説明

女性用下着

【課題】 スカート部の下端の位置が調整でき、さらに、着用したときの外観に凹凸形状がなく、体の線がきれいに見える女性用下着を提供する。
【解決手段】 筒形状のスカート部1と、スカート部1の上側の開口縁に同軸状に接続された筒形状のウエスト部2とを備え、ウエスト部2は、伸縮性を有する生地で形成されている。好ましくは、ウエスト部2の縦方向の長さは、10cm以上25cm以下である。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は女性用下着に関する。特に、スカートの下に着用する女性用下着に関する。
【0002】
【従来の技術】
スカートには、その機能性やデザイン性から生地が薄いものがある。特に、夏用のスカートは、暑さをしのぐために薄手のものが多い。しかし、薄手のスカートは、太陽光などの光の透過によって、スカート内部が透けてしまう場合がある。また、スカートの形状や生地によっては、歩く際などにスカートが脚に纏わりついて動きにくいことがある。これらのことを防止するためのスカートの下に着用する下着として、スカートの形状もしくはズボンの形状をした、いわゆるペチコートと呼ばれるものがある。図7に従来の技術に基づくスカートの形状をしたペチコートの斜視図を示す。
【0003】
従来の技術に基づくペチコートは、スカート部1とゴムバンド部10とを備える。スカート部1は筒形状をしており、上端と下端は開口している。上端の開口部の縁に沿ってゴムバンド部10が形成されており、ゴムバンド部10は、スカート部1の上端に伸縮するゴムテープが貼り付けられている、または、スカート部1の上端が内側に折りこまれた中にゴムバンドが配置されている。
【0004】
スカート部1は、伸縮性を有しない生地で形成されていることが多く、また、伸縮性のある生地であっても、その伸縮性は、体に固定するためのゴムバンド部10が必要な程度である。ゴムバンド部10の直下には、スカート部1の上部の生地が寄り集められてしわとなったテンション部11が形成されている。
【0005】
ペチコートはスカートの下に着用するのが一般的である。この際、ゴムバンド部10が体の周りを締付けることによって、ペチコートは体に固定される。この固定される位置に依存してペチコートの下端の位置が定まる。ペチコートの丈が短すぎると、ペチコートによって覆われない部分において、スカートの内部が透けてしまったり、スカートが脚に纏わりついたりする。逆に、ペチコートの丈が長すぎると、歩行する際などに、スカートの下から下着であるペチコートの一部が見えてしまう恐れがある。よって、ペチコートの丈の長さは、スカートの丈の長さより少し短い程度が好ましい。
【0006】
スカートの丈の長さは、そのデザインによって、短いものから長いものまで、多種多様である。ペチコートの丈の長さは一つのウエストサイズに対して、複数のものが準備されており、使用者は、外側に着用するスカートの丈の長さに合わせて、ペチコートの丈の長さの種類を選択する。一般的に使用者は、丈の長いスカートには丈の長いロングペチコートと呼ばれるものを、丈の短いスカートには丈の短いミニペチコートと呼ばれるものを着用する。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
一般的にスカートは女性が着用するが、デザインの異なる複数のスカートを所有している人がほとんどであり、これらのスカートの丈の長さは多様である。一方で、着用する人によって下着やスカートなどの固定位置はほぼ決まっていることが多い。ペチコートにおいては、ゴムバンド部で締付けて固定する位置はほぼ決まっていることが多い。この固定のための締付け位置は、人によって異なり、腰部の中ほどで固定する人もいれば、臀部のすぐ上で固定する人もいる。それぞれの人によって、いわゆるベルト位置が異なっている。
【0008】
市販のスカートの丈は長さが決まっており、ズボンの裾の長さを調整するように、スカートの丈の長さを調整することは一般的に行なわれない。よって、従来の技術によるペチコートは、丈の長さが異なるスカートに対応させるため、丈の長さの異なる複数種類のペチコートを所有しなければならないという問題があった。そこで従来の技術に基づくペチコートを通常の固定位置より高い位置または低い位置に配置して、ペチコートの下端の位置を調整することや、ゴムバンド部を内側または外側に折り返してペチコートの下端を高い位置にすることが考えられる。しかし、通常のベルト位置からずらした位置で固定する場合は、違和感があるうえにゴムバンド部の位置が次第にずれてしまうという問題があった。ゴムバンドの部分を折り返して着用した場合は、ゴムバンド部が太くなって本来着用することができるスカートが着用できなかったり、違和感があったりするという問題点があった。
【0009】
