太陽電池用タブ線の貼付装置及びその貼付方法
【課題】大きなそり(湾曲)を持つ太陽電池パネルにダメージを与えることなく、安価にタブ線を貼り可能な太陽電池用タブ線の貼付装置及びその貼付方法を提供する。
【解決手段】複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルSPの表面にセルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線TBを貼り付けるための貼付装置は、テープ状のタブ線部材TB’を所定の長さに切断すると共に、一方の面に接着性導電性フィルムCFを仮圧着してタブ線TBを形成するタブ線形成部(図2)と、タブ線の一方の面を、水平に搬入される太陽電池パネル表面のセル接続用電極間を跨ぐように配置するタブ線配置部(図3)と、導電性フィルムが仮圧着されたタブ線を太陽電池パネルに加熱圧着する本圧着部33を備えており、タブ線形成部は、更に、CF貼付装置25を備え、テープ状のタブ線部材TB’の当該一方の面に、接着性導電性フィルムCFを個片貼りする。
【解決手段】複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルSPの表面にセルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線TBを貼り付けるための貼付装置は、テープ状のタブ線部材TB’を所定の長さに切断すると共に、一方の面に接着性導電性フィルムCFを仮圧着してタブ線TBを形成するタブ線形成部(図2)と、タブ線の一方の面を、水平に搬入される太陽電池パネル表面のセル接続用電極間を跨ぐように配置するタブ線配置部(図3)と、導電性フィルムが仮圧着されたタブ線を太陽電池パネルに加熱圧着する本圧着部33を備えており、タブ線形成部は、更に、CF貼付装置25を備え、テープ状のタブ線部材TB’の当該一方の面に、接着性導電性フィルムCFを個片貼りする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池用のタブ線貼付置及び貼付方法に関し、特に、CF(Conductive Film:導電膜)を用いて、太陽電池のモジュール基板であるセル上の接続用電極同士をタブ線により電気的に接続する太陽電池用タブ線の貼付装置及びその貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュールは、一般に、表面保護材と裏面保護材との間に複数の太陽電池セルが配置されており、これらの太陽電池セル同士を、所謂、タブ線により互いに電気的に直列接続する構造となっている。即ち、複数の太陽電池セルのバスバー電極同士が互いに銅箔などの導電材からなるタブ線により電気的に接続され、そして、ガラスや透光性プラスチックなどの表面保護材と、PETなどのフィルムからなる裏面保護材との間に、EVAなどの透光を有する封止材により封止されている。
【0003】
ところで、従来の太陽電池では、一般的に、メッキアルミ、導体、銅箔などからなる上記タブ線の接続は、複数のバスバー電極同士を互いに電気的に接続する必要があることから、例えば、以下の特許文献1〜3にも開示されるように、ハンダ付けにより行われていた。
【0004】
しかしながら、一般に、太陽電池パネルはそりが大きく(例えば、1〜3mm/1400mm程度)、そのため、ハンダ付けに代えて、以下の特許文献4にも開示されるように、異方性導電接着フィルム(ACF)を用いて上記タブ線の接続を行うものも既に知られている。更には、以下の特許文献4によれば、樹脂によりタブ線とバスバーとの間の接続を行うことも既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−235971号公報
【特許文献2】特開2007−208231号公報
【特許文献3】特開2006−147887号公報
【特許文献4】特開2008−300403号公報
【特許文献5】特開2008−147567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したように、従来のハンダに代えて接着フィルムや樹脂などを用いることによって太陽電池パネル上にタブ線を貼り付けようとした場合、上述したように太陽電池パネルのそりが大きいことから、タブ線との接合部の全面に亘って接着フィルムや樹脂を付着又は塗布して圧着すると、全面での貼圧を均一に保つことが難しく、また、接合材である上記導電接着フィルム(ACFやCFを含む)をタブ線との接合部の全面に亘って貼ると、その材料費が高くなってしまうという問題点もある。加えて、接着フィルムや樹脂を太陽電池パネル上に貼り付けた後、その上に箔状のタブ線を付着して接合するものでは、そのための装置が大型化すると共に、速度も遅くなってしまうという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述した従来技術における問題点に鑑みて達成されたものであり、より具体的には、装置の大型化を招くことなく(即ち、装置のコンパクト化)、かつ、その処理速度の高速化を実現することが可能であり、比較的大きなそり(湾曲)を持つ太陽電池パネルにダメージを与えることなく、安価に、タブ線を貼り付けることを可能とする太陽電池用のタブ線貼付装置、更には、その貼付方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上記の目的を達成するため、複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルの表面において、当該セルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線の貼付装置又は方法であって、導電部材からなるテープ状のタブ部材を所定の長さに切断すると共に、その一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着してタブ線を形成するタブ線形成部と、前記タブ線形成装置により形成されたタブ線の前記一方の面を、前記装置内に水平に搬入される太陽電池パネル表面において、セルの接続用電極間を跨ぐように配置するタブ線の配置部と、前記配置装置により太陽電池パネル表面上に配置され、前記導電性フィルムが仮圧着された前記タブ線を前記太陽電池パネルに加熱圧着するための本圧着部とを備えたものにおいて、前記タブ線形成部は、前記テープ状のタブ部材の当該一方の面に、前記接着性導電性フィルムを個片貼りするための手段を備えている太陽電池用タブ線の貼付装置又はその貼付方法が提供される。
【0009】
また、本発明では、前記した太陽電池用タブ線の貼付装置及び方法において、上述した各部を、水平に搬入される前記太陽電池パネルの両側に設けて行うことが好ましく、又は、前記本圧着部は、前記太陽電池パネルの表面上に配置された前記タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッドにより、又は、圧着ローラにより構成して本圧着を行うことが好ましい。加えて、本発明では、前記タブ線形成部は、前記接着性導電性フィルムをテープ状にして供給しながら前記テープ状のタブ部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
