説明

女性の性障害の治療用ピペラジン誘導体

本発明は、治療的に有効量の下記一般式(I)の化合物の投与を含む、女性の性障害の治療方法に関する。
【化1】


(式中、基R、L及びXは、本明細書及び特許請求の範囲で特定する意味を有しうる。)

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、治療的に有効量の下記一般式1の化合物の投与を含む、女性の性障害の治療方法に関する。
【化1】

(式中、基R、L及びXは、本明細書及び特許請求の範囲で特定される意味を有しうる。)
【0002】
〔発明の説明〕
本発明は、治療的に有効量の下記一般式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む、女性の性障害の治療方法に関する。
【化2】

【0003】
(式中、
R1は、ハロゲン、-O-C1-C4-アルキル、及び-C(ハロゲン)3の中から選択される基であり;
Lは、架橋基-C1-C6-アルキレン、-C1-C4-アルキレン-O-、-C1-C4-アルキレン-O-CO-、-C1-C4-アルキレン-NH-、-C1-C4-アルキレン-NH-CO-、-C2-C6-アルケニレン、-C2-C4-アルケニレン-O-、-C2-C4-アルケニレン-O-CO-、-C2-C4-アルケニレン-NH-、-C2-C4-アルケニレン-NH-CO-、-C2-C6-アルキニレン、-C2-C4-アルキニレン-O-、-C2-C4-アルキニレン-O-CO-、-C2-C4-アルキニレン-NH-、及び-C2-C4-アルキニレン-NH-CO-から選択されるリンカー(任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、=O、-C(ハロゲン)3及び-O-C1-C4-アルキルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又は-C1-C6-アルキル及び-C3-C6-シクロアルキルの中から選択される基(任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、=O、-C(ハロゲン)3、-O-C1-C4-アルキル、-O-C6-C10-アリール、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、-C2-C4-アルケニル及び-C2-C4-アルキニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、-C6-C10-アリール(任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、-C(ハロゲン)3、-O-C1-C4-アルキル、-NH2、-NH-C1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、-C(ハロゲン)3、及び-O-C1-C4-アルキルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-、-S-、及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該-C6-C10-アリール基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【0004】
【化3】

【0005】
(式中、
Xは、N又は-CR3-のいずれかであり;
Yは、-NR5-、-O-、-S-、-SO2-、-CH2-又は-CO-のいずれかであり;
Aは、存在しないか又は下記式:
【0006】
【化4】

【0007】
の中から選択される環系であり;
Bは、存在しないか又は下記式:
【化5】

【0008】
の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R3は、水素、-C1-C4-アルキル、-CH2-NH2、-CH2-NH-C1-C4-アルキル、-CH2-N(C1-C4-アルキル)2、-NH2、-NH-C1-C4-アルキル、及び-N(C1-C4-アルキル)2の中から選択され;
R4は、水素、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、-C(ハロゲン)3及び-O-C1-C4-アルキルの中から選択され;
R5は、水素、-C1-C4-アルキル、-C6-C10-アリール、及び-C1-C4-アルキレン-C6-C10-アリールの中から選択される);
の中から選択される基である。)
【0009】
好ましい実施態様では、本発明は、機能低下性的願望障害、性的願望の喪失、性的願望の欠乏、低減した性的願望、阻害された性的願望、性欲の喪失、性欲障害、及び冷感症から成る群より選択される女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。本発明の別の好ましい実施態様では、本発明は、機能低下性的願望障害、性的願望の喪失、性的願望の欠乏、低減した性的願望、阻害された性的願望から成る群より選択される障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。本発明の別の好ましい実施態様では、本発明は、機能低下性的願望障害及び性的願望の喪失から成る群より選択される障害、好ましくは、機能低下性的願望障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0010】
別の好ましい実施態様では、本発明は、月経前障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、月経前失調、月経前症候群及び月経前不快性障害、から成る群より選択される月経前障害、特に月経前不快性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、女性の性的嫌悪障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、女性の性的刺激障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0011】
別の好ましい実施態様では、本発明は、女性のオルガスム障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、女性の性痛障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
特に好ましい実施態様では、本発明は、性交疼痛症、ワギニスムス、非性交性痛障害、全身の医学的状態に起因する性的機能不全及び物質-誘発性的機能不全から成る群より選択される性痛障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
本発明の組成物の有利な効果は、その障害が生涯存在したか又は後天性かとは関係なく、かつ病因学的起源(身体的及び薬物誘発の両器質性-起源、心因性-起源、身体的及び薬物誘発の両器質性-起源と心因性-起源、又は未知の起源)と無関係に観察されうる。
本発明の別の実施態様は、上記障害の治療用薬物製造のための式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の使用に関する。
【0012】
好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、フッ素、塩素、-O-メチル、及び-CF3、好ましくは塩素及び-CF3の中から選択される基であり;
Lは、架橋基-C1-C4-アルキレン、-C1-C3-アルキレン-O-、-C1-C3-アルキレン-O-CO-、-C1-C3-アルキレン-NH-、-C1-C3-アルキレン-NH-CO-、及び-C2-C4-アルケニレンから選択されるリンカー(任意に、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素、=O及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又は-C1-C4-アルキル及び-C3-C6-シクロアルキルから選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、-O-ナフチル、-NH2、-NHメチル、-N(メチル)2、-C2-C4-アルケニル及び-C2-C4-アルキニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
【0013】
R2は、フェニル又はナフチル基(任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル、-O-エチル、-NH2、-NH-メチル、-N(メチル)2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル及び-O-エチルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル又はナフチル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【0014】
【化6】

【0015】
(式中、
Xは、N又は-CR3-のいずれかであり;
Yは、-NR5-、-O-、又は-CO-のいずれかであり;
Aは、存在しないか又は下記式:
【0016】
【化7】

