説明

太陽電池の検査装置、太陽電池の検査方法、プログラム、太陽電池の検査システム

【課題】太陽電池セルの中で欠陥が存在しない領域を特定することが可能な太陽電池の検査装置を提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池の検査装置10は、通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得する画像取得部15と、セル画像を構成する画素の明度に基づいて、太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成部16と、セル画像内に区画される、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成部17と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池の検査装置、太陽電池の検査方法、プログラム、太陽電池の検査システムに関し、特には、太陽電池セルの欠陥を特定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽光のエネルギーを電力に変換する太陽電池は、一般に、シリコン等の半導体で構成される。こうした太陽電池は、通電によって発光することが知られており、特許文献1には、通電時の太陽電池セルの全体的な光量に基づいて、当該太陽電池セルの良否判定を行う技術が開示されている。
【特許文献1】WO/2006/059615
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、太陽電池セルの欠陥は、特定の領域に集中して存在し、他の領域には存在しないことがある。このため、太陽電池セル全体としては不良品であっても、欠陥が存在しない領域に限れば良品の基準を満たすという状況が生じる。この場合、太陽電池セルから欠陥が存在しない領域を切り出して使用することが考えられる。
【0004】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであり、太陽電池セルの中で欠陥が存在しない領域を特定することが可能な太陽電池の検査装置、太陽電池の検査方法、プログラム、太陽電池の検査システムを提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の太陽電池の検査装置は、通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得する画像取得手段と、前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成手段と、前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成手段と、を備える。
【0006】
また、本発明の太陽電池の検査方法は、通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得し、前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成し、前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する。
【0007】
また、本発明のプログラムは、通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得する画像取得手段、前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成手段、及び、前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とする。コンピュータは、例えばパーソナルコンピュータ等である。また、プログラムは、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されてよい。
【0008】
さらに、太陽電池の検査システムは、通電された状態の1または複数の太陽電池セルを撮像し、前記太陽電池セルを表すセル画像を生成する撮像部と、前記セル画像を取得する画像取得手段と、前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成手段と、前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成手段と、を備える。
【0009】
本発明によれば、太陽電池セルの中で、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を特定することが可能である。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、前記欠陥の種類に応じて定められた各条件に基づいて、前記欠陥の種類ごとの前記欠陥位置情報を生成する。これによれば、各種類の欠陥の位置が特定される。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、前記欠陥の種類に応じた明度の閾値に基づいて、前記欠陥の種類ごとの前記欠陥位置情報を生成する。これによれば、各種類の欠陥の位置が特定される。