即ち、上述した本発明になるタブ線貼付装置、更には、その貼付方法によれば、太陽電池セルのバスバー電極を電気的に接続するためのタブ線をパネル上に貼り付ける際、パネル側ではなく、電気的接続用に使用されるタブ線に対し、導電性樹脂のフィルムをテープ状にした部材を、上述したCF貼付装置により、全面貼りに代えて、所謂、個片貼りする。このことにより、貼り付けの際にパネルに与えるダメージを低減し、かつ、高価な導電性樹脂フィルムの使用量を低減すると共に、パネルに不要なストレスを掛けることなく、太陽電池パネルに貼り付けることが可能となる。また、その際、当該貼付装置を、その内部に水平に搬入される太陽電池パネルの両側に対称に配列することにより、装置の大型化を招くことなく、装置のコンパクト化を可能とする。加えて、太陽電池用タブ線の本圧着部において、当該タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッド、又は、圧着ローラにより行うことによれば、太陽電池パネルが一般的に備える比較的大きなそり(湾曲)にも拘わらず、確実に、本圧着を行うことが可能となる。また、タブ線形成部では、接着性導電性フィルムをテープ状にし、これをリールを利用して連続的に供給しながらテープ状のタブ部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することによれば、装置のコンパクト化と共に、効率的な太陽電池用タブ線の貼付作業を可能とするという実用的にも非常に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施例の一実施の形態になる太陽電池用タブ線の貼付装置の外観を示す斜視図である。
【図2】上記太陽電池用タブ線の貼付装置の内部構成であるタブ線切出装置の具体的構成を示す斜視図である。
【図3】上記太陽電池用タブ線の貼付装置の内部構成であるタブ線貼付装置の具体的構成を示す斜視図である。
【図4】上記タブ線切出装置において、その上に粘着性の導電性フィルムを個片貼りすることにより得られるタブ線の状態を示す一部拡大斜視図である。
【図5】上記タブ線切出装置を構成するCF貼付装置によって個片貼りする導電性フィルムの具体的な構成を示す一部拡断面図である。
【図6】上記タブ線切出装置において個片貼りを行うCF貼付装置の概略構成を示す全体斜視図である。
【図7】個片貼りを行う上記CF貼付装置の更に詳細な構成を示すための側面図と正面図である。
【図8】上記図7のCF貼付装置によって個片貼りを行う際の動作の詳細を示すためのフロー図である。
【図9】上記CF貼付装置の更に詳細な構成を示すための一部拡大斜視図である。
【図10】上記CF貼付装置における個片貼りを行う際の動作の詳細を示す動作説明図である。
【図11】上記CF貼付装置の変形例を示す一部拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態になる太陽電池用タブ線の貼付装置について、その貼付方法をも含めて詳細に説明する。
【0013】
添付の図1には、本発明になる太陽電池用タブ線の貼付装置の外観が符号100で示されている。即ち、図からも明らかなように、この貼付装置は門(ゲート)形状の外観を有し、そして、外形が矩形の薄板状の太陽電池パネルSPが、ここでは図示しないが、例えば、コンベアなどの搬送手段の上に横に配置されて、当該貼付装置の内部に、例えば、その一方の側(図では、左側)から搬入される。そして、この貼付装置100は、その内部に搬入された太陽電池パネルSPに対し、その搬入方向(図の矢印を参照)の両側において、以下に述べる処理を施すことによって銅箔などの導電材からなるタブ線TBを表面の両側に接続し、当該タブ線TBを接続した太陽電池パネルSPを、その後の工程へ搬送する。即ち、この貼付装置100は、左右対称な構造となっており、太陽電池パネルSPの進行方向の両側において同様な構成を備えており、もって、太陽電池パネルSPの表面の両側において、同時に、タブ線TBの接合を行うことができる。
【0014】
次に、添付の図2及び3には、上述した貼付装置100の一方の側の内部構成が、特に、上述した左右対称の構造の一方における内部構造が示されている。なお、ここでは、上述した門(ゲート)形状の貼付装置についてのみ述べたが、しかしながら、本発明ではこれに限定されることなく、例えば、一方の側のみ以下に述べる装置を備えた構成とすることも可能である。
<タブ線切出装置>
【0015】
図2には、タブ線となるテープ状のメッキ金属、アルミ、銅箔であるタブ線部材TB’に対して粘着性の導電性フィルム(conductive film:CF)を貼り付け(仮り貼り)、これを所定の長さ(太陽電池パネルSPの長手方向の長さ)に切り出してタブ線TBとするための装置が示されている。この装置は、図からも明らかなように、その上にテープ状のタブ線部材TB’を巻き回したリール21と、当該リールに対向した位置に配置されたガイドローラ22と、導電性フィルムCFを貼り付けた後のテープ状のタブ線部材TB’を切断するためのカッター23と、そして、カッターにより切断されたタブ線部材TB’の先端部を挟み込んで保持し、その後、所定の貼付ピッチ距離だけ移動する(図の矢印を参照)チャック24とを備えている。そして、本発明では、更に、上記リール21とガイドローラ22との間には、以下にもその詳細を説明するが、テープ状のタブ線部材TBの一方の表面に導電性フィルムを所定の間隔で分離しながら間欠的に貼り付ける(以下、「個片貼り」と言う)ためのCF貼付装置25が設けられている。即ち、かかる構成によれば、リール21上に巻き回したタブ線部材TB’上に粘着性の導電性フィルムCFを貼り付けると共に、このタブ線TB’を所定の長さに切断してタブ線TBとする。また、図中の符号26、27は、それぞれ、上記リール21から供給されるタブ線部材TB’を案内するガイドローラを示している。
【0016】
なお、上記のタブ線切出装置において、巻き回したタブ線部材TB’上に粘着性の導電性フィルムCFを個片貼りすることにより得られるタブ線TBの状態を、添付の図4に示す。なお、この個片貼りされる導電性フィルムCFの長さ(L)は、例えば、10mmから100mm程度である。なお、このように、タブ線TBを太陽電池パネルSPの表面に貼り付けるための接着部材として用いる導電性フィルムCFを、当該個片貼りとすることにより、パネルに不要なストレスを掛けることなく、太陽電池パネルへの貼り付けることを可能とする。
<タブ線貼付装置>
【0017】
次に、図3には、上記図2に示した装置により、その表面に粘着性の導電性フィルムCFを貼り付けると共に、所定の長さに切断したタブ線TBを、上記貼付装置100内に搬入された太陽電池パネルSPの所定の位置に配置した後、当該タブ線TBを太陽電池パネルSPの表面に加圧圧着するための装置を示している。即ち、この装置は、上記図2の装置によって所定の長さに切断されたタブ線TBを、例えば、真空により吸引保持して、ここでは図示しない移動機構によって移送し(図中の矢印を参照)、もって、タブ線TBを太陽電池パネルSPの所定の位置に配置するためのタブ線保持移送装置31と、切断されたタブ線TBをその上に載せてタブ線保持移送装置31の下方の吸着面まで運ぶ(図中の矢印を参照)ための移動台32と、そして、当該タブ線保持移送装置31によりタブ線TBを太陽電池パネルSP表面の所定の位置に配置した状態でその上方から加熱圧着する本圧着ヘッド33が設けられている。なお、太陽電池パネル表面の所定の位置とは、図の斜線部であり、具体的には、太陽電池パネルセルの接続用電極が表面に露出して配列されている部分であり、これらの電極を跨ぐように配置される。更に、上記の本圧着ヘッド33は複数の圧着ヘッドから構成されている。また、図中のおける符号34は、貼付装置の内部に搬送された太陽電池パネルSPを所定の位置に載置するためのテーブルを示している。
【0018】
続いて、上記の図2においてテープ状のタブ線部材TB’の表面に導電性フィルムCFを個片貼りするためのCF貼付装置25の詳細について、以下に説明するが、その前に、まず、このCF貼付装置25により個片貼りする導電性フィルムCFは、添付の図5により説明する。
【0019】
図からの明らかなように、この導電性フィルムCFは、セパレータ51上に粘着性の導電性の樹脂の層であるCF層50を積層して形成されている。セパレータ51は、CF層50の積層面に剥離層を有しており、そのため、CF層50をタブ線部材TB’の表面に貼り付けた後、セパレータ51をこの剥離層から引き剥がすことにより、CF層50だけをその表面に残すことができる。なお、このCF層50は、熱硬化性を有しかつ粘着力を備えたバインダ樹脂50a内に、十分に小さい粒子である導電粒子50bを均一に分散させたものからなり、この導電粒子50bにより導電性が得られる、そして、その加熱圧着により、パネルを構成する複数の太陽電池セルのバスバー電極を電気的に接続することができるものである。