【0017】
の中から選択される環系であり;
Bは、存在しないか又は下記式:
【化8】

【0018】
の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R3は、水素、メチル、エチル、プロピル、-CH2-N(メチル)2、及び-N(メチル)2の中から選択され;
R4は、水素、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素及び-CF3の中から選択され;
R5は、水素、メチル、エチル、プロピル、フェニル、-CH2-CH2-フェニル及びベンジルの中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0019】
好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、フッ素、塩素、-O-メチル、及び-CF3、好ましくは塩素及び-CF3の中から選択される基であり;
Lは、架橋基-C1-C4-アルキレン、-C1-C3-アルキレン-O-、-C1-C3-アルキレン-O-CO-、-C1-C3-アルキレン-NH-、-C1-C3-アルキレン-NH-CO-、及び-C2-C4-アルケニレンから選択されるリンカー(任意に、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素、=O及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又は-C1-C4-アルキル及び-C3-C6-シクロアルキルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、-O-ナフチル、-NH2、-NHメチル、-N(メチル)2、-C2-C4-アルケニル及び-C2-C4-アルキニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、フェニル又はナフチル基(任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル、-O-エチル、-NH2、-NH-メチル、-N(メチル)2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル及び-O-エチルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル又はナフチル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【0020】
【化9】

(式中、
Xは、N又は-CR3-のいずれかであり;
R3は、水素、メチル、エチル、プロピル、-CH2-N(メチル)2、及び-N(メチル)2の中から選択され;
Aは、存在しないか又は下記式:
【0021】
【化10】

【0022】
の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R4は、水素、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素及び-CF3の中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0023】
好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、塩素及び-CF3の中から選択される基、好ましくは-CF3であり;
Lは、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-CH2-及び-CO-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-から選択されるリンカー(任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又はメチル及びエチルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、及び-NH2の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、シクロペンチル及びシクロヘキシルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、-CF3、及び-C≡C-の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
【0024】
R2は、フェニル基(任意に、メチル、-OH、フッ素、-CF3、-NH2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンから選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【化11】

【0025】
(式中、
Xは、N又は-CH-のいずれかであり;
Yは、-O-又は-CO-であり;
Aは、存在しないか又は下記式:
【0026】
【化12】

【0027】
の中から選択される環系であり;
Bは、存在しないか又は下記式:
【化13】

【0028】
の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R4は、水素、メチル、-OH、フッ素及び-CF3の中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0029】
好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、塩素及び-CF3の中から選択される基、好ましくは-CF3であり;
Lは、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-CH2-及び-CO-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-(任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)から選択されるリンカーであり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又はメチル及びエチルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、及び-NH2の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、シクロペンチル及びシクロヘキシルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、-CF3、及び-C≡C-の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、フェニル基(任意に、メチル、-OH、フッ素、-CF3、-NH2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【0030】
【化14】

(式中、
Xは、N又は-CH-のいずれかであり;
Aは、下記式:
【0031】
【化15】

の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R4は、水素、メチル、-OH、フッ素及び-CF3の中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0032】
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、R1は-CF3であり、かつL及びR2は、前述した意味又は後述する意味を有する)の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
Lは、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-CH2-及び-CO-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-(任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)から選択されるリンカーであり、
かつ、R1及びR2は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0033】
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
Lは、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CHOH-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-CH2-及び-CO-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-から選択されるリンカーであり、
かつR1及びR2は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、-NH2、-NHメチル、-N(メチル)2、又はメチル及びエチルの中から選択される基(任意に、フッ素、-CF3、及び-O-フェニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0034】
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、-NH2、メチル、エチル又は-CH2-O-フェニルであり;
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、シクロペンチル及びシクロヘキシルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、-CF3、及び-C≡C-の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、シクロヘキシル(任意に、-OH、フッ素、-CF3、及び-C≡C-の中から選択される1個の基、好ましくは-C≡C-で置換されていてもよい)であり、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0035】
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、フェニル基(任意に、メチル、-OH、フッ素、-CF3、-NH2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンから選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0036】
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、フェニル基(任意に、メチル、-OH、フッ素、-CF3及び-NH2の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基、好ましくはNH2で置換されていてもよい)であり、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択される窒素含有ヘテロ芳香族環で置換されているフェニル基であり(ここで、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル基に連結していてもよい)、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
【0037】
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、架橋基-NH-を介して、ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、キノリン及びイソキノリン、好ましくはピリジン、ピリミジン、キノリン及びイソキノリンの中から選択される基(任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個の基、好ましくは-CF3で置換されていてもよい)で置換されているフェニルであり、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、下記基:
【0038】
【化16】

(式中、
Xは、N又は-CH-のいずれかであり;
R3は、水素、イソプロピル及び-CH2-N(メチル)2、好ましくは水素又はイソプロピルの中から選択される)であり、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
別の好ましい実施態様では、本発明は、前述した障害の治療方法であって、治療的に有効量の一般式1(式中、
R2は、以下の基:
【0039】
【化17】

(式中、
Xは、N又は-CH-のいずれかである)の中から選択され、
かつL及びR1は、前述した意味又は後述する意味を有する)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法に関する。
式1の化合物の好ましい例として、以下の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0040】
【化18】