【0012】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の線状の画素群の長さに基づいて、前記欠陥としてのひびの前記欠陥位置情報を生成する。
【0013】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の面積に基づいて、前記欠陥としての暗領域の前記欠陥位置情報を生成する。
【0014】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の延伸方向および形状の少なくとも1つに基づいて、前記欠陥としてのフィンガー断線の前記欠陥位置情報を生成する。
【0015】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の延伸方向、形状および面積の少なくとも1つに基づいて、前記欠陥としての暗領域の前記欠陥位置情報を生成する。
【0016】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の形状に基づいて、前記欠陥としての短絡の前記欠陥位置情報を生成する。
【0017】
また、本発明の一態様では、前記無欠陥領域情報生成手段は、前記セル画像を構成する、所定の一方向に沿って配列する各画素列に前記欠陥が対応するか否かを判定し、前記欠陥が存在しない所定数以上の画素列の集合を前記無欠陥領域として特定する。これによれば、欠陥が存在しない無欠陥領域が画素列の集合として得られる。
【0018】
また、この態様では、前記太陽電池セルは、受光面に複数のバスバーを有し、前記無欠陥領域情報生成手段は、前記バスバーの延伸方向に沿って配列する各画素列に前記欠陥が対応するか否かを判定してもよい。これによれば、欠陥が存在しない無欠陥領域が複数のバスバーを含むので、この無欠陥領域を実用に供することが容易である。
【0019】
また、この態様では、前記太陽電池セルは、所定の一方向に延伸する一対の電極を有し、前記無欠陥領域情報生成手段は、前記電極の延伸方向に沿って配列する各画素列に前記欠陥が対応するか否かを判定してもよい。これによれば、欠陥が存在しない無欠陥領域が一対の電極を含むので、この無欠陥領域を実用に供することが容易である。
【0020】
また、本発明の一態様では、前記欠陥位置情報生成手段は、前記無欠陥領域が存在しないときに、前記欠陥を特定する条件を変更した上で前記欠陥位置情報を新たに生成し、前記無欠陥領域情報生成手段は、前記新たに生成される前記欠陥位置情報に基づいて、前記無欠陥領域の有無を判定する。これによれば、欠陥を特定する条件が変更されて、所定以上の面積の無欠陥領域が確保される。
【0021】
また、本発明の一態様では、前記無欠陥領域情報生成手段は、前記無欠陥領域情報を前記セル画像に関連付ける。これによれば、無欠陥領域情報の参照が容易である。
【0022】
また、本発明の一態様では、前記セル画像内で特定された前記欠陥の数に基づいて、前記太陽電池セルの品質を判定する品質判定手段、を更に備える。これによれば、太陽電池セルの品質が得られる。
【0023】
また、本発明の一態様では、前記セル画像内で区画された前記無欠陥領域を識別表示する表示制御手段、を更に備える。これによれば、ユーザが無欠陥領域を視覚的に把握できる。
【0024】
また、本発明の一態様では、前記セル画像内で特定された前記欠陥を識別表示する表示制御手段、を更に備える。これによれば、ユーザが欠陥の位置を視覚的に把握できる。
【0025】
また、この態様では、前記表示制御手段は、前記セル画像内で特定された前記欠陥を種類に応じた色彩に変更する。これによれば、ユーザが欠陥の位置および種類を視覚的に把握できる。
【0026】
また、この態様では、ユーザによる操作入力を受け付ける操作受付手段を更に備え、前記無欠陥領域情報生成手段は、前記ユーザによる操作入力に基づいて、前記無欠陥領域情報を生成する。これによれば、ユーザが無欠陥領域を入力できる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る太陽電池の検査システムの構成例を表すブロック図である。
【図2A】複数の太陽電池セルがリード線で接続された検査対象を表す模式図である。
【図2B】結晶系の太陽電池セルを表す模式図である。
【図3】薄膜系の太陽電池セルの断面構造を表す模式図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る太陽電池の検査装置の機能構成例を表すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る太陽電池の検査方法を表すフローチャートである。
【図6】欠陥位置情報生成部の構成例を表すブロック図である。
【図7】セル画像の例を表す図である。
【図8】無欠陥領域情報生成部の機能を説明する図である。
【図9】無欠陥領域情報生成部の機能を説明する図である。
【図10】表示用画像の例を表す図である。
【図11】欠陥位置情報生成部の構成例を表すブロック図である。