<CF貼付装置>
【0020】
次に、添付の図6は、上述したCF貼付装置25の全体構成を示した斜視図である。この図において、CF貼付装置25は、図のY方向にガイドローラを設けて位置決めし、X方向は、チャック24の送りにより、X方向の位置決めを行っている。即ち、これらの移動機構により、タブ線TBとCF貼付装置25とのX方向、Y方向の位置合せを行なう。また、このCF貼付装置25は、大別して、本体部63、貼付ヘッド部64、CFリール65及びCF貼付部66から構成されている。
【0021】
次に、図7及び図8は、上記CF貼付装置25の更に詳細な構成とその動作を説明するための図であり、即ち、図7(A)はCF貼付装置25の側面図、図7(B)はCF貼付装置25の正面図を示し、特に、CF貼付部66及び貼付ヘッド部50の一部を示した図であり、そして、図8は、上述したCF貼付装置25による貼付動作を示したフロー図である。
【0022】
まず、CFリール65に巻き回されているテープ状の導電性フィルムCFは、複数のガイドローラ701、702、703より圧着刃704の下部の所定位置まで送出される(図8のStep1)。そして、ハーフカットユニット705により導電性フィルムCFのCF層50(図5を参照)をカットする、所謂、ハーフカットが行なわれる(Step2)。ハーフカット後、CF貼付部66の構成部品が設置されているベース706と圧着刃704を下刃707のところまで降下させ、ヒータブロック708により加熱された圧着刃704によりCFテープを所要時間だけ加熱圧着する(Step3)。その後、圧着刃704を上昇させ、CF層50を冷却する(Step4)。以下に説明する剥離処理により、セパレータ51を、タブ線部材TB’の表面に固定されたCF層50から剥離し(Step5)、処理を終了する。その後、所定の長さだけタブ線部材TB’を移動し、再び、上記Step1〜Step5を繰り返すことにより、タブ線部材TB’の表面への導電性フィルムCFの個片貼りを実行する。なお、上記図7(A)の符号709と710は、共に、セパレータ51を吸引ブロック711に廃棄するための、送りローラの役目を果たしている。また、上記図7(B)の符号712は、平行補助ガイドであり、符号713は、剥離ローラを示す。
【0023】
更に、添付の図9は、上記図6に示したCF貼付部及び貼付ヘッド部64と、本体部63の一部を含む詳細な構成を示す斜視図である。この図において、貼付ヘッド部64は、前述したヒータブロックを有する圧着刃704、下刃707の他に、シリンダボディ901、そのシリンダボディから伸び、圧着刃704に加圧荷重を与えるプッシャロッド902及びシリンダボディを固定するシリンダ固定板903などを有する。圧着刃704の姿勢は、本体部53からシリンダ固定板903に接続したアーム904によって上下に昇降され、アーム904は本体部53の内部に設けた姿勢制御部(図示せず)により制御される。
【0024】
また、CF貼付部には、貼付ヘッド部64の右側に、上記図7に示すベース706の固定されたアーム905、そのアームに固定され、導電性フィルムCFをタブ線部材TB’に対して常に、ほぼ、平行に保つ平行ガイドローラ703及び平行補助ガイドローラ702がある。また、貼付ヘッド部64の左側には、剥離ローラ713、CFを平行に保つ役目をする押付平行ガイドローラ701及び平行補助ガイド712がある。
【0025】
更に、貼付ヘッド部64の左側には、セパレータ51を剥離するための剥離ローラ駆動部950(その構成部材は符号951〜958で示す)がある。この剥離ローラ駆動部950は、レール955上を走行し剥離ローラ713及び押付平行ガイドローラ701を一体に左右に移動させる剥離ローラ移動板951と、L字形状の2辺リンクを有し、その2辺の交差部にベース907が固定された回転可能な支点952を有するリンクアーム953と、リンクアーム953を駆動するシリンダ954等から構成される。リンクアーム953は一端をシリンダ954のプッシャロッド956に回転可能に接続され、他端側には。剥離ローラ移動板951に固定された固定ピン957が摺動可能な細長溝958に接続されている。
【0026】
このような構成において、プシャーロッド956を伸縮させ、リンクアームを支点952を支点に回転させることにより、固定ピン957が細長溝958を摺動する。そこで、剥離ローラ移動板951がXの方向に移動し、剥離ローラ713及び押付平行ガイドローラ701が一体になってXの方向に移動する。その結果、上記図7に示すセパレータの回収側(左)からテープ状の導電性フィルムCFの供給側(右)へ剥離ローラ移動板951を移動させ、もって、剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701との間に挟みこまれた上記図5に示したセパレータ51をCF層50から剥離することができる。
【0027】
なお、図中の符号908はベース907を上昇/下降させるシリンダである。下降時は、平行ガイドローラ703と押付平行ガイドローラ701との間にある導電性フィルムCFを、タブ線部材TB’とほぼ平行に保ちながらその表面に載置したり、上昇時には、剥離後のセパレータ501をタブ線部材TB’から離間するようにベース907を移動させる。
【0028】
更に、上述した機構に基づいて、上記図8のStep5に示したセパレータの剥離処理について、添付の図10を用いながら詳細に説明する。
【0029】
図10(A)は、テープ状の導電性フィルムCFを加熱加圧した後、圧着刃704を待機位置に上昇させた状態を示す。圧着刃704の左端Cから左の領域に存在するのはセパレータ51のみであり、該左端から右側の領域に存在するのはCF層50及びセパレータ51を有するテープ状の導電性フィルムCFである。
【0030】
図10(B)は、図9に示した剥離ローラ駆動部950により剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701とが一体になって右方向(CF供給方向)に移動する状態を示す。このとき、引き出し図に示すように、セパレータ51は剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701の間に挟まれている。剥離ローラ713はセパレータ51のCF層50との剥離面側51aと接触し、タブ線部材TB’から離間した状態でCF層50とは非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ701は、セパレータ51の剥離面側51aとは反対側の面51bを押さえながら移動する。このように、剥離ローラ713はCF層50に埃等を付着させないように非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ701はCF層50の性能に影響を与えない剥離面側とは反対側の面51bを押さえながら移動している。このとき、押付平行ガイドローラ701はCF層50、即ち、テープ状の導電性フィルムCF全体も押さえていることが望ましいが、多少フィルムから浮かせてもよい。浮かせた場合は、セパレータを基板側へ押えることとなる。
【0031】
その結果、セパレータ51は、押付平行ガイドローラ701の下側で、CF層50から徐々に剥離されていくので、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやCF層の接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できる。
【0032】
図10(C)は、剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701とをCF層の貼付け部の右端まで移動させ、上記図10(B)で説明した剥離処理が完了したときの状態を示す。また、図10(D)は、剥離処理完了後、ヘッドが上昇し、剥離ローラ713等をタブ線部材TB’から離した状態を示す。
