは上記太陽電池セルに接続されるバスバーを含む。上記バスバーは最外郭の太陽電池セルの上面から各々延びて配線に連結される。
【0006】
上記ダイオードは上記太陽電池パネルと並列に連結される。上記ダイオードには選択的に電流が流れる。即ち、上記太陽電池パネルの性能が低下する場合、上記ダイオードを通じて電流が流れる。これによって、実施形態に従う太陽光発電装置自体の短絡が防止される。また、太陽光発電装置は上記ダイオード及び上記太陽電池パネルに連結される配線をさらに含むことができる。上記配線は互いに隣接する太陽電池パネルを連結する。
【0007】
上記フレームは上記太陽電池パネルを収容する。上記フレームは金属からなる。上記フレームは上記太陽電池パネルの側面に配置される。上記フレームは上記太陽電池パネルの側面を収容する。また、上記フレームは多数個のサブフレームからなることができる。この際、上記サブフレームは互いに連結できる。
【0008】
このような太陽光発電装置は野外に装着されて、太陽光を電気エネルギーに変換させる。特に、このような太陽光発電装置は、雪、雨などの外部の苛酷条件に長時間露出される。
【0009】
これによって、上記太陽電池パネルの太陽電池が水分または酸素などによって損傷されて、全体的な光電変換効率が減少する問題点がある。このような問題を解決するために、上記太陽電池パネルの封入性能を向上させるための研究が多様に進められている。
【0010】
このような太陽光発電装置と関連した技術は、韓国公開特許公報10−2009−0059529等に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】韓国公開特許公報10−2009−0059529号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、向上した信頼性及び耐久性を有し、向上した効率を有する太陽光発電装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
一実施形態に従う太陽光発電装置は、太陽電池パネル、上記太陽電池パネルの上に配置され、上記太陽電池パネルと段差を形成する保護基板、及び上記太陽電池パネルの側面及び上記保護基板の下面に配置される封入部材を含む。
【0014】
一実施形態に従う太陽光発電装置は、中央領域及び上記中央領域を囲む外郭領域を含む保護基板、上記保護基板の下面に、上記中央領域に配置される太陽電池パネル、及び上記太陽電池パネルの側面を囲み、上記外郭領域に配置される封入部材を含む。
【0015】
一実施形態に従う太陽光発電装置は、保護基板、上記保護基板の下に配置される太陽電池パネル、上記保護基板及び上記太陽電池パネルの間に介される緩衝シート、及び上記太陽電池パネルの側面、上記保護基板の下面及び上記太陽電池パネル及び上記保護基板の間に配置される封入部材を含み、上記太陽電池パネルの外郭は上記保護基板の外郭より内側に配置され、上記緩衝シートの外郭は上記太陽電池パネルの外郭より内側に配置される。
【発明の効果】
【0016】
本発明に従う太陽光発電装置は、上記保護基板の下面及び上記太陽電池パネルの側面に配置される封入部材を含む。また、上記封入部材は上記保護基板及び上記太陽電池パネルの間の空間にも配置できる。
【0017】
これによって、上記保護基板及び上記太陽電池パネルの間に水分などの異質物が侵入できる経路は上記封入部材が配置される太陽電池パネルの側面及び上記保護基板の下面だけ増加する。
【0018】
即ち、上記封入部材及び上記太陽電池パネルの間の接触面積が増加し、上記保護基板及び上記封入部材の間の接触面積が増加する。これによって、上記封入部材は上記太陽電池パネル及び上記保護基板の間の空間を効果的に封入することができる。即ち、上記封入部材は上記保護基板と共に、上記太陽電池パネルの太陽電池を効果的に封入することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に従う太陽光発電装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に従う太陽光発電装置を示す平面図である。
【図3】図2でA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に従う太陽光発電装置の一断面を示す断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施形態に従う太陽光発電装置の一断面を示す断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施形態に従う太陽光発電装置の下面の一部を示す斜視図である。
