説明

太陽電池を備えた膜

障壁層、障壁層の一側面に配置された太陽電池、および太陽電池と障壁層との間に配置された補償層を備えた膜において、補償層は、室温で固体である熱可塑性物質、または室温で固体である熱可塑性エラストマーからなる発泡組織を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、屋根上に配置される光電池の分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
接着剤を用いて屋根上に配置される太陽電池が公知となっている。しかしながら、この固定形式には、特に機械的応力を原因として太陽電池と屋根との固定が緩み、それらの間に空洞ができるという欠点がある。これらの空洞内への連続的な侵入水が、接着剤、太陽電池および屋根にダメージを与え、その結果としてこの接続に特に悪影響を及ぼし、さらなる緩みを助長する。
【0003】
前述の応力は、伸長に関する熱係数が2つの層間で互いに異なることに特に起因して、太陽電池と屋根とを互いと相対的に水平および垂直移動させることにより生じる。このような応力は、特に、強烈な太陽放射により加熱されるか、屋外温度が低い場合に生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
それ故、本発明の課題は、屋根上に配置された太陽電池の固定の緩み、それに続く空洞の形成、およびそれらの結果として生じる侵入水を最小限に抑えることができるように前述の種類の膜を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に従えば、請求項1の特徴によって、これを達成することができる。
【0006】
それ故、本発明の核心は、障壁層および障壁層の一側面に配置された太陽電池を備えた膜において、太陽電池と障壁層との間に補償層を配置することである。この補償層は、室温で固体である熱可塑性物質、または室温で固体である熱可塑性エラストマーからなる発泡組織である。
【0007】
障壁層と太陽電池との間の補償層に水分が浸透しないように、密閉気孔組織でもある発泡組織が特に有利である。
【0008】
伸長に関する熱係数が2つの層間で互いに異なることに特に起因して、太陽電池と障壁層とを互いと相対的に水平および垂直移動させることにより生じる機械的応力を均一にできる材料を補償層に用いることが特に有利である。
【0009】
本発明のさらなる有利な実施形態は、従属請求項により示される。
【0010】
本発明のさらなる態様は、追加の独立請求項の主題である。
【0011】
以下に、本発明の例示の実施形態を、図面を用いてより詳細に説明する。異なる図面においても、同じ構成要素には同じ参照番号が記載される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の膜を示す断面図である。
【図2】本発明のさらなる膜を示す断面図である。
【図3】本発明のさらなる膜を示す断面図である。
【図4】本発明の膜の断面に用いることが可能な側面シールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の迅速な理解に重要な構成要素のみを示す。
【0014】
図1に、障壁層2、障壁層の一側面に配置された太陽電池4、および太陽電池と障壁層との間に配置された補償層3を備えた膜1を示し、この補償層は、室温で固体である熱可塑性物質、または室温で固体である熱可塑性エラストマーからなる発泡組織である。
【0015】
本文書内の用語「膜」は、例えば、特に屋根膜などの構造シールとして、建設業界において侵入水を防ぐための下張り床における密閉部材として公知のシート状の組織を意味する。
【0016】
本文書内の「発泡組織」は、細胞組織により境界付けられ、凝集システムを形成する球状または多面体の孔構造を意味する。
【0017】
本文書内の「細孔」は、気体または組織とは異なる他の物質で満たされた、組織の表面内部および/またはその上に形成された製造時に形成された空洞を意味する。この細孔は肉眼で識別されるものでもよいし、識別されないものでもよい。これらの細孔は周囲媒体に連通する通気孔でもよいし、それ自体が閉じた形状であり、いかなる媒体も通さない密閉気孔でもよい。さらに、通気孔と密閉気孔との混合体を用いてもよい。
【0018】
密閉気孔の補償層は、障壁層2と太陽電池4との間の補償層3にいかなる水分も浸透しないという点で有利である。
【0019】
発泡組織の細孔の大きさは、0.1〜3ミリメートル、特に0.2〜1ミリメートル、および/または細孔容積が5〜99パーセント、特に、30〜98パーセントであることがさらに有利である。本文書内の「細孔容積」は、発泡組織の容積のうちの、気体または組織とは異なる他の物質で満たされた空洞全体の割合を意味する。