【0033】
以上に述べたCF貼付装置25の構成によれば、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやCF層の接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できる。また、以上の構成によれば、剥離ローラのセパレータとの接触面は、CF層と接触することがないので、その材質を特に考慮する必要はない。
【0034】
なお、以上に述べたCF貼付装置では、剥離ローラ713を押付平行ガイドローラ701の横に設けたが、これに替え、添付の図11にも示すように、上側に設けることでセパレータ51をZ状に保持することによれば、さらに剥離面に安定した力を加えることができる。
【0035】
以上のCF貼付装置により、その表面に導電性フィルムCFを個片貼りすると共に、所定の長さに切断されたタブ線TBは、その後、上記図3でも説明したように、貼付装置100内に搬入された太陽電池パネルSPの所定の位置に配置され、そして、本圧着ヘッド33により、加熱圧着されて固定されると共に、銅箔かなるタブ線と共に、当該導電性フィルムCFの特性によって、パネルの複数の太陽電池セルのバスバー電極同士を、互いに、電気的に接続することとなる。即ち、本発明では、上述したように、比較的大きな太陽電池パネルのそり(湾曲:例えば、1〜3mm/1400mm程度)を考慮し、複数の圧着ヘッドから構成された本圧着ヘッド33により本圧着を行っている。これによれば、複数の圧着ヘッドの各々を太陽電池パネルのそり(湾曲)に応じて適正に調節することが可能であることから、パネルに不要なストレスを掛けることがなく、好ましい。または、これに替え、ここでは図示しないが、例えば、一対のローラの間に、導電性フィルムCFを貼り付けた太陽電池パネルSPを挟み込んで加熱圧着する、所謂、圧着ローラを使用してもよい。
【0036】
上記の説明からも明らかなように、以上に詳述した太陽電池用タブ線の貼付装置及びその貼付方法によれば、太陽電池セルのバスバー電極を電気的に接続するためのタブ線をパネル上に貼り付ける際、パネル側ではなく、電気的接続用に使用されるタブ線に対し、導電性樹脂のフィルムをテープ状にした部材を、上述したCF貼付装置により、全面貼りに代えて、所謂、個片貼りする。このことにより、高価な導電性樹脂フィルムの使用量を低減すると共に、パネルに不要なストレスを掛けることなく、太陽電池パネルに貼り付けることが可能となる。また、その際、上記図1にも示すように、当該貼付装置を、その内部に水平に搬入される太陽電池パネルの両側に対称に配列することによれば、装置の大型化を招くことなく、装置のコンパクト化を可能とする。加えて、太陽電池用タブ線の本圧着部において、当該タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッド、又は、圧着ローラにより行うことによれば、太陽電池パネルが一般的に備える比較的大きなそり(湾曲)にも拘わらず、確実に、本圧着を行うことが可能となる。また、タブ線形成部では、接着性導電性フィルムをテープ状にし、これをリールを利用して転属的に供給しながらテープ状のタブ線部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することによれば、装置のコンパクト化と共に、効率的な太陽電池用タブ線の貼付作業を可能とする。
【符号の説明】
【0037】
100…太陽電池用タブ線の貼付装置、SP…太陽電池パネル、TB…タブ線、TB’…タブ線部材、21…タブ線部材用のリール、23…カッター、24…チャック、25…CF貼付装置、31…タブ線保持移送装置、33…本圧着ヘッド。
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池用のタブ線貼付置及び貼付方法に関し、特に、CF(Conductive Film:導電膜)を用いて、太陽電池のモジュール基板であるセル上の接続用電極同士をタブ線により電気的に接続する太陽電池用タブ線の貼付装置及びその貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池モジュールは、一般に、表面保護材と裏面保護材との間に複数の太陽電池セルが配置されており、これらの太陽電池セル同士を、所謂、タブ線により互いに電気的に直列接続する構造となっている。即ち、複数の太陽電池セルのバスバー電極同士が互いに銅箔などの導電材からなるタブ線により電気的に接続され、そして、ガラスや透光性プラスチックなどの表面保護材と、PETなどのフィルムからなる裏面保護材との間に、EVAなどの透光を有する封止材により封止されている。
【0003】
ところで、従来の太陽電池では、一般的に、メッキアルミ、導体、銅箔などからなる上記タブ線の接続は、複数のバスバー電極同士を互いに電気的に接続する必要があることから、例えば、以下の特許文献1〜3にも開示されるように、ハンダ付けにより行われていた。
【0004】
しかしながら、一般に、太陽電池パネルはそりが大きく(例えば、1〜3mm/1400mm程度)、そのため、ハンダ付けに代えて、以下の特許文献4にも開示されるように、異方性導電接着フィルム(ACF)を用いて上記タブ線の接続を行うものも既に知られている。更には、以下の特許文献4によれば、樹脂によりタブ線とバスバーとの間の接続を行うことも既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−235971号公報
【特許文献2】特開2007−208231号公報
【特許文献3】特開2006−147887号公報
【特許文献4】特開2008−300403号公報
【特許文献5】特開2008−147567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述したように、従来のハンダに代えて接着フィルムや樹脂などを用いることによって太陽電池パネル上にタブ線を貼り付けようとした場合、上述したように太陽電池パネルのそりが大きいことから、タブ線との接合部の全面に亘って接着フィルムや樹脂を付着又は塗布して圧着すると、全面での貼圧を均一に保つことが難しく、また、接合材である上記導電接着フィルム(ACFやCFを含む)をタブ線との接合部の全面に亘って貼ると、その材料費が高くなってしまうという問題点もある。加えて、接着フィルムや樹脂を太陽電池パネル上に貼り付けた後、その上に箔状のタブ線を付着して接合するものでは、そのための装置が大型化すると共に、速度も遅くなってしまうという問題点があった。
【0007】
そこで、本発明は、上述した従来技術における問題点に鑑みて達成されたものであり、より具体的には、装置の大型化を招くことなく(即ち、装置のコンパクト化)、かつ、その処理速度の高速化を実現することが可能であり、比較的大きなそり(湾曲)を持つ太陽電池パネルにダメージを与えることなく、安価に、タブ線を貼り付けることを可能とする太陽電池用のタブ線貼付装置、更には、その貼付方法を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、上記の目的を達成するため、複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルの表面において、当該セルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線の貼付装置又は方法であって、導電部材からなるテープ状のタブ部材を所定の長さに切断すると共に、その一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着してタブ線を形成するタブ線形成部と、前記タブ線形成装置により形成されたタブ線の前記一方の面を、前記装置内に水平に搬入される太陽電池パネル表面において、セルの接続用電極間を跨ぐように配置するタブ線の配置部と、前記配置装置により太陽電池パネル表面上に配置され、前記導電性フィルムが仮圧着された前記タブ線を前記太陽電池パネルに加熱圧着するための本圧着部とを備えたものにおいて、前記タブ線形成部は、前記テープ状のタブ部材の当該一方の面に、前記接着性導電性フィルムを個片貼りするための手段を備えている太陽電池用タブ線の貼付装置又はその貼付方法が提供される。