【図12】セル画像の例を表す図である。
【図13】無欠陥領域情報生成部の機能を説明する図である。
【図14】表示用画像の例を表す図である。
【図15】太陽電池の検査装置の変形例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の太陽電池の検査装置、太陽電池の検査方法、プログラム、太陽電池の検査システムの実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る太陽電池の検査システム1の構成例を表すブロック図である。この太陽電池の検査システム1では、システム全体の制御を司る制御部10(太陽電池の検査装置)に、通電部3、位置決め部4、撮像部5、操作部8及び表示部9が接続されている。
【0030】
通電部3は、制御部10からの指令に応じて、検査対象としての太陽電池セルに通電する。この通電部3は、不図示のプローブにより太陽電池セルに順方向電流を供給する。
【0031】
撮像部5は、CCDカメラ等で構成され、制御部10からの指令に応じて、通電された状態の太陽電池セルを撮像する。位置決め部4は、制御部10からの指令に応じて、この撮像部5を所定の撮像位置に移動させ、位置決めする。
【0032】
具体的には、撮像部5は、位置決め部4により移動され、1つ以上の太陽電池セルを順次撮像していく。また、これにより得られる、太陽電池セルを表すセル画像のデータは、制御部10に順次入力される。
【0033】
なお、こうした太陽電池セルの撮像は、暗室内で行われる。また、太陽電池セルから発せられるEL(エレクトロルミネッセンス)光は微弱であるので、撮像部5としては比較的感度の高いカメラが好適である。
【0034】
ここで、検査対象としての太陽電池セルについて説明する。検査対象としては、個別に配置された1つ以上の太陽電池セルであってもよいし、リード線で接続された複数の太陽電池セルであってもよい。図2Aは、複数の太陽電池セル21がリード線で接続された検査対象を表す模式図である。また、図2Bは、太陽電池セル21を表す模式図である。この太陽電池セル21は、単結晶シリコン又は多結晶シリコンからなる結晶系の太陽電池セルである。
【0035】
図2Aに示されるように、複数の太陽電池セル21がリード線23によって直線状に接続されたストリング26が検査対象であってもよいし、こうしたストリング26が複数並列したパネル25が検査対象であってもよい。
【0036】
図2Bに示されるように、太陽電池セル21の受光面27には、電力を外部に取り出す電極としての一対のバスバー28と、これらに電力を集める多数のフィンガー29と、が形成されている。バスバー28は、太陽電池セル21の短辺に沿った方向に延びる帯状とされ、長辺に沿った方向に離れている。これらバスバー28には、上記リード線23が接続される。また、フィンガー29は、太陽電池セル21の長辺に沿った方向に延びる細線状とされ、短辺に沿った方向に並列している。
【0037】
なお、こうした結晶系の太陽電池セル21に限られず、薄膜系の太陽電池セルが適用されてもよい。図3は、薄膜系の太陽電池セル31を表す模式図である。薄膜系の太陽電池セル31では、透明なガラス基板33の受光面33aの裏側に、光電変換層を含む帯状の複数の薄膜部35が、端部が重なった状態で配列される。また、配列方向の両端に配置された薄膜部35の裏面には、電力を外部に取り出す裏面電極37が形成される。
【0038】
図1の説明に戻り、制御部10は、CPU(中央演算装置)及びその作業領域であるRAM等を含んだコンピュータとして構成されている。また、制御部10は、CPUの動作に必要なプログラム及びデータを記憶する記憶部を含んでいる。また、操作部8は、キーボードやマウス等で構成され、ユーザの操作に基づく操作入力を制御部10に出力する。表示部9は、液晶ディスプレイ等で構成され、制御部10からの表示指令に応じた画像を表示する。
【0039】
図4は、制御部10の機能構成例を表すブロック図である。図5は、この制御部10において実現される太陽電池の検査方法を表すフローチャートである。制御部10は、CPUが記憶部に格納されたプログラムを実行することにより、通電制御部13、位置制御部14、画像取得部15、欠陥位置情報生成部16、無欠陥領域情報生成部17、品質判定部18及び表示制御部19を機能的に有する。また、欠陥位置情報生成部16は、図6に示されるように、ひび位置情報生成部16a、暗領域位置情報生成部16b及びフィンガー断線位置情報生成部16cを有する。
【0040】
通電制御部13は、通電部3を制御して、太陽電池セル21への通電を実行する。これにより、各太陽電池セル21はEL光を発する。ここで、電圧値、電流値及び通電時間などの通電条件のデータは、制御部10の記憶部に格納されている。
【0041】
位置制御部14は、位置決め部4を制御して、撮像部5の位置制御を実行する。具体的には、位置制御部14は、各太陽電池セル21を撮像可能な各撮像位置に、撮像部5を順次移動させていく。こうした撮像位置は、太陽電池セル21の寸法や数、配列間隔などにより定められ、制御部10の記憶部にデータとして格納されている。
【0042】