【0020】
機械的安定性を改善するために、特に1ミリメートル未満の大きさの細孔を有する、密閉気孔の発泡組織が好ましい。
【0021】
さらに、伸長に関する熱係数が2つの層間で互いに異なることに特に起因して、太陽電池と障壁層とを互いと相対的に水平および垂直移動させることにより生じる応力を均一にできる材料を補償層3に用いることが有利である。
【0022】
このような機械的応力は、特に、強烈な太陽放射にさられるか、屋外温度が低い場合に、膜、特に太陽電池が加熱されることにより生じる。障壁層2からの太陽電池4の剥離、さらには、それらの間の空間への侵入水を防ぐという点で、このような応力の分断は有利である。この侵入水は、太陽電池と障壁層との結合に特に悪影響を及ぼし、さらなる緩みを助長する。さらには、導体トラックの腐食が進む場合もある。
【0023】
従来の接着剤を用いた太陽電池4と障壁層2との直接ボンディングと比較して、発泡組織では、太陽電池と障壁層との結合部の層厚がより大きくなり、これは応力の分断に良い影響を及ぼし、発泡組織はさらに、温度上昇下のクリープ傾向のみを著しく抑制し得る。クリープ傾向が低いと、例えば、架橋結合の程度および種々の分子量を調節可能になるため、発泡組織はより長期間その形状を維持できる。さらに、一部の発泡組織は、溶接またはカレンダ加工などの加熱により、障壁層または太陽電池に容易に結合し得る。さらに、発泡組織はその多孔質構造のため、引張およびせん断力に対する耐性がより大きくなる。
【0024】
補償層3の密度は0.02〜1.2g/cmであり、0.03〜0.8g/cmが好ましく、0.05〜0.5g/cmが特に好ましい。
【0025】
発泡組織の密度がより低いと、より小さい熱エネルギーで発泡組織を溶接できるという利点がある。
【0026】
補償層3の高い電気絶縁抵抗がさらなる利点となる。さらに、優れた断熱特性が利点となる。
【0027】
補償層3は、室温で固体である熱可塑性物質、または室温で固体である熱可塑性エラストマーからなる発泡組織である。
【0028】
本文書内の用語「室温」は、23℃を意味する。この状態における補償層が、水平および垂直変位、特に、障壁層と相対的な太陽電池の変位に対して優れた弾性を有するということが、熱可塑性エラストマーの利点となる。優れた弾性を有する障壁層により、引裂または剥離、それ故、補償層の不具合が防止される。理想的には、補償層は、室温において0.1〜10MPaの引張強度σ、および/または5〜1000パーセントの破断伸び
εを有し、これらは共にDIN ISO 527に準拠して測定される。
【0029】
本文書内の用語「熱可塑性エラストマー」は、加硫エラストマーの機械的特性と、熱可塑性物質の加工容易性とを兼備したプラスチックを意味する。このような熱可塑性エラストマーは、通常、ハードおよびソフトセグメントを有するブロックコポリマー、または対応する熱可塑性物質およびエラストマー成分を有するいわゆるポリマーアロイである。
【0030】
好ましい熱可塑性物質および熱可塑性エラストマーは、特に、ポリエチレン(PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、ポリブテン(PB)、エチレンプロピレンジエン/ポリプロピレンコポリマーなどオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPE−O、TPO)、オレフィン系架橋熱可塑性エラストマー(TPE−V、TPV)、芳香族ハードセグメントおよびポリエステルソフトセグメント(TPU−ARES)、ポリエーテルソフトセグメント(TPU−ARET)、ポリエステルおよびポリエーテルソフトセグメント(TPU−AREE)、またはポリカーボネートソフトセグメント(TPU−ARCE)を有するTPUなどの熱可塑性ポリウレタン(TPE−U、TPU)、ポリエステルソフトセグメント(TPC−ES)、ポリエーテルソフトセグメント(TPC−ET)、またはポリエステルおよびポリエーテルソフトセグメント(TPC−EE)を有するTPCなどの熱可塑性コポリエステル(TPU−E、TPC)、スチレン/ブタジエンブロックコポリマー(TPS−SBS)、スチレン/イソプレーンブロックコポリマー(TPS−SIS)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロックコポリマー(TPS−SEBSS)、スチレン/エチレン−プロピレン/スチレンブロックコポリマー(TPS−SEPS)などのスチレンブロックコポリマー(TPE−S、TPS)、および熱可塑性コポリアミド(TPE−A、TPA)からなる群から選択される。
【0031】
補償層3は、アクリレート化合物、アクリレートコポリマー、ポリウレタンポリマー、特にポリオレフィンの1つから形成されたシランで末端処理したポリマーおよびポリオレフィンからなる群から選択された材料から形成された発泡組織であることが好ましい。
【0032】
ポリエチレン(PE)は、特にポリオレフィンであることが好ましい。
【0033】
補償層3は、障壁層に容易に接合される、吸湿性が低い発泡組織であることが好ましい。
【0034】
補償層3は障壁層2に直接接合されてもよい。「直接接合」は2つの構成要素間にいかなる他の層または物質も存在せず、2つの構成要素が互いと直接に接合しているか、互いに付着していることを意味する。これを例えば、図1および図2に示す。2つの構成要素はそれらの間の境目において混合されてもよい。
【0035】
補償層3は本質的に、障壁層2にしっかりと接触して配置され得る。これは特に、熱作用、圧力、物理吸収、または任意の他の物理的力の適用により、膜の製造において補償層および障壁層を共に直接接合することにより達成され得る。これは特に、接着剤を用いた障壁層と補償層との化学結合を必要とせず、膜1の製造費用に有利であるという利点がある。特に、障壁層および補償層は積層して共に接合され得る。積層により、特にそれら2つ共がPEまたは互いに混合可能な材料からなる場合に、補償層と障壁層との間の強固な結合が達成され得る。さらに、膜の製造に積層が用いられ、接着剤を用いた結合よりも、より小さい生産パラメータの変動に影響される場合に、結合品質はより信頼性が高くなる。
【0036】
ただし、例えば図3に示すように、補償層と障壁層との接合は、その間に接着剤膜9が存在してもよい。これは材料に起因して障壁層への補償層の積層が望ましく無い場合に、特に有利である。
【0037】
このような接着剤膜9に用いる接着剤は、例えば、加圧のみで接着する集合体および/またはホットメルト接着剤でもよい。これは障壁層2への補償層3の優れた結合および優れた接着を保証し、それ故、補償層の緩み、さらには補償層の不具合を低減する。この接着剤はまた、膜の内容物の拡散および移動を防ぐ障壁の働きもする。
【0038】
加圧のみで接着する集合体およびホットメルト接着剤は、当業者に既知の一般的なものでもよく、CD Roempp Chemie−Lexikon,Version 1.0,Georg Thieme Verlag,Stuttgartに記載されている。
【0039】
このような接着剤は、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、オレフィン系架橋熱可塑性エラストマー、アクリレート化合物、ポリウレタンポリマー、およびシランで末端処理したポリマーからなる群から選択された1つであることが好ましい。
【0040】
アクリレート化合物は、特にアクリル酸およびメタクリル酸エステルの、アクリル単量体に基づくアクリレート化合物であることが特に好ましい。
【0041】
用語「ポリウレタンポリマー」は、いわゆるジイソシアネート重付加法により生成される全てのポリマーを含む。これには、ウレタン基をほとんど、または全く含まないポリマーも含む。ポリウレタンポリマーの例は、ポリエーテルウレタン、ポリエステルウレタン、ポリエーテル樹脂、ポリ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイソシアヌレート、およびポリカルボジイミドを含む。
【0042】
接着剤は、米国のSika Corporationから市販されている商品SikaLastomer(登録商標)−68であることが好ましい。
【0043】
補償層3および/または障壁層2のコロナ処理、フッ素化、プラズマ処理、および火炎処理などの表面処理により、補償層の接着、または補償層および/または障壁層に使用可能な接着剤は改善され得る。
【0044】
柔軟膜1は巻き上げ式を可能とし、保管、輸送、および下張り床での配置を容易にする。
【0045】
障壁層2は、高流圧下でさえも十分に堅固な任意の材料からなる。
【0046】
それ故、建設現場における機械的負荷に特別有利となる亀裂伝播検査および貫通検査の優れた値に加えて、水圧および成分に対する優れた耐性を有する障壁層2が有利である。さらに、特に風などの継続的な機械的負荷に対する耐性が利点となる。
【0047】
障壁層は、アルミニウム、鋼鉄、プラスチック被覆シート、プラスチックスラブ、または他の可塑性物質などの剛体材料からなる。これは可撓性材料であることが好ましい。
【0048】
これは、熱可塑性層、好ましくは熱可塑性ポリオレフィンまたはポリ塩化ビニル(PVC)層、特にポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)層、特に好ましくはポリプロピレン層を障壁層2が有する場合に特に有利である。これにより、環境影響に対する耐性が改善される。
【0049】
障壁層2は、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、クロロスルホン化ポリエチレン、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPE−O、TPO)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、およびポリイソブチレン(PIB)、さらにはこれらの混合体からなる群の材料から選択されることが好ましい。
【0050】
障壁層2の密度は0.05〜3ミリメートルであり、0.08〜2.5ミリメートルが好ましく、1〜2ミリメートルが特に好ましい。
【0051】
太陽電池4は、通常、例えば図2および図3に示すように、基質層5、光起電層6、および場合によりカバー層7からなる。
【0052】
カバー層7は紫外線低吸収のプラスチックであることが好ましい。カバー層に適する材料には、Tefzel(登録商標)という名でDuPont Corporationなどから販売されているエチレンおよびテトラフルオレエチレンのコポリマーなど、またはTedlar(登録商標)という名でDuPont Corporationなどから販売されているフッ化ビニリデン樹脂などのフッ素ポリマーが含まれる。
【0053】
基質層5は、例えば、鋼板、PET薄膜、またはポリイミド薄膜でもよい。
【0054】
側面閉鎖8を有する膜がさらに有利である。側面閉鎖は、膜1の外側面に位置する太陽電池4と補償層3との接触部位を水分から保護し、その結果として層間剥離および破損を防止することは言うまでもない。これは、補償層3と障壁層2または太陽電池4との接触面に、応力を考慮した空洞が形成される場合に特に有利である。
【0055】
側面閉鎖はプラスチックでもよく、図4aに示すように、太陽電池、補償層および障壁層に接触する。障壁層2は、通常、側面閉鎖の密封性を改善するように、側面側において太陽電池4および補償層3を最大10ミリメートルまで越えて突き出ることが好ましい。
【0056】
例えば図4bに示すように、側面閉鎖は、光起電層6または基質層5を越えて横方向に突き出て、補償層3に接合するカバー層7を伴ってもよい。基質層に従い、補償層全体が横方向の水分に対して保護される場合には、補償層と障壁層との結合がさらに有益となる。これを図4cに示す。
【0057】
このような側面閉鎖では、カバー層7はさらに、光起電層6または基質層5、および補償層3を越えて横方向に突き出て、障壁層2に接合する。この接合は通常、接着剤、または特に溶接により達成される。このような実施形態を図4dに示す。
【0058】
障壁層がフランジ状に折られて、カバー層の横方向を囲む場合には、側面閉鎖に関して後述するオプションの密閉効果はさらに改善され得る。このような解決策のさらなる利点は、フランジ状に折られた部分内に存在するいかなる光起電層の電気的接続手段10への水分の付着が保護され得ることである。電気的接続手段10の使用は特に有利である。
【0059】
膜1は任意の所定の方法で製造され得る。膜は特に、従来の機械でも生産され得る。膜は、例えば、押し出し成形および/またはカレンダ加工、並びに/または積層により、さらにはロールに巻くことなどにより形成される無限の製品として単一の工程段階で形成され得る。押し出し成形および/またはカレンダ加工、並びに/または積層中の、押出機またはカレンダ加工ローラ内の集合体の温度は、100℃〜210℃の範囲であり得、130℃〜200℃が好ましく、170℃〜200℃が特に好ましい。
【0060】
補償層3は、幅広スロットノズルによる押し出し成形、溶融カレンダ加工、赤外線照射用いたバンド圧縮、火炎積層または噴霧積層による製造中に適用され得る。膜1の製造温度に対応する組成および安定性を有する補償層が有利である。
【0061】
補償層3は積層により障壁層2に接合されることが好ましく、赤外線照射を用いたバンド圧縮により積層されることが特に好ましい。ただし、前述のように、接着剤を用いて障壁層を結合してもよい。さらに、前述のように、例えば、火炎処理およびコロナ処理による障壁層の前処理もまた利点となる。
【0062】
補償層3と、太陽電池4または太陽電池の基質層5との結合は、通常、特に、火炎積層などにより積層される。ただし前述のように、この結合は、接着剤を用いてもよい。
【0063】
膜1の製造の好ましい実施形態では、太陽電池4、または太陽電池の基質層5、および障壁層2は、積層により補償層3に接合される。さらに、カバー層7は、溶接により横方向に突き出る障壁層に接合される。前述のように、障壁層はさらに、カバー層の外端の周りでフランジされ、溶接されることが好ましい。
【0064】
当然ながら、本発明は記述および説明した例示の実施形態に限定されない。
【符号の説明】
【0065】
1 膜
2 障壁層
3 補償層
4 太陽電池
5 基質層
6 光起電層
7 カバー層
8 側面閉鎖
9 接着剤膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
障壁層(2)と、
前記障壁層の一側面(2)に配置された太陽電池(4)と、
前記太陽電池(4)と前記障壁層(2)との間に配置された補償層(3)と、を備えている膜(1)であって、
前記補償層(3)は、室温で固体である熱可塑性物質、または室温で固体である熱可塑性エラストマーからなる発泡組織である、膜(1)。
【請求項2】
前記補償層(3)は密閉気孔の発泡組織であることを特徴とする、請求項1に記載の膜(1)。
【請求項3】
前記補償層(3)は、細孔の大きさが0.1〜3ミリメートル、特に0.2〜1ミリメートル、および/または細孔容積が5〜99パーセント、特に30〜98パーセントの発泡組織であることを特徴とする、請求項1または2に記載の膜(1)。
【請求項4】
前記補償層(3)の密度は0.02〜1.2g/cmであり、好ましくは0.03〜0.8g/cmが、特に好ましくは0.05〜0.5g/cmであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の膜(1)。
【請求項5】
前記補償層3は、アクリレート化合物、アクリレートコポリマー、ポリウレタンポリマー、特にポリオレフィンの1つから生成されたシランで末端処理したポリマーおよびポリオレフィンからなる群から選択された材料から形成された発泡組織であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の膜(1)。
【請求項6】
前記補償層3は前記障壁層2に直接接合されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の膜(1)。
【請求項7】
前記補償層(3)および障壁層(2)は共に、接着剤膜(9)に接合されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の膜(1)。
【請求項8】
前記接着剤膜(9)は、加圧のみで接着する集合体および/またはホットメルト接着剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の膜(1)。
【請求項9】
前記接着剤膜(9)は、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、オレフィンに基づく架橋熱可塑性エラストマー、アクリレート化合物、ポリウレタンポリマーおよびシランで末端処理したポリマーからなる群から選択された接着剤を含むことを特徴とする、請求項8に記載の膜(1)。
【請求項10】
前記障壁層(2)は熱可塑性層、好ましくは熱可塑性ポリオレフィンまたはポリ塩化ビニル(PVC)層、特にポリプロピレン(PP)またはポリエチレン(PE)層を含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の膜(1)。
【請求項11】
前記障壁層(2)の密度は0.05〜3ミリメートル、好ましくは0.08〜2.5ミリメートル、特に1〜2ミリメートルであることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の膜(1)。
【請求項12】
前記膜は側面閉鎖(8)を有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の膜(1)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a)】
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【図4b)】
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【図4c)】
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【図4d)】
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【公表番号】特表2013−506982(P2013−506982A)
【公表日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−531423(P2012−531423)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際出願番号】PCT/EP2010/064528
【国際公開番号】WO2011/039297
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(504274505)シーカ・テクノロジー・アーゲー (227)
【Fターム(参考)】