また、従来の技術に基づくペチコートは、ゴムバンド部で腰部を締付けて固定し、さらにその上からスカートを着用して腰の部分で固定するために、スカートの固定部分がゴムバンド部を押えて腰部が痛くなることがあるという問題があった。また、痩せている人にとっては、ゴムバンド部の凸形状がスカートの表にも出てしまって見栄えが悪かったり、太っている人にとっては、ゴムバンド部の締付けによって、体の外観に凹形状ができてしまい、見栄えが悪かったりするという問題があった。
【0010】
本考案は上記の問題点を解決するためになされたものであり、スカート部の下端の位置が調整でき、さらに、着用したときの外観に凹凸形状がなく、体の線がきれいに見える女性用下着を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案に基づく女性用下着は、筒形状のスカート部と、上記スカート部の上側の開口縁に同軸状に接続された筒形状のウエスト部とを備え、上記ウエスト部は、伸縮性を有する生地で形成されている。この構成を採用することにより、女性用下着の下端の位置を調整することができ、体の線がきれいに見える女性用下着を提供することができる。
【0012】
上記考案において好ましくは、上記ウエスト部は、複数の生地を体の周方向となるべき方向に並べて結合され、上記複数の生地の結合部は、上記ウエスト部の縦方向の中間部において内側に湾曲した形状を有する。この構成を採用することにより、上記ウエスト部が体に固定される力が増して、上記女性用下着の着用位置がずれることを抑制できる。
【0013】
上記考案において好ましくは、上記ウエスト部の縦方向の長さは、10cm以上25cm以下である。この構成を採用することにより、上記ウエスト部の縦方向の長さが長すぎて着用しにくかったり、短かすぎて固定する力が不十分になることを防止できる。
【0014】
上記考案において好ましくは、上記ウエスト部は、2wayトリコット生地、パワーネット、サテンネットおよび丸編み素材のうち、いずれかを材料として形成されている。この構成を採用することにより、上記ウエスト部に適度な伸縮力を与えることができる。
【0015】
【考案の実施の形態】
(実施の形態1)
(構成)
図1から図5を参照して、本考案に基づく実施の形態1における女性用下着について説明する。
【0016】
図1は本実施の形態における第1の女性用下着であり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。本考案に基づく女性用下着は、ウエスト部2とスカート部1とを備える。スカート部1は筒形状を有している。筒形状の軸方向における両端は開口している。スカート部1は下端が上端に比べてより大きく開口しており、いわゆるスカートの形状をしている。スカート部1については、伸縮性のある生地が使われていてもよいし、伸縮性のない生地が使われていてもよい。たとえば、トリコット生地、2wayトリコット生地、パワーネット、丸編み素材などを使用することができる。
【0017】
スカート部1の上端は開口しており、この開口縁に沿って、筒形状のウエスト部2が形成されている。スカート部1の上端の開口部とウエスト部2の下端の開口部とが合致するように形成されており、互いの開口部が縫合されている。換言すれば、スカート部1およびウエスト部2が同軸状になるように一体化されている。ウエスト部2は縦方向が中心軸方向となる筒形状に形成されており、従来の技術に基づく円状に配置されたゴムバンドまたはゴムテープによって、線状に固定するものとは異なる。この女性用下着は、ウエスト部2の上側から脚を挿入して着用される。
【0018】
ウエスト部2は、伸縮性を有する生地で形成されている。伸縮性のある生地として、2wayトリコット生地などを使用することができる。本実施の形態におけるウエスト部2は、ヘムの生地が用いられており、長方形の1枚の生地を丸くしたのちに相対する辺同士を縫合して、筒形状に形成されている。
【0019】
本実施の形態における女性用下着のスカート部1は伸縮性のない生地が使用されている。よって、スカート部1とウエスト部2とが結合されている境界部3が伸縮するようにスカート部1の上端は、しわ寄せが行なわれて縫合されることによって、テンション部11が形成されている。
【0020】
図2は、本実施の形態における第2の女性用下着の部分断面図であり、ウエスト部2についてのみ断面を示している。第2の女性用下着について、スカート部1とウエスト部2とを備えており境界部3で縫合されていることは、第1の女性用下着と同様である。第2の女性用下着のウエスト部2は、生地が2重になるように形成されている。1枚の生地をウエスト部2の内側に折り返して境界部3で縫合されている。折り返しはウエスト部2の上端に配置されており、わさ部5が形成されている。
【0021】