画像取得部15は、通電された状態の太陽電池セルを表すセル画像のデータを、撮像部5から取得する(S1)。また、画像取得部15は、取得したセル画像の下処理を行う(S2)。
【0043】
セル画像の下処理としては、例えば、太陽電池セル21のEL光の明度を規格化するスケーリング処理、太陽電池セル21の領域を抽出するセル領域抽出処理、太陽電池セル21のバスバー28部分を除くバスバー除外処理、及び撮像部5のレンズに起因する明度差を補正するシェーディング処理などがある。
【0044】
そして、画像取得部15は、下処理が施されたセル画像のデータを、欠陥位置情報生成部16、無欠陥領域情報生成部17及び表示制御部19に出力する。
【0045】
図7は、結晶系の太陽電池セル21を表すセル画像40を例示する図である。セル画像40内には、太陽電池セル21の欠陥が比較的明度の低い暗部となって現れる。こうした欠陥には、ひび41、暗領域43及びフィンガー断線45などの種類がある。
【0046】
ひび41は、セル画像40内に、比較的明度の低い線状の画素群として現れる。これらのひび41は、周囲との明度差が比較的大きい。こうしたひび41は、バスバー28にリード線23を半田付けする際の熱や、加工時や輸送時の荷重や衝撃により生じる。
【0047】
暗領域43は、セル画像40内に、一定以上の面積を持った比較的明度の低い画素群として現れる。この暗領域43は、ひび41よりもやや明度が高い。こうした暗領域43は、太陽電池セル21を構成する半導体の一部が分離することにより生じる。
【0048】
フィンガー断線45は、セル画像40内に、フィンガー29の方向に沿った矩形状の、比較的明度の低い画素群として現れる。このフィンガー断線45は、ひび41よりもやや明度が高い。こうしたフィンガー断線45は、フィンガー29が断線することにより生じる。
【0049】
図4及び図5の説明に戻り、欠陥位置情報生成部16は、画像取得部15から入力されるセル画像40を解析して、セル画像40内の欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する(S3)。こうして生成された欠陥位置情報は、無欠陥領域情報生成部17、品質判定部18及び表示制御部19に出力される。
【0050】
具体的には、図6に示されるひび位置情報生成部16a、暗領域位置情報生成部16b及びフィンガー断線位置情報生成部16cが、ひび位置情報、暗領域位置情報およびフィンガー断線位置情報を、それぞれ欠陥位置情報として生成する。
【0051】
ひび位置情報生成部16aは、セル画像40の各画素を所定の明度の閾値で明画素と暗画素とに2値化し、所定の長さを超える線状の暗画素群をひび41として特定し、ひび41の位置を表すひび位置情報を生成する。ひび41は周囲との明度差が比較的大きいため、明度の閾値は比較的低く設定される。
【0052】
また、暗画素群が線状であるか否かは、暗画素群を囲む最小矩形のアスペクト比に基づいて判定される。これにより、略円形状の結晶の粒界がひび41として特定されることを抑制できる。なお、例えば2次微分フィルタ等により抽出される明度の境界を、ひび41として特定してもよい。
【0053】
こうして得られるひび位置情報は、セル画像40内でのひび41の座標情報を含む。例えば、ひび41は、1または複数の直線の組み合わせとして定義され、ひび位置情報には、各直線の始点および終点の座標情報が含まれる。
【0054】
暗領域位置情報生成部16bは、セル画像40の各画素を所定の明度の閾値で明画素と暗画素とに2値化し、所定の面積を超える暗画素群を暗領域43として特定し、暗領域43の位置を表す暗領域位置情報を生成する。暗領域43は、ひび41よりやや明度が高いため、明度の閾値は比較的高く設定される。
【0055】
こうして得られる暗領域位置情報は、セル画像40内での暗領域43の座標情報を含む。例えば、暗領域43の外縁が、複数の直線の組み合わせとして定義され、暗領域位置情報には、各直線の始点および終点の座標情報が含まれる。また、暗領域位置情報には、暗領域43の面積情報が含まれてもよい。
【0056】
フィンガー断線位置情報生成部16cは、セル画像40の各画素を所定の明度の閾値で明画素と暗画素とに2値化し、フィンガー29に沿って延伸した矩形状の暗画素群をフィンガー断線45として特定し、フィンガー断線45の位置を表すフィンガー断線位置情報を生成する。フィンガー断線45は、ひび41よりやや明度が高いため、明度の閾値は比較的高く設定される。このため、暗領域43及びフィンガー断線45は、同じ2値化された画像内で特定される。
【0057】
こうして得られるフィンガー断線位置情報は、セル画像40内でのフィンガー断線45の座標情報を含む。例えば、フィンガー断線45の外縁が、複数の直線の組み合わせとして定義され、フィンガー断線位置情報には、各直線の始点および終点の座標情報が含まれる。
【0058】
図4及び図5の説明に戻り、無欠陥領域情報生成部17は、画像取得部15から入力されるセル画像40と、欠陥位置情報生成部16から入力される欠陥位置情報と、に基づいて、セル画像40内に区画される、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する(S4)。こうして生成される無欠陥領域情報は、表示制御部19に出力される。