【図7】本発明の更に他の実施形態に従う太陽光発電装置の一断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を説明するに当たって、各パネル、バー、フレーム、基板、溝、またはフィルムなどが、各パネル、バー、フレーム、基板、溝、またはフィルムなどの“上(on)”に、または“下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の構成要素を介して(indirectly)”形成されることを全て含む。また、各構成要素の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。図面において、各構成要素のサイズは説明のために誇張することがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0021】
図1は、本発明の実施形態に従う太陽光発電装置を示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施形態に従う太陽光発電装置を示す平面図である。図3は、図2でA−A’に沿って切断した断面を示す断面図である。図4は、本発明の他の実施形態に従う太陽光発電装置の一断面を示す断面図である。図5は、本発明の更に他の実施形態に従う太陽光発電装置の一断面を示す断面図である。図6は、本発明の更に他の実施形態に従う太陽光発電装置の下面の一部を示す斜視図である。図7は、本発明の更に他の実施形態に従う太陽光発電装置の一断面を示す断面図である。
【0022】
図1乃至図7を参照すると、実施形態に従う太陽電池モジュールは、太陽電池パネル100、保護基板200、緩衝シート300、封入部材400、及び保護シート500を含む。
【0023】
上記太陽電池パネル100はプレート形状を有する。上記太陽電池パネル100はプレート形状を有する。上記太陽電池パネル100は支持基板110及び多数個の太陽電池120を含む。
【0024】
上記支持基板110は絶縁体である。上記支持基板110はガラス基板またはプラスチック基板でありうる。上記支持基板110はプレート形状を有する。上記支持基板110はフレキシブルであるか、またはリジッドであることができる。
【0025】
また、上記太陽電池120は上記支持基板110の上に配置される。
【0026】
上記太陽電池120は、例えば、CIGS系太陽電池、シリコン系列太陽電池、燃料感応系列太陽電池、II−VI族化合物半導体太陽電池、またはIII−V族化合物半導体太陽電池でありうる。
【0027】
上記太陽電池120はストライプ(stripe)形態に配置される。また、上記太陽電池120はマトリックス(matrix)形態など、多様な形態に配置される。上記太陽電池120は互いに直列または/及び並列に連結できる。
【0028】
上記保護基板200は上記太陽電池パネル100の上に配置される。より詳しくは、上記保護基板200は上記太陽電池パネル100に対向して配置される。
【0029】
上記保護基板200は透明で、かつ高い強度を有する。上記保護基板200に使われる物質の例としては強化ガラスなどを挙げることができる。
【0030】
図2及び図3に示すように、上記保護基板200は中央領域(CR)及び外郭領域(OR)を含む。
【0031】
上記中央領域(CR)は、上記保護基板200の中央部分に配置される。上記中央領域(CR)は直四角形状を有することができる。
【0032】
上記外郭領域(OR)は上記中央領域(CR)の周囲に配置される。上記外郭領域(OR)は上記中央領域(CR)の周囲に沿って延びる。上記外郭領域(OR)は上記中央領域(CR)の周囲を囲む。上記外郭領域(OR)は閉ループ形状を有することができる。上記外郭領域(OR)は上記保護基板200の外郭に対応する。また、上記外郭領域(OR)は上記太陽電池パネル100の外郭に対応する。
【0033】
上記外郭領域(OR)の幅は上記中央領域(CR)の幅に比べて極めて小さいことがある。例えば、上記外郭領域(OR)の幅は約1mm乃至約15mmでありうる。
【0034】
上記太陽電池パネル100は上記中央領域(CR)に配置される。上記太陽電池パネル100は上記中央領域(CR)に対応する。より詳しくは、上記中央領域(CR)は上記太陽電池パネル100により定義できる。即ち、上記中央領域(CR)は上記太陽電池パネル100と一致することができる。
【0035】
これによって、上記太陽電池パネル100は上記保護基板200と段差を形成しながら配置される。上記太陽電池パネル100は上記保護基板200の下面に配置され、上記保護基板200の下面の一部を露出させることができる。この際、上記太陽電池パネル100は上記保護基板200の下面のうち、上記外郭領域(OR)部分を露出させることができる。
【0036】
上記外郭領域(OR)は上記保護基板200の外郭及び上記太陽電池パネル100の外郭の間に配置される。即ち、上記太陽電池パネル100の外郭は上記保護基板200の外郭より内側に配置される。即ち、上記太陽電池パネル100の平面積は上記保護基板200の平面積より小さく、上記保護基板200が上記太陽電池パネル100を全体的に覆うように配置される。
【0037】