図3に本実施の形態における第3の女性用下着の正面図を示す。第3の女性用下着においては、ウエスト部2にレースが施された生地が使用されており、また、境界部3およびウエスト部2の上端は、波の形状に形成されている。このように、ウエスト部2の生地として、装飾の施された生地が使用されていてもよいし、境界部3およびウエスト部2の上端は、略同一平面上に形成されていなくてもよい。
【0022】
(作用・効果)
図4に本実施の形態における第1の女性用下着の第1の着用方法の説明図を示す。この方法は、第1の女性用下着をそのままの状態で着用する方法である。中央に人体30を示しており、人体30の左右両側に着用方法をそれぞれ示している。
【0023】
図4の向かって右側の着用方法は、ウエスト部2の上端位置20aが腰のくびれ部(臀部の上端)に位置するように着用する方法である。これは、上端位置20aから境界位置21aまでの領域が臀部を覆うように着用して、臀部で女性用下着を固定する方法である。図4の向かって左側の着用方法は、ウエスト部2の下端である境界位置21bが腰のくびれ部(臀部の上端)に位置するように着用する方法である。これは、上端位置20bから境界位置21bまでの領域が腹部を覆うように着用して、腹部で女性用下着を固定する方法である。このように本考案に基づく女性用下着は、着用位置を変更することができる。
【0024】
図4に示す左右両方のスカート部1の下端位置を比較すると、体に固定しているウエスト部2の位置によって、それぞれの位置が異なる。向かって左側に示した女性用下着の下端位置22bは、体の上の方に女性用下着を固定したため、向かって右側に示した女性用下着の下端位置22aより高い位置にある。
【0025】
このように、スカート部の上端の開口縁に同軸状に接続された筒形状のウエスト部を備え、ウエスト部を伸縮性の生地で形成することによって、女性用下着の下端位置を調整することができ、丈の長さが異なるスカートに対しても、着用位置を変更することによって、そのスカートに対して最適な位置に女性用下着を着用することができる。
【0026】
また、図4に示した位置に限られず、臀部の下の方にウエスト部を下げすぎて女性用下着がずれ落ちたり、ウエスト部を上げすぎて胸部を締付けたりすることがない範囲において、任意の位置にウエスト部を固定することができる。特に、本考案に基づく女性用下着は、体への締付けがゴムバンド部のような線ではなく一定の幅のある面で行なわれており、体への固定能力が優れているため、着用する人の体型によらず任意の位置に女性用下着を固定することができる。また、ウエスト部に伸縮性のある生地を採用することによって、女性用下着の1つのウエストサイズに対して、着用できる使用者のウエストの幅を広くすることができる。
【0027】
図1(b)を参照して、ウエスト部2の縦方向の長さ、すなわちウエスト部2の幅4については、長すぎるとウエスト部2を折り返さなくては使用することができず、逆に短かすぎると女性用下着を固定する力(ウエスト部2の伸縮力)が不足する。生地によっても好ましいウエスト部2の幅4は変化するが、周知の伸縮性を有する生地を用いることと標準的な体型の女性が使用することを考慮して、ウエスト部2の幅4は10cm以上25cm以下が好ましい。
【0028】
ウエスト部の生地については、伸縮性を有することが必要である。たとえば、女性用下着のMサイズにおいて、腰部の周方向の長さと臀部の周方向の長さの差は24cm程度あり、これだけの差に対応できるような生地を選定する必要がある。ウエスト部の生地については、2wayトリコット生地、パワーネット、サテンネットまたは丸編み素材などが好ましい。また、伸縮性の他に、着用後に上下に位置を微調整することを考慮すると、生地の滑りがよいものが好ましく、上記のうち特に2wayトリコット生地を使用することが好ましい。スカート部の生地については、遮光性が強く歩行中などに生地が脚に絡まないものが好ましい。
【0029】
図5に本実施の形態における第1の女性用下着の第2の着用方法の説明図を示す。この方法は、第1の女性用下着のウエスト部を外側に1回折り込んで着用する方法である。中央に人体30を示しており、人体30の左右両側に着用方法をそれぞれ示している。
【0030】
図5の向かって右側の女性用下着の着用方法は、ウエスト部2の上端位置20cが腰のくびれ部(臀部の上端)に位置するように着用する方法である。これは、上端位置20cから境界位置21cの領域が臀部の上部を覆うように着用して、臀部で女性用下着を固定する方法である。図5の向かって左側の女性用下着の着用方法は、ウエスト部2の下端である境界位置21dが腰のくびれ部(臀部の上端)に位置するように着用する方法である。これは、上端位置20dから境界位置21dまでの領域が腹部を覆うように着用して、腹部で女性用下着を固定する方法である。
【0031】