【0041】
本明細書では、アルキル基(他の基の成分である当該アルキル基を含む)は、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルキル基、例えば:メチル(=Me)、エチル(=Et)、n-プロピル、イソ-プロピル、ブチル、イソ-ブチル、sec.-ブチル、tert.-ブチル、ペンチル、イソ-ペンチル、ヘキシル、ヘプチル及びオクチルを意味する。
特に断らない限り、アルキル基(他の基の成分である当該アルキル基を含む)は、例えば、1個以上の以下の置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。
アルキレン基(他の基の成分である当該アルキレン基を含む)は、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する分岐及び不分岐架橋基、例えばメチレン、エチレン、n-プロピレン等である。
【0042】
特に断らない限り、アルキレン基(他の基の成分である当該アルキレン基を含む)は、例えば、1個以上の以下の置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。
アルケニル基(他の基の成分である当該アルケニル基を含む)は、少なくとも1個の二重結合を有することを条件とする、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子を有する分岐及び不分岐アルケニル基であり、例えば、少なくとも1個の二重結合を有することを条件とする上記アルキル基、例えばビニル(不安定なエナミン又はエノールエーテルが形成されないことを条件とする)、プロペニル、イソ-プロペニル、ブテニル、ペンテニル及びヘキセニルである。
特に断らない限り、アルケニル基(他の基の成分である当該アルケニル基を含む)は、例えば、1個以上の以下の置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。
アルケニレン基(他の基の成分である当該アルケニレン基を含む)は、少なくとも1個の二重結合を有することを条件とする、2〜6個の炭素原子、好ましくは2〜3個の炭素原子を有する分岐及び不分岐架橋基であり、例えば、少なくとも1個の二重結合を有することを条件とする上記アルキレン基、例えばビニレン、プロペニレン等である。
【0043】
特に断らない限り、アルケニレン基(他の基の成分である当該アルケニレン基を含む)は、例えば、1個以上の以下の置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。
用語アルキニル基(他の基の成分である当該アルキニル基を含む)は、少なくとも1個の三重結合を有することを条件とする、2〜6個の炭素原子を有するアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル及びヘキシニルを意味する。
特に断らない限り、アルキニル基(他の基の成分である当該アルキニル基を含む)は、例えば、1個以上の以下の置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。
用語アルキニレン基(他の基の成分である当該アルキニレン基を含む)は、少なくとも1個の三重結合を有することを条件とする、2〜6個の炭素原子を有する架橋基、例えば、エチニレン、プロパルギレン等を意味する。
【0044】
特に断らない限り、アルキニレン基(他の基の成分である当該アルキニレン基を含む)は、例えば、1個以上の以下の置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、C1-6-アルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シアノ、ニトロ、=O、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。
3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられ、分岐又は不分岐C1-4-アルキル、ヒドロキシ及び/又はハロゲンで置換されていてもよく、或いは前記定義どおりである。用語ハロゲンは、一般的にフッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
用語アリールは、6〜10個の炭素原子を有する芳香族環系を意味し、特に断らない限り、1個以上の以下の置換基、例えば:C1-6-アルキル、C1-6-アルキルオキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、CF3、シアノ、ニトロ、-CHO、-COOH、-COO-C1-6-アルキル、-S-C1-6-アルキルを保有してよい。好ましいアリール基はフェニルである。
=Oは、二重結合した酸素原子を表す。多くの場合別の基の一部である用語-CO-は、カルボニル基を特定する。用語“環付加している環”は、2個の共通の炭素中心によって別の環フラグメントに縮合している環と解釈するものとする。
【0045】
式1の化合物は、医薬的に許容しうる酸と酸付加塩を形成しうる。代表的な医薬的に許容しうる酸付加塩として以下のものが挙げられる:酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、炭酸水素塩、重硫酸塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、臭化物、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、ジヒドロクロリド、エデト酸塩、エジシラート(Edisylate)、エストラート(Estolate)、エシラート(Esylate)、フマル酸塩、グルセプタート(Gluceptate)、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニラート(Glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシナート(Hexylresorcinate)、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオナート(isothionate)、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシラート、メチルブロミド、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、ムケート(Mucate)、ナプシラート(Napsylate)、硝酸塩、N-メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモン酸塩(エンボナート(Embonate))、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシラート、三エチルヨウ化物及び吉草酸塩。
【0046】
式1の化合物は、その製造方法を含め、技術的に既知である。例えば、式1の化合物は、WO 03/011396に記載されている方法に従い、或いはその中で開示されている方法と同様に得られる。
用語“治療的に有効量”は、研究者又は臨床医が求めている、ヒトの生物学的又は医学的応答を誘発するであろう、薬物又は医薬の量を意味する。
化合物1は、キラル中心を有し、ラセミ化合物、ラセミ混合物として、並びに個々のジアステレオマー、又はエナンチオマーとして存在しうる。すべての異性形態が本発明に包含される。従って、化合物がキラルである場合、実質的に他方のエナンチオマーの無い、個々のエナンチオマーは本発明の範囲に包含される。さらに、2つのエナンチオマーのすべての混合物が包含される。本発明の化合物の多形及び水和物も本発明の範囲に包含される。
【0047】
さらに、本発明は、式1の化合物を含む、前述した障害の治療のための新規医薬組成物に関する。式1の化合物を含む医薬組成物は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内若しくは皮下注射、又は移植片)、頬側、鼻、膣、直腸、舌下、又は局所(例えば、点眼液)経路で投与され、かつ単独又は一緒に、通常の無毒の医薬的に許容しうる、各投与経路に適した担体、アジュバント及びビヒクルを含有する適宜の単位剤形で処方される。
この発明の式1の化合物の投与用医薬組成物は、好都合には、単位剤形で提供され、かつ薬学の分野で周知のいずれの方法によっても調製されうる。すべての方法は、活性成分を1種以上の副成分で構成される担体と会合させる工程を含む。一般に、活性成分を液体担体若しくは微細固体担体又は両担体と均質かつ親密に会合させてから、必要な場合、その生成物を所望の剤形に形づくるこによって医薬組成物を調製する。医薬組成物中、活性化合物は、所望の薬理学的効果を生じさせるのに十分な量で含まれる。
【0048】
経口投与に適した、式1の化合物を含有する医薬組成物は、それぞれ所定量の活性成分を含有する硬若しくは軟カプセル剤、錠剤、トローチ剤又はロゼンジ剤のような個別単位の形態;分散性粉末又は顆粒の形態;水性液若しくは非水性液中の溶液又は懸濁液の形態;シロップ剤又はエリキシル剤の形態;或いは水中油エマルジョン又は油中水エマルジョンの形態でよい。
経口使用を意図した剤形は、医薬製剤及び該組成物の製造の分野で知られるいずれの方法によっても調製されうる。
使用する賦形剤は、例えば、(a)不活性希釈剤、例えばマンニトール、ソルビトール、炭酸カルシウム、α化デンプン、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム;(b)顆粒化剤及び崩壊剤、例えばポビドン、コポビドン(copovidone)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コーンスターチ、アルギニン酸、クロスポビドン(crospovidone)、ナトリウムデンプングリコラート、クロスカルメロース、又はポラクリリンカリウム;(c) 結合剤、例えば微結晶性セルロース又はアカシア;及び(d)潤沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸又はタルクでよい。
時には、経口用製剤は、式1の活性成分化合物が不活性な固体希釈剤、例えばα化デンプン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンと混合されている硬ゼラチン若しくはHPMCカプセル剤の形態でよく、或いは小丸薬製剤によって投薬される。経口用製剤は、活性成分が水又は油性媒体、例えばピーナツ油、液体パラフィン、中鎖トリグリセリド若しくはオリーブ油と混合されている、軟ゼラチンカプセル剤の形態でもよい。
【0049】
錠剤、カプセル剤又は小丸薬はコーティングしなくてもよく、或いは公知技術でコーティングして胃腸管内での崩壊及び吸収を遅らせることによって、作用を遅らせ、又は作用を長期間にわたって持続させることができる。例えば、 酢酸フタル酸セルロース若しくは酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルセルロースのような時間遅延物質又はエチルセルロース若しくはアンモニオメタクリレート(ammoniomethacrylate)コポリマー(B型)のような徐放物質を利用しうる。
経口投与用液体剤形として、水のような当分野で一般的に用いられる不活性な希釈剤を含有する医薬的に許容しうるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ剤、及びエリキシル剤が挙げられる。このような不活性希釈剤に加え、組成物は、湿潤剤、乳化剤や懸濁剤、並びに甘味料、調味料、香料及び保存剤のようなアジュバントを含むこともできる。
水性懸濁液は、通常、水性懸濁液の製造に好適な賦形剤との混合物中に式1の化合物を含む。このような賦形剤は、(a)懸濁剤、例えばヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギニン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアカシアゴム;(b)分散剤又は湿潤剤((b.1)レシチンのような天然に存在するホスファチド、(b.2) アルキレンオキシドと脂肪酸の縮合生成物、例えば、ポリオキシエチレンステアレート、(b.3)エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、(b.4)エチレンオキシドと、脂肪酸とヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、又は(b.5)エチレンオキシドと、脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導された部分エステルとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでよい。