【0059】
図8は、無欠陥領域情報生成部17の機能を説明する図である。ここで、セル画像40では、延伸方向Sに沿って延伸した画素列が、配列方向Aに沿って配列しているものとする。この配列方向Aは、バスバー28の延伸方向と同じである。
【0060】
無欠陥領域情報生成部17は、セル画像40の各画素列に欠陥が対応するか否かを判定する。具体的には、無欠陥領域情報生成部17は、欠陥として特定された暗画素群の少なくとも一部が、判定の対象となる画素列内に存在するか否かを判定する。この無欠陥領域情報生成部17は、判定の対象となる画素列を配列順に更新して、こうした判定を繰り返していく。
【0061】
この態様に限られず、無欠陥領域情報生成部17は、セル画像40の各画素を所定の明度の閾値で明画素と暗画素とに2値化し、各々の画素列に暗画素が含まれるか否かを判定してもよい。すなわち、無欠陥領域情報生成部17は、仮想的な走査線SLを配列方向Aに移動させることで、2値化された画像を走査し、各々の画素列に暗画素が含まれるか否かを判定する。
【0062】
そして、無欠陥領域情報生成部17は、欠陥が存在しない画素列の集合が所定以上の面積を有する場合に、この集合を無欠陥領域46として特定し、無欠陥領域情報を生成する。欠陥が存在しない画素列の集合が所定以上の面積であるか否かは、欠陥が存在しない画素列が所定数以上連続するか否かで判断される。
【0063】
こうして得られる無欠陥領域情報は、セル画像40内での無欠陥領域46の座標情報を含む。例えば、無欠陥領域46の境界が直線で定義され、無欠陥領域情報には、境界となる直線の始点および終点の座標情報が含まれる。また、無欠陥領域情報には、無欠陥領域46の面積情報が含まれてもよい。
【0064】
また、無欠陥領域情報は、表示制御部19に出力されるとともに、制御部10の記憶部に、セル画像40と関連付けて保存される。この無欠陥領域情報は、NC(数値制御)加工用のデータとして、太陽電池セル21から無欠陥領域46を切り出すためのNC装置に提供されてもよい。
【0065】
なお、図9(a)ないし図9(c)に示されるように、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域が存在しない場合に、欠陥位置情報生成部16による欠陥位置情報の生成と、無欠陥領域情報生成部17による無欠陥領域情報の生成と、を次のように繰り返してもよい。
【0066】
無欠陥領域情報生成部17は、図9(a)に示されるようにセル画像40内に比較的短いひび42等の欠陥が存在することによって、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を特定できないことがある。
【0067】
このとき、欠陥位置情報生成部16は、特定される欠陥の数が前回よりも少なくなるように、欠陥の特定条件を変更した上で、欠陥位置情報を新たに生成する。例えば、ひび41を特定する際の長さの閾値が増加されることで、図9(b)に示されるように、比較的長いひび41は欠陥として特定され、比較的短いひび42は欠陥として特定されない。また、暗領域43やフィンガー断線45を特定する際の明度の閾値が低くされてもよいし、面積の閾値が高くされてもよい。
【0068】
そして、無欠陥領域情報生成部17は、こうして得られる新たな欠陥位置情報に基づいて、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域が存在するか否かを再び判定する。これにより、図9(c)に示されるように、セル画像40内で無欠陥領域46が特定され、無欠陥領域情報が生成される。こうして生成される無欠陥領域情報には、欠陥の特定条件に関する情報が含まれる。
【0069】
図4及び図5の説明に戻り、品質判定部18は、セル画像40内で欠陥として特定されたひび41、暗領域43及びフィンガー断線45の数に基づいて、太陽電池セル21の品質を判定し、階級分けを行う(S5)。この品質の階級に関する情報は、表示制御部19に出力される。ここで、品質の判定には、ひび41、暗領域43及びフィンガー断線45の数の単純な合計を用いてもよいし、これらの種類に応じた重み付け和を用いてもよいし、これらの大きさに応じた重み付け和を用いてもよい。なお、セル画像40が複数の太陽電池セル21を表す場合には、各太陽電池セル21の品質が判定される。
【0070】
表示制御部19は、セル画像40内で特定されたひび41、暗領域43、フィンガー断線45及び無欠陥領域46を識別表示した表示用画像を生成し(S6)、この表示用画像を表示部9に表示させる表示制御を行う(S7)。図10は、表示用画像50の例を表す図である。表示制御部19は、セル画像40のひび41、暗領域43、フィンガー断線45及び無欠陥領域46の位置に、ひび識別画像51、暗領域識別画像53、フィンガー断線識別画像55及び無欠陥領域識別画像56をそれぞれ合成することで、表示用画像50を生成する。
【0071】