このように、本考案に基づく女性用下着のウエスト部2を折り返して着用することによって、図5の向かって左側の着用位置のように、女性用下着の下端位置22dの位置をさらに上げることができる。よって、さらに丈の短いスカートに対しても本考案に基づく女性用下着を使用することができる。換言すれば、ウエスト部を折り返して縦方向の長さを短くすることによって、スカート部の下端位置をより広い範囲で調整することができる。または、同じウエストサイズであっても、着用できる使用者の身長の範囲が大きくなる。
【0032】
また、本考案に基づく女性用下着のウエスト部2を折り返して着用することによって、上記のウエスト部による上記の締め付け効果が増大する。女性用下着の体への固定力が不十分で、歩行中など動いている最中に女性用下着の位置がずれることを防止する効果が増す。さらに、長期間の使用により、ペチコートのウエスト部の伸縮力が弱くなった際においても、上記のように折り返してウエスト部を2重にすることによって、伸縮力を大きくすることができ、寿命を長くすることができる。
【0033】
女性用下着の締付けの好みの位置が決まっている人にとっては、ウエスト部の折り返しの長さを調整することによって、スカート部の下端の位置を微調整することができる。すなわち折り返しを長くすれば、スカート部の下端位置を上げることができ、逆に短くすれば、スカート部の下端位置を下げることができる。
【0034】
本実施の形態における下着については、ウエスト部を1回外側に折り返して使用したが、ウエスト部を複数回折り返して使用してもよい。また、内側に折り返して使用しても上記と同様の効果を得ることができる。
【0035】
本考案に基づく女性用下着は、従来の技術による女性用下着のようにゴムバンド部を有さず、筒形状のウエスト部を有する。従来の技術にて女性用下着を固定する場合には、線(ゴムバンド部)で体に固定されるため体に食い込むような締付け感があったが、筒形にウエスト部を形成することによって、女性用下着の固定は面で行なうことができる。よって、従来のような体への締付け感を排除することができる。
【0036】
また、女性用下着の固定を面で行なうことによって、ゴムバンド部が用いられている影響が外観に出ることを防止できる。すなわち、痩せている人に対しては、ゴムバンド部の凸形状が外側のスカートに出てしまうことを防止し、太っている人に対しては、ゴムバンド部が体に食い込んだ凹部が体の線に出てしまうことを回避できる。よって、外観に凹凸が現れることを防止することができ、体の線をきれいにしてスタイルを良くする効果がある。
【0037】
さらに、ウエスト部が配置される体の部分においては、ウエスト部の面による締付け効果がある。図4の向かって左側の女性用下着の着用方法においては腹部の締付け効果があり、向かって右側の女性用下着の位置においては、臀部の締付け効果がある。よって人の体の一部を引き締めることによって、体の線をきれいにしてスタイルをよく見せる効果もある。
【0038】
女性用下着の固定のための締付けを線でなく面で行なうため、締付け感が低減する一方で、固定力が大きくなり下着の位置がずれることを防止できる。特に動くことが多い場合に有効である。たとえば、椅子に着席したり、立ったりする動作が多い場合に、女性用下着が下の方にずれ、外側のスカートの下から出てくることを防止することができる。
【0039】
図2に示す本実施の形態における第2の女性用下着においては、ウエスト部を予め2重にすることによって、ウエスト部の伸縮力の強化を図ることができる。
特に、ウエスト部の生地が薄手で伸縮力が小さい場合、ウエスト部の幅が狭くて伸縮力が小さい場合、または締付け効果を上げる場合などにおいては、このウエスト部が有効である。また、図2に示すように、わさ部5を形成することによって、容易にウエスト部2を2重にすることができる。
【0040】
本実施の形態における第2の女性用下着についてのその他の作用・効果については、第1の女性用下着と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。また、本実施の形態における第3の女性用下着については、第1の女性用下着にレース生地を採用するなど、装飾を施して女性の嗜好に対応しているが、作用および効果は、第1の女性用下着と同様であるので、ここでは説明を繰返さない。
【0041】
(実施の形態2)
(構成)
図6を参照して、本考案に基づく実施の形態2における女性用下着について説明する。図6(a)は本実施の形態における女性用下着の斜視図であり、図6(b)は本実施の形態における女性用下着の正面図である。
【0042】
筒形状のスカート部1および筒形状のウエスト部2を備え、それぞれの中心軸が同軸状になるように形成されていることは実施の形態1における女性用下着と同様である。
【0043】
本実施の形態における女性用下着のウエスト部2は、2枚の生地が縫合されて形成されており、ウエスト部の左右両側にウエスト縫合部9を備える。ウエスト縫合部9は、女性用下着の内側に向かって凸となる円弧形状を有する。換言すると、ウエスト部2は、2枚の生地を体の周方向となるべき方向に並べて結合され、2枚の生地の結合部は、ウエスト部の縦方向の中間部において内側に湾曲した形状を有する。
