説明

太陽電池封止材料およびこれを用いた太陽電池モジュール

【課題】 本発明の課題は、無機物である太陽電池セル面との接触界面での、耐熱耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐腐食性に優れる太陽電池用封止材料およびこれを用いた太陽電池モジュールを提供することである。
【解決手段】 本発明は、太陽電池モジュール内に用いられる太陽電池封止材料であって、ポリオレフィン系樹脂を主成分とし、さらに粘着付与樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であり、かつ、該ポリオレフィン系樹脂と該粘着付与樹脂との溶解度パラメーター差(SP値差)が0.8以上であり、かつ、該ポリオレフィン系樹脂が、エチレン含有量が5〜25wt%であるプロピレン−エチレン共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材料に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐腐食性に優れ、ポリオレフィン系樹脂を主とした太陽電池封止材料およびこれを用いた太陽電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、資源の有効利用や環境汚染の防止等の面から、太陽光を直接電気エネルギーに変換する太陽電池が広く使用されるようになってきている。太陽電池の更なる普及を促すためには、自動車部材や建築部材に求められるような性能、長期信頼性などが重要となる。
【0003】
一般に太陽電池モジュールは、シリコン(結晶、多結晶、アモルファス)や、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレンなどのレアメタルを含む太陽電池素子を、受光面側透明保護部材と裏面側保護部材とで保護し、太陽電池素子と保護部材とを封止材で固定し、モジュール化したものである。太陽電池モジュールの構成は上述の太陽電池素子の種類によって若干異なるが、太陽電池素子封止材料に求められる性質は、太陽電池モジュールを構成している太陽電池素子や保護部材との密着性が良好であることである。特に太陽電池モジュールは屋外に設置されて気温の上昇や風雨に曝されるため、被着物と封止材の密着性が悪いと水分が浸入し太陽電池素子を劣化させる虞がある。
【0004】
現在、太陽電池モジュールにおける太陽電池素子の封止材料としては、柔軟性、透明性等の観点から、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)が使用されている。しかしながら、その耐熱性、接着性が不足しているところから、有機過酸化物やシランカップリング剤などを併用し、架橋により耐熱性を向上させ、シランカップリング剤により接着性を向上させる必要があった(特許文献1)。この場合、これらの添加剤を配合したエチレン・酢酸ビニル共重合体のシートを作製し、得られたシートを用いて太陽電池素子を封止する必要がある。このシートの製造段階では、有機過酸化物が分解しないような低温度での成形が必要であるため、押出成形速度を大きくすることができず、また太陽電池素子の封止段階では、ラミネータにおいて数分から十数分かけての仮接着する工程と、オーブン内において有機過酸化物が分解する高温度で数十分ないし数時間かけて本接着する工程とからなる2段階の時間をかけての架橋・接着工程を経る必要があった。そのため太陽電池モジュールの製造には手間と時間がかかり、その製造コストを上昇させる要因の一つとなっていた。
【0005】
ポリオレフィン系樹脂、例えばポリプロピレン系樹脂は、その成形性、柔軟性、耐熱性、リサイクル性、耐薬品性、電気絶縁性などが優れたものであり、また、安価であることから、フィルム、繊維、そのほか様々な形状の成形品などの広い範囲で汎用的に使用されている。一方で、ポリプロピレン系材料は分子内に極性基を有しない、いわゆる非極性で極めて不活性な高分子物質であり、溶剤類に対する溶解性も著しく低いため、接着性、塗装性が低いという課題がある。この欠点を改善するために、極性官能基を有する重合可能なモノマーをエチレンと共重合したものが検討されているが(特許文献2)、例えばエポキシ基を有するモノマーをエチレンと共重合させる場合はアミノ基含有カップリング剤が必須成分として使用する必要があり、このような共重合体は工業的に製造が難しく、コスト高になる等の問題があった。またオレフィン系樹脂へ極性官能基を有する重合可能なモノマーをグラフト重合させて、変性樹脂を製造する方法としては、以下のような方法が提案されている。
【0006】
(i)水中に分散させたポリオレフィン樹脂粒子にビニル単量体を含浸させ、過酸化物の存在下で加熱して変性ポリオレフィンを製造する方法(特許文献3)。
【0007】
(ii)ポリオレフィン樹脂、無水マレイン酸と有機過酸化物とを溶融混練し、変性ポリオレフィンを製造する方法(特許文献4)。
【0008】
(i)の方法では様々なビニル系単量体をポリオレフィン樹脂にグラフトさせることができる。しかし、エポキシ基などの極性の高い官能基を持つモノマーは、低極性であるポリオレフィン樹脂に含浸しにくいので、共重合できる量に限界があった。また、該モノマーの水への溶解抑制剤を必要とするため、反応後の変性ポリオレフィン組成物中に溶解抑制剤が残存し、塗装性、接着・粘着性を阻害するという問題点があった。
【0009】
また、ポリプロピレン樹脂に極性基を含まない粘着付与樹脂を添加する方法が知られている(特許文献5)。しかしながら、この技術は、耐熱性の悪化が懸念され、それを防ぐために二次加工が必要となり、製造コストを上昇させる要因となる。また、包装用の耐熱耐湿フィルム用途であり、太陽電池封止材として評価しておらずその性能は不明である。また、上記のように極性基を有しない粘着付与樹脂を添加しており、密着力や接着力が低いという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−113077号公報