【0009】
また、本発明では、前記した太陽電池用タブ線の貼付装置及び方法において、上述した各部を、水平に搬入される前記太陽電池パネルの両側に設けて行うことが好ましく、又は、前記本圧着部は、前記太陽電池パネルの表面上に配置された前記タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッドにより、又は、圧着ローラにより構成して本圧着を行うことが好ましい。加えて、本発明では、前記タブ線形成部は、前記接着性導電性フィルムをテープ状にして供給しながら前記テープ状のタブ部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
即ち、上述した本発明になるタブ線貼付装置、更には、その貼付方法によれば、太陽電池セルのバスバー電極を電気的に接続するためのタブ線をパネル上に貼り付ける際、パネル側ではなく、電気的接続用に使用されるタブ線に対し、導電性樹脂のフィルムをテープ状にした部材を、上述したCF貼付装置により、全面貼りに代えて、所謂、個片貼りする。このことにより、貼り付けの際にパネルに与えるダメージを低減し、かつ、高価な導電性樹脂フィルムの使用量を低減すると共に、パネルに不要なストレスを掛けることなく、太陽電池パネルに貼り付けることが可能となる。また、その際、当該貼付装置を、その内部に水平に搬入される太陽電池パネルの両側に対称に配列することにより、装置の大型化を招くことなく、装置のコンパクト化を可能とする。加えて、太陽電池用タブ線の本圧着部において、当該タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッド、又は、圧着ローラにより行うことによれば、太陽電池パネルが一般的に備える比較的大きなそり(湾曲)にも拘わらず、確実に、本圧着を行うことが可能となる。また、タブ線形成部では、接着性導電性フィルムをテープ状にし、これをリールを利用して連続的に供給しながらテープ状のタブ部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することによれば、装置のコンパクト化と共に、効率的な太陽電池用タブ線の貼付作業を可能とするという実用的にも非常に優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施例の一実施の形態になる太陽電池用タブ線の貼付装置の外観を示す斜視図である。
【図2】上記太陽電池用タブ線の貼付装置の内部構成であるタブ線切出装置の具体的構成を示す斜視図である。
【図3】上記太陽電池用タブ線の貼付装置の内部構成であるタブ線貼付装置の具体的構成を示す斜視図である。
【図4】上記タブ線切出装置において、その上に粘着性の導電性フィルムを個片貼りすることにより得られるタブ線の状態を示す一部拡大斜視図である。
【図5】上記タブ線切出装置を構成するCF貼付装置によって個片貼りする導電性フィルムの具体的な構成を示す一部拡断面図である。
【図6】上記タブ線切出装置において個片貼りを行うCF貼付装置の概略構成を示す全体斜視図である。
【図7】個片貼りを行う上記CF貼付装置の更に詳細な構成を示すための側面図と正面図である。
【図8】上記図7のCF貼付装置によって個片貼りを行う際の動作の詳細を示すためのフロー図である。
【図9】上記CF貼付装置の更に詳細な構成を示すための一部拡大斜視図である。
【図10】上記CF貼付装置における個片貼りを行う際の動作の詳細を示す動作説明図である。
【図11】上記CF貼付装置の変形例を示す一部拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態になる太陽電池用タブ線の貼付装置について、その貼付方法をも含めて詳細に説明する。
【0013】
添付の図1には、本発明になる太陽電池用タブ線の貼付装置の外観が符号100で示されている。即ち、図からも明らかなように、この貼付装置は門(ゲート)形状の外観を有し、そして、外形が矩形の薄板状の太陽電池パネルSPが、ここでは図示しないが、例えば、コンベアなどの搬送手段の上に横に配置されて、当該貼付装置の内部に、例えば、その一方の側(図では、左側)から搬入される。そして、この貼付装置100は、その内部に搬入された太陽電池パネルSPに対し、その搬入方向(図の矢印を参照)の両側において、以下に述べる処理を施すことによって銅箔などの導電材からなるタブ線TBを表面の両側に接続し、当該タブ線TBを接続した太陽電池パネルSPを、その後の工程へ搬送する。即ち、この貼付装置100は、左右対称な構造となっており、太陽電池パネルSPの進行方向の両側において同様な構成を備えており、もって、太陽電池パネルSPの表面の両側において、同時に、タブ線TBの接合を行うことができる。
【0014】
次に、添付の図2及び3には、上述した貼付装置100の一方の側の内部構成が、特に、上述した左右対称の構造の一方における内部構造が示されている。なお、ここでは、上述した門(ゲート)形状の貼付装置についてのみ述べたが、しかしながら、本発明ではこれに限定されることなく、例えば、一方の側のみ以下に述べる装置を備えた構成とすることも可能である。
<タブ線切出装置>
【0015】
図2には、タブ線となるテープ状のメッキ金属、アルミ、銅箔であるタブ線部材TB’に対して粘着性の導電性フィルム(conductive film:CF)を貼り付け(仮り貼り)、これを所定の長さ(太陽電池パネルSPの長手方向の長さ)に切り出してタブ線TBとするための装置が示されている。この装置は、図からも明らかなように、その上にテープ状のタブ線部材TB’を巻き回したリール21と、当該リールに対向した位置に配置されたガイドローラ22と、導電性フィルムCFを貼り付けた後のテープ状のタブ線部材TB’を切断するためのカッター23と、そして、カッターにより切断されたタブ線部材TB’の先端部を挟み込んで保持し、その後、所定の貼付ピッチ距離だけ移動する(図の矢印を参照)チャック24とを備えている。そして、本発明では、更に、上記リール21とガイドローラ22との間には、以下にもその詳細を説明するが、テープ状のタブ線部材TBの一方の表面に導電性フィルムを所定の間隔で分離しながら間欠的に貼り付ける(以下、「個片貼り」と言う)ためのCF貼付装置25が設けられている。即ち、かかる構成によれば、リール21上に巻き回したタブ線部材TB’上に粘着性の導電性フィルムCFを貼り付けると共に、このタブ線TB’を所定の長さに切断してタブ線TBとする。また、図中の符号26、27は、それぞれ、上記リール21から供給されるタブ線部材TB’を案内するガイドローラを示している。
【0016】
なお、上記のタブ線切出装置において、巻き回したタブ線部材TB’上に粘着性の導電性フィルムCFを個片貼りすることにより得られるタブ線TBの状態を、添付の図4に示す。なお、この個片貼りされる導電性フィルムCFの長さ(L)は、例えば、10mmから100mm程度である。なお、このように、タブ線TBを太陽電池パネルSPの表面に貼り付けるための接着部材として用いる導電性フィルムCFを、当該個片貼りとすることにより、パネルに不要なストレスを掛けることなく、太陽電池パネルへの貼り付けることを可能とする。
<タブ線貼付装置>
【0017】