ひび識別画像51、暗領域識別画像53及びフィンガー断線識別画像55は、セル画像40内のひび41、暗領域43及びフィンガー断線45を識別するための画像であり、互いに異なった表示態様とされる。本実施形態では、ひび識別画像51、暗領域識別画像53及びフィンガー断線識別画像55は、互いに異なった色彩とされる。ひび識別画像51は、ひび41の形状に対応した線状に形成され、ひび41上に重ねられる。また、暗領域識別画像53は、暗領域43の外形に対応する枠状または面状に形成され、暗領域43上に重ねられる。また、フィンガー断線識別画像55は、フィンガー断線45の外形に対応する枠状または面状に形成され、フィンガー断線45上に重ねられる。
【0072】
無欠陥領域識別画像56は、セル画像40内の無欠陥領域46を識別するための画像である。この無欠陥領域識別画像56は、無欠陥領域46と同形の面状に形成され、無欠陥領域46上に重ねられる。また、無欠陥領域識別画像56は、無欠陥領域46の境界を表す線状または枠状に形成されてもよい。この無欠陥領域識別画像56は、ひび識別画像51、暗領域識別画像53及びフィンガー断線識別画像55と異なる色彩とされる。
【0073】
また、表示制御部19は、品質判定部18から入力される品質の階級に関する情報に応じて、太陽電池セル21の品質の階級を表示するようにしてもよい。
【0074】
以下、上記太陽電池の検査装置および検査方法を、図3に示された薄膜系の太陽電池セル31に適用する場合について説明する。なお、上記態様と重複する構成については、同番号を付すことで詳細な説明を省略する。
【0075】
本態様において、欠陥位置情報生成部16(図4を参照)は、図11に示されるように、暗領域位置情報生成部16d及び短絡位置情報生成部16eを有する。
【0076】
図12は、薄膜系の太陽電池セル31を表すセル画像40を例示する図である。セル画像40内には、薄膜系の太陽電池セル31の欠陥が比較的明度の低い暗部となって現れる。こうした欠陥としては、暗領域47及び短絡49などの種類がある。
【0077】
暗領域47は、セル画像40内に、薄膜部35の長手方向に沿った矩形状の、比較的明度の低い画素群として現れる。こうした暗領域47は、薄膜部35の一部が分離することにより生じる。
【0078】
短絡49は、セル画像40内に、比較的明度の低い円状の画素群として現れる。こうした短絡49は、重ね合わされた薄膜部35の間に導電性の異物が挟み込まれることにより生じる。特に、短絡49として現れる画素群には、明度が低い点状の中央部49aと、これを囲む、明度がやや高い周囲部49bとが含まれる。なお、場合によっては、中央部49aに電流が集中することで、中央部49aの明度が周囲部49bの明度より高くなることもある。
【0079】
図11に示される暗領域位置情報生成部16dは、セル画像40の各画素を所定の明度の閾値で明画素と暗画素とに2値化し、薄膜部35の長手方向に沿った矩形状の、所定以上の面積の暗画素群を暗領域47として特定し、暗領域47の位置を表す暗領域位置情報を生成する。なお、暗領域47の特定には、こうした延伸方向、形状および面積の全ての条件を適用せずに、これらの1つ又は2つの条件を適用するようにしてもよい。
【0080】
また、短絡位置情報生成部16eは、セル画像40の各画素を所定の閾値で明画素と暗画素とに2値化し、比較的小さな円状の暗画素群を短絡49として特定し、短絡49の位置を表す短絡位置情報を生成する。なお、セル画像40に異なる明度の閾値を適用し、短絡49の中央部49aと周囲部49bとを個別に特定してもよい。また、中央部49aの明度が周囲部49bの明度よりも高い場合であっても、周囲部49bの特定によって、短絡49の特定が可能である。
【0081】
そして、無欠陥領域情報生成部17(図4を参照)は、こうして得られる欠陥位置情報に基づいて、セル画像40内に区画される、欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する。
【0082】
図13は、無欠陥領域情報生成部17の機能を説明する図である。ここで、セル画像40では、画素列の配列方向Aが、裏面電極37の延伸方向と同じである。無欠陥領域情報生成部17は、セル画像40の各画素列に欠陥が対応するか否かを判定する。そして、無欠陥領域情報生成部17は、欠陥が存在しない画素列の集合が所定以上の面積である場合に、この集合を無欠陥領域46として特定し、無欠陥領域情報を生成する。なお、上記図9(a)ないし図9(c)に示したように、所定以上の面積の無欠陥領域が存在しない場合に、欠陥位置情報生成部16による欠陥位置情報の生成と、無欠陥領域情報生成部17による無欠陥領域情報の生成と、を繰り返すようにしてもよい。
【0083】
そして、表示制御部19(図4を参照)は、セル画像40内で特定された暗領域47、短絡49及び無欠陥領域46を識別表示した表示用画像を生成する。図14は、表示用画像50の例を表す図である。表示制御部19は、セル画像40の暗領域47、短絡49及び無欠陥領域46の位置に、暗領域識別画像57、短絡識別画像59及び無欠陥領域識別画像56をそれぞれ合成することで、表示用画像50を生成する。
【0084】