上記緩衝シート300は上記保護基板200及び上記太陽電池パネル100の間に介される。上記緩衝シート300は上記太陽電池パネル100を外部の物理的な衝撃から保護する。また、上記緩衝シート300は上記保護基板200及び上記太陽電池パネル100の間の直接的な衝突を防止する。
【0038】
また、上記緩衝シート300は上記太陽電池120を覆うことができる。上記緩衝シート300は上記太陽電池120を外部から封入することができる。上記緩衝シート300は上記太陽電池120を外部の化学的な衝撃から保護することができる。
【0039】
上記緩衝シート300は上記太陽電池パネル100に一層多い光が入射されるように反射防止機能を遂行することができる。
【0040】
上記緩衝シート300は絶縁体を含むことができる。より詳しくは、上記緩衝シート300は絶縁体からなることができる。上記緩衝シート300に使われる物質の例としては、エチレンビニールアセテート樹脂(ethylenevinylacetate resin;EVA resin)などを挙げることができる。即ち、上記緩衝シート300は絶縁層である。
【0041】
上記緩衝シート300は向上した光学的特性を有する。例えば、上記緩衝シート300は上記封入部材400より高い透過率を有することができる。
【0042】
上記緩衝シート300は上記太陽電池パネル100の外郭の内に配置される。即ち、上記緩衝シート300の外郭は上記太陽電池パネル100の外郭より内側に配置される。上記緩衝シート300の平面積は上記太陽電池パネル100の平面積より小さいことがある。
【0043】
上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の側面及び上記保護基板200の下面に配置される。上記封入部材400は上記外郭領域(OR)に配置される。上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の周囲に配置される。
【0044】
上記封入部材400は上記保護基板200の外郭領域(OR)に配置される。上記封入部材400は上記外郭領域(OR)に沿って延びる。上記封入部材400は上記外郭領域(OR)に直接接触される。より詳しくは、上記封入部材400は上記外郭領域(OR)の下面に直接接触される。
【0045】
また、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の側面に直接接触される。上記太陽電池パネル100は4個の側面を含むことができる。より詳しくは、上記太陽電池パネル100は互いに対向する第1側面112a及び第2側面を含む。また、上記太陽電池パネル100は互いに対向する第3側面112c及び第4側面を含む。また、上記第3側面112cは上記第1側面112aから上記第2側面に延長され、上記第4側面は上記第1側面112aから上記第2側面に延長される。
【0046】
上記封入部材400は、上記第1側面112a、上記第2側面、上記第3側面112c、及び上記第4側面に亘って配置される。上記封入部材400は、上記第1側面112a、上記第2側面、上記第3側面112c、及び上記第4側面に接触できる。
【0047】
また、上記封入部材400の一部は上記保護基板200及び上記太陽電池パネル100の間に挿入される。即ち、上記封入部材400は上記保護基板200及び上記太陽電池パネル100の間に介される挿入部410をさらに含むことができる。上記挿入部410は上記緩衝シート300と直接接触できる。
【0048】
また、上記封入部材400は、水平面420、垂直面430、及び傾斜面440を含むことができる。
【0049】
上記水平面420は上記保護基板200の下面と直接接触される面である。上記垂直面430は上記太陽電池パネル100の側面112と直接接触する面である。上記傾斜面440は上記水平面420から上記垂直面430まで延びる。また、上記傾斜面440は上記水平面420及び上記垂直面430に対して傾斜する。
【0050】
上記封入部材400に使われる物質の例としては、ブチル系ゴム、ポリプロピレン、またはポリビニールクロライドなどを挙げることができる。
【0051】
上記封入部材400は高い水分遮断特性を有することができる。即ち、上記封入部材400は低い水分透過度を有することができる。より詳しくは、上記封入部材400は上記緩衝シート300より低い水分透過度を有することができる。
【0052】
上記封入部材400は上記太陽電池パネル100及び上記保護基板200の間を封入する。上記封入部材400は上記太陽電池パネル100及び上記保護基板200の外郭に堅く合着できる。
【0053】
上記太陽電池パネル100は上記保護基板200の下面に段差を形成しながら配置され、上記封入部材400は上記段差部分に配置される。この際、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の側面及び上記保護基板200の下面に直接接触されながら、上記太陽電池パネル100及び上記保護基板200の間を封入することができる。
【0054】