次に、図3には、上記図2に示した装置により、その表面に粘着性の導電性フィルムCFを貼り付けると共に、所定の長さに切断したタブ線TBを、上記貼付装置100内に搬入された太陽電池パネルSPの所定の位置に配置した後、当該タブ線TBを太陽電池パネルSPの表面に加圧圧着するための装置を示している。即ち、この装置は、上記図2の装置によって所定の長さに切断されたタブ線TBを、例えば、真空により吸引保持して、ここでは図示しない移動機構によって移送し(図中の矢印を参照)、もって、タブ線TBを太陽電池パネルSPの所定の位置に配置するためのタブ線保持移送装置31と、切断されたタブ線TBをその上に載せてタブ線保持移送装置31の下方の吸着面まで運ぶ(図中の矢印を参照)ための移動台32と、そして、当該タブ線保持移送装置31によりタブ線TBを太陽電池パネルSP表面の所定の位置に配置した状態でその上方から加熱圧着する本圧着ヘッド33が設けられている。なお、太陽電池パネル表面の所定の位置とは、図の斜線部であり、具体的には、太陽電池パネルセルの接続用電極が表面に露出して配列されている部分であり、これらの電極を跨ぐように配置される。更に、上記の本圧着ヘッド33は複数の圧着ヘッドから構成されている。また、図中のおける符号34は、貼付装置の内部に搬送された太陽電池パネルSPを所定の位置に載置するためのテーブルを示している。
【0018】
続いて、上記の図2においてテープ状のタブ線部材TB’の表面に導電性フィルムCFを個片貼りするためのCF貼付装置25の詳細について、以下に説明するが、その前に、まず、このCF貼付装置25により個片貼りする導電性フィルムCFは、添付の図5により説明する。
【0019】
図からの明らかなように、この導電性フィルムCFは、セパレータ51上に粘着性の導電性の樹脂の層であるCF層50を積層して形成されている。セパレータ51は、CF層50の積層面に剥離層を有しており、そのため、CF層50をタブ線部材TB’の表面に貼り付けた後、セパレータ51をこの剥離層から引き剥がすことにより、CF層50だけをその表面に残すことができる。なお、このCF層50は、熱硬化性を有しかつ粘着力を備えたバインダ樹脂50a内に、十分に小さい粒子である導電粒子50bを均一に分散させたものからなり、この導電粒子50bにより導電性が得られる、そして、その加熱圧着により、パネルを構成する複数の太陽電池セルのバスバー電極を電気的に接続することができるものである。
<CF貼付装置>
【0020】
次に、添付の図6は、上述したCF貼付装置25の全体構成を示した斜視図である。この図において、CF貼付装置25は、図のY方向にガイドローラを設けて位置決めし、X方向は、チャック24の送りにより、X方向の位置決めを行っている。即ち、これらの移動機構により、タブ線TBとCF貼付装置25とのX方向、Y方向の位置合せを行なう。また、このCF貼付装置25は、大別して、本体部63、貼付ヘッド部64、CFリール65及びCF貼付部66から構成されている。
【0021】
次に、図7及び図8は、上記CF貼付装置25の更に詳細な構成とその動作を説明するための図であり、即ち、図7(A)はCF貼付装置25の側面図、図7(B)はCF貼付装置25の正面図を示し、特に、CF貼付部66及び貼付ヘッド部50の一部を示した図であり、そして、図8は、上述したCF貼付装置25による貼付動作を示したフロー図である。
【0022】
まず、CFリール65に巻き回されているテープ状の導電性フィルムCFは、複数のガイドローラ701、702、703より圧着刃704の下部の所定位置まで送出される(図8のStep1)。そして、ハーフカットユニット705により導電性フィルムCFのCF層50(図5を参照)をカットする、所謂、ハーフカットが行なわれる(Step2)。ハーフカット後、CF貼付部66の構成部品が設置されているベース706と圧着刃704を下刃707のところまで降下させ、ヒータブロック708により加熱された圧着刃704によりCFテープを所要時間だけ加熱圧着する(Step3)。その後、圧着刃704を上昇させ、CF層50を冷却する(Step4)。以下に説明する剥離処理により、セパレータ51を、タブ線部材TB’の表面に固定されたCF層50から剥離し(Step5)、処理を終了する。その後、所定の長さだけタブ線部材TB’を移動し、再び、上記Step1〜Step5を繰り返すことにより、タブ線部材TB’の表面への導電性フィルムCFの個片貼りを実行する。なお、上記図7(A)の符号709と710は、共に、セパレータ51を吸引ブロック711に廃棄するための、送りローラの役目を果たしている。また、上記図7(B)の符号712は、平行補助ガイドであり、符号713は、剥離ローラを示す。
【0023】
更に、添付の図9は、上記図6に示したCF貼付部及び貼付ヘッド部64と、本体部63の一部を含む詳細な構成を示す斜視図である。この図において、貼付ヘッド部64は、前述したヒータブロックを有する圧着刃704、下刃707の他に、シリンダボディ901、そのシリンダボディから伸び、圧着刃704に加圧荷重を与えるプッシャロッド902及びシリンダボディを固定するシリンダ固定板903などを有する。圧着刃704の姿勢は、本体部53からシリンダ固定板903に接続したアーム904によって上下に昇降され、アーム904は本体部53の内部に設けた姿勢制御部(図示せず)により制御される。
【0024】
また、CF貼付部には、貼付ヘッド部64の右側に、上記図7に示すベース706の固定されたアーム905、そのアームに固定され、導電性フィルムCFをタブ線部材TB’に対して常に、ほぼ、平行に保つ平行ガイドローラ703及び平行補助ガイドローラ702がある。また、貼付ヘッド部64の左側には、剥離ローラ713、CFを平行に保つ役目をする押付平行ガイドローラ701及び平行補助ガイド712がある。
【0025】
更に、貼付ヘッド部64の左側には、セパレータ51を剥離するための剥離ローラ駆動部950(その構成部材は符号951〜958で示す)がある。この剥離ローラ駆動部950は、レール955上を走行し剥離ローラ713及び押付平行ガイドローラ701を一体に左右に移動させる剥離ローラ移動板951と、L字形状の2辺リンクを有し、その2辺の交差部にベース907が固定された回転可能な支点952を有するリンクアーム953と、リンクアーム953を駆動するシリンダ954等から構成される。リンクアーム953は一端をシリンダ954のプッシャロッド956に回転可能に接続され、他端側には。剥離ローラ移動板951に固定された固定ピン957が摺動可能な細長溝958に接続されている。
【0026】
このような構成において、プシャーロッド956を伸縮させ、リンクアームを支点952を支点に回転させることにより、固定ピン957が細長溝958を摺動する。そこで、剥離ローラ移動板951がXの方向に移動し、剥離ローラ713及び押付平行ガイドローラ701が一体になってXの方向に移動する。その結果、上記図7に示すセパレータの回収側(左)からテープ状の導電性フィルムCFの供給側(右)へ剥離ローラ移動板951を移動させ、もって、剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701との間に挟みこまれた上記図5に示したセパレータ51をCF層50から剥離することができる。
【0027】
なお、図中の符号908はベース907を上昇/下降させるシリンダである。下降時は、平行ガイドローラ703と押付平行ガイドローラ701との間にある導電性フィルムCFを、タブ線部材TB’とほぼ平行に保ちながらその表面に載置したり、上昇時には、剥離後のセパレータ501をタブ線部材TB’から離間するようにベース907を移動させる。
【0028】
更に、上述した機構に基づいて、上記図8のStep5に示したセパレータの剥離処理について、添付の図10を用いながら詳細に説明する。
【0029】
図10(A)は、テープ状の導電性フィルムCFを加熱加圧した後、圧着刃704を待機位置に上昇させた状態を示す。圧着刃704の左端Cから左の領域に存在するのはセパレータ51のみであり、該左端から右側の領域に存在するのはCF層50及びセパレータ51を有するテープ状の導電性フィルムCFである。
【0030】