【特許文献2】特開2001−144313号公報
【特許文献3】特開平6−122738号公報
【特許文献4】特開平9−278956号公報
【特許文献5】特開平7−157573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、ポリオレフィン系樹脂を用いることで、太陽電池素子に対し優れた密着性を有して太陽電池品質の長期安定性(耐熱耐湿性、耐冷熱サイクル性、耐腐食性)に優れた太陽電池用封止材料および太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者らは、上述の現状に鑑み、鋭意検討した結果、太陽電池モジュールの部材(封止材)として特定のポリオレフィン系樹脂にSP値差が0.8以上の粘着付与樹脂を含む封止材料を用いて耐久性試験を実施した結果、長期安定性を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明は、太陽電池モジュール内に用いられる太陽電池封止材料であって、特定のポリオレフィン系樹脂を主成分とし、さらに、特定の粘着付与樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であることを特徴とする太陽電池封止材料に関する。具体的には、太陽電池モジュール内に用いられる太陽電池封止材料であって、ポリオレフィン系樹脂を主成分とし、さらに粘着付与樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であり、かつ、該ポリオレフィン系樹脂と該粘着付与樹脂との溶解度パラメーター差(SP値差)が0.8以上であり、かつ、該ポリオレフィン系樹脂が、エチレン含有量が5〜25wt%であるプロピレン−エチレン共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材料に関する。
【0014】
密着性に優れた組成物として、オレフィン系樹脂に相溶性の良好な(SP値差が殆どない)粘着付与樹脂を含有させたオレフィン系樹脂組成物が知られている。しかし、オレフィン系樹脂に対してSP値差の殆どない粘着付与樹脂を導入しても、オレフィン樹脂内に浸透してしまい、シート化した場合に表面の接着力向上は期待できず、耐久性試験時に剥離し、そこから水分が浸入し太陽電池素子を劣化させる虞がある。
【0015】
耐久性の向上のために、主に被着物と封止材の密着力を良くする検討はなされているが、オレフィン系樹脂とSP値差の大きい(相溶性の悪い)粘着付与樹脂を用いると密着力の悪化が懸念されるため、耐久性向上効果は今まで検討されていなかった。
【0016】
このような本発明の太陽電池封止材料は、好ましい実施態様としては、前記ポリオレフィン系樹脂と粘着付与樹脂との溶解度パラメーター差(SP値差)が0.8以上であり、より好ましくは1.0以上である。粘着付与樹脂をポリオレフィン系樹脂に適切に分散させる観点から、前記SP値差は1.4以下であることが好ましく、より好ましくは1.1以下である。
【0017】
好ましい実施態様としては、前記太陽電池封止材料であって、前記ポリオレフィン系樹脂組成物が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、前記粘着付与樹脂0.1〜50重量部であり、より好ましくは1.0〜20重量部を含む太陽電池封止材料に関する。
【0018】
好ましい実施態様としては、前記樹脂付与樹脂を、テルペン系樹脂、より好ましくはテルペンフェノール樹脂とすることである。
【0019】
好ましい実施態様としては、形状がシートまたはフィルム状の成形体である前記太陽電池封止材料に関し、より好ましくは、その厚みを、50〜3000μmとすることである。
【0020】
さらに本発明は、上記に記載の太陽電池封止材料を使用した太陽電池モジュールに関する。
【発明の効果】
【0021】
本発明の耐久性に優れた太陽電池封止材料は、太陽電池モジュール性能の長期品質安定性を向上させるものとして好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の太陽電池モジュール
【図2】本発明の太陽電池モジュール
【図3】耐熱耐湿試験結果(SP値差とPmax保持率との関係)
【図4】耐冷熱サイクル試験結果(SP値差とPmax保持率との関係)
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に本発明の詳細について述べる。
【0024】
本発明の太陽電池封止材料は、ポリオレフィン系樹脂と粘着付与樹脂とを含有する。
【0025】
本発明で使用される粘着付与樹脂としては、テルペン系樹脂であることが好ましく、溶解度パラメーター(SP値)の観点より、テルペンフェノール樹脂が更に好ましい。
【0026】
テルペンフェノール樹脂の中でも、オレフィン樹脂とのSP差値や粘着性の向上をいう理由により、軟化点は20℃〜200℃の範囲にあり、数平均分子量はMn=200〜2000までの範囲にあることが特に好ましい。
本発明で使用される粘着付与樹脂は、配合する際にその配合量は特に限定はないが、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.1〜50重量部が好ましく、0.3〜30重量部がより好ましく、0.5〜20重量部が更に好ましく、1.0〜10重量部が特に好ましい。
【0027】