【0050】
水性懸濁液は、1種以上の保存剤、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチル若しくはp-ヒドロキシ安息香酸n-プロピル;1種以上の着色剤;1種以上の調味料;及び1種以上の甘味料、例えばスクロース又はサッカリンを含んでもよい。
油性懸濁液は、植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油若しくはココナツ油、又は鉱油、例えば液体パラフィンに式1の化合物を懸濁させることによって調製されうる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば密蝋、固形パラフィン又はセチルアルコールを含んでよい。甘味料及び調味料を加えて、味の良い経口製剤を提供することができる。これら組成物は、アスコルビン酸のような抗酸化剤を添加して調製されうる。
分散性粉末及び顆粒は、水性懸濁液の調製に好適である。これらは、分散剤若しくは湿潤剤、懸濁剤及び1種以上の保存剤との混合物で式1の化合物を提供する。好適な分散剤若しくは湿潤剤及び懸濁剤は既に上述したもので例示される。さらなる賦形剤、例えば上述した甘味料、調味料及び着色剤が存在してもよい。
本発明の医薬組成物は、水中油エマルジョンの形態でもよい。油性相は、オリーブ油若しくはラッカッセイ油のような植物油、又は液体パラフィンのような鉱油、又はその混合物でよい。
【0051】
好適な乳化剤は、(a)アカシアゴム及びトラガカントゴムのような天然に存在するゴム、(b)ソイビーン及びレシチンのような天然に存在するホスファチド、(c)脂肪酸と無水ヘキシトールから誘導されるエステル又は部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、(d)前記部分エステルとエチレンオキシドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートでよい。エマルジョンは、甘味料及び調味料を含んでもよい。
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味料、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はスクロースと共に調製されうる。該製剤は、保存剤、調味料及び着色剤を含んでもよい。
【0052】
式1の化合物を含有する医薬組成物は、無菌の注射用水性又は油脂性懸濁液又は溶液の形態でよい。該懸濁液は、上述した適宜の分散剤若しくは湿潤剤及び懸濁剤を用いて既知の方法で調製されうる。無菌の注射用製剤は、無毒の非経口的に許容しうる希釈剤又は溶媒中の無菌注射用溶液又は懸濁液、例えば、1,3-ブタン-ジオール中の溶液としてでもよい。利用しうる許容性ビヒクル及び溶媒には、水、リンゲル液及び等張食塩水がある。さらに、溶媒又は懸濁媒体として、慣習的に、無菌の不揮発性油が利用される。この目的では、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含め、どのブランドの不揮発性油も使用しうる。さらに、オレイン酸のような脂肪酸が注射用製剤で用いられる。
非経口投与のための式1の化合物を含有するこの発明の製剤として、無菌の水性若しくは非水性溶液、懸濁液、又はエマルジョンが挙げられる。
非水性溶媒又はビヒクルの例は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、植物油、例えばオリーブ油及びコーン油、ゼラチン、及び注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルである。このような剤形は、アジュバント、例えば保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤を含んでもよい。例えば、細菌-保持フィルターに通すろ過によって、又は組成物中に滅菌剤を組み入れることによって、又は組成物を照射することによって、又は組成物を加熱することによって、該剤形を滅菌することができる。使用直前に無菌水、又は何らかの他の無菌注射用媒体中で再構成可能な無菌の固体組成物の形態で該剤形を製造することもできる。直腸投与用の座剤の形態でこの発明の組成物を投与してもよい。常温で固体であるが、直腸温度では液体なので、直腸で融けて薬物を放出する適切な非刺激性賦形剤と薬物を混合することによって、この組成物を調製することができる。このような物質は、ココアバター、硬質脂肪、及びポリエチレングリコールである。技術的に周知の標準的な賦形剤と共に頬側、鼻及び舌下投与用組成物も調製される。
局所投与のために、式1の化合物を含有するこの発明の組成物は、リニメント剤、ローション、膏薬のような液体又は半液体製剤;クリーム、軟膏、ゼリー又はペースト(練り歯磨きを含む)のような水中油又は油中水エマルジョン;或いは点滴薬のような溶液又は懸濁液などで処方されうる。
【0053】
この発明の組成物中の活性成分の用量は変化しうる。しかし、式1の化合物の量は、適切な剤形が得られるような量である必要がある。選択される用量及び剤形は、所望の治療効果、投与経路及び治療の持続時間によって決まる。組合せにおける用量範囲は、該化合物をそれぞれ単独で使用したときに所望の治療効果を生じさせるために必要な臨床的に有効な範囲のほぼ1/10〜1倍である。本発明では、式1の化合物は、好ましくは単一用量当たり0.001〜1000mgの式1の化合物が適用されるような量で投与される。
【0054】
別の実施態様では、本発明は、前述した障害の治療のための、治療的に有効量の式1の化合物を治療的に有効量の別の活性成分と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の好ましい実施態様は、治療的に有効量の式1の化合物を、治療的に有効量の、メラノコルチンアゴニスト、プロスタグランジンE1アゴニスト、環状グアノシン3',5'-一リン酸(cGMP)のエレベーター(好ましくはPDE Vインヒビター)、5-HT-1Aアゴニスト、ドーパミンアゴニスト、ドーパミンD4アンタゴニスト及び5-HT-2A/Cアンタゴニストから成る群より選択される1種以上、好ましくは1種の活性成分と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の組成物は、式1の化合物と、1種以上の添加活性成分を単一製剤又は別個の製剤中に含みうる。式1の化合物と1種以上の添加活性成分が別個の製剤中に存在する場合、これら別個の製剤を同時又は逐次的に投与してよい。
本発明の好ましい実施態様は、治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種のメラノコルチンアゴニストを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。
好適なメラノコルチンアゴニストの例として、PT-141、MCL-0129、PG-917、及びRo-27-3225(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0055】
本発明の別の好ましい実施態様は、治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種のプロスタグランジンE1アゴニストを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。好適なプロスタグランジンE1アゴニストの例として、オルノプロスチル、リマプロスト、アルプロスタジル、ゲメプロスト、リプロスチン(liprostin)、NMI-775、プロスタグランジンE(PGE-1)、パパベリン、ジオキシリン、エタベリン、フェントラミン、プラゾシン、ミノキシジル、ニトログリセリン、αブロッカー、一酸化窒素ドナー、及びペプチド(例えば、VIP)が挙げられ、オルノプロスチル、リマプロスト及びアルプロスタジルが特に好ましく、任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい。
【0056】
本発明の別の好ましい実施態様は、治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種のcGMPのエレベーター、好ましくはcGMPホスホジエステラーゼ(cGMP PDE)インヒビター、さらに好ましくは選択的PDE Vインヒビターを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。cGMPのエレベーターの例、特に、好適なPDE Vインヒビターの例として、バルデナフィル(vardenafil)、シルデナフィル(sildenafil)、タダラフィル(tadalafil)、NCX-911、Sch-444877、FR-229934、4-ブロモ-5-(ピリジルメチルアミノ)-6-[3-(4-クロロフェニル(phnyl))-プロポキシ]-3(2H)ピリダジノン、1-[4-(1,3-ベンゾジオキソール-5-イルメチル)アミノ(amiono)]-6-クロロ-2-[キノゾリニル(quinozolinyl)]-4-ピペリジン-カルボン酸、一ナトリウム塩、(+)-cis-5,6a,7,9,9,9a-ヘキサヒドロ-2-[4-(トリフルオロメチル)-フェニルメチル-5-メチル-シクロペンタ-4,5]イミダゾ[2,1-b]プリン-4(3H)オン、フラズロシリン(furazlocillin)、cis-2-ヘキシル-5-メチル-3,4,5,6a,7,8,9,9a-オクタヒドロシクロペンタ[4,5]-イミダゾ[2,1-b]プリン-4-オン、3-アセチル-1-(2-クロロベンジル)-2-プロピルインドール-6-カルボキシレート、3-アセチル-1-(2-クロロベンジル)-2-プロピルインドール-6-カルボキシレート、4-ブロモ-5-(3-ピリジルメチルアミノ)-6-(3-(4-クロロフェニル)プロポキシ)-3-(2H)ピリダジノン、1-メチル-5(5-モルフォリノアセチル-2-n-プロポキシフェニル)-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ(4,3-d)ピリミジン-7-オン、1-[4-[(1,3-ベンゾジオキソール-5-イルメチル)アミノ]-6-クロロ-2-キナゾリニル}-4-ピペリジンカルボン酸、一ナトリウム塩、GF-196960、E-8010、E-4010、Bay-38-3045、Bay-38-9456、FR226807、Sch-51866、5-(2-エトキシ-5-モルフォリノアセチルフェニル)-1-メチル-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、3-エチル-5-[5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)-2-n-プロポキシフェニル]-2-(ピリジン-2-イル)メチル-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、3-エチル-5-[5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)-2-(2メトキシエトキシ)ピリジン-3-イル]-2-(ピリジン-2-イル)メチル-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、(+)-3-エチル-5-[5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)-2-(2-メトキシ-1(R)-メチルエトキシ)ピリジン-3-イル]-2-メチル-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-[2-エトキシ-5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)ピリジン-3-イル]-3-エチル-2-[2-メトキシエチル]-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-[2-イソ-ブトキシ-5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)ピリジン-3-イル]-3-エチル-2-(1-メチルピペリジン-4-イル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-[2-エトキシ-5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)ピリジン-3-イル]-3-エチル-2-フェニル-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-(5-アセチル-2-プロポキシ-3-ピリジニル)-3-エチル-2-(1-イソプロピル-3-アゼチジニル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-(5-アセチル-2-ブトキシ-3-ピリジニル)-3-エチル-2-(1-エチル-3-アゼチジニル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、4-(4-クロロベンジル)アミノ-6,7,8-トリメトキシキナゾリン、7,8-ジヒドロ-8-オキソ-6-[2-プロポキシフェニル]-1H-イミダゾ[4,5-g]キナゾリン、1-[3-[1-[(4-フルオロフェニル)メチル]-7,8-ジヒドロ-8-オキソ-1H-イミダゾ[4,5-g]キナゾリン-6-イル]-4-プロポキシフェニル]カルボキサミド、2-[2-エトキシ-5-(4-エチル-ピペラジン-1-スルホニル)-フェニル]-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f]-[1,2,4]-トリアジン-4-オン、及び1-{6-エトキシ-5-[3-エチル-6,7-ジヒドロ-2-(2-メトキシエチル)-7-オキソ-2H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル]-3-ピリジルスルホニル}-4-エチルピペラジン(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0057】