図10(B)は、図9に示した剥離ローラ駆動部950により剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701とが一体になって右方向(CF供給方向)に移動する状態を示す。このとき、引き出し図に示すように、セパレータ51は剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701の間に挟まれている。剥離ローラ713はセパレータ51のCF層50との剥離面側51aと接触し、タブ線部材TB’から離間した状態でCF層50とは非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ701は、セパレータ51の剥離面側51aとは反対側の面51bを押さえながら移動する。このように、剥離ローラ713はCF層50に埃等を付着させないように非接触で移動する。一方、押付平行ガイドローラ701はCF層50の性能に影響を与えない剥離面側とは反対側の面51bを押さえながら移動している。このとき、押付平行ガイドローラ701はCF層50、即ち、テープ状の導電性フィルムCF全体も押さえていることが望ましいが、多少フィルムから浮かせてもよい。浮かせた場合は、セパレータを基板側へ押えることとなる。
【0031】
その結果、セパレータ51は、押付平行ガイドローラ701の下側で、CF層50から徐々に剥離されていくので、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやCF層の接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できる。
【0032】
図10(C)は、剥離ローラ713と押付平行ガイドローラ701とをCF層の貼付け部の右端まで移動させ、上記図10(B)で説明した剥離処理が完了したときの状態を示す。また、図10(D)は、剥離処理完了後、ヘッドが上昇し、剥離ローラ713等をタブ線部材TB’から離した状態を示す。
【0033】
以上に述べたCF貼付装置25の構成によれば、強引な力が働かず、また、セパレータの厚みやCF層の接着力に依存されなく、安定してセパレータを剥離できる。また、以上の構成によれば、剥離ローラのセパレータとの接触面は、CF層と接触することがないので、その材質を特に考慮する必要はない。
【0034】
なお、以上に述べたCF貼付装置では、剥離ローラ713を押付平行ガイドローラ701の横に設けたが、これに替え、添付の図11にも示すように、上側に設けることでセパレータ51をZ状に保持することによれば、さらに剥離面に安定した力を加えることができる。
【0035】
以上のCF貼付装置により、その表面に導電性フィルムCFを個片貼りすると共に、所定の長さに切断されたタブ線TBは、その後、上記図3でも説明したように、貼付装置100内に搬入された太陽電池パネルSPの所定の位置に配置され、そして、本圧着ヘッド33により、加熱圧着されて固定されると共に、銅箔かなるタブ線と共に、当該導電性フィルムCFの特性によって、パネルの複数の太陽電池セルのバスバー電極同士を、互いに、電気的に接続することとなる。即ち、本発明では、上述したように、比較的大きな太陽電池パネルのそり(湾曲:例えば、1〜3mm/1400mm程度)を考慮し、複数の圧着ヘッドから構成された本圧着ヘッド33により本圧着を行っている。これによれば、複数の圧着ヘッドの各々を太陽電池パネルのそり(湾曲)に応じて適正に調節することが可能であることから、パネルに不要なストレスを掛けることがなく、好ましい。または、これに替え、ここでは図示しないが、例えば、一対のローラの間に、導電性フィルムCFを貼り付けた太陽電池パネルSPを挟み込んで加熱圧着する、所謂、圧着ローラを使用してもよい。
【0036】
上記の説明からも明らかなように、以上に詳述した太陽電池用タブ線の貼付装置及びその貼付方法によれば、太陽電池セルのバスバー電極を電気的に接続するためのタブ線をパネル上に貼り付ける際、パネル側ではなく、電気的接続用に使用されるタブ線に対し、導電性樹脂のフィルムをテープ状にした部材を、上述したCF貼付装置により、全面貼りに代えて、所謂、個片貼りする。このことにより、高価な導電性樹脂フィルムの使用量を低減すると共に、パネルに不要なストレスを掛けることなく、太陽電池パネルに貼り付けることが可能となる。また、その際、上記図1にも示すように、当該貼付装置を、その内部に水平に搬入される太陽電池パネルの両側に対称に配列することによれば、装置の大型化を招くことなく、装置のコンパクト化を可能とする。加えて、太陽電池用タブ線の本圧着部において、当該タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッド、又は、圧着ローラにより行うことによれば、太陽電池パネルが一般的に備える比較的大きなそり(湾曲)にも拘わらず、確実に、本圧着を行うことが可能となる。また、タブ線形成部では、接着性導電性フィルムをテープ状にし、これをリールを利用して転属的に供給しながらテープ状のタブ線部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することによれば、装置のコンパクト化と共に、効率的な太陽電池用タブ線の貼付作業を可能とする。
【符号の説明】
【0037】
100…太陽電池用タブ線の貼付装置、SP…太陽電池パネル、TB…タブ線、TB’…タブ線部材、21…タブ線部材用のリール、23…カッター、24…チャック、25…CF貼付装置、31…タブ線保持移送装置、33…本圧着ヘッド。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルの表面において、当該セルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線の貼付装置であって、
導電部材からなるテープ状のタブ線部材を所定の長さに切断すると共に、その一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着してタブ線を形成するタブ線形成部と、
前記タブ線形成装置により形成されたタブ線の前記一方の面を、太陽電池パネル表面において、セルの接続用電極間を跨ぐように配置するタブ線の配置部と、
前記配置部により太陽電池パネル表面上に配置され、前記導電性フィルムが仮圧着された前記タブ線を前記太陽電池パネルに加熱圧着するための本圧着部とを備えたものにおいて、
前記タブ線形成部は、前記テープ状のタブ線部材の当該一方の面に、前記接着性導電性フィルムを予め設定された長さ及び間隔で貼り付けるための手段を備えていることを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、上述した各部を、前記太陽電池パネルの両側に設けたことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、前記本圧着部は、前記太陽電池パネルの表面上に配置された前記タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッドにより構成されていることを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項4】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、前記本圧着部は、前記太陽電池パネルの上方に配置された圧着ローラにより構成されていることを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項5】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、前記タブ線形成部は、前記接着性導電性フィルムをテープ状にして供給しながら前記テープ状のタブ線部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項6】
複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルの表面に、当該セルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線を貼り付ける太陽電池用タブ線の貼付方法であって、