暗領域識別画像57及び短絡識別画像59は、セル画像40内の暗領域47及び短絡49を識別するための画像であり、互いに異なった表示態様とされる。本実施形態では、暗領域識別画像57及び短絡識別画像59は、互いに異なった表示態様とされる。暗領域識別画像57は、暗領域47の外形に対応する枠状または面状に形成され、暗領域47上に重ねられる。また、短絡識別画像59は、短絡49の外形に対応する枠状または面状に形成され、短絡49上に重ねられる。
【0085】
無欠陥領域識別画像56は、セル画像40内の無欠陥領域46を識別するための画像である。この無欠陥領域識別画像56は、無欠陥領域46と同形の面状に形成され、無欠陥領域46上に重ねられる。また、無欠陥領域識別画像56は、無欠陥領域46の境界を表す線状または枠状に形成されてもよい。この無欠陥領域識別画像56は、暗領域識別画像57及び短絡識別画像59と異なる色彩とされる。
【0086】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
【0087】
例えば、図15に示されるように、無欠陥領域情報生成部17が、ユーザによる操作入力に基づいて無欠陥領域情報を生成してもよい。この変形例では、セル画像40にひび識別画像51、暗領域識別画像53及びフィンガー断線識別画像55が合成された表示用画像(図10を参照:但し、無欠陥領域識別画像56はない。)が表示部9に表示される。ユーザは、表示部9に表示された表示用画像を確認しながら操作部8を操作し、欠陥が存在しない領域を指定する。操作受付部12は、ユーザによる操作部8の操作入力を受け付け、操作入力により指定される座標情報を無欠陥領域情報生成部17に出力する。そして、無欠陥領域情報生成部17は、操作入力により指定される座標情報に基づいて、欠陥が存在しない領域を表す無欠陥領域情報を生成する。
【符号の説明】
【0088】
1 太陽電池の検査システム、3 通電部、4 位置決め部、5 撮像部、8 操作部、9 表示部、10 太陽電池の検査装置(制御部)、12 操作受付部、13 通電制御部、14 位置制御部、15 画像取得部、16 欠陥位置情報生成部、16a ひび位置情報生成部、16b 暗領域位置情報生成部、16c フィンガー断線位置情報生成部、16d 暗領域位置情報生成部、16e 短絡位置情報生成部、17 無欠陥領域情報生成部、18 品質判定部、19 表示制御部、21 太陽電池セル、23 リード線、25 パネル、26 ストリング、27 受光面、28 バスバー(電極)、29 フィンガー、31 太陽電池セル、33 ガラス基板、33a 受光面、35 薄膜部、37 裏面電極、40 セル画像、41,42 ひび、43 暗領域、45 フィンガー断線、46 無欠陥領域、47 暗領域、49 短絡、50 表示用画像、51 ひび識別画像、53 暗領域識別画像、55 フィンガー断線識別画像、56 無欠陥領域識別画像、57 暗領域識別画像、59 短絡識別画像。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得する画像取得手段と、
前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成手段と、
前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成手段と、
を備える太陽電池の検査装置。
【請求項2】
前記欠陥位置情報生成手段は、前記欠陥の種類に応じて定められた各条件に基づいて、前記欠陥の種類ごとの前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項3】
前記欠陥位置情報生成手段は、前記欠陥の種類に応じた明度の閾値に基づいて、前記欠陥の種類ごとの前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項4】
前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の線状の画素群の長さに基づいて、前記欠陥としてのひびの前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項5】
前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の面積に基づいて、前記欠陥としての暗領域の前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項6】
前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の延伸方向および形状の少なくとも1つに基づいて、前記欠陥としてのフィンガー断線の前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項7】
前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の延伸方向、形状および面積の少なくとも1つに基づいて、前記欠陥としての暗領域の前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項8】