本発明の別の好ましい実施態様は、治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種の5-HT-1Aアゴニストを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。好適な5-HT-1Aアゴニストの例として、ウラピジル、ブスピロン、アリプラゾール(Aripiprazole)、ジプラシドン(Ziprasidone)、ナフトピジル(Naftopidil)、タンドスピロン、ネモナプリド、ゲピロン(Gepirone)、レピノタン(Repinotan)、スマニロール、塩酸キサリプロデン(Xaliproden)、ビフェプルノックス(Bifeprunox)、AP-521、SUN-N4057、サリゾタン(Sarizotan)、MKC-242、OPC-14523、マレイン酸エプタピロン(Eptapirone)、SLV-308、BTS-79018、R-137696、F-13640、SSR-181507、SLV-314、SLV-319、7-OH-DPAT、VN-2222、PD-158771、RS-30199、WAY-100012、A-74283、エニロスピリン(Enilospirone)、Org-13011、B-8805-033、AP-159、AZ-16596、アンピルトリン(Anpirtoline)、エバルゾタン(Ebalzotan)、ビノスピロン(Binospirone)、MDL-72832、RU-24969、Bay-r-1531、イプサピロン、BIMG 80、BMS-181100、BMS-181101、BMS-181970、BMY-7378、BW-1205U90、B-20991、HAT-90B、ネリソパム(Nerisopam)、LY-175644、LY-178210、LY-228729、LY-274600、LY-274601、LY-293284、LY-301317、LY-315535、E-4414、E-6265クエン酸塩、レソピトロン(Lesopitron)、RGH-1756、RGH-1757、1192U90、HP-236、FG-5938、LEK-8804、LB-50016、RWJ-25730、EMD-56551、EMD-67478、EMD-77697、ロキシンドール、ビラゾドン(Vilazodone)、BP-554、CGP-50281、CGS-12066B、CGS-18102、SDZ-MAR-327、CL-870801、CP-110330、CP-146662、CP-291952、FCE-23892、FG-5865、FG-5893、OSU-191、スネピトロン(Sunepitron)、U-67413B、U-86170、U-86192A、U-92016A、U-93385、エプタピロン、マザペルチン(Mazapertine)コハク酸塩、SL-870765、SL-880338、SR-59026、ブロメルグリデ(Bromerguride)、アルネスピロン(Alnespirone)、S-14506、S-14671、S-15535、S-15931、S-16924、S-213571、S-215521、エロピラゾール(Elopiprazole)、エルトプラジン(Eltoprazine)、フレシノキサン(Flesinoxan)、ウメシピロン(Umespirone)、SUN-8399、S-23751、PM-1000、LY 41、アダタンセリン(Adatanserin、WY-48723、ザロスピロン(Zalospirone)及びMDL-73975(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0058】
適切な5-HT-1Aアゴニストの好ましい例として、ウラピジル、ブスピロン、アリプラゾール、ジプラシドン、ナフトピジル、タンドスピロン、ネモナプリド、ゲピロン、レピノタン、スマニロール、塩酸キサリプロデン、ビフェプルノックス、AP-521、SUN-N4057、サリゾタン、MKC-242、OPC-14523、マレイン酸エプタピロン、SLV-308、BTS-79018、R-137696、F-13640、SSR-181507、SLV-314、SLV-319、7-OH-DPAT、VN-2222、PD-158771、RS-30199及びWAY-100012(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0059】
本発明の別の好ましい実施態様は治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種のドーパミンアゴニストを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。好適なドーパミンアゴニストの例として、ABT-724、CP-226269、ブロモクリプチン(bromocriptin)、カベルゴリン、α-ジヒドロエルゴクリプチン(ergocryptin)、リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール(pramipexol)、ロキシンドール、ロピニロール、ソピリノール(sopirinol)、タリペキソール(talipexol)、ブプロピオン(bupropion)及びテルグリド(terguride)(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
適切なドーパミンアゴニストの好ましい例として、プラミペキソール、ブプロピオン、ロキシンドール、及びタリペキソール(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0060】
本発明の別の好ましい実施態様は治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種の5-HT2A/2Cアンタゴニストを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。好適な5-HT2A/2Cアンタゴニストの例として、アリプラゾール(Aripiprazole)、フルオキセチン、ネファゾドン(Nefazodone)、ピゾチフェン(Pizotifen)、リスペリドン(Risperidone)、サルポグレラート(Sarpogrelate)、ジプラシドン(Ziprasidone)、アゴメラチン(Agomelatine)、アセナピン(Asenapine)、エプリバンセリン(Eplivanserin)、イロペリドン(Iloperidone)、ケタンセリン(ketanserin)、リタセリン(ritanserin)、M 100907、ネテミフチド(Netamiftide)、オカペリドン(Ocaperidone)、S-20098、アバペリドン(Abaperidone)、ACP-103、EMR 62218、LU-31-130、SL 650472、EGIS-10037、LEK-8829、ナンテニン(Nantenine)、QF-2004B、R-107500、S 35120、S-14297、アメセルギド(Amesergide)、アンペロジド(Amperozide)、AT 1015、バラペリドン(Balaperidone)、BIMG 80、デラムシクラン(Deramciclane)、EGIS 8465、EGIS 9933、ファナンセリン(Fananserin)、FG 5803、FG 5893、FG-5938、FG-5974、GMC 1169、GMC 283、GMC 306、GMC 6139、ICI-169369、イリンダロン(Irindalone)、IT 657、JL-13、ルバゾドン(Lubazodone)、LY 215840、LY-367265、NRA-0045、Org-38457、PNU-96415E、QF 0510B、QF 1003B、QF 1004B、RO 600946、Ro-60-0759、RP 71602、RS-102221、S 16924、S 213571、S 35031、S-17828、S-21357-1、SB 200646A、SB 206553、SB 221284、SB 228357、SB 242084、SB 243213、SDZ SER 082、TY 12283、TY-11223及びZD-3638(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
【0061】
好ましい5-HT2A/2Cアンタゴニストとして、アリピプラゾール、フルオキセチン、ナファゾドン、ピゾチフェン、リスペリドン、サルポグレラート、ジプラシドン、アゴメラチン、アセナピン、エプリバンセリン、イロペリドン、M 100907、ネテミフチド、オカペリドン、S-20098、アバペリドン、ケタンセリン、リタンセリン、ACP-103、EMR 62218、LU-31-130、SL 650472、EGIS-10037、LEK-8829、ナンテニン、QF-2004B、R-107500、S 35120及びS-14297(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。特に好ましい5-HT2A/2Cアンタゴニストは、アリピプラゾール、フルオキセチン、ナファゾドン、ピゾチフェン、リスペリドン、サルポグレラート及びジプラシドン(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の中から選択される。
【0062】
本発明の別の好ましい実施態様は治療的に有効量の式1の化合物と、治療的に有効量の1種以上、好ましくは1種のドーパミンD4アンタゴニストを含み、任意に、医薬的に許容しうる賦形剤を共に含んでよい医薬組成物に関する。好適なドーパミンD4アンタゴニストの例として、オランザピン(olanzapine)、ジプラシドン、MDL-814608A、NRA-0562、S-18126、SPI-376、YM-50001、1192U90、ALX-D4、バラペリドン(Balaperidone)、BIMG 80、CI-1030、CP-293019、ファナセリン(Fananserin)、JL-13、L-741742、L-745870、L-751852、L-772620、L-800892、LU-35138、LUR-2366、NEO-376、NGB-4420、NGD-941、NRA-0045、NRA-0074、NRA-0154、NRA-0160、NRA-0161、NRA-0215、NRA-0219、NRA-0544、PD-089232、PD-108306、PD-165167、PD-167063、PD-168306、PD-172760、PD-172760、PD-172938、PD-35680、PD-82011、PNU-106161、PNU-106675、QF-1003B、QF-1004B、Ro-62-4599、S-16924、S-17828、Sch-71450、ソネピプラゾール(Sonepiprazole)、U-101958、U-103073E、U-96415E及びYM-43611(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。
適切なドーパントD4アンタゴニストの好ましい例として、オランザピン、ジプラシドン、MDL-814608A、NRA-0562、S-18126、SPI-376及びYM-50001、特に、オランザピン及びジプラシドン(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)が挙げられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療的に有効量の下記一般式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む、女性の性障害の治療方法。
【化1】