本発明で使用されるポリオレフィン系樹脂とは、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン単独重合体、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのランダム共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーブロック共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレンとエチレン/プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体の単純混合物、その一部架橋物、又はその完全架橋物)などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0028】
中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのランダム共重合体またはブロック共重合体が好ましい。特に、ポリエチレン、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。プロピレン−エチレン共重合体としては、エチレン含有量が5〜25wt%であることが特に好ましい。ポリエチレンとしては、低密度ポリエチレンであることが特に好ましい。ポリプロピレン含有量が高すぎると、接着に適した温度領域が高くなる傾向があり、エチレン含有量が高すぎると、柔軟性が落ち、太陽電池素子を保護することが困難となる傾向がある。
【0029】
前記原料ポリオレフィン樹脂には、必要に応じて、ほかの樹脂またはゴムを本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
【0030】
前記ほかの樹脂またはゴムとしては、たとえばポリエチレン;ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリイソブテン、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン系単量体共重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン系共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体などのビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル系共重合体などがあげられる。
【0031】
ポリオレフィン樹脂に対するこれらほかの樹脂またはゴムの添加量は、この樹脂の種類またはゴムの種類により異なり、前述のように本発明の効果を損なわない範囲内にあればよいものであるが、通常25重量%程度以下であることが好ましい。
【0032】
さらに、ポリオレフィン樹脂には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
【0033】
また、これらポリオレフィン樹脂(各種の添加材料を含むばあいもある)は粒子状のものであってもペレット状のものであってもよく、その大きさや形はとくに制限されるものではない。
【0034】
また、前記の添加材料(ほかの樹脂、ゴム、安定剤および/または添加剤)を用いる場合は、この添加材料は予めポリオレフィン樹脂に添加されているものであっても、ポリオレフィン樹脂を溶融するときに添加されるものであってもよい。
【0035】
ポリオレフィン系樹脂と粘着付与樹脂の溶融混練時の添加順序及び方法については、とくに制限されるものではない。なお、そのほか必要に応じ添加される材料の混合や溶融混練の順序及び方法についてとくに制限されるものではない。
【0036】
溶融混練時の加熱温度は、130〜300℃であることが、ポリオレフィン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また溶融混練の時間は、通常30秒間〜60分間である。
【0037】
また、前記の溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどを使用することができる。生産性の面から単軸あるいは2軸の押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
【0038】
本発明に使用されるエポキシ変性ポリオレフィン系樹脂組成物が配合されるポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリプロピレン単独重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのランダム共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーブロック共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレンとエチレン/プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体の単純混合物、その一部架橋物、又はその完全架橋物)などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0039】
本発明のポリオレフィン系樹脂に粘着付与樹脂を添加したものを用いて得られる封止材はシートまたはフィルム状成形体として供給することができ、成形体の厚みとしては50μmから3mmが例示でき、ハンドリングや絶縁性の付与などの点から好ましくは100μm〜1mmである。
【0040】
本発明のポリオレフィン系樹脂に粘着付与樹脂を添加したものを用いて得られるシート状成形体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えばポリオレフィン系樹脂組成物とその他の配合剤をドライブレンド、溶融混練した後に、各種の押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機、インフレーション成形機、ロール成形機、あるいは加熱プレス成形機などを用いてシート状成形体に成形加工することが可能である。
【0041】