これによって、上記太陽電池パネル100及び上記保護基板200の間の領域までへの水分侵入が効果的に防止できる。即ち、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の上面だけでなく、上記太陽電池パネル100の側面に接触されるので、上記封入部材400と上記太陽電池パネル100との間の接触面積が増加する。また、上記外郭領域(OR)に上記封入部材400が配置されるので、上記封入部材400及び上記保護基板200の接触面積が増加できる。
【0055】
これによって、上記封入部材400及び上記太陽電池パネル100の間の領域への水分の侵入現象が効果的に防止できる。また、上記封入部材400及び上記保護基板200の間への水分の侵入が効果的に防止できる。
【0056】
上記保護シート500は上記太陽電池パネル100の下に配置される。上記保護シート500は上記太陽電池パネル100の下面111を覆う。また、上記保護シート500は上記封入部材400を覆う。上記保護シート500は上記太陽電池パネル100の下面111の全体を覆う。上記保護シート500は上記太陽電池パネル100の下面111から上記保護基板200の側面まで延びることができる。
【0057】
また、上記保護シート500は上記封入部材400と直接接触される。より詳しくは、上記保護シート500は上記封入部材400の傾斜面440を覆う。上記保護シート500は上記封入部材400の傾斜面440と直接接触される。
【0058】
上記保護シート500は絶縁体である。上記保護シート500は疏水性を有することができる。上記保護シート500は熱可塑性樹脂を含むことができる。上記保護シート500は、ポリエチレン(polyethylene;PE)、フロオロカーボン(fluorocarbon)、またはポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene)を含むことができる。
【0059】
上記保護シート500は上記封入部材400を覆うため、外部の水分侵入をより効果的に防止することができる。特に、上記保護シート500は上記封入部材400の傾斜面440を覆うため、上記封入部材400を小さな段差で覆うことができる。即ち、上記保護シート500が急激に曲がらず、上記封入部材400を覆うことができる。
【0060】
これによって、上記保護シート500が上記封入部材400から開けられる現象が効果的に防止され、上記保護シート500は上記太陽電池パネル100及び上記保護基板200の間への水分の侵入を効果的に防止することができる。
【0061】
実施形態に従う太陽光発電装置は、ジャンクションボックスをさらに含むことができる。上記ジャンクションボックスは上記太陽電池パネル100の下に配置される。上記ジャンクションボックスは上記太陽電池パネル100を駆動するための素子を収容する。例えば、上記ジャンクションボックスはバイパスダイオードなどのような素子を収容することができる。即ち、上記ジャンクションボックスはこのような素子を収容するための収容部である。
【0062】
また、実施形態に従う太陽光発電装置は、最外郭太陽電池に各々連結される2つのバスバーをさらに含むことができる。また、実施形態に従う太陽光発電装置は、上記バスバーに各々連結される連結配線をさらに含むことができる。
【0063】
また、図4を参照すると、実施形態に従う太陽光発電装置は緩衝テープ600をさらに含むことができる。上記緩衝テープ600は上記保護基板200の側面に配置される。上記緩衝テープ600は上記保護基板200の側面を囲むことができる。上記緩衝テープ600は上記保護基板200の隅部分を覆うことができる。また、上記緩衝テープ600は上記保護シート500の一部を覆うことができる。
【0064】
上記緩衝テープ600は弾性を有する樹脂で形成される。上記緩衝テープ600は外部からの衝撃から上記保護基板200の側面及び隅部分を保護することができる。上記緩衝テープ600に使われる物質の例としてはゴム系樹脂などを挙げることができる。
【0065】
また、上記緩衝テープ600は上記保護シート500を覆うため、上記保護シート500及び上記保護基板200の間への水分の侵入を防止することができる。
【0066】
図5及び図6を参照すると、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の下面にも配置される。即ち、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の側面及び下面に亘って配置される。
【0067】
この際、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の隅領域(S)を覆うことができる。即ち、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の側面112及び上記太陽電池パネル100の下面111が合う部分を覆うことができる。
【0068】