(式中、
R1は、ハロゲン、-O-C1-C4-アルキル、及び-C(ハロゲン)3の中から選択される基であり;
Lは、架橋基-C1-C6-アルキレン、-C1-C4-アルキレン-O-、-C1-C4-アルキレン-O-CO-、-C1-C4-アルキレン-NH-、-C1-C4-アルキレン-NH-CO-、-C2-C6-アルケニレン、-C2-C4-アルケニレン-O-、-C2-C4-アルケニレン-O-CO-、-C2-C4-アルケニレン-NH-、-C2-C4-アルケニレン-NH-CO-、-C2-C6-アルキニレン、-C2-C4-アルキニレン-O-、-C2-C4-アルキニレン-O-CO-、-C2-C4-アルキニレン-NH-、及び-C2-C4-アルキニレン-NH-CO-から選択されるリンカー(任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、=O、-C(ハロゲン)3及び-O-C1-C4-アルキルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又は-C1-C6-アルキル及び-C3-C6-シクロアルキル(任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、=O、-C(ハロゲン)3、-O-C1-C4-アルキル、-O-C6-C10-アリール、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、-C2-C4-アルケニル及び-C2-C4-アルキニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)の中から選択される基であり、或いは
R2は、-C6-C10-アリール(任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、-C(ハロゲン)3、-O-C1-C4-アルキル、-NH2、-NH-C1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、-C(ハロゲン)3、及び-O-C1-C4-アルキルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-、-S-、及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該-C6-C10-アリール基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【化2】