本発明の太陽電池モジュールは、受光面側透明保護部材と裏面側保護部材との間に、本発明のポリオレフィン系樹脂に粘着付与樹脂を添加したものを用いて得られる封止用シートを介して太陽電池用セルを封止することにより得られる。前記太陽電池モジュールにおいて、太陽電池用セルを十分に封止するには、大きく分けて結晶系および非晶系の2つの封止法がある。結晶系の太陽電池の場合は図1に示すように、受光面側透明保護部材1、受光面側封止材3A、太陽電池用セル4、裏面側封止材3B及び裏面側保護部材2を積層し、また非晶系の場合は図2に示すように、受光面側透明保護部材1、太陽電池用セル4(受光面側透明保護部材に接している)、裏面側封止材3B、裏面保護部材2を積層し、真空ラミネータで一体化成形を行う。真空ラミネータでの一体化成形は、温度135〜180℃、さらに140〜180℃、特に155〜180℃、脱気時間0.1〜5分、プレス圧力0.1〜1.5kg/cm2、プレス時間5〜15分で加熱圧着すればよい。この加熱加圧時に、受光面側封止材3Aおよび/または裏面側封止材3Bに使用されるポリオレフィン系樹脂に粘着付与樹脂を添加したものを用いて得られる封止用シートが、受光面側透明保護部材1、裏面側透明部材2、および太陽電池用セル4を密着して一体化することにより、太陽電池用セル4を封止することができる。このような構成を有する太陽電池に本発明の封止材を使用することで、封止材が長期間に亘る使用に環境下で水分浸入などによって発生する酸による従来問題であった太陽電池の発電性能の低下を抑制することができ、優れた耐久性を有するものとなる。
【0042】
本発明に使用される受光面側透明保護部材は、フィルムやシート、または板状で使用される。通常珪酸塩ガラスやポリカーボネート製の板など実用的な強度と透明性を兼ね備えたものが使用され、特にガラス基板であるのがよい。ガラス基板の厚さは、0.1〜10mmが一般的であり、0.3〜5mmが好ましい。ガラス基板は、一般に、化学的に或いは熱的に強化させたものであってもよい。
【0043】
本発明に使用される裏面保護部材はフィルムやシート、または板状で使用される。裏面保護部材には、ガラスやアルミ箔、プラスチックフィルムの積層体が好ましく使用され、プラスチックフィルムに使用される樹脂としては、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、四フッ化エチレン−エチレン共重合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。裏面保護部材は一般的にバックシートと呼ばれる、耐熱性、耐湿性、耐候性、絶縁性を兼ね備えた単層もしくは積層体である。
【0044】
なお、本発明の太陽電池は、上述した通り、受光面側および/または裏面側に用いられる封止材に特徴を有する。したがって、受光面側透明保護部材、裏面側保護部材、および太陽電池用セルなどの前記封止材以外の部材については、特に制限されず、従来公知の太陽電池と同様の構成を有していればよい。
【実施例】
【0045】
以下に具体的な実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
【0046】
(SP値の計算方法)
単独重合体のSP値の計算方法は、高分子学会第2回ポリマー材料フォーラム、講演要旨集、P167(1993)参照に基づき以下の数式1で表される。
【0047】
【数1】

【0048】
ここでΔFは原子団のモル引力定数、Δvはモル容積である。
【0049】
上記要旨集に記載の式を用いるが、これは一般に知られているSmallの計算方法(P.A.Small:J.Appl.Chem. (3),71 (1953))を、実測値に近くなるように補正したものである。
【0050】
単独重合体のSP値が9.8(cal/cm31/2以上である反応性モノマーとしては、アクリルニトリル、メタクリロニトリル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
【0051】
本明細書の実施例においてSP値差は、以下の数式2で算出した。
【0052】
【数2】

【0053】
(太陽電池モジュールの耐熱耐湿性評価)
本発明の太陽電池封止材用シートを用い、縦240mm横998mmサイズの太陽電池ハイブリッド基板(ガラス上にシリコン等を蒸着・加工して発電素子を形成した物)とバックシート(東洋アルミ社製:TOYAL SOLAR FA20/AL30/BPET50/LE50)の間に幅250mm長さ1100mmの本発明の太陽電池封止材用シートを挟み、真空ラミネータ(spire社製:Spi−Laminator)で一体成形した。一体成形の条件は170℃で脱気時間3.5分、プレス圧力1kg/cm2、プレス時間10分で加熱圧着し、太陽電池モジュールを得た。封止材としてEVA系樹脂を使用した場合は、一体成形の条件は170℃で脱気時間3.5分、プレス圧力1kg/cm2、プレス時間3.5分で加熱圧着し、更に150℃のオーブンで120分加熱してEVAを架橋させて太陽電池モジュールを得た。
【0054】
作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の開放電圧[V]、および、1cm2当たりの公称最大出力動作電流[A]および公称最大出力動作電圧[V]を測定し、これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
【0055】
次に、太陽電池モジュールを、温度85℃、湿度85%RHの環境下に、1000時間放置し、耐熱耐湿試験を実施し、放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐熱耐湿性の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値(Pmax保持率)が95.0%以上