また、図6に示すように、上記太陽電池パネル100の第1側面112a、第3側面112c、及び下面が合う部分(S)を覆うことができる。
【0069】
このように、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の隅領域(S)を覆って、上記太陽電池パネル100を保護することができる。即ち、上記封入部材400は上記太陽電池パネル100の外郭部分が破られる現象を防止することができる。
【0070】
また、上記封入部材400は上記保護シート500が上記太陽電池パネル100の隅部分(S)と直接接触することを防止することができる。これによって、上記封入部材400は上記保護シート500が上記太陽電池パネル100の隅(S)によって損傷されることが防止できる。
【0071】
図7を参照すると、上記太陽電池パネル100は傾斜構造を有することができる。より詳しくは、上記太陽電池パネル100の支持基板110は傾斜構造を有することができる。上記太陽電池パネル100は側面から下面に延びる傾斜部115をさらに含むことができる。
【0072】
上記傾斜部115は上記太陽電池パネル100の側面に対して傾斜する。また、上記傾斜部115は上記太陽電池パネル100の下面に対して傾斜する。
【0073】
これによって、上記保護シート500は緩やかに曲がって上記封入部材400に直接接触される。即ち、上記保護シート500は上記太陽電池パネル100の下面、上記傾斜部115及び上記封入部材400に亘って配置される。この際、上記傾斜部115は上記太陽電池パネル100の下面に傾斜するため、上記保護シート500は緩やかに曲がる。
【0074】
これによって、上記保護シート500の自体弾性によって、上記封入部材400から上記保護シート500が開けられる現象が防止できる。
【0075】
実施形態に従う太陽光発電装置は、次のような方法により形成できる。
【0076】
まず、上記太陽電池パネル100の上に上記緩衝シート300がラミネートされる。以後、上記緩衝シート300の上に上記保護基板200が合着できる。この際、上記緩衝シート300は上記太陽電池パネル100より小さな平面積を有するので、上記保護基板200及び上記太陽電池パネル100の間に隙間が形成される。
【0077】
以後、上記太陽電池パネル100の周囲に及び上記保護基板200の下面に、樹脂組成物が塗布される。上記樹脂組成物は上記保護基板200及び上記太陽電池パネル100の間の隙間にも毛細管現象などにより注入できる。
【0078】
以後、上記樹脂組成物は硬化または冷却されて、上記封入部材400が形成される。上記樹脂組成物が硬化性樹脂を含む場合、上記封入部材400は光及び/または熱硬化により形成される。上記樹脂組成物が可塑性樹脂の場合、上記樹脂組成物は加熱されてメルティングされた状態で、冷却されて、上記封入部材400が形成される。
【0079】
以後、上記保護シート500が上記太陽電池パネル100の下面及び上記封入部材400にラミネートされて、実施形態に従う太陽光発電装置が製造できる。
【0080】
前述したように、実施形態に従う太陽光発電装置は、上記封入部材400、上記保護シート500、及び上記緩衝テープ600等を通じて、上記太陽電池パネル100及び上記保護基板200の間の空間を効率的に封入することができる。
【0081】
これによって、実施形態に従う太陽光発電装置は向上した信頼性及び耐久性を有することができる。また、実施形態に従う太陽光発電装置は性能の低下を防止し、向上した効率を有することができる。
【0082】
以上、実施形態に説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ず1つの実施形態のみに限定されるものではない。延いては、各実施形態で例示された特徴、構造、効果などは、実施形態が属する分野の通常の知識を有する者により他の実施形態に対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に関連した内容は本発明の範囲に含まれることと解釈されるべきである。
【0083】
以上、本発明を好ましい実施形態をもとに説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するのでない。本発明の本質的な特性を逸脱しない範囲内で、多様な変形及び応用が可能であることが同業者にとって明らかである。例えば、実施形態に具体的に表れた各構成要素は変形して実施することができ、このような変形及び応用にかかわる差異点も、特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池パネルと、
前記太陽電池パネルの上に配置され、前記太陽電池パネルと段差を形成する保護基板と、
前記太陽電池パネルの側面及び前記保護基板の下面に配置される封入部材と、
を含むことを特徴とする、太陽光発電装置。
【請求項2】