(式中、
Xは、N又は-CR3-のいずれかであり;
Yは、-NR5-、-O-、-S-、-SO2-、-CH2-又は-CO-のいずれかであり;
Aは、存在しないか又は下記式:
【化3】

の中から選択される環系であり;
Bは、存在しないか又は下記式:
【化4】

の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R3は、水素、-C1-C4-アルキル、-CH2-NH2、-CH2-NH-C1-C4-アルキル、-CH2-N(C1-C4-アルキル)2、-NH2、-NH-C1-C4-アルキル、及び-N(C1-C4-アルキル)2の中から選択され;
R4は、水素、-C1-C4-アルキル、-OH、ハロゲン、-C(ハロゲン)3及び-O-C1-C4-アルキルの中から選択され;
R5は、水素、-C1-C4-アルキル、-C6-C10-アリール、及び-C1-C4-アルキレン-C6-C10-アリールの中から選択される);
の中から選択される基である。)
【請求項2】
前記障害が、機能低下性的願望障害、性的願望の喪失、性的願望の欠乏、低減した性的願望、阻害された性的願望、性欲の喪失、性欲障害、及び冷感症から成る群より選択される、請求項1に記載の女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法。
【請求項3】
前記障害が月経前障害から選択される、請求項1に記載の女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法。
【請求項4】
前記障害が性的嫌悪障害である、請求項1に記載の女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法。
【請求項5】
前記障害が性的刺激障害である、請求項1に記載の女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法。
【請求項6】
前記障害がオルガスム障害である、請求項1に記載の女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法。
【請求項7】
前記障害が性痛障害である、請求項1に記載の女性の性障害の治療方法であって、治療的に有効量の式1の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む方法。
【請求項8】
治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、フッ素、塩素、-O-メチル、及び-CF3、好ましくは塩素及び-CF3の中から選択される基であり;
Lは、架橋基-C1-C4-アルキレン、-C1-C3-アルキレン-O-、-C1-C3-アルキレン-O-CO-、-C1-C3-アルキレン-NH-、-C1-C3-アルキレン-NH-CO-、及び-C2-C4-アルケニレンから選択されるリンカー(任意に、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素、=O及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又は-C1-C4-アルキル及び-C3-C6-シクロアルキルから選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、-O-ナフチル、-NH2、-NHメチル、-N(メチル)2、-C2-C4-アルケニル及び-C2-C4-アルキニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、フェニル又はナフチル基(任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル、-O-エチル、-NH2、-NH-メチル、-N(メチル)2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル及び-O-エチルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル又はナフチル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【化5】