前記欠陥位置情報生成手段は、所定以下の明度の画素群の形状に基づいて、前記欠陥としての短絡の前記欠陥位置情報を生成する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項9】
前記無欠陥領域情報生成手段は、前記セル画像を構成する、所定の一方向に沿って配列する各画素列に前記欠陥が対応するか否かを判定し、前記欠陥が対応しない所定数以上の画素列の集合を前記無欠陥領域として特定する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項10】
前記太陽電池セルは、受光面に複数のバスバーを有し、
前記無欠陥領域情報生成手段は、前記バスバーの延伸方向に沿って配列する各画素列に前記欠陥が対応するか否かを判定する、
請求項9に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項11】
前記太陽電池セルは、所定の一方向に延伸する一対の電極を有し、
前記無欠陥領域情報生成手段は、前記電極の延伸方向に沿って配列する各画素列に前記欠陥が対応するか否かを判定する、
請求項9に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項12】
前記欠陥位置情報生成手段は、前記無欠陥領域が存在しないときに、前記欠陥を特定する条件を変更した上で前記欠陥位置情報を新たに生成し、
前記無欠陥領域情報生成手段は、前記新たに生成される前記欠陥位置情報に基づいて、前記無欠陥領域の有無を判定する、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項13】
前記無欠陥領域情報生成手段は、前記無欠陥領域情報を前記セル画像に関連付ける、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項14】
前記セル画像内で特定された前記欠陥の数に基づいて、前記太陽電池セルの品質を判定する品質判定手段、を更に備える、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項15】
前記セル画像内で区画された前記無欠陥領域を識別表示する表示制御手段、を更に備える、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項16】
前記セル画像内で特定された前記欠陥を識別表示する表示制御手段、を更に備える、
請求項1に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項17】
前記表示制御手段は、前記セル画像内で特定された前記欠陥を種類に応じた色彩に変更する、
請求項16に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項18】
ユーザによる操作入力を受け付ける操作受付手段を更に備え、
前記無欠陥領域情報生成手段は、前記ユーザによる操作入力に基づいて、前記無欠陥領域情報を生成する、
請求項16に記載の太陽電池の検査装置。
【請求項19】
通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得し、
前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成し、
前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する、
太陽電池の検査方法。
【請求項20】
通電された状態の1または複数の太陽電池セルを表すセル画像を取得する画像取得手段、
前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成手段、及び、
前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成手段、
としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
【請求項21】
通電された状態の1または複数の太陽電池セルを撮像し、前記太陽電池セルを表すセル画像を生成する撮像部と、
前記セル画像を取得する画像取得手段と、
前記セル画像を構成する画素の明度に基づいて、前記太陽電池セルの欠陥の位置を表す欠陥位置情報を生成する欠陥位置情報生成手段と、
前記セル画像内に区画される、前記欠陥が存在しない所定以上の面積の無欠陥領域を表す無欠陥領域情報を生成する無欠陥領域情報生成手段と、
を備える太陽電池の検査システム。

【図1】
image rotate

【図2A】
image rotate

【図2B】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2010−171046(P2010−171046A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−9729(P2009−9729)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(000004374)日清紡ホールディングス株式会社 (370)
【Fターム(参考)】