前記太陽電池パネルの下面及び前記封入部材を覆うシートを含むことを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項3】
前記封入部材は前記太陽電池パネルの周囲を囲むことを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項4】
前記封入部材は前記太陽電池パネル及び前記保護基板の間に配置される挿入部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項5】
前記保護基板は、
前記太陽電池パネルに対応する中央領域と、
前記中央領域の周囲に配置される外郭領域とを含み、
前記封入部材は前記外郭領域に直接接触されることを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項6】
前記封入部材は前記太陽電池パネルの側面及び前記太陽電池パネルの下面が合う領域を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項7】
前記太陽電池パネルは、
互いに対向する第1側面及び第2側面と、
前記第1側面から前記第2側面に延びる第3側面とを含み、
前記封入部材は、前記第1側面、前記第3側面、及び前記太陽電池パネルの下面が合う隅領域を覆うことを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項8】
前記太陽電池パネルは、
前記封入部材が配置される側面と、
前記側面から下面まで延びて、前記側面に対して傾斜する傾斜面と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項9】
前記保護基板及び前記太陽電池パネルの間に配置される緩衝シートをさらに含み、
前記緩衝シート及び前記封入部材は互いに異なる物質で形成されることを特徴とする、請求項1に記載の太陽光発電装置。
【請求項10】
中央領域及び前記中央領域を囲む外郭領域を含む保護基板と、
前記保護基板の下面に、前記中央領域に配置される太陽電池パネルと、
前記太陽電池パネルの側面を囲み、前記外郭領域に配置される封入部材と、
を含むことを特徴とする、太陽光発電装置。
【請求項11】
前記封入部材は前記太陽電池パネルの側面に直接接触され、
前記封入部材は前記保護基板の下面に直接接触され、
前記封入部材の一部は前記保護基板及び前記太陽電池パネルの間に挿入されることを特徴とする、請求項10に記載の太陽光発電装置。
【請求項12】
前記封入部材は、ポリプロピレン、ポリビニールクロライド、及びブチル系ゴム樹脂を含むことを特徴とする、請求項11に記載の太陽光発電装置。
【請求項13】
前記保護基板及び前記太陽電池パネルの間に介される緩衝シートを含み、
前記緩衝シートはエチレンビニールアセテートを含むことを特徴とする、請求項12に記載の太陽光発電装置。
【請求項14】
前記封入部材は、
前記保護基板の下面と直接接触される水平面と、
前記太陽電池パネルの側面と直接接触される垂直面と、
前記水平面から前記垂直面まで延びる傾斜面と、
を含むことを特徴とする、請求項11に記載の太陽光発電装置。
【請求項15】
前記太陽電池パネルの下面及び前記傾斜面を覆う保護シートを含むことを特徴とする、請求項14に記載の太陽光発電装置。
【請求項16】
前記保護シートは前記保護基板の側面を覆うことを特徴とする、請求項15に記載の太陽光発電装置。
【請求項17】
前記保護基板の側面及び前記保護シートを覆う緩衝部材を含むことを特徴とする、請求項15に記載の太陽光発電装置。
【請求項18】
保護基板と、
前記保護基板の下に配置される太陽電池パネルと、
前記保護基板及び前記太陽電池パネルの間に介される緩衝シートと、
前記太陽電池パネルの側面、前記保護基板の下面、及び前記太陽電池パネル及び前記保護基板の間に配置される封入部材とを含み、
前記太陽電池パネルの外郭は前記保護基板の外郭より内側に配置され、
前記緩衝シートの外郭は前記太陽電池パネルの外郭より内側に配置されることを特徴とする、太陽光発電装置。
【請求項19】
前記封入部材は前記太陽電池パネルの周囲を囲むことを特徴とする、請求項18に記載の太陽光発電装置。
【請求項20】
前記封入部材は前記緩衝シートより低い水分透過度を有し、
前記緩衝シートは前記封入部材より高い光透過度を有することを特徴とする、請求項19に記載の太陽光発電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−115438(P2013−115438A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−260646(P2012−260646)
【出願日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【出願人】(510039426)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (279)
【Fターム(参考)】