【0044】
本実施の形態においては、2枚の生地を結合してウエスト部を形成しているが、より多い複数の生地を直列に結合してウエスト部2を形成してもよい。また、特に、円弧形状に限られず、内側に窪んだ形状であればよい。
【0045】
上記以外の構成については、実施の形態1と同様であるので、ここでは、説明を繰返さない。
【0046】
(作用・効果)
本実施の形態における女性用下着においては、ウエスト部の縦方向の中間部において、内側に湾曲した形状を有することによって、ウエスト部における体への固定力が増す。また、ウエスト部2の上部が開く形状となるために、着用しやすくなるという利点もある。
【0047】
上記以外の作用および効果については、実施の形態1と同様であるので、ここでは、説明を繰返さない。
【0048】
上記の実施の形態1および実施の形態2においては、スカート部の下端が大きく開いたいわゆるフレア型の女性用下着について説明したが、上端と下端との大きさに大差のないいわゆるタイト型の女性用下着にも適用することができる。または、ズボンタイプの女性用下着についても適用することができる。さらに、スカート部やウエスト部にデザインラインや切りこみなどの装飾が施されていても構わない。
【0049】
本考案に基づく女性用下着は、夏用の生地が薄手のものおよび冬用の生地が厚手のものの両方に適用することができる。また、主にペチコートについて説明したが、この他にも女性用下着として、パニエなどに適用することができる。
【0050】
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本考案の範囲は上記した説明ではなくて実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【0051】
【考案の効果】
本考案によれば、下端の位置を調整することができ、体の線がきれいに見える女性用下着を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に基づく実施の形態1における第1のペチコートであり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
【図2】 本考案に基づく実施の形態1における第2のペチコートの部分断面図である。
【図3】 本考案に基づく実施の形態1における第3のペチコートの正面図である。
【図4】 本考案に基づく実施の形態1における第1のペチコートの第1の着用方法の説明図である。
【図5】 本考案に基づく実施の形態1における第1のペチコートの第2の着用方法の説明図である。
【図6】 本考案に基づく実施の形態2におけるペチコートであり、(a)は斜視図、(b)は正面図である。
【図7】 従来の技術に基づくペチコートの斜視図である。
【符号の説明】
1 スカート部、2 ウエスト部、3 境界部、4 幅、5 わさ部、9 ウエスト縫合部、10 ゴムバンド部、11 テンション部、20a,20b,20c,20d 上端位置、21a,21b,21c,21d 境界位置、22a,22b,22c,22d 下端位置、30 人体。

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 筒形状のスカート部と、前記スカート部の上側の開口縁に同軸状に接続された筒形状のウエスト部とを備え、前記ウエスト部は、伸縮性を有する生地で形成された、女性用下着。
【請求項2】 前記ウエスト部は、複数の生地を体の周方向となるべき方向に並べて結合され、前記複数の生地の結合部は、前記ウエスト部の縦方向の中間部において内側に湾曲した形状を有する、請求項1に記載の女性用下着。
【請求項3】 前記ウエスト部の縦方向の長さは、10cm以上25cm以下である、請求項1または2に記載の女性用下着。
【請求項4】 前記ウエスト部は、2wayトリコット生地、パワーネット、サテンネットおよび丸編み素材のうち、いずれかを材料として形成された、請求項1から3のいずれかに記載の女性用下着。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【登録番号】実用新案登録第3096770号(U3096770)
【登録日】平成15年7月16日(2003.7.16)
【発行日】平成15年10月3日(2003.10.3)
【考案の名称】女性用下着
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2003−1665(U2003−1665)
【出願日】平成15年3月28日(2003.3.28)
【出願人】(000000147)伊藤忠商事株式会社 (43)
【出願人】(503006279)有限会社オーバル・ワークス (2)