(式中、
Xは、N又は-CR3-のいずれかであり;
Yは、-NR5-、-O-、又は-CO-のいずれかであり;
Aは、存在しないか又は下記式:
【化6】

の中から選択される環系であり;
Bは、存在しないか又は下記式:
【化7】

の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R3は、水素、メチル、エチル、プロピル、-CH2-N(メチル)2、及び-N(メチル)2の中から選択され;
R4は、水素、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素及び-CF3の中から選択され;
R5は、水素、メチル、エチル、プロピル、フェニル、-CH2-CH2-フェニル及びベンジルの中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の女性の性障害の治療方法。
【請求項9】
治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、フッ素、塩素、-O-メチル、及び-CF3、好ましくは塩素及び-CF3の中から選択される基であり;
Lは、架橋基-C1-C4-アルキレン、-C1-C3-アルキレン-O-、-C1-C3-アルキレン-O-CO-、-C1-C3-アルキレン-NH-、-C1-C3-アルキレン-NH-CO-、及び-C2-C4-アルケニレンから選択されるリンカー(任意に、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素、=O及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又は-C1-C4-アルキル及び-C3-C6-シクロアルキルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、-O-ナフチル、-NH2、-NHメチル、-N(メチル)2、-C2-C4-アルケニル及び-C2-C4-アルキニルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、フェニル又はナフチル基(任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル、-O-エチル、-NH2、-NH-メチル、-N(メチル)2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、エチル、-OH、フッ素、塩素、-CF3、-O-メチル及び-O-エチルの中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル又はナフチル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【化8】

(式中、
Xは、N又は-CR3-のいずれかであり;
R3は、水素、メチル、エチル、プロピル、-CH2-N(メチル)2、及び-N(メチル)2の中から選択され;
Aは、下記式:
【化9】

の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R4は、水素、メチル、エチル、プロピル、-OH、塩素、フッ素及び-CF3の中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の女性の性障害の治療方法。
【請求項10】
治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、塩素及び-CF3の中から選択される基、好ましくは-CF3であり;
Lは、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-CH2-及び-CO-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-から選択されるリンカー(任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又はメチル及びエチルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、及び-NH2の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、シクロペンチル及びシクロヘキシルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、-CF3、及び-C≡C-の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、フェニル基(任意に、メチル、-OH、フッ素、-CF3、-NH2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンから選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【化10】

(式中、
Xは、N又は-CH-のいずれかであり;
Yは、-O-又は-CO-であり;
Aは、存在しないか又は下記式:
【化11】

の中から選択される環系であり;
Bは、存在しないか又は下記式:
【化12】

の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R4は、水素、メチル、-OH、フッ素及び-CF3の中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の女性の性障害の治療方法。
【請求項11】
治療的に有効量の一般式1(式中、
R1は、塩素及び-CF3の中から選択される基、好ましくは-CF3であり;
Lは、-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-、-CH2-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-、-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-、-CO-O-CH2-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-、-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-、-CO-NH-CH2-CH2-CH2-及び-CO-NH-CH2-CH2-CH2-CH2-(任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)から選択されるリンカーであり;
R2は、-NH2、-NHC1-C4-アルキル、-N(C1-C4-アルキル)2、又はメチル及びエチルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、塩素、=O、-CF3、-O-フェニル、及び-NH2の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、シクロペンチル及びシクロヘキシルの中から選択される基(任意に、-OH、フッ素、-CF3、及び-C≡C-の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、フェニル基(任意に、メチル、-OH、フッ素、-CF3、-NH2、及び窒素含有ヘテロ芳香族環(ピリジン、ピリミジン、インドール、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、キノリン及びイソキノリンの中から選択され、前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、メチル、-OH、フッ素、及び-CF3の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよく、かつ前記窒素含有ヘテロ芳香族環は、任意に、-O-及び-NH-の中から選択される架橋基を介して該フェニル基に連結していてもよい)の中から選択される1個以上、好ましくは1個の基で置換されていてもよい)であり、或いは
R2は、以下の基:
【化13】

(式中、
Xは、N又は-CH-のいずれかであり;
R3は、水素、イソプロピル及び-CH2-N(メチル)2の中から選択され;
Aは、下記式:
【化14】

の中から選択される環系であり;
ここで、矢印は、該環が5員の窒素ヘテロ環に環付加している位置を示し、かつ
R4は、水素、メチル、-OH、フッ素及び-CF3の中から選択される)
の中から選択される基である)
の化合物(任意に、医薬的に許容しうる酸付加塩の形態、水和物及び/又は溶媒和物の形態でよく、かつ任意に、個々の光学異性体、個々のエナンチオマーの混合物又はそのラセミ化合物の形態でよい)の投与を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の女性の性障害の治療方法。
【請求項12】
請求項1に記載の式1の化合物を含む、女性の性障害の治療用医薬組成物。
【請求項13】
治療的に有効量の請求項1に記載の式1の化合物を、治療的に有効量の、メラノコルチンアゴニスト、プロスタグランジンE1アゴニスト、環状グアノシン3',5'-一リン酸(cGMP)のエレベーター(好ましくはPDE Vインヒビター)、5-HT-1Aアゴニスト、ドーパミンアゴニスト、ドーパミンD4アンタゴニスト及び5-HT-2A/Cアンタゴニストから成る群より選択される1種以上、好ましくは1種の活性成分と共に含む医薬組成物。

【公表番号】特表2008−508214(P2008−508214A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522993(P2007−522993)
【出願日】平成17年7月23日(2005.7.23)
【国際出願番号】PCT/EP2005/008055
【国際公開番号】WO2006/010574
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【出願人】(500091335)ベーリンガー インゲルハイム ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド (55)
【Fターム(参考)】