×:1000時間耐熱耐湿試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%未満
【0056】
(太陽電池モジュールの耐冷熱サイクル性評価)
上記方法で作製した太陽電池モジュールに、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、25℃、照射強度1000mW/cm2の擬似太陽光を照射し、太陽電池の開放電圧[V]、および、1cm2当たりの公称最大出力動作電流[A]および公称最大出力動作電圧[V]を測定し、これらの積から公称最大出力[W](JIS C8911 1998)の初期値を求めた。
【0057】
次に、作製した太陽電池モジュールに温度−40℃〜+85℃(昇降温速度100℃/hr)を1サイクルとする環境下に、200サイクル放置し、冷熱サイクル試験を実施し、放置後の太陽電池モジュールについて上記と同様にして公称最大出力[W]を求め、耐冷熱サイクル性の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:200サイクルの冷熱サイクル試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%以上
×:200サイクルの冷熱サイクル試験後の公称最大出力を初期値で除した値Pmax保持率)が95.0%未満
【0058】
(太陽電池モジュールの耐腐食性評価)
上記方法で作製した太陽電池モジュールを、温度50℃の浴槽に半分浸漬させ、130Vの電圧をかけた環境下に、200日間放置し、腐食試験を実施した。放置後の太陽電池モジュールについて太陽電池セルの劣化を目視で観察し、耐腐食性の優劣を判断した。優劣の判断は以下のように行った。
○:試験後の太陽電池セルに腐食(白痕発生)が200日間以上観察されない。
×:試験後の太陽電池セルに腐食(白痕発生)が200日間未満で観察される。
【0059】
(実施例1)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT130)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(a)を得た。得られたペレット(a)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(b)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。耐熱耐湿性試験において、4000hrまでPmax保持率95.0%以上を維持した。
【0060】
(実施例2)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターU130)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(c)を得た。得られたペレット(c)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(d)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0061】
(実施例3)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターS145)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(e)を得た。
【0062】
得られたペレット(e)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(f)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0063】
(実施例4)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターN125)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(g)を得た。
【0064】
得られたペレット(g)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(h)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0065】
(実施例5)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:マイティーエースG150)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(i)を得た。
【0066】
得られたペレット(i)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(j)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0067】
(実施例6)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:マイティーエースK125)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(k)を得た。
【0068】
得られたペレット(k)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(l)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0069】
(実施例7)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:YSポリスターT100)5重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(m)を得た。得られたペレット(m)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(n)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。耐熱耐湿性試験において、4000hrまでPmax保持率95.0%以上を維持し、EVAよりも信頼性が高い結果となった。