導電部材からなるテープ状のタブ線部材を所定の長さに切断し、その一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着してタブ線を形成する工程と、
前記工程により形成されたタブ線の前記一方の面を、太陽電池パネル表面において、当該セルの接続用電極間を跨ぐように配置する工程と、
前記配置工程により太陽電池パネル表面上に配置され、前記導電性フィルムが仮圧着された前記タブ線を前記太陽電池パネルに加熱圧着するための本圧着する工程とを備えたものにおいて、
前記タブ線形成工程では、前記テープ状のタブ線部材の当該一方の面に、前記接着性導電性フィルムを予め設定された長さ及び間隔で貼り付することを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項7】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付方法において、上述した各工程を、前記太陽電池パネルの両側で行うことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項8】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付方法において、前記本圧着工程では、当該工程を、前記太陽電池パネルの表面上に配置された前記タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッドにより行うことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項9】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付は方法において、前記本圧着工程では、当該工程を、前記太陽電池パネルの上方に配置された前記タブ線に沿って配置された圧着ローラにより行うことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項10】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付方法において、前記タブ線形成工程では、前記接着性導電性フィルムをテープ状にして供給しながら前記テープ状のタブ線部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項1】
複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルの表面において、当該セルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線の貼付装置であって、
導電部材からなるテープ状のタブ線部材を所定の長さに切断すると共に、その一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着してタブ線を形成するタブ線形成部と、
前記タブ線形成装置により形成されたタブ線の前記一方の面を、太陽電池パネル表面において、セルの接続用電極間を跨ぐように配置するタブ線の配置部と、
前記配置部により太陽電池パネル表面上に配置され、前記導電性フィルムが仮圧着された前記タブ線を前記太陽電池パネルに加熱圧着するための本圧着部とを備えたものにおいて、
前記タブ線形成部は、前記テープ状のタブ線部材の当該一方の面に、前記接着性導電性フィルムを予め設定された長さ及び間隔で貼り付けるための手段を備えていることを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、上述した各部を、前記太陽電池パネルの両側に設けたことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項3】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、前記本圧着部は、前記太陽電池パネルの表面上に配置された前記タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッドにより構成されていることを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項4】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、前記本圧着部は、前記太陽電池パネルの上方に配置された圧着ローラにより構成されていることを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項5】
前記請求項1に記載した太陽電池用タブ線の貼付装置において、前記タブ線形成部は、前記接着性導電性フィルムをテープ状にして供給しながら前記テープ状のタブ線部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付装置。
【請求項6】
複数のセルが平面状に配置された太陽電池パネルの表面に、当該セルの接続用電極間を電気的に接続する太陽電池用タブ線を貼り付ける太陽電池用タブ線の貼付方法であって、
導電部材からなるテープ状のタブ線部材を所定の長さに切断し、その一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着してタブ線を形成する工程と、
前記工程により形成されたタブ線の前記一方の面を、太陽電池パネル表面において、当該セルの接続用電極間を跨ぐように配置する工程と、
前記配置工程により太陽電池パネル表面上に配置され、前記導電性フィルムが仮圧着された前記タブ線を前記太陽電池パネルに加熱圧着するための本圧着する工程とを備えたものにおいて、
前記タブ線形成工程では、前記テープ状のタブ線部材の当該一方の面に、前記接着性導電性フィルムを予め設定された長さ及び間隔で貼り付することを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項7】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付方法において、上述した各工程を、前記太陽電池パネルの両側で行うことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項8】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付方法において、前記本圧着工程では、当該工程を、前記太陽電池パネルの表面上に配置された前記タブ線に沿って配置された複数の圧着ヘッドにより行うことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項9】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付は方法において、前記本圧着工程では、当該工程を、前記太陽電池パネルの上方に配置された前記タブ線に沿って配置された圧着ローラにより行うことを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【請求項10】
前記請求項6に記載した太陽電池用タブ線の貼付方法において、前記タブ線形成工程では、前記接着性導電性フィルムをテープ状にして供給しながら前記テープ状のタブ線部材の一方の面に接着性導電性フィルムを仮圧着することを特徴とする太陽電池用タブ線の貼付方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−54842(P2011−54842A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203958(P2009−203958)
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
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