【0070】
(比較例1)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シートを得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0071】
(比較例2)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部と水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:クリアロンP105)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(p)を得た。
【0072】
得られたペレット(p)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(q)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0073】
(比較例3)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製VERSIFY3401.05、MFR=8)100重量部と水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:クリアロンM115)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(r)を得た。
【0074】
得られたペレット(r)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(s)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。
【0075】
(比較例4)
低密度ポリエチレン(住友化学(株)製:スミカセン)100重量部と水添テルペン樹脂(ヤスハラケミカル(株)製:クリアロンP105)10重量部を200℃に設定した2軸押出機(TEX30:L/D=28、日本製鋼所製)に供給して溶融混練してペレット(t)を得た。得られたペレット(t)を0.40mm厚のスペーサーを使用して200℃、50kgf/cm2の条件で3分間熱プレスをした後、冷却して0.40mm厚みの太陽電池封止用シート(u)を得た。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。結果、耐熱耐湿性試験において、1000hrでPmax保持率95.0%未満となった。また、シートが硬いため、ラミネート時にセル割れが発生し、外観不良となるものが多かった。
【0076】
(比較例5)
市販の太陽電池封止用EVAシート(サンビック社製:Ultra Pearl、0.40mm厚)を使用して、太陽電池モジュールを作製した。耐熱耐湿性評価、耐冷熱サイクル性評価、耐腐食性評価の結果を表1に示す。また、耐熱耐湿性試験、耐冷熱サイクル試験でのSP値差とPmax保持率との関係をそれぞれ図3、図4に示す。結果、耐熱耐湿性試験において、1000hrではPmax保持率95.0%以上を維持したが、3000hrでPmax保持率95.0%未満となった。
【0077】
【表1】

【符号の説明】
【0078】
1.受光面側透明保護部材
2.裏面側透明保護部材
3A.受光面側封止材
3B.裏面側封止材
4.太陽電池用セル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池モジュール内に用いられる太陽電池封止材料であって、ポリオレフィン系樹脂を主成分とし、さらに粘着付与樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物であり、かつ、該ポリオレフィン系樹脂と該粘着付与樹脂との溶解度パラメーター差(SP値差)が0.8以上であり、かつ、該ポリオレフィン系樹脂が、エチレン含有量が5〜25wt%であるプロピレン−エチレン共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材料。
【請求項2】
前記ポリオレフィン系樹脂組成物が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、粘着付与樹脂が0.1〜50重量部の範囲になるように添加して溶融混練して得られる請求項1に記載の太陽電池封止材料。
【請求項3】
前記粘着付与樹脂が1.0〜20重量部であることを特徴とする請求項1、又は2に記載の太陽電池封止材料。
【請求項4】
前記粘着付与樹脂が、テルペンフェノール樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の太陽電池封止材料。
【請求項5】
形状がシートまたはフィルム状の成形体である請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池封止材料。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項記載の太陽電池封止材料を使用した太陽電池モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−26562(P2013−26562A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−162176(P2011−162176)
【出願日】平成23年7月25日(2011.